JP4117490B2 - テレビジョンおよび放送信号受信回路 - Google Patents
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Description
また、上記文献においては、隣接放送信号による妨害を排除するためには複雑な回路構成及び処理を要していた。
このような、より具体的な構成において上述した請求項2,請求項3の各発明と同様の作用を奏することは言うまでもない。
また、本発明にかかる技術的思想は、上記各手段が実行する処理と同様の処理をコンピュータに実行させるプログラムの発明としても把握できる。
図1は、本発明の一実施形態にかかるテレビジョン100を概略的に示している。
同図に示すように、テレビジョン100は、テレビジョン放送信号を受信するアンテナ10aと、チューナIC10と、クロマIC20と、マイコン30等を備えている。マイコン30とチューナIC10とクロマIC20はIICバス40を介して相互に接続されている。マイコン30の内部においては、CPU31がROM32に記憶された所定のプログラムによる処理をRAM33をワークエリアとして実行し、テレビジョン100全体の制御を行なう。また、マイコン30はリモコンI/F34を備えており、外部機器としてのリモコン送信機から出力される赤外線明滅信号を入力可能になっている。この赤外線明滅信号はCPU31に送出され、CPU31は対応する制御処理を実行する。
ここで、選局チャンネルに対応する放送信号(希望放送信号)を受信する場合に、希望放送信号に隣接する周波数帯域において隣接放送信号が存在する場合がある。地上波テレビ放送に用いられているVHF帯を一例として説明すると、90MHzから、90〜96MHzを1ch、96〜102MHzを2ch…というように、所定範囲の帯域を単位として順次各チャンネルに割り当てている。基本的には周波数帯域が隣り合うチャンネルにおいて夫々に放送信号を受信することは避け、1ch,3ch,5ch…というように、とびとびのチャンネルで放送信号を受信することが多いが、チャンネルプリセットの結果によっては、周波数帯域が隣接するチャンネルにおいて放送信号を受信する設定となることもある。この場合、隣接チャンネルで受信可能な隣接放送信号は、妨害信号となりやすい。
そこで、本実施形態においては、以下に示すように、隣接放送信号があるか否かを判断し、同判断結果に基づいて自動的にAGC制御の実行態様を変化させるとした。
同図に示すように、プリセットデータ32aは、1〜nまでのチャンネルの番号データと各チャンネルに対応する周波数帯域の放送信号をチューナIC10に受信させるための同調電圧との組み合わせによって構成されている。同調電圧は、所定の階調数で表されたデジタルデータとして記録されている。プリセットデータ32aは、テレビジョン100が有する公知のプリセット機能を用いて、ユーザがマニュアル操作でチャンネル毎に希望の放送局の放送信号を受信できるように設定することで生成できる。あるいは、テレビジョン100に公知のオートプリセット機能を持たせ、アンテナ10aで受信可能な各局放送信号を自動的に探局し、その地域で受信できる放送信号にチューナIC10が同調するための同調電圧のレベルを順次各チャンネルに対応させて記録することで、プリセットデータ32aを生成してもよい。
ここで本実施形態では、プリセットデータ32aを、上記選局制御処理だけでなく隣接放送信号が存在するか否かの判断においても利用する。
ステップS200では、マイコン30は、上記入力したチャンネル指示信号に基づいて、選局チャンネルを特定する。
ステップS210では、同特定したチャンネルの隣接チャンネルに対して同調電圧にかかるデータが記録されているか否か判断する。
同図においては、縦軸をRF‐AGC電圧、横軸を放送信号の電界強度としている。図中の実線は、基準値がTh1である場合のRF‐AGC電圧の変化態様を示しており、破線は基準値がTh2である場合のRF‐AGC電圧の変化態様を示している。つまり、基準値Th1を採用する場合と比較して基準値Th2を採用した場合は、放送信号の電界強度がより低い段階からRF‐AGC電圧がV1から変化することが示されている。その結果、高周波増幅回路11においては、上記基準値Th1を採用していた場合と比較して、放送信号の電界強度がより低い段階からRF‐AGC電圧に基づく利得制御が実行され、増幅率を低下させることになる。
このように本発明によれば、マイコン30は、チャンネル指示信号の入力を契機として、予め用意されたプリセットデータ32aを参照することによって希望放送信号に隣接する周波数帯域において隣接放送信号が存在するか否かを簡易的に判断し、存在すると判断した場合には、AGC回路21が基準値をそれまでよりも低く設定する。そのため、高周波増幅回路11でのRF‐AGC電圧による利得制御が実行される条件が緩和され、放送信号の電界強度が比較的低い段階から同利得制御が実行される。その結果、隣接放送信号対する不要な増幅処理によって高周波増幅回路11が飽和してしまったり、同隣接放送信号による混変調や画面上への映り込みやノイズが発生するといった各種妨害を、効果的に防止することができる。また、本発明は、通常のテレビジョン100におけるプリセットデータ32aとAGC回路21という構成要素を持つことで実現可能であり、他の複雑な回路構成や余分なハードウェアを必要としないため、簡易な構成かつ処理によって上記効果を発揮することができる。
10a…アンテナ
10b…SAWフィルタ
11…高周波増幅回路
12…混合回路
13…局部発振回路
20…クロマIC
21…AGC回路
30…マイコン
31…CPU
32…ROM
32a…プリセットデータ
33…RAM
34…リモコンI/F
50…カソードアンプ
60…オーディオアンプ
70…偏向回路
80…CRT
90…スピーカ
100…テレビジョン
Claims (3)
- RF‐AGC電圧の値に基づいて受信した放送信号の利得制御を行なう利得制御手段を有するテレビジョンにおいて、
選局対象のチャンネルを指示するチャンネル指示信号を入力した際に、予め複数のチャンネルに夫々に対応させて特定の周波数の放送信号を受信するための選局制御情報を記録したプリセット情報を参照し、上記チャンネル指示信号にかかるチャンネルに隣接するチャンネルのうち少なくとも高域側に隣接するチャンネルに対して選局制御情報が記録されているか否か判断し、当該高域側に隣接するチャンネルに対して選局制御情報が記録されている場合に、選局対象のチャンネルで受信する放送信号と周波数帯域が隣接する放送信号が存在すると判断する隣接信号検知手段と、
放送信号の検波結果と所定の基準値とを比較し、検波結果が基準値を越えない場合には、固定値としてのRF‐AGC電圧を上記利得制御手段に出力し、検波結果が基準値を越える場合には、上記固定値よりも低くかつ検波結果の大きさに応じたRF‐AGC電圧を上記利得制御手段に出力するAGC回路と、
上記隣接する放送信号が存在する場合に、上記AGC回路に、上記基準値の設定をより低い値に変更させるAGC調整手段とを備えることを特徴とするテレビジョン。 - 取得したAGC電圧の値に基づいて受信した放送信号の利得制御を行なう利得制御手段を有する放送信号受信回路において、
選局対象のチャンネルで受信する放送信号の周波数帯域の少なくとも高域側に隣接する周波数帯域に放送信号が存在するか否か検知し、当該高域側に隣接する周波数帯域に放送信号が存在する場合に、上記選局対象のチャンネルで受信する放送信号と周波数帯域が隣接する放送信号が存在すると判断する隣接信号検知手段と、
放送信号の検波結果と所定の基準値とを比較し、検波結果が基準値を越えない場合には、固定値としてのAGC電圧を上記利得制御手段に出力し、検波結果が基準値を越える場合には、上記固定値よりも低くかつ検波結果の大きさに応じたAGC電圧を上記利得制御手段に出力するAGC回路と、
上記隣接する放送信号が存在する場合に、上記AGC回路に、上記基準値の設定をより低い値に変更させるAGC調整手段とを備えることを特徴とする放送信号受信回路。 - 上記隣接信号検知手段は、選局対象のチャンネルを指示するチャンネル指示信号を入力した際に、予め複数のチャンネルに夫々に対応させて特定の周波数の放送信号を受信するための選局制御情報を記録したプリセット情報を参照し、上記チャンネル指示信号にかかるチャンネルの高域側に隣接するチャンネルに対して選局制御情報が記録されているか否か判断することによって、上記隣接する放送信号の有無を判断することを特徴とする請求項2に記載の放送信号受信回路。
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