JP4308974B2 - エレベータ制御システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数台のエレベータの各々のエレベータ制御装置が地震計からの地震検出信号に基づいて地震管制運転を行うようにしたエレベータ制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複数台のエレベータからなるエレベータ制御システムにおいては、各々のエレベータ毎にエレベータ制御装置が設けられている。そして、各々のエレベータ制御装置により地震管制運転が行われる。例えば、エレベータ機械室に複数種類の地震計を設置し、その地震計からの地震検出信号を各々のエレベータ制御装置に入力して、各々のエレベータ制御装置はその地震検出信号に基づいて自己のエレベータを地震管制運転するようになっている。
【0003】
地震計には、特低ガル地震計、低ガル地震計、高ガル地震計等が用いられ、これらは、地震の強さの検出レベルに応じて動作するようになっている。例えば、エレベータ機械室に一組の特低ガル地震計および低ガル地震計を設置した場合には、地震の強さに応じて、まず特低ガル地震計が動作し続いて低ガル地震計が動作する。これらの2種類の地震計からの地震検出信号は信号線系統を用いて各々のエレベータ制御装置まで伝達される。すなわち、地震計からの地震検出信号は信号線系統の信号線に出力され、途中で分配器により分配して何本もの信号線に分岐して各々のエレベータ制御装置まで伝達される。
【0004】
そして、エレベータ制御装置が地震計からの地震検出信号を検知すると、その地震検出レベルに応じた地震管制運転を行う。例えば、特低ガル地震計からの地震検出信号を検知した場合には、エレベータ制御装置はエレベータを最寄り階に着床し、所定時間(例えば60秒)経過後に自動復帰する地震管制運転を行う。また、低ガル地震計からの地震検出信号を検知した場合には、エレベータを最寄り階に着床し、その後、低ガル地震計のリセットが行われるまでエレベータを停止させる。このように、地震検出レベルに応じて適切な地震管制運転を行う。
【0005】
また、特低ガル地震計および低ガル地震計に加えて、高ガル地震計も設置している場合には、低ガル地震計または高ガル地震計が地震検出信号を検出したときは、エレベータが急行区間を走行中か否かを判定し、急行区間を走行中でないときは、エレベータを最寄り階に着床し、その後、低ガル地震計のリセットが行われるまでエレベータを停止させる。
【0006】
一方、エレベータが急行区間を走行中であるときは、エレベータが所定時間(例えば10秒)内で着床できるゾーン内にいるか否かを判定し、その所定時間以内で着床可能ならば最寄り階に着床する。そして、その後、低ガル地震計または高ガル地震計がリセットされるまで停止する。また、着床不可能ならば非常停止を行う。その際に、高ガル地震計の地震検出信号を検知していれば手動操作で着床し、高ガル地震検出信号を検知していなければ1分経過後自動でエレベータとカウンタウエイトとが離れる方向の最寄り階まで低速運転し着床するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特低ガル地震計および低ガル地震計に加えて、高ガル地震計も設置している場合には、高ガル地震計からの地震検出信号も各々のエレベータ制御装置に入力しなければならないことになる。つまり、3種類の地震計からの地震検出信号を各々の信号線を用いて伝達し、途中で分配器により分配して何本もの信号線を用いて各々のエレベータ制御装置まで伝達しなければならない。
【0008】
このように、特低ガル地震計および低ガル地震計に加えて、高ガル地震計を設置した場合には、信号線系統に多くの信号線を設置しなくてはならないので、信号線系統の配線数が多くなり複雑になっていた。
【0009】
そこで、従来より地震計からの地震検出信号をシリアル伝送線を用いてシリアルに各々のエレベータ制御装置に伝送するようにしたシリアル伝送線系統もあるが、シリアル伝送線系統に伝送異常が発生したときには各々のエレベータ制御装置において地震管制運転ができなくなる可能性がある。
【0010】
このように、信号線系統をシリアル伝送線系統で置き換えた場合には、信号線系統の配線は少なくなるもののシリアル伝送線系統に伝送異常が発生した場合に地震検出信号を各々のエレベータ制御装置は検知することができなくなるので信頼性が確保できない。
【0011】
そのため、信頼性を確保した地震管制運転を行うためには、シリアル伝送線系統を用いる場合であっても、特低ガル地震計、低ガル地震計、高ガル地震計と各々の制御装置とを結ぶ信号線系統も同時に用いるようにしている。つまり、シリアル伝送線系統に加えて信号線系統も併設することになるので、シリアル伝送線系統に加え信号線系統も必要となり、配線本数の多さと回路の複雑性は解消されなかった。
【0012】
本発明の目的は、複数種類の地震計と各々のエレベータ制御装置との間の配線を増やすことなく、地震管制運転を適正にできるエレベータ制御システムを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係わるエレベータ制御システムは、複数種類の地震計からの地震検出信号を複数台のエレベータの各々のエレベータ制御装置に送信し、前記各々のエレベータ制御装置で地震管制運転を行うようにしたエレベータ制御システムにおいて、前記地震計のうち特低ガル地震計および高ガル地震計の地震検出信号を各エレベータ制御装置にシリアル伝送線を用いて直列伝送で伝えるシリアル伝送線系統と、前記地震計のうち低ガル地震計の地震検出信号を信号線を用いて各エレベータ制御装置に伝える信号線系統と、前記各エレベータ制御装置に設けられ前記シリアル伝送線系統の異常を検出する伝送異常検出手段と、前記各エレベータ制御装置に設けられ前記シリアル伝送線系統を介して得られる前記特低ガル地震計の地震検出信号、前記高ガル地震計の地震検出信号、前記信号線系統を介して得られる前記低ガル地震計の地震検出信号および前記伝送異常検出手段からの伝送異常信号に基づいて地震管制運転の種別を判別する地震管制判別手段と、前記地震管制判別手段で判別された種別に基づいて地震管制運転を行う地震管制運転制御手段とを備え、前記信号線系統から得られる前記低ガル地震計の地震検出信号がオン状態で前記伝送異常検出手段が前記シリアル伝送線系統の異常を検出したときは、前記地震管制運転制御手段は、エレベータが急行ゾーン内走行中でないときは最寄り階に着床し、急行ゾーン内走行中のときは非常停止して手動で最寄り階に着床させることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の基本構成に係わるエレベータ制御システムの構成図である。図1において、エレベータ制御装置1は複数台のエレベータに対してそれぞれ設けられる。図1では、3台のエレベータ制御装置1が設けられたものを示している。地震計はエレベータの機械室に共通に設けられ、この基本構成では特低ガル地震計2と低ガル地震計3が設けられている。
【0024】
特低ガル地震計2の地震検出信号は、シリアル伝送線系統の伝送信号変換器4でシリアル伝送信号に変換されシリアル伝送線5に送信される。一方、低ガル地震計3の地震検出信号は、信号線系統の信号線6に送信される。
【0025】
各々のエレベータ制御装置1では、シリアル伝送線系統のシリアル伝送線5からのシリアル伝送信号を伝送信号変換器7で地震検出信号に再変換して伝送異常検出手段8および地震管制判別手段9に出力する。伝送異常検出手段8は、伝送信号変換器4、7およびシリアル伝送線5から構成されるシリアル伝送線系統の異常を検出するものであり、シリアル伝送線系統の異常を検出したときは、その旨を地震管制判別手段9に出力する。
【0026】
地震管制判別手段9は、シリアル伝送線系統を介して得られる特低ガル地震計2の地震検出信号、信号線系統の信号線6を介して得られる低ガル地震計3の地震検出信号および伝送異常検出手段8からの伝送異常信号に基づいて地震管制運転の種別を判別する。地震管制判別手段9で判別された地震管制運転の種別は、地震管制運転制御手段10に入力され、地震管制運転制御手段10ではその種別に基づいて地震管制運転を行う。
【0027】
このように、特低ガル地震計2からの地震検出信号はシリアル伝送線系統で各々のエレベータ制御装置1に伝送され、また低ガル地震計3からの地震検出信号は信号線系統で各々のエレベータ制御装置1に送信され、各々のエレベータ制御装置1はそれらの地震検出信号やシリアル伝送線系統の異常信号に基づいて自己のエレベータを地震管制運転するようになっている。
【0028】
図2は、本発明の基本構成におけるエレベータ制御装置1の動作を示すフローチャートである。
【0029】
まず、エレベータ制御装置1の地震管制判別手段9では、シリアル伝送線5および伝送信号変換器7を介して入力された特低ガル地震計3の地震検出信号(以下、特低ガル信号という)の有無を判定する(S101)。特低ガル信号がオン、すなわち、特低ガル地震計3が地震検出信号を検出しているときは、伝送異常検出手段8がシリアル伝送線系統の異常を検出しているか否かを判定する(S102)。シリアル伝送線系統に異常が発生している場合には、特低ガル信号の信頼性が低いため、信号線6を介して得られる低ガル地震計3の地震検出信号(以下、低ガル信号という)の有無を判定する(S103)。
【0030】
この判定で、低ガル信号がオフであった場合は、地震管制判別手段9は地震管制運転の種別として特低ガル処理Iと判定し、低ガル信号がオンであった場合は、地震管制判別手段9は地震管制運転の種別として低ガル処理Bと判定する。
【0031】
すなわち、地震管制判別手段9は、ステップS103の判定で低ガル信号がオフであった場合は少なくとも低ガルレベルに達しない地震が検出されたもの推定し、特低ガル処理Iの指令を地震管制運転制御手段10に出す。地震管制運転制御手段10では、この特低ガル処理Iの指令を受けて特低ガル処理Iの地震管制運転を実行する。
【0032】
まず、エレベータを最寄り階まで運行し、その最寄り階に着床させる(S202)。そして、一旦エレベータを停止させサービスを一時停止させる(S203)。この場合、シリアル伝送線系統の異常状態であるので特低ガル地震計2の地震検出信号を信頼性良く検出できないが、低ガル地震計3の地震検出信号がオフであるので、地震が発生しているとしても少なくとも低ガルレベルには達しない地震であると推定できる。そこで、通常の場合の所定時間(例えば60秒)より長い所定時間(例えば180秒)をカウントし(S204)、その間においてエレベータの運行サービスを一時中断した後、伝送信号変換器7の特低ガル信号をリセットし(S205)、エレベータの運行サービス再開に備える。その後、エレベータの運行サービスを再開し(S104)、特低ガル処理Iの地震管制運転処理を完了する。
【0033】
一方、地震管制判別手段9でのステップS103の低ガル信号オン判定において低ガル信号がオンであった場合には、地震管制判別手段9は低ガル処理Bの指令を地震管制運転制御手段10に出す。地震管制運転制御手段10では、この低ガル処理Bの指令を受けて低ガル処理Bの地震管制運転を実行する。この低ガル処理Bでは、エレベータを最寄り階まで運行しその最寄り階に着床させ(S207)、最寄り階着床後にエレベータ運行のサービス中断を行う(S105)。これは、低ガル地震計3がリセットされるまでエレベータの運行サービスを中断し、地震管制運転処理を完了する。
【0034】
次に、地震管制判別手段9でのステップS102での伝送異常発生判定において、伝送異常の発生を検出しなかった場合は、通常通り特低ガル地震を検出し続けている状態である。そこで、低ガル地震計3が地震検出信号を検出しているか否かの低ガル信号オン判定を行う(S106)。
【0035】
この判定で、低ガル信号がオフであった場合は、地震管制判別手段9は地震管制運転の種別として特低ガル処理Lと判定し、低ガル信号がオンであった場合は、地震管制判別手段9は地震管制運転の種別として低ガル処理Bと判定する。
【0036】
すなわち、地震管制判別手段9は、ステップS106の判定で低ガル信号がオフであった場合には、シリアル伝送線系統が異常ではないことから特低ガルレベルの地震を検出したものとして判断できる。そこで、地震管制判別手段9は特低ガル処理Lの指令を地震管制運転制御手段10に出力する。地震管制運転制御手段10では、この特低ガル処理Lの指令を受けて特低ガル処理Lの地震管制運転を実行する。
【0037】
特低ガル処理Lの地震運転管制では、エレベータを最寄り階まで運行し、その最寄り階に着床させる(S209)。そして、一旦エレベータを停止させサービスを一時停止させる(S210)。この場合、シリアル伝送線系統は異常状態ではないので特低ガル地震計2の地震検出信号は信頼できるので、特低ガル信号がオンの状態と判断する。そこで、通常の場合の所定時間(例えば60秒)をカウントし(S211)、その間においてエレベータの運行サービスを一時中断した後、シリアル伝送線5を通して特低ガル地震計2のリセットを行い(S212)、エレベータの運行サービス再開に備える。その後、エレベータの運行サービスを再開し(S104)、特低ガル処理Lの地震管制運転処理を完了する。
【0038】
一方、地震管制判別手段9でのステップS106の低ガル信号オン判定において、低ガル信号がオンであった場合には、地震管制判別手段9は低ガルレベル以上の地震が検出された状態であるとして、低ガル処理Bの指令を地震管制運転制御手段10に出力する。地震管制運転制御手段10では、この低ガル処理Bの指令を受けて低ガル処理Bの地震管制運転を実行する。この低ガル処理Bでは、エレベータを最寄り階まで運行しその最寄り階に着床させ(S207)、最寄り階着床後にエレベータ運行のサービス中断を行う(S105)。これは、低ガル地震計3がリセットされるまでエレベータの運行サービスを中断し、地震管制運転処理を完了する。
【0039】
また、地震管制判別手段9でのステップS101の特低ガル信号オン判定において特低ガル信号がオフであった場合は、地震管制判別手段9は伝送異常検出手段8がシリアル伝送線系統の異常を検出しているか否かを判定する(S108)。シリアル伝送線系統に異常が発生している場合には、特低ガル信号の信頼性が低いため、信号線6を介して得られる低ガル地震計3の地震検出信号(低ガル信号)の有無を判定する(S109)。
【0040】
この判定で低ガル信号オンであった場合は、地震管制判別手段9は地震管制運転の種別は低ガル処理Bであると判定する。一方、低ガル信号オフであった場合は、地震管制判別手段9は単なる伝送異常が発生したものとして伝送異常処理を行い(S110)、地震管制運転制御手段10に対しサービス継続処理の指令を出力し、地震管制運転制御手段10はその指令を受けてエレベータの運行サービスを続行し地震管制運転処理は完了する。
【0041】
また、地震管制判別手段9でのステップS108の伝送異常発生判定において、伝送異常が検出されなかった場合は、地震管制判別手段9は特低ガル信号の信頼性が低いため、信号線6を介して得られる低ガル地震計3の地震検出信号(低ガル信号)の有無を判定する(S111)。
【0042】
この判定で低ガル信号オンであった場合は、地震管制判別手段9は地震管制運転の種別は低ガル処理Bであると判定する。一方、低ガル信号オフであった場合は、地震管制判別手段9は地震は検出されなかったものとして地震未検出処理を行い(S112)、地震管制運転制御手段10に対しサービス継続処理の指令を出力し、地震管制運転制御手段10はその指令を受けてエレベータの運行サービスを続行し地震管制運転処理は完了する。
【0043】
以上説明したように、本発明の基本構成によれば、信号線系統の一部を伝送線に置替えることにより配線数の削減と配線回路の簡略化ができ、かつ地震判定の信頼性を従来レベルに維持することができる。
【0044】
すなわち、伝送異常検出手段8がシリアル伝送線系統の異常を検出したときには、信号線系統から得られる低ガル地震計3の地震検出信号のオンオフ状態により、エレベータの運行サービスの継続、中断、再開を行うので、シリアル伝送線系統の異常が発生した場合であっても安全にエレベータを運行できる。
【0045】
以上の説明では、低ガル地震計3の地震検出信号は、信号線6で伝達するようにしたが、低ガル地震計3の地震検出信号を信号線6で伝達すると共に伝送線5でも伝送するようにしても良い。また、伝送信号変換器7や伝送異常検出手段8を一つのマイコン上でソフトウエアによって実現しても良いし、伝送信号変換器7、伝送異常検出手段8、地震管制判別手段9を一つのマイコン上にソフトウエアによって実現しても良い。さらには、伝送信号変換器7、伝送異常検出手段8、地震管制判別手段9、地震管制運転制御手段10を一つのマイコン上にソフトウエアによって実現しても良い。
【0046】
次に、本発明の実施の形態を説明する。図3は本発明の実施の形態に係わるエレベータ制御システムの構成図である。この実施の形態は、図1に示す基本構成に対し、高ガル地震計11を追加して設け、伝送信号変換器4およびシリアル伝送線5を介して高ガル地震計11の地震検出信号を各々のエレベータ制御装置1に伝送するようにしたものである。そして、各々のエレベータ制御装置1では、高ガル地震計11の地震検出信号をも加味して地震管制運転を行う。これは、エレベータの急行ゾーンにおける地震管制運転も含んで行うことができるようにするためである。
【0047】
図3において、エレベータ制御装置1は複数台(3台)のエレベータに対してそれぞれ設けられ、地震計はエレベータの機械室に共通に設けられる。この実施の形態では、地震計として特低ガル地震計2および低ガル地震計3に加えて高ガル地震計11が設けられている。
【0048】
特低ガル地震計2および高ガル地震計11の各地震検出信号は、シリアル伝送線系統の伝送信号変換器4でシリアル伝送信号に変換されシリアル伝送線5に送信される。一方、低ガル地震計3の地震検出信号は、信号線系統の信号線6に送信される。
【0049】
各々のエレベータ制御装置1では、シリアル伝送線系統のシリアル伝送線5からのシリアル伝送信号を伝送信号変換器7で地震検出信号に再変換して伝送異常検出手段8および地震管制判別手段9に出力する。伝送異常検出手段8は、伝送信号変換器4、7およびシリアル伝送線5から構成されるシリアル伝送線系統の異常を検出するものであり、シリアル伝送線系統の異常を検出したときは、その旨を地震管制判別手段9に出力する。
【0050】
地震管制判別手段9は、シリアル伝送線系統を介して得られる特低ガル地震計2および高ガル地震計11の各地震検出信号、信号線系統の信号線6を介して得られる低ガル地震計3の地震検出信号および伝送異常検出手段8からの伝送異常信号に基づいて地震管制運転の種別を判別する。地震管制判別手段9で判別された地震管制運転の種別は、地震管制運転制御手段10に入力され、地震管制運転制御手段10ではその種別に基づいて地震管制運転を行う。
【0051】
このように、特低ガル地震計2および高ガル地震計11からの地震検出信号はシリアル伝送線系統で各々のエレベータ制御装置1に伝送され、また低ガル地震計3からの地震検出信号は信号線系統で各々のエレベータ制御装置1に送信され、各々のエレベータ制御装置1はそれらの地震検出信号やシリアル伝送線系統の異常信号に基づいて自己のエレベータを地震管制運転するようになっている。
【0052】
図4は、本発明の実施の形態におけるエレベータ制御装置1の地震管制判別手段9の動作を示すフローチャートである。図2に示した基本構成の地震管制判別手段9の動作フローチャートに対し、ステップS307およびステップS313が追加されている。
【0053】
ステップS307は、ステップS106の低ガル信号オン判定で低ガル信号がオンであった場合には、再度、伝送異常検出手段8がシリアル伝送線系統の異常を検出しているか否かを判定し、シリアル伝送線系統を介して得られる特低ガル地震計2および高ガル地震計11の地震検出信号に信頼性があるか否かを判定する。そして、シリアル伝送線系統に異常が検出された場合は、後述するように地震管制運転制御手段10において、急行ゾーンを含む地震管制運転の高ガル処理Jを実行する。一方、シリアル伝送線系統に異常が検出されない場合は、後述するように地震管制運転制御手段10において、急行ゾーンを含む地震管制運転の低ガル処理Kを実行する。
【0054】
ステップS313の場合も同様に、ステップS111の低ガル信号オン判定で低ガル信号がオンであった場合には、再度、伝送異常検出手段8がシリアル伝送線系統の異常を検出しているか否かを判定し、シリアル伝送線系統を介して得られる特低ガル地震計2および高ガル地震計11の地震検出信号に信頼性があるか否かを判定する。そして、シリアル伝送線系統に異常が検出された場合は、後述するように地震管制運転制御手段10において、急行ゾーンを含む地震管制運転の高ガル処理Jを実行する。一方、シリアル伝送線系統に異常が検出されない場合は、後述するように地震管制運転制御手段10において、急行ゾーンを含む地震管制運転の低ガル処理Kを実行する。
【0055】
また、ステップS103およびステップS109の低ガル信号オン判定で低ガル信号がオンであった場合には、後述するように地震管制運転制御手段10において、急行ゾーンを含む地震管制運転の高ガル処理Jを実行し、シリアル伝送線系統に異常が検出されない場合は、後述するように地震管制運転制御手段10において、図2に述べた特低ガル処理Iを実行する。
【0056】
また、ステップS109およびステップS111の低ガル信号オン判定で低ガル信号がオフであった場合には、後述するように地震管制運転制御手段10において、伝送異常または地震未検出処理の後、エレベータの運行サービスの継続処理Oを実行する。
【0057】
図5は、本発明の実施の形態におけるエレベータ制御装置1の地震管制運転制御手段10の動作を示すフローチャートである。特低ガル処理I、Lは、図2に示した基本構成の特低ガル処理I、Lと同一であるので、その説明は省略する。また、継続処理Oも同一であるので同様に説明は省略する。
【0058】
まず、地震管制運転制御手段10の高ガル処理Jは、地震管制判別手段9でのステップS103、S109の低ガル信号オン判定で低ガル信号がオンであった場合、およびステップS307、S313の伝送異常発生判定でシリアル伝送線系統に異常が発生していると判定された場合に実行される。
【0059】
まず、エレベータが急行ゾーン内を走行中であるか否かを判定し(S407)、エレベータが急行ゾーン内を走行中であるときは一旦エレベータを非常停止させる(S408)。そして、非常停止させた後に手動操作にて低速で最寄り階に着床させる(S409)。一方、エレベータが急行ゾーン内を走行中でないときは、図2に示した低ガル処理Bと同様に最寄り階に着床させる。そして、最寄り階に着床後は地震計がリセットされるまでサービスを中断し(S105)、地震管制運転処理を完了する。
【0060】
このように、信号線系統から得られる低ガル地震計3の地震検出信号がオン状態で伝送異常検出手段8がシリアル伝送線系統の異常を検出したときは(S103、S307、S109、S313)、高ガル地震計11が地震検出信号を検出しているとみなし地震管制運転制御手段10は高ガル処理Jを行う。
【0061】
次に、地震管制運転制御手段10の低ガル処理Kは、地震管制判別手段9でのステップS307、S313の伝送異常発生判定でシリアル伝送線系統に異常が発生していないと判定された場合に実行される。
【0062】
シリアル伝送線系統に異常がない場合は、シリアル伝送線5を介して高ガル地震計11の地震検出信号を正常に検知できるので、低ガル地震計3の地震検出信号が検出されている場合には、低ガル処理Kを行うことになる。すなわち、この実施の形態では、高ガル地震計11を設けエレベータの急行ゾーンにおける地震管制運転も含んで行うようにしているので、図2に示した基本構成における低ガル処理Bに代えて、エレベータの急行ゾーンにおける地震管制運転も含んで行う低ガル処理Kを行う。
【0063】
まず、エレベータが急行ゾーン内を走行中であるか否かを判定し(S412)、エレベータが急行ゾーン内を走行中であるときは一旦エレベータを非常停止させる(S413)。そして、シリアル伝送線5を介して検出される高ガル地震計11の地震検出信号の有無を確認のために判定し(S414)、高ガル信号がオンであった場合は手動操作にて低速で最寄り階に着床させる(S415)。また、高ガル信号がオフであった場合は自動で最寄り階まで低速で着床させる(S416)。一方、エレベータが急行ゾーン内を走行中でないときは、図2に示した低ガル処理Bと同様に最寄り階に着床させる。そして、最寄り階に着床後は地震計がリセットされるまでサービスを中断し(S105)、地震管制運転処理を完了する。
【0064】
このように、信号線系統から得られる低ガル地震計3の地震検出信号がオン状態で伝送異常検出手段8がシリアル伝送線系統の異常を検出していないときは、地震管制運転制御手段10は、エレベータが急行ゾーン内走行中でないときは、低ガル処理Kを行う。
【0065】
以上述べたように、本発明の実施の形態によれば、基本構成の効果に加え、信号線系統より得られる低ガル信号がオンの状態でシリアル伝送線系統に異常が発生している場合、またはシリアル伝送線系統に異常が発生した状態で信号線系統より得られる低ガル信号がオンである場合には、高ガル地震計11が地震検出信号を検知しているとみなして地震管制運転を行うので、シリアル伝送線系統の異常が発生した場合であっても安全にエレベータを運行できる。
【0066】
以上の説明では、低ガル地震計3の地震検出信号は、信号線6で伝達するようにしたが、低ガル地震計3の地震検出信号を信号線6で伝達すると共に伝送線5でも伝送するようにしても良い。また、伝送信号変換器7や伝送異常検出手段8を一つのマイコン上でソフトウエアによって実現しても良いし、伝送信号変換器7、伝送異常検出手段8、地震管制判別手段9を一つのマイコン上にソフトウエアによって実現しても良い。さらには、伝送信号変換器7、伝送異常検出手段8、地震管制判別手段9、地震管制運転制御手段10を一つのマイコン上にソフトウエアによって実現しても良い。
【0067】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば信号線系統伝達手段の配線本数を減らしながら、信頼性を確保した地震管制を行うことが可能となる。
【0068】
すなわち、シリアル伝送線系統の異常を検出したときには、信号線系統から得られる低ガル地震計の地震検出信号のオンオフ状態により、エレベータの運行サービスの継続、中断、再開を行うので、シリアル伝送線系統の異常が発生した場合であっても安全にエレベータを運行できる。
【0069】
また、信号線系統より得られる低ガル信号がオンの状態でシリアル伝送線系統に異常が発生している場合、またはシリアル伝送線系統に異常が発生した状態で信号線系統より得られる低ガル信号がオンである場合には、高ガル地震計が地震検出信号を検知しているとみなして地震管制運転を行うので、シリアル伝送線系統の異常が発生した場合であっても安全にエレベータを運行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の基本構成に係わるエレベータ制御システムの構成図である。
【図2】 図2は、本発明の基本構成におけるエレベータ制御装置1の動作を示すフローチャートである。
【図3】 図3は、本発明の実施の形態に係わるエレベータ制御システムの構成図である。
【図4】 図4は、本発明の実施の形態におけるエレベータ制御装置1の地震管制判別手段の動作を示すフローチャートである。
【図5】 図5は、本発明の高ガル地震計におけるエレベータ制御装置1の地震管制運転制御手段の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エレベータ制御装置
2 特低ガル地震計
3 低ガル地震計
4、7 伝送信号変換器
5 シリアル伝送線
6 信号線
8 伝送異常検出手段
9 地震管制判別手段
10 地震管制運転制御手段
11 高ガル地震計

Claims (1)

  1. 複数種類の地震計からの地震検出信号を複数台のエレベータの各々のエレベータ制御装置に送信し、前記各々のエレベータ制御装置で地震管制運転を行うようにしたエレベータ制御システムにおいて、前記地震計のうち特低ガル地震計および高ガル地震計の地震検出信号を各エレベータ制御装置にシリアル伝送線を用いて直列伝送で伝えるシリアル伝送線系統と、前記地震計のうち低ガル地震計の地震検出信号を信号線を用いて各エレベータ制御装置に伝える信号線系統と、前記各エレベータ制御装置に設けられ前記シリアル伝送線系統の異常を検出する伝送異常検出手段と、前記各エレベータ制御装置に設けられ前記シリアル伝送線系統を介して得られる前記特低ガル地震計の地震検出信号、前記高ガル地震計の地震検出信号、前記信号線系統を介して得られる前記低ガル地震計の地震検出信号および前記伝送異常検出手段からの伝送異常信号に基づいて地震管制運転の種別を判別する地震管制判別手段と、前記地震管制判別手段で判別された種別に基づいて地震管制運転を行う地震管制運転制御手段とを備え、前記信号線系統から得られる前記低ガル地震計の地震検出信号がオン状態で前記伝送異常検出手段が前記シリアル伝送線系統の異常を検出したときは、前記地震管制運転制御手段は、エレベータが急行ゾーン内走行中でないときは最寄り階に着床し、急行ゾーン内走行中のときは非常停止して手動で最寄り階に着床させることを特徴とするエレベータ制御システム。
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