JP4312517B2 - 車両ホイール用ディスクおよび車両ホイール、ならびに車両ホイール用ディスクの製造方法 - Google Patents

車両ホイール用ディスクおよび車両ホイール、ならびに車両ホイール用ディスクの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両ホイール用ディスクの改良およびその製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両ホイ−ルは、リムとディスクを有している。リムは環状をなしその外周にタイヤが装着される。ディスクは、ディスク部とこのディスク部の周縁に連なる環状部とを有してカップ形状をなし、この環状部が上記リムの内周に溶接される。
【0003】
ところで、上記ディスクは故意にアンバランスにすることを要求される場合がある。例えばリムに圧力センサ付きのエアバルブを装着する際には、リムの重心がエアバルブ側に偏倚しアンバランスが生じる。この場合に、ディスクをアンバランスになるように形成し、このディスクの軽点位置とリムのエアバルブ装着孔とが周方向に合致するようにしてディスクをリムに溶接すると、車両ホイールのアンバランス量を解消ないしは軽減することができる。
【0004】
特開2002−166703号公報では、上記ディスクにアンバランスを生じせしめるために、ディスクを次のようにして製造している。まず、帯状の素材を切断してほぼ正方形をなすブランクを得る。このブランクの四隅部を真円上に位置する円弧をなすように切り落とす。この際、1つの辺の中央部が凹曲線となるように切り落とす。他の3辺は直線のままである。その後で、絞り成形してディスク部と環状部とを有するカップ形状のディスクを得る。この環状部の周縁において、上記円弧状に切り落とされた縁部が基本縁部となる。この基本縁部はディスク中心軸を中心とする真円上に配置され、リム内周に溶接される。ディスク素材の直線をなす3辺は絞り成形によりこの基本縁部から後退した凹曲線の縁部となる。上記切欠を有する1辺は他の3辺よりさらに後退した凹曲線をなす縁部となり、この縁部がディスクの軽点として提供される。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−166703号公報(図1,図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に開示されたディスクでは、軽点を1箇所に形成するだけであるので、要求されるアンバランス量が得られない場合があった。また、この公報のディスクの製造方法では、矩形のブランクの1辺に凹部を形成する際に生じる切断片が、四隅を円弧に切り落とす際に生じる切断片とともに廃棄されることになり、材料に無駄が生じる欠点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、平板形状のディスク素材を絞り成形することにより得られ、ディスク部とこのディスク部の周縁に連なる環状部とを有してカップ形状をなす車両ホイール用ディスクにおいて、
上記環状部の周縁は、ディスク中心軸を中心とする真円上にほぼ位置する基準縁部と、この基準縁部に連なるとともに互いに径方向に対峙する第1,第2縁部とを含み、
絞り成形前のディスク素材において第1,第2縁部が等しい線形状をなし、同一長さで平行をなす一対の仮想直線部に対して第1縁部は実質的に凹み第2縁部は実質的に突出しており、これら仮想直線部が絞り成形時に変形して上記第1,第2の縁部の両端に連なる比較凹曲線となることを想定した時、絞り成形後の第1縁部と比較凹曲線とで囲われる面積に対応する重量減少分が、絞り成形後の第2縁部と比較凹曲線とで囲われる面積に対応する重量増加分と等しいことを要旨とする。
【0008】
上記構成によれば、比較凹曲線に対して第1縁部が重量減となり第2縁部が重量増となるので、ディスクのアンバランス量を比較的大きな範囲で設定することができる。また、第1縁部と第2縁部がディスク素材の状態では等しい線形状を有しているので、1回の切断で隣接するディスク素材の第1縁部と第2縁部とを形成することが可能となり、これら第1,第2縁部の形成に伴う切断片の発生を無くすことが可能となる。
【0009】
好ましくは、さらに上記環状部の周縁が、互いに径方向に対峙するとともに上記第1,第2縁部に対して周方向に90°離れた第3,第4縁部を含み、上記基準縁部が第1〜第4縁部間に配置され、上記第3,第4縁部は、ディスク素材の一対の平行をなす直線縁部が上記絞り成形で変形することにより得られ、上記基準縁部から後退した凹曲線を描く。これによれば、ディスク素材を帯板素材から形成する際に、上記第1,第2縁部以外全てを基本縁部とする場合に比べて、形成に伴って生じる切断片の重量を減らすことができる。
【0010】
上記第1,第2縁部は、種々の形状を採用可能である。例えば、上記第1縁部が上記基準縁部から後退した曲線をなし、上記第2縁部が上記基準縁部から突出した曲線をなす場合には、アンバランス量をより一層大きくすることが可能である。また、上記第1縁部が上記基準縁部から後退した曲線をなし、上記第2縁部が円弧をなし上記基準縁部とともに上記真円上に位置している場合には、ディスク素材を帯板素材から切断する際の切断ラインを簡単な形状にすることができる。上記形状の他に、上記第1,第2縁部がともに上記基準縁部から後退した曲線をなすようにしてもよい。
【0011】
本発明に係わる車両ホイールは、環状をなし外周にタイヤを装着するリムと、リムのバルブ装着孔に装着されたエアバルブと、上記ディスクとを備え、このディスクの環状部の第1縁部が上記リムにおけるバルブ装着孔に周方向で合致するようにして嵌合し、上記環状部が上記リムの内周に溶接されている。これによれば、エアバルブ装着により生じるリムのアンバランスをディスクのアンバランスで相殺ないしは軽減することができる。
【0012】
本発明に係わる車両ホイール用ディスクの製造方法は、帯板素材を、第1切断ラインで等間隔に切断し、この第1切断ラインは、帯板素材の幅方向に延びる仮想直線の中央部から帯板素材の長手方向の一方側に偏倚した偏倚ライン部と、この偏倚ライン部の両端に連なり帯板素材の側縁に至る一対の円弧ライン部とを有しており、上記第1切断ラインによる切断と同時またはその後に、上記帯板素材に第2,第3切断ラインを形成し、これら第2,第3切断ラインは前回の切断工程における第1切断ラインの偏倚ライン部の両端から帯板素材の両側縁に至る円弧形状をなしており、上記切断により平板形状のディスク素材を得、このディスク素材は、2つの第1切断ラインの偏倚ライン部に対応する第1,第2縁部と、第1切断ラインの一対の円弧ライン部および第2,第3切断ラインに対応する基本縁部とを有し、これら基本縁部は真円上に位置しており、上記ディスク素材を絞り成形することにより、ディスク部と環状部とを有するカップ形状を得、この環状部の周縁が上記基本縁部と第1,第2の縁部を含むことを要旨とする。
【0013】
上記方法によれば、ディスクのアンバランス量を比較的大きな範囲で設定することができる。1回の切断で隣接するディスク素材の第1縁部と第2縁部とを形成することが可能となり、これら第1,第2縁部の形成に伴う切断片の発生を無くすことができる。また、第1切断ラインと第2,第3切断ラインを同時に形成(打ち抜き)するようにすれば、1回の切断で帯板素材からディスク素材を得ることができる。
【0014】
好ましくは、上記帯板の直線状をなす両側縁部が第1切断ラインの一対の円弧ライン部と第2,第3切断ラインの間で残り、上記絞り成形により上記基本縁部から後退した凹曲線をなす第3,第4縁部となる。これによれば、ディスク素材を帯板素材から形成する際に基本縁部形成に伴って生じる切断片の重量を減らすことができる。
【0015】
本発明の他の態様は、帯板素材を、切断ラインで等間隔に切断して平板形状のブランクを形成し、この切断ラインは、帯板素材の幅方向に延びる仮想直線の中央部から帯板素材の長手方向の一方側に偏倚した偏倚ライン部を有し、次に、上記ブランクの四隅部を円弧形状の切断ラインでもって切断してディスク素材を得、このディスク素材は、2つの第1切断ラインの偏倚ライン部に対応する第1,第2縁部と、これら第1,第2縁部に連なるとともに真円上に位置する円弧形状の基本縁部とを有し、上記ディスク素材を絞り成形することにより、ディスク部と環状部とを有するカップ形状を得、この環状部の周縁が上記基本縁部と第1,第2の縁部を含むことを要旨とする。これによれば、上記方法に比べて切断が煩雑になる他は、ほぼ同様の利点を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図5を参照しながら説明する。図1に示すように車両ホイールは、リム10とディスク20とを有している。リム10は短い筒形状(環状)をなし、例えば、一対のフランジ部11,12とその内側の一対のビードシート部13、14と、その内側のリムドロップ部15とを有している。ビードシート部13,14には、タイヤ30のビード31,32が嵌るようになっている。外側(車両の反対側)のビードシート部13とリムドロップ部15との間の径方向に起立した壁には、バルブ装着孔16が形成されており、このバルブ装着孔16にはセンサ付きのエアバルブ40が装着されている。このエアバルブ40を介してタイヤ30内に圧縮空気が注入されるようになっている。
【0017】
上記ディスク20は、図2に最も良く示されているように、ディスク部21とこのディスク部21の周縁に連なる環状部22とを有してカップ形状をなしている。ディスク部21には、ハブ穴(中央に位置決め用のセンターホール)21aが形成され、その周囲に車軸固定用ボルトのための挿通孔21bが形成されている。
【0018】
環状部22の周縁は、90°間隔で配置された4つの基準縁部23と、これら基準縁部23間に配置されて両端が基準縁部23に連なる4つの縁部24〜27を有している。基準縁部23は、ディスク20の中心軸を中心とする真円A上に配置されている。径方向に対峙する2つの縁部25,27(第3,第4の縁部)は、基準縁部23から後退した等しい凹曲線を描く。互いに径方向に対峙する他の縁部24,26は上記縁部25,27と異なる形状を有するとともに互いに異なる形状を有している。縁部24(第1縁部)は、上記縁部25,27よりも深く後退した凹曲線を描く。縁部26(第2縁部)は、上記真円Aより突出した曲線を描く。
【0019】
図2において、上記縁部24,26に対応した位置に仮想の比較凹曲線Cを描く。この比較凹部曲線Cは、上記縁部25,27と等しい形状をなし、その両端が縁部24,26の両端と一致している。一方の比較凹曲線Cとこれより後退した縁部24とで囲まれる面積S(比較凹曲線Cからの重量減少分)は、他方の比較曲線Cとこれより突出した縁部26とで囲まれる面積S(比較凹曲線Cからの重量増加分)と等しい。
【0020】
上記構成のディスク20は、縁部24で面積Sに相当する重量分だけ軽く、縁部26で面積Sに相当する重量分だけ重い。その結果、上記面積Sの2倍に相当する重量分のアンバランスが生じている。
【0021】
図1に示すように、上記ディスク21は、環状部22をリム10に嵌め込み、基本縁部23をリム10の内周面に溶接することにより(溶接部を符号Wで示す)、リム10に固定される。(溶接は、環状部22とリム10の内周面とのスポット溶接によっても良い。)この溶接に際してディスク21は、縁部24の中央がバルブ装着孔16に対して周方向に合致するように位置決めされる。これにより車両ホイールは、エアバルブ40の重量分を、ディスク20における縁部24での重量軽減および径方向に対峙する縁部26での重量増加によって補うことができ、車両ホイールの重量のアンバランスを解消ないしは軽減できる。
【0022】
次に、上記構成をなすディスク20の製造ラインを、図3を参照して説明する。帯板素材50をコイル部50xから引出し、帯板素材50の長手方向に搬送してレベラー1で平坦にした後、プレス機2で打ち抜き加工して、図5に示すディスク素材51を得る。このディスク素材51を複数段階にわたって絞り成形して図1,図2に示す最終形状のディスク20を得る。
【0023】
上記プレス打ち抜き工程では、図4に示すようにして帯板素材50を打ち抜く。この打ち抜きは、3つの切断ライン101(搬送方向では後側),102及び103(搬送方向では前側)をもって1回で実行される。帯板素材50の切断端には前回の打ち抜き加工での切断ライン101(第1切断ライン)がそのまま残っている。この切断ライン101を説明するために、図4において帯板素材50の幅方向に延びる仮想直線105を示す。切断ライン101は2つの交点で仮想直線105と交わり、その交点間の部位(中央部)が搬送方向の反対側(帯板素材50の長手方向の一方側)に突出する偏倚ライン部101aとなり、交点の外側の部位が円弧ライン部101b,101cとなっている。上記切断ライン102,103(第2,第3の切断ライン)は、切断ライン101から搬送方向に離れており、円弧形状をなす。切断ライン101の円弧ライン部101b、101cと切断ライン102,103は、共通の真円(その中心を図4において符号Oで示す)上にあり、互いに同一長さで90°の間隔をなしている。
【0024】
なお、前回の打ち抜き工程での切断ライン101に係わる仮想直線105と次の打ち抜き工程での切断ライン101に係わる仮想直線105との間の距離は、素材50の幅と等しく、これら2本の仮想直線105と素材50の直線状をなす両側縁部50aとで、正方形が形成される。この正方形の中心は、上記切断ライン101の円弧ライン部101b、101cと切断ライン102,103が位置する真円の中心Oと合致している。
【0025】
上記切断ライン101〜103をもって打ち抜くと、前回の打ち抜き工程(切断工程)での切断ライン101の偏倚ライン部101aと、今回の打ち抜き工程での切断ライン101〜103とで、図5に示すディスク素材51が得られる。これと同時に、前回の打ち抜き工程での切断ライン101の円弧ライン部101b,101cと今回の打ち抜き工程での切断ライン102,103により、2つのほぼ三角形状の切断片が生じる。
【0026】
上記ディスク素材51は、今回の打ち抜き工程での切断ライン101の円弧ライン部101b,101cおよび切断ライン102,103に対応する4つの基準縁部53と、ディスク素材51の両側縁部50aに対応する2つの直線縁部55,57と、前回の打ち抜き工程での切断ライン101の偏倚ライン部101aに対応する凹んだ縁部54と、今回の打ち抜き工程での切断ライン101の偏倚ライン部101aに対応する突出した縁部56とを有している。図4における仮想直線105の中央部(以下、仮想直線部と称す)を図5において、符号105aで示す。縁部54,56に対応する一対の仮想直線部105aは、互いに平行をなすとともに、上記縁部55,57と等しい長さを有し、その両端は縁部54,56の両端と合致している。
【0027】
上記ディスク素材51を絞り成形することにより、図2のディスク20が得られる。ディスク素材51の円弧形状の基準縁部53が、ディスク20の基準縁部23となり、直線縁部55,57が縁部25,27となり、縁部54,56がそれぞれ縁部24,26となる。上記仮想直線部105aは、絞り成形により仮想の比較凹曲線Cとなる。
【0028】
上記製造方法によれば、帯板素材50からディスク素材51を打ち抜く際に、縁部54,56の形成に伴う切断片が生じず、材料の無駄を無くすことができる。また本実施形態では、ディスク素材51を得るための打ち抜き工程(切断工程)が1工程で済むので生産効率を上げることができる。
【0029】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。これら実施形態において先行する実施形態に対応する構成部には同番号を付して詳細な説明を省略する。
図6〜図8は本発明の第2実施形態を示す。図6に示すように絞り成形前のディスク素材51の径方向に対峙する2つの縁部54,56の形状が第1実施形態と異なる。縁部56は仮想直線部105aから突出した円弧形状をなし、隣接する基準縁部53と連続し共通の真円上に位置する円弧形状をなしている。縁部54は縁部56と等しい線形状を有しているが、仮想直線部105aに対して凹んでいる。このディスク素材51を絞り成形すると、図7に示すディスク20が得られる。このディスク20の縁部24は比較凹曲線Cより後退した凹曲線を描き、縁部26は比較凹曲線Cから突出するとともに基準縁部23と同じ真円上において基準縁部23と連続する。上記ディスク素材51を帯板素材50から打ち抜く場合には、図8に示すように、第1切断ライン101の偏倚ライン部101aと円弧ライン部101b,101cは,同じ真円上に位置する連続した円弧を描く。そのため、ディスク素材51の打ち抜きが容易となる。
【0030】
図9〜図11は本発明の第3実施形態を示す。図9に示すように絞り成形前のディスク素材51の径方向に対峙する2つの縁部54,56の形状が第1実施形態と異なる。縁部56は両端部が仮想直線部105a上にあり中央部が仮想直線部105aから突出しており、しかも隣接する基準縁部53が位置する真円より内側に位置している。縁部54は縁部56と等しい線形状を有しており、両端部が仮想直線部105a上にあり、中央部が仮想直線部105aに対して凹んでいる。このディスク素材51を絞り成形すると、図10に示すディスク20が得られる。このディスク20の縁部24は比較凹曲線Cより後退した凹曲線を描き、縁部26は比較凹曲線Cから突出するが基準縁部23より後退している。上記ディスク素材51を帯板素材50から打ち抜く場合には、図11に示す形状の第1切断ライン101が用いられる。
【0031】
上記実施形態では、ディスク素材を1回の打ち抜きで得ているが、2段階の切断工程で得てもよい。この場合、帯板素材を第1切断ラインで切断した後で、第2,第3切断ラインで切断を行い、ディスク素材を得る。
【0032】
図12は第4の実施形態に係わるディスク製造方法を示す。この実施形態では、1回目の切断で帯板素材50からほぼ正方形のブランク59を得、2回目の切断でこのブランク59からディスク素材51を得る。1回目の切断では、切断ライン101’をもって行う。この切断ライン101’の中央部は仮想直線105から偏倚した偏倚ライン部101a’となっており、両端部は仮想直線105上にあるライン部101b’、101cとなっている。上記切断により得られたブランク59の四隅部を、円弧形状をなす切断ライン109で切断することにより、第1実施形態と同じディスク素材51が得られる。切断ライン109は同じ真円上に位置する。
【0033】
本発明は、上記実施形態に制約されずさらに他の形態を採用可能である。例えば、ディスク素材の第1縁部では大部分が仮想直線部に対して凹んでいるが一部が仮想直線部から突出していてもよい。この場合、第2縁部では大部分が仮想直線部から突出しているが、一部が仮想直線部に対して凹んでいる。
また、ディスク素材において、隣接する基礎縁部53が直線縁部55,57を介さずに連なっていてもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ディスクのアンバランス量を比較的大きな範囲で設定することができる。また、第1,第2縁部の形成に伴う切断片の発生を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態で製造したディスクを組み込んだ車両ホイールの縦断面図である。
【図2】同ディスクの斜視図でる。
【図3】同ディスクの製造ラインの一部を示す概略側面図である。
【図4】ディスク素材をプレス打ち抜きする工程を示す平面図である。
【図5】同プレス打ち抜きにより得られたディスク素材の拡大平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係わる方法により得られたディスク素材の拡大平面図である。
【図7】同ディスク素材を絞り成形して得られたディスクを示す斜視図である。
【図8】同ディスク素材のプレス打ちぬき工程を示す平面図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係わる方法により得られたディスク素材の拡大平面図である。
【図10】同ディスク素材を絞り成形して得られたディスクを示す斜視図である。
【図11】同ディスク素材のプレス打ちぬき工程を示す平面図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係わる方法を示す平面図である。
【符号の説明】
A 真円
C 比較凹曲線
10 リム
16 バルブ装着孔
20 ディスク
21 ディスク部
22 環状部
23 基準縁部
24 第1縁部
25 第3縁部
26 第2縁部
27 第4縁部
30 タイヤ
40 エアバルブ
50 帯板素材
51 ディスク素材
101 第1切断ライン
102 第2切断ライン
103 第3切断ライン
105 仮想直線

Claims (9)

  1. 平板形状のディスク素材を絞り成形することにより得られ、ディスク部とこのディスク部の周縁に連なる環状部とを有してカップ形状をなす車両ホイール用ディスクにおいて、
    上記環状部の周縁は、ディスク中心軸を中心とする真円上にほぼ位置する基準縁部と、この基準縁部に連なるとともに互いに径方向に対峙する第1,第2縁部とを含み、
    絞り成形前のディスク素材において第1,第2縁部が等しい線形状をなし、同一長さで平行をなす一対の仮想直線部に対して第1縁部は実質的に凹み第2縁部は実質的に突出しており、これら仮想直線部が絞り成形時に変形して上記第1,第2の縁部の両端に連なる比較凹曲線となることを想定した時、絞り成形後の第1縁部と比較凹曲線とで囲われる面積に対応する重量減少分が、絞り成形後の第2縁部と比較凹曲線とで囲われる面積に対応する重量増加分と等しく、
    上記第1縁部が上記基準縁部から後退した曲線をなし、上記第2縁部が上記基準縁部から突出した曲線をなすことを特徴とする車両ホイール用ディスク。
  2. 平板形状のディスク素材を絞り成形することにより得られ、ディスク部とこのディスク部の周縁に連なる環状部とを有してカップ形状をなす車両ホイール用ディスクにおいて、
    上記環状部の周縁は、ディスク中心軸を中心とする真円上にほぼ位置する基準縁部と、この基準縁部に連なるとともに互いに径方向に対峙する第1,第2縁部とを含み、
    絞り成形前のディスク素材において第1,第2縁部が等しい線形状をなし、同一長さで平行をなす一対の仮想直線部に対して第1縁部は実質的に凹み第2縁部は実質的に突出しており、これら仮想直線部が絞り成形時に変形して上記第1,第2の縁部の両端に連なる比較凹曲線となることを想定した時、絞り成形後の第1縁部と比較凹曲線とで囲われる面積に対応する重量減少分が、絞り成形後の第2縁部と比較凹曲線とで囲われる面積に対応する重量増加分と等しく、
    上記第1縁部が上記基準縁部から後退した曲線をなし、上記第2縁部が円弧をなし上記基準縁部とともに上記真円上に位置していることを特徴とする車両ホイール用ディスク。
  3. 平板形状のディスク素材を絞り成形することにより得られ、ディスク部とこのディスク部の周縁に連なる環状部とを有してカップ形状をなす車両ホイール用ディスクにおいて、
    上記環状部の周縁は、ディスク中心軸を中心とする真円上にほぼ位置する基準縁部と、この基準縁部に連なるとともに互いに径方向に対峙する第1,第2縁部とを含み、
    絞り成形前のディスク素材において第1,第2縁部が等しい線形状をなし、同一長さで平行をなす一対の仮想直線部に対して第1縁部は実質的に凹み第2縁部は実質的に突出しており、これら仮想直線部が絞り成形時に変形して上記第1,第2の縁部の両端に連なる比較凹曲線となることを想定した時、絞り成形後の第1縁部と比較凹曲線とで囲われる面積に対応する重量減少分が、絞り成形後の第2縁部と比較凹曲線とで囲われる面積に対応する重量増加分と等しく、
    上記第1,第2縁部がそれぞれ、上記基準縁部から後退するとともに互いに周方向に離れた一対の線部を有し、上記第1縁部がさらに上記一対の線部間において一対の線部から凹む線部を有し、上記第2縁部がさらに上記一対の線部間において一対の線部から突出する線部を有していることを特徴とする車両ホイール用ディスク。
  4. 上記第1、第2縁部の一対の線部が上記比較凹曲線に沿うことを特徴とする請求項3に記載の車両ホイール用ディスク。
  5. さらに上記環状部の周縁は、互いに径方向に対峙するとともに上記第1,第2縁部に対して周方向に90°離れた第3,第4縁部を含み、上記基準縁部が第1〜第4縁部間に配置され、上記第3,第4縁部は、ディスク素材の一対の平行をなす直線縁部が上記絞り成形で変形することにより得られ、上記基準縁部から後退した凹曲線を描くことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両ホイール用ディスク。
  6. 環状をなし外周にタイヤを装着するリムと、リムのバルブ装着孔に装着されたエアバルブと、請求項1〜5のいずれかに記載のディスクとを備え、上記ディスクの環状部の第1縁部が上記リムにおけるバルブ装着孔に周方向に合致するようにして嵌合し、上記環状部が上記リムの内周に溶接されていることを特徴とする車両ホイール。
  7. 帯板素材を、第1切断ラインで等間隔に切断し、この第1切断ラインは、帯板素材の幅方向に延びる仮想直線の中央部から帯板素材の長手方向の一方側に偏倚した偏倚ライン部と、この偏倚ライン部の両端に連なり帯板素材の側縁に至る一対の円弧ライン部とを有しており、
    上記第1切断ラインによる切断と同時またはその後に、上記帯板素材に第2,第3切断ラインを形成し、これら第2,第3切断ラインは前回の切断工程における第1切断ラインの偏倚ライン部の両端から帯板素材の両側縁に至る円弧形状をなしており、
    上記切断により平板形状のディスク素材を得、このディスク素材は、2つの第1切断ラインの偏倚ライン部に対応する第1,第2縁部と、第1切断ラインの一対の円弧ライン部および第2,第3切断ラインに対応する基本縁部とを有し、これら基本縁部は真円上に位置しており、
    上記ディスク素材を絞り成形することにより、ディスク部と環状部とを有するカップ形状を得、この環状部の周縁が上記基本縁部と第1,第2の縁部を含むことを特徴とする車両ホイール用ディスクの製造方法。
  8. 上記帯板の直線状をなす両側縁部が第1切断ラインの一対の円弧ライン部と第2,第3切断ラインの間で残り、上記絞り成形により上記基本縁部から後退した凹曲線をなす第3,第4縁部となることを特徴とする請求項7に記載の車両ホイール用ディスクの製造方法。
  9. 帯板素材を、切断ラインで等間隔に切断して平板形状のブランクを形成し、この切断ラインは、帯板素材の幅方向に延びる仮想直線の中央部から帯板素材の長手方向の一方側に偏倚した偏倚ライン部を有し、
    次に、上記ブランクの四隅部を円弧形状の切断ラインでもって切断してディスク素材を得、このディスク素材は、2つの第1切断ラインの偏倚ライン部に対応する第1,第2縁部と、これら第1,第2縁部に連なるとともに真円上に位置する円弧形状の基本縁部とを有し、
    上記ディスク素材を絞り成形することにより、ディスク部と環状部とを有するカップ形状を得、この環状部の周縁が上記基本縁部と第1,第2の縁部を含むことを特徴とする車両ホイール用ディスクの製造方法。
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