JP4311588B2 - コンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロック - Google Patents

コンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロック Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートダム堤体を施工する工法としては、(1)鋼製または木製の型枠を使用する工法、(2)プレキャストコンクリート型枠を使用する工法、(3)プレキャストコンクリートブロックを使用する工法などがある。
以下、これらの工法についてそれぞれ説明する。
【0003】
(1)鋼製または木製の型枠を使用する工法
図16は鋼製または木製の型枠を使用する工法の説明図であり、図16(A)は全体説明図、図16(B)は図16(A)の矢印A部分の拡大説明図である。図17は図16(B)を矢印B方向から見た状態を示す説明図、図18は図16(B)を矢印C方向から見た状態を示す説明図である。
コンクリートダム10は次のような手順で構築される。すなわち、鋼製または木製の型枠12を左右方向に接続することで1段分のユニットを構成する。そして、このユニットすなわち型枠12で囲まれた空間内にコンクリートを打設することで1段分の堤体20を構築する。1段分のコンクリート打設が完了すると、型枠12を上方に移動させ、同様にユニットを構成しコンクリートを打設する。このような手順を繰り返すことで堤体20を構築する。
この際、型枠12の位置決めは、堤体20内側に埋設させた金物に型枠固定用治具であるセパレータ16を取り付け、支保工14によって型枠12をセパレータ16に固定することで行なわれている。
また、支保工14には堤体20の外部に作業足場18が設けられる。
【0004】
しかしながら、この工法では次のような欠点がある。
第1にセパレータ16の取り付け、取り外しの作業や型枠12の取り付け、解体の作業は堤体20の上部に行くほど高所での危険作業となる。特に、セパレータ16の取り付け、取り外しの作業は堤体20の外部から行うため危険である。
第2に型枠12を取り外した後は、堤体20の表面が外気にさらされるため、強度が充分に発現するまで散水養生を行う必要があり、この散水によって堤体12の表面が汚れる。
第3に打設されたコンクリートの強度が必要強度に達するまで型枠12の解体ができないので、数多くの型枠12を必要とする。
これらの欠点を解消する工法として以下に示すプレキャストコンクリート型枠を使用する工法とプレキャストコンクリートブロックを使用する工法がある。
【0005】
(2)プレキャストコンクリート型枠を使用する工法
図19はプレキャストコンクリート型枠の構成を示す斜視図、図20はプレキャストコンクリート型枠を用いた工法の説明図、図21は図20を矢印D方向から見た状態を示す説明図、図22は図20を矢印E方向から見た状態を示す説明図である。
図19に示されているように、プレキャストコンクリート型枠30は、板状に形成され堤体20に接してコンクリートが打設される型枠面32にジベル筋34と、取付治具36とが配設されている。
【0006】
そして、図20乃至図22に示されているように、前述した木製または鋼製の型枠を使用した工法と同様にプレキャストコンクリート型枠30を左右方向に接続することで1段分のユニットを構成し、プレキャストコンクリート型枠30で囲まれた空間内にコンクリートを打設することで1段分の堤体20を構築する。1段分のコンクリート打設が完了すると、プレキャストコンクリート型枠30の上部に接続してプレキャストコンクリート型枠30を左右方向に接続することで1段分のユニットを構成しコンクリートを打設する。プレキャストコンクリート型枠30は常に1段分先行して組み立てられる。このような手順を繰り返すことで堤体20を構築する。
なお、プレキャストコンクリート型枠30の固定は次のように行なわれる。すなわち、堤体20内部に型枠固定用の固定材38を埋設し、この固定材38とプレキャストコンクリート型枠30の取付治具36との間を緊結材40で連結する。緊結材40と固定材38および取付治具36との接合は溶接やボルトによって行われる。
【0007】
(3)プレキャストコンクリートブロックを用いた工法
図23は、垂直用のプレキャストコンクリートブロックの説明図であり、図23(A)は左側面図、図23(B)は正面図、図23(C)は組み立て状態を示す説明図である。図24は、傾斜用のプレキャストコンクリートブロックの説明図であり、図24(A)は右側面図、図24(B)は正面図、図24(C)は組み立て状態を示す説明図である。
図23(A)乃至(C)に示されているように、垂直用のプレキャストコンクリートブロック40は、下面40Aと、上面40B、これら下面40Aと上面40Bの両側部を接続する両側面40C、40Dと、これら下面と上面を接続する前後面40E、40Fとから構成されている。前面40Eには複数個のジベル筋42が突設されている。下面40A、上面40Bはそれぞれ水平方向に延在する平面をなし、側面40C、側面40D、前面40E、後面40Fはそれぞれ垂直方向に延在する平面をなしている。
【0008】
また、プレキャストコンクリートブロック40を上下に積み重ねた場合に、上面40Bに設けられた嵌合用凸部44が下面40Aの嵌合用凹部46に嵌合することで上下に積み重ねられたプレキャストコンクリートブロック40の位置決めが行なわれるように構成されている。
また、図23(C)に示されている垂直用のプレキャストコンクリートブロック40は、上下に積み重ねることで前面40Eが垂直方向に延在する平面を構成するように構成されている。
【0009】
一方、図24(A)乃至(C)に示されている傾斜用のプレキャストコンクリートブロック50は、下面50Aと、上面50B、これら下面50Aと上面50Bの両側部を接続する両側面50C、50Dと、これら下面と上面を接続する前後面50E、50Fとから構成されている。前面50Eには複数個のジベル筋52が突設されている。前面50Eは下向きの傾斜面をなし、下面50A、上面50B、側面50C、側面50D、後面50Fはそれぞれ垂直方向に延在する平面をなしている。
プレキャストコンクリートブロック50を上下に積み重ねた場合に、上面50Bに設けられた嵌合用凸部55が下面50Aの嵌合用凹部56に嵌合することで上下に積み重ねられたプレキャストコンクリートブロック50の位置決めが行なわれるように構成されていることは垂直用のプレキャストコンクリートブロック40と同じである。
プレキャストコンクリートブロック50を上下に積み重ねることで前面50Eが下向きに傾斜する平面を構成するように構成されている。
【0010】
垂直用のプレキャストコンクリート40を用いてダムを構築する場合の手順は以下のとおりである。
複数個のプレキャストコンクリートブロック40を左右の側面40C、40Dを合わせて直線状に並べることによってプレキャストコンクリートブロック40の前面40Eで囲まれた空間を構成し、前述したプレキャストコンクリート型枠の場合と同様にこの空間内に前面40Eに接してコンクリートが打設されることで1段分の堤体20を構築する。
1段分のコンクリート打設が完了すると、プレキャストコンクリートブロック40の上部に接続してプレキャストコンクリートブロック40を左右方向に接続することで1段分のユニットを構成しコンクリートを打設する。プレキャストコンクリートブロック40は常に1段分先行して組み立てられる。このような手順を繰り返すことで堤体20を構築する。
なお、プレキャストコンクリートブロック40の固定は次のように行なわれる。すなわち、堤体20内部に埋設されたブロック固定用の固定材とプレキャストコンクリートブロック40のジベル筋42とを溶接することで行われる。
傾斜用のプレキャストコンクリートブロック50についても同様の手順であることはいうまでもない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したプレキャストコンクリート型枠を使用する工法およびプレキャストコンクリートブロックを使用する工法によれば、前述した(1)の工法の欠点が解消される。
すなわち、第1にセパレータの取り付け、取り外しの作業が不要となり作業の安全性が向上される。第2にプレキャストコンクリート型枠とプレキャストコンクリートブロックは充分な強度が発現しているため、コンクリートの散水養生が不要となり堤体の表面の汚れも少なくて済む。第3にプレキャストコンクリート型枠とプレキャストコンクリートブロックは打設されたコンクリートと一体化するため、型枠の解体が不要となる。
しかしながら、(2)のプレキャストコンクリート型枠を用いた工法によれば次のような欠点がある。
すなわち、プレキャストコンクリート型枠30の型枠面32に設けられているジベル筋34の配設間隔は例えばプレキャストコンクリート型枠30の長手方向で1m程度である。つまり、型枠面32の外周縁部からジベル筋34の配設位置が離れているため、型枠面32と堤体20を構成するコンクリートの間における温度差や湿度差によってプレキャストコンクリート型枠30が反るなどの変形が生じ易く、したがって、型枠面32と堤体20を構成するコンクリートの界面にひび割れが生じるおそれがある。
【0012】
一方、(3)のプレキャストコンクリートブロックを用いた工法によれば次のような欠点がある。
プレキャストコンクリートブロックは重量が重いため、プレキャストコンクリートブロックの左右方向の寸法を長く設定することができず、設置個数が多くなりがちとなる。特に図24に示されている傾斜用のプレキャストコンクリートブロックは傾斜した形状であるため、容積が大きくなり重量が重くなりがちである。また、重量の重いプレキャストコンクリートブロックを運搬するために大型の揚重機が必要である。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、重量を低減することができるコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明は、下面と、上面と、これら下面と上面の両側部を接続する左右の側面と、これら下面と上面を接続する前後面とからなり、左右の側面を合わせて直線状に並べられ前面に接してコンクリートが打設されるコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックにおいて、前記下面と上面と前面とにわたって貫通する凹部が、左右の側面方向に間隔をおいて複数形成され、前記後面をなす第1外壁と、前記第1外壁の左右側部から前記前面にわたって延在すると共に、前記下面と上面にわたって延在する第2、第3外壁と、これら第2、第3外壁に挟まれた前記第1外壁の箇所から前記前面にわたって延在すると共に、前記下面と上面にわたって延在する中間壁とを備え、前記凹部は前記第1、第2外壁と前記中間壁によって囲まれた空間と、前記第1、第3外壁と前記中間壁とによって囲まれた空間とから形成され、前記前面は、前記第2外壁の先端面と、第3外壁の先端面と、前記中間壁の先端面により構成され、それらの先端面は下向きの傾斜面をなし、前記第1外壁は前記傾斜面と同じ方向に偏位する複数の段部から構成され、前記第2、第3外壁と中間壁が前記段部に対応する形状となるように構成され、前記上面は、前記第1外壁の上面と、前記第2外壁の上面と、第3外壁の上面と、前記中間壁の上面により構成され、それらの上面は同一平面上を延在し、前記下面は、前記第1外壁の下面と、前記第2外壁の下面と、第3外壁の下面と、前記中間壁の下面により構成され、それらの下面は前記上面と平行する同一平面上を延在し、前記第2外壁の上面と、第3外壁の上面と、前記中間壁の上面にそれぞれ同一形状の嵌合用凸部が形成され、前記第2外壁の下面と、第3外壁の下面と、前記中間壁の下面に前記嵌合用凸部に嵌合可能な嵌合用凹部がそれぞれ形成され、2つのプレキャストコンクリートブロックがそれらの上面と下面が重ね合わされた状態で、前記嵌合用凸部と嵌合用凹部が互いに嵌合することで前記プレキャストコンクリートブロックの位置決めがなされ、さらに、前記第2外壁の先端面をなす下向きの傾斜面と、第3外壁の先端面をなす下向きの傾斜面と、前記中間壁の先端面をなす下向きの傾斜面にそれぞれ前方に突出するジベルが設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、下面と、上面と、これら下面と上面の両側部を接続する左右の側面と、これら下面と上面を接続する前後面とからなり、左右の側面を合わせて直線状に並べられ前面に接してコンクリートが打設されるコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックにおいて、前記下面と上面と前面とにわたって貫通する凹部が、左右の側面方向に間隔をおいて複数形成され、前記後面をなす第1外壁と、前記第1外壁の左右側部から前記前面にわたって延在すると共に、前記下面と上面にわたって延在する第2、第3外壁と、これら第2、第3外壁に挟まれた前記第1外壁の箇所から前記前面にわたって延在すると共に、前記下面と上面にわたって延在する中間壁とを備え、前記凹部は前記第1、第2外壁と前記中間壁によって囲まれた空間と、前記第1、第3外壁と前記中間壁とによって囲まれた空間とから形成され、前記前面は、前記第2外壁の先端面と、第3外壁の先端面と、前記中間壁の先端面により構成され、それらの先端面は下向きの傾斜面をなし、前記第1外壁は前記傾斜面と同じ方向に傾斜して設けられ、前記第2、第3外壁と中間壁が前記第1外壁の傾斜に対応する形状となるように構成され、前記上面は、前記第1外壁の上面と、前記第2外壁の上面と、第3外壁の上面と、前記中間壁の上面により構成され、それらの上面は同一平面上を延在し、前記下面は、前記第1外壁の下面と、前記第2外壁の下面と、第3外壁の下面と、前記中間壁の下面により構成され、それらの下面は前記上面と平行する同一平面上を延在し、前記第2外壁の上面と、第3外壁の上面と、前記中間壁の上面にそれぞれ同一形状の嵌合用凸部が形成され、前記第2外壁の下面と、第3外壁の下面と、前記中間壁の下面に前記嵌合用凸部に嵌合可能な嵌合用凹部がそれぞれ形成され、2つのプレキャストコンクリートブロックがそれらの上面と下面が重ね合わされた状態で、前記嵌合用凸部と嵌合用凹部が互いに嵌合することで前記プレキャストコンクリートブロックの位置決めがなされ、さらに、前記第2外壁の先端面をなす下向きの傾斜面と、第3外壁の先端面をなす下向きの傾斜面と、前記中間壁の先端面をなす下向きの傾斜面にそれぞれ前方に突出するジベルが設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明のコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックによれば、前記下面と上面と前面とにわたって貫通する凹部が、左右の側面方向に間隔をおいて複数形成されているため、従来に比較してこれら凹部の容積分だけ重量を削減することができる。
【0015】
そのため、コンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックの左右方向の寸法を長く設定することができ、設置個数を従来よりも減らすことが可能となる。また、コンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックを運搬するための揚重機が小型のもので済む。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の参考例であるプレキャストコンクリート型枠について説明する。
図1は本発明の参考例に係るプレキャストコンクリート型枠の実施の形態を示す説明図であり、図1(A)は側面図、図1(B)は平面図である。
図2は取付治具近傍の構造を示す説明図、図3は取付治具の構造を示す説明図、図4はプレキャストコンクリート型枠を垂直方向に積み重ねた状態を示す説明図、図5はプレキャストコンクリート型枠を階段状に積み重ねた状態を示す説明図、図6はプレキャストコンクリート型枠を傾斜させて積み重ねた状態を示す説明図である。
【0017】
図1に示されているように、プレキャストコンクリート型枠100は、平面視矩形状を呈する板状に形成され、コンクリートが打設される型枠面102、この型枠面102の後面をなす背面104、これら型枠面102および背面104の四辺を接続する上側面106、下側面108、左側面110、右側面112を有している。
図2に示されているように、プレキャストコンクリート型枠100は、その内部に型枠面102と平行し互いに直交して直線状に延在する網目状の補強鉄筋114が埋設されている。
【0018】
図1(B)に示されているように、型枠面102は、この型枠面102の外周縁近傍に沿って延在する環状領域116と、前記環状領域116で囲まれた中央領域118とに区画されている。
そして、環状領域116と中央領域118には、構造用鉄筋からなるジベル筋(特許請求の範囲のジベルに相当)120が前記型枠面102からその外方へ向けて突設されている。
ジベル筋120は環状領域116内および中央領域118内で互いに間隔をおいて設けられている。本例では、環状領域116内に20個のジベル筋120が配設され、中央領域118内に2個のジベル筋120が配設されている。また、各ジベル筋120は、例えば環状に形成されている。
そして、環状領域116内で隣り合うジベル筋120同士の間隔が中央領域118内で隣り合うジベル筋120同士の間隔よりも狭くなるように構成されている。
また、本例では、型枠面102に6個の取付金具122が型枠面102からその外方へ向けて突設されている。
【0019】
図2、図3に示されているように、取付金具122は、矩形状の鉄板などから構成されており、長手方向の一方の部分が埋設域122Aとしてプレキャストコンクリート型枠100の内部に埋設され、長手方向の他方の部分が取付域122Bとして型枠面102から外方へ臨んでいる。取付域122Bは打設されたコンクリートに埋設される後述の固定材38に取り付けられるようになっている。
そして、埋設域122には取付金具122の厚さ方向に2本の鉄筋124が互いに間隔をおいて貫通された状態で溶接されており、埋設域122Aと鉄筋126がプレキャストコンクリート型枠100の内部に埋設されることで取付金具122はプレキャストコンクリート型枠100と一体的に固定されている。
【0020】
次に、上述のように構成されたプレキャストコンクリート型枠を使用した工法について説明する。
図4に示されているように、複数個のプレキャストコンクリートブロック100を左右の側面110、112を合わせて直線状に並べることによってプレキャストコンクリートブロック100の型枠面102で囲まれた空間を構成する。
プレキャストコンクリート型枠100を垂直方向に積み重ねて固定する場合には、堤体20に埋設させた固定材30とプレキャストコンクリート型枠100の取付治具122との間を緊結材40で連結する。緊結材40と固定材38および取付治具122との接合は溶接やボルトによって行われる。
【0021】
そして、型枠面102で囲まれた空間内に型枠面102に接してコンクリートが打設されることで1段分の堤体20を構築する。打設されたコンクリートの上面によってリフト面20Aが形成される。
1段分のコンクリート打設が完了すると、プレキャストコンクリート型枠100の上面106上部に接続してプレキャストコンクリート型枠100を左右方向に接続することで1段分のユニットを構成しコンクリートを打設する。プレキャストコンクリート型枠100は常に1段分先行して組み立てられる。このような手順を繰り返すことで堤体20を構築する。
また、上下に積み重ねられたプレキャストコンクリート型枠100同士は、図4において矢印Xで示すように、それぞれ近接する位置に設けられているジベル筋122同士を溶接することによって仮止めされる。
なお、図中60は、図略の揚重機によって上下方向に移動されるフック部であり、プレキャストコンクリート型枠100は、フック部60によって釣り下げられた状態で運搬されるようになっている。
また、最上部のリフト面20Aにおいては、プレキャストコンクリート型枠100のジベル筋120に作業用手すり130が取り付けられている。
【0022】
図5はプレキャストコンクリート型枠100を階段状に積み重ねた施工例を示している。図4の例と異なるのは、プレキャストコンクリート型枠100を上下方向に直線状に積み重ねるのではなく、プレキャストコンクリート型枠100を1段ずつ水平方向に偏位させながら積み重ねることで上向きに傾斜する堤体20を構築している点であり、他の点は図4の例と同じである。
【0023】
図6はプレキャストコンクリート型枠100を傾斜して積み重ねた施工例を示している。図5の例と異なるのは、プレキャストコンクリート型枠100を1段ずつ水平方向に偏位させながら積み重ねるのではなく、プレキャストコンクリート型枠100の型枠面102を下向きに傾斜した状態で上下方向に積み重ねることで上向きに傾斜する堤体20を構築している点であり、他の点は図4の例と同じである。
なお、図6において、フック部60には型枠保持部62が釣り下げられており、この型枠保持部62によってプレキャストコンクリート型枠100が傾斜した状態で保持されるようになっている。
型枠保持部62は、フック部60に釣り下げられる中間部64と、中間部64の一端から斜め下方に延出されプレキャストコンクリート型枠100を傾斜した状態で保持するアーム66と、アーム66の重量バランスを取るために中間部64の他端に設けられたカウンターウエイト68とを有している。
【0024】
以上説明した参考例のプレキャストコンクリート型枠によれば、型枠面102において環状領域116内で隣り合うジベル筋120同士の間隔が中央領域118内で隣り合うジベル筋120同士の間隔よりも狭くなるように構成されている。したがって、環状領域116内に配設されるジベル筋120の密度が中央領域118内に配設されるジベル筋120の密度よりも高くなっている。
このため、環状領域116内に配設されるジベル筋120によってプレキャストコンクリート型枠100の外周縁部と堤体20を構成するコンクリートの間は強固に結合される。
したがって、従来と違って、型枠面102と堤体20を構成するコンクリートの間における温度差や湿度差によってプレキャストコンクリート型枠100が反るなどの変形が防止され、型枠面102と堤体20を構成するコンクリートの界面にひび割れが生じるおそれがないという作用効果を奏することができる。
【0025】
なお、プレキャストコンクリート型枠100は充分に強度が発現しているので、コンクリート打設後の散水養生が不要である。また、プレキャストコンクリート型枠100の背面104には必要に応じて模様を付すことが可能である。
また、参考例では、ジベルとして環状に形成されたジベル筋を用いたが、参考例はこれに限定されるものではなく、例えば環状以外の形状のジベル筋、あるいはボルトをジベルとして採用してもよいことはもちろんである。
【0026】
次に、本発明のコンクリートダム堤体用のプレキャストコンクリートブロックについて説明する。
図7は本発明に係るコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックの第1の実施の形態を示す説明図であり、図7(A)は左側面図、図7(B)は正面図、図7(C)は平面図である。
図8は、本発明に係るコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックの第2の実施の形態を示す説明図であり、図8(A)は右側面図、図8(B)は正面図、図8(C)は平面図である。
図9は、第2の実施の形態の変形例を示す説明図であり、図9(A)は第1変形例を示す左側面図、図9(B)は第2変形例を示す左側面図である。
【0027】
図7において垂直用のプレキャストコンクリートブロック200は、第1乃至第3外壁210、220、230と、中間壁240とから構成されている。
第1外壁210は、後面212、内側面214、これら後面212、内側面214の上下部を接続する上面216、下面218を備えている。後面212はプレキャストコンクリート200の後面200Aを構成している。
【0028】
第2、第3外壁220、230は、第1外壁210の内側面214の左右側部から前記後面212と反対方向に延在している。
中間壁240は、第1、第2外壁210、220に挟まれた内側面214の箇所から前記後面212と反対側に延在している。
そして、第1外壁210の上面216と、第2外壁220の上面222と、第3外壁230の上面232と、中間壁240の上面242とは同一平面をなし、プレキャストコンクリートブロック200の上面200B(特許請求の範囲の上面に相当)を構成している。
同様に、第1外壁210の下面218と、第2外壁220の下面224と、第3外壁230の下面234と、中間壁240の下面244とは同一平面をなし、プレキャストコンクリート200の下面200C(特許請求の範囲の下面に相当)を構成している。
【0029】
第2外壁220と第3外壁230の互いに対向する側面のうち外方に面した側面228と側面238は、プレキャストコンクリートブロック200の左右の側面200D、200E(特許請求の範囲の左右の側面に相当)をそれぞれ構成している。
第2外壁220、第3外壁230、中間壁240の内側面214に対向する先端面である側面229、239、249は、プレキャストコンクリートブロック200の前面200F(特許請求の範囲の前面に相当)を構成している。そして、側面229、239、249からこれらの外方に向かってジベル筋254が突設されている。
【0030】
したがって、第2、第3外壁220、230は、第1外壁210の左右側部からプレキャストコンクリート200の前面200Fにわたって延在すると共に、プレキャストコンクリート200の下面200Cと上面200Bにわたって延在している。
また、中間壁240は、第2、第3外壁220、230に挟まれた第1外壁210の箇所からプレキャストコンクリート200の前面200Fにわたって延在すると共に、プレキャストコンクリート200の下面200Cと上面200Bにわたって延在している。
【0031】
そして、第2外壁220と第3外壁230の対向する側面のうち、内方に臨む側面227、237は、中間壁240の側面247A、247Bにそれぞれ対面している。
したがって、前記第2外壁220の側面227と前記中間壁240の側面247Aと第1外壁210の内側面214によって囲まれることで空間250が形成されている。
また、前記第3外壁230の側面237と前記中間壁240の側面247Bと第1外壁210の内側面214によって囲まれることで空間252が形成されている。
すなわち、これら空間250、252によってプレキャストコンクリートブロック200の下面200Cと上面200Bと前面200Fとにわたって貫通する凹部(特許請求の範囲の凹部に相当)が構成されている。そして、この凹部は、プレキャストコンクリートブロック200の左右の側面228、238方向に間隔をおいて複数形成されている。
【0032】
また、第2、第3外壁220、230と中間壁240の上面222、232、242には嵌合用凸部222A、232A、242Aが形成され、第2、第3外壁220、230と中間壁240の下面224、234、244には嵌合用凹部部224A、234A、244Aが形成されている。
そして、2つのプレキャストコンクリートブロック200がそれらの下面200Cと上面200Bが重ね合わされた状態で、前記嵌合用凸部222A、232A、242Aと嵌合用凹部224A、234A、244Aが互いに嵌合することで前記プレキャストコンクリートブロック200の位置決めがなされるように構成されている。
【0033】
次に、上述のように構成されたプレキャストコンクリートブロック200を用いてダムを構築する場合の手順について説明する。
すなわち、複数個のプレキャストコンクリートブロック200を左右の側面228、238(200D、200E)を合わせて直線状に並べることによってプレキャストコンクリートブロック200の前面200Fで囲まれた空間を構成し、この空間内に前面200Fに接してコンクリートが打設されることで1段分の堤体を構築する。
1段分のコンクリート打設が完了すると、プレキャストコンクリートブロック200の上部に接続してプレキャストコンクリートブロック200を左右方向に接続することで1段分のユニットを構成しコンクリートを打設する。プレキャストコンクリートブロック200は常に1段分先行して組み立てられる。このような手順を繰り返すことで堤体を構築する。
プレキャストコンクリートブロック200の固定は従来と同様に、堤体内部に埋設されたブロック固定用の固定材とプレキャストコンクリートブロック200のジベル筋254とを溶接することで行われる。
【0034】
以上説明した本実施の形態のプレキャストコンクリートブロックによれば、打設されたコンクリートは、プレキャストコンクリートブロック200に形成された空間250、252内に充填される。
したがって、コンクリートは、プレキャストコンクリート200の前面200Fを構成する第2外壁220、第3外壁230、中間壁240の内側面214に対向する側面229、239、249に接するだけでなく、空間250、252すなわち凹部を構成する箇所に接する。
つまり、打設されたコンクリートは、空間250を囲む箇所、すなわちプレキャストコンクリート200の第2外壁220の側面227、第1外壁210の内側面214、中間壁240の側面247Aに接する。また、打設されたコンクリートは、空間252を囲む箇所、すなわち第3外壁230の側壁237、第1外壁210の内側面214、中間壁240の側面247Bに接する。
したがって、従来に比較して打設されたコンクリートが接触するプレキャストコンクリートの面積が増大するため、堤体とプレキャストコンクリートを強固に結合することができるという効果が奏される。
【0035】
また、本実施の形態のプレキャストコンクリートブロックによれば、空間250、252が形成されているため、従来に比較してこれら空間250、252の容積分だけ重量を削減することができる。
そのため、プレキャストコンクリートブロックの左右方向の寸法を長く設定することができ、設置個数を従来よりも減らすことが可能となる。
また、プレキャストコンクリートブロックを運搬するための揚重機が小型のもので済む。
【0036】
図8は、本発明を傾斜用のプレキャストコンクリートに適用した場合を示している。図8において図7と対応する箇所には下2桁が図7と同じ300番台の符号を付しその説明を省略する。
図8のプレキャストコンクリート300が図7のプレキャストコンクリート200と異なるのは、プレキャストコンクリートの前面300Fを構成する第2、第3外壁320、330の先端面である側面329、339と、中間壁340の先端面である側面349とが下向きの傾斜面をなしている点である。これら以外の面、すなわち、プレキャストコンクリートの下面318、324、334、344、上面316、322、332、342はそれぞれ水平方向に延在する平面をなし、左右の側面328、338、後面312はそれぞれ垂直方向に延在する平面をなしている。
【0037】
プレキャストコンクリートブロック300を上下に積み重ねた場合に、上面300Bに設けられた嵌合用凸部322A、332A、342Aが下面300Cの嵌合用凹部324A、334A、344Aに嵌合することで上下に積み重ねられたプレキャストコンクリートブロック300の位置決めが行なわれるように構成されていることは垂直用のプレキャストコンクリートブロック200と同じである。
そして、プレキャストコンクリートブロック300を上下に積み重ねることで前面が下向きに傾斜する平面を構成するように構成されている。
このように構成された傾斜用のプレキャストコンクリートブロック300においても、前述した垂直用のプレキャストコンクリートブロック200と同様の作用効果が奏されることはもちろんである。
【0038】
また、図8のプレキャストコンクリートブロック300では、第1外壁310を垂直方向に延在させたが、図9(A)と図9(B)に示されているように、第1外壁310を前面と同じ方向に偏位する複数の段部310Aから構成することもできる。
この場合には、第2、第3外壁320、330と中間壁340を前記段部と対応した形状にしてこれら第2、第3外壁320、330と中間壁340の容積を削減することで重量を減らすことができるという作用効果を得ることができる。
【0039】
また、図示しないが、第1外壁を前面がなす傾斜面と同じ方向に傾斜して設け、第2、第3外壁と中間壁を第1外壁の傾斜に対応する形状となるように構成しても上記と同様に、第2、第3外壁と中間壁の容積を削減することで重量を減らすことができるという作用効果を得ることができる。
【0040】
次に、前述したプレキャストコンクリート型枠およびプレキャストコンクリートブロックを用いて構築されたダムの構築例を説明する。
図10乃至図15はダムを構成する堤体の第1乃至第6構築例を示す説明図である。
図10に示されている第1構築例では、堤体20の一方の側部は、下部位置から上部位置までプレキャストコンクリート型枠100を垂直方向に積み重ねると共に、他方の側部は、下部位置から中間位置までの間をプレキャストコンクリート型枠100を傾斜して積み重ね、中間位置から上部位置までの間をプレキャストコンクリート型枠100を垂直方向に積み重ねることによって下部に比べて上部の幅が狭くなった堤体20が構成されている。
図11に示されている第2構築例では、堤体20の一方の側部は、下部位置から上部位置までプレキャストコンクリート型枠100を垂直方向に積み重ねると共に、他方の側部は、下部位置から中間位置までの間をプレキャストコンクリート型枠100を階段状に積み重ね、中間位置から上部位置までの間をプレキャストコンクリート型枠100を垂直方向に積み重ねることによって下部に比べて上部の幅が狭くなった堤体20が構成されている。
【0041】
図12に示されている第3構築例では、堤体20の一方の側部は、下部位置から上部位置までプレキャストコンクリート型枠100を垂直方向に積み重ねると共に、他方の側部は、下部位置から中間位置まで傾斜用のプレキャストコンクリートブロック300を積み重ね、中間位置から上部位置まで垂直用のプレキャストコンクリートブロック200を組み合わせて積み重ねることによって下部に比べて上部の幅が狭くなった堤体20が構成されている。
図13に示されている第4構築例では、堤体20の一方の側部は、下部位置から上部位置までプレキャストコンクリート型枠100を垂直方向に積み重ねると共に、他方の側部は、下部位置から中間位置まで傾斜用のプレキャストコンクリートブロック300を積み重ね、中間位置から上部位置までプレキャストコンクリート型枠100を垂直に積み重ねることによって下部に比べて上部の幅が狭くなった堤体20が構成されている。
【0042】
図14に示されている第5構築例では、堤体20の一方の側部は、下部位置から上部位置まで垂直用のプレキャストコンクリートブロック200を垂直方向に積み重ねると共に、他方の側部は、下部位置から中間位置まで傾斜用のプレキャストコンクリートブロック300を積み重ね、中間位置から上部位置まで垂直用のプレキャストコンクリートブロック200を垂直方向に積み重ねることによって下部に比べて上部の幅が狭くなった堤体20が構成されている。
図15に示されている第6構築例では、堤体20の一方の側部は、下部位置から上部位置まで垂直用のプレキャストコンクリートブロック200を垂直方向に積み重ねると共に、他方の側部は、下部位置から中間位置までの間をプレキャストコンクリート型枠100を傾斜して積み重ね、中間位置から上部位置まで垂直用のプレキャストコンクリートブロック200を垂直方向に積み重ねることによって下部に比べて上部の幅が狭くなった堤体20が構成されている。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明のコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックによれば、前記下面と上面と前面とにわたって貫通する凹部が、左右の側面方向に間隔をおいて複数形成されているため、従来に比較してこれら凹部の容積分だけ重量を削減することができる。
【0044】
したがって、コンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックの左右方向の寸法を長く設定することができ、設置個数を従来よりも減らすことが可能となる。また、コンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックを運搬するための揚重機が小型のもので済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例に係るプレキャストコンクリート型枠の実施の形態を示す説明図であり、図1(A)は側面図、図1(B)は平面図である。
【図2】 取付治具近傍の構造を示す説明図である。
【図3】 取付治具の構造を示す説明図である。
【図4】 プレキャストコンクリート型枠を垂直方向に積み重ねた状態を示す説明図である。
【図5】 プレキャストコンクリート型枠を階段状に積み重ねた状態を示す説明図である。
【図6】 プレキャストコンクリート型枠を傾斜させて積み重ねた状態を示す説明図である。
【図7】 本発明に係るコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックの第1の実施の形態を示す説明図であり、図7(A)は左側面図、図7(B)は正面図、図7(C)は平面図である。
【図8】 本発明に係るコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックの第2の実施の形態を示す説明図であり、図8(A)は右側面図、図8(B)は正面図、図8(C)は平面図である。
【図9】 第2の実施の形態の変形例を示す説明図であり、図9(A)は第1変形例を示す左側面図、図9(B)は第2変形例を示す左側面図である。
【図10】 ダムを構成する堤体の第1構築例を示す説明図である。
【図11】 ダムを構成する堤体の第2構築例を示す説明図である。
【図12】 ダムを構成する堤体の第3構築例を示す説明図である。
【図13】 ダムを構成する堤体の第4構築例を示す説明図である。
【図14】 ダムを構成する堤体の第5構築例を示す説明図である。
【図15】 ダムを構成する堤体の第6構築例を示す説明図である。
【図16】 図16は鋼製または木製の型枠を使用する工法の説明図であり、図16(A)は全体説明図、図16(B)は図16(A)の矢印A部分の拡大説明図である。
【図17】 図16(B)を矢印B方向から見た状態を示す説明図である。
【図18】 図16(B)を矢印C方向から見た状態を示す説明図である。
【図19】 プレキャストコンクリート型枠の構成を示す斜視図である。
【図20】 プレキャストコンクリート型枠を用いた工法の説明図である。
【図21】 図20を矢印D方向から見た状態を示す説明図である。
【図22】 図20を矢印E方向から見た状態を示す説明図である。
【図23】 垂直用のプレキャストコンクリートブロックの説明図であり、図23(A)は左側面図、図23(B)は正面図、図23(C)は組み立て状態を示す説明図である。
【図24】 傾斜用のプレキャストコンクリートブロックの説明図であり、図24(A)は右側面図、図24(B)は正面図、図24(C)は組み立て状態を示す説明図である。
【符号の説明】
100 プレキャストコンクリート型枠
102 型枠面
104 背面(後面)
116 環状領域
118 中央領域
120 ジベル筋
200、300 プレキャストコンクリートブロック
212、312(300A) 後面
300B 上面
300C 下面
228、238(300D) 側面
328、338(300E) 側面
300F 前面
250、252 空間(凹部)

Claims (2)

  1. 下面と、上面と、これら下面と上面の両側部を接続する左右の側面と、これら下面と上面を接続する前後面とからなり、左右の側面を合わせて直線状に並べられ前面に接してコンクリートが打設されるコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックにおいて、
    前記下面と上面と前面とにわたって貫通する凹部が、左右の側面方向に間隔をおいて複数形成され、
    前記後面をなす第1外壁と、前記第1外壁の左右側部から前記前面にわたって延在すると共に、前記下面と上面にわたって延在する第2、第3外壁と、これら第2、第3外壁に挟まれた前記第1外壁の箇所から前記前面にわたって延在すると共に、前記下面と上面にわたって延在する中間壁とを備え、
    前記凹部は前記第1、第2外壁と前記中間壁によって囲まれた空間と、前記第1、第3外壁と前記中間壁とによって囲まれた空間とから形成され、
    前記前面は、前記第2外壁の先端面と、第3外壁の先端面と、前記中間壁の先端面により構成され、
    それらの先端面は下向きの傾斜面をなし、
    前記第1外壁は前記傾斜面と同じ方向に偏位する複数の段部から構成され、
    前記第2、第3外壁と中間壁が前記段部に対応する形状となるように構成され、
    前記上面は、前記第1外壁の上面と、前記第2外壁の上面と、第3外壁の上面と、前記中間壁の上面により構成され、
    それらの上面は同一平面上を延在し、
    前記下面は、前記第1外壁の下面と、前記第2外壁の下面と、第3外壁の下面と、前記中間壁の下面により構成され、
    それらの下面は前記上面と平行する同一平面上を延在し、
    前記第2外壁の上面と、第3外壁の上面と、前記中間壁の上面にそれぞれ同一形状の嵌合用凸部が形成され、
    前記第2外壁の下面と、第3外壁の下面と、前記中間壁の下面に前記嵌合用凸部に嵌合可能な嵌合用凹部がそれぞれ形成され、
    2つのプレキャストコンクリートブロックがそれらの上面と下面が重ね合わされた状態で、前記嵌合用凸部と嵌合用凹部が互いに嵌合することで前記プレキャストコンクリートブロックの位置決めがなされ、
    さらに、前記第2外壁の先端面をなす下向きの傾斜面と、第3外壁の先端面をなす下向きの傾斜面と、前記中間壁の先端面をなす下向きの傾斜面にそれぞれ前方に突出するジベルが設けられている、
    ことを特徴とするコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロック。
  2. 下面と、上面と、これら下面と上面の両側部を接続する左右の側面と、これら下面と上面を接続する前後面とからなり、左右の側面を合わせて直線状に並べられ前面に接してコンクリートが打設されるコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロックにおいて、
    前記下面と上面と前面とにわたって貫通する凹部が、左右の側面方向に間隔をおいて複数形成され、
    前記後面をなす第1外壁と、前記第1外壁の左右側部から前記前面にわたって延在すると共に、前記下面と上面にわたって延在する第2、第3外壁と、これら第2、第3外壁に挟まれた前記第1外壁の箇所から前記前面にわたって延在すると共に、前記下面と上面にわたって延在する中間壁とを備え、
    前記凹部は前記第1、第2外壁と前記中間壁によって囲まれた空間と、前記第1、第3外壁と前記中間壁とによって囲まれた空間とから形成され、
    前記前面は、前記第2外壁の先端面と、第3外壁の先端面と、前記中間壁の先端面により構成され、
    それらの先端面は下向きの傾斜面をなし、
    前記第1外壁は前記傾斜面と同じ方向に傾斜して設けられ、
    前記第2、第3外壁と中間壁が前記第1外壁の傾斜に対応する形状となるように構成され、
    前記上面は、前記第1外壁の上面と、前記第2外壁の上面と、第3外壁の上面と、前記中間壁の上面により構成され、
    それらの上面は同一平面上を延在し、
    前記下面は、前記第1外壁の下面と、前記第2外壁の下面と、第3外壁の下面と、前記中間壁の下面により構成され、
    それらの下面は前記上面と平行する同一平面上を延在し、
    前記第2外壁の上面と、第3外壁の上面と、前記中間壁の上面にそれぞれ同一形状の嵌合用凸部が形成され、
    前記第2外壁の下面と、第3外壁の下面と、前記中間壁の下面に前記嵌合用凸部に嵌合可能な嵌合用凹部がそれぞれ形成され、
    2つのプレキャストコンクリートブロックがそれらの上面と下面が重ね合わされた状態で、前記嵌合用凸部と嵌合用凹部が互いに嵌合することで前記プレキャストコンクリートブロックの位置決めがなされ、
    さらに、前記第2外壁の先端面をなす下向きの傾斜面と、第3外壁の先端面をなす下向きの傾斜面と、前記中間壁の先端面をなす下向きの傾斜面にそれぞれ前方に突出するジベルが設けられている、
    ことを特徴とするコンクリートダム堤体用プレキャストコンクリートブロック。
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