JP2008175212A - タービン発電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】低温の廃熱エネルギーを有効利用することができるタービン発電機の軸受の潤滑系統に用いるポンプの低圧化を図り、動力削減とポンプの構造強度を軽減したタービン発電機を提供する。
【解決手段】作動媒体の高圧蒸気を膨張させることによりタービン21を駆動し、該タービン21と単一軸25で構成した発電機22により発電するタービン発電機において、単一軸25を支持する軸受35,36,37の内、少なくとも1個の軸受の潤滑をタービン21を駆動する作動媒体の凝縮液で行う。
【選択図】図4
【解決手段】作動媒体の高圧蒸気を膨張させることによりタービン21を駆動し、該タービン21と単一軸25で構成した発電機22により発電するタービン発電機において、単一軸25を支持する軸受35,36,37の内、少なくとも1個の軸受の潤滑をタービン21を駆動する作動媒体の凝縮液で行う。
【選択図】図4
Description
本発明は、比較的低温の廃熱などを回収して、この熱エネルギーを電力に変換するタービン発電機に係り、特にタービンと発電機を単一軸で構成したタービン発電機の軸受構造に関するものである。
火力発電所等の高温エネルギーを利用する発電設備では、一般に水を作動媒体にして高温の蒸気を生成し、蒸気タービン発電機を回転駆動することで発電を行っている。また、ガスタービン発電設備においては、高温の燃焼ガスを生成し、これによりガスタービン発電機を回転駆動することで発電を行っている。これらはいずれも高温の熱エネルギーを電力エネルギーに変換するものである。これに対し、200〜400℃程度の排ガスあるいは100〜150℃の排温水など比較的低温度の廃熱を有効に利用する発電装置が知られている。この発電装置は、いわゆるランキンサイクル等を利用したクローズドシステムの発電装置であり、装置のコンパクト化のために、作動媒体として水ではなく、低沸点の作動媒体が用いられている(たとえば、特許文献1参照)。
このような小規模な用途、すなわち発電出力が10kW程度以下の設備などでは、設置スペースを小さく抑え、導入コストの回収期間を短縮する観点から、より高速・小型化したタービン発電機が求められている。特許文献2は、軸流式の多段蒸気タービンと同一軸に発電機を設けた蒸気タービン発電機を開示している。
また、従来の廃熱を回収する用途のタービン発電機においては一般に軸受の潤滑に潤滑油が用いられている。軸受は高圧部にも低圧部にも配置され、各軸受に供給した潤滑油は、低圧部に設けた油タンクに回収し、油循環ポンプで各軸受に供給し、また油循環系内で潤滑油の冷却を行い、軸受で上昇した油温を低下させている。潤滑油を循環させる油循環ポンプでは、低圧部(凝縮器)から高圧部(蒸気発生器)の差圧以上に加圧する必要があり、高圧に耐えるポンプ構造とする必要があり、また大きな動力も必要とするという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、低温の廃熱エネルギーを有効利用することができるタービン発電機の軸受の潤滑系統に用いるポンプの低圧化を図り、動力削減とポンプの構造強度を軽減したタービン発電機を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、作動媒体の高圧蒸気を膨張させることによりタービンを駆動し、該タービンと単一軸で構成した発電機により発電するタービン発電機において、前記単一軸を支持する軸受の内、少なくとも1個の軸受の潤滑を前記タービンを駆動する作動媒体の凝縮液で行うことを特徴とするものである。
なお、タービンと発電機を単一軸で構成したタービン発電機において、タービンロータと発電機ロータの間に主軸受を設けるとともに、主軸受を回転体全体の重心付近に配置し、タービンロータの反発電機側の軸端部に前記主軸受よりも小径のタービン側補助軸受を設け、発電機ロータの反タービン側の軸端部に前記主軸受よりも小径の発電機側補助軸受を設けることが好ましい。これにより、高速大負荷軸受を一ヶ所のみとすることができ、振れ止め用の補助軸受は小型なものを採用することができる。このため、タービン発電機の信頼性を確保しながら、よりコンパクトに且つ低コストにタービン発電機を製造できる。
ここで、前記タービン側補助軸受およびまたは前記発電機側補助軸受の外輪をゴムのような弾性体を介してタービン発電機の本体に固定することが好ましい。これにより、タービン発電機が毎分数万回転から10万回転レベルの最大回転速度で運転され、一次の危険速度を超えた領域でも、中央部の主軸受はタービン発電機本体に剛性高く固定して軸スラスト荷重を支えることができる。これに対して、両軸端部の軸受は半径方向の振れ止めが主たる機能である。補助軸受の外輪部を収容する軸受サポートとタービン発電機本体の軸受ハウジングの嵌めあい部にゴムのような弾性体、即ちOリングを介在させることでダンパー効果を持たせ、始動時などの危険速度領域での振動を低減させることができる。
また、前記主軸受をタービンの低圧側に配置し、前記主軸受に潤滑油供給ポンプから潤滑油を供給するようにしてもよい。これにより、補助軸受よりも多量の潤滑油を必要とする主軸受をタービンの低圧側に設けることで、潤滑油供給ポンプの必要圧力及び消費動力を低減できる。
本発明によれば、軸受の負荷が軽い場合には、特に油潤滑はせずに、作動媒体ポンプから供給される作動媒体のみで潤滑・冷却することができ、油循環ポンプを不要とすることができる。従って、動力削減が可能となる。特に、高圧側の軸受の潤滑に作動媒体を用いるようにすることで、低圧部にある軸受にのみ潤滑油を供給することで、潤滑油循環ポンプのヘッドを小さくすることができ、動力削減が可能となる。また、ポンプの耐圧強度も軽減することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、各図中、同一の機能を有する部材または要素には同一の符号を付して、その重複した説明を省略する。
図1は、低温の廃熱エネルギーを有効に回収利用して発電するのに好適なガスタービン発電機の構成例を示す。このガスタービン発電機は、高圧蒸気を膨張させることによりタービン21を回転駆動し、このタービンに直結した発電機22を回転駆動することで、発電を行うものである。即ち、このタービン発電機は、軸流式のタービン21とDCブラシレス発電機22とを備え、このタービンロータ23と発電機ロータ24とが一体的に単一軸の主軸25に固定されている。このタービン発電機は、縦置きであり、主軸25の上部にタービンロータ23が固定され、主軸25の下部に発電機ロータ24が固定されている。但し、このタービン発電機を横置きとして使用しても良いことは勿論である。
タービンロータ23には、複数の動翼27が軸方向に配列して固定され、その動翼27の外側に複数の静翼28を備えたタービンケーシング29が配置されている。また、タービンケーシング29の外側には外胴31が設けられ、タービンケーシング29と外胴31の間をタービンを回転駆動した後の作動媒体の低圧蒸気が流れる流路を構成している。タービンの吸込側には、吸込管32が配置され、タービンの吸込側に接続した高圧蒸気からなる作動媒体のガス流路33aが形成されている。すなわち、この吸込管32は、タービンの外胴31、または外胴に接続されるタービン吐出管34の内部に収容され、タービン吸込管32とタービン吐出管34とが二重管構造をなしている。従って、二重管の内側のタービン吸込管32からタービン21に流入した作動媒体の高圧蒸気はタービンロータ23を回転駆動し、低圧となった作動媒体の蒸気が二重管の外周部であるタービン吐出管34の内部の流路33bを通って流出する。
発電機ロータ24は永久磁石をその円周面に沿って交互に配置した永久磁石型のロータにより構成され、発電機ロータ24の周囲には僅かなクリアランスを介して発電機ステータ26が配置されている。また、発電機ステータ26の外周部には冷却ジャケット38が設けられ、外部から水または油などの冷却液が供給され、発熱する発電機、特に発電機ステータ26を効率的に冷却する。この発電機22は、DCブラシレス型の交流発電機であり、その発電出力は発電機ステータ26に設けられた巻線部から動力線40を介して外部に取り出される。動力線40はコネクタ43を介して図示しない周波数変換器に接続され、交流発電機22の発電出力は周波数変換器によって所定の周波数・電圧(例えば60Hz・200V)に変換され、負荷機器に電力が供給される。
発電機ロータ24の反タービン側の主軸端部には回転速度を検出するセンサ41が設けられ、主軸25の回転速度が検出される。センサ41の出力は信号線42によりコネクタ43を介して外部に伝達される。なお、タービン発電機の回転速度は、タービンに供給される作動媒体の高圧蒸気の供給量または供給圧力を調整することで調整することができる。すなわち、タービン発電機が安全に運転可能な許容回転速度以下の範囲において、発電量を増加させる場合は供給する作動媒体の高圧蒸気量を増加させ、発電量を減少させる場合は作動媒体の高圧蒸気量を低減することで発電量を制御することができる。このとき、回転速度センサ41によって回転速度を検出しつつ、タービンへの高圧蒸気の供給量または供給圧力を電動バルブ16(図3参照)などでコントロールすることで上記調整が可能である。また、作動媒体の供給量は、後述する作動媒体の送液ポンプ15(図3参照)の速度を制御することによっても行うことができる。
主軸25はタービン21と発電機22との間の略中央部で主軸受35により支持されている。主軸受35はアンギュラ玉軸受35a,35bを並列に配置して構成したものであり、タービンロータ23と発電機ロータ24とを含めた回転体全体の略重心位置に配置されている。そして、タービンロータ23の反発電機側、すなわちタービン21の高圧側の主軸端部には単列のアンギュラ玉軸受からなるタービン側補助軸受36を備えている。また、発電機ロータ24の反タービン側の主軸端部には、同様に単列のアンギュラ玉軸受からなる発電機側補助軸受37が配置されている。
このように、このタービン発電機においては、主軸25は中央の主軸受35およびタービン側軸端部と発電機側軸端部とにそれぞれ設けられた補助軸受36,37によって支持されている。すなわち、このタービン発電機においては、主軸受35を回転体全体の重心付近に配置し、これに軸受としての主たる負荷を分担させ、主軸の両端部に小径の補助軸受36,37を補助的に振止め用として配置したものである。したがって、高速大負荷の主軸受を1カ所のみとすることができ、振止め用の補助軸受は小型のものを採用することができる。このため、発電機の信頼性を確保しつつ、よりコンパクトに且つ低コストにこのタービン発電機を製造できる。また、タービン軸端部に設けられた補助軸受36は、作動媒体の高圧蒸気流路の内周側に配置する必要があるが、これを小径の補助軸受36とすることで、無理なく高圧ガス流路33aの内部に配置することができる。
補助軸受36は、図2(a)に示すようにその外輪をゴムのような弾性体51を介してタービン発電機の本体に固定している。すなわち、補助軸受の外輪部を収容する軸受サポート52と、タービン発電機本体の軸受ハウジング53との嵌め合い部に、Oリング51を2本介在させている。したがって、外輪部を収容する軸受サポートは、軸受ハウジングに対して軸方向に移動しないように孔用止め輪で固定され、補助軸受の遊び・油圧量を調整するためのセットビスが設けられている。なお、ここでは補助軸受36の内輪を主軸に圧入固定しているが、組み立てを容易にするために軸受ナットやその他の手段を用いてもよい。
補助軸受37は、図2(b)に示すように外輪をゴムのような弾性体54を介してタービン発電機の本体に固定している。即ち、補助軸受の外輪部を収容する軸受サポート55とタービン発電機の本体の軸受ハウジング56との嵌め合い部に、Oリング54を2本介在させている。そして、軸受サポート55は軸受ハウジング56に対して軸方向に移動しないように部材間で狭持されている。なお、ここでも補助軸受37の内輪を主軸に圧入固定しているが、組み立てを容易にするために軸受ナットやその他の手段を用いて固定するようにしてもよい。
このタービン発電機は、毎分数万回転から10万回転レベルの最大回転速度で運転され、一次の危険速度を超えた領域で使用される。このような構成において、中央部の主軸受35はタービン発電機本体に剛性高く固定して軸スラスト荷重を支える。これに対して、両軸端部の軸受36,37は半径方向の振れ止めが主たる機能である。上述したように、補助軸受の外輪部を収容する軸受サポートとタービン発電機本体の軸受ハウジングの嵌めあい部にゴムのような弾性体、すなわちOリング51,54を介在させることで、ダンパー効果を持たせ、始動時などの危険速度通過時での振動を低減させている。加えて、補助軸受36,37に弾性体51,54を介在させることで、主軸受と補助軸受の間にわずかな芯ずれがあっても補助軸受に無理な力が加わらない。
タービンの運転に伴い発生する軸スラスト荷重は、アンギュラ玉軸受35a,35bを並列組合せで構成した主軸受35で支持される。上述したように、補助軸受36,37は振れ止め用であり、基本的には荷重が加わらない。しかしながら、運転時には各部の温度、特に回転体周辺の温度がタービンケーシングなどの非回転部分よりも高くなるため、主軸の熱膨張量とタービンケーシングなどの非回転部分の熱膨張量に差が生じる。補助軸受36,37に使用されるアンギュラ玉軸受は前記熱膨張量の差を考慮して軸方向の遊び・与圧量が決定され、場合に応じて軸方向荷重を支承する。
この構成例においては、主軸受35及び補助軸受36,37に潤滑油供給ポンプから潤滑油を供給するように構成している。主軸受35はタービン21の低圧側に配置され、補助軸受36がタービン21の高圧側(ガス流路33a内)に配置されている。補助軸受36,37よりも多量の潤滑油を必要とする主軸受35をタービンの低圧側に設けることで、潤滑油供給ポンプの必要圧力及び消費動力を低減できる。
主軸受35、タービン側補助軸受36、および発電機側補助軸受37には、潤滑・冷却のために潤滑油が供給される。潤滑油供給用ポンプ17(図3参照)から吐出された潤滑油は、潤滑油供給用配管46a,47aを介して、主軸受35および補助軸受36に流れ、並列に供給され、潤滑油回収用配管46b,47bを介して潤滑油供給用ポンプに戻る。補助軸受37にも潤滑油が順次あるいは並列に供給される。この際、必要に応じて油冷却器や除塵フィルタが各部に設けられる。また、各軸受に供給された潤滑油の一部は、タービンの作動媒体に混入し、更にその一部は発電機内部にも浸入するため、潤滑油と作動媒体を分離する図示しない油分離装置が別途設けられる。分離された潤滑油は潤滑油循還用ポンプに戻り、同じく分離された作動媒体は凝縮されて作動媒体の送液ポンプに戻る。なお、上記タービン発電機はタービン21が上部に、発電機22が下部となる縦軸の構成になっているため、自然流下によって集まった油を分離するための油分離装置の好ましい取付位置は発電機22の下端部となる。
ここで潤滑油は軸受周辺の圧力よりも大きな圧力でなければ外部から供給し得ないことは明らかである。主軸受35はタービン21の低圧側に配置されており、潤滑油供給圧力に対して主軸受の周辺圧力はかなり小さな値となる。このため、大径で負荷容量の大きな主軸受35には補助軸受36,37よりも多くの潤滑油が供給される。これに対して、タービン側の補助軸受36はタービンの高圧側に配置されているため、軸受周辺の圧力が高く、潤滑油の供給量は主軸受よりも少なくなるが、小径の軸受36にとって十分な供給量は確保される。このように、軸受の配置を適正化することで、潤滑油供給用ポンプの必要圧力及び消費動力を最小化している。
図3は、上述のタービン発電機を利用したクローズドシステムの発電装置の概要を示す。廃熱などを回収し作動媒体の高圧蒸気を生成する蒸気発生器11と、該高圧蒸気を膨張させることにより発電機22に接続したタービン21を駆動する膨張機13と、前記タービン21を駆動した後の低圧蒸気を冷却媒体にて冷却して凝縮液を形成する凝縮器14と、前記凝縮器にて凝縮した作動媒体の凝縮液を前記蒸気発生器11に送り込む送液ポンプ15とを備えている。
ここで、作動媒体として、沸点が40℃前後のHFC123或いはトリフルオロエタノール(CF3CH2OH)等を用いることが好ましい。これにより、比較的低温の200〜400℃程度の排ガス或いは100〜150℃の排温水など比較的低温度の熱源を利用して、これらの熱エネルギーを作動媒体の高圧蒸気に変換し、これにより膨張機13で発電機22に直結したタービン21を回転駆動し、発電を行うものである。凝縮器14には冷却媒体の冷却配管を備え、タービンを駆動した後の蒸気を冷却することで凝縮液を生成する。
次に、このタービン発電機の基本的な動作手順の概要について説明する。まず、油循還ポンプ17がタービン発電機各部の軸受35,36,37に潤滑油を供給する。次に、作動媒体の送液ポンプ15が作動媒体の凝縮液を蒸気発生器11に供給する。蒸気発生器11が外面に設けた伝熱フィンによって、例えば200〜300℃程度の温風から廃熱を取り入れて作動媒体を気化させ、高圧高温ガスを作り出す。前記高圧高温ガスは、タービン吸込管32からタービン(膨張機13)内に供給され、タービンを駆動し、発電機22を回転させ発電を開始する。タービンから吐出された低温低圧の作動媒体ガスはタービンケーシングと外胴の間を通過し、タービン吐出管34から凝縮器14へ導かれる。そして、凝縮器に設けた冷却装置によって、熱を放出して作動媒体を凝縮・液化させる。液化した作動媒体が、自然流下にて作動媒体の送液ポンプ15へ戻る。以上のクローズトループを連続的に繰り返すことでタービン発電機は有効に作動する。
ここで油循環ポンプ17は油タンク18の潤滑油を汲み上げて、上記軸受35,36,37に送油する。軸受35,36,37を潤滑・冷却した潤滑油は油タンク18に戻され、作動媒体の一部を用いて冷却器18aにより冷却される。
次に、本発明の一実施形態について、図4及び図5を参照して説明する。一般に従来のタービン発電機の軸受は、その潤滑及び冷却のために潤滑油を用いている。軸受はタービン発電機の高圧部にも低圧部にも設けられ、各軸受に供給した潤滑油は、低圧部に設けた油タンクに回収し、油循環ポンプで各軸受に供給される。そして、油循環系内では潤滑油の冷却を行い、軸受部で上昇した油温を低下させている。油循環ポンプでは、低圧部の凝縮器圧から高圧部の蒸気発生器圧の差圧以上に加圧する必要があり、高圧に耐えるポンプ構造とし、また大きな動力も必要としている。
図4に示すタービン発電機においては、少なくとも、タービンの高圧側軸受を、潤滑油ではなく、作動媒体の凝縮液によって潤滑する。即ち、作動媒体の送液ポンプ15からの作動媒体の加圧された凝縮液をこの軸受36に供給するようにしたものである。タービン発電機の低圧側にある軸受35,37の潤滑は上述の構成例と同様に潤滑油により行い、潤滑油の循環には低ヘッドの油循環ポンプ17を用いる。
高圧側軸受36では、その負荷が軽いので、特に潤滑油を供給しなくても、作動媒体の送液ポンプ15から供給される作動媒体の凝縮液のみで十分に潤滑・冷却することができる。低圧部にある軸受に潤滑油を供給するだけであれば、油循環ポンプのヘッドを小さくすることができ、動力削減が可能となる。また、ポンプの耐圧強度も軽減することができる。
このため、図4に示すタービン発電機においては、高圧側軸受に作動媒体の凝縮液を供給する配管48を備えている。軸受36の潤滑・冷却に用いられた作動媒体は高圧ガス流路に流出し、高圧ガスとなりタービンの駆動に寄与する。タービン発電機のその他の構成は図1に示すものと同様である。
図5は、図4に示すタービン発電機を用いた場合の発電システムの構成例を示す。蒸気発生器11、膨張機13、凝縮器14、送液ポンプ15等からなる基本的な構成は、上述の図3に示す構成例と同様である。この実施形態においては、上述したように、軸受の潤滑に低圧側軸受35,37を油潤滑で、高圧側の軸受36を作動媒体による潤滑としている。作動媒体の送液ポンプ15の吐出側から作動媒体の凝縮液を高圧部軸受36に導き、軸受36の潤滑・冷却後、高圧ガス中に放出される。油循環ポンプ17は、軸受35,37を潤滑・冷却した後に、油タンク18に戻される。油タンク18では作動媒体の一部を用いて冷却器18aにより昇温した潤滑油を冷却している。
この実施形態では、作動媒体の送液ポンプ15で加圧された凝縮液で回転させられる液体タービン17aで駆動している。これにより、システムを簡易化することができる。しかしながら、油循環ポンプ17を電動ポンプとしても差し支えない。なお、図5において液体タービン駆動後の液体で、油冷却(18a)を行っているが、ポンプ15から、液体を直接供給してもよいし、あるいは軸受36を作動媒体で潤滑し、その後の液体で油冷却をしてもよい。
なお、発電機側補助軸受37は軽負荷なので、作動媒体による潤滑とすることもできる。作動媒体の送液ポンプ15は作動媒体の凝縮液を蒸気発生器11に送り込むためのものであり、高圧蒸気よりも高い圧力を持っているので、高圧蒸気中にあるタービン側補助軸受36に給液することが可能である。主軸受35と発電機側補助軸受37は低圧雰囲気中にあり、低ヘッドの油循環ポンプで循環させることができる。油タンク18は低圧蒸気とほぼ同圧である.図示していないが、油タンク18の上部と低圧蒸気系とに均圧管を設けても差し支えない。
上述したように、比較的低温の廃熱から発電電力を取出すタービン発電機において、中央に主軸受を設け、両軸端部に補助軸受を設けることで、タービン発電機の信頼性を確保しつつ、よりコンパクトに且つ低コストで製造することが可能になる。また、高圧側の補助軸受を作動媒体の凝縮液を用いて潤滑・冷却することで、油循環ポンプを低ヘッド化することができ、発電システム全体としての省エネルギー化・効率化を図ることができる。
なお、上記実施形態は本発明の実施例の一態様を述べたもので、本発明の趣旨を逸脱することなく種々の変形実施例が可能なことは勿論である。
11 蒸気発生器
13 膨張機(タービン)
14 凝縮器
15 ポンプ
17 油循環ポンプ
17a 液体タービン
18 油タンク
18a 冷却器
21 タービン
22 DCブラシレス発電機
23 タービンロータ
24 発電機ロータ
25 主軸
26 発電機ステータ
27 動翼
28 静翼
29 タービンケーシング
31 外胴
32 タービン吸込管
33a,33b ガス流路
34 タービン吐出管
35 主軸受
36 タービン側補助軸受
37 発電機側補助軸受
38 冷却ジャケット
40 動力線
41 回転センサ
42 信号線
43 コネクタ
46a,46b,47a,47b 潤滑油配管
48 作動媒体の凝縮液の配管
51,54 弾性体(Oリング)
52,55 軸受サポート
53,56 軸受ハウジング
13 膨張機(タービン)
14 凝縮器
15 ポンプ
17 油循環ポンプ
17a 液体タービン
18 油タンク
18a 冷却器
21 タービン
22 DCブラシレス発電機
23 タービンロータ
24 発電機ロータ
25 主軸
26 発電機ステータ
27 動翼
28 静翼
29 タービンケーシング
31 外胴
32 タービン吸込管
33a,33b ガス流路
34 タービン吐出管
35 主軸受
36 タービン側補助軸受
37 発電機側補助軸受
38 冷却ジャケット
40 動力線
41 回転センサ
42 信号線
43 コネクタ
46a,46b,47a,47b 潤滑油配管
48 作動媒体の凝縮液の配管
51,54 弾性体(Oリング)
52,55 軸受サポート
53,56 軸受ハウジング
Claims (5)
- 作動媒体の高圧蒸気を膨張させることによりタービンを駆動し、該タービンと単一軸で構成した発電機により発電するタービン発電機において、前記単一軸を支持する軸受の内、少なくとも1個の軸受の潤滑を前記タービンを駆動する作動媒体の凝縮液で行うことを特徴とするタービン発電機。
- 前記タービンと発電機との間に主軸受を設けるとともに、前記単一軸の両軸端部に補助軸受を設け、前記主軸受に潤滑油供給ポンプから潤滑油を供給するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のタービン発電機。
- 前記タービンの高圧側の軸端部に配置した補助軸受の潤滑を、作動媒体ポンプで加圧された作動媒体の凝縮液で行うことを特徴とする請求項2に記載のタービン発電機。
- 前記潤滑油の循環には低ヘッドの油循環ポンプを用いることを特徴とする請求項2に記載のタービン発電機。
- 前記油循環ポンプを、作動媒体ポンプからの作動媒体を動力源とする液体タービンによって駆動することを特徴とする請求項4に記載のタービン発電機。
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Cited By (6)
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