JP4313170B2 - 信号増幅回路、送信アンテナ、およびその出力レベル制御方法 - Google Patents

信号増幅回路、送信アンテナ、およびその出力レベル制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、信号増幅回路、送信アンテナ、およびその出力レベル制御方法に関し、特に閾値を温度補償処理するものに関する。
従来から、信号出力レベルを制御する技術において、温度変化に伴う出力変動を補正する技術が提案されている。一例として、送信アンテナのアンテナ素子から放射される信号に関し、予めアンテナから送信される所望レベルの送信電力の規定電力の最大値および標準値ならびに最小値に対応するレベル検出手段の検出電圧を記憶手段に記憶する送信電力制御回路がある。これは、レベル検出手段の検出電圧が規定電力の範囲外になったときに基準電圧発生手段の基準電圧を規定電力の標準値に対応する値に最も近くなるように基準電圧発生手段を制御する。そして、この時の基準電圧発生手段の電圧設定値を温度検出手段の検出した周囲温度の条件に対応させて記憶手段に記憶するように構成されている(特許文献1参照)。この回路は、温度変化による収束点の変化を補正することにより、常に送信電力を規格範囲内に納めることができるものである。
特開平7−212254号公報
しかし、この送信電力制御回路は、アンテナから送信される所望レベル毎に、送信電力の規定電力の最大値および標準値ならびに最小値に対応するレベル検出手段の検出電圧を予め記憶手段に記憶しているため、これら複数種類のデータのための大容量のメモリを必要とし、コスト増となってしまう。
こうした問題に鑑み、本発明は、信号増幅回路の出力レベル制御に必要な各種基準データの使用を最小限に抑えることで確保するメモリ領域を少なくしながら、信号出力レベルを基準出力値に閾値の範囲内で高精度に一致させるように制御する信号増幅回路、送信アンテナ、およびその出力レベル制御方法の提供を課題とする。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明による信号増幅回路は、放送信号増幅素子としてのFETからなり信号を増幅する増幅手段と、前記増幅手段の所要の基準出力値を設定する出力レベル設定スイッチと、前記増幅された信号の出力レベルを制御する自動レベル制御手段と、前記自動レベル制御手段の温度を測定する温度測定手段と、前記増幅された信号の出力レベルを測定する出力レベル測定手段と、を備え、前記自動レベル制御手段によって、前記増幅手段の前記所要の基準出力値に、前記所要の閾値の範囲内で、前記増幅された信号の出力レベルを一致させるように制御する信号増幅回路であって、前記自動レベル制御手段は、予め、前記増幅された信号の出力レベルを前記増幅手段の前記所要の基準出力値となるようにレベル調整を行い、前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の基準出力値に対応した基準温度とを記憶し、前記温度測定手段の温度特性に基づく関数を、前記温度測定手段で測定した温度と前記増幅手段の出力レベルとを変数として、前記増幅手段の前記所要の基準出力値毎に傾きの異なる一次関数で規定し、前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に対応する前記基準温度と前記温度測定手段で測定した現在の温度との差分を求め、前記両温度の差分が零でない場合は、前記増幅手段の前記所要の基準出力値に対応した前記一次関数の傾きを係数とし、前記差分に前記係数を除算して求めた演算結果を温度補償量とし、前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に前記温度補償量を加算または減算して、前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値と温度補償された前記所要の閾値を求め、前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値に、温度補償された前記所要の閾値の範囲内で、前記増幅された信号の出力レベルを一致させるように制御構成される。
請求項2の発明による信号増幅回路出力レベル制御方法は、放送信号増幅素子としてのFETからなり信号を増幅する増幅手段と、前記増幅手段の所要の基準出力値を設定する出力レベル設定スイッチと、前記増幅された信号の出力レベルを制御する自動レベル制御手段と、前記自動レベル制御手段の温度を測定する温度測定手段と、前記増幅された信号の出力レベルを測定する出力レベル測定手段と、を備え、前記自動レベル制御手段によって、前記増幅手段の前記所要の基準出力値に、前記所要の閾値の範囲内で、前記増幅された信号の出力レベルを一致させるように制御する信号増幅回路であって、前記自動レベル制御手段は、予め、前記増幅された信号の出力レベルを前記増幅手段の前記所要の基準出力値となるようにレベル調整を行い、前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の基準出力値に対応した基準温度とを記憶し、前記温度測定手段の温度特性に基づく関数を、前記温度測定手段で測定した温度と前記増幅手段の出力レベルとを変数として、前記増幅手段の前記所要の基準出力値毎に傾きの異なる一次関数で規定し、前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に対応する前記基準温度と前記温度測定手段で測定した現在の温度との差分を求め、前記両温度の差分が零でない場合は、前記増幅手段の前記所要の基準出力値に対応した前記一次関数の傾きを係数とし、前記差分に前記係数を除算して求めた演算結果を温度補償量とし、前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に前記温度補償量を加算または減算して、前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値と温度補償された前記所要の閾値を求め、前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値に、温度補償された前記所要の閾値の範囲内で、前記増幅された信号の出力レベルを一致させるように制御することを特徴とする。
請求項3の発明による送信アンテナは、請求項1に記載の信号増幅回路と、前記信号増幅回路で増幅された信号の出力レベルを調整する調整回路と、前記調整回路の温度を測定する別の温度測定手段と、前記調整回路で調整された信号を放射可能に形成されたアンテナ素子とを備え、前記自動レベル制御手段は、前記アンテナ素子から放射された信号の放射レベルに基づき、予め、前記増幅された信号の出力レベルを前記増幅手段の前記所要の基準出力値となるようにレベル調整を行い、前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の基準出力値に対応した基準温度とを記憶し、前記温度測定手段の温度特性に基づく関数を、前記自動レベル制御手段または前記調整回路のうち少なくとも一方の前記温度測定手段で測定した温度と前記増幅手段の出力レベルとを変数として、前記増幅手段の前記所要の基準出力値毎に傾きの異なる一次関数で規定し、前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に対応する前記基準温度と少なくとも一方の前記温度測定手段で測定した現在の温度との差分を求め、前記両温度の差分が零でない場合は、前記増幅手段の前記所要の基準出力値に対応した前記一次関数の傾きを係数とし、前記差分に前記係数を除算して求めた演算結果を温度補償量とし、前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に前記温度補償量を加算または減算して、前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値と温度補償された前記所要の閾値を求め、前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値に、温度補償された前記所要の閾値の範囲内で、前記増幅された信号の出力レベルを一致させるように制御構成される。
請求項4の発明による送信アンテナの出力レベル制御方法は、請求項1に記載の信号増幅回路と、前記信号増幅回路で増幅された信号の出力レベルを調整する調整回路と、前記調整回路の温度を測定する別の温度測定手段と、前記調整回路で調整された信号を放射可能に形成されたアンテナ素子とを備えてなる送信アンテナにおいて、前記自動レベル制御手段は、前記アンテナ素子から放射された信号の放射レベルに基づき、予め、前記増幅された信号の出力レベルを前記増幅手段の前記所要の基準出力値となるようにレベル調整を行い、前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の基準出力値に対応した基準温度とを記憶し、前記温度測定手段の温度特性に基づく関数を、前記自動レベル制御手段または前記調整回路のうち少なくとも一方の前記温度測定手段で測定した温度と前記増幅手段の出力レベルとを変数として、前記増幅手段の前記所要の基準出力値毎に傾きの異なる一次関数で規定し、前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に対応する前記基準温度と少なくとも一方の前記温度測定手段で測定した現在の温度との差分を求め、前記両温度の差分が零でない場合は、前記増幅手段の前記所要の基準出力値に対応した前記一次関数の傾きを係数とし、前記差分に前記係数を除算して求めた演算結果を温度補償量とし、前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に前記温度補償量を加算または減算して、前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値と温度補償された前記所要の閾値を求め、前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値に、温度補償された前記所要の閾値の範囲内で、前記増幅された信号の出力レベルを一致させるように制御することを特徴とする。
請求項1及び請求項2の発明によれば、閾値の温度補償を行う際、基準出力値、上側閾値及び下側閾値の3種類の値に対応する調整時出力値と、基準温度としての調整時温度の計4種類の値を予め記憶すれば良いので、少ないメモリ領域で、これらの各値に基づいて安定性の高い出力レベル制御が高精度で実現可能となる。また閾値を温度補償したので、使用環境温度の変化に伴う閾値の変動幅を小さく抑えることができ、出力レベルの変動許容幅を大きく拡張することができる。よって、出力レベルを一定に維持するための部品の性能を下げて出力レベル制御が可能となり、例えば廉価品を使用して製造コストを低減できる。
また、出力基準値を閾値と同様の温度測定手段から導出された係数を含む演算式を用いて差分に基づき温度補償したので、演算式の変数も閾値と同じものを使用すれば、同じ変動幅で温度補償でき、所要の出力レベルを、より高い精度で得ることができる。
また、基準出力値と現在の出力レベルとから求めた差分によって出力レベルの増減を制御でき、基準出力値までの収束時間を短縮でき、高い安定性で出力レベルを維持できる。
また、演算式の係数を温度測定手段の温度特性に基づく関数によって求めたので、温度測定手段の温度特性に合わせて関数を用意すれば、温度補償をより正確に行うことができる。
また、温度特性が一次関数で表される安価な汎用温度センサを用いて、信頼性の高い出力レベル制御が可能となる。
請求項及び請求項の発明によれば、信号増幅回路とアンテナ素子との間に、調整回路を加えたので、信号増幅回路の出力レベルをさらに細かく調整可能となり、調整回路による出力変化も含めて温度補償することができ、信号をより高い精度で安定して放射できる。
また、調整回路を、信号増幅回路で増幅された信号を所要の周波数帯域で減衰させるフィルタ素子を含むように構成すれば、送信アンテナから放射される信号の品質を向上できる。
本発明に係る信号増幅回路および送信アンテナは、例えば、2004年の春に放送開始予定の衛星を利用したモバイル放送システムにおいて、特に、衛星からの放送信号を再放射するギャップフィラー装置を構成する一要素として最適に使用されるものである。ここで、モバイル放送システムとは、家庭などに加え、携帯電話や自動車などの移動体でもデジタル放送を受信可能とするためのシステムである。このシステムは、静止衛星と地上の放送センター局と補助的な地上無線設備であるギャップフィラー装置とから構成されている。図1に示すように、ギャップフィラー装置60は、衛星からの放送信号を受信する受信アンテナ51、信号処理器52、分配器53、及び、信号増幅回路50とアンテナ素子54aとを備え放送信号を再送信する送信アンテナ54から構成されている。
このシステムでは、12GHz帯の放送信号が放送センター局から一旦衛星まで送り上げられ、その後、その衛星から2.6GHz帯と12GHz帯との2つの周波数帯の放送信号としてサービスエリア全体に送信される。サービスエリア内において、衛星から放送信号が届く場所では、移動体等のサービス利用者は、2.6GHz帯の放送信号を衛星から直接受信する。一方ビル内部やトンネル内等の衛星からの電波が遮蔽される場所では、衛星から送信された12GHz帯の放送信号は、一旦ギャップフィラー装置60の受信アンテナ51で受信され、2.6GHz帯の放送信号に変換される。そして、サービス利用者は、その2.6GHz帯に変換された放送信号を遮蔽された場所に設置された送信アンテナ54から受信する。
本システムのギャップフィラー装置60は、サービスエリア内において放送信号が遮られる場所であっても利用者がサービスを受けられるように、さらに、高速移動中でも安定した放送受信を実現可能とするものである。そして、本発明を使用した信号増幅回路50を備えた送信アンテナ54は、再送信する放送信号を、所望の送信出力レベルで安定して送信可能とするものである。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図2は、本発明に係る信号増幅回路50を内蔵した送信アンテナ54のブロック図である。モバイル放送システムのギャップフィラー装置60において、送信アンテナ54は、2.6GHz帯の放送信号を放射可能に形成されたアンテナ素子54aと、そのアンテナ素子54aに放送信号を適正な「出力レベル」に増幅して出力する信号増幅回路50とから構成されている。
信号増幅回路50の入力端子1には、衛星からの12GHz帯の放送信号を受信可能に構成されたギャップフィラー用受信アンテナ(以下、「受信アンテナ」とする)51が分配器53を介して接続されている(図1参照)。ここで、分配器53は、1台の受信アンテナ51に対して3台の送信アンテナ54を接続可能に放送信号を分配するよう3本の支線を備えている。また出力端子10には、送信アンテナ54のアンテナ素子54aが接続されている。
入力端子1には、分配器53から放送信号と駆動用電源が供給され、後段に放送信号のみを通過させるコンデンサ2が接続されている。コンデンサ2の出力端には、放送信号を後段に伝送するか否かを切り替え制御可能に構成されたRFスイッチ4、放送信号を所望の減衰量で調整出力制御可能に構成されたゲインコントローラ(以下「GC」とする)6、FET等の放送信号増幅素子からなる増幅手段としてのアンプ7、及び、アンプ7で増幅された信号を所要の周波数帯域で減衰させるフィルタ素子の一例として高調波等のスプリアス成分を除去するバンドパスフィルタ8が直列に接続されている。また、バンドパスフィルタ8の出力端と出力端子10との間には、アンテナ素子54aに出力される放送信号の進行波電力と反射波電力とを検出可能に構成されたカプラ9が設けられている。このバンドパスフィルタ8の入出力端は、外部導体として継ぎ目の無い銅等の金属チューブを用いてなるセミリジット同軸ケーブルによって、前後段のアンプ7およびカプラ9に接続されている。
また入力端子1は、分配器53から供給された電源成分のみを通過させるローパスフィルタ3を介して、電源ライン3aにより制御部15に接続されている。制御部15は、分配器53から供給された駆動用電源電力を各回路に供給する電力生成回路(図示略)と、送信アンテナ54から放射される放送信号の送信レベルを一定値に維持する自動レベル制御手段としての自動レベル制御回路(以下「ALC回路」とする)15a(図3に示す)とから構成されている。RFスイッチ4には、放送信号を伝送しないように切り替えた場合に、分配器53の支線の出力端が終端処理されるように終端抵抗5が接続されている。なお本信号増幅回路50では、終端抵抗5の抵抗値として、50Ωが最適に用いられている。
カプラ9は、放送信号の進行波電力を検出して制御部15に進行波電力波形を出力可能に形成された進行波電力検出回路12と、放送信号の反射波電力を検出して制御部15に反射波電力波形を出力可能に形成された反射波電力検出回路14とに接続され、出力端子10から出力される放送信号の「出力レベル」を測定する出力レベル測定手段を構成している。また、カプラ9と進行波電力検出回路12との間には、進行波電力検出回路12に入力される進行波電力を所要値に調節する進行波用アッテネータ(以下「進行波用ATT」とする)11が設けられ、またカプラ9と反射波電力検出回路14との間には、同様に反射波用アッテネータ(以下「反射波用ATT」とする)13が接続されている。またアンプ7は、電源ライン18を介して、制御部15の電力生成回路(図示略)から電源供給されている。
図3のALC回路15aは、信号増幅回路50の各種制御動作を行うCPU22を備えてなり、これにアナログ電圧をデジタル値に変換するA/Dコンバータ(以下「ADC」とする)23を介してマルチプレクサ24が接続されている。マルチプレクサ24には、検出線12aを介した進行波電力検出回路12、検出線14aを介した反射波電力検出回路14、電力生成回路(図示略)の電圧値を検出する電圧センサ27及び温度測定手段としての温度センサ28等の信号検出用デバイスが接続されている。マルチプレクサ24は、これら複数種類のうち選択した一つのデータのみをCPU22に入力するように構成されている。なお、これら複数種類のデバイスについて夫々にADC23を接続すれば、マルチプレクサ24を取り除くことも可能である。
またCPU22には、各種パラメータを格納するデータ用フラッシュメモリ29、CPU22のプログラムを格納するプラグラム用フラッシュメモリ30が接続され、さらにプログラム実行中に使用される変数を格納するSRAM31が接続されている。その他、プログラムの書き込みや監視情報の表示などに使用されるシリアル通信ポート32、「出力レベル」の設定やフラッシュメモリの初期化等を行うための出力レベル設定スイッチ33、機器の状態を外部に表示させるためのLED34が接続されている。さらに制御線16を介してRFスイッチ4が接続され、また制御線17に接続されたD/Aコンバータ(以下「DAC」とする)35の出力端にはGC6が接続されている。
上記構成の送信アンテナ54においては、その製造ラインにおいて、信号増幅回路50のCPU22により、
例えば「+23.0dBm」と、「+24.0dBm」から「+30.5dBm」まで「0.5dBm」毎に規定した計15種類の「調整出力値」に対して、出力端子10から出力される放送信号の「出力レベル」を夫々一致するように予め調整される。この調整時の「出力レベル」は、「調整出力値」毎に係数化され、記憶手段としてのフラッシュメモリ29に予め記憶される。また、これら「出力レベル」に対応した調整時の温度も温度センサ28によって測定される。この測定された温度は係数化され、フラッシュメモリ29に「調整時温度」として予め記憶される。これら「調整出力値」及び「調整時温度」は、図4(a)、(b)のアドレスマップに示すとおりに、フラッシュメモリ29に記憶される。
図4(a)では、例えば「+24.0dBm」に調整された「出力レベル」は、「調整出力値」として「0x039B」のように係数化されてアドレス「0x10D」に記憶され、その他14種類の「調整出力値」についても同様に記憶される。また図4(b)では、「調整時温度(18℃の時)」は、「0x03ED」のように係数化されてアドレス「0x10F」に記憶される。
また、送信アンテナ54は、その設置場所での動作時において、信号増幅回路50のCPU22により、予め規定された所要の「基準出力値」に、予め設定記憶した所要の「閾値」の範囲内で、「出力レベル」を一致させるように制御する。この「基準出力値」は、「+24dBm」から「+30dBm」まで「1dBm」毎に7種類が規定され、「閾値」は、「基準出力値+0.5dBm」の「上側閾値」と、「基準出力値−1.0dBm」の「下側閾値」とから規定される。そして「基準出力値」は、「+24dBm」から「+30dBm」まで「1dBm」毎の「調整出力値」に対応し、「閾値」は、「上側閾値」が「基準出力値+0.5dBm」、「下側閾値」が「基準出力値−1.0dBm」の「調整出力値」に対応する。また「基準出力値」に対応する「基準温度」には、「調整時温度」が使用される。
設置場所での動作時における、この送信アンテナ54のCPU22による出力レベル制御方法(自動レベル制御処理(S9))を図5のフローチャートを基に説明する。
先ずシステム起動時に、フラッシュメモリ29に保存されている係数化された「調整時温度」をSRAM31にコピーする。さらに「調整時温度」をSRAM31からCPU22のレジスタにセットする(S15)。現在の温度を係数化してなる「現在温度」を、温度センサ28からADC23を介して収集し、SRAM31にコピーする。さらにSRAM31からCPU22のレジスタにセットする(S16)。CPU22により「調整時温度」と「現在温度」との「温度差分(c)」を求める(S17)。「温度差分」が零かどうかをチェックする(S18)。
零である場合、信号増幅回路50を製造ラインで調整した時と同じ温度状態なので「温度補償処理(S19)(図6参照)」を行わずに終了する。
零でない場合、製造ラインで調整した時と同じ温度状態ではないので、温度補償処理(S19)を実施する。温度補償処理では、「基準出力値」を「温度差分(c)」に応じて適切に処理して「温度補償された基準出力値」に修正すると共に、「基準出力値」の「上側及び下側閾値」も「温度補償された上側及び下側閾値」に修正する。
次にADC23で測定した「進行波電力値(測定した現在の「出力レベル」)」と「温度補償された基準出力値」とが、「温度補償された上側及び下側閾値」の範囲内で一致するように、CPU22によってDAC35を制御しGC6の制御電圧を生成する(S20)。自動レベル制御処理を終了する。
信号増幅回路50の温度補償処理(S19)の動作を図6のフローチャートを基に説明する。
温度補償処理開始後、予めフラッシュメモリ29に保存されている「調整時温度」をCPU22のレジスタにセットする。次にADC23で収集された「現在温度」をCPU22のレジスタにセットする。両者の差分として「温度差分(c)」の絶対値を算出する。符号ビット(元の値は正負情報)は符号フラグに保存する(S21)。
出力レベル設定スイッチ33の状態を検出することにより、「基準出力値」と「上側及び下側閾値」を何dBmにすればよいか調べる(S22)。出力レベル設定スイッチ33の状態から検出された「基準出力値」に合わせて、図4の「調整出力値」に対応する「基準出力値」と「上側及び下側閾値」の3つの「係数」を選択し、CPU22のレジスタにセットする(S23)。温度変化に対して出力レベル変化が線形な特性を備えている場合、「処理S21」で求めた「温度差分」の絶対値を、選択した3つの「係数」で割り算処理(演算処理)を行い、3つの商を求め、これらの商を「温度補償量」とする(S24)。求めた「温度補償量」を「基準出力値」及び「上側及び下側閾値」に夫々加算(または減算)する。この演算結果データが「温度補償された基準出力値」と「温度補償された上側及び下側閾値」となる(S25)。温度補償処理を終了する。
このように本信号増幅回路50において、「演算式」は『「温度差分」の絶対値÷「係数」』で表される。「演算式」に含まれる「係数」は、温度センサ28の温度特性に基づく「関数」から導出される。「関数」は、プログラム中に記述され、増幅手段としてのアンプ7の所要の基準出力値毎に傾きの異なる一次関数が最適に用いられ、温度測定手段で測定した「現在温度」と増幅手段の「出力レベル」とが変数として使用される。この場合、各「係数」は両者の比である一次関数の傾きに対応している。
信号増幅回路50のGC制御処理(S20)の動作を図7のフローチャートを基に説明する。
GC制御処理開始後、図6の処理S25で求めた「温度補償された基準出力値」と「温度補償された上側及び下側閾値」をCPU22のレジスタにセットする(S26)。ADC23で取得した「進行波電力値(測定した現在の「出力レベル」)」をCPU22のレジスタにセットする(S27)。「温度補償された基準出力値」と「進行波電力値」の「出力差分」を算出する(S28)。求めた「出力差分」が零であるかどうか調べる(S29)。
零である場合、「出力レベル」が「温度補償された基準出力値」に一致している状態であるので、前回と同じGC6の制御電圧値(DAC35のデータは以前と同じデータを設定)として、GC制御処理を終了する。
零でない場合、「出力レベル」が「温度補償された基準出力値」に一致していない状態なので、処理S30に進む。
「温度補償された基準出力値」と「進行波電力値」とを比較して大小関係を調べる(S30)。「基準出力値」よりも「進行波電力値」の方が大きい場合は、上側閾値判定処理(S40)に進む。小さい場合は、下側閾値判定処理(S50)に進む。
ここで、上側閾値判定処理(S40)の動作を図8のフローチャートを基に説明する。
「温度補償された上側閾値」と「進行波電力値」とを比較して大小関係を調べる(S41)。「上側閾値」よりも「進行波電力値」の方が大きい場合(S42)は、上側閾値エラーフラグをON状態にして(S43)判定処理を終了する。小さい場合は、上側閾値エラーフラグをOFF状態にして(S44)判定処理を終了する。
また下側閾値判定処理(S50)の動作を図9のフローチャートを基に説明する。「温度補償された下側閾値」と「進行波電力値」とを比較して大小関係を調べる(S51)。「下側閾値」よりも「進行波電力値」の方が小さい場合(S52)は、下側閾値エラーフラグをON状態にして(S53)判定処理を終了する。大きい場合は、下側閾値エラーフラグをOFF状態にして(S54)判定処理を終了する。
図7において、図8の上側閾値判定処理(S40)の後、上側閾値エラーフラグがON状態か否かを調べる(S31)。ON状態の場合、「出力レベル」を所要量減少させる(GC6の減衰量を増やす)方向にGC6の制御電圧を調整する(S32)。再度、上側閾値判定処理(S40)を行い上側閾値エラーフラグがON状態か否かを調べる(S31)。処理S32、処理S40、処理S31を上側閾値エラーフラグがOFF状態になるまで繰り返す。
上側閾値エラーフラグがOFF状態になった場合、「出力レベル」を所要量減少させる(GC6の減衰量を増やす)方向にGC6の制御電圧を調整し(S35)、GC制御処理を終了する。
一方、下側閾値判定処理(S50)の後、下側閾値エラーフラグがON状態か否かを調べる(S33)。ON状態の場合、「出力レベル」を所要量増大させる(GC6の減衰量を減らす)方向にGC6の制御電圧を調整する(S34)。再度、下側閾値判定処理(S50)を行った後、下側閾値エラーフラグがON状態か否かを調べる(S33)。処理S34、処理S50、処理S33を下側閾値エラーフラグがOFF状態になるまで繰り返す。
下側閾値エラーフラグがOFF状態になった場合、「出力レベル」を所要量増大させる(GC6の減衰量を減らす)方向にGC6の制御電圧を調整し(S36)、GC制御処理を終了する。
このような本発明に係る信号増幅回路50によれば、「出力基準値」及び「閾値」の温度補償を行う際、「基準出力値」、「下側閾値」及び「上側閾値」の3種類の値に対応する「調整時出力値」と、その調整時の「調整時温度」の計4種類の値を予め記憶すれば良いので、少ないメモリ領域で、これらの各値に基づいて安定性の高い出力レベル制御が高精度で実現可能となる。また閾値として、「下側閾値」或いは「上側閾値」の何れか一方のみを使用する場合には、メモリ領域をさらに少なくできる。また「基準出力値」と現在の「出力レベル」とから求めた「出力差分」によって、「出力レベル」の増減を制御でき、「基準出力値」までの収束時間を短縮すると共に、高い安定性で「出力レベル」を維持できる。また「下側閾値」及び「上側閾値」を温度補償したので、環境温度の変化に伴う「閾値」の変動幅を小さく抑えることができ、その分「出力レベル」の変動許容幅を大きく拡張することができる。よって、「出力レベル」を一定に維持するための個々の部品の性能を下げることが可能となり、比較的安価に製造できる。
さらに「出力基準値」を「閾値」と同様の「演算式」を用いて温度補償したので、「演算式」の変数も「閾値」と同じものを使用すれば、同じ変動幅で温度補償でき、より精度の高い出力レベルを得ることができる。
また、「演算式」の「係数」を温度センサ28の温度特性に基づく「関数」によって求めたので、温度センサ28の材料等の温度特性に合わせて「関数」を用意すれば、動作温度範囲内の温度補償をより正確に行うことができる。さらにまた、「関数」を温度測定手段で測定した温度と増幅手段の出力レベルとを変数として、増幅手段の所要の基準出力レベル毎に傾きの異なる一次関数で規定したので、安価な汎用温度センサを用いて、信頼性の高い出力レベル制御が可能となる。
図10は、本発明に係る送信アンテナの一実施形態を示すブロック図である。この送信アンテナ154は、信号増幅回路150と、この信号増幅回路150で増幅された信号の出力レベルを調整する調整回路と、調整回路で調整された信号を放射可能に形成されたアンテナ素子を備えて構成されている。調整回路は、一例として、バンドパスフィルタ82を含むように構成されている。バンドパスフィルタ82は、信号増幅回路50の出力端子10とアンテナ素子54aの間に、入出力ケーブルとして夫々セミリジット同軸ケーブル84を用いて、直列に接続されている。この調整回路は、バンドパスフィルタ82によって信号増幅回路150で増幅された信号を所要の周波数帯域で減衰させ、信号の出力レベルを調整するものである。また、この送信アンテナ154は、信号増幅回路150内のアンプ7とカプラ9との間に、反射波電力と進行波電力との両方をカプラ9で検出するために、一方向にのみ信号を伝送するアイソレータ81を介設して構成されている。尚、送信アンテナ154の構成素子のうち、図2の送信アンテナ54と同一符号のものについては、これらの説明を省略する。
この送信アンテナ154では、その製造ラインにおいて、CPU22により、
例えば「+23.0dBm」と、「+24.0dBm」から「+30.5dBm」まで「0.5dBm」毎に規定した計15種類の「調整出力値」に対して、アンテナ素子54aから放射される放送信号の「放射レベル」に基づき、夫々を一致させるように、予め出力端子10から出力される放送信号の「出力レベル」が調整される。この時の「出力レベル」は、図2の送信アンテナ54と同様に、「調整出力値」毎に係数化され、記憶手段としてのフラッシュメモリ29に予め記憶される。また、これら「出力レベル」に対応した調整時の温度も、温度センサ28と、バンドパスフィルタ82に内蔵された別の温度センサ(図示略)とによって測定され、平均値演算等の数値処理後に係数化されて、フラッシュメモリ29に「調整時温度」として予め記憶される。
また送信アンテナ154は、その設置場所での動作時において、予め規定された所要の「基準出力値」に、予め設定記憶した所要の「閾値」の範囲内で、「出力レベル」を一致させるように制御する。この送信アンテナ154の出力レベル制御は、図5〜9に示すフローチャートと同様の手順で行われる。この時の「基準出力値」及び「閾値(上側及び下側閾値)」は、温度センサ28及びバンドパスフィルタ82の温度センサから導出された係数を含む演算式を用いて差分に基づき温度補償され、「温度補償された基準出力値」と「温度補償された上側及び下側閾値」を得る。また演算式の係数は、温度センサ28及びバンドパスフィルタ82の温度センサの温度特性に基づく関数によって求められる。
すなわち、本送信アンテナ154において、温度センサ28及びバンドパスフィルタ82の温度センサが線形な温度特性を備えている場合、『「温度差分」の絶対値÷「係数」』で表された「演算式」に含まれる「係数」は、温度センサ28及びバンドパスフィルタ82の温度センサの温度特性に基づく「関数」から導出される。夫々の「関数」は、プログラム中に記述され、所要の出力レベル毎に傾きの異なる一次関数等が適用され、「現在温度」と「出力レベル」とが変数として使用される。この時「関数」は、近似演算等の数値処理によって一つの「関数」にまとめても良い。
尚、「基準出力値」及び「閾値(上側及び下側閾値)」は、温度センサ28またはバンドパスフィルタ82の温度センサのいずれか一方から導出された係数を含む「演算式」を用いて温度補償し、演算式の係数を、対応するいずれか一方の温度特性に基づく「関数」によって求めることができるように、送信アンテナ154を構成しても良い。こうすれば、信号増幅回路150とバンドパスフィルタ82とを別体に設けた場合、これらの設置場所の環境温度が大きく異なる時でも、出力レベル制御に最適な一方の回路を選択できる。
このように、送信アンテナ154によれば、アンテナ素子54aから放射される放送信号の放射レベルに基づき、調整出力値に対して信号増幅回路50の出力レベルを調整したので、信号増幅回路150の入力端子1からアンテナ素子54aに至る全ての回路構成素子を考慮した状態で温度補償を行ったこととなり、送信アンテナ154の放射レベルを高い精度で所要の基準出力値に一致させることができる。
また、信号増幅回路150とアンテナ素子54aとの間に、温度変化で出力特性が変化するバンドパスフィルタ82等のフィルタ素子を含む調整回路を加えたので、信号増幅回路50の出力レベルをさらに細かく調整可能となり、このバンドパスフィルタ82による出力変化も含めて温度補償することができ、放送信号をより高い精度で安定して放射できる。さらに調整回路を、信号増幅回路150で増幅された信号を所要の周波数帯域で減衰させるバンドパスフィルタ82を含むように構成したので、送信アンテナ154から放射される信号の品質を向上できる。
また、バンドパスフィルタ82を信号増幅回路150の後段に別体に設けたので、バンドパスフィルタ8を信号増幅回路50内の中段に設けた図2の送信アンテナ54に比較して、前後段の回路素子による配置位置の制約を減らし、配置位置の自由度を増加できる。よって、例えばバンドパスフィルタ82の入出力ケーブル84としてセミリジット同軸ケーブルを用いた場合であっても、外部導体である金属チューブの最小曲げ半径を確保するために蛇行させていた配線を、より直線的な配線で接続できるように配置位置の選択範囲を拡張可能となり、配線長をより短くして、伝送損失を低減できるとともに比較的高価なケーブルの使用量を減少させて製造コストを低減できる。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の形状並びに構成を適宜に変更して実施することも可能である。
(1)本発明は、モバイル放送システムのギャップフィラー装置に限らず、他の衛星通信システムや無線LAN等の送信アンテナに使用できる。
(2)本発明は、送信アンテナに限らず、CATV等の有線通信システムの信号出力装置にも使用できる。
(3)本発明は、通信信号に限らず、信号増幅が必要となる他の信号の増幅に使用できる。
(4)閾値は、上側閾値及び下側閾値に限らず、基準出力値の何れか一方側に規定することもできる。
(5)演算式で用いられる係数は、一次関数だけでなく、二次関数、指数関数等の線形関数や、その他の非線形関数によって求めても良い。
(6)信号増幅回路50は、アンテナ素子54aと別体に設けて送信アンテナ54を構成しても良い。
(7)図7のGC制御処理(S20)では、上側又は下側閾値エラーフラグがON状態となった場合(S31、S33)、例えばフラッシュメモリ29の別領域に確保した異常フラグをON状態にし、この異常フラグに基づいて、異常報知するようにLED34を点滅させる処理や、RFスイッチ4を制御して後段に伝送される過大信号を阻止しアンプ7等を保護する処理を行うこともできる。
(8)基準出力値は、7種類等の複数に限らず、必要とする出力レベルに合わせて、1種類だけを規定しても良い。
(9)送信アンテナ54は、アンテナ素子を1基で構成するものに限らず、信号増幅回路50から出力された放送信号を分配器91で複数に分配し、各分配信号を複数のアンテナ素子で夫々放射可能に構成しても良い。例えば、図11のギャップフィラー装置260のように、2基のアンテナ素子54a,54bを備えるように送信アンテナ254を構成した場合、十字路の角に建てられたビル101によって衛星からの放送信号が遮蔽される2本の道路に対して、そのビル101の屋上に設置されたアンテナ素子54a,54bから、共通の信号増幅回路50で出力レベル制御された放送信号を再放射でき、同等の高品質な放送信号を受信可能なサービスエリアA,Bを形成できる。また図1のギャップフィラー装置60のように、アンテナ素子毎に信号増幅回路50を接続することがないので、共通の信号増幅回路50のみを管理するだけの手間で保守点検作業等を容易にできる。尚、送信アンテナ154についても同様に分配器と複数のアンテナ素子とで構成することが可能である。
本発明に係る信号増幅回路を備えたギャップフィラー装置を示すブロック図である。 本発明に係る信号増幅回路を備えた送信アンテナの一例を示すブロック図である。 本発明に係る信号増幅回路のALC回路のブロック図である。 基準出力値及び閾値に対応する調整出力値と調整時温度を示すアドレスマップである。 本発明に係る信号増幅回路及び送信アンテナの出力レベル制御方法の流れを示すフローチャートである。 温度補償処理の流れを示すフローチャートである。 GC制御処理の流れを示すフローチャートである。 上側閾値判定処理の流れを示すフローチャートである。 下側閾値判定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明に係る送信アンテナの一実施形態を示すブロック図である。 本発明に係る送信アンテナを備えたギャップフィラー装置の設置例を示す説明図である。
7・・増幅手段としてのアンプ、8,82・・フィルタ素子としてのバンドパスフィルタ、9・・出力レベル測定手段としてのカプラ、15a・・自動レベル制御手段としてのALC回路、22・・CPU、28・・温度測定手段としての温度センサ、29・・記憶手段としてのフラッシュメモリ、50,150・・信号増幅回路、54,154・・送信アンテナ、54a・・アンテナ素子、82・・調整回路を構成するバンドパスフィルタ。

Claims (4)

  1. 放送信号増幅素子としてのFETからなり信号を増幅する増幅手段と、
    前記増幅手段の所要の基準出力値を設定する出力レベル設定スイッチと、
    前記増幅された信号の出力レベルを制御する自動レベル制御手段と、
    前記自動レベル制御手段の温度を測定する温度測定手段と、
    前記増幅された信号の出力レベルを測定する出力レベル測定手段と、を備え、
    前記自動レベル制御手段によって、前記増幅手段の前記所要の基準出力値に、前記所要の閾値の範囲内で、前記増幅された信号の出力レベルを一致させるように制御する信号増幅回路であって、
    前記自動レベル制御手段は、
    予め、前記増幅された信号の出力レベルを前記増幅手段の前記所要の基準出力値となるようにレベル調整を行い、前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の基準出力値に対応した基準温度とを記憶し、
    前記温度測定手段の温度特性に基づく関数を、前記温度測定手段で測定した温度と前記増幅手段の出力レベルとを変数として、前記増幅手段の前記所要の基準出力値毎に傾きの異なる一次関数で規定し、
    前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に対応する前記基準温度と前記温度測定手段で測定した現在の温度との差分を求め、
    前記両温度の差分が零でない場合は、
    前記増幅手段の前記所要の基準出力値に対応した前記一次関数の傾きを係数とし、
    前記差分に前記係数を除算して求めた演算結果を温度補償量とし、
    前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に前記温度補償量を加算または減算して、前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値と温度補償された前記所要の閾値を求め、
    前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値に、温度補償された前記所要の閾値の範囲内で、前記増幅された信号の出力レベルを一致させるように制御する、
    ことを特徴とする信号増幅回路。
  2. 放送信号増幅素子としてのFETからなり信号を増幅する増幅手段と、
    前記増幅手段の所要の基準出力値を設定する出力レベル設定スイッチと、
    前記増幅された信号の出力レベルを制御する自動レベル制御手段と、
    前記自動レベル制御手段の温度を測定する温度測定手段と、
    前記増幅された信号の出力レベルを測定する出力レベル測定手段と、を備え、
    前記自動レベル制御手段によって、前記増幅手段の前記所要の基準出力値に、前記所要の閾値の範囲内で、前記増幅された信号の出力レベルを一致させるように制御する信号増幅回路であって、
    前記自動レベル制御手段は、
    予め、前記増幅された信号の出力レベルを前記増幅手段の前記所要の基準出力値となるようにレベル調整を行い、前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の基準出力値に対応した基準温度とを記憶し、
    前記温度測定手段の温度特性に基づく関数を、前記温度測定手段で測定した温度と前記増幅手段の出力レベルとを変数として、前記増幅手段の前記所要の基準出力値毎に傾きの異なる一次関数で規定し、
    前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に対応する前記基準温度と前記温度測定手段で測定した現在の温度との差分を求め、
    前記両温度の差分が零でない場合は、
    前記増幅手段の前記所要の基準出力値に対応した前記一次関数の傾きを係数とし、
    前記差分に前記係数を除算して求めた演算結果を温度補償量とし、
    前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に前記温度補償量を加算または減算して、前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値と温度補償された前記所要の閾値を求め、
    前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値に、温度補償された前記所要の閾値の範囲内で、前記増幅された信号の出力レベルを一致させるように制御する、
    ことを特徴とする信号増幅回路出力レベル制御方法。
  3. 請求項1に記載の信号増幅回路と、
    前記信号増幅回路で増幅された信号の出力レベルを調整する調整回路と、
    前記調整回路の温度を測定する別の温度測定手段と、
    前記調整回路で調整された信号を放射可能に形成されたアンテナ素子とを備え、
    前記自動レベル制御手段は、
    前記アンテナ素子から放射された信号の放射レベルに基づき、
    予め、前記増幅された信号の出力レベルを前記増幅手段の前記所要の基準出力値となるようにレベル調整を行い、前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の基準出力値に対応した基準温度とを記憶し、
    前記温度測定手段の温度特性に基づく関数を、前記自動レベル制御手段または前記調整回路のうち少なくとも一方の前記温度測定手段で測定した温度と前記増幅手段の出力レベルとを変数として、前記増幅手段の前記所要の基準出力値毎に傾きの異なる一次関数で規定し、
    前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に対応する前記基準温度と少なくとも一方の前記温度測定手段で測定した現在の温度との差分を求め、
    前記両温度の差分が零でない場合は、
    前記増幅手段の前記所要の基準出力値に対応した前記一次関数の傾きを係数とし、
    前記差分に前記係数を除算して求めた演算結果を温度補償量とし、
    前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に前記温度補償量を加算または減算して、前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値と温度補償された前記所要の閾値を求め、
    前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値に、温度補償された前記所要の閾値の範囲内で、前記増幅された信号の出力レベルを一致させるように制御する、
    ことを特徴とする送信アンテナ。
  4. 請求項1に記載の信号増幅回路と、
    前記信号増幅回路で増幅された信号の出力レベルを調整する調整回路と、
    前記調整回路の温度を測定する別の温度測定手段と、
    前記調整回路で調整された信号を放射可能に形成されたアンテナ素子とを備えてなる送信アンテナにおいて、
    前記自動レベル制御手段は、
    前記アンテナ素子から放射された信号の放射レベルに基づき、
    予め、前記増幅された信号の出力レベルを前記増幅手段の前記所要の基準出力値となるようにレベル調整を行い、前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の基準出力値に対応した基準温度とを記憶し、
    前記温度測定手段の温度特性に基づく関数を、前記自動レベル制御手段または前記調整回路のうち少なくとも一方の前記温度測定手段で測定した温度と前記増幅手段の出力レベルとを変数として、前記増幅手段の前記所要の基準出力値毎に傾きの異なる一次関数で規定し、
    前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に対応する前記基準温度と少なくとも一方の前記温度測定手段で測定した現在の温度との差分を求め、
    前記両温度の差分が零でない場合は、
    前記増幅手段の前記所要の基準出力値に対応した前記一次関数の傾きを係数とし、
    前記差分に前記係数を除算して求めた演算結果を温度補償量とし、
    前記出力レベル設定スイッチで設定した前記増幅手段の前記所要の基準出力値と前記所要の閾値に前記温度補償量を加算または減算して、前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値と温度補償された前記所要の閾値を求め、
    前記増幅手段の温度補償された前記所要の基準出力値に、温度補償された前記所要の閾値の範囲内で、前記増幅された信号の出力レベルを一致させるように制御する、
    ことを特徴とする送信アンテナの出力レベル制御方法。
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