JP2004346843A - 発電装置および発電方法 - Google Patents

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Osayuki Inoue
修行 井上
Kiichi Irie
毅一 入江
Tetsuya Endo
哲也 遠藤
Tomoyuki Uchimura
知行 内村
Hiroyuki Kato
弘之 加藤
Atsushi Kaneko
淳 金子
Yukio Murai
幸夫 村井
Yoshio Miyake
良男 三宅
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Abstract

【課題】タービン発電機等の軸受の潤滑に用いる潤滑油に作動媒体が入り込んでも、潤滑油から作動媒体を分離し、作動媒体系統へ回収し、潤滑油系統に潤滑油を安定に確保することができる発電装置および発電方法を提供する。
【解決手段】発電機13と、凝縮器14と、作動媒体の凝縮液を蒸気発生器に送り込むポンプ15とを備えた発電装置において、発電機の軸受に潤滑油を供給するポンプ17と、潤滑油を貯留するタンク18とを備え、潤滑油に混入した作動媒体がタンクにて比重により分離され、タンクはその底部に貯留した作動媒体を凝縮器に戻す配管19aと、その中間部に貯留した潤滑油をポンプの吸込側に戻す配管19bとを備えた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的低温の排熱などを回収して、この熱エネルギーを電力に変換する発電装置および発電方法に係り、特にタービン発電機の軸受の潤滑に用いる潤滑油と作動媒体とが混合した場合に、その作動媒体と潤滑液と分離して回収する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
200〜400℃程度の排ガスあるいは100〜150℃の排温水など比較的低温度の廃熱を有効に発電電力として回収することが試みられている。このような低温度の廃熱の回収は、いわゆるランキンサイクル等を利用したクローズドシステムの発電装置として実現可能であり、装置のコンパクト化のために、作動媒体として水ではなく、低沸点の作動媒体が用いられている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
このような小規模な用途、すなわち発電出力が10kW程度以下の設備などでは、設置スペースを小さく抑え、導入コストの回収期間を短縮する観点から、より高速・小型化したタービン発電機が求められている。特許文献2は、軸流式の多段蒸気タービンと同一軸に発電機を設けた蒸気タービン発電機を開示している。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−110514号公報
【特許文献2】
特表2001−525512号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したクローズドシステムの発電装置におけるタービン発電機の軸受の潤滑は、通常潤滑油を用いて行っている。しかしながら、高圧側の軸受においては、潤滑油の圧力が高く、作動媒体系統に潤滑油が漏れ出すこともある。また逆に、潤滑油系統に作動媒体が入り込んできても、潤滑油系統の液量が増えて潤滑油が溢れ出してくるような事態も発生することがある。このため、作動媒体系と潤滑油系との分離を精密な隙間管理、ラビリンスなどで行っているが、完全ではない。特にタービン発電機の起動時あるいは停止時に、潤滑油と作動媒体の温度、圧力の違いにより、潤滑油と作動媒体の混合が生じ易い。そのまま放置すると,潤滑油系から潤滑油成分がなくなり、作動媒体が主体になり、粘性が低下し、軸受の潤滑に支承をきたす場合もある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、タービン発電機の軸受の潤滑に用いる潤滑油系統に作動媒体が入り込んでも、また作動媒体系統に潤滑油が入り込んでも、潤滑油と作動媒体を分離し、それぞれの系統へ回収し、潤滑油系統に潤滑油を安定に確保し、安定に運転することができる発電装置および発電方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の発電装置は、排熱などを回収し作動媒体の高圧蒸気を生成する蒸気発生器と、該高圧蒸気を膨張させることにより発電機に接続した膨張機を駆動して発電する発電機と、前記膨張機を駆動した後の蒸気を冷却媒体にて凝縮する凝縮器と、前記凝縮器にて凝縮した作動媒体の凝縮液を前記蒸気発生器に送り込むポンプとを備えた発電装置において、前記発電機の軸受に潤滑油を供給するポンプと、前記潤滑油を貯留するタンクとを備え、前記軸受を潤滑後の潤滑油に混入した作動媒体が前記タンクにて比重により分離され、タンクはその底部に貯留した作動媒体を前記凝縮器に戻す配管と、その中間部に貯留した潤滑油を前記ポンプの吸込側に戻す配管とを備えたことを特徴とする。
【0008】
上述した本発明によれば、潤滑油に混入した作動媒体は、その比重が大きいため潤滑油タンクの底部に位置し、潤滑油がその上部に位置する。これにより、潤滑油と作動媒体が分離され、作動媒体を凝縮器側に戻し回収することができ、潤滑油系統に存在する潤滑油の量を一定に保つことができる。
【0009】
また、本発明の発電装置は、前記蒸気発生器の油溜まり部、およびまたは、凝縮器底部の油溜まり部から前記タンクに接続する配管をさらに備え、作動媒体中に混入した潤滑油を回収するようにしている。これにより、作動媒体中に混入した潤滑油を分離・回収することができる。
【0010】
また、本発明の発電方法は、排熱などを回収して作動媒体の高圧蒸気を蒸気発生器にて生成し、該高圧蒸気を膨張させることにより発電機に接続した膨張機を駆動して発電を行い、前記膨張機を駆動した後の蒸気を凝縮器にて冷却媒体により冷却して凝縮させ、この作動媒体の凝縮液をポンプにて前記蒸気発生器に送り込むクローズドシステムの発電方法において、前記膨張機の軸受に供給する潤滑油中に混入した作動媒体を、または作動媒体中に混入した潤滑油を、それぞれの比重に基づいて分離し、回収することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照ながら説明する。なお、各図中、同一の機能を有する部材または要素には同一の符号を付して、その重複した説明を省略する。
【0012】
図1は、本発明の発電装置の概要を示す。このクローズドシステムの発電装置は、いわゆるランキンサイクルを利用した発電装置であり、廃熱などを回収し作動媒体の高圧蒸気を生成する蒸気発生器11と、該高圧蒸気を膨張させることにより発電機22に接続したタービン(膨張機)を駆動するタービン発電機13と、前記タービンを駆動した後の低圧蒸気を冷却媒体にて冷却して凝縮液を形成する凝縮器14と、前記凝縮器にて凝縮した作動媒体の凝縮液を加圧して前記蒸気発生器11に送り込む送液ポンプ15とを備えている。なお、この実施形態では、膨張機としてタービンを用いる例について説明するが、スクリュウ型の膨張機やスクロール型の膨張機などの他の形式の膨張機についても同様に適用が可能である。
【0013】
ここで、作動媒体として、沸点が40℃前後のHFC123あるいはトリフルオロエタノール(CFCHOH)等を用いている。これにより、比較的低温の200〜400℃程度の排ガスあるいは100〜150℃の排温水など比較的低温度の熱源を利用して、これらの熱エネルギーをまず作動媒体の高圧蒸気に変換し、これによりタービン発電機13で発電機に直結したタービンを回転駆動し、発電を行うものである。
【0014】
この発電装置では、送液ポンプ15で、作動媒体を蒸気発生器11に送り込む。作動媒体は蒸気発生器11で排熱などの熱エネルギーを受け、沸騰蒸発し高圧蒸気となる。この蒸気はタービンと発電機が直結したタービン発電機13に送り込まれ、ここで高圧蒸気の膨張によりタービンを駆動して発電機を回転させて発電をする。排出された低圧蒸気は凝縮器14にて、冷却水などの冷却媒体で冷却され、凝縮し、必要に応じてさらに過冷却器で過冷却され、送液ポンプ15に吸引され、クローズドシステムを一巡する。
【0015】
このタービン発電機13では、その主軸が軸受35,36,37により支持されている。そして、各軸受には、潤滑油供給ポンプ17により潤滑油タンク18に貯留された潤滑油が加圧され各軸受に供給される。各軸受35,36,37を潤滑・冷却した潤滑油は、加熱されて昇温した状態でタンク18に戻される。そして、潤滑油タンク18においては冷却配管(装置)を備え、この冷却配管に冷却媒体を供給することで昇温した潤滑油を冷却する。
【0016】
この発電システムにおいては、タービン発電機13の軸受35,36,37の潤滑に用いる潤滑油系統に、潤滑油タンク18を設け、その潤滑油液面位置を管理することで,潤滑油に混入した作動媒体を分離・回収するようにしたものである。即ち、潤滑油を循環する系統において、潤滑油タンク18の底部と凝縮器14とを配管19aで接続している。ここで、配管19aの接続先は、凝縮器14から作動媒体の送液ポンプ15までの機器あるいは配管を含む凝縮器系であればよい。これにより、タンク18の下部に貯留される比重の大きな作動媒体は、配管19aを介して凝縮器14側に戻される。なお、配管19aには作動媒体の凝縮器側への戻しを制御するための制御弁20aを備えている。
【0017】
また、タンク18の中間部には、潤滑油の供給ポンプ17の吸込側に接続する配管19bを備えている。これにより、タンク18に貯留された潤滑油は配管19bを介して供給ポンプ17により加圧され、軸受35,36,37に供給される。軸受35,36,37を潤滑した潤滑油は配管19cを介して潤滑油タンク18に戻される。
【0018】
一般に、潤滑油は作動媒体よりも比重が小さく、タンク18内に両液が存在すると、若干量は相互に溶解するが、全体としては比重差により潤滑油が上部に、作動媒体が下部に貯留することになる。したがって、上述したようにタンク18の底部に貯留される作動媒体は配管19aを介して作動媒体の循環系統に戻される。そして、タンク18の中間部に取り出し口を設けた配管19bによりタンク18内に貯留された潤滑油を取り出し、ポンプ17で加圧することにより潤滑油を図中点線で示す潤滑油系統に循環させることができる。
【0019】
次に、タンク18における作動媒体の回収について説明する。タンク18には液面センサ18aを備え、液面位置の上昇を検出したときに制御弁20aを開くことで、タンク18の底部に貯留された作動媒体を凝縮器14側に戻すことができる。上述したように作動媒体は比重が大きいためタンク18の底部に貯留されるが、タンク18内に作動媒体が存在しない場合には潤滑油の量は略一定であるため、タンク18内における潤滑油の液面高さは略一定となる。このため、タンク18内に作動媒体がその下部に貯留されると、その分だけ液面高さが高くなる。したがって、作動媒体を取り出すタイミングとしては、液面位置が上昇した場合である。このとき、制御弁20aを開くことで、タンク18内の作動媒体を凝縮器14側に回収できる。
【0020】
また、図2に示すように、タンク18の底部と凝縮器14側とを接続する配管19dを下向きに凸のU型シール管としてもよい。これにより、比重が大きい作動媒体のみがタンク18の底部から凝縮器14側に戻される。このようなU型シール管を用いることで、液面センサや制御弁を省略することができる。
【0021】
また、この発電システムにおいては、タービン発電機の軸受潤滑に用いる循還油系統から作動媒体中に溶け出しあるいは混入した潤滑油を回収するため、蒸発器11から潤滑油タンク18への潤滑油回収配管19eおよび凝縮器14の下部から潤滑油タンク18への潤滑油回収配管19fを備えている。蒸発器11は作動媒体が高圧蒸気となる部分であるので、配管19eに制御弁20eを設け、高圧蒸気が低圧側に流出するのを防ぐ必要がある。
【0022】
すなわち、蒸発器11には油溜まり部11aを備え、その油溜まり部11aから制御弁20eを介して潤滑油タンク18に接続する配管19eを備えている。また、蒸発器11には気液分離部11bを備え、作動媒体の高圧蒸気に含まれる潤滑油がこの気液分離部11bで分離され、分離された潤滑油は気液分離部11bの下方に位置する油溜まり部11aに貯留される。
【0023】
そして、制御弁20eを開くことで油溜まり部11aに貯留された潤滑油がタンク18に戻される。制御弁の開閉のタイミングは、油溜まり部11aに液面センサ11cを備え、液面位置が所定の上限値以上になるとこれを検出して弁を開き、所定の下限値以下に液面が到達すると制御弁20eを閉じるように制御する。また、経験的に定められた一定の時間間隔で所定の時間だけ制御弁20eを開くようにしてもよい。このようにして、作動媒体の循還系統において、蒸発器11の気液分離部11bから、作動媒体中に混入した潤滑油の回収が可能である。
【0024】
凝縮器14では、図1に示すように、その下部に凝縮液の溜まり部14aが設けられている。上述したように作動媒体は比重が高く潤滑油は比重が小さいため、溜まり部14aの下部に作動媒体の凝縮液が貯留され、その上部に潤滑油が貯留される。したがって、この潤滑油が貯留される部分に取り出し口を設け、配管19fによりタンク18に潤滑油を回収することができる。なお、この配管中には必要に応じてポンプ19gと弁20fを配置し、凝縮器14の下部に溜まった潤滑油を所定のタイミングでタンク18に送出する。
【0025】
作動媒体の溜まり部14aに入った潤滑油は、その溶解度以上の潤滑油成分が作動媒体の凝縮液液面上に分離して浮いた状態となる。この部分に貯留された作動媒体の送液ポンプ15の流量制御により、この凝縮器14の下部の作動媒体凝縮液の溜まり部14aにおける液面位置を制御することができる。潤滑油が少量であっても回収できるようにするには、液面の面積が小さくなる部分を作り、ここから取り出すようにすることが好ましい。潤滑油は凝縮液の液面上に浮くので、常時取り出そうとしても取り出しにくいこともある。このため、液面を上下に変動させ、常時ではないが液面が所要のタイミングで確実に取り出し口部に到達し、取り出し可能にすることが好ましい。
【0026】
また、図3に示すように、オーバフロー堰14cを設け、潤滑油がオーバフローして潤滑油タンク18に戻るようにすることもできる。上述したように送液ポンプ15の流量制御により液面位置を調整し、潤滑油を多く含んだ媒体をオーバフローさせることができる。潤滑油と作動媒体がオーバフローして下流に流れていっても、タンク18で分離することができる。また、凝縮器14からタンク18への潤滑油の回収配管19f中に制御弁20fを設けておき、この制御弁をオーバフローのタイミングで開くようにしてもよい。これにより、凝縮器14において作動媒体中から混入した潤滑油を回収することができる。
【0027】
図4は、低温の廃熱エネルギーを有効に回収利用して発電するのに好適な、本発明の実施形態のタービン発電機の構成例を示す。このタービン発電機は、高圧蒸気を膨張させることによりタービン21を回転駆動し、このタービンに直結した発電機22を回転駆動することで、発電を行うものである。即ち、このタービン発電機は、軸流式のタービン21とDCブラシレス発電機22とを備え、このタービンロータ23と発電機ロータ24とが一体的に単一軸の主軸25に固定されている。このタービン発電機は、縦置であり、主軸25の上部にタービンロータ23が固定され、主軸25の下部に発電機ロータ24が固定されている。但し、このタービン発電機を横置として使用しても良いことは勿論である。
【0028】
タービンロータ23には、複数の動翼27が軸方向に配列して固定され、その動翼27の外側に複数の静翼28を備えたタービンケーシング29が配置されている。また、タービンケーシング29の外側には外胴31が設けられ、タービンケーシング29と外胴31の間をタービンを回転駆動した後の作動媒体の低圧蒸気が流れる流路33bを構成している。タービンの吸込側には、吸込管32が配置され、タービンの吸込側に接続した高圧蒸気からなる作動媒体のガス流路33aを構成している。すなわち、この吸込管32は、タービンの外胴31、または外胴に接続されるタービン吐出管34の内部に収容され、タービン吸込管32とタービン吐出管34とが二重管構造をなしている。従って、二重管の内側のタービン吸込管32からタービン21に流入した作動媒体の高圧蒸気はタービンロータ23を回転駆動し、低圧となった作動媒体の蒸気が二重管の外周部であるタービン吐出管34の内部の流路33bを通って流出する。
【0029】
発電機ロータ24は永久磁石をその円周面に沿って交互に配置した永久磁石型のロータにより構成され、発電機ロータ24の周囲には僅かなクリアランスを介して発電機ステータ26が配置されている。また、発電機ステータ26の外周部には冷却ジャケット38が設けられ、冷却液が供給され、発熱する発電機、特に発電機ステータ26を効率的に冷却する。
【0030】
この発電機22は、DCブラシレス型の交流発電機であり、その発電出力は発電機ステータ26に設けられた巻線部から動力線40を介して外部に取り出される。動力線40はコネクタ43を介して図示しない周波数変換器に接続され、交流発電機22の発電出力は周波数変換器によって所定の周波数・電圧(例えば60Hz・200V)に変換され、負荷機器に電力が供給される。
【0031】
発電機ロータ24の反タービン側の主軸端部には回転速度を検出するセンサ41が設けられ、主軸25の回転速度が検出される。センサ41の出力は信号線42によりコネクタ43を介して外部に伝達される。なお、タービン発電機の回転速度は、タービンに供給される作動媒体の高圧蒸気の供給量または供給圧力を調整することで調整することができる。すなわち、タービン発電機が安全に運転可能な許容回転速度以下の範囲において、発電量を増加させる場合は供給する作動媒体の高圧蒸気量を増加させ、発電量を減少させる場合は作動媒体の高圧蒸気量を低減することで発電量を制御することができる。このとき、回転速度センサ41によって回転速度を検出しつつ、タービンへの高圧蒸気の供給量または供給圧力を電動弁16(図1参照)などでコントロールすることで上記調整が可能である。また、作動媒体の供給量は、作動媒体の送液ポンプ15(図1参照)の速度を制御することによっても行うことができる。
【0032】
主軸25はタービン21と発電機22との間の略中央部で主軸受35により支持されている。主軸受35はアンギュラ玉軸受35a,35bを並列に配置して構成したものであり、タービンロータ23と発電機ロータ24とを含めた回転体全体の略重心位置に配置されている。そして、タービンロータ23の反発電機側、すなわちタービン21の高圧側の主軸端部には単列のアンギュラ玉軸受からなるタービン側補助軸受36を備えている。また、発電機ロータ24の反タービン側の主軸端部には、同様に単列のアンギュラ玉軸受からなる発電機側補助軸受37が配置されている。
【0033】
主軸受35、タービン側補助軸受36、および発電機側補助軸受37には、潤滑・冷却のために潤滑油が供給される。潤滑油の供給ポンプ17(図1参照)から吐出された潤滑油は、外部の配管19b(図1参照)から内部の潤滑油供給用配管46a,47aに流入する。そして、主軸受35および補助軸受36,37に並列に供給され、潤滑油回収用配管46b,47bを介して、外部の配管19c(図1参照)により潤滑油タンク18(図1参照)に戻る。
【0034】
上述したように、このタービン発電機においては、主として軸受部で潤滑油中に作動媒体が混入し、また作動媒体中に潤滑油が混入する。しかしながら、この実施形態の発電システムにおいては、潤滑油タンク18(図1参照)に作動媒体を分離回収する機構を備え、また蒸発器11(図1参照)や凝縮器14(図1参照)に作動媒体中から潤滑油を分離・回収する機構を備えている。このため、軸受部等において作動媒体と潤滑油とが混入しあっても、これをそれぞれ分離回収できるので、潤滑油が不足する等の問題を防止し、安定したタービン発電機の運転ができる。
【0035】
なお、上述の実施形態では、すべての軸受を潤滑油を用いて潤滑・冷却しているが、負荷が軽い軸受においては、作動媒体の凝縮液を直接その潤滑・冷却に用いることが可能である。したがって、凝縮液の送液ポンプ15で加圧された凝縮液を負荷の軽い例えば軸受36に直接導入することができる。このような場合には、軸受36を潤滑・冷却した作動媒体はそのまま作動媒体の高圧蒸気と共に膨張してタービンを駆動し、発電に寄与した後に、低圧蒸気となり凝縮器14に戻される。このように作動媒体で軸受を直接潤滑・冷却することで、潤滑油供給ポンプ17の負担を軽減し、全体としてシステムを効率的なものとすることができる。
【0036】
なお、上記実施形態は本発明の実施例の一態様を述べたもので、本発明の趣旨を逸脱することなく種々の変形実施例が可能なことは勿論である。
【0037】
【発明の効果】
クローズドシステムの発電装置において、潤滑油と作動媒体の分離回収を可能にしたので、潤滑油系統および作動媒体系統においてそれぞれの量を確保しつつ安定した発電システムの運転が可能となる。これにより、比較的低温の廃熱を利用した発電システムを有効に作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の発電装置の概要を示す図である。
【図2】潤滑油タンクと凝縮器側とを接続する配管の構成例を示す図である。
【図3】凝縮器下部の作動媒体溜まり部の液面位置付近と潤滑油タンクとを接続するオーバフロー部分を示す図である。
【図4】図1のタービン発電機の構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
11 蒸気発生器(蒸発器)
13 タービン発電機
14 凝縮器
15 作動媒体の送液ポンプ
16 電動弁
17 潤滑油供給ポンプ
18 潤滑油タンク
18a 冷却配管(装置)
19 配管
20 制御弁
22 DCブラシレス発電機
23 タービンロータ
24 発電機ロータ
25 主軸
26 発電機ステータ
27 動翼
28 静翼
29 タービンケーシング
31 外胴
32 タービン吸込管
33 ガス流路
34 タービン吐出管
35 主軸受
36 タービン側補助軸受
37 発電機側補助軸受
38 冷却ジャケット
40 動力線
41 回転センサ
42 信号線
43 コネクタ
46a,46b,47 潤滑油配管

Claims (10)

  1. 排熱などを回収し作動媒体の高圧蒸気を生成する蒸気発生器と、該高圧蒸気を膨張させることにより発電機に接続した膨張機を駆動して発電する発電機と、前記膨張機を駆動した後の蒸気を冷却媒体にて凝縮する凝縮器と、前記凝縮器にて凝縮した作動媒体の凝縮液を前記蒸気発生器に送り込むポンプとを備えた発電装置において、
    前記発電機の軸受に潤滑油を供給するポンプと、前記潤滑油を貯留するタンクとを備え、前記軸受を潤滑後の潤滑油に混入した作動媒体が前記タンクにて比重により分離され、タンクはその底部に貯留した作動媒体を前記凝縮器に戻す配管と、その中間部に貯留した潤滑油を前記ポンプの吸込側に戻す配管とを備えたことを特徴とする発電装置。
  2. 前記タンクには液面センサを設けるとともに、前記タンクの底部に貯留した作動媒体を前記凝縮器に戻す配管に制御弁を設け、前記センサの信号に基づいて前記制御弁を開き、前記タンクに貯留した作動媒体を前記凝縮器に戻すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記タンクの底部と凝縮器とを接続する配管を、下向きに凸のU型シール管としたことを特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  4. 排熱などを回収し作動媒体の高圧蒸気を生成する蒸気発生器と、該高圧蒸気を膨張させることにより発電機に接続した膨張機を駆動して発電する発電機と、前記膨張機を駆動した後の蒸気を冷却媒体にて凝縮する凝縮器と、前記凝縮器にて凝縮した作動媒体の凝縮液を前記蒸気発生器に送り込むポンプとを備えた発電装置において、
    前記蒸気発生器の油溜まり部、およびまたは、凝縮器底部の油溜まり部から潤滑油を貯留するタンクに接続する配管をさらに備え、作動媒体中に混入した潤滑油を回収するようにしたことを特徴とする発電装置。
  5. 前記蒸気発生器には気液分離器が設けられ、該気液分離器から蒸気発生器底部への配管に前記油溜まり部を設け、該油溜まり部から前記タンクへ弁を有する配管で接続したことを特徴とする請求項4に記載の発電装置。
  6. 前記発電機を運転中に、所定の時間間隔で前記弁を一時的に開として、前記油溜まり部に貯留した潤滑油を前記タンクに戻すことを特徴とする請求項5に記載の発電装置。
  7. 前記発電機を運転中に、前記油溜まり部に液面センサを設け、前記発電機を運転中に、液面センサの信号に基づいて弁を開き、前記油溜まり部に貯留した潤滑油を前記タンクに戻すことを特徴とする請求項5に記載の発電装置。
  8. 前記凝縮器底部の油溜まり部はオーバフロー堰を備え、該堰の後流部と前記タンクとを接続したことを特徴とする請求項4に記載の発電装置。
  9. 前記オーバフロー堰前の液面高さを上下に変動させる機構を設けたことを特徴とする請求項8に記載の発電装置。
  10. 排熱などを回収して作動媒体の高圧蒸気を蒸気発生器にて生成し、該高圧蒸気を膨張させることにより発電機に接続した膨張機を駆動して発電を行い、前記膨張機を駆動した後の蒸気を凝縮器にて冷却媒体により冷却して凝縮させ、この作動媒体の凝縮液をポンプにて前記蒸気発生器に送り込むクローズドシステムの発電方法において、
    前記膨張機の軸受に供給する潤滑油中に混入した作動媒体を、または作動媒体中に混入した潤滑油を、それぞれの比重に基づいて分離し、回収することを特徴とする発電方法。
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