JP2006197506A - 高周波増幅装置 - Google Patents

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清晴 須田
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Abstract

【課題】増幅部を複数の増幅器により多段構成としている場合であっても、増幅器で発生する歪みを確実に低減できる高周波増幅装置を提供する。
【解決手段】アンテナ11で受信した信号を第1の信号レベル調整器13で調整した後、増幅器15a〜15cで増幅すると共に、増幅器15b、15c間に設けた第2の信号レベル調整器16でレベル調整し、上記増幅器15cの出力信号をハイパスフィルタ18を介して出力端子19より出力する。上記増幅器15cの出力信号のうち、設定帯域内に発生する歪み成分と相関のある歪み成分を含む設定帯域外の信号をローパスフィルタ31により取り出し、増幅器32で増幅した後、検波器33で検波する。コンパレータ34は、検波器33で検波された信号と基準電圧とを比較し、その比較出力信号により第1の信号レベル調整器13を制御し、増幅器15cの出力信号に含まれる歪成分を一定値に保持する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動利得調整機能を備えた高周波増幅装置に関する。
従来、一般家庭におけるテレビ受像機あるいは共聴用テレビ受信システムにおいては、受信信号の信号レベルが低い場合、高周波増幅装置(ブースタ)を使用して受信信号を増幅している(例えば、特許文献1参照。)。
上記高周波増幅装置では、増幅する受信信号レベルが高く、増幅後の出力レベルが増幅器の性能以上になると非直線歪みによって歪み成分が発生し、自チャンネルまたは他チャンネルに映像または音声、デジタル信号への妨害を与えることになる。このような歪み発生に伴う妨害を防止するため、従来の高周波増幅装置は、信号レベル調整器を備え、入力信号のレベルを調整できるようにしている。
図12は、従来の高周波増幅装置の構成例を示したものである。図12において、1はテレビ放送電波を受信するアンテナで、このアンテナ1で受信した信号を高周波増幅装置2の入力端子3に入力する。上記高周波増幅装置2は、信号レベル調整器4及び増幅部5を備え、上記入力端子3に入力された信号を信号レベル調整器4で調整して増幅部5に入力する。上記増幅部5は、多段例えば3段の増幅器5a〜5c及び出力信号レベルを調整する信号レベル調整器6からなり、信号レベル調整器4で調整された信号を増幅し、出力端子7よりテレビ受像機に出力する。
上記高周波増幅装置2を設置した場合、作業者はテレビ受像機における映像及び音声に妨害が出ていないことや出力レベルを確認しながら信号レベル調整器4を手動調整する。
上記のように信号レベル調整器4を手動調整し、増幅部5への入力信号レベルを最適値に設定することにより、歪み量を規定値以内、すなわち映像妨害を与えないレベルに低減することができる。
また、上記高周波増幅装置2で発生する歪み量が規定値以内となるように信号レベル調整器4を調整した場合であっても、テレビ受像機本体が原因で映像障害が発生する場合がある。このような場合には、信号レベル調整器6により高周波増幅装置2の出力レベルを下げる等の再調整が必要になる。
特許第3239105号明細書
上記高周波増幅装置2における信号レベル調整器4を調整する場合、発生している妨害波を確認できる測定器(スぺクトラムアナライザなど)を用意するか、実際のテレビ受像機や測定機器など映像や音声または信号波形、ビットエラーレートなどを確認できる機器で、映像や音声または信号波形、ビットエラーレートを確認しながら調整を行なわなければならない。しかし、テレビ受信機器の設置場所は、一般的に屋根の上や高所などが多く、確認するための機器と調整しなければならない増幅装置が近くにない場合など、調整がきわめて困難な場合が多い。
また、上記増幅部5は、一般に増幅する信号レベルに応じた動作電流を流す必要があり、信号レベルに比して動作電流が少ないと歪みの発生量が増大するという特性を有している。従って、増幅部5で増幅する信号レベルが小さい場合は動作電流が少なくて良いが、信号レベルが大きくなるに従って動作電流を増大する必要がある。従って、図12に示すように増幅部5を多段の増幅器5a〜5cにより構成した場合、最終段の増幅器5cで増幅する信号レベルが高くなり、動作電流も増大させる必要がある。
図13(a)、(b)は、上記従来の高周波増幅装置2の回路構成と各回路部における信号レベルとの関係を対応して示したものである。アンテナ1で受信された信号は、信号レベル調整器4で減衰するが、その後、増幅器5a〜5cで順次増幅されて信号レベルが上昇する。そして、この増幅器5a〜5cで増幅された信号は、信号レベル調整器6にてレベルが調整され出力端子7から外部に出力される。
上記のように従来の高周波増幅装置2では、増幅部5を多段の増幅器5a〜5cにより構成した場合、入力信号が増幅器5a〜5cで連続的に増幅されるので、最終段の増幅器5cで増幅する信号レベルが高くなる。このため歪みの発生を抑制するためには増幅器5cに大きな動作電流を流さなければならず、消費電力が増大するという問題がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、増幅部を複数の増幅器により多段構成としている場合であっても低消費電力化を図り得ると共に歪みの発生を低減でき、且つ調整が容易な高周波増幅装置を提供することを目的とする。
本発明に係る高周波増幅装置は、複数の増幅器を多段に接続してなる高周波増幅部と、前記高周波増幅部の入力信号のレベルを調整する第1の信号レベル調整器と、前記高周波増幅部を構成する増幅器間に設けられる第2の信号レベル調整器と、前記高周波増幅部の出力信号から設定帯域の信号を選択して後段の電子機器へ出力する第1のフィルタと、前記高周波増幅器の出力信号から設定帯域内に発生する歪み成分と相関のある歪み成分を含む設定帯域外の信号を選択する第2のフィルタと、前記第2のフィルタにより選択された信号を検波する検波器と、前記検波器の出力信号に基づいて前記第1の信号レベル調整器を制御し、前記高周波増幅部に入力する信号レベルを調整して歪みの発生を回避する制御手段とを具備したことを特徴とする。
本発明によれば、高周波増幅器の出力信号に含まれる設定帯域内に発生する歪み成分と相関のある歪み成分を含む設定帯域外の信号を検知することにより、他チャンネルの影響を受けることなく歪み成分を確実に検知でき、その検知信号に基づいて高周波増幅器の入力信号レベルを自動的に調整して歪みの発生を回避することができる。
また、高周波増幅部を複数の増幅器により多段に構成する場合であっても、増幅器間に信号レベル調整器を設けて信号レベルを調整することにより、後段の増幅器に対する信号レベルを低くできるので、その増幅器の動作電流を低減して低消費電力化を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る自動利得調整機能を備えた高周波増幅装置の構成を示すブロック図である。
図1において、11はテレビ放送電波を受信するアンテナで、このアンテナ11で受信した信号を高周波増幅装置10の入力端子12に入力する。この入力端子12に入力された信号は、入力レベル調整用の第1の信号レベル調整器13を介して高周波増幅部14に入力される。この高周波増幅部14は、複数段例えば3段の増幅器15a〜15cからなり、増幅器間例えば増幅器15bと15cとの間に出力レベル調整用の第2の信号レベル調整器16を設けている。そして、例えば可変抵抗器等からなるレベル設定手段17によって第2の信号レベル調整器16の信号レベル及び増幅器15cの動作電流を設定できるように構成している。すなわち、レベル設定手段17によって第2の信号レベル調整器16の出力信号レベルを設定した際、それに応じて増幅器15cの動作電流を設定するようにしている。例えばレベル設定手段17によって第2の信号レベル調整器16の出力信号レベルを高く設定した場合、その出力信号レベルに応じて増幅器15cの動作電流を増大して歪みの発生を抑制している。また、レベル設定手段17によって第2の信号レベル調整器16の出力信号レベルを低く設定した場合、その信号レベルに応じて増幅器15cの動作電流を減少している。
上記増幅器15a〜15cは、A級増幅回路を使用したもので、例えばFM放送(76〜90MHz)、1〜12チャンネルのVHFテレビ放送(90〜108MHz、170〜222MHz)、更にUHFテレビ放送の信号を増幅する。
上記増幅器15cから出力される信号は、フィルタ例えば70MHz以上の周波数の信号を通過させるハイパスフィルタ(HPF)18を介して出力端子19より後段の電子機器、例えばテレビ受像機等に出力する。
上記増幅器15cとハイパスフィルタ18との間には、歪検知自動調整回路30が接続される。この歪検知自動調整回路30は、増幅器15cから出力される信号のうち、設定帯域内に発生する歪み成分と相関のある歪み成分を含む設定帯域外の信号、例えば40MHz以下の周波数の信号を通過させるローパスフィルタ(LPF)31を介して取り出す。上記ハイパスフィルタ18及びローパスフィルタ31により分波器を構成している。
更に、上記ローパスフィルタ31の出力信号を増幅器32で増幅した後、検波器33で検波してコンパレータ34に入力する。このコンパレータ34は、検波器33の出力信号と基準電圧源35から与えられる基準電圧とを比較し、その比較出力信号により第1の信号レベル調整器13を制御する。上記基準電圧源35は、例えば可変抵抗器等からなるレベル設定手段36によって基準電圧のレベルを設定できるようになっている。
上記の構成において、アンテナ11によりテレビ放送信号が受信され、入力端子12より第1の信号レベル調整器13を介して高周波増幅部14に入力される。この高周波増幅部14は、第1の信号レベル調整器13でレベルが調整された信号を増幅器15a、15bで増幅する。この増幅器15a、15bで増幅された信号は、第2の信号レベル調整器16で信号レベルが調整された後、ハイパスフィルタ18を介して出力端子19から出力され、同軸ケーブルによりテレビ受像機に送られる。
上記増幅器15a〜15cの非直線歪みによって例えば2波のテレビ受信信号による3次歪みが発生し、映像または音声の妨害が発生している場合には、この3次歪みと相関関係にある2次歪みが発生する。上記3次歪みはテレビ信号の帯域内で発生するが、2次歪みはテレビ信号の帯域より低い周波数、例えば40MHz以下の帯域に発生するものがある。
歪検知自動調整回路30は、上記増幅器15cから出力される信号のうち、所定のレベルを超える40MHz以下の歪み成分例えば2次歪み成分をローパスフィルタ31を介して取り出し、増幅器32で増幅した後、検波器33で検波して直流成分に変換し、コンパレータ34に入力する。このコンパレータ34は、検波器33で検波された信号と基準電圧源35から与えられる基準電圧と比較し、その比較出力信号を第1の信号レベル調整器13にフィードバックする。
この場合、増幅器15cから出力される2次歪み成分のレベルが予め設定したレベルより小さければ、コンパレータ34は2次歪み成分のレベルが予め設定した設定レベルになるまで、第1の信号レベル調整器13を駆動するための電圧信号レベルを上昇させる。すなわち、第1の信号レベル調整器13の出力信号レベルを設定レベルまで上昇させる。しかし、増幅器15cから出力される2次歪み成分のレベルが予め設定したレベル以上であれば、コンパレータ34は上記2次歪み成分によって第1の信号レベル調整器13を駆動するための電圧信号を下降させ、第1の信号レベル調整器13の出力信号レベルを設定レベルまで低下させる。
上記のように増幅器15cの出力信号に含まれる歪み成分を検出して第1の信号レベル調整器13を自動的に制御し、高周波増幅部14における歪みの発生量を設定レベル以下に低下させる。
次に、上記高周波増幅部14における歪みの発生について、図2を参照して更に詳細に説明する。上記高周波増幅部14を構成する増幅器15a〜15cは、図2に示すようにFM放送(76〜90MHz)、1〜12チャンネルのVHFテレビ放送(90〜108MHz、170〜222MHz)、更にUHFテレビ放送の信号を増幅する機能を有するものとし、ここでは例えばVHFテレビの8、10、12のチャンネルにおける歪み発生について考察する。
8、10、12チャンネルの映像周波数f、f10、f12は、
:193.25MHz
10:205.25MHz
12:217.25MHz
である。
上記8チャンネルと10チャンネルにおける3次歪み成分H3は、
H3=2×f10-f
=2×205.25(MHz)-193.25(MHz)
=217.25(MHz)
=f12
となる。上記のように8チャンネルと10チャンネルにおける3次歪み成分H3は、217.25MHzとなり、12チャンネルの映像周波数f12に一致し、12チャンネルの映像信号に妨害を与える。
また、上記8チャンネルと10チャンネルにおける2次歪み成分H2は、
H2=f10-f
=205.25(MHz)-193.25(MHz)
=12(MHz)
となる。
上記のように8チャンネルと10チャンネルにおける2次歪み成分H2は、12MHzで40MHz以下、すなわち、テレビ放送チャンネルの帯域外となり、かつ、3次歪み成分H3との相関関係を持っている。
図3は、実際のテレビ受信増幅器の2波入力時の3次歪み特性を表した図で、横軸に信号の出力レベル(dBμ)をとり、縦軸に3次歪み(dB)をとって示した。図中aの部分は入力信号対3次歪みが1:3で変化しているリニア(直線)領域、bの部分は入力信号対3次歪みが1:3で変化しなくなっているリニア領域外を示している。上記測定したテレビ受信増幅器の性能では、受信時、歪みによる妨害信号の影響を受けずに出力できる性能を示す規格3次歪み(相互変調歪み)が-52dB確保できる最大出力レベルは、上記図3の歪み特性から105dBμであることが分かる。
図4は、上記テレビ受信増幅器の2波入力時の2次歪み特性を表した図で、横軸に信号の出力レベル(dBμ)をとり、縦軸に2次歪み(dB)をとって示した。図中cの部分は入力信号対2次歪みが1:2で変化しているリニア領域、dの部分は入力信号対2次歪みが1:2で変化しなくなっているリニア領域外を示している。上記図3における3次歪みのa領域と図4における2次歪みのc領域は、ともにリニア領域となっており、相関関係を保っている。
テレビ用高周波増幅装置の標準的な3次歪み(相互変調歪み)は-52dB程度であり、この-52dB程度を確保できる増幅装置の最大出力レベルは、105〜110dBμ程度である。そして、この3次歪みに相当する増幅装置の2次歪みの出力レベルは50dBμ程度である。従って、歪検知自動調整回路30では、増幅器15cの出力信号から50dBμを超える2次歪み成分をローパスフィルタ31で抽出し、検波器33で検波してコンパレータ34に入力し、その比較出力により第1の信号レベル調整器13を制御する。
通常、テレビ受信増幅器において、歪みが妨害を与えテレビ画像に妨害を与える出力レベルの点は2次歪みと3次歪みの相関がとれている、図3のa領域及び図4のc領域の線形領域内にあり、その線形領域内の歪み成分のレベルを検知すれば良いことが分かる。
しかし、3次歪みがテレビチャンネルの帯域内にある場合は、3次歪みを検知すると、他チャンネルの信号も検知してしまう可能性がある。このため本実施形態では、テレビチャンネルの帯域外において、3次歪みと相関関係にある2次歪みを検知することにより、帯域内で発生する妨害波を検知している。この結果、他チャンネルの影響を受けることなく歪み成分を確実に検知し、その検知信号に基づいて第1の信号レベル調整器13を自動的に調整することが可能になる。
従って、高周波増幅装置10の他に測定機などの機器やテレビ受像機などの実信号での確認が不要になると共に面倒な調整作業が不要となり、高品質な受信システムとすることができる。
上記図3、図4では、テレビ受信増幅器のVHFテレビチャンネルにおける歪み特性について示したが、UHFテレビチャンネルにおいても、3次歪みと2次歪みの間で相関関係を有している。
図5(a)、(b)はテレビ受信増幅器への入力周波数が611MHz(UHF36チャンネルの中心周波数)、617MHz(UHF37チャンネルの中心周波数)の場合における出力レベルと3次及び2次歪みの関係を測定した結果を示している。また、図6は、同測定結果をグラフ化して示したものである。
テレビ受信増幅器は、図6からも明らかなようにUHFテレビチャンネルにおいても、3次歪みと2次歪みの間で相関関係を有していることが分かる。
上記のように増幅器で発生する多次歪み例えば2次歪みと3次歪みとの間に相関関係があることは、従来から刊行物例えば昭和49年9月20日に日本放送出版協会によって出版された「テレビ共同受信技術」、p38〜43の「2.3.5 非直線ひずみの数式的説明」等により知られている。
なお、上記第1実施形態では、歪検知自動調整回路30により2次歪み成分を検知して第1の信号レベル調整器13を調整する場合について示したが、検知する歪み成分は2次歪み成分は勿論のこと、3次、4次をはじめ多次に亘り、使用用途に応じて検知する歪み成分を選択することにより、正確な判断をさせることができ、適切な処理を行なうことができる。すなわち、テレビ放送チャンネルの帯域外で発生する歪み成分を検知することにより、他チャンネルの影響を受けることなく、歪み成分を確実に検知して第1の信号レベル調整器13を調整することができる。
検知する歪み成分が小さい場合は、図1に示したように検波器33の前に検知する周波数帯域の増幅器32を挿入することにより、歪み成分の検知を確実に行なわせることができる。また、逆に検知する歪み成分が大きい場合は、増幅器32が不要であり、かつ、減衰回路を挿入することも考えられる。
上記第1実施形態によれば、高周波増幅部の出力信号に含まれる設定帯域内に発生する歪み成分と相関のある歪み成分を含む設定帯域外の信号を検知することにより、他チャンネルの影響を受けることなく、歪み成分を確実に検知でき、その検知信号に基づいて高周波増幅部の入力信号レベルを自動的に調整して歪みの発生を回避することができる。
また、高周波増幅部14を構成する増幅器間、例えば増幅器15bと15cとの間に第2の信号レベル調整器16を設けて信号レベルを調整しているので、増幅器15cが増幅する信号レベルを低くできる。この結果、増幅器15cの動作電流を低減して低消費電力化を図ることができる。
図7は、例として3次歪みが−52dBとなるときの増幅器15cに流れている電流と出力レベルとの関係を表した図である。この図から明らかなように増幅器に電流を流せば流すほど出力レベルが増加する。ここで例えば110dBμの出力を得たい場合は、増幅器15cに20mAの電流を流せば良いことが分かる。このように出力レベルに見合った電流値をその都度変えてやることによって必要最小限の電力で運用することができる。
図8(a)、(b)は、上記第1実施形態における概略の回路構成と、各回路部における信号レベルとの関係を対応して示したものである。アンテナ11で受信された信号は、第1の信号レベル調整器13で減衰するが、その後、増幅器15a、15bで順次増幅されて信号レベルが上昇する。この増幅器15bで増幅された信号は、次の第2の信号レベル調整器16で減衰し、その後、最終段の増幅器15cで増幅されて信号レベルが上昇する。そして、この増幅器15cで増幅された信号がハイパスフィルタ18を介して出力端子19から出力される。
上記のように高周波増幅部14を構成する最終段の増幅器15cの前に第2の信号レベル調整器16を挿入して信号レベルを下げることにより、増幅器15cは前段の増幅器15bとほぼ同レベル、すなわち小さいレベルの信号を処理することになり、動作電流を低減して低消費電力化を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る高周波増幅装置について、図9を参照して説明する。
この第2実施形態に係る高周波増幅装置10は、図1に示した第1実施形態において、レベル設定手段17に代えてコンパレータ34の出力信号により、第1の信号レベル調整器13、第2の信号レベル調整器16のレベル制御及び増幅器15cの動作電流を調整するように構成したものである。この第2実施形態におけるその他の構成は、第1実施形態と同様の構成であるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態では、レベル設定手段36により基準電圧源35から出力される基準電圧を設定することにより、第1の信号レベル調整器13と第2の信号レベル調整器16の信号出力レベルを同時に調整でき、且つ増幅器15cの動作電流を調整することができる。すなわち、レベル設定手段36によって高周波増幅装置10の入力信号のレベルと出力信号のレベルを同時に調整することが可能である。
上記レベル設定手段36により高周波増幅装置10の入力信号及び出力信号のレベルを設定した後は、歪検知自動調整回路30の出力信号、すなわちコンパレータ34の出力信号によって第1の信号レベル調整器13、第2の信号レベル調整器16の信号出力レベル及び増幅器15cの動作電流が自動的に制御される。
上記第2実施形態においても、第1実施形態と同様に高周波増幅部14における歪みの発生を効果的に抑制することができると共に増幅器15cの消費電力を低減することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る高周波増幅装置について、図10を参照して説明する。
この第3実施形態に係る高周波増幅装置10では、高周波増幅部14の増幅器15aと15bとの間に第2の信号レベル調整器16を設けている。そして、レベル設定手段17により、第2の信号レベル調整器16の信号出力レベル及び増幅器15b、15cの動作電流を設定できるように構成している。すなわち、レベル設定手段17により、第2の信号レベル調整器16の信号出力レベルに応じて増幅器15b、15cの動作電流を増減させている。その他の構成は、第1実施形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
上記第3実施形態のように高周波増幅部14の増幅器15aと15bとの間に第2の信号レベル調整器16を設けた場合には、増幅器15cだけでなく、増幅器15bに対しても信号レベルを小さくできるので、その信号レベルに応じて増幅器15b、15cの動作電流を減少させて消費電力化を低減することができる。
また、第3実施形態においても、第1実施形態と同様に高周波増幅部14における歪みの発生を効果的に抑制することができる。
なお、上記第3実施形態において、更にハイパスフィルタ18と出力端子19との間に第3の信号レベル調整器を設け、その出力信号レベルをレベル設定手段17によって設定するようにしても良い。
(第4実施形態)
次に本発明の第4実施形態に係る高周波増幅装置について、図11を参照して説明する。
この第4実施形態に係る高周波増幅装置10は、図10に示した第3実施形態において、レベル設定手段17に代えてコンパレータ34の出力信号により、第1の信号レベル調整器13、第2の信号レベル調整器16のレベル制御及び増幅器15b、15cの動作電流を調整するように構成したものである。この第4実施形態におけるその他の構成は、第1実施形態と同様の構成であるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第4実施形態では、レベル設定手段36により基準電圧源35から出力される基準電圧を設定することにより、第1の信号レベル調整器13、第2の信号レベル調整器16の信号出力レベル及び増幅器15b、15cの動作電流を設定し、高周波増幅装置10の入力信号のレベルと出力信号のレベルを同時に調整することが可能である。
上記レベル設定手段36により高周波増幅装置10の入力信号及び出力信号のレベルを設定した後は、歪検知自動調整回路30の出力信号、すなわちコンパレータ34の出力信号によって第1の信号レベル調整器13、第2の信号レベル調整器16の信号出力レベル及び増幅器15b、15cの動作電流が自動的に制御される。
上記第4実施形態においても、第3実施形態と同様に増幅器15b、15cで増幅する信号レベルを小さくできるので、その信号レベルに応じて増幅器15b、15cの動作電流を減少させて消費電力化を低減することができる。
また、上記第4実施形態においても、第1実施形態と同様に高周波増幅部14における歪みの発生を効果的に抑制することができる。
なお、上記第4実施形態において、更にハイパスフィルタ18と出力端子19との間に第3の信号レベル調整器を設け、その出力信号レベルをコンパレータ34の出力信号によって制御するようにしても良い。
また、上記実施形態における歪検知自動調整回路30は、増幅器15cの出力信号から設定レベルを超える設定帯域外の歪み成分をローパスフィルタ31で抽出するようにしたが、その他、例えばローパスフィルタ31で低レベルの歪み成分まで抽出し、その後、検波器33の検波出力から設定レベル以上の歪み成分をコンパレータ34で検出して第1の信号レベル調整器13の調整を行なうようにしても良い。
更に上記実施形態では、テレビ放送電波を受信して増幅する場合について示したが、その他、例えば無線通信機に用いられる増幅器に対しても、上記実施形態と同様にして実施し得るものである。
本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できるものである。
本発明の第1実施形態に係る高周波増幅装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態における歪み検知動作を説明するための図である。 テレビ受信増幅器の2波入力時の3次歪み特性を示す図である。 テレビ受信増幅器の2波入力時の2次歪み特性を示す図である。 テレビ受信増幅器への入力周波数が611MHz、617MHzの場合における出力レベルと3次及び2次歪みの関係を測定した結果を示す図である。 図5における測定結果をグラフ化して示す図である。 第1実施形態において、3次歪みが−52dBとなるときの増幅器に流れている電流と出力レベルとの関係を表した図である。 第1実施形態における概略の回路構成と各回路部における信号レベルとの関係を対応して示す図である。 本発明の第2実施形態に係る高周波増幅装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る高周波増幅装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態に係る高周波増幅装置の構成を示すブロック図である。 従来の高周波増幅装置の構成例を示すブロック図である。 従来の高周波増幅装置における回路構成と各回路部における信号レベルとの関係を対応して示す図である。
符号の説明
10…高周波増幅装置、11…アンテナ、12…入力端子、13…第1の信号レベル調整器、14…高周波増幅部、15a〜15c…増幅器、16…第2の信号レベル調整器、17…レベル設定手段、18…ハイパスフィルタ(HPF)、19…出力端子、30…歪検知自動調整回路、31…ローパスフィルタ(LPF)、32…増幅器、33…検波器、34…コンパレータ、35…基準電圧源、36…レベル設定手段。

Claims (1)

  1. 複数の増幅器を多段に接続してなる高周波増幅部と、前記高周波増幅部の入力信号のレベルを調整する第1の信号レベル調整器と、前記高周波増幅部を構成する増幅器間に設けられる第2の信号レベル調整器と、前記高周波増幅部の出力信号から設定帯域の信号を選択して後段の電子機器へ出力する第1のフィルタと、前記高周波増幅器の出力信号から設定帯域内に発生する歪み成分と相関のある歪み成分を含む設定帯域外の信号を選択する第2のフィルタと、前記第2のフィルタにより選択された信号を検波する検波器と、前記検波器の出力信号に基づいて前記第1の信号レベル調整器を制御し、前記高周波増幅部に入力する信号レベルを調整して歪みの発生を回避する制御手段とを具備したことを特徴とする高周波増幅装置。
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