JP4310853B2 - 立体自動倉庫用荷受台および荷物の受け渡し方法 - Google Patents

立体自動倉庫用荷受台および荷物の受け渡し方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、立体自動倉庫用荷受台および立体自動倉庫用荷受電動台車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
立体自動倉庫は、荷を格納する棚を高層化し、空間格納率を高めるもので、多段・多列の棚、スタッカクレーン、入庫と出庫のための設備およびこれらの制御装置と在庫管理装置などで構成されている。フォークリフトに載せられて移動してきた荷は、自動倉庫の前方に設けられた荷受台に載せられて在庫管理装置により入庫する棚が決められる。入庫する棚が決められると、荷受台からスタッカクレーンに受け取られ、決められた棚まで搬送されて格納される。出庫は出庫する荷の情報を在庫管理装置に入力して在庫管理情報と照合し、該当する棚が捜し出され、スタッカクレーンへ出庫指令が与えられる。指令が与えられると、スタッカクレーンによって棚から取り出された荷は、荷受台に載せられ、荷受台からフォークリフトに渡されて移動する。
【0003】
図6は従来の立体自動倉庫用荷受台の斜視図であり、図7は荷受台の拡大斜視図、図8は図6に関連ある荷受台の吊持部の一部拡大図である。
図において、1は立体自動倉庫である。2は立体自動倉庫1のラックパネルで、多列・多段に構成されている。3はラックパネル2に設けられた棚である。各棚3には荷4を、図示しないパレットに載せて格納している。5は棚3の長手方向に、棚3に沿って走行するスタッカクレーンである。6はスタッカクレーン5の走行装置、7は荷台、8は昇降装置である。9はスタッカクレーン5の走行レールであり、10は上部ガイドレールである。11は自動倉庫1の入出庫口に設けられた荷捌き場である。12は荷捌き場11に設けられた荷受台である。
【0004】
荷受台12は、図7に示すように、地上に固定した4本の柱12aを有する下部フレーム12Aと、荷受材12gを横架した4本の柱12eとを有する上部フレーム12Bと、これら下部フレーム12Aの上端から上部フレーム12Bの下端を複数のボルト12iで揺動可能に吊持している。
【0005】
下部フレーム12Aは、4本の柱12a間に横架した梁12bと各柱12aの上端に、スタッカクレーン5の走行レール9に直交する方向の外方に突設したブラケット12cと各柱12aの下端に設けたベース12dとを有している。
【0006】
上部フレーム12Bは、ブラケット12cの先端側に位置して設けられた4本の柱12eと柱12eの走行レール9に沿う方向に柱12e間に横架した梁12fと柱12eの上端に梁12fと直交する方向に設けた荷受材12gと柱12eの下端にブラケット12cの下方に対向して設けたブラケット12hと荷受材12gの両端部に設けたガイド12jを有している。
【0007】
上部フレーム12Bは、下部フレーム12Aのブラケット12cから上部フレーム12Bのブラケット12hを介して4本のボルト12iにより揺動可能に吊持されていて、一般に、自動調芯型荷受台と呼ばれている。梁12fは、荷を受け渡す際、図示しないクレーンのフォークやフォークリフトのフォークの障害にならないように荷受材12gよりも下方に設けられている。自動調芯型荷受台の上部フレーム12Bは、図8に示すように、揺動可能に吊持されていて荷受材12g上に荷を仮置きするとき、荷の中心が上部フレーム12Bの中心とずれているとガイド12jによって案内されて揺動し、荷の中心と上部フレーム12Bの中心が一致する。クレーンのフォークやフォークリフトのフォークが荷の受け渡しを完了し、フォークが荷から離れると上部フレーム12Bは元の位置に復帰するようになっている。
【0008】
立体自動倉庫1に荷4を入庫するときは、入庫する荷4を、図示しないフォークリフトに載せて移動してきて立体自動倉庫1の前方の荷捌き場11に設けられた荷受台12上に仮置きする。矢印Aはフォークリフトのフォークの進入方向を示す。スタッカクレーン5が荷受台12から荷台7に荷4を受け取り、指定の棚3まで移動して格納する。出庫するときは、スタッカクレーン5は出庫する荷4が格納されている棚3まで移動し、棚3から荷4を受け取り、移動してきて荷4を荷受台12上に仮置きする。仮置きされた荷4は、荷受台12からフォークリフトに載せられて移動する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記荷受台は、スタッカクレーンが立体自動倉庫の奥側の棚に入出庫作業をし、フォークリフトが荷捌き場の周辺で入出庫作業をしているときと、スタッカクレーンが立体自動倉庫の入口側の棚に入出庫作業をし、フォークリフトが荷捌き場から離れた位置で入出庫作業をしているときとでは、荷を仮置きするとき、スタッカクレーンとフォークリフトとの移動範囲の違いから時間的なずれが生じ、フォークリフトかスタッカクレーンのいずれかに待ち時間が発生するという問題がある。
【0010】
本発明は、上記のような問題点を解決するために創案されたもので、フォークリフトによる入出庫作業とスタッカクレーンによる入出庫作業に時間的なずれが生じても待ち時間を無くし、全体的な入出庫作業の効率向上を図ることができる立体自動倉庫用荷受台および立体自動倉庫用荷受電動台車を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明によれば、多列・多段の棚、スタッカクレーン、入出庫のための設備などで構成された立体自動倉庫の入出庫口の荷捌き場に設けられ、該立体自動倉庫に入出庫する荷を、自動倉庫内のスタッカクレーンとヤードのフォークリフトとが荷を受け渡す際に一時的に仮置きする立体自動倉庫用荷受台であって、該荷受台は、上下に2段以上の荷受材を有してなる立体自動倉庫用荷受台が提供される。
【0012】
上記荷受台は、地上に固定した4本の柱を有する下部フレームと、上下に2段以上の荷受材を横架した4本の柱を有する上部フレームと、これら下部フレームの上端から上部フレームの下端を複数のボルトで揺動可能に吊持した自動調芯型荷受台であるのが好ましい。
【0013】
また、上記荷受台は、地上に固定した4本の柱と、これらの柱に横架した上下に2段以上の荷受材とを有してなるものであってもよい。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、多列・多段の棚、スタッカクレーン、入出庫のための設備などで構成された立体自動倉庫の入出庫口の荷捌き場で、かつ、スタッカクレーンのレールに沿って移動可能に設けられ、立体自動倉庫とヤードとの間を往復移動して立体自動倉庫に入出庫する荷を、自動倉庫内のスタッカクレーンとヤードのフォークリフトとが荷を受け渡す際に仮置きして仲介する立体自動倉庫用荷受電動台車であって、該荷受電動台車の荷受台は、台車上に上下に2段以上の荷受材を有してなる立体自動倉庫用荷受電動台車が提供される。
【0015】
上記荷受台は、台車上に固定した4本の柱を有する下部フレームと、上下に2段以上の荷受材を横架した4本の柱を有する上部フレームと、これら下部フレームの上端から上部フレームの下端を複数のボルトで揺動可能に吊持した自動調芯型荷受台であるのが好ましい。
【0016】
また、上記荷受台は、台車上に固定した4本の柱と、これらの柱に横架した上下に2段以上の荷受材とを有してなるものであってもよい。
【0017】
次に本発明の作用について説明する。
立体自動倉庫に荷を入庫するときは、入庫する荷を、図示しないフォークリフトに載せて移動してきて立体自動倉庫の入出庫口の荷捌き場に設けられた荷受台の上下2段のうち、いずれか空いている方の荷受材上に仮置きする。スタッカクレーンが上下2段のうち、いずれか荷の置いてある荷受材から荷を受け取り、棚まで移動して格納する。一方、荷を出庫するときは、スタッカクレーンは出庫する荷が格納されている棚まで移動し、棚から荷を受け取り、移動してきて荷を荷受台の上下2段のうち、いずれか空いている方の荷受材上に仮置きする。仮置きされた荷は、荷受材からフォークリフトに渡されてヤード上を移動する。
【0018】
このように、荷受台の荷受材は上下2段以上になっているので、フォークリフトやスタッカクレーンが持ってきた荷を荷受台に置こうとするとき、すべての荷受材がふさがっていて待っていなくてはならないことがほとんどなくなり、フォークリフトによる入出庫作業とスタッカクレーンによる入出庫作業に時間的なずれが生じても待ち時間を無くし、全体的な入出庫作業の効率向上を図ることができる。
【0019】
【本発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は請求項2記載発明の立体自動倉庫用荷受台の斜視図であり、図2は荷受台の斜視拡大図である。なお、図6ないし図8に示した構成と同じ部分については、同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
【0020】
図において、13は立体自動倉庫用荷受台で、地上に固定した4本の柱13aを有する下部フレーム13Aと、下部荷受材13gと上部荷受材13kとを横架した4本の柱13eを有する上部フレーム13Bと、これら下部フレーム13Aの上端から上部フレーム13Bの下端を複数のボルト13iで揺動可能に吊持した自動調芯型荷受台である。
【0021】
下部フレーム13Aは、4本の柱13a間に横架した梁13bと各柱13aの上端に、スタッカクレーン5の走行レール9と直交する方向の外方に突設したブラケット13cと各柱13aの下端に設けたベース13dとを有している。
【0022】
上部フレーム13Bは、ブラケット13cの先端側に対向して設けられた4本の柱13eと柱13eの走行レール9に沿う方向に柱13e間に横架した下部梁13fおよび上部梁13nと柱13eの下部梁13fの上方に下部梁13fと直交する方向に設けた下部荷受材13gおよび柱13eの上端に上部梁13nと直交する方向に設けた上部荷受材13kと柱13eの下端に下部フレーム13Aのブラケット13cの下方に対向して設けたブラケット13hと下部荷受材13gの両端部に設けたガイド13jおよび上部荷受材13kの両端部に設けたガイド13mを有している。
【0023】
上部フレーム13Bは、下部フレーム13Aのブラケット13cから上部フレーム13Bのブラケット13hを介して4本のボルト13iにより揺動可能に吊持されている。下部梁13fおよび上部梁13nは、荷を受け渡す際、図示しないクレーンのフォークやフォークリフトのフォークの障害にならないように下部荷受材13gおよび上部荷受材13kよりも下方に設けられている。
【0024】
図3は請求項3記載発明の一実施形態を示す図で、立体自動倉庫用荷受台の斜視拡大図である。
図において、14は立体自動倉庫用荷受台である。荷受台14は、地上に設けられた4本の柱14aと柱14aの、タッカクレーン5の走行レール9に沿う方向に柱14a間に横架した下部梁14bおよび上部梁14cと柱14aの下部梁14bの上方に下部梁14bと直交する方向に設けた下部荷受材14eおよび柱14aの上端に上部梁14cと直交する方向に設けた上部荷受材14gと下部荷受材14eの両端部に設けたガイド14fおよび上部荷受材14gの両端部に設けたガイド14hを有している。
【0025】
次に本実施形態の作用について説明する。
立体自動倉庫1に荷4を入庫するときは、入庫する荷を、図示しないフォークリフトに載せて移動してきて立体自動倉庫1の入出庫口の荷捌き場11に設けられた荷受台13の上下2段のうち、いずれか空いている方の荷受材13g、13k上に仮置きする。スタッカクレーン5が上下2段のうち、いずれか荷の置いてある荷受材13g、13kから荷4を受け取り、棚3まで移動して格納する。一方、荷4を出庫するときは、スタッカクレーン5は出庫する荷4が格納されている棚3まで移動し、棚3から荷4を受け取り、移動してきて荷4を荷受台13の上下2段のうち、いずれか空いている方の荷受材13g、13k上に仮置きする。仮置きされた荷4は、荷受材13g、13kからフォークリフトに渡されてヤード上を移動する。
【0026】
このように、荷受台13の荷受材13g、13kは上下2段以上になっているので、フォークリフトやスタッカクレーン5が持ってきた荷4を荷受台13に置こうとするとき、すべての荷受材13g、13kがふさがっていて待っていなくてはならないことがほとんどなくなり、フォークリフトによる入出庫作業とスタッカクレーン5による入出庫作業に時間的なずれが生じても待ち時間を無くし、全体的な入出庫作業の効率向上を図ることができる。
【0027】
図4は請求項4記載発明の一実施形態を示す図で、立体自動倉庫用荷受電動台車の正面図である。なお、図1ないし図8に示した構成と同じ部分については、同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図において、15は立体自動倉庫用荷受電動台車である。荷受電動台車15は、立体自動倉庫1の荷捌き場11に、スタッカクレーン5のレール9に沿って敷設されたレール18上に移動可能に設けられている。16は荷受電動台車15上に設けられた荷受台である。荷受台16は、電動台車15上に固定した4本の柱16aを有する下部フレーム16Aと、下部荷受材16dと上部荷受材16fとを横架した4本の柱16cとを有する上部フレーム16Bと、これら下部フレーム16Aの上端のブラケット16bから上部フレーム16Bの下端のブラケット16hを複数のボルト16iで揺動可能に吊持した自動調芯型荷受台である。16eは下部荷受材16dの両端に設けたガイドであり、16gは上部荷受材16dの両端に設けたガイドである。
【0028】
荷受電動台車15は、レール14上を必要に応じて往復移動し、立体自動倉庫1とヤードとの間を往復移動して立体自動倉庫1に入出庫する荷4を、立体自動倉庫1内のスタッカクレーンとヤードのフォークリフトとが荷4を受け渡す際に、荷受台16の上下2段のうち、いずれか空いている方の荷受材16d、16f上に一時的に仮置きする。
【0029】
図5は請求項6記載発明の一実施形態を示す図で、立体自動倉庫用荷受電動台車の正面図である。なお、図1ないし図8に示した構成と同じ部分については、同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図において、17は荷受電動台車15上に設けられた荷受台である。荷受台17は、電動台車15上に固定した下部荷受材17bと上部荷受材17eとを横架した4本の柱17aとを有している。17cは下部荷受材17bの両端に設けたガイドであり、17eは上部荷受材17dの両端に設けたガイドである。
【0030】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、上下2段の荷受材に替えて3段の荷受材を設けてもよいなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0031】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、フォークリフトによる入出庫作業と立体自動倉庫内のスタッカクレーンによる入出庫作業に時間的なずれが生じても、待ち時間などの無駄な時間をなくし、全体的な入出庫作業の効率向上を図ることができるなどの優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載発明の立体自動倉庫設備用荷受台の斜視図である。
【図2】図1の荷受台の拡大斜視図である。
【図3】請求項3記載発明の立体自動倉庫設備用荷受台の拡大斜視図である。
【図4】請求項4記載発明の立体自動倉庫設備用荷受電動台車の正面図である。
【図5】請求項6記載発明の立体自動倉庫設備用荷受電動台車の正面図である。
【図6】従来の立体自動倉庫設備用荷受台の斜視図である。
【図7】図6の荷受台の拡大斜視図である。
【図8】図6に関連ある荷受台の吊持部の一部拡大図である。
【符号の説明】
1 立体自動倉庫
2 ラックパネル
3 棚
4 荷
5 スッタカクレーン
9 走行レール
11 荷捌き場
12、13、14、16、17 荷受台
15 荷受電動台車

Claims (2)

  1. 多列・多段の棚、スタッカクレーン、入出庫のための設備などで構成された立体自動倉庫の入出庫口の荷捌き場に設けられ、該立体自動倉庫に入出庫する荷について、フォークリフトで運ばれてきて入庫する荷を一時的に仮置きし、仮置きされた荷をスタッカクレーンで受け取って棚に格納し、スタッカクレーンで運ばれてきて出庫する荷を一時的に仮置きし、仮置きされた荷をフォークリフトで受け取って移動するのに使用する 立体自動倉庫用荷受台であって、該荷受台は、地上に固定した4本の柱を有する下部フレームと、上下に2段以上の荷受材を横架した4本の柱を有する上部フレームと、これら下部フレームの上端から上部フレームの下端を複数のボルトで揺動可能に吊持した自動調芯型荷受台であり、入出庫にあたって荷を運んできたスタッカクレーンまたはフォークリフトは上記荷受台の2段以上の荷受材の一部が塞がっていても、空いたほうの荷受材に荷を 仮置きすることができるようになっていることを特徴とする立体自動倉庫用荷受台。
  2. 多列・多段の棚、スタッカクレーン、入出庫のための設備などで構成された立体自動倉庫の入出庫口の荷捌き場に設けられ、該立体自動倉庫に入出庫する荷について、フォークリフトで運ばれてきて入庫する荷を一時的に仮置きし、仮置きされた荷をスタッカクレーンで受け取って棚に格納し、スタッカクレーンで運ばれてきて出庫する荷を一時的に仮置きし、仮置きされた荷をフォークリフトで受け取って移動するのに使用する 立体自動倉庫用荷受台を有する荷物の受け渡し方法であって、該荷受台は、地上に固定した4本の柱を有する下部フレームと、上下に2段以上の荷受材を横架した4本の柱を有する上部フレームと、これら下部フレームの上端から上部フレームの下端を複数のボルトで揺動可能に吊持した自動調芯型荷受台であり、入出庫にあたって荷を運んできたスタッカクレーンまたはフォークリフトは上記荷受台の2段以上の荷受材の一部が塞がっていても、空いたほうの荷受材に荷を 仮置きすることができるようになっていることを特徴とする立体自動倉庫の荷物の受け渡し方法。
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