JP4311982B2 - 発電装置および発電方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的低温の排熱などを回収して、この熱エネルギーを電力に変換する発電装置および発電方法に係り、特にタービン発電機の軸受等の潤滑および冷却に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
200〜400℃程度の排ガスあるいは100〜150℃の排温水など比較的低温度の廃熱を有効に発電電力として回収することが試みられている。このような低温度の廃熱の回収は、いわゆるランキンサイクル等を利用したクローズドシステムの発電装置として実現可能であり、装置のコンパクト化のために、作動媒体として水ではなく、低沸点の作動媒体が用いられている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
このような小規模な用途、すなわち発電出力が10kW程度以下の設備などでは、設置スペースを小さく抑え、導入コストの回収期間を短縮する観点から、より高速・小型化したタービン発電機が求められている。特許文献2は、軸流式の多段蒸気タービンと同一軸に発電機を設けた蒸気タービン発電機を開示している。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−110514号公報
【特許文献2】
特表2001−525512号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したクローズドシステムの発電装置におけるタービン発電機の軸受の潤滑は、通常潤滑油を用いて行っている。この潤滑油の循環系統には、潤滑油タンク、潤滑油の冷却器、潤滑油循環ポンプなどがあり、さらに潤滑油からの作動媒体の分離機構なども必要となってくる。タービン発電機の軸受は、クローズドシステムの発電装置においては、高圧部にも低圧部にも存在する。各軸受に供給した潤滑油は、低圧部に設けた潤滑油タンクに回収し、循環ポンプで加圧して各軸受に供給し、また潤滑油の循環系内では潤滑油の冷却を行い、軸受部で上昇した油温を低下させている。循環ポンプでは、低圧部(凝縮器の蒸気圧)から高圧部(蒸気発生器の出口側蒸気圧)の差圧以上に加圧する必要があり、高圧に耐えるポンプ構造とすることが必要であり、また大きな動力も必要となっている。
【0006】
しかしながら、廃熱を有効に回収して発電を行う発電システムにおいては、できるだけ構造を簡素化して経済的なシステムとすることが要請され、また省エネルギー化を図る必要がある。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、タービン発電機周辺の潤滑油系統の簡素化および省エネルギー化を達成できる発電装置および発電方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の発電装置は、排熱などの熱エネルギーを回収し作動媒体の高圧蒸気を生成する蒸気発生器と、該高圧蒸気を膨張させることにより発電機に接続した膨張機を駆動して発電するタービン発電機と、前記膨張機を駆動した後の蒸気を冷却媒体にて凝縮する凝縮器と、前記凝縮器にて凝縮した作動媒体の凝縮液を前記蒸気発生器に送り込むポンプとを備えた発電装置において、前記タービン発電機の軸受の潤滑に用いる潤滑油を貯留するタンクと、該タンクの底部に貯留した作動媒体を前記凝縮器に戻す配管と、前記タンクに貯留された潤滑油を被駆動液とし前記ポンプで加圧された作動媒体の凝縮液を高圧の駆動液とするエジェクタと、該エジェクタで混合加圧された作動媒体と潤滑油の混合液を前記軸受に供給する配管とを備えたことを特徴とする。
【0009】
上述した本発明によれば、エジェクタを用いて潤滑油と作動媒体の混合液を噴射して軸受を潤滑冷却することで、従来から一般に使用されている潤滑油の加圧ポンプを不要とすることができる。したがって、システム構成を簡素化・コンパクト化することができ、また、潤滑油の加圧ポンプに必要なエネルギーを不要とし、省エネルギー化を図ることができる。
【0010】
ここで、前記タービン発電機の低圧側にある軸受の潤滑をエジェクタで昇圧後の混合で行うことが好ましく、前記タービン発電機の高圧側にある軸受の潤滑をポンプで昇圧後の作動媒体で行うことが好ましい。
【0011】
また、本発明の発電方法は、前記タービン発電機の軸受に、潤滑油と作動媒体の混合液を前記ポンプで加圧された作動媒体を駆動液としてエジェクタにより供給するようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照ながら説明する。なお、各図中、同一の機能を有する部材または要素には同一の符号を付して、その重複した説明を省略する。
【0013】
図1は、本発明の発電装置の概要を示す。このクローズドシステムの発電装置は、いわゆるランキンサイクルを利用した発電装置であり、廃熱などを回収し作動媒体の高圧蒸気を生成する蒸気発生器11と、該高圧蒸気を膨張させることにより発電機22に接続したタービン(膨張機)を駆動するタービン発電機13と、前記タービンを駆動した後の低圧蒸気を冷却媒体にて冷却して凝縮液を生成する凝縮器14と、前記凝縮器にて凝縮した作動媒体の凝縮液を加圧して前記蒸気発生器11に送り込む送液ポンプ15とを備えている。なお、この実施形態では、膨張機としてタービンを用いる例について説明するが、スクリュウ型の膨張機やスクロール型の膨張機などの他の形式の膨張機についても同様に適用が可能である。
【0014】
ここで、作動媒体として、沸点が40℃前後のHFC123あるいはトリフルオロエタノール(CFCHOH)等を用いている。これにより、比較的低温の200〜400℃程度の排ガスあるいは100〜150℃の排温水など比較的低温度の熱源を利用して、これらの熱エネルギーをまず作動媒体の高圧蒸気に変換し、これによりタービン発電機13で発電機に直結したタービンを回転駆動し、発電を行うものである。
【0015】
この発電装置では、送液ポンプ15で、作動媒体を蒸気発生器11に送り込む。作動媒体は蒸気発生器11で排熱などの熱エネルギーを受け、沸騰蒸発し高圧蒸気となる。この蒸気はタービンと発電機が直結したタービン発電機13に送り込まれ、ここで高圧蒸気の膨張によりタービンを駆動して発電機を回転させて発電をする。排出された低圧蒸気は凝縮器14にて、冷却水などの冷却媒体で冷却され、凝縮し、必要に応じてさらに過冷却器で過冷却され、送液ポンプ15に吸引され、加圧送液され、クローズドシステムを一巡する。
【0016】
このタービン発電機13では、その主軸が軸受35,36,37により支持されている。ここで、中央部の軸受35は主軸受であり、タービン発電機の低圧側に配置されるが、最も負荷容量の大きな軸受である。そして、軸受36,37はタービン発電機の主軸の両端部に配置される補助軸受であり、いずれも振れ止めの防止のために設けられたものであり、負荷容量は小さい。しかしながら、補助軸受36はタービン発電機(膨張機)における作動媒体の高圧蒸気中に配置され、高圧蒸気の流路とはラビリンスシールにより隔離されているが、作動媒体と軸受の潤滑媒体とが混合しやすい部分である。これに対して、補助軸受37は主軸の発電機側の軸端部に配置され、低圧(常圧)部に配置されている。
【0017】
この発電システムにおいては、エジェクタ17を備え、ポンプ15で加圧された作動媒体の凝縮液を駆動液とし、タンク18に貯留された潤滑油を被駆動液とし、これらをエジェクタ17により混合して低圧側の軸受35,37に噴射・供給している。ここにおいても、作動媒体は空気に比して密度が数桁大きいことから、作動媒体の顕熱あるいは蒸発潜熱を利用することで効率的な冷却が可能になる。これにより、一般に軸受に潤滑油を供給する場合には潤滑油の供給ポンプが用いられているが、低圧側の軸受35,37にエジェクタを用いて潤滑油と作動媒体の混合液を噴射してこれを潤滑冷却することで、従来から一般に使用されている潤滑油の加圧ポンプを不要とすることができる。したがって、システム構成を簡素化・コンパクト化することができ、また、潤滑油の加圧ポンプに必要なエネルギーを不要とし、省エネルギー化を図ることができる。
【0018】
エジェクタ17は、ポンプ15で加圧された作動媒体の凝縮液が高速で流れることで、タンク18に貯留された潤滑油を吸い込み、高速の作動媒体中で潤滑油と混合し、作動媒体と潤滑油の混合液が高速で配管中を流れ、軸受35,37に供給される。エジェクタ17を用いて潤滑油を作動媒体に混合することで、温度が低下するので、油冷却器も不要となる。また、エジェクタ17は液体を加圧するものではないので、高圧の軸受36には不向きであるが、低圧の軸受35,37ならば十分に潤滑媒体を供給して、潤滑・冷却することが可能である。そして、エジェクタ17は可動部分が存在せず、また軸シールも不要であり、単にノズルとディフューザとから構成されているので、低コストで且つ高信頼性が得られる。
【0019】
軸受35,37を潤滑・冷却した後の作動媒体と潤滑油の混合液はタンク18に戻り、ここで作動媒体と潤滑油がその比重により分離される。すなわち、タンク18においては比重が大きい作動媒体が下側に位置し、その上に比重の小さい潤滑油が位置し、二層の液体層に分離される。タンク18の底部に位置する作動媒体は、配管19aを介して制御弁20aを開くことで凝縮器14に戻される。そして、タンク18内の潤滑油は再びエジェクタ17により吸引されて軸受35,37の潤滑・冷却に用いられ、これにより潤滑油の循還系統が構成されている。なお、作動媒体には若干油分が溶け込んでおり、作動媒体で軸受を潤滑しても、潤滑油と同様な粘性が得られるという効果がある。
【0020】
また、負荷が軽い軸受においては、作動媒体を直接その潤滑・冷却に用いることができる。したがって、作動媒体の送液ポンプ15で加圧された吐出凝縮液を軸受36に直接導入することで、高圧側に配置された軸受36の潤滑・冷却を行うことができる。これにより、従来一般の高圧側の軸受には高圧のポンプを用いて潤滑油を加圧注入する必要があるが、作動媒体の送液ポンプ15で加圧された凝縮液を用いることで、潤滑油の供給ポンプを不要とすることができる。なお、作動媒体は空気に比して密度が数桁大きいことから、作動媒体の顕熱あるいは蒸発潜熱を利用することで効率的な冷却が可能になる。
【0021】
この発電システムにおいては、発電機22のステータ部の冷却に作動媒体を用いている。すなわち、送液ポンプ15で加圧した作動媒体の凝縮液の一部を発電機22の冷却ジャケット22a(図2の符号38参照)に導入し、発電機のステータ部を作動媒体により直接冷却する。冷却後の作動媒体は凝縮器14に戻され、冷却媒体により冷却されて凝縮液に戻る。ここで、作動媒体の密度が空気に比して数桁大きいことから、作動媒体の顕熱あるいは蒸発潜熱を利用して冷却することで、高密度に発熱するステータ部の効率的な冷却が可能になる。
【0022】
タンク18には、冷却装置18aを備え、軸受の潤滑で昇温した潤滑油を作動媒体により冷却するようにしてもよい。作動媒体は送液ポンプの吐出側から取り出しても良く、また発電機のステータの冷却に用いるものを兼用してもよい。潤滑油を冷却した作動媒体は凝縮器14に戻され、再び冷却・凝縮されて凝縮液となり送液ポンプ15により再びクローズドループを循環する。
【0023】
なお、作動媒体を用いた冷却は、タービン発電機の発熱が大きなステータ部の冷却と、潤滑油の冷却器に並列に導いて並列に冷却を行ってもよいが、直列に導いて同一媒体で両者を冷却するようにしてもよい。
【0024】
蒸発器11には気液分離器11aが設けられ、該気液分離器11aから前記蒸発器の底部への配管に油溜まり部11bを設け、該油溜まり部11bからタンク18へ弁20bを有する配管19bで接続している。これにより、作動媒体中に混入した潤滑油を蒸発器11にて回収することができる。
【0025】
なお、図2に示すように、エジェクタ17の出口に作動媒体と潤滑油の分離器17bを設けるようにしてもよい。分離器17bは、エジェクタ17で混合された液を、潤滑油(潤滑油成分が多い液)と作動媒体(作動媒体の多い液)とに分離する。そして、潤滑油(潤滑油成分が多い液)を軸受35,37の潤滑に用い、作動媒体(作動媒体の多い液)を発電機22のステータ冷却ジャケット22aに導入し、この冷却に用いることができる。そして、冷却に使用された作動媒体は。凝縮器14または作動媒体の送液ポンプ15の吸込側に戻される。軸受の潤滑・冷却に使用された潤滑油(潤滑油成分が多い液)は、配管19dによりタンク18に戻される。
【0026】
図3は、低温の廃熱エネルギーを有効に回収利用して発電するのに好適な、本発明の実施形態のガスタービン発電機の構成例を示す。このガスタービン発電機は、高圧蒸気を膨張させることによりタービン21を回転駆動し、このタービンに直結した発電機22を回転駆動することで、発電を行うものである。即ち、このタービン発電機は、軸流式のタービン21とDCブラシレス発電機22とを備え、このタービンロータ23と発電機ロータ24とが一体的に単一軸の主軸25に固定されている。このタービン発電機は、縦置きであり、主軸25の上部にタービンロータ23が固定され、主軸25の下部に発電機ロータ24が固定されている。但し、このタービン発電機を横置きとして使用しても良いことは勿論である。
【0027】
タービンロータ23には、複数の動翼27が軸方向に配列して固定され、その動翼27の外側に複数の静翼28を備えたタービンケーシング29が配置されている。また、タービンケーシング29の外側には外胴31が設けられ、タービンケーシング29と外胴31の間をタービンを回転駆動した後の作動媒体の低圧蒸気が流れる流路33bを構成している。タービンの吸込側には、吸込管32が配置され、タービンの吸込側に接続した高圧蒸気からなる作動媒体のガス流路33aを構成している。すなわち、この吸込管32は、タービンの外胴31、または外胴に接続されるタービン吐出管34の内部に収容され、タービン吸込管32とタービン吐出管34とが二重管構造をなしている。従って、二重管の内側のタービン吸込管32からタービン21に流入した作動媒体の高圧蒸気はタービンロータ23を回転駆動し、低圧となった作動媒体の蒸気が二重管の外周部であるタービン吐出管34の内部の流路33bを通って流出する。
【0028】
発電機ロータ24は永久磁石をその円周面に沿って交互に配置した永久磁石型のロータにより構成され、発電機ロータ24の周囲には僅かなクリアランスを介して発電機ステータ26が配置されている。また、発電機ステータ26の外周部には冷却ジャケット38が設けられ、冷却液として作動媒体が供給され、発熱する発電機、特に発電機ステータ26を効率的に冷却する。作動媒体を冷却液として用いることで、冷却効率が向上するのみならず、冷却水のようなスケールの付着という問題を防止できる。
【0029】
この発電機22は、DCブラシレス型の交流発電機であり、その発電出力は発電機ステータ26に設けられた巻線部から動力線40を介して外部に取り出される。動力線40はコネクタ44を介して図示しない周波数変換器に接続され、交流発電機22の発電出力は周波数変換器によって所定の周波数・電圧(例えば60Hz・200V)に変換され、負荷機器に電力が供給される。
【0030】
発電機ロータ24の反タービン側の主軸端部には回転速度を検出するセンサ41が設けられ、主軸25の回転速度が検出される。センサ41の出力は信号線42によりコネクタ43を介して外部に伝達される。なお、タービン発電機の回転速度は、タービンに供給される作動媒体の高圧蒸気の供給量または供給圧力を調整することで調整することができる。すなわち、タービン発電機が安全に運転可能な許容回転速度以下の範囲において、発電量を増加させる場合は供給する作動媒体の高圧蒸気量を増加させ、発電量を減少させる場合は作動媒体の高圧蒸気量を低減することで発電量を制御することができる。このとき、回転速度センサ41によって回転速度を検出しつつ、タービンへの高圧蒸気の供給量または供給圧力を電磁弁16(図1参照)などでコントロールすることで上記調整が可能である。また、作動媒体の供給量は、作動媒体の送液ポンプ15(図1参照)の速度を制御することによっても行うことができる。
【0031】
主軸25はタービン21と発電機22との間の略中央部で主軸受35により支持されている。主軸受35はアンギュラ玉軸受35a,35bを並列に配置して構成したものであり、タービンロータ23と発電機ロータ24とを含めた回転体全体の略重心位置に配置されている。そして、タービンロータ23の反発電機側、すなわちタービン21の高圧側の主軸端部には単列のアンギュラ玉軸受からなるタービン側補助軸受36を備えている。また、発電機ロータ24の反タービン側の主軸端部には、同様に単列のアンギュラ玉軸受からなる発電機側補助軸受37が配置されている。
【0032】
このように、このタービン発電機においては、主軸25は中央の主軸受35およびタービン側軸端部と発電機側軸端部とにそれぞれ設けられた補助軸受36,37によって支持されている。すなわち、このタービン発電機においては、主軸受35を回転体全体の重心付近に配置し、これに軸受としての主たる負荷を分担させ、主軸の両端部に小径の補助軸受36,37を補助的に振止め用として配置したものである。したがって、高速大負荷の主軸受を1カ所のみとすることができ、振止め用の補助軸受は小型のものを採用することができる。このため、発電機の信頼性を確保しつつ、よりコンパクトに且つ低コストにこのタービン発電機を製造できる。また、タービン軸端部に設けられた補助軸受36は、作動媒体の高圧蒸気流路33aの内周側に配置する必要があるが、これを作動媒体の凝縮液を用いて直接冷却することができる。
【0033】
低圧側の軸受である主軸受35および発電機側補助軸受37には、潤滑・冷却のために潤滑油と作動媒体の混合液が供給される。エジェクタ17(図1参照)から噴出された潤滑油と作動媒体の混合液は、潤滑油供給用配管46a,47aを介して、低圧側の主軸受35および補助軸受37に並列に供給される。そして、これらの軸受を潤滑・冷却して、油回収用配管46b,47bを介して潤滑油タンク18(図1参照)に戻る。この際、必要に応じてタンク18(図1参照)は、作動媒体を冷却媒体として冷却される。高圧側の補助軸受36には、送液ポンプで加圧された作動媒体が配管48を経て供給され、補助軸受36の潤滑・冷却に用いられる。補助軸受36を潤滑・冷却した作動媒体は、タービンを回転駆動する作動媒体に合流し、作動媒体の循環系に戻される。
【0034】
このように、各軸受に供給された潤滑油と作動媒体は、タービンの作動媒体に混入し、更にその一部は発電機内部にも浸入するため、潤滑油と作動媒体を分離する油分離装置としてのタンク18および気液分離器11a(図1参照)が設けられている。分離された潤滑油はタンク18から再びエジェクタ17により軸受の潤滑に用いられ、分離された作動媒体は凝縮器14(図1参照)に戻り、作動媒体の送液ポンプ15(図1参照)により循環する。
【0035】
なお、上記実施形態は本発明の実施例の一態様を述べたもので、本発明の趣旨を逸脱することなく種々の変形実施例が可能なことは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
クローズドシステムの発電装置において、低圧側の軸受にエジェクタを用いて潤滑油と作動媒体の混合液を噴射してこれを潤滑・冷却することで、従来から一般に使用されている潤滑油の加圧ポンプを不要とすることができる。したがって、システム構成を簡素化・コンパクト化することができ、また、潤滑油の加圧ポンプに必要なエネルギーを不要とし、省エネルギー化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の発電装置の概要を示す図である。
【図2】図1の変形例の発電装置の要部を示す図である。
【図3】図1のタービン発電機の構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
11 蒸気発生器(蒸発器)
13 タービン発電機
14 凝縮器
15 作動媒体の送液ポンプ
16 電磁弁
17 エジェクタ
18 潤滑油タンク
18a 冷却配管(装置)
19 配管
20 弁
21 タービン(膨張機)
22 DCブラシレス発電機
23 タービンロータ
24 発電機ロータ
25 主軸
26 発電機ステータ
27 動翼
28 静翼
29 タービンケーシング
31 外胴
32 タービン吸込管
33 ガス流路
34 タービン吐出管
35 主軸受
36 タービン側補助軸受
37 発電機側補助軸受
38 冷却ジャケット
40 動力線
41 回転センサ
42 信号線
43 コネクタ
46a,46b,47a,47b 潤滑油と作動媒体の混合液配管
48 作動媒体配管

Claims (7)

  1. 排熱などの熱エネルギーを回収し作動媒体の高圧蒸気を生成する蒸気発生器と、該高圧蒸気を膨張させることにより発電機に接続した膨張機を駆動して発電するタービン発電機と、前記膨張機を駆動した後の蒸気を冷却媒体にて凝縮する凝縮器と、前記凝縮器にて凝縮した作動媒体の凝縮液を前記蒸気発生器に送り込むポンプとを備えた発電装置において、
    前記タービン発電機の軸受の潤滑に用いる潤滑油を貯留するタンクと、該タンクの底部に貯留した作動媒体を前記凝縮器に戻す配管と、前記タンクに貯留された潤滑油を被駆動液とし前記ポンプで加圧された作動媒体の凝縮液を高圧の駆動液とするエジェクタと、該エジェクタで混合加圧された作動媒体と潤滑油の混合液を前記軸受に供給する配管とを備えたことを特徴とする発電装置。
  2. 前記タービン発電機の低圧側にある軸受の潤滑をエジェクタで昇圧後の混合で行うことを特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記タービン発電機の高圧側にある軸受の潤滑を前記作動媒体のポンプからの吐出液で行うことを特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  4. 前記蒸気発生器には気液分離器が設けられ、該気液分離器から前記蒸気発生器の底部への配管に油溜まり部を設け、該油溜まり部前記タンクとを弁を有する配管で接続したことを特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  5. 前記膨張機がタービンであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の発電装置。
  6. 蒸気発生器で排熱などの熱エネルギーを回収して作動媒体の高圧蒸気を生成し、タービン発電機で該高圧蒸気を膨張させることにより発電機に接続した膨張機を駆動して発電を行い、前記膨張機を駆動した後の蒸気を凝縮器にて冷却媒体により冷却して凝縮させ、この作動媒体の凝縮液をポンプにて前記蒸気発生器に送り込むクローズドシステムの発電方法において、
    前記タービン発電機の軸受に、潤滑油と作動媒体の混合液を前記ポンプで加圧された作動媒体を駆動液としてエジェクタにより供給するようにしたことを特徴とする発電方法。
  7. 前記膨張機がタービンであることを特徴とする請求項6に記載の発電方法。
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