JP4311249B2 - 弾性波装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、共振子や帯域フィルタとして用いられる弾性表面波装置や弾性境界波装置等の製造方法に関し、より詳細には、フォトリソグラフィ−リフトオフ法を用いた電極形成工程を有する弾性波装置の製造方法に関する。
高周波化にともない、弾性表面波装置のインターデジタル電極などの、微細化が進んでいる。そのため、微細な電極を形成するために、フォトリソグラフィ技術が一般的に広く用いられている。
例えば、下記の特許文献1には、図3及び図4に示す電極形成方法が開示されている。
図3に示す製造方法では、まず、図3(a)に示す圧電基板101を用意する。次に、感光性樹脂からなるフォトレジスト層が圧電基板101の上面の全面に形成される。しかる後、該フォトレジストが露光及び現像によりパターニングされ、図3(b)に示すフォトレジストパターン102が形成される。
しかる後、図3(c)に示すように、全面に電極となる金属膜103が成膜される。そして、フォトレジストパターン102と該フォトレジストパターン102上の金属膜とがリフトオフ法により除去され、図3(d)に示すように電極103Aが形成される。
他方、図4に示す製造方法では、まず図4(a)に示すように圧電基板111を用意する。次に、図4(b)に示すように圧電基板111の上面に、SiO2膜112をスパッタリング等により形成する。しかる後、SiO2膜112上の全面に感光性樹脂からなるレジスト層を形成した後、フォトリソグラフィによりパターニングする。このようにして、図4(c)に示すフォトレジストパターン113が形成される。
次に、エッチングによりフォトレジストパターン113で覆われていないSiO2膜部分が除去される(図4(d))。
しかる後、図4(e)に示すように、全面に金属膜114を形成する。そして、レジストパターン113及び該レジストパターン113上の金属膜部分をリフトオフ法により除去する。このようにして、図4(f)に示すように、複数本の電極指を有する電極114Aが形成され、電極指間に、SiO2膜112Aが電極指間膜として配置されている弾性表面波素子が得られる。
特開平11−186866号公報
図3及び図4に示したような従来のフォトリソグラフィ−リフトオフ法を用いた電極形成方法では、リフトオフの際に、フォトレジストパターンがフォトレジストパターン上の金属膜とともに除去されていた。
他方、フォトレジストパターン102,113は、感光性樹脂からなるため、200℃以上の高温に耐え得るものではなかった。従って、フォトレジストパターン102,113を形成した後に、電極形成用金属膜103,114を形成するに際し、高温下で金属膜を成膜することができなかった。
よって、電極形成用金属膜の成膜に際し、蒸着法を用いる場合には、Al、AuまたはCuなどの200℃以下の低温で蒸着し得る金属材料を用いなければならなかった。また、TaやWの金属を用いる場合には、スパッタリング法により成膜しなければならなかった。そのため、フォトリソグラフィ−リフトオフ法を用いた電極形成方法では、電極材料としてTaやWなどはあまり使用されていなかった。
加えて、フォトレジストが耐え得る温度で電極を形成しなければならないため、言い換えれば金属膜の形成に際しての基板温度が低くなるため、得られた電極の基板に対する密着強度が低いという問題もあった。
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、フォトレジストの耐熱性にかかわらず、様々な金属からなる電極を形成することができ、しかも電極の圧電基板に対する密着性に優れた弾性表面波装置や弾性境界波装置を得ることを可能とする弾性波装置の製造方法を提供することにある。
本願の第1の発明は、圧電性基板上に無機材料膜を形成する工程と、前記無機材料膜上にレジスト層を形成する工程と、前記レジスト層をフォトリソグラフィによりエッチングし、パターニングする工程と、前記無機材料膜をエッチングする工程と、前記無機材料膜をエッチングした後、残存している無機材料膜上の前記パターニングされたレジストを剥離する工程と、次に、電極形成用金属膜を全面に形成する工程と、前記無機材料膜を前記無機材料膜上の金属膜とともに剥離し、電極を形成する工程とを備え、前記無機材料が、ZnO、CdS及びPbSからなる群から選択された少なくとも一種からなることを特徴とする、弾性波装置の製造方法である。
第2の発明は、圧電性基板上に第1の無機材料膜を形成する工程と、前記第1の無機材料膜上に第2の無機材料膜を形成する工程と、前記第2の無機材料膜上にレジスト層を形成する工程と、前記レジスト層をフォトリソグラフィによりパターニングする工程と、前記レジスト層のパターニング後にエッチングによりレジスト層で被覆されていない領域の第1,第2の無機材料膜を除去する工程と、前記パターニングされたレジスト層を剥離する工程と、前記レジスト層の剥離後に、全面に電極形成用金属膜を形成する工程と、残存している第2の無機材料膜を該第2の無機材料膜上の金属膜とともに剥離し、電極と、電極の形成されていない領域に第1の無機材料膜が配置されている弾性波装置を得る工程とを備え、前記第1の無機材料膜が、SiO 2 、SiN、TaN、TiO 2 及びTa 2 5 からなる群から選択された一種により構成されており、第2の無機材料膜が、ZnO、CdS及びPbSからなる群から選択された1種により構成されている、弾性波装置の製造方法である。
本発明(第1,第2の発明)では、好ましくは、圧電性基板が、LiTaO3基板からなる。
また、本発明に係る製造方法では、上記電極を構成する材料としては、特に限定されないが、好ましくは、Au、Ni、Cu、Cr、Pt、Ag、Ta、W及びMoからなる群から選択された1種または該1種の金属を主体とする合金により構成されている。
また、好ましくは、本発明においては、電極がTa、W、Au及びPtからなる群から選択された1種を用いて構成されており、前記無機材料層がZnOにより構成される。
第1の発明に係る製造方法では、圧電性基板上に無機材料膜が形成され、該無機材料膜上にレジスト層が形成され、レジスト層をフォトリソグラフィ法によりパターニングした後、無機材料膜がエッチングされる。そして、無機材料膜のエッチング後に、パターニングされたレジスト膜が剥離され、次に電極形成用金属膜が全面に形成された後、無機材料膜が無機材料膜上の金属膜とともにリフトオフされて電極が形成される。従って、電極形成用金属膜の形成に先立ち、レジスト膜が除去されており、電極形成用金属膜形成後に、無機材料膜とともに無機材料膜上の金属膜がリフトオフされるため、電極形成金属膜の成膜及びリフトオフを200℃以上の高温下で行うことができる。
よって、高温で蒸着しなければならない金属を用いて電極を形成することができる。また、スパッタリングだけでなく、蒸着法を用いて様々な金属からなる電極を形成することができる。よって、TaやWなどの低温で蒸着できない金属を用いて該金属を蒸着し、リフトオフ法により電極を形成することができる。
加えて、圧電性基板の温度を比較的高くして電極を形成することができるので、電極の圧電性基板に対する密着性も高められる。
無機材料層が、ZnO、CdS及びPbからなる群から選択された少なくとも一種からなるので、これらの無機材料は、フォトレジストを構成している構成樹脂に比べて耐熱性が高いため、本発明に従って、様々な金属からなる電極を蒸着法を用いて形成することができるとともに、成膜時の基板温度を高めて電極の圧電性基板への密着性を効果的に高めることができる。
第2の発明によれば、圧電性基板上に、第1,第2の無機材料膜が形成され、第2の無機材料膜上にレジスト層が形成された後、フォトリソグラフィによりレジスト層がパターニングされる。そして、パターニング後に、レジスト層により被覆されていない部分の第1,第2の無機材料膜が除去され、パターニングされたレジスト層が剥離される。そして、レジスト層の剥離後に、電極形成用金属膜が形成され、次に、第2の無機材料膜及び第2の無機材料膜上の金属膜がリフトオフにより除去される。その結果、電極と、電極が形成されていない領域に第1の無機材料膜が配置されている弾性波装置が得られる。
従って、第2の発明においても、電極形成用金属膜の形成、並びにその後の第2の無機材料膜及び金属膜のリフトオフが、比較的高温下で行われ得る。よって、第1の発明の場合と同様に、TaやWなどの低温で蒸着できない金属を用いて、蒸着法により金属膜を形成し、電極を形成することができる。よって、第2の発明においても、電極形成用金属材料の制約が少なく、より生産性に優れた方法を用いてフォトリソグラフィ−リフトオフ法により電極を高精度に形成することができる。しかも、成膜に際しての温度を高めることができるので、圧電性基板に対する電極の密着強度を高めることができる。
前記第1の無機材料層が、SiO2、SiN、TaN、TiO2及びTa25からなる群から選択された一種により構成されており、第2の無機材料層が、ZnO、CdS及びPbSからなる群から選択された1種により構成されているので、第2の無機材料層が酸可溶性またはアルカリ可溶性であるため、酸またはアルカリを用いてエッチングすることにより、電極を損傷することなく、第2の無機材料膜を除去することができる。
圧電性基板としてLiTaO3基板を用いる場合には、該LiTaO3基板の電気機械結合係数が高いため、低損失の弾性波装置を提供することができる。
前記電極が、Au、Ni、Cu、Cr、Pt、Ag、Ta、W及びMoからなる群から選択された1種または該1種の金属を主体とする合金により構成されている場合には、十分な反射係数を得ることができる。
前記電極がTa、W、Au及びPtからなる群から選択された1種を用いて構成されており、前記無機材料層がZnOである場合には、ZnOがHClなどの酸に可溶であるため、酸を用いて無機材料層を除去することができ、しかも電極がTa、W、Au及びPtからなるため、酸により浸食され難い。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1(a)〜(g)を参照して、本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の製造方法を説明する。
図1(a)に示すように、まず、圧電性基板1としてLiTaO3基板を用意する。本実施形態では、36°YカットX伝搬、オイラー角で(0°,126°,0°)のLiTaO3基板が用いられる。もっとも、圧電性基板1としては、他の結晶方位のLiTaO3基板を用いてもよく、あるいは他の圧電単結晶からなるものを用いてもよい。
また、絶縁性基板上に圧電性薄膜を積層してなる圧電性基板を用いてもよい。
図1(b)に示すように、上記圧電性基板1上に、全面に無機材料膜2を形成する。本実施形態では、無機材料膜2として、ZnO膜が用いられている。もっとも、無機材料膜2は、ZnO以外の無機材料、例えばSiO2などで形成されていてもよい。また、上記無機材料膜2は、ZnOをスパッタリングすることにより、形成されており、その膜厚は0.1μmとされている。
次に、上記無機材料膜2上に、フォトレジストをスピンコーティングし、0.1μmの厚みのフォトレジスト層を形成した。しかる後、露光及び現像を行うことにより、図1(c)に示すフォトレジストパターン3を形成した。そして、さらにフォトレジストパターン3を浸食しないが、無機材料膜2をエッチングし得るエッチャントを用いエッチングを行った。このようにして、図1(d)に示すように、パターニングされた無機材料膜2Aを得た。
次に、パターニングされた無機材料膜2A上のフォトレジストパターン3を溶剤を用いて剥離した(図1(e))。
そして、図1(f)に示すように、全面に電極形成用金属膜4を形成した。本実施形態では、金属膜4として0.05μmのAu膜を250℃の温度で蒸着により形成した。この場合、耐熱性が低いフォトレジストパターン3が既に除去されており、圧電性基板1上には、パターニングされた無機材料膜2Aのみが存在しているので、Auからなる金属膜4を上記のように250℃の温度で蒸着により形成することができる。そして、250℃の比較的高い温度でAuからなる金属膜4を成膜したため、Auからなる金属膜4の圧電性基板1に対する密着性も高められている。
しかる後、NaOH液でエッチングすることにより、ZnO膜からなる無機材料膜2A及び該無機材料膜2A上の金属膜部分がリフトオフにより除去される。従って、無機材料膜2A間に存在していた金属膜のみが残存し、図1(g)に示す電極4Aが圧電性基板1上に形成される。このようにして、電極4Aを有する弾性波装置が得られる。
上記のように、本実施形態では、ZnOからなり、パターニングされた無機材料膜2Aが、従来法におけるフォトレジストパターンの代わりに用いられてリフトオフにより電極4Aが形成される。従って電極4Aを構成する金属材料の制約が少なく、かつフォトレジストが耐え得ない比較的高い温度で金属膜4の成膜を行うことができる。よって、圧電性基板1に対する密着性に優れ、かつ様々な金属からなる電極4Aを圧電性基板1上に形成することができる。
第1の実施形態では、電極3Aは、Auにより形成されていたが、Ni、Cu、Cr、Pt、Ag、Ta、WまたはMoなどの金属により電極を形成してもよい。
さらに、無機材料膜は、ZnO以外の無機材料、例えば、CdS、SiまたはPbSなどを用いて形成されていてもよく、これらのアルカリ可溶性の無機材料膜を用いた場合には、上記と同様にアルカリ水溶液でエッチングすることにより、電極をエッチングすることなく、無機材料膜を除去することができる。
図2(a)〜(i)は、本発明の第2の実施形態に係る弾性波装置の製造方法を説明するための各模式的断面図である。
まず、図2(a)に示すように、第1の実施形態と同様に、LiTaO3からなる圧電性基板11を用意する。
次に、図2(b)に示すように、圧電性基板11上に、全面に、第1の無機材料膜12を形成する。本実施形態では、第1の無機材料膜12は、SiO2をパターニングすることにより形成されている。また、無機材料膜12の厚みは0.08μmとした。
次に、無機材料膜12上に、第2の無機材料膜として、0.1μmの厚みのZnO膜をスパッタリングにより全面に成膜した。このようにして、図2(c)に示すように、第1,第2の無機材料膜12,13が積層されている構造を得た。
次に、第2の無機材料膜13上に、全面にスピンコーティングにより0.1μmのフォトレジスト層を形成し、露光及び現像を行うことにより、図2(d)に示すフォトレジストパターン14を形成した。
しかる後、エッチングにより、フォトレジストパターン14に被覆されていない第1,第2の無機材料膜部分を除去した。このようにして、図2(e)に示すように、パターニングされた第1,第2の無機材料膜12A,13Aを形成した。しかる後、溶剤を用いて、フォトレジストパターン14を除去した。このようにして、図2(f)に示すように、圧電性基板11上に、パターニングされた第1,第2の無機材料膜12A,13Aが積層されている構造を得た。
しかる後、図2(g)に示すように、電極形成用金属膜15として、0.08μmの厚みのAu膜を250℃の温度で蒸着法により成膜した。本実施形態においても、Auからなる電極形成用金属膜15の形成に際しては、フォトレジストパターンが存在していないため、フォトレジストが耐え得ない比較的高い温度で金属膜15を成膜することができる。よって、様々な金属を用いて蒸着法などにより金属膜15を形成することができ、かつ金属膜15の圧電性基板11への密着性も高めることができる。
しかる後、NaOHでエッチングすることにより、ZnOからなる第2の無機材料膜13A及び該第2の無機材料膜13A上の金属膜部分がリフトオフされる。このようにして、図2(h)に示すように、Auからなる電極15Aと、該電極15Aが設けられている領域以外の領域に設けられている第1無機材料膜12Aとからなる複合膜が圧電性基板11上に形成された構造を有する弾性波装置が得られる。
そして、最後に図2(i)に示すように、周波数温度特性を改善するために、SiO2からなる温度特性改善膜16が全面に形成される。このSiO2からなる温度特性改善膜16の形成は、スパッタリング等の適宜の方法で行われ得る。
SiO2の周波数温度係数の極性は、圧電性基板11を構成しているLiTaO3基板の周波数温度係数の極性と逆であり、従って、SiO2膜の形成により、得られる弾性波装置の周波数温度係数を±0に近づけることができ、周波数温度特性を改善することができる。
なお、本実施形態では、温度特性改善膜としてSiO2膜を形成したが、使用する圧電性基板の周波数温度係数に応じて弾性波装置全体の周波数温度係数を±0に近づけ得る限り、SiO2以外の他の絶縁性材料を用いてもよい。このような材料としては、例えば、窒化シリコンが挙げられる。また、当然のことながら、温度特性改善膜を実施例1に用いてもよい。
また、第2の実施形態では、第1の無機材料膜12が、SiO2を用いて形成されていたが、これ以外の絶縁性材料、例えばSi、TaN、TiO2またはTa25などにより形成されてもよい。さらに、第2の無機材料膜13についても、ZnO以外の材料、例えばSi、CdSまたはPbSなどにより形成することができる。
電極材料についても、第1の実施形態と同様に、Au以外の電極材料例えばNi、Cu、Cr、Pt、Ag、Ta、W、Moなどを用いてもよい。これらの電極を用い、さらに第2の無機材料膜13を、ZnO、Si、CdSまたはPbSなどで構成することにより、アルカリ水溶液を用い、電極をエッチングすることなく、第2の無機材料膜を容易に除去することができる。従って第2の実施形態では、好ましくは、第2の無機材料膜13は、上記アルカリ水溶液で除去され得るアルカリ可溶性無機材料、すなわちZnO、Si、CdSまたはPbSにより形成されていることが望ましい。
また、第2の実施形態において、電極が、Ta,W、AuまたはPtからなり、第2の無機材料膜13がZnOで形成されている場合には、HClなどの酸を用い、電極をエッチングすることなく、ZnOからなる無機材料膜を除去することも可能である。
すなわち、電極とエッチング液と第2の無機材料膜13と組み合わせについては、第2の無機材料膜13Aの除去に際し、電極をエッチングすることがないように、電極材料、エッチング液及び第2の無機材料膜を選択すればよい。言い換えれば、第2の無機材料膜13は、電極をエッチングしないエッチャントにより除去される材料で構成されていることが望ましい。
なお、第1,第2の実施形態では、上記のようにして圧電性基板1,11上に、弾性波装置を構成する電極4A,15Aが形成されるが、この電極3A、15Aについての具体的な形状については、弾性表面波共振子や弾性表面波フィルタなどの目的とする弾性波装置の機能に応じて適宜の形状とされ得る。
(a)〜(g)は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の製造方法を説明するための各正面断面図。 (a)〜(i)は、本発明の第2の実施形態に係る弾性波装置の製造方法を説明するための各正面断面図。 (a)〜(d)は、従来の弾性波装置の製造方法の一例を示すための正面断面図。 (a)〜(f)は、従来の弾性波装置の製造方法の他の例を説明するための各正面断面図。
符号の説明
1…圧電性基板
2…無機材料膜
3…フォトレジストパターン
4…電極形成用金属膜
4A…電極
11…圧電性基板
12…第1の無機材料膜
13…第2の無機材料膜
14…フォトレジストパターン
15…電極形成用金属膜
15A…電極

Claims (5)

  1. 圧電性基板上に無機材料膜を形成する工程と、
    前記無機材料膜上にレジスト層を形成する工程と、
    前記レジスト層をフォトリソグラフィによりエッチングし、パターニングする工程と、
    前記無機材料膜をエッチングする工程と、
    前記無機材料膜をエッチングした後、残存している無機材料膜上の前記パターニングされたレジストを剥離する工程と、
    次に、電極形成用金属膜を全面に形成する工程と、
    前記無機材料膜を前記無機材料膜上の金属膜とともに剥離し、電極を形成する工程とを備え、
    前記無機材料が、ZnO、CdS及びPbSからなる群から選択された少なくとも一種からなることを特徴とする、弾性波装置の製造方法。
  2. 圧電性基板上に第1の無機材料膜を形成する工程と、
    前記第1の無機材料膜上に第2の無機材料膜を形成する工程と、
    前記第2の無機材料膜上にレジスト層を形成する工程と、
    前記レジスト層をフォトリソグラフィによりパターニングする工程と、
    前記レジスト層のパターニング後にエッチングによりレジスト層で被覆されていない領域の第1,第2の無機材料膜を除去する工程と、
    前記パターニングされたレジスト層を剥離する工程と、
    前記レジスト層の剥離後に、全面に電極形成用金属膜を形成する工程と、
    残存している第2の無機材料膜を該第2の無機材料膜上の金属膜とともに剥離し、電極と、電極の形成されていない領域に第1の無機材料膜が配置されている弾性波装置を得る工程とを備え、
    前記第1の無機材料膜が、SiO2、SiN、TaN、TiO2及びTa25からなる群から選択された一種により構成されており、第2の無機材料膜が、ZnO、CdS及びPbSからなる群から選択された1種により構成されている、弾性波装置の製造方法。
  3. 前記圧電性基板が、LiTaO3基板からなる、請求項1または2に記載の弾性波装置の製造方法。
  4. 前記電極が、Au、Ni、Cu、Cr、Pt、Ag、Ta、W及びMoからなる群から選択された1種または該1種の金属を主体とする合金により構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性波装置の製造方法。
  5. 前記電極がTa、W、Au及びPtからなる群から選択された1種を用いて構成されており、前記無機材料膜がZnOである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾性波装置の製造方法。
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