JP4308869B2 - 接着剤、それからなる積層物 - Google Patents
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Description
例えば、ポリ乳酸系樹脂を用いたフィルムなどの成形体が実用されているが、使用に当たっては機械的特性や、バリア性などに改善の余地がある。これらの問題を解決する手段の一つとして、異種樹脂材料との複合化を挙げることができる。例えば、ポリ乳酸系樹脂フィルムにバリア性や柔軟性に優れたポリオレフィンフィルムのような異種樹脂フィルムを積層することで、ポリ乳酸系樹脂フィルムの弱点を補うことができると考えられている。
すなわち、媒体を含む接着剤には溶剤性、水性があるが、溶剤性接着剤は、有機溶剤を含んでいるため、引火等の危険性があり、また、環境汚染等の問題があった。近年、揮発性有機化合物(VOC)の規制が特に厳しくなり、接着剤の分野でも、水性接着剤へとその様態が移行しつつある。中でも、水性分散体(エマルション)は、環境への負荷が小さく、また溶剤性接着剤と同様に液状であることから、現行の塗装ラインをほぼそのまま使用できるという長所を有するため、代替技術のうちで最も有望視されている。
例えば、ポリ乳酸樹脂とウレタン樹脂(特許文献1、2)からなる樹脂組成物に関する検討は行われているが、ポリ乳酸樹脂に、耐衝撃強度や機械強度、溶融張力を付与することを目的としており、接着剤、特に水性接着剤としての検討はなされていない。また、ポリ乳酸樹脂水性分散体と石油系樹脂エマルションからなるコート剤に言及した文献もあるが(特許文献3)、これは床用艶出し剤に関する検討であるため接着剤としての検討が行われていない。水性接着剤用途としてはポリ乳酸樹脂とポリエステル系樹脂からなる水性接着剤に関する検討がなされているが(特許文献4)、実質的にポリ乳酸樹脂フィルム同士の貼り合せや、ポリ乳酸樹脂フィルムと紙との貼り合わせについてしか検討されておらず、ポリ乳酸系樹脂基材と異種樹脂基材との接着には検討の余地があった。また、本発明者らも、乳酸残基を含有する生分解性ポリエステル樹脂の水性分散体を接着剤として使用する検討を行っているが(特許文献5)、特定組成の樹脂を重合するという煩わしさに加えて、ポリ乳酸系樹脂基材と異種樹脂基材との接着には検討の余地があった。また、特許文献5において、ウレタン樹脂添加の可能性について言及しているが、ポリ乳酸系樹脂基材と異種樹脂基材との接着性向上には検討の余地があった。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)ポリ乳酸系樹脂材料とポリオレフィン樹脂材料とを接着する接着剤であって、前記接着剤が、ポリエーテルポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応により得られるポリエーテル型ポリウレタン樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)とをA/B=99/1〜50/50(質量比)の割合で含むものであることを特徴とする接着剤。
(2)ポリ乳酸系樹脂材料とポリオレフィン樹脂材料とを接着する接着剤であって、前記接着剤が、ポリエーテルポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応により得られるポリエーテル型ポリウレタン樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)とテルペン系粘着付与材(C)とをA/B=99/1〜50/50(質量比)の割合で含み、かつ、((A+B)/C)=100/1〜100/40(質量比)の割合で含むものであることを特徴とする接着剤。
(3)ワックス(D)を含有することを特徴とすることを特徴とする(1)または(2)に記載の接着剤。
(4)媒体(E)を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の接着剤。
(5)ポリエーテル型ポリウレタン樹脂(A)水性分散体およびポリ乳酸系樹脂(B)水性分散体と、テルペン系粘着付与剤(C)水性分散体および/またはワックス(D)水性分散体とを混合することを特徴とする(4)記載の接着剤の製造方法。
(6)ポリ乳酸系樹脂材料とポリオレフィン樹脂材料とが(1)〜(4)記載の接着剤によって接着されたものであることを特徴とする積層物。
本発明の接着剤は、ポリエーテル型ポリウレタン樹脂(A)を含有することが必要である。ポリエーテル型ポリウレタン樹脂以外のポリウレタン樹脂、例えば、ポリエステル型ポリウレタン樹脂またはポリカーボネート型ポリウレタン樹脂を使用した場合、ポリ乳酸系樹脂と異種樹脂材料とを良好に接着することができない。
ポリウレタン樹脂とは、主鎖中にウレタン結合を含有する高分子であり、ポリエーテル型ポリウレタン樹脂(A)は、例えばポリエーテルポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応で得られるものである。
その他のポリオールとして、本発明の効果を損なわない範囲で、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等を併用してもよい。
ジイソシアネート類の具体例としては、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジメチルジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、ダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート、およびこれらのアダクト体、ビウレット体、イソシアヌレート体などが挙げられ、中でもイソホロンジイソシアネートが好ましい。
なお、ポリエーテル型ポリウレタン樹脂(A)の重量平均分子量は、GPC分析(島津製作所製、溶媒:テトラヒドロフラン、屈折率分光計、ポリスチレン換算)などにより分析することができる。
テルペン系粘着付与剤(C)としては、低重合テルペン系、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、テルペンフェノール系、芳香族変性テルペン系、水素添加テルペンなどが挙げられる。
ワックス(D)は、合成ワックスでも天然ワックスでもかまわないが、環境問題の観点から天然ワックスが好ましい。具体的には、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木ろうなどの植物ワックス、セラックワックス、ラノリンワックスなどの動物ワックス、モンタンワックス、オゾケライトなどの鉱物ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックスが挙げられる。さらに、安全性の観点からFDA(Food and Drug Administration)に合格しているものが好ましい。具体的には、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木ロウなどが挙げられる。これらのワックスは単独で使用してもよく、あるいは2種類以上を併用してもよい。
押出温度は、接着剤を構成する樹脂や基材材料、被着体材料の融点または流動開始温度以上であることが必要であり、融点または流動開始温度より10℃以上高いことが好ましい。たとえば、ポリエーテル型ポリウレタン樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)とテルペン系粘着付与剤(C)とからなる接着剤の場合、押出温度は180〜230℃が好ましく、190〜220℃がさらに好ましい。温度が低すぎると押出しが不安定になったり、過負荷に陥りやすく、逆に温度が高すぎると樹脂が分解し、得られる積層体の強度が低下したり、着色する等の問題が発生するため好ましくない。
有機溶剤の例としては、ジエチルケトン(3−ペンタノン)、メチルプロピルケトン(2−ペンタノン)、メチルイソブチルケトン(4−メチル−2−ペンタノン)、2−ヘキサノン、5−メチル−2−ヘキサノン、2−へプタノン、3−へプタノン、4−へプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、ベンゼン、ソルベッソ100、ソルベッソ150等の芳香族炭化水素類、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン等の脂肪族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン等の含ハロゲン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジエチル、γ―ブチロラクトン、イソホロン等のエステル類、加えて後述の親水性有機溶剤などが挙げられる。これらの有機溶剤を媒体(E)として接着剤に含有させることによって、溶剤系接着剤を得ることができる。その製造方法は特に限定されるものではなく、市販のポリエーテル型ポリウレタン樹脂(A)と必要に応じてポリ乳酸系樹脂(B)および/またはテルペン系粘着付与剤(C)および/またはワックス(D)とを、同時に有機溶剤に溶解してもよく、別々に有機溶剤に溶解したものを特定の割合で混合してもよい。
媒体(E)として水と親水性有機溶剤の混合物を使用する場合、親水性有機溶媒は主に基材へのぬれ性を付与するために添加される。媒体(E)における親水性有機溶剤の割合は、環境面および水性接着剤の液安定性の面より、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましく、含有していないことが特に好ましい。
ポリ乳酸系樹脂(B)水性分散体は、上記方法で製造できるが、市販されているポリ乳酸系樹脂水性分散体を用いてもよい。市販の水性分散剤としては、例えば、第一工業製薬社製のプラセマシリーズやミヨシ油脂社製のランディPLシリーズなどが挙げられる。
また、市販されているテルペン系粘着付与剤水性分散体を用いてもよい。市販の水性分散剤としては、例えば、ヤスハラケミカル社製のナノレットシリーズや中京油脂社製のレゼムシリーズや荒川化学社製のタマノルシリーズなどが挙げられる。
また、市販されているワックス水性分散体を用いてもよい。市販の水性分散剤としては、例えば、ユニチカ社製のワックスエマルションや日本精鑞社製のEMUSTARシリーズなどが挙げられる。
架橋剤としては、自己架橋性を有する架橋剤、カルボキシル基と反応する官能基を分子内に複数個有する化合物、多価の配位座を有する金属錯体を用いることができ、このうち、イソシアネート化合物、メラミン化合物、尿素化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン基含有化合物、アジリジン化合物、ジルコニウム塩化合物、シランカップリング剤、分子内に2つ以上の(メタ)アクリル基を有する化合物、分子内に(メタ)アクリル基とグリシジル基を1つずつ有する化合物等が好ましい。また、これらの架橋剤を組み合わせて使用してもよい。
可塑剤としては、ポリ乳酸系樹脂(B)に対して相溶し、かつ、不揮発性であり、環境問題などの観点から無毒性で、さらにFDA(Food and Drug Administration)に合格しているものが好ましい。具体的には、エーテルエステル系可塑剤、オキシ酸エステル系可塑剤である。エーテルエステル系可塑剤の具体例としては、ビスメチルジエチレングリコールアジペート、ビスブチルジエチレングリコールアジペートなどである。また、オキシ酸エステル系可塑剤の具体例としては、アセチルクエン酸トリブチル等が挙げられる。これらの可塑剤は単独で使用してもよく、あるいは2種類以上を併用してもよい。
他の重合体としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、変性ナイロン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは2種以上を混合して使用してもよい。
粘着付与成分としては、ロジン類、石油樹脂、クマロン樹脂、インデン樹脂などが挙げられる。ロジン類としては、重合ロジン、不均化ロジン、マレイン化ロジン、フマル化ロジン、及びこれらのグリセリンエステル、ペンタエリスリトールエステル、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル、エチレングリコールエステル、ジエチレングリコールエステル、トリエチレングリコールエステルなどが挙げられる。石油樹脂としては、炭素数5個の石油留分を重合した石油樹脂、炭素数9個の石油留分を重合した石油樹脂、及びこれらを水素添加した石油樹脂、マレイン酸変性、フタル酸変性石油樹脂などが挙げられる。
被着体を積層する条件は特に限定されないが、温度は40℃以上であり、基材が樹脂材料である場合は、樹脂の融点以下であることが好ましい。被着体を積層する方法としては、例えば、被着体フィルムを熱ロールで圧力をかけながら、基材上の接着層上にラミネートする方法や、溶融した被着体材料を、基材上の接着層上に押出ラミネートする方法が挙げられる。
(A)評価方法
(1)ウレタン樹脂の構成
赤外分光分析および1H−NMR分析により求めた。媒体(E)を含む場合、下記の固形分濃度を求める方法と同様にして媒体(E)を除去した後測定した。
赤外分光分析:KBr法にて、Perkin Elmer System 2000を用い求めた。
1H−NMR分析:日本電子社製、Lambda300MHz NMRを用い求めた。DMSO(d3)を溶媒とし、80℃で測定した。
(2)水性接着剤の固形分濃度
接着剤を適量秤量し、これを150℃で残存物(固形分)の質量が恒量に達するまで加熱し、固形分濃度を求めた。
(3)水性接着剤のポットライフ
水性接着剤を室温で30日放置した後の水性分散体の外観を次の3段階で評価した。
○:外観に変化なし。
△:増粘や僅かな沈殿物の発生が見られる。
×:固化、凝集や著しい沈殿物の発生が見られる。
(4)密着性
基材/接着層(塗膜)からなる積層体の塗膜面に粘着テープ(ニチバン社製TF−12)を貼り付けた後、勢いよくテープを剥離した。塗膜面の状態を目視で観察して、以下のように評価した。
○:剥がれがなかった。
×:剥がれがあった。
(5)ラミネート強度
基材がフィルムである場合は、基材/接着層(塗膜)/被着体からなる積層物を15mm幅で切り出し、1日後、引張試験機(インテスコ社製インテスコ精密万能材料試験機2020型)を用い、引張速度200mm/分、引張角度180度で剥離強度を測定した。また、発泡シートを用いた場合は、引張速度50mm/分、引張角度90度の条件で測定した。
(6)耐ブロッキング性
積層体の接着層と基材層とを重ね合わせた状態で、30℃雰囲気下で24時間放置後、その耐ブロッキング性を以下の基準により評価した。
○:フィルムに軽く触れる程度で剥離した。
△:フィルムを引っ張ることで剥離した。
×:ブロッキングにより剥離しなかった。
(1)ポリエーテル型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)
楠本化成社製、NeoRez R−600、固形分濃度33質量%、重量平均分子量37,000。
(2)ポリエステル型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−2)
アデカ社製、アデカボンタイター UX−0666、固形分濃度40質量%。
(3)ポリカーボネート型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−3)
楠本化成社製、NeoRez R−9603、固形分濃度34質量%。
(4)ポリエステル樹脂水性分散体(E−1)
ユニチカ社製、エリーテル KZT−8803、固形分濃度30質量%。
(5)ポリオレフィン樹脂水性分散体(O−1)
ユニチカ社製、アローベース SB−1010、固形分濃度25質量%。
(6)ポリ乳酸樹脂水性分散体(P−1)
第一工業製薬社製、プラセマ L110G、固形分濃度52質量%。
(7)テルペン系粘着付与剤水性分散体(T−1)
ヤスハラケミカル社製、ナノレット R−1050、固形分濃度50質量%。
(8)キャンデリラワックス水性分散体(W−1)
ユニチカ社製、ワックスエマルション CAW−30M、固形分濃度30質量%。
(1)2軸延伸ポリ乳酸フィルム(ユニチカ社製、製品名テラマックフィルムTFE−25、厚さ25μm)。
(2)ポリ乳酸系発泡シート
ポリ乳酸系樹脂(ユニチカ社製、HV−6250H)を、二軸混練押出発泡体製造装置(東芝機械製TEM−48BS)に供給した。温度200℃で溶融し、吐出量100kg/h下で炭酸ガス1.4質量%添加して、独立気泡からなる発泡倍率6.0倍、厚み2.2mmの均一な発泡体シートを作製した。
(3)無延伸ポリプロピレンフィルム(東レ合成フィルム社製、トレファンNO ZK93K、厚み50μm)。
接着剤として、ポリエーテル型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)とポリ乳酸系樹脂水性分散体(P−1)とを、ポリウレタン樹脂固形分とポリ乳酸系樹脂固形分の質量部が表1に記載の質量部になるように混合し、さらに水を加えて、固形分濃度30質量%の水性接着剤を調製した。
基材として2軸延伸ポリ乳酸フィルムを使用し、このコロナ処理面に、得られた水性接着剤を、乾燥後の膜厚が1μmになるように塗布し、120℃で1分間乾燥させ、基材/接着層(塗膜)からなる積層体を得た。得られた積層体の密着性は良好であった。
基材として2軸延伸ポリ乳酸フィルムを使用し、このコロナ処理面に、得られた水性接着剤を、乾燥後の膜厚が4μmになるように塗布し、120℃で1分間乾燥させ、基材/接着層(塗膜)からなる積層体を得た。次いで、得られた積層体の接着層と、被着体である無延伸ポリプロピレンフィルムとを貼り合わせ、ヒートプレス機(シール圧0.2MPaで5秒間)にて100℃でプレスして、基材/接着層/被着体からなる積層物を得た。得られた積層物のラミネート強度は1.3N/15mmであった。
ポリエーテル型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)とポリ乳酸系樹脂分散体(P−1)を、ポリウレタン樹脂固形分とポリ乳酸系樹脂固形分の質量部が表1、2に記載の質量部になるように混合し、さらに水を加えて、固形分濃度30質量%の水性接着剤を調製した。
得られた水性接着剤を使用し、実施例1と同様にして積層体と積層物を得てそれぞれの特性を測定した。
ポリエーテル型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)とテルペン系粘着付与剤水性分散体(P−1)とテルペン系粘着付与剤水性分散体(T−1)を、それぞれの固形分の質量部が表2に記載の質量部になるように混合し、さらに水を加えて、固形分濃度30質量%の水性接着剤を調製した。
得られた水性接着剤を使用し、実施例1と同様にして積層体と積層物を得てそれぞれの特性を測定した。
ポリエーテル型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)とポリ乳酸系樹脂水性分散体(P−1)とテルペン系粘着付与剤水性分散体(T−1)を、それぞれの固形分の質量部が表1、2に記載の質量部になるように混合し、さらに水を加えて、固形分濃度30質量%の水性接着剤を調製した。
得られた水性接着剤を使用し、実施例1と同様にして積層体と積層物を得てそれぞれの特性を測定した。
基材として無延伸ポリプロピレンフィルムを使用し、このコロナ処理面に、実施例3で使用した水性接着剤を、乾燥後の膜厚が4μmになるように塗布し、60℃で1分間乾燥させ、基材/接着層(塗膜)からなる積層体を得た。次いで、得られた積層体の接着層と、被着体であるポリ乳酸系発泡シートとを貼り合わせ、ヒートプレス機(シール圧0.2MPaで5秒間)にて60℃でプレスして、基材/接着層/被着体からなる積層物を得た。得られた積層物のラミネート強度は1.4N/15mmであった。
得られた積層物にサーモフォーミングを適用することで、碗型に成形することができた。
ポリエーテル型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)とキャンデリラワックス水性分散体(W−1)を、それぞれの固形分の質量部が表2に記載の質量部になるように混合し、さらに水を加えて、固形分濃度30質量%の水性接着剤を調製した。
得られた水性接着剤を使用し、実施例1と同様にして積層体と積層物を得てそれぞれの特性を測定した。
ポリエーテル型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)とポリ乳酸系樹脂水性分散体(P−1)とキャンデリラワックス水性分散体(W−1)を、それぞれの固形分の質量部が表1、2に記載の質量部になるように混合し、さらに水を加えて、固形分濃度30質量%の水性接着剤を調製した。
得られた水性接着剤を使用し、実施例1と同様にして積層体と積層物を得てそれぞれの特性を測定した。
ポリエーテル型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)とテルペン系粘着付与剤水性分散体(T−1)とキャンデリラワックス水性分散体(W−1)を、それぞれの固形分の質量部が表2に記載の質量部になるように混合し、さらに水を加えて、固形分濃度30質量%の水性接着剤を調製した。
得られた水性接着剤を使用し、実施例1と同様にして積層体と積層物を得てそれぞれの特性を測定した。
ポリエーテル型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)とポリ乳酸系樹脂水性分散体(P−1)とテルペン系粘着付与剤水性分散体(T−1)とキャンデリラワックス水性分散体(W−1)を、それぞれの固形分の質量部が表1、2に記載の質量部になるように混合し、さらに水を加えて、固形分濃度30質量%の水性接着剤を調製した。
得られた水性接着剤を使用し、実施例1と同様にして積層体と積層物を得てそれぞれの特性を測定した。
ポリエーテル型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)に代えて、ポリエステル型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−2)、ポリカーボネート型ポリウレタン樹脂水性分散体(U−3)、ポリエステル樹脂水性分散体(E−1)、ポリオレフィン樹脂水性分散体(O−1)を用いた以外は実施例10と同様に行った。
一方、比較例1〜14のように、ポリエーテル型ウレタン樹脂を含有しない場合や、含有量が少ない場合は、満足できるラミネート強度は得られず、またポットライフが短くなることがあった。また、テルペン系粘着付与剤の含有量が高くなることによっても、ラミネート強度が低下する場合があった。
Claims (6)
- ポリ乳酸系樹脂材料とポリオレフィン樹脂材料とを接着する接着剤であって、前記接着剤が、ポリエーテルポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応により得られるポリエーテル型ポリウレタン樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)とをA/B=99/1〜50/50(質量比)の割合で含むものであることを特徴とする接着剤。
- ポリ乳酸系樹脂材料とポリオレフィン樹脂材料とを接着する接着剤であって、前記接着剤が、ポリエーテルポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応により得られるポリエーテル型ポリウレタン樹脂(A)とポリ乳酸系樹脂(B)とテルペン系粘着付与材(C)とをA/B=99/1〜50/50(質量比)の割合で含み、かつ、((A+B)/C)=100/1〜100/40(質量比)の割合で含むものであることを特徴とする接着剤。
- ワックス(D)を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の接着剤。
- 媒体(E)を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の接着剤。
- ポリエーテル型ポリウレタン樹脂(A)水性分散体およびポリ乳酸系樹脂(B)水性分散体と、テルペン系粘着付与剤(C)水性分散体および/またはワックス(D)水性分散体とを混合することを特徴とする請求項4記載の接着剤の製造方法。
- ポリ乳酸系樹脂材料とポリオレフィン樹脂材料とが請求項1〜4記載の接着剤によって接着されたものであることを特徴とする積層物。
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