以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態による電子写真方式のカラー画像形成装置の一例の構成を示す図である。図1には、中間転写体27を採用したタンデム方式のカラー画像形成装置が示されている。カラー画像形成装置は、図1に示す画像形成部2105と、画像形成部2105の各部の制御をつかさどる制御部60から構成される。制御部60は画像処理部61及び操作部62を含む。
先ず、画像処理部61における処理について説明する。図2は、本実施形態による画像形成装置の画像処理部61における処理を説明する図である。画像処理部61では、あらかじめ用意されているカラーマッチングテーブル131により、ホストコンピュータ等から送られてくる画像の色を表すRGB信号を画像形成装置の色再現域に合わせたデバイスRGB信号(以下DevRGBとする)に変換する。そして、あらかじめ用意されている色分解テーブル132により、上記DevRGB信号を画像形成装置のトナー材色であるCMYK信号に変換する。次に、各々の画像形成装置に固有の階調−濃度特性を補正する濃度補正テーブル133により、CMYK信号を階調−濃度特性の補正を加えたC'M'Y'K'信号へ変換する。その後、ハーフトーンテーブル134を用いてハーフトーン処理を行い、C''M''Y''K''信号へ変換する。そして、PWM(PulseWidth Modulation)テーブル135により、C''M''Y''K''信号に対応する後述するスキャナ部(図1、24C、24M、24Y、24K)の露光時間Tc、Tm、Ty、Tkへ変換する。
次に図1を用いて、電子写真方式のカラー画像形成装置における画像形成部2105の動作を説明する。画像形成部2105は、上述の画像処理部61によって得られた露光時間(Tc、Tm、Ty、Tk)に基づいて露光光をオンオフして各色成分毎の感光ドラム上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像して単色トナー像を形成し、この単色トナー像を重ね合わせて多色トナー像を形成し、この多色トナー像を記録紙等の転写材11へ転写し、その転写材11上の多色トナー像を定着させる。図1に示されるように、画像形成部は給紙部21、現像色分並置したステーション毎の感光体(22Y、22M、22C、22K)、一次帯電処理のための注入帯電器(23Y、23M、23C、23K)、トナーカートリッジ(25Y、25M、25C、25K)、現像器(26Y、26M、26C、26K)、中間転写体27、転写ローラ28および定着部30を含んで構成されている。
感光ドラム(感光体)22Y、22M、22C、22Kは、アルミシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成され、図示しない駆動モータの駆動力が伝達されて回転する。図1の構成において、駆動モータは感光ドラム22Y、22M、22C、22Kを画像形成動作に応じて反時計周り方向に回転させる。ステーション毎に、露光光による潜像の形成前に感光体を均一に帯電させる注入帯電器23Y、23M、23C、23Kが設けられ、それぞれの注入帯電器にはスリーブ23YS、23MS、23CS、23KSが備えられている。
感光ドラム22Y、22M、22C、22Kへの露光光はスキャナ部24Y、24M、24C、24Kから送られ、感光ドラム22Y、22M、22C、22Kの表面を選択的に露光することにより、静電潜像が形成されるように構成されている。静電潜像を可視化するために、ステーション毎にイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の現像を行う4個の現像器26Y、26M、26C、26Kが、それぞれ着脱可能に取り付けられている。各現像器は、スリーブ26YS、26MS、26CS、26KSを備える。
中間転写体27は、感光ドラム22Y、22M、22C、22Kに接触しており、カラー画像形成時に時計周り方向に回転する。中間転写体27は感光ドラム22Y、22M、22C、22Kの回転に伴って回転し、単色トナー像が転写される。その後、中間転写体27に後述する転写ローラ28が接触して転写材11を狭持搬送し、転写材11に中間転写体27上の多色トナー像を転写する。
転写ローラ28は、転写材11上に多色トナー像を転写している間、28aの位置で転写材11に当接し、印字処理後は28bの位置に移動して中間転写体27から離間する。
定着部30は、転写材11を搬送させながら、転写された多色トナー像を溶融定着させる。図1に示すように、定着部30は、転写材11を加熱する定着ローラ31と転写材11を定着ローラ31に圧接させるための加圧ローラ32を備えている。定着ローラ31と加圧ローラ32は中空状に形成され、内部にそれぞれヒータ33、34が設けられている。すなわち、多色トナー像を保持した転写材11は定着ローラ31と加圧ローラ32により搬送されるとともに、熱および圧力を加えられ、トナーが転写材11の表面に定着される。
トナー像定着後の転写材11は、その後図示しない排出ローラによって図示しない排紙トレイに排出されて画像形成動作を終了する。
クリーニング部29は、中間転写体27上に残ったトナーをクリーニングするものであり、中間転写体27上に形成された4色の多色トナー像を転写材11に転写した後の廃トナーは、クリーナ容器に蓄えられる。
濃度センサ41は、図1の画像形成装置において中間転写体27へ向けて配置されており、中間転写体27の表面上に形成されたトナーの濃度を測定する。この濃度センサ41の構成の一例を図3に示す。濃度センサ41はLEDなどの赤外発光素子51と、フォトダイオード、Cds等の受光素子52、受光データを処理する図示しないICなどとこれらを収容する図示しないホルダーで構成される。受光素子52aはトナーパッチからの乱反射光強度を検知し、受光素子52bはトナーパッチからの正反射光強度を検知する。正反射光強度と乱反射光強度の両方を検知することにより、高濃度から低濃度までのトナーパッチの濃度を検知することができる。また、所定の紙との色差を出力とすることもできる。なお、発光素子51と受光素子52の結合のために図示しない光学素子が用いられることもある。
濃度センサ41は中間転写体上にのっているトナーの色を見分けることはできない。そのため、単色トナーの階調パッチを中間転写体上に形成してその濃度を濃度センサ41によって検知する。こうして得られた色成分毎の濃度データは、画像処理部の階調−濃度特性を補正する濃度補正テーブルや、画像形成部の各プロセス条件へフィードバックされる。
カラーセンサ42は、図1の画像形成装置において転写材搬送路の定着部30より下流に転写材11の画像形成面へ向けて配置されており、転写材11上に形成された定着後の混色パッチのRGB値を検知する。
図4にカラーセンサ42の構成の一例を示す。カラーセンサ42は、白色LED53とRGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ54aにより構成される。白色LED53を定着後のパッチが形成された転写材11に対して斜め45度より入射させ、0度方向への乱反射光強度をRGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ54aにより検知する。RGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ54aの受光部は、54bで示すようにRGBが独立した画素となっている。なお、RGBオンチップフィルタ付き電荷蓄積型センサ54aは、フォトダイオードで形成されても良い。また、RGBの3画素のセットが、数セット並んでいるものでもよい。更に、入射角が0度、反射角が45度の構成でも良い。更には、RGB3色が発光するLEDとフィルタ無しセンサにより構成しても良い。
次にこれらのセンサを用いた階調−濃度特性制御の概念図を説明する。図5は、カラーセンサ42と濃度センサ41を組み合わせた階調−濃度特性の制御を示すフローチャートである。なお、本処理は画像処理部61により実行される。カラーセンサ42を用いた制御は、転写材を消費するため、実施回数が濃度センサを用いた制御に比べて制限される。そこで、図5に示すように、最初にステップS101でカラーセンサ42と濃度センサ41を用いた階調−濃度特性制御(以下混色制御と言う)を実施し、その後ステップS102〜S104において濃度センサ41のみを用いた階調−濃度特性制御(以下単色制御と言う)を規定回数実施し、再び混色制御へ戻るようにする。なお、混色及び単色制御は、通常のプリント動作の合間に実施される。また、その実施のタイミングは、環境変動などを検知しあらかじめ設定された所定のタイミングで自動的に実施するか、又はユーザが制御実施を所望した場合にユーザの手動操作により実施される。
上記混色制御、所謂カラーキャリブレーションについては、その方法(補正精度)をユーザが選択することができる。本実施形態では、ユーザが操作部62のパネルのメニューからカラーキャリブレーションを選ぶと、図6のようなカラーキャリブレーションのメニューが操作部62に設けられた表示部に表示される。ユーザはメニューからまず混色制御の実施頻度(XX回毎に行う)を入力する。ここで入力された回数が上記の単色制御の規定回数となる。さらに、色再現性について、“色再現性:最高(以下、色再現性Aという)、良(以下、色再現性Bという)、普通(以下、色再現性Cという)”のいずれかを選択する。
以下、混色制御と単色制御を組み合わせた階調−濃度特性の制御の詳細について、図7のフローチャートと図21のブロック図を用いて説明する。本処理は、制御部60の画像処理部61により実行されるものとする。
まず、新規のカートリッジが使用される場合、すなわち画像形成装置が最初に設置された時、またはカートリッジが交換された時には、ステップS111でC,M,Y,K各色の階調−濃度変換特性のターゲットとしてあらかじめ定められたデフォルトの階調−濃度変換特性を用いる(デフォルトターゲット2118)。このデフォルトの階調−濃度変換特性は画像形成装置の特性を加味して設定されたものであり、本実施形態では図8のような入力階調度に対して出力濃度が線形になるようなものを用いる。このデフォルトターゲット2118はあらかじめROMに格納されており、ステップS111においてターゲット格納部2115にセットされる。また、濃度補正テーブル133(図2)として、ROMに格納されているデフォルト濃度補正テーブル2117を濃度補正テーブル格納部2116へとロードする。なお、デフォルト濃度補正テーブル2117は、入力値を変更しない所謂スルーの特性となっている。
次に、ステップS112において、単色制御部2103はROM上にある所定の単色パッチパターン(データ)2111をロードし、濃度補正部2104へと出力する。濃度補正部2104では入力される単色パッチデータ2111に対してデフォルトの濃度補正テーブルによって濃度補正を行い、画像形成部2105へと出力する。こうして、画像形成部2105において、中間転写体27上に単色パッチパターンを形成させ、形成された単色パッチパターンを濃度センサ41によって読み取らせる。
図9に、中間転写体27上に形成する単色パッチパターンの例を示す。図9に示されるように、未定着Kトナー単色の階調パッチ64が中間転写体27上に並び、これらの濃度が濃度センサ41によって検知される。この後、C,M,Yの各トナー単色の階調パッチ(不図示)が引き続き形成され、濃度センサ41によって濃度が読み取られる。濃度センサ41によって濃度を検知された結果は、濃度検知結果2106として単色制御部2103に入力される。
次に、ステップS113において、単色制御部2103は入力される濃度検知結果2106に対して補間演算により単色パッチパターンに入っていない階調も含めた階調−濃度変換特性を生成する。シアンの濃度検知結果2106が図10の黒丸で示したようになった場合には、例えば線形補間のような補間により100のような階調−濃度変換特性を生成する。さらに単色制御部2103ではステップS111で設定されたターゲットの階調−濃度変換特性300を基準に逆特性の変換特性200を算出する。そして、図10において縦軸を「出力階調度」とした変換特性200を入力画像データに対するシアンの濃度補正テーブル201として濃度補正テーブル格納部2116にセットする。入力画像データに対してこの濃度補正テーブル201でテーブル変換することによりシアンの入力階調度と出力濃度がターゲットの階調−濃度変換特性300の関係になる。M,Y,Kについても同様の濃度補正テーブル201を生成し、濃度補正テーブル格納部2116にセットする。こうして、図2に示す濃度補正テーブル133が構成されることになる。
次に、混色制御について説明する。上述したように、色再現性についてユーザがA、B、Cのいずれを選択したかに基づいて、選択部2101は混色制御部2102の中から混色制御部A〜C(2108〜2110)のいずれかを選択する。以下、ユーザが色再現性Cを選択した場合の混色制御部C2110の混色制御について説明する。
ステップS114で、混色制御部C2110は、まず混色パッチパターンC2114をROMよりロードし、濃度補正部2104へ入力する。混色パッチパターンC2114は8つのパッチを1組として8組、計64個のパッチから形成される。各組毎の8つのパッチは、組0を例にとると、図11に示すような、パッチNo.0-0〜0-6の7つのC,M,Yのデータ及びパッチNo.0-7のKの単色データからなっている。パッチNo.0-0〜0-6の各パッチのC,M,Yの階調度は、図12のように基準の階調度(以下、基準値と記す)C0,M0,Y0及び基準値から特定の色の階調度を±α変化させた値の組み合わせになっている。またパッチNo.0-7はKの単色パッチで、あらかじめ定められた階調度K0で形成される。
ここで基準値C0,M0,Y0,K0の値は、C,M,Y,Kの階調−濃度特性がデフォルトの階調−濃度曲線300の状態に調整され、通常の画像形成条件下で、C0,M0,Y0の値を混色するとK0と同じ色になるような値であり、色処理及びハーフトーン設計時に設定される。また、各組のKの基準値K0〜K7は図13のように低濃度から高濃度まで所定の間隔で単調増加するように設定されており、CN,MN,YN(N=1〜7)は上記と同様、混色するとKNと同じ色になるような値となっている。
さて、ステップS114では、ステップS113で生成された各色の濃度補正テーブル201を濃度補正テーブル格納部2116から濃度補正部2104へロードし、濃度補正部2104では入力される混色パッチパターンC2114に対して濃度補正を行い、画像形成部2105へ出力する。画像形成部2105では転写材上に図12のようにパッチNo.0-0〜7-7の64個のパッチパターン(混色パッチパターン)を形成する。転写材上に形成された混色パッチパターンは定着装置30を通過後カラーセンサ42でその色度が検知される。カラーセンサ42は色度検知結果(RGB値)2107を出力する。
次に混色制御部C2110ではカラーセンサのRGB出力値をマトリクスによる1次変換によってXYZ表色系に変換する。ここで、カラーセンサのRGBフィルタの特性は理想的なXYZ等色関数の特性とは非線形な関係にあるため、全色域で同じマトリクスを用いて変換すると、誤差が非常に大きくなってしまう。そこで、各組のパッチが各KN(N=0〜7)の近傍の色域内にあることを考慮して、各KN(N=0〜7)の近傍の色域ごとに最適なマトリクスを用意し、各組のパッチを対応するマトリクスで変換することによって、変換の精度を向上させる。
マトリクスはパッチの各組に対応して3×3のマトリクスAnと1×3のマトリクスBn(n=0〜7)が用意されており、組0に対してはA0,B0、組1に対してはA1,B1、…のように下式を用いてセンサのRGB出力値をXYZ値に変換する。
次にステップS115において、上記変換したXYZ値を用いて、C,M,YのプロセスグレーとKの単色パッチの色が一致するためのC,M,Yの値(階調度)を算出する。パッチの組0を例に、ステップS115の内容を説明する。図11のCMY混色の各パッチの階調度を改めて順に0-0=(C00,M00,Y00)〜0-6=(C06,M06,Y06)とする。また、CMY混色の各パッチのXYZ値を0-0=(x00、y00、z00),0-1=(x01、y01、z01),…0-6=(x06、y06、z06)とし、パッチNo.0-7のK単色パッチのXYZ値を(xk0、yk0、zk0)とする。
ここで、Xについて図14のようにC,M,Yの階調度を説明変量、Xを目的変量として以下の重回帰式の係数x0、x1、x2、x3を求める。
X=x1×C+x2×M+x3×Yl+x0
ただし、以下の計算式ではイエローの階調度をXYZのYと区別するためにYlと記す。係数x1、x2、x3は以下のようにして求めることができる。
以上のようにして求められたS、Tから、B=S
-1Tにより係数x
1、x
2、x
3が求まる。そして、以下の式により係数x
0が求まる。
さらに、Y,Zに対しても同様に下記の重回帰式の係数が求まる。
Y=y1×C+y2×M+y3×Yl+y0
Z=z1×C+z2×M+z3×Yl+z0
ここで、K0のXYZ値(xk0、yk0、zk0)に対するC,M,Yの値を(C0',M0',Yl0')として上記の式に代入し、これを行列で書くと以下のようになる。
よって、以下のように変形することで、(C0',M0',Yl0')が求まる。
他の組1〜7に対しても上記と同様の計算をし、基準値(CN,MN,YN,KN)(N=1〜7)に対して(CN',MN',YN',KN')を求める。このようにして求めた(CN,MN,YN)と(CN',MN',YN')のうちの、シアンについての関係が図15の黒丸のようになったとすると、間の値を例えば線形補間して150のような特性テーブル(色補正テーブル)を作る。
次にステップS116で濃度補正のターゲットテーブルを補正する。元のターゲット階調−濃度特性(図8)に対して図15の色補正テーブル150を掛け合わせた階調−濃度特性を生成し、これを新しいシアンのターゲットの階調−濃度特性とする(図16、400)。具体的には入力階調度に対して色補正テーブル150でテーブル変換した後にターゲット階調−濃度特性にしたがって出力濃度に変換する。
同様にM,Yについてもターゲットを変更する。この新しいターゲットで濃度補正を行うことで、(CN,MN,YN)の混色による色はKNの色と一致する。なお、(CN,MN,YN,KN)の値は“人間の目はハイライトのグレーに敏感で、シャドウになるほど鈍感になること”、“通常色処理時にはUCR処理(色分解時にCMYの一部をKで置き換える処理)を行うため、シャドウ領域ではCMYの3色のみによるグレーは現われないこと”に留意して、ハイライトを中心に選ぶことによって本発明をより効果的に実施できる。以上のように変更されたターゲットテーブルはターゲット格納部2115へとセットされる。
以上はユーザが色再現性C(色再現性:普通)を選択した場合の処理である。ユーザが色再現性B(色再現性:良)を選択した場合には、選択部2101は混色制御部B2109を選択し、混色制御部B2109は混色パッチパターンB2113をロードする。混色パッチパターンB2113は8つのパッチを1組として16組、計128個のパッチから形成される。この場合にはNo.0-0〜15-7までのパッチが図17のように2枚の転写材上に64個づつ形成され、K0〜K15は図18のように、所定の階調間隔で増加する16個の階調度に設定されている。以下、組数を16として上記混色制御部C2110と同様の処理を行う。
また、ユーザが色再現性A(色再現性:最高)を選択した場合には、選択部2101は混色制御部A2108を選択し、混色制御部A2108は混色パッチパターンA2112をロードする。混色パッチパターンA2112は8つのパッチを1組として32組、計256個のパッチから形成される。この場合にはNo.0-0〜31-7までのパッチが図19に示すように4枚の転写材上に64個づつ形成される。K0〜K31は、図20に示すように、所定の階調間隔で増加する32個の階調度に設定されている。以下、組数を32として上記混色制御部C2110と同様の処理を行う。
上記の処理を行った後、ステップS117において、単色制御部2103はステップS112の濃度検知結果2106と、ステップS116で変更され、ターゲット格納部2115にセットされたC,M,Yのターゲットとを用いて改めて濃度補正テーブルを生成し、濃度補正テーブル格納部2116へとセットする。以後プリント時には濃度補正部2104ではこの濃度補正テーブルを用いて入力画像データの濃度補正を行い、通常のプリント状態に入る(ステップ118)。
通常のプリント状態で規程枚数をプリントすると(ステップS120)、単色濃度制御部2103によって単色濃度制御が行われる。単色濃度制御では、ステップS121でステップS112と同様に単色パッチパターン2111をROMよりロードし、濃度補正部2104で濃度補正した後に画像形成部2105によって単色パッチパターンを中間転写体27上に形成する。そして、中間転写体27上に形成されたパッチパターンの濃度を濃度センサ41によって検知し、濃度検知結果2106から補間により階調−濃度特性を生成する。そして、ステップS116で生成されターゲット格納部2115にセットされているターゲット400を用いてステップ113と同様の方法で濃度補正テーブルを更新し、濃度補正テーブル格納部2116へセットする(ステップS122)。
その後、規程回数単色濃度制御が行われたかどうかを判断し(ステップ123)、規程回数に達していない場合には再び通常プリントに入る。規程回数行われていれば、再度ステップS114へ戻り、混色パッチパターンA〜C(2112〜2114)のいずれかを用いた上述の混色制御を実行する。なお、この時パッチパターンの形成は濃度補正テーブル格納部2116にセットされている最新の濃度補正テーブルを用いて行う。また、新しいターゲットを作成する際は、前回の混色制御においてステップ116で生成されたターゲット400に対して、今回の混色制御で生成した新しい逆特性テーブル150を掛け合わせる。
また、通常プリント状態でいずれかの色のカートリッジが交換された場合(ステップS119)には画像形成条件が大きく変わるため、再びステップS111の処理へと戻り、上述した処理を繰り返す。
以上が第1実施形態におけるカラーセンサを用いた単色・混色制御である。特に混色制御について要約すると以下のとおりである。一つの基準パッチ(Kの単色によるパッチ(図11の0-7、1-7、2-7、…7-7))と複数の混色パッチ(CMYの混色によるパッチZ8図11の0-0〜0-6、1-0〜1-6、…7-0〜7-6)からなる複数のパッチ組3101を画像形成部2105により転写材11上に形成する。形成された複数のパッチ組3101上の各パッチの色度をカラーセンサ42により読み取り、各パッチのXYZ値を得る(3102,3103)。各混色パッチから得られたXYZ値と各混色パッチを形成するCMYのデータに基づいて、上述した重回帰式により、XYZとCMYの間の変換係数を求める(3104)。そして、基準パッチのXYZ計測値に、上記変換係数を適用して、基準パッチの色度を形成するためのCMY値を算出する(3105)。この推定値と、当該基準パッチと同じ色度を出力するための設計上のCMY値とを用いて色補正を実行する(3106)。第1実施形態では、色補正に用いる上記パッチ組3101の数をユーザによって指定された色再現性のレベルに応じて変更する。なお、図33の3104,3105等において(K)と記載されているが、第1実施形態ではKは用いていない。
なお、第1実施形態では精度を重視して上記のようにターゲットを補正する構成をとったが、ターゲットは補正せずに、濃度補正テーブル133に図15の補正テーブル150を掛け合わせる構成をとってもよい。さらに、本実施形態ではターゲットの階調−濃度曲線を補正したが、濃度検知センサの出力値を補正しても良い。
また、本実施形態では補間方法として線形補間を用いたが、補間の方法としては2次関数近似や3次関数近似、あるいはスプライン補間のような非線形な方法を用いてもよいことは明らかである。
また、本実施形態では、混色パッチパターンにおけるαの値はC,M,Y,Kで同一のものを用いたが、色毎に異なる値を用いてもよい。
さらに、本実施形態ではカラーセンサはRGB出力としたが、L*a*b*やL*c*h*、XYZ等の色度を出力するものでもよい。
さらに、本実施形態では重回帰計算によってC0'、M0'、Y0'、K0'を求めたが、格子補間などによって求めてもよい。
さらに、ユーザの選択する各色再現精度に対応したパッチ数は本実施形態以外の数でもよいことはもちろんである。
さらに、本実施形態ではユーザはパネルでカラーキャリブレーションの方法を選択したが、ホスト装置のプリンタドライバなどで同様の操作を行ってもよい。更に、ホスト装置によって濃度センサ41やカラーセンサ42からの検知結果を受信し、濃度補正テーブルの更新やターゲットテーブルの更新をホスト装置側で実行するようにしてもよい。このことは以下の実施形態でも同様である。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、色再現性Aが選択された場合に、図33で示したパッチ組3101における基準パッチとして予め用意された所定色のテストチャートを利用し、CMYK全ての色に対する補正を可能とする。
第2実施形態の画像形成装置の構成は第1実施形態と同様である。図6でユーザがB(色再現性:良)、C(色再現性:普通)を選択した場合には、第1実施形態のB、C選択時と同様の処理を行う。第2実施形態では、ユーザがA(色再現性:最高)を選択した場合の処理が第1実施形態とは異なる。以下、第2実施形態による色補正処理について説明する。
まず、図7のステップS111からステップS113までの処理を、色再現性B、Cの選択時と同様に行う。そして、混色制御を行うが、色再現性Aが指定されている場合の混色制御は、図22に示す処理を実行する。なお、図29は第2実施形態による淡色制御及び混色制御を説明するフロック図である。
まず、ステップS214で図23のようなメッセージがコントロールパネルに表示される。ユーザがテストチャート2119(図29)を給紙口21b(図1)にセットし、実行ボタンを押すとテストチャート2119が搬送される。このとき、転写ローラ28は28bの位置にあり、テストチャート2119とは離間し、転写は行われない。また、テストチャート2119は熱および圧力を加えられることなく定着部30を通過する。そして、カラーセンサ42でテストチャート2119の色度が検知され、色度検知結果2107が出力される。
図24はテストチャート2119のパッチの一例を示す図である。テストチャート2119の各パッチはL*a*b*値で管理されている。図25は、図24のテストチャート上のパッチT0〜T8のL*a*b*値を示す。図25はL*=50でのab平面を示している。T0は(L,a,b)=(50,0,0)の無彩色パッチであり、T1〜T8は各色相方向へ彩度の異なるパッチとなっている。各パッチはすべて同じテストチャート上に形成されていてもよく、また複数のテストチャートに分かれていてもよい。複数のテストチャートに分かれている場合はステップS214で順にテストチャートを給紙し、カラーセンサ42で検知することになる。T0〜T8の各パッチの色度検知結果のRGB値をそれぞれ(TR0,TG0,TB0)〜(TR8,TG8,TB8)とする。
ステップS215ではステップS113で生成された各色の濃度補正テーブル201を用いて混色パッチパターンA2112を転写材上に形成し、カラーセンサで検知する。
第2実施形態の混色パッチパターンA2112はテストチャート2119上のT0〜T8に対応して9組のパッチ群から構成されている。ここではT0に対応するパッチ群P0について説明する。パッチ群P0の各パッチは図26のようなC,M,Y,Kのデータ(1)〜(9)からなっている。C0,M0,Y0,K0はC,M,Y,Kの濃度特性が階調−濃度特性300の状態に調整されている状態でC0,M0,Y0,K0の値を混色するとT0とほぼ同じ色となるような値である。
(1)〜(9)の各パッチのCMYKの値を順にC00〜C08、M00〜M08、Y00〜Y08、K00〜K08とすると、C00〜C08、M00〜M08、Y00〜Y08、K00〜K08の値は図26のように基準値(C0,M0,Y0,K0)から特定の色成分のみを±α変化させた値となっている。転写材上には図27のように(1)〜(9)の混色パッチパターンが形成され、転写材上に形成された混色パッチパターンは定着装置30を通過後、その色度がカラーセンサ42で検知され、色度検知結果2107(RGB値)が出力される。以下、(1)〜(9)の出力値を順に(PR00,PG00,PB00)〜(PR08,PG08,PB08)とする。同様に、T1〜T8に対応したパッチ群P1〜P8が形成され、カラーセンサ42でその色度が検知され、色度検知結果2107(RGB値)として出力される。T0〜T8の出力値を順に(PRn0,PGn0,PBn0)〜(PRn8,PGn8,PBn8) (n=0…8)とする。
ステップ216で混色制御部A2108は色度検知結果2107(RGB値)をマトリクスによる1次変換によってXYZ表色系に変換する。ここで、カラーセンサのRGBフィルタの特性は理想的なXYZ等色関数の特性とは非線形な関係にあるため、全色域で同じマトリクスを用いて変換すると、誤差が非常に大きくなってしまう。そこで、Pn(n=0〜8)のパッチが各Tnの近傍の色域内にあることを考慮して、各Tn(n=0〜8)の近傍の色域ごとに最適なマトリクスを用意し、各組のパッチは対応するマトリクスで変換することによって、変換の精度を向上させる。
マトリクスは各Tn、Pn(n=0〜8)ごとに3×3のマトリクスAnと、1×3のマトリクスBn(n=0〜8)が用意されており、(TR0,TG0,TB0)及び(PRn0,PGn0,PBn0)に対しては、A0,B0、(TR1,TG1,TB1)及び(PRn1,PGn1,PBn1)に対しては、A1,B1、…のように下式を用いてセンサのRGB出力値をXYZ値に変換する。
(TRn,TGn,TBn)及び(PRnm,PGnm,PBnm)(n=0〜8、=0〜8)を上記変換した結果をそれぞれ(TXn,TYn,TZn)及び(PXnm,PYnm,PZnm)(n=0〜8、m=0〜8)とする。
次にステップS217で上記変換したXYZ値を用いて、テストチャート上のパッチの色TnとCMYK混色パッチパターンPnの色とが一致するためのC,M,Y,Kの値(階調度)を算出する。
T0,P0を例にステップ217の内容を説明する。ここで、Xについて図28に示すようにC,M,Y,Kの階調度を説明変量、Xを目的変量として以下の重回帰式の係数x0、x1、x2、x3、x4を求める。
X=x1×C+x2×M+x3×Yl+x4×K+x0
ただし、以下の計算式ではイエローの階調度をXYZのYと区別するためにYlと記す。係数x0、x1、x2、x3、x4は以下のようにして求める。
上記によりもとまるS、Tを用いて、B=S-1Tにより係数x1、x2、x3、x4が求まる。さらに、以下の式により係数x0が求まる。
さらに、Y,Zに対しても同様に下記の重回帰式の係数が求まる。
Y=y1×C+y2×M+y3×Yl+y4×K+y0
Z=z1×C+z2×M+z3×Yl+z4×K+z0
また、UDRの設定などによりC,M,Yl,Kの間に一定の関係が規定される。この関係は下式、
0=u1×C+u2×M+u3×Yl+u4×K+u0
で規定される。
ここで、T0のXYZ値(TX0、TY0、TZ0)に対するC,M,Y,Kの値を(C0',M0',Yl0',K0')として上記の式に代入し、これを行列で書くと以下のようになる。
したがって、以下の式によって(C0',M0',Yl0',K0')が求まる。
他のTn,Pn(n=1〜8)に対しても上記と同様の計算をし、基準値(Cn,Mn,Yn,Kn) (n=1〜8)に対して(Cn',Mn',Yn',Kn')を求める。このようにして求めた(Cn,Mn,Yn,Kn)と(Cn',Mn',Yn',Kn')のシアンの関係が図15の黒丸のようになったとすると、第1実施形態と同様に間の値を例えば線形補間して150のような曲線(色補正テーブル)を作る。
次にステップS218で第1実施形態と同様にして新しいシアンのターゲットの階調−濃度曲線を生成し(図16、400)、ターゲット格納部2115へセットする。
同様にM,Y,Kについてもターゲットを変更する。この新しいターゲットで単色制御を行うことで、(Cn,Mn,Yn,Kn)の混色による色はTnの色と一致する。
ステップS219で、単色制御部2103はステップ112の濃度検知結果2106からステップS218で変更されたC,M,Y,Kのターゲット2115を用いて改めて濃度補正テーブルを生成し、濃度補正テーブル格納部2116へセットする。以後プリント時にはこの濃度補正テーブルを用いて濃度補正部2104で入力画像データの濃度補正を行い、通常プリント状態に入る。
以降は色再現性B、Cを指定した場合と同様に図7のステップ118〜123の処理を行う。
以上のようにして本発明を効果的に実施することが出来る。なお、テストチャートのL*a*b*の値は本実施例に限らないことはもちろんである。
<第3実施形態>
次に第3実施形態について説明する。第3実施形態による画像形成装置の構成は第1実施形態と同様である。第3実施形態では、テストチャートは図30のように“Red”、“Green”、“Blue”、“Cyan”、“Magenta”、“Yellow”、“Light Gray”、“Dark Gray”の各系統の色毎に用意されている。図31は各色系統のパッチの色度を表している。図31はL*a*b*空間をL*軸側から見た図で、各色系統のパッチ群は各色系統の等色相線に合わせて配置されている。Light Gray系パッチ群はa*=b*=0でL*が50〜80の間にあるパッチ群であり、DarkGray系パッチ群はa*=b*=0でL*が20〜50の間にあるパッチ群である。各色系統のパッチ群のうちの一つが図33の基準パッチとして提供され、残りのパッチ群は混色パッチとして画像形成部により転写材11上に形成される。
図6でユーザが色再現性A(最高)を選択した場合には上記8つの系統色すべてに対して制御が行われる。即ち、混色パッチパターンA2112には上記8つの系統色に対するパッチ群が含まれている。
まず、色補正制御の実行が指示されると、図7のステップS111からステップS113までの処理を第1実施形態と同様に行う。第3実施形態の混色制御の処理の流れは図32のようになる。以下図32により、第3実施形態の混色制御を説明する。
ステップS111からS113の単色制御の後、ユーザにまず、“Red”のテストチャートを給紙するようにメッセージが表示される。ユーザが“Red”のテストチャートをセットして実行を指示すると、カラーセンサ42はパッチを検知し、色度検知結果(RGB値)2107を出力する(ステップS312)。続いて混色パッチパターンAをロードし、濃度補正部2104によってデフォルトの濃度補正テーブルによって濃度を補正し、画像形成部2105によって転写材上に形成する。その後、転写材上に形成された混色パッチパターンをカラーセンサ42によって検知し、色度検知結果(RGB値)2107を出力する(ステップS313)。以下、第2実施形態のA選択時と同様にマトリクスでXYZ値に変換し(ステップS314)、混色パッチパターンの色度がテストチャートの色度と同じになるC,M,Y,Kの階調度を算出し色補正テーブルが生成される(ステップS315)。
続いて“Green”のテストチャートを給紙するようにメッセージが表示され、ユーザが“Green”のテストチャートをセットして実行し、再びステップ312〜315が実行される。以上のループを“Red”、“Green”、“Blue”、“Cyan”、“Magenta”、“Yellow”、“Light Gray”、“Dark Gray”すべての色に対して行い、すべての色が完了すると(ステップ316)、ステップ317で上記各系統色の色補正テーブルを平均化し、平均化された色補正テーブルを生成する。ステップS318で、平均化された色補正テーブルでターゲットテーブルを補正し、ステップS319で補正されたターゲットテーブルを用いて濃度制御を行う。以下の制御は図7、ステップS118〜S123と同様である。
色再現性Bを選択した場合には、上記8系統色の中でも、より重要な“Cyan”、“Magenta”、“Yellow”、“Light Gray”、“Dark Gray”のみを用いて上記と同様の制御を行う。したがって、混色パッチパターンB2113には上記5つの系統色に対するパッチ群が含まれる。
また、色再現性Cを選択した場合には上記8系統色の中で最も重要な“Light Gray”のみを用いて上記と同様の制御を行う。したがって、混色パッチパターンC2114には“Light Gray”に対するパッチ群が含まれる。
以上のようにして、ユーザが所望するレベルに応じた階調−濃度制御を行うことができる。
なお、本実施形態では各色系統ごとの等色相線に沿ってパッチを配置したが、彩度や明度の値ごとにパッチ群を作るなどパッチの配置の方法はこれに限らない。
また、本実施形態では各色系統の色補正テーブルを平均化することによって色補正テーブルを生成したが、色系統毎に重み付けして最重要な色を重点的に合わせるなどしてもよく、色補正テーブルの生成の仕方はこれに限らない。
以上説明したように、上記実施形態の構成によればユーザの選択に応じてパッチ数を変更することができ、精度の高い色再現を望むユーザには、多くのパッチを用いて色補正制御を行うことによって色再現性の高い画像形成装置を提供することができ、一方、ある程度のレベルまでの色合わせで良いユーザにはパッチ数を少なくし、消耗する転写材、及び制御時間を最小限にする色補正制御を行うことによって、色補正制御の負荷をユーザにかけない画像記録装置を提供することができる。
さらに、別の構成によれば、ユーザの選択に応じて制御方法を変更する手段を持ち、精度の高い色再現を望むユーザには高精度な色補正制御を行うことによって色再現性の高い画像形成装置を提供することができ、一方ある程度のレベルまでの色合わせで良いユーザには簡易な色補正制御を実施することによって、色補正制御の負荷をユーザにかけない画像形成装置を提供することができる。
さらに、上記第3実施形態によれば、ユーザの選択に応じてパッチの色系統を変更することによって、ユーザの所望する精度で色を再現する画像形成装置を提供することができる。
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。