以下、図面に基づいて、本発明に係る情報媒体を使用した遊技システムの実施の形態を説明する。
図1は、情報媒体を使用した遊技システムの概略構成を示すブロック図、図2は、遊技システムを構成する各機器の関係を説明した説明図、図3は、遊技システムを構成する各機器間における情報の流れを説明した説明図である。
情報媒体を使用した遊技システム1は、図1に示すように、情報媒体としてカード2を使用するもので、カード2の発行を管理する管理会社としてのカード会社(管理装置3)により、複数の遊技店4におけるカード2の発行,使用,更新等を管理するようになっている。
各遊技店4内には、図1、図2に示すように、複数の遊技機5(例えば、パチンコ機)及び玉貸機6を並設したいわゆる島設備を複数箇所に設けるとともに、情報処理装置7,カード発行機8,更新機9,遊技店管理装置10,景品POS(販売時点情報管理)装置11,玉計数機12等が配置してある。
各島設備内に配置された玉貸機6は、図1に示すように、電気的配線を介して島中継装置13と電気的に連絡している。この島中継装置13と玉貸機6とにおける情報の送受信方法は、例えば、島中継装置13からのポーリング処理を採用する。
そして、情報処理装置7は、島中継装置13,カード発行機8,更新機9と、ネットワーク回線14を介して相互に電気的に連絡して、情報の送受信を行っている。また、遊技店管理装置10は、遊技機5,玉計数機12,景品POS装置と、ネットワーク回線15を介して相互に電気的に連絡して、情報の送受信を行っている。このネットワーク回線14,15におけるデータの送受信方法は、例えば、代表的なLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)の接続方式であるトークン・リング方式あるいはイーサネット(登録商標)方式を採用する。
また、各遊技店4に設置した情報処理装置7は、カード会社の管理装置3と、電話回線16を介して電気的に連絡していて、カード会社の管理装置3により、各遊技店4におけるカード2の発行,使用、更新等が管理されている。カード会社の管理装置3は、例えば、CPU,ROM,RAM,ハードディスク記憶装置等の外部記憶装置を備えたコンピュータから構成されている。
上記した遊技機5は、代表的な遊技機の一つであるパチンコ機からなり、遊技媒体としてパチンコ玉を使用して遊技を行うことができる。
各遊技機5には、遊技媒体貸出装置である玉貸機6が、それぞれ併設されている。この玉貸機6は、カード2の装着(読取可能な状態にセットすること)に基づいてパチンコ玉を貸し出すための装置で、パチンコ玉を貸し出す際に、当店発行の有効期限内の正規なカード2であるか否かを判別して、当店発行の有効期限内の正規なカード2であると判断した場合に、パチンコ玉の貸し出しの許可を受けるために、情報処理装置7に対してカード2に記録されている情報を送信し、情報処理装置7からカード2の貸出許可を受けたことを条件に、パチンコ玉の貸し出しを行う。
上記した島中継装置13は、玉貸機6と情報処理装置7との間で情報の送受信を中継するための装置である。
上記した情報処理装置7は、カード2の使用情報を収集して当該遊技店内で管理するとともに、カード2の使用許可の判断及び当店発行のカード2の再発行許可を判断するとともに、他店発行のカード2の場合には、カード会社の管理装置3に対して当該カード2の情報を送信し、管理装置3からカード2の再発行許可及び当該カード2の残有価価値情報を受け取って、カード2の再発行許可を判断するための装置で、例えば、CPU,ROM,RAM,MOあるいはハードディスク記憶装置等の外部記憶装置を備えたコンピュータから構成されている。
上記したカード発行機8は、カード2を発行するための装置であり、発行されるカード2には、有価価値情報,セキュリティ情報,識別情報,有効期限情報等が記録されている。
上記した更新機9は、有効期限が経過したカード2あるいは他店発行のカード2について、有効期限を更新して新たなカード2を発行するための装置であり、カード2を更新して再発行する際に、有効期限切れの正規なカード2であるか否かを判別して、有効期限切れであるが正規なカード2であると判断した場合に、カード2の再発行の許可を受けるために、情報処理装置7に対してカード2に記録されている情報を送信し、情報処理装置7あるいは管理装置3からカード2の再発行許可及び当該カード2の残有価価値情報を受け取ったことを条件に、カード2の再発行を行う。
上記した遊技店管理装置10は、遊技店4内に配置された遊技機5,玉計数機12,景品POS装置11との間で情報の送受信を行って、これらの機器を管理するための装置で、例えば、CPU,ROM,RAM,MOあるいはハードディスク記憶装置等の外部記憶装置を備えたコンピュータから構成されている。
次に、図2,図3に基づいて、遊技システム1を構成する各機器の関係及び各機器間における情報の流れを説明する。
各遊技店4に設置した情報処理装置7には、有効期限内の当店カード2を管理するための期限内カードファイルと、有効期限が経過した当店カード2を管理するための期限切カードファイルとを備えている。
カード発行機8において、貨幣が投入されてカード2が発行されると、カード2の発行情報が情報処理装置7に送信され、有効期限内のカード2として期限内カードファイルに情報が蓄積される。また、カード2の発行額情報は、カード会社の管理装置3へ送信される。
玉貸機6に有効期限内のカード2が装着されると、情報処理装置7において期限内カードファイルとの照合を行って、正規なカード2であれば、玉貸しが行われる。カード2により玉貸しが行われると、玉貸金額に関する情報が情報処理装置7に送信され、玉貸金額に関するファイルに情報が蓄積される。また、玉貸金額情報は、カード会社の管理装置3へ送信される。
更新機9に期限切カードが装着されると、情報処理装置7において当店カード2か他店カード2かが判別される。そして、当店カード2であれば、期限切カードファイルとの照合を行って、正規なカード2であれば、残額を記録したカード2が再発行される。また、他店カード2である場合には、カード会社においてカード2の照合を行う。すなわち、カード情報をカード会社に送信し、カード会社の管理装置3に備えられた期限切カードファイルとの照合を行って、正規なカード2であれば、残額を記録した新たなカード2が再発行される。
カード会社と各遊技店4の間では、カード2の発行額と、カード2による玉貸金額との精算が行われる。この精算は、例えば、各月毎の決算処理として行われる。
次に、図4に基づいて、上記した遊技システム1で使用されるカード2を説明する。
図4は、カードの一実施形態を示すもので、図4(a)は、カードの正面図、図4(b)は、カードに記録する情報の構成を示した説明図である。
カード2は、磁性体を塗布した紙製のカード2からなり、図4(a)に示すように、その表面には、カード2の発行金額,発行店等を表示する情報表示部20、有効期限を表示する有効期限表示部21、残額の概略を表示する残額表示部22等が印刷されるとともに、磁気的に情報を記憶可能なデータ記録部23を備えている。
上記した残額表示部22には、カード2の残額の概略が、パンチ穴の穿孔により表示される。
上記したデータ記録部23に記録される情報は、図4(b)に示すように、セキュリティコード,発行店,発行日,発行ナンバー,残金額,有効期限,発行金額,更新回数等からなる。これらの情報のうち、セキュリティコードが、カード2の真偽を鑑定するためのセキュリティ情報となり、発行店,発行日,発行ナンバーが、カード2を個々に識別するための識別情報となり、有効期限が有効期限情報となり、発行金額や残金額が有価価値情報となる。
次に、図5,図6に基づいて、情報処理装置7内に備えられた期限内カードファイルと期限切カードファイル、及び情報処理装置7からカード会社の管理装置3へ送信される精算情報ファイルを説明する。
図5(a)は、期限内カードファイルの構成を示した説明図、図5(b)は、期限切カードファイルの構成を示した説明図、図6は、精算情報ファイルの構成を示した説明図である。
期限内カードファイルは、図5(a)に示すように、有効期限内の各カード2毎に、カード識別番号である発行店情報,発行日情報,発行ナンバーと、残金額と、有効期限と、発行金額と、更新回数とから構成されている。ここで、更新回数とは、カード2を更新した回数であり、遊技店において遊技の時間間隔を知ることができる情報である。
期限切カードファイルは、図5(b)に示すように、有効期限が経過した各カード2毎に、カード識別番号である発行店情報,発行日情報,発行ナンバーと、残金額と、有効期限と、発行金額と、更新回数とから構成されている。
精算情報ファイルは、図6に示すように、ファイルを作成した日付と、1時間毎の発行金額別のカード2の発行枚数,玉貸額,再発行枚数,再発行額と、これらの合計値とから構成されている。
この精算情報ファイルは、例えば、遊技店4の閉店時に、情報処理装置7からカード会社の管理装置3に対して、電話回線16を介して送信される。カード会社では、この精算情報ファイルに基づいて、カード2の発行,使用,更新に関する前記精算を行う。
次に、図7,図8に基づいて、カード発行機8を更に詳しく説明する。
図7は、カード発行機の正面図、図8は、カード発行機を電気的に制御するカード発行機制御装置とカード発行機を構成する各機器との関係を示すブロック図である。
カード発行機8は、図7に示すように、箱状のカード発行機本体30の前面の上部に、3,000円,5,000円,10,000円の各カード2の発行を指示するための発行スイッチ31a,31b,31cと、カード2の発行をキャンセルするためのキャンセルスイッチ32を左右に並べて設け、各発行スイッチ31a,31b,31c及びキャンセルスイッチ32の表面を透光性を有するプラスチック等により構成するとともに、各発行スイッチ31a,31b,31c及びキャンセルスイッチ32の内部に、各スイッチを内部から照明するためのランプ33a,33b,33c,34をそれぞれ設けてある。
また、図7に示すように、カード発行機本体30の前面には、3,000円発行スイッチ31aの上方に、スピーカ35を取り付け、キャンセルスイッチ32の上方に、カード2の発行が可能な場合に点灯する発行可ランプ36を設け、3,000円発行スイッチ31aの下方に、店員を呼び出すための呼出スイッチ37を設け、呼出スイッチ37の下方に、カード発行口38を設け、キャンセルスイッチ32の下方に、紙幣挿入口39と、釣り銭払出口40を上下に並べて設けてある。
カード発行機本体30の内部には、図7に示すように、カード発行口38に連通する位置に、カード2に対して金額情報や有効期限情報等を書き込むためのカードリーダライタ41を設け、カードリーダライタ41の上方には、カードリーダライタ41にカード2を供給するための発券装置42を設け、紙幣挿入口39及び釣り銭払出口40に連通する位置に、挿入された紙幣の真偽及び金額を鑑定するとともに、必要な釣り銭を払い出すための貨幣装置43を設けてある。
なお、詳細には図示しないが、上記した発券装置42内には、磁性体を塗布した長尺なロール紙が収納されていて、カードリーダライタ41からカード2を発行する際に、ロール紙が所定の長さに切断されてカード2となる。
さらに、カード発行機本体30の内部には、図7,図8に示すように、カード発行機8を電気的に制御するためのカード発行機制御装置44と、情報処理装置7との間の通信を制御するための通信制御装置45と、MOやハードディスク記憶装置等からなる外部記憶装置46と、カード発行機8を初期化するためのリセットスイッチ47と、停電時に電源を供給するバックアップ電源48及び停電を監視する電源監視回路49と、音声情報を生成するサウンドジェネレータ50と、サウンドジェネレータ50で生成した音声情報を増幅するアンプ51とを設けてある。
上記したカード発行機制御装置44は、図8に示すように、相互に電気的に連絡したCPU52,ROM53,RAM54を備えるとともに、CPU52に動作クロックを供給するためのクロック発生器55を備えている。
そして、CPU52には、I/Oインターフェイス56を介して、外部記憶装置46,貨幣装置43,発券装置42,カードリーダライタ41,通信制御装置45とが電気的に連絡していて、相互に情報の送受信を行っている。
また、CPU52には、I/Oインターフェイス56を介して、その入力側に、呼出スイッチ37,キャンセルスイッチ32,3,000円発行スイッチ31a,5,000円発行スイッチ31b,10,000円発行スイッチ31c,リセットスイッチ47,電源監視回路49が電気的に連絡していて、これらの機器から信号を受信している。
また、CPU52には、I/Oインターフェイス56を介して、その出力側に、発行可ランプ36,キャンセルランプ34,3,000円金額ランプ33a,5,000円金額ランプ33b,10,000円金額ランプ33cが電気的に連絡していて、これらの機器に対して信号を出力している。
さらに、CPU52には、I/Oインターフェイス56を介して、サウンドジェネレータ50が電気的に連絡していて、CPU52からの指示に基づいてサウンドジェネレータ50で音声情報を生成し、この音声情報をアンプ51で増幅して、スピーカ35から発生している。
次に、図9から図14に基づき、カード発行機8における処理の手順を説明する。
図9から図14は、カード発行機8における処理の手順を示したフローチャートである。
カード発行機8では、図9に示すように、まず、カード発行機8を構成する各機器をイニシャライズするための初期化処理(S1)を行い、情報処理装置7との間のネットワーク回線14のテストである回線処理(S2)を行う。
次に、情報処理装置7に対して、カード2の発行に関する発行処理プログラムの要求処理(S3)を行い、情報処理装置7から送信されてくる発行処理プログラムの受信処理(S4)を行い、受信情報が正常であるかどうかを判断する(S5)。なお、発行処理プログラムには、カード2に書込むための初期情報が含まれている。
ここで、受信情報に異常があれば、上記したプログラム要求処理(S3)と、受信処理(S4)とを繰り返す。
一方、受信情報が正常である場合には、受信した発行処理プログラムをRAM54等の揮発メモリに格納し(S6)、情報処理装置7に対して、開店準備が終了した旨の開店準備終了情報を送信し(S7)、情報処理装置7から開店指令信号が送信されてくるのを待つ(S8)。
上記した初期化処理(S1)から開店指令信号待機処理(S8)までは、予めROM53領域に記憶されたプログラムにしたがって、処理が行われる。
そして、情報処理装置7から開店指令信号が送信されてくると、発行処理に移行する。
また、閉店時には、終了処理が行われる。この終了処理では、図10に示すように、情報処理装置7に対して送信していない情報があるかどうかを判断し(S9)、未送信情報がある場合には、当該未送信情報を情報処理装置7に対して送信する(S10)。
次に、情報処理装置7に対して終了情報を送信し(S11)、発行処理プログラムを記憶したRAM54等の揮発メモリ領域をクリアして(S12)、カード発行機8における処理を終了する。なお、揮発メモリ領域における記憶は、電源オフで自ずと消去されるが、本実施形態においては念のためクリアしている。
上記したカード発行機8における処理において、停電が発生した場合には、停電処理が行われる。
この停電処理では、図11に示すように、カード発行機8への電源供給が断たれると、発行処理プログラムを記憶したRAM54等の揮発メモリ領域をクリアすることにより発行処理プログラムを消去して(S13)、カード発行機8における処理を終了する。なお、揮発メモリ領域における記憶は、停電によって自ずと消去されるが、本実施形態においては、前記と同様に、念のためクリアしている。
すなわち、停電時のみならず、不正にカード発行機8への電源供給が断たれた場合には、発行処理プログラムが強制的に消去されるので、不正にカード発行機8が持ち去られても、発行処理プログラムが盗用されることはない。
上記した開店指令信号待機処理(S8)に続いて行われる発行処理では、図12に示すように、ハードディスク記憶装置からなる外部記憶装置46から、記憶した前状態を読み込み(S14)、停電後の復帰であるかどうかを判断する(S15)。
ここで、停電後の復帰であれば、ハードディスク記憶装置からなる外部記憶装置46から、停電時に待避して記憶した情報を読み込む(S16)。一方、停電後の復帰でなければ、カード発行機8を構成する各機器に対する初期設定処理を行う(S17)。
次に、カード2を発行するためのカード発行処理を行い(S18)、情報処理装置7から閉店指令信号が送信されてくるのを待つ(S19)。
そして、情報処理装置7から閉店指令信号が送信されてくると、終了処理(S9〜S12)へ移行して、カード発行機8における処理を終了する。
なお、上記した発行処理(S14〜S19)のうち、カード発行処理(S18)以外の処理は、予めROM53領域に記憶されたプログラムにしたがって、処理が行われる。カード発行処理(S18)については、後に詳述する。
上記した発行処理(S14〜S19)において、停電が発生した場合には、停電割込処理が行われ、情報処理装置7から情報の受信を行う場合には、受信割込処理が行われる。
上記した停電割込処理では、図13(a)に示すように、現在の情報と、停電情報とをハードディスク記憶装置からなる外部記憶装置46に待避して記憶し(S20)、停電処理(S13)へ移行する。
上記した受信割込処理では、図13(b)に示すように、通信制御装置45からの受信処理を行って(S21)、処理を復帰する。
上記したカード発行処理(S18)では、図14に示すように、紙幣挿入口39から貨幣装置43内に紙幣が投入されたかどうかを判断し(S18a)、紙幣の投入がない場合には、処理を復帰する。
一方、紙幣挿入口39から貨幣装置43内に紙幣が投入された場合には、投入された紙幣の金額及び真偽を鑑定して投入金額を入力する金額入力処理を行い(S18b)、投入された金額に対応する金額ランプ33a,33b,33cを点灯させて、当該金額ランプ33a,33b,33cを内蔵した発行スイッチ31a,31b,31cが操作可能である旨を表示する(S18c)。例えば、10,000円が投入された場合には、3,000円金額ランプ33a,5,000円金額ランプ33b,10,000円金額ランプ33d,キャンセルランプ34を点灯させる。
次に、キャンセルスイッチ32,3,000円発行スイッチ31a,5,000円発行スイッチ31b,10,000円発行スイッチ31cのいずれかが操作されてオンとなったかどうかを、この順番で判断する(S18d〜S18g)。
そして、キャンセルスイッチ32が操作されてオンとなった場合には、釣り銭があるかどうかを判断し(S18h)、釣り銭があれば、釣り銭を払い出して(S18i)、処理を復帰する。一方、釣り銭がなければ、直ちに処理を復帰する。
また、3,000円発行スイッチ31a,5,000円発行スイッチ31b,c,10,000円発行スイッチ31cのいずれかが操作されてオンとなった場合には、図4(b)に示した初期情報及び対応する金額情報をカード2に書き込み、カード2を発行する(S18j)。
そして、釣り銭があるかどうかを判断し(S18k)、釣り銭があれば、釣り銭を払い出す(S18l)。
次に、情報処理装置7に対して発行情報を送信するとともに(S18m)、MOからなる外部記憶装置46に、情報処理装置7に送信した発行情報と同等の情報を記録し(S18n)、処理を復帰する。すなわち、情報処理装置7と、カード発行機8では、カード発行に関する発行情報をそれぞれ記憶することにより、発行情報の信頼性を高めるとともに、発行情報の喪失を防止している。
なお、上記したカード発行処理(S18a〜S18n)は、情報処理装置7から受信し、揮発メモリ領域(RAM54)に記憶した発行処理プログラムにしたがって、処理が行われる。
次に、図15,図16に基づき、更新機9を更に詳しく説明する。
図15は、更新機の正面図、図16は、更新機を電気的に制御する更新機制御装置と更新機を構成する各機器との関係を示すブロック図である。
更新機9は、図15に示すように、箱状の更新機本体60の前面の上部に液晶表示装置等からなる表示装置61を設け、表示装置61の左側に店員を呼び出すための呼出スイッチ62を設け、呼出スイッチ62の上方にスピーカ63を取り付け、表示装置61の上方に更新が可能な場合に点灯する更新可ランプ64を設け、表示装置61の下方に更新カード発行口65と期限切カード挿入口66とを左右に並べて設けてある。
更新機本体60の内部には、図15に示すように、更新カード発行口65に連通する位置に、更新カード2に対して金額情報や有効期限情報等を書き込むための発行カードリーダライタ67を設け、発行カードリーダライタ67の上方には、発行カードリーダライタ67に更新カード2を供給するための更新発券装置68を設け、期限切カード挿入口66に連通する位置に、挿入された期限切カードから情報を読み込むための回収カードリーダライタ69を設け、回収カードリーダライタ69の下方に、挿入された期限切カードを回収するための回収装置70を設けてある。
なお、詳細には図示しないが、上記した更新発券装置68内には、磁性体を塗布した長尺なロール紙が収納されていて、発行カードリーダライタ67から更新カード2を発行する際に、ロール紙が所定の長さに切断されてカード2となる。
さらに、更新機本体60の内部には、図15,図16に示すように、更新機9を電気的に制御するための更新機制御装置71と、情報処理装置7との間の通信を制御するための通信制御装置72と、MOやハードディスク記憶装置等からなる外部記憶装置73と、更新機9を初期化するためのリセットスイッチ74と、停電時に電源を供給するバックアップ電源75及び停電を監視する電源監視回路76と、音声情報を生成するサウンドジェネレータ77と、サウンドジェネレータ77で生成した音声情報を増幅するアンプ78とを設けてある。
上記した更新機制御装置71は、図16に示すように、相互に電気的に連絡したCPU79,ROM80,RAM81を備えるとともに、CPU79に動作クロックを供給するためのクロック発生器82を備えている。
そして、CPU79には、I/Oインターフェイス83を介して、通信制御装置72,回収カードリーダライタ69,回収装置70,発行カードリーダライタ67,更新発券装置68,外部記憶装置73,表示装置61が電気的に連絡していて、相互に情報の送受信を行っている。
また、CPU79には、I/Oインターフェイス83を介して、その入力側に、呼出スイッチ62,リセットスイッチ74,電源監視回路76が電気的に連絡していて、これらの機器から信号を受信している。
また、CPU79には、I/Oインターフェイス83を介して、その出力側に、更新可ランプ64が電気的に連絡しており、更新可ランプ64に対して信号を出力している。
さらに、CPU79には、I/Oインターフェイス83を介して、サウンドジェネレータ77が電気的に連絡しており、CPU79からの指示に基づいてサウンドジェネレータ77で音声情報を生成し、この音声情報をアンプ78で増幅し、スピーカ63から発生している。
次に、図17から図22に基づき、更新機9における処理の手順を説明する。
図17から図22は、更新機における処理の手順を示したフローチャートである。
更新機9では、図17に示すように、まず、更新機9を構成する各機器をイニシャライズするための初期化処理(S30)を行い、情報処理装置7との間のネットワーク回線14のテストである回線処理(S31)を行う。
次に、情報処理装置7に対して、カード2の更新に関する更新処理プログラムの要求処理(S32)を行い、情報処理装置7から送信されてくる更新処理プログラムの受信処理(S33)を行い、受信情報が正常であるかどうかを判断する(S34)。なお、更新処理プログラムには、更新カードに書込むための初期情報が含まれている。
ここで、受信情報に異常があれば、上記したプログラム要求処理(S32)と、受信処理(S33)とを繰り返す。
一方、受信情報が正常である場合には、受信した更新処理プログラムをRAM81等の揮発メモリに格納し(S35)、情報処理装置7に対して、開店準備が終了した旨の開店準備終了情報を送信し(S36)、情報処理装置7から開店指令信号が送信されてくるのを待つ(S37)。
上記した初期化処理(S30)から開店指令信号待機処理(S37)までは、予めROM80領域に記憶されたプログラムにしたがって、処理が行われる。
そして、情報処理装置7から開店指令信号が送信されてくると、更新処理に移行する。
また、閉店時には、終了処理が行われる。この終了処理では、図18に示すように、情報処理装置7に対して送信していない情報があるかどうかを判断し(S38)、未送信情報がある場合には、当該未送信情報を情報処理装置7に対して送信する(S39)。
次に、情報処理装置7に対して終了情報を送信し(S40)、更新処理プログラムを記憶したRAM81等の揮発メモリ領域をクリアして(S41)、更新機9における処理を終了する。なお、揮発メモリ領域における記憶は、電源オフで自ずと消去されるが、本実施形態においては念のためクリアしている。
上記した更新機9における処理において、停電が発生した場合には、停電処理が行われる。
この停電処理では、図19に示すように、更新機9への電源供給が断たれると、更新処理プログラムを記憶したRAM81等の揮発メモリ領域をクリアして(S42)、更新機9における処理を終了する。なお、揮発メモリ領域における記憶は、停電で自ずと消去されるが、本実施形態においては念のためクリアしている。
すなわち、停電時のみならず、不正に更新機9への電源供給を断った場合には、更新処理プログラムが強制的に消去されるので、不正に更新機9が持ち去られても、更新処理プログラムが盗用されることはない。
上記した開店指令信号待機処理(S37)に続いて行われる更新処理では、図20に示すように、ハードディスク記憶装置からなる外部記憶装置73から、記憶した前状態を読み込み(S43)、停電後の復帰であるかどうかを判断する(S44)。
ここで、停電後の復帰であれば、ハードディスク記憶装置からなる外部記憶装置73から、停電時に待避して記憶した情報を読み込む(S45)。一方、停電後の復帰でなければ、更新機9を構成する各機器に対する初期設定処理を行う(S46)。
次に、カード2を更新するためのカード更新処理を行い(S47)、情報処理装置7から閉店指令信号が送信されてくるのを待つ(S48)。
そして、情報処理装置7から閉店指令信号が送信されてくると、終了処理(S38〜S41)へ移行して、カード発行機8における処理を終了する。
なお、上記した更新処理(S43〜S48)のうち、カード更新処理(S47)以外の処理は、予めROM80領域に記憶されたプログラムにしたがって処理が行われる。カード更新処理(S47)については、後に詳述する。
上記した発行処理(S43〜S48)において、停電が発生した場合には、停電割込処理が行われ、情報処理装置7から情報の受信を行う場合には、受信割込処理が行われる。
上記した停電割込処理では、図21(a)に示すように、現在の情報と、停電情報とをハードディスク記憶装置からなる外部記憶装置73に待避して記憶し(S49)、停電処理(S42)へ移行する。
上記した受信割込処理では、図21(b)に示すように、通信制御装置72からの受信処理を行って(S50)、処理を復帰する。
上記したカード更新処理では、図22に示すように、期限切カード挿入口66から回収カードリーダライタ69内に期限切カード2が挿入されたかどうかを判断し(S47a)、期限切カード2の挿入がない場合には、処理を復帰する。
一方、期限切カード挿入口66から回収カードリーダライタ69内に期限切れのカード2が挿入された場合には、挿入された期限切れカード2から情報を読み込み(S47b)、挿入された期限切れカード2のセキュリティ情報が正常で、かつ有効期限を経過したカード2であるかどうかを判断する(S47c)。
ここで、セキュリティ情報が異常であるか、または有効期限内のカード2である場合には、回収カードリーダライタ69内からカード2を排出し(S47d)、処理を復帰する。
一方、セキュリティ情報が正常であり、かつ有効期限を経過したカード2である場合には、情報処理装置7に対して、読み込んだカード情報を送信し(S47e)、情報処理装置7からの更新判断を受信する(S47f)。
そして、情報処理装置7から送信されてきた更新判断が、更新を許可するものであるかどうかを判断する(S47g)。
ここで、更新を許可された場合には、発行カードリーダライタ67により、情報処理装置7から受信した残額情報と、送信された更新処理プログラムに含まれる初期情報とを、更新カード2に書き込み(S47h)、情報処理装置7に対して更新カード2を発行した旨の発行情報を送信し(S47i)、期限切れカード2のデータ記録部23に対して穿孔を行って、期限切れカード2を使用不能とした後に、回収装置70によりこの期限切れカード2を回収して(S47j)、処理を復帰する。
一方、更新を許可されない場合には、回収カードリーダライタ69内からカード2を排出して(S47d)、処理を復帰する。
なお、上記したカード更新処理(S47a〜S47j)は、情報処理装置7から受信し、揮発メモリ領域(RAM81)に記憶された更新処理プログラムにしたがって、処理が行われる。
また、後に詳述するが、当店発行のカード2の更新判断は、情報処理装置7において行い、他店発行のカード2の更新判断は、情報処理装置7を介してカード会社の管理装置3において行う。
次に、図23,図24に基づいて、遊技機5及びこれに併設された玉貸機6を更に詳しく説明する。
図23は遊技機5及び玉貸機6の斜視図、図24は玉貸機6を電気的に制御する玉貸機制御装置103と玉貸機6を構成する各機器との関係を示すブロック図である。
遊技機5は、図23に示すように、パチンコ機であり、カード2を用いてパチンコ玉の貸し出しを受けて遊技を行う構成となっており、遊技機5の左側には、カード2を挿入することによりパチンコ玉の貸出動作を行うための玉貸機6が設けてある。
この遊技機5は、図23に示すように、その前面に遊技盤90を設け、遊技盤90の下方には、遊技に供するパチンコ玉を貯留するための玉供給皿(上皿)91を設け、玉供給皿91の下方には、賞として排出されたパチンコ玉を貯留するための玉貯留皿(下皿)92と、打玉発射装置の発射操作ハンドル93とを左右に並べて設けてある。
また、上記した玉供給皿91の前面には、玉貸機6に挿入されたカード2の残高を表示するための7セグメント表示器等からなるカード残額表示器94と、玉貸動作を指示するための玉貸スイッチ95と、玉貸機6に挿入されたカード2の排出を指示するための返却スイッチ96とを左右に並べて設けてある。
遊技機5に併設した玉貸機6は、図23に示すように、その前面に遊技カード2を挿入するためのカード挿入口100と、玉貸機6の状態を表示するためのランプ101を設け、玉貸機6の内部には、カード挿入口100に連通する位置に、カード2に記憶した有価価値を読み取るとともに、使用した有価価値を減算してカード2に再記憶するカードリーダライタ102を設けてある。
また、玉貸機6の内部には、図24に示すように、玉貸機6を電気的に制御するための玉貸機制御装置103と、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等からなる外部記憶装置104と、島中継装置13との間の通信を制御する通信制御装置105と、玉貸機6を初期化するためのリセットスイッチ106と、1回の玉貸動作で貸し出す貸玉数を設定するための設定スイッチ107とを設けてある。
上記した玉貸機制御装置103は、図24に示すように、相互に電気的に連絡したCPU108,ROM109,RAM110を備えるとともに、CPU108に動作クロックを供給するためのクロック発生器111を備えている。
そして、CPU108には、I/Oインターフェイス112を介して、EEPROMからなる外部記憶装置104,カードリーダライタ102,通信制御装置105と電気的に連絡して、相互に情報の送受信を行っている。
また、CPU108には、I/Oインターフェイス112を介して、その入力側に、リセットスイッチ106,設定スイッチ107が電気的に連絡しており、これらの機器から信号を受信している。
また、CPU108には、I/Oインターフェイス112を介して、その出力側に、ランプ101が電気的に連絡していて、ランプ101の点灯及び消灯を制御している。
さらに、CPU108には、I/Oインターフェイス112を介して、遊技機5の玉供給皿91に設けた玉貸スイッチ95,返却スイッチ96,カード残額表示器94,排出制御装置97が電気的に連絡している。
そして、カードリーダライタ102内にカード2が挿入されると、カード2に記憶された残有価価値がカード残額表示器94に表示され、玉貸スイッチ95が操作されると、所定数のパチンコ玉が玉供給皿91内に貸し出される。このときCPU108から排出制御装置97に対して玉貸情報が送信され、パチンコ玉の排出が完了すると、排出制御装置97からCPU108に対して玉貸完了情報が送信される。
また、返却スイッチ96が操作されると、カードリーダライタ102内からカード2が排出される。
次に、図25に基づいて、玉貸機6における処理の手順を説明する。
玉貸機6では、図25に示すように、まず、玉貸機6を構成する各機器をイニシャライズするための初期化処理(S60)を行い、情報処理装置7との間のネットワーク回線14のテストである回線処理(S61)を行う。
そして、情報処理装置7から開店指令信号が送信されてくるのを待ち(S62)、開店指令信号が送信されてくると、カードリーダライタ102にカード2が挿入されるのを待つ(S63)。
そして、カードリーダライタ102にカード2が挿入されると、カード2に記憶したカード情報を読み込み(S64)、セキュリティ情報が正常であるかどうか,当店発行のカード2であるかどうか,有効期限内のカード2であるかどうかを判断する(S65)。
ここで、セキュリティが正常であり、当店発行のカード2であり、有効期限内のカード2である場合には、情報処理装置7に対して読み込んだカード情報を送信し、情報処理装置7からの玉貸許可判断を受信する(S67)。
次に、情報処理装置7から送信されてきた玉貸許可判断が、玉貸しを許可するものであるかどうかを判断する(S68)。
ここで、玉貸しが許可された場合には、玉貸処理を行い(S69)、カード2の挿入判断処理(S63)に戻る。この玉貸処理では、玉貸スイッチ95がオンとなる毎に所定数のパチンコ玉を排出し、返却スイッチ96がオンとなると、カード2に対して更新した有価価値を書き込んで、カードリーダライタ102内からカード2を排出する。また、更新情報は、カード2を排出する際に、あるいは玉貸し等の動作毎に、情報処理装置7へ送信される。
上記したカード2の判定処理(S65)において、セキュリティ情報に異常があるか、他店カード2であるか、有効期限を経過しているかのいずれかである場合には、カードリーダライタ102内からカード2を排出して(S70)、カード2の挿入判断処理(S63)に戻る。
次に、図26から図31に基づいて、情報処理装置7における処理の手順を説明する。
情報処理装置7では、図26に示すように、まず、情報処理装置7を構成する各機器に対する初期設定処理を行い(S80)、カード会社に対して開店要求を行う(S81)。
次に、カード会社に対する未送信のカード情報があるかどうかを判断し(S82)、未送信のカード情報があれば、カード会社に対して未送信のカード情報を送信する(S83)。
次に、カード会社からの開店指示信号を一定時間待ち(S84)、開店指示信号が送信されてこなければ、開店エラーを報知して(S85)、処理を終了する。
そして、カード会社から開店指示信号が送信されてくると、カード会社からの信号に、当店で発行した期限切れカード2が、他店において再発行された旨の期限切カード使用情報が含まれているかどうかを判断し(S86)、期限切カード使用情報が含まれていれば、情報処理装置7の期限切カードファイルから、対応する期限切カード情報を消去する(S87)。
このように、情報処理装置7の期限切カードファイルを整理することにより、情報処理装置7における検索の負荷を軽減することができる。
次に、情報処理装置7と連絡する各端末装置との間のネットワーク回線14のテストである回線処理(S88)を行い、カード発行機8より、発行処理プログラムの送信要求があるかどうかを判断する(S89)。
ここで、カード発行機8より、発行処理プログラムの送信要求があった場合には、カード発行機8に対して発行処理プログラムを送信し(S90)、カード発行機8から開店準備が終了した旨の信号が送信されてきたかどうかを判断する(S91)。
ここで、カード発行機8から開店準備終了信号が送信されてこなければ、プログラム送信エラーを報知して(S92)、処理を終了する。
一方、上記したカード発行機8からの発行処理プログラム要求判断処理(S89)において、発行処理プログラムの要求がなかった場合、及び上記した開店準備終了情報判断処理(S91)において、開店準備終了情報が送信されてき場合には、更新機9より更新処理プログラムの送信要求がなされるのを待つ(S93)。
そして、更新機9より更新処理プログラムの送信要求があると、図27に示すように、更新機9に対して更新処理プログラムを送信し(S94)、更新機9から、開店準備が終了した旨の信号が送信されてきたかどうかを判断する(S95)。なお、発行処理プログラム及び更新処理プログラムには、カードに書込む初期情報が含まれている。
ここで、更新機9から開店準備終了信号が送信されてこなければ、プログラム送信エラーを報知して(S96)、処理を終了する。
一方、更新機9から開店準備終了信号が送信されてくると、情報処理装置7における開店指示である開店スイッチがオンとなるのを待つ(S97)。
そして、開店スイッチがオンとなると、情報処理装置7と連絡する各端末装置に対して開店指令信号を送信する(S98)。
次に、情報処理装置7における閉店指示である閉店スイッチがオンとなったかどうかを判断する(S99)。
ここで、閉店スイッチがオンとなると、図31に示すように、情報処理装置7と連絡する各端末装置に対して終了情報信号を送信し(S100)、各端末装置から終了情報が送信されてきたかどうかを判断する(S101)。
ここで、各端末から終了情報が送信されてきた場合には、全端末装置から終了情報が送信されてくるまで、上記した終了情報信号の送信及び終了情報の受信処理(S100、S101)を繰り返す(S102)。
一方、各端末装置から終了情報が送信されてこない場合には、各端末装置から稼働情報が送信されてきたかどうかを判断する(S103)。
そして、各端末装置から稼働情報が送信されてきた場合には、対応するファイルを更新して(S104)、終了情報判断処理(S101)に戻る。一方、各端末装置から稼働情報が送信されてこない場合には、上記したファイル更新処理(S104)を行わずに、終了情報判断処理(S101)に戻る。
全端末装置からの終了情報を受信すると(S102)、新たに期限が切れたカードを期限切れカードファイルに移動する等のファイルの整理をして、カード会社から情報収集のための連絡を待つ(S105)。なお、期限切れカードファイルの整理は、上記した時点に限らず、後述する期限切れカード情報有無の判断(S109)に伴って行ってもよいし、或は翌日の開店の際に行ってもよい。
そして、カード会社から情報収集のための連絡があると、カード会社からの連絡が当日カードの情報収集要求であれば(S106)、カード会社に対して、当日カード情報(例えば、図6に示したファイル)を受け渡す(S107)。また、期限切カードの情報収集要求であれば(S108)、期限切カード情報があるかどうかを判断し(S109)、期限切カード情報がある場合には、当該期限切カード情報(例えば、図5(b)に示した期限切カードファイル)を受け渡す(S110)。情報の受け渡しは、例えば、カード会社と電話回線16を介して該当ファイルを送信する方法が用いられる。
次に、カード会社から電源オフ要求信号が送信されてきたかどうかを判断し(S111)、電源オフ要求信号が送信されてきたならば情報処理装置7の電源をオフにして(S112)、処理を終了する。
一方、カード会社から電源オフ要求信号が送信されてくるまでの間は、上記した当日カード情報収集要求の判断処理以下の処理(S106〜S110)を繰り返す。
上記した閉店スイッチの判断処理(S99)において、閉店スイッチがオンとならない場合には、図27に示すように、閉店スイッチがオンとなるまでの間、各端末装置から情報を収集する情報収集処理(S120)、玉貸機6からのカード2の照合に応答するためのカード照合処理(S130)、情報表示等に関する情報管理処理(S160)を順次行う。この情報収集処理(S120)と、カード照合処理(S130)は、後に詳述する。
上記した情報収集処理(S120)では、図28に示すように、玉貸機6から玉貸情報が送信されてきたかどうかを判断し(S121)、玉貸情報が送信されてきた場合には、玉貸情報をハードディスク記憶装置等からなる外部記憶装置104に格納する(例えば、図5(a)に示した期限内カードファイルに格納する)(S122)。
また、カード発行機8あるいは更新機9から発行情報あるいは再発行情報が送信されてきたかどうかを判断し(S123)、発行情報等が送信されてきた場合には、発行情報等をハードディスク記憶装置等からなる外部記憶装置104に格納する(例えば、図5(a)に示した期限内カードファイルに格納する)(S124)。
そして、所定時間が経過したかどうかを判断し(S125)、所定時間が経過したならば、時間情報に基づいて、各カード情報をMO等からなる外部記憶装置104に格納する(例えば、図6に示したファイルに格納する)(S126)。すなわち、所定時間毎に情報を収集して、ファイルを構築するのである。
情報収集処理(S120)では、上記した各処理(S121〜S126)を行った後、処理を復帰する。
上記したカード照合処理(S130)では、図29に示すように、期限切カードの照合であるかどうかを判断し(S131)、期限切カードの照合ではない場合には、玉貸機6からのカード2の照合であるかどうかを判断する(S132)。
ここで、玉貸機6からのカード2の照合でなければ、処理を復帰する。
一方、玉貸機6からのカード2の照合の場合には、受信したカード情報のカード識別番号に基づいて、期限内カードファイルを検索する(S133)。
そして、検索したカード2が存在するかどうかを判断し(S134)、カード2が存在すれば、カード2の照合を行い(S135)、当該カード2の使用を許可するかどうかを判断する(S136)。
ここで、カード2の使用を許可する場合には、該当する玉貸機6に対して、玉貸許可信号を送信して(S137)、処理を復帰する。
一方、カード2の使用を許可しない場合には、該当する玉貸機6に対して、玉貸不許可信号を送信するとともに(S138)、来歴ファイルに異常記録を行って(S139)、処理を復帰する。
また、上記したカード2の存在判断処理(S134)において、検索したカード2が存在しない場合には、該当する玉貸機6に対して、玉貸不許可信号を送信するとともに(S138)、来歴ファイルに異常記録を行って(S139)、処理を復帰する。
上記した期限切カードの照合判断処理(S131)において、期限切カードである場合には、図30に示すように、当店発行のカード2であるかどうかを判断する(S140)。
ここで、当店発行のカード2である場合には、受信したカード情報のカード識別番号に基づいて、期限切カードファイルを検索する(S141)。
そして、検索したカード2が存在するかどうかを判断し(S142)、カード2が存在すれば、カード2の照合を行い(S143)、当該カード2の更新を許可するかどうかを判断する(S144)。
ここで、カード2の更新を許可する場合には、該当する更新機9に対して、更新許可信号及び残有価価値情報を送信し(S145)、当該カード識別番号に対する情報を期限切ファイルより消去し(S146)、再発行ファイルに来歴を記録して(S147)、処理を復帰する。
一方、カード2の更新を許可しない場合には、該当する更新機9に対して更新不許可信号を送信するとともに(S148)、来歴ファイルに異常記録を行って(S149)、処理を復帰する。
上記した当店カード2の判断処理(S140)において、他店発行のカード2であると判断した場合には、カード会社との間の回線(例えば、電話回線16)を接続し(S150)、カード会社に対してカード情報を送信し(S151)、カード会社からの照合結果の受信処理を行う(S152)。
そして、カード会社からの照合結果の受信が終了すると(S153)、カード会社との間の回線を切断する(S154)。
次に、カード会社から更新許可がなされたかどうかを判断し(S155)、更新許可がなされた場合には、該当する更新機9に対して更新許可信号及び残有価価値情報を送信し(S156)、再発行ファイルに来歴を記録して(S147)、処理を復帰する。
一方、カード会社から更新許可がなされない場合には、該当する更新機9に対して更新不許可信号を送信するとともに(S157)、来歴ファイルに異常記録を行って(S158)、処理を復帰する。
次に、図32および図33に基づいて、カード会社の管理装置3における処理の手順を説明する。
カード会社の管理装置3では、図32に示すように、まず、管理装置3を構成する各機器をイニシャライズするための初期化処理を行い(S200)、各遊技店4からの他店発行カード2の照合処理(S201)と、カード情報の管理処理(S102)を行う。上記した照合処理(S201)は、後に詳述する。
そして、各遊技店4に対する情報の収集指令である収集スイッチがオンとなったかどうかを判断し(S203)、収集スイッチがオンとなると、各遊技店4に対するカード情報の収集処理を行って(S204)、照合処理(S201)に戻る。
一方、収集スイッチがオンとならない場合には、カード情報の収集処理(S204)は行わずに、照合処理(S201)に戻る。
上記した照合処理(S201)では、図33に示すように、各遊技店4からの回線(例えば、電話回線16)の接続要求があるかどうかを判断し(S201a)、接続要求がなければ処理を復帰する。
一方、いずれかの遊技店4から回線の接続要求があった場合には、回線の接続を行い(S201b)、当該遊技店4からのカード情報等を受信する(S201c)。
そして、受信処理が終了すると(S201d)、期限切カードの照合であるかどうかを判断し(S201e)、期限切カードの照合でなければ処理を復帰する。
一方、期限切カードの照合である場合には、受信したカード情報のカード識別番号に基づいて、期限切カードファイルを検索する(S201f)。
そして、検索したカード2が存在するかどうかを判断し(S201g)、カード2が存在すれば、カード2の照合を行い(S201h)、当該カード2の使用を許可するかどうかを判断する(S201i)。
ここで、カード2の使用を許可する場合には、該当する遊技店4に対して、更新許可信号及び残有価価値情報を送信し(S201j)、当該カード識別番号に対する情報を期限切ファイルより消去し(S201k)、再発行ファイルに来歴を記録して(S201l)、処理を復帰する。この再発行ファイルの情報が、前記したように、他店において再発行された旨の期限切れカードの使用情報となる。
一方、カード情報が期限切カードファイルに存在しない場合、あるいはカード2の更新を許可しない場合には、該当する遊技店4に対して、更新不許可信号を送信するとともに(S201m)、来歴ファイルに異常記録を行って(S201n)、処理を復帰する。
なお、上記した実施形態では、代表的な遊技機5としてパチンコ機を例にとって説明したが、本発明は、他の遊技機、例えば、アレンジボール式遊技機、いわゆるパチスロ遊技機、雀玉遊技機、スロットマシン等にも応用することができる。
また、遊技媒体貸出装置は、上記したパチンコ玉を貸し出す玉貸機6の他に、遊技媒体であるメダルあるいはコインを貸し出す装置であってもよい。