JP4308537B2 - 画像形成装置及び画像形成方法、並びに画像形成用プログラム - Google Patents

画像形成装置及び画像形成方法、並びに画像形成用プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、いわゆる電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置に関し、さらに詳しくは、複数の書き込み光学手段を有する画像形成装置及び画像形成方法、並びに画像形成用プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンタ等の画像形成装置において、パソコンの普及に伴いトレンドがモノクロ出力からカラー出力となるにしたがって、小型で高速な画像形成装置の需要が高くなっている。代表的な静電複写システムを用いたカラー複写機の画像は、Y(Yellow)、M(Magenta)、C(Cyan)、Bk(Black)等の各色トナーを合成することにより形成されている。このようなカラー複写機においては、各色の画像形成を時系列処理するか、あるいは並行処理するかが、カラーの静電複写システムにおける大きな特徴となる。
【0003】
ところで、画像形成装置の性能の中で、出力枚数能力(例えば、単位時間に所定サイズの用紙を複写や印刷して出力できる枚数)の上限に限って検証すると、時系列処理システムより並行処理システムの方が高い値を示すことは周知である。要するに、市場では小型で低コストの並行処理システムを搭載した画像形成装置が要望されているが、並行処理システムの画像形成装置では、複数の潜像を同時に処理する必要があるので、書き込み光学装置を含む画像形成部も潜像を形成する並行処理数と同じ数だけ必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、並行処理システムにおいては、すべての画像形成時にすべての画像形成部が稼動している訳ではない。例えば、モノクロの画像を形成する場合には、Bkの画像形成を司る部分のみが稼動し、それ以外の画像形成部は必要ない。また、平行処理システムにおいて、一つの書き込み光学装置が故障した場合は、この書き込み光学装置を修理するまでは、たとえ単色画像を印刷する場合であっても印刷できず、画像形成装置の休止期間を要していた。さらに、例えば、モノクロともう一色を持つ2カラーの画像形成装置においては、構造上の制限等から、両方の画像形成部に同等の書き込み性能を持たせることができない場合がある。
【0005】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、平行処理システムにおいて休止している画像形成部を有効に利用すること、平行処理システムにおいて故障が発生した場合でも、画像形成装置の休止期間をできるだけ短くすること、平行処理システムにおける単色の画像形成性能を向上させることができることのうち少なくとも一つを達成できる画像形成装置及び画像形成方法、並びに画像形成用プログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、感光体と、当該感光体を帯電させる帯電装置と、帯電前に前記感光体の残留電荷を取り除く除電装置と、前記感光体の被画像形成面上に潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部と、前記現像装置が前記潜像に付着させた現像剤を被転写材に転写する転写手段と、前記感光体上の現像剤のクリーニングを行うクリーニング装置と、前記感光体の除電を行う除電装置と、を備え、前記複数の画像形成部のうち、感光体の回転方向で最も上流側の画像形成部の書込み光学装置が故障した場合、前記最も上流側の画像形成部の書込み光学装置に伝送する画像データを下流側の画像形成部の書込み光学装置に伝送して潜像を形成したのち、前記転写手段による転写を行わず、前記クリーニング装置によるクリーニングを行わず、前記所伝装置による除電を行わずに、前記最も上流側に位置している画像形成部の現像装置で前記下流側の画像形成部の書き込み光学装置が形成した潜像を現像することを備え、一の前記画像形成部における書き込み光学装置により形成された潜像を、当該潜像を形成した書き込み光学装置を含む画像形成部とは異なる画像形成部の現像装置で可視像とすることを特徴とする。
【0007】
この画像形成装置は、一の画像形成部における書き込み光学装置により形成された潜像を、この潜像を形成した書き込み光学装置を含む画像形成部とは異なる画像形成部の現像装置で可視像とする。このため、書き込み光学装置の性能や使用頻度、あるいは画像データの種類に応じて、潜像を形成する書き込み光学装置を切り替えることができる。これによって、並行処理システムにおいて、休止している画像形成部を有効に利用することができる。
【0008】
また、本発明に係る画像形成装置は、上記画像形成装置において、前記最も上流側の画像形成部の書込み光学装置が故障した場合、前記転写装置は前記感光体に被接触状態とすることを特徴とする。
【0009】
この画像形成装置は、ある画像形成部に含まれる書き込み光学装置が故障した場合には、使用していない他の書き込み光学装置で、故障した書き込み光学装置が形成する潜像を形成する。そして、故障した書き込み光学装置が含まれる画像形成部の現像装置で前記潜像の可視像を形成する。これによって、故障した書き込み光学装置を修理するまでの間であっても印刷が可能となるので、平行処理システムにおいて、画像形成装置の休止期間を短くできる。
【0010】
また、本発明に係る画像形成装置は、上記画像形成装置において、前記最も上流側の画像形成部の書込み光学装置が故障した場合、前記クリーニング装置は前記感光体に被接触状態とすることを特徴とする。
【0011】
この画像形成装置は、階調表現能力の高い書き込み光学装置で階調表現能力の低い書き込み光学装置で形成すべき潜像を形成し、階調表現能力の低い書き込み光学装置が含まれる画像形成部の現像装置で前記潜像を可視像とする。これにより、階調表現能力が異なる書き込み光学装置があっても、単色画像を形成する場合には、階調表現能力が高い方の書き込み光学装置で潜像を形成できるので、平行処理システムにおいて、単色画像の画像形成性能を向上させることができる。ここで、書き込み光学装置の1画素における潜像のパワーの階調表現能力、1画素におけるサイズの階調表現能力を、階調表現能力という(以下同様)。
【0012】
また、本発明に係る画像形成装置は、上記画像形成装置において、上記複数の画像形成部が備える書き込み光学装置の位相能力が異なる場合、位相能力の低い方の書き込み光学装置で形成する潜像を位相能力の高い方の書き込み光学装置で形成し、位相能力の低い方の書き込み光学装置を含む画像形成部の現像装置で前記潜像の可視像を形成することを特徴とする。
【0013】
この画像形成装置は、位相能力の高い書き込み光学装置で位相能力の低い書き込み光学装置で形成すべき潜像を形成し、位相能力の低い書き込み光学装置が含まれる画像形成部の現像装置で前記潜像を可視像とする。これにより、単色画像を形成する場合には、位相能力が高い方の書き込み光学装置で潜像を形成できるので、平行処理システムにおいて、単色画像の画像形成性能を向上させることができる。ここで、位相能力とは、書き込み光学装置が画素を形成するときに、隣接する画素のどちら側に寄せて形成するかを選択する能力のことをいう。
【0014】
また、本発明に係る画像形成装置は、上記画像形成装置において、上記複数の画像形成部が備える書き込み光学装置の解像度が異なる場合、解像度の低い方の書き込み光学装置で形成する潜像を解像度の高い方の書き込み光学装置で形成し、解像度の低い方の書き込み光学装置を含む画像形成部の現像装置で前記潜像の可視像を形成することを特徴とする。
【0015】
この画像形成装置は、解像度の高い書き込み光学装置で解像度の低い書き込み光学装置で形成すべき潜像を形成し、解像度の低い書き込み光学装置が含まれる画像形成部の現像装置で前記潜像を可視像とする。これにより、単色画像を形成する場合には、解像度が高い方の書き込み光学装置で潜像を形成できるので、平行処理システムにおいて、単色画像の画像形成性能を向上させることができる。
【0016】
また、本発明に係る画像形成装置は、感光体と、当該感光体を帯電させる帯電装置と、帯電前に前記感光体の残留電荷を取り除く除電装置と、前記感光体の被画像形成面上に潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部とを備え、一の書き込み光学装置により形成した主走査方向における潜像の画素間に、他の書き込み光学装置によって画素の潜像を形成し、さらに前記複数の画像形成部のうち少なくとも一つに備えられる現像装置により前記潜像の可視像を形成することを特徴とする。
【0017】
この画像形成装置は、複数の書き込み光学装置を用いて主走査方向の画素ラインを形成する。このため、主走査方向における書き込み密度を、書き込み光学装置の解像度よりも向上させることができる。その結果、平行処理システムにおいて、単色画像の画像形成性能を向上させることができる。ここで、副走査方向とは被画像形成面上の移動方向をいう。また、主走査方向とは、副走査方向に対して直交する方向をいう。
【0018】
また、本発明に係る画像形成装置は、感光体と、当該感光体を帯電させる帯電装置と、帯電前に前記感光体の残留電荷を取り除く除電装置と、前記感光体の被画像形成面上に潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部とを備え、前記感光体の被画像形成面上における副走査方向の異なる位置に、異なる複数の前記書き込み光学装置がそれぞれ異なる主走査方向の画素ラインの潜像を形成し、さらに前記複数の画像形成部のうち少なくとも一つに備えられる現像装置により前記潜像の可視像を形成することを特徴とする。
【0019】
この画像形成装置は、複数の書き込み光学装置を用いて副走査方向の画素ラインを形成する。このため、副走査方向における書き込み密度を、書き込み光学装置の解像度よりも向上させることができる。その結果、平行処理システムにおいて、単色画像の画像形成性能を向上させることができる。
【0020】
また、本発明に係る画像形成装置のように、さらに、一の上記書き込み光学装置により形成した主走査方向における潜像の画素間に、他の上記書き込み光学装置によって画素の潜像を形成してもよい。このようにすれば、主・副走査方向の書き込み密度を、書き込み光学装置の解像度よりも向上させることができる。その結果、平行処理システムにおいて、単色画像の画像形成性能を向上させることができる。
【0021】
また、本発明に係る画像形成装置は、上記画像形成装置において、潜像を形成する上記書き込み光学装置は、可視像を形成する上記現像装置よりも上流であって、且つ上記除電装置よりも下流に位置することを特徴とする。
【0022】
この画像形成装置は、潜像を形成する書き込み光学装置を、可視像を形成する現像装置よりも上流であって、且つ除電装置よりも下流に配置する。このため、生産性を落とすことがない。
【0023】
また、本発明に係る画像形成装置は、上記画像形成装置において、複数の上記画像形成部のうち少なくとも一つは、上記書き込み光学装置としてLEDアレープリンタヘッドを用いることを特徴とする。
【0024】
LED(ライトエミッティングダイオード)アレープリンタヘッド(以下LPH)は、設置スペースが小さくて済むという特徴がある。このため、LPHを書き込み光学装置にとして使用すると、画像形成装置の小型化に有利である。なお、LPHはその構造上、書き込み位置を変更することができない。このため、他の書き込み光学装置が形成した主走査方向における画素ラインの画素間にLPHで別の画素を書き込み場合には、LPHを主走査方向に移動させる移動手段を備えることが好ましい。
【0025】
また、本発明に係る画像形成方法は、潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部とを備えた画像形成装置に画像を形成させるにあたり、一の前記画像形成部における書き込み光学装置により潜像を形成する工程と、前記潜像を形成した書き込み光学装置を含む画像形成部とは異なる画像形成部の現像装置で、前記潜像の可視像を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0026】
また、本発明に係る画像形成用プログラムは、潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部とを備えた画像形成装置に画像を形成させるにあたり、一の前記画像形成部における書き込み光学装置により潜像を形成する手順と、前記潜像を形成した書き込み光学装置を含む画像形成部とは異なる画像形成部の現像装置で、前記潜像の可視像を形成する手順と、を含む画像形成手順をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0027】
この画像形成方法では、複数の画像形成部を備えた画像形成装置で画像を形成する際に、一の画像形成部における書き込み光学装置により潜像を形成し、この潜像を形成した書き込み光学装置を含む画像形成部とは異なる画像形成部の現像装置で可視像とする。このため、書き込み光学装置の状況や使用頻度、あるいは画像データの種類に応じて潜像を形成する書き込み光学装置を切り替えることができる。これによって、並行処理システムにおいて、休止している画像形成部を有効に利用することができる。また、この画像形成用プログラムによれば、コンピュータで本発明に係る画像形成方法を実行させることができる。
【0028】
また、本発明に係る画像形成方法は、潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部と、前記現像装置が前記潜像に付着させた現像剤を被転写材に転写する転写手段と、前記感光体上の現像剤のクリーニングを行うクリーニング装置と、前記感光体の除電を行う除電装置とを備えた画像形成装置に画像を形成させるにあたり、前記画像形成部の前記書き込み光学装置が故障したか否かを判断する工程と、前記書き込み光学装置が故障していた場合には、前記複数の画像形成部のうち、感光体の回転方向で最も上流側の画像形成部の書込み光学装置が故障した場合、前記最も上流側の画像形成部の書込み光学装置に伝送する画像データを下流側の画像形成部の書込み光学装置に伝送して潜像を形成したのち、前記転写手段による転写を行わず、前記クリーニング装置によるクリーニングを行わず、前記所伝装置による除電を行わずに、前記最も上流側に位置している画像形成部の現像装置で前記下流側の画像形成部の書き込み光学装置が形成した潜像を現像する工程と、を含むことを特徴とする。
【0029】
また、本発明に係る画像形成用プログラムは、潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部と、前記現像装置が前記潜像に付着させた現像剤を被転写材に転写する転写手段と、前記感光体上の現像剤のクリーニングを行うクリーニング装置と、前記感光体の除電を行う除電装置とを備えた画像形成装置に画像を形成させるにあたり、前記画像形成部の前記書き込み光学装置が故障したか否かを判断する手順と、前記書き込み光学装置が故障していた場合には、前記複数の画像形成部のうち、感光体の回転方向で最も上流側の画像形成部の書込み光学装置が故障した場合、前記最も上流側の画像形成部の書込み光学装置に伝送する画像データを下流側の画像形成部の書込み光学装置に伝送して潜像を形成したのち、前記転写手段による転写を行わず、前記クリーニング装置によるクリーニングを行わず、前記所伝装置による除電を行わずに、前記最も上流側に位置している画像形成部の現像装置で前記下流側の画像形成部の書き込み光学装置が形成した潜像を現像する手順と、を含む画像形成手順をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0030】
この画像形成方法は、複数の画像形成部を備えた画像形成装置で画像を形成する際に、ある画像形成部に含まれる書き込み光学装置が故障した場合には、使用していない他の書き込み光学装置により、故障した書き込み光学装置が形成する潜像を形成する。そして、故障した書き込み光学装置が含まれる画像形成部の現像装置で前記潜像の可視像を形成する。これによって、故障した書き込み光学装置を修理するまでの間においても印刷が可能となるので、並行処理システムにおいて、画像形成装置の休止期間を短くできる。また、この画像形成用プログラムによれば、コンピュータで本発明に係る画像形成方法を実行させることができる。
【0031】
また、本発明に係る画像形成方法は、潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部とを備え、且つ複数の前記書き込み光学装置の階調表現能力が異なる画像形成装置に画像を形成させるにあたり、書き込み能力の低い方の書き込み光学装置で形成する潜像を階調表現能力の高い方の書き込み光学装置で形成する工程と、書き込み能力の低い方の書き込み光学装置を含む画像形成部の現像装置で、前記潜像の可視像を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0032】
また、本発明に係る画像形成用プログラムは、潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部とを備え、且つ複数の前記書き込み光学装置の階調表現能力が異なる画像形成装置に画像を形成させるにあたり、書き込み能力の低い方の書き込み光学装置で形成する潜像を階調表現能力の高い方の書き込み光学装置で形成する手順と、書き込み能力の低い方の書き込み光学装置を含む画像形成部の現像装置で、前記潜像の可視像を形成する手順と、を含む画像形成手順をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0033】
この画像形成方法は、複数の画像形成部を備えた画像形成装置で画像を形成する際に、書き込み能力の高い書き込み光学装置で書き込み能力の低い書き込み光学装置で形成すべき潜像を形成する。そして、書き込み能力の低い書き込み光学装置が含まれる画像形成部の現像装置で前記潜像を可視像とする。れにより、単色画像を形成する場合には、書き込み能力が高い方の書き込み光学装置で潜像を形成できるので、並行処理システムにおいて、単色画像の画像形成性能を向上させることができる。また、この画像形成用プログラムによれば、コンピュータで本発明に係る画像形成方法を実行させることができる。
【0034】
ここで、書き込み能力とは、書き込み光学装置の位相能力、階調表現能力、画素ピッチ(書き込み密度)の緊密性のうち少なくとも一つをいう(以下同様)。ここで、書き込み光学装置12や22の1画素における潜像のパワーの階調表現能力、1画素におけるサイズの階調表現能力を、階調表現能力という(以下同様)。
【0035】
また、本発明に係る画像形成方法は、潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部とを備えた画像形成装置に画像を形成させるにあたり、一の前記書き込み光学装置により画素ラインの潜像を形成する工程と、前記画素ラインの潜像の主走査方向における画素間に、他の前記書き込み光学装置によって画素の潜像を形成する工程と、前記複数の画像形成部のうち少なくとも一つに備えられる現像装置により前記潜像の可視像を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0036】
また、本発明に係る画像形成プログラムは、潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部とを備えた画像形成装置に画像を形成させるにあたり、一の前記書き込み光学装置により画素ラインの潜像を形成する手順と、前記画素ラインの潜像の主走査方向における画素間に、他の前記書き込み光学装置によって画素の潜像を形成する手順と、前記複数の画像形成部のうち少なくとも一つに備えられる現像装置により前記潜像の可視像を形成する手順と、を含む画像形成手順をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0037】
この画像形成方法は、複数の画像形成部を備えた画像形成装置で画像を形成する際に、複数の書き込み光学装置を用いて主走査方向の画素ラインを形成する。このため、主走査方向における書き込み密度を、書き込み光学装置の解像度よりも向上させることができる。その結果、並行処理システムにおいて、単色画像の画像形成性能を向上させることができる。また、この画像形成用プログラムによれば、コンピュータで本発明に係る画像形成方法を実行させることができる。
【0038】
また、本発明に係る画像形成方法は、潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部とを備えた画像形成装置に画像を形成させるにあたり、副走査方向の異なる位置に、異なる複数の前記書き込み光学装置がそれぞれ異なる主走査方向の画素ラインの潜像を形成する工程と、前記複数の画像形成部のうち少なくとも一つに備えられる現像装置により前記潜像の可視像を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0039】
また、本発明に係る画像形成用プログラムは、潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部とを備えた画像形成装置に画像を形成させるにあたり、副走査方向の異なる位置に、異なる複数の前記書き込み光学装置がそれぞれ異なる主走査方向の画素ラインの潜像を形成する手順と、前記複数の画像形成部のうち少なくとも一つに備えられる現像装置により前記潜像の可視像を形成する手順と、を含む画像形成手順をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0040】
この画像形成方法は、複数の画像形成部を備えた画像形成装置で画像を形成する際に、複数の書き込み光学装置を用いて副走査方向の画素ラインを形成する。このため、副走査方向における書き込み密度を、書き込み光学装置の解像度よりも向上させることができる。その結果、並行処理システムにおいて、単色画像の画像形成性能を向上させることができる。また、この画像形成用プログラムによれば、コンピュータで本発明に係る画像形成方法を実行させることができる。
【0041】
なお、一の上記書き込み光学装置により形成した主走査方向における潜像の画素間に、さらに、他の上記書き込み光学装置によって画素の潜像を形成してもよい。このようにすれば、主・副走査方向の書き込み密度を、書き込み光学装置の解像度よりも向上させることができる。その結果、並行処理システムにおいて、単色画像の画像形成性能をさらに向上させることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0043】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に係る画像形成装置を示す斜視図である。この画像形成装置100は、書き込み光学装置と現像装置とを有する画像形成部を複数備えており、一の書き込み光学装置で形成する潜像を他の書き込み光学装置で形成し、当該潜像を現像する現像装置で現像する点に特徴がある。
【0044】
感光ドラム1は、図1中の矢印A方向に回転する。感光体である感光ドラム1の被画像形成面の周囲には、第1の画像形成部51として感光ドラム1の回転方向に沿って順次第1の帯電装置11と、第1の書き込み光学装置12と、第1の現像装置13とが配置されている。また、第1の現像装置13の下流側には、第2の画像形成部52として、順次第2の帯電装置21と、第2の書き込み光学装置22と、第2の現像装置23とが配置されている。第2の現像装置23の下流側には、第3の画像形成部53として、順次第3の帯電装置31と、第3の書き込み光学装置32と、第3の現像装置33とが配置されている。そして、第3の現像装置33の下流側には、第4の画像形成部54として、順次第4の帯電装置41と、第4の書き込み光学装置42と、第4の現像装置43とが配置されている。また、第4の現像装置43の下流側には、順次転写装置2と、クリーニング装置4と、除電装置5とが配置されている。ここで、下流側とは、感光ドラム1の回転方向側であり副走査方向の下流側をいう。また上流側とは感光ドラム1の回転方向反対側であり、副走査方向の上流側をいう。
【0045】
上記帯電装置11〜41及び現像装置13〜43は、第1の帯電装置11及び現像装置13を除き、被画像形成面に対して非接触方式を採用することが好ましい。例えば被画像形成面に上流で形成された画像が存在し、その画像が存在する同じ領域に下流側でさらに画像を形成する場合を考える。この場合、帯電装置21等に接触式の帯電ローラ等が採用されていると、上流で形成された画像上に帯電ローラが位置したときに、上流で形成された画像を乱すだけでなく、帯電ローラ自体にも画像が転写されるローラ汚れが発生する。
【0046】
同様に、現像装置23等においても、2成分現像装置等が採用された場合には、すだれ状(ブラシ状)にキャリアが画像上へ接触する。そして、画像を乱すだけでなく画像の粒子(トナー)が現像装置に混在して、粒子の色や成分が異なる場合に混色や現像性能の劣化を招く。ただし、接触式であっても接離機構により上流の画像が存在する領域では非接触としたりであったり、接触式でも潜像や現像トナーの電位極性を反転したりする等、画像形成プロセスを工夫することにより上記問題が発生しない画像処理装置においては非接触方式とする必要はない。
【0047】
転写装置2は接触・非接触を問わないが、本発明の実施の形態1においてはローラ接触型の転写装置を用いる。ローラ接触型の転写装置では、被転写材を被画像形成面から分離させるために、除電針等により被転写材と被画像形成面との静電吸着力を低減する。転写装置により被転写材に転写された画像は、定着装置60により被転写材に定着される。
【0048】
また接触には、転写ベルト方式を採用するものもあり、このような転写装置も本発明の転写装置として使用することができる。転写ベルトは被転写材をベルトへ静電吸着することで、安定した搬送力を発揮できるので好ましい。なお、非接触では、例えば分離用のコロトロンを加えて被記録媒体へ転写するものがあり、このような転写装置も本発明の転写装置として使用することができる。
【0049】
このような構成において、第1〜第4の画像形成部51〜54で画像を形成する場合を説明する。フルカラーの画像形成装置であれば、例えば、第1、第2、第3及び第4の画像形成部51〜54が、それぞれ、C、M、Y及びBk画像を形成する。
【0050】
感光ドラム1が1回転する間に、まず第1の画像形成部51における第1の帯電装置11と、第1の書き込み光学装置12と、第1の現像装置13とで、感光ドラム1の被画像形成面に対して第1画像を形成する。次の回転で、第2の画像形成部52における第2の帯電装置21と、第2の書き込み光学装置22と、第2の現像装置23とで、感光ドラム1の被画像形成面に対して第2画像を形成する。同様に、第3の画像形成部53及び第4の画像形成部54で感光ドラム1の被画像形成面に第3画像と第4画像とを形成し、感光ドラム1が1回転する間に、被画像形成面には第1〜第4画像が形成される。そして、重ね合わせもしくは組み合わせて形成された第1〜第4画像を、転写装置2によって紙やOHPシートその他の被記録媒体6の被転写面3に転写する。
【0051】
第1〜第4画像が転写された被記録媒体3は、定着装置60によって、被転写面3に転写された可視像が定着させられて、被記録媒体3へ画像が形成される。転写後における感光ドラム1の被画像形成面は、クリーニング装置4により被画像形成面に残留した画像形成材が除去され、次いで除電装置5により残留電位が除去される。
【0052】
(切替例1)
次に、画像データを伝送する書き込み光学装置の切り替えについて説明する。この例においては、画像形成装置100の書き込み光学装置42等が故障した場合に、当該書き込み光学装置で形成する潜像を、これよりも上流側に配置される他の書き込み光学装置12等で形成する場合を説明する。図2は、ある書き込み光学装置が故障した場合に書き込み光学装置を切り替える手順を示す説明図である。画像形成装置100において、例えば第4の書き込み光学装置42が故障した場合に(ステップS101;Yes)、第4の書き込み光学装置42による画像形成機能は使用できない。しかし、第3の画像形成部53を使用しない画像、すなわち第3画像のない画像を形成する際には、第4の書き込み光学装置42に伝送する画像データを第3の書き込み光学装置32に伝送することができる。そして、第4の書き込み光学装置42で形成する潜像を、第3の書き込み光学装置32で形成する(ステップS102)。
【0053】
第3の帯電装置31と第3の書き込み光学装置32によって被画像形成面へ第4画像の潜像を形成し、これらの潜像を第4の現像装置43で現像して可視像とすることにより、前記被画像形成面に第4画像を形成する(ステップS103)。このようにすれば、画像形成装置100の書き込み光学装置42等が故障した場合でも、問題なく画像を形成することができる。
【0054】
上記例では、下流側に配置される第4の書き込み光学装置42等が故障した場合に、上流側に配置される第1の書き込み光学装置32で下流側の書き込み光学装置で形成する画像を書き込むようにした。この画像形成装置100においては、より上流側に配置される、例えば第1の書き込み光学装置12が故障した場合であっても、次の手順によれば、第1画像を形成することができる。
【0055】
(切替例2)
ここでは、上流側の書き込み光学装置が故障した場合における書き込み光学装置の切り替え例について説明する。図3は、上流側の書き込み光学装置が故障した場合に書き込み光学装置を切り替える他の手順を示す説明図である。例えば、最も上流側の書き込み光学装置である第1の書き込み光学装置12が故障した場合(ステップS201;Yes)、まず、第1の書き込み光学装置12に伝送する第1画像のデータを、下流側の書き込み光学装置である第4の書き込み光学装置42に伝送する。これにより、第4の帯電装置41と第4の書き込み光学装置42とにより第1画像の潜像を形成する(ステップS202)。次に、転写装置2では非接触状態として転写を実行せず(ステップS203)、さらにクリーニング装置4でも非接触状態とすることでクリーニングを実行せず(ステップS204)、除電装置5においても除電しない(ステップS205)。その後、第1の現像装置13で被画像形成面に形成された前記第1画像の潜像を可視像とする(ステップS206)。このような手順によれば、上流側に配置される書き込み光学装置12等が故障した場合であっても、問題なく第1画像等を形成することができる。
【0056】
ここで、被画像形成面への画像形成領域は最大で被画像形成面の移動方向に1周分であり、転写・クリーニング・除電をスキップして、次の周回でこれらを実施するので、通常の画像形成プロセスと比較して生産性は劣る。したがって、潜像を形成する書き込み光学装置12等を切り替える場合は、画像を形成する現像装置より上流であって、且つ除電装置5よりも下流に位置する光学系に切り替えることが好ましい。このようにすれば、被画像形成面の移動方向の領域に制限がなく、生産性の劣らない画像形成装置を実現できる。
【0057】
(切替例3)
ここでは、複数の書き込み光学装置の使用頻度に応じて、書き込み光学装置を切り替える例について説明する。書き込み光学装置に使用されるLD(レーザーダイオード)やLDアレー又はLEDアレー等は寿命部品である。すなわち、これらを発光させるための駆動電流が高いほど、また、素子の温度が高いほど、これらの寿命は短くなる。また、LDは劣化部品であり使用するだけ劣化して、同じ駆動電流でも光量が低下する。通常の画像形成装置では、画像品質に影響しないようにLDから出射されるレーザービームを受光する受光素子を備えて、LDの光量をフィードバックする。これを受けて、光量が低下した分、電流を増加する機能を有しているので、劣化速度は時間とともに速くなる。
【0058】
また、LDは温度が高くなると、同じ駆動電流でも光量が低下し、電流が増加すると温度も上昇する。製品においては製品寿命を満たすように使用されており、製品寿命に至らない場合は定期交換又は随時交換することになる。したがって、前述の画像形成装置100において、予め各書き込み光学装置12〜42の使用頻度が異なることが予測できる場合には、書き込み光学装置12〜42を切り替えて使用してもよい。このようにすれば、使用頻度の高い書き込み光学装置の寿命のみが短くならないようにできるので、製品寿命や保守期間を延長することができる。
【0059】
例えば、C、M、Y、Bkの四色を備えたカラー画像形成装置において、Bkの使用頻度が高いときには、Bkの書き込み光学装置や現像装置等を最も下流に配置する。そして、C、M、Y又はBkの書き込み光学装置等を使い分けてBkの潜像を書き込むようにすれば、Bkの書き込み光学装置の使用頻度を低減できる。その結果、使用頻度の高いBkの書き込み光学装置の寿命のみを短くしないで使用できる。
【0060】
次に、帯電装置や画像データを伝送する書き込み光学装置を切り替える具体的な方法について説明する。まず、この画像形成装置100における帯電装置の切り替え方法について説明する。第4画像のデータを第1の書き込み光学装置12等に伝送する場合には、帯電装置もデータの伝送先を切り替えた書き込み光学装置12等の直近上流にある第1の帯電装置11等を使用する。このように、第4画像データの潜像を他の書き込み光学装置で形成するときには、書き込み光学装置のみならず、帯電装置も切り替える必要がある。
【0061】
ここで、非接触式の帯電装置は、通常コロトロン又はスコロトロン方式の放電器と、放電器に安定した出力を供給する高圧電源とから構成される。この場合には、シーケンス制御装置からの制御信号(例えばトリガ信号)により、高圧電源をオンオフすることで第4又は第1の帯電装置41又は11における帯電の有無を制御できる。また、基準信号(レベル信号)や切り替え信号(ビット信号)により、シーケンス制御部から高圧電源の出力を調整できる画像形成装置もある。このようにすれば、シーケンス制御をコントロールすることにより、例えば、第4の帯電装置41で帯電させる代わりに第1の帯電装置11で帯電させることができる。
【0062】
次に、画像データを伝送する書き込み光学装置を切り替える方法について説明する。書き込み光学装置12〜42は、LD素子から出射されるレーザービーム光を平行光に整形するコリメートレンズ、光断面の整形をするシンドリカルレンズ、レーザービーム光を被画像形成面に走査するポリゴンミラー、等角度速度を被画像形成面で等速に変換するfΘレンズ、折り返しミラー等を有する光学系を備えている(いずれも図示せず)。そして、LD素子から出射されるレーザービーム光が、前記光学系を経て被画像形成面に走査されることにより感光ドラム1の被画像形成面に潜像を形成する。
【0063】
ここで、被画像形成面に対して潜像を形成する場合には、被画像形成面に一定の画素を並べる必要がある。このため、副走査方向の同じ位置から各画素の書き込みが開始されるように、各書き込み光学装置12〜42は走査開始の基準信号(同期信号)を基に書き込みを開始する。同期信号は、受光センサ又は受光部(図示せず)が、LD素子から出射されるレーザービームを受光することによって発せられる。前記受光センサ又は受光部は、ポリゴンミラー折り返しミラー、あるいはコリメートレンズ等の影響を受けないように、感光ドラム1の被画像形成面に近いところの走査方向上流側に配置される。前記受光センサ等で受光した書き始めのレーザービームは電気信号に変換されて、同期のタイミングとしてLD制御部に伝送される。
【0064】
LD制御部ではこの同期信号に基づき、画像データに従ってLD素子を駆動して感光ドラム1の被画像形成面へ画素の潜像を順次形成する。なお、書き込み光学装置12〜42は、fΘレンズの特性を補正するため、あるいは温度変化等によって光学系が変動することに起因する画素位置のズレを補正するために、画素の並びを意図的にずらす機能も備えている。また、前記受光センサや受光部は、通常副走査方向の上流側に配置されるのに対して、下流側にもこれらを備えて、温度変化等に起因する光路の変化を検出する機能を備えたシステムもある。
【0065】
ここで、LD制御部に画像データを伝送するインターフェースは様々であり、近年においてはEMIノイズを低減するため、電圧スイングを小さくしたものや差動電流を用いたものが主流である。図4は、書き込み光学装置の切り替え部の一例を示す説明図である。同図に示すように、複数の書き込み光学装置12〜42(ここでは12、22)に対する画像データの伝送先は、半導体スイッチ80により切り替えることができる。このため、インターフェースの共通部分に画像データ伝送先の切り替え機能を設けて、ある条件が満たされた場合にはシーケンス制御部82によって画像データを伝送する書き込み光学装置を切り替えることができる。
【0066】
このとき、単に第2の書き込み光学装置22で書き込まれるべき第2画像データを第1書き込み光学装置12に伝送して単色画像を印刷する場合は、シーケンス制御部82によって画像データを伝送する書き込み光学装置を切り替えればよい。しかし、複数の色でカラー画像を印刷する場合には、各色のずれを最小限にする必要がある。このような場合には、上記走査開始の基準信号を取得して、各書き込み光学装置12〜42における書き込み開始位置を同期させる。
【0067】
(実施の形態2)
図5は、この発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成方法を示す説明図である。また、図6は、この発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成方法を示すフローチャートである。この画像形成方法は、複数の書き込み光学装置を用いて、それぞれの書き込み位置を制御することにより、主走査方向又は副走査方向のうち少なくとも一方の画像密度を、単独の書き込み光学装置で書き込んだ場合よりも高くする点に特徴がある。その他の構成は実施の形態1と同様なのでその説明を省略するとともに、同一の構成には同一の符号を付す。なお、書き込み光学装置の走査方向を主走査方向といい、主走査方向に垂直な走査方向を副走査方向という(以下同様)。
【0068】
近年、画像形成装置の生産性の向上と画像品質の向上(書き込み密度の向上)に伴い書き込み光学系に求められる性能も高くなっている。LD走査書き込み光学系においては、生産性・書き込み密度がポリゴンミラーの回転速度とLD制御部の動作速度とに直接影響するため、様々な対応がなされている。ポリゴンミラーの回転速度はその構造により上限があり、玉軸受け構造から空気軸受け構造にすることにより、その回転数を上げることができるが、同時にコストも高いものとなる。さらに、fΘレンズの性能、ポリゴンミラーの構造といった光学系の制限から、画像のライン周期に対してLDの走査で使用できる領域(有効画像領域)は通常60%程度である。ここで、ライン周期とは、主走査方向の画素並びの1列を1ラインとして、多数のラインを副走査方向に並べることにより画像を形成する場合において、画像データを多数のラインの分つなぎ合わせたときのラインの境を示すものをいう。
【0069】
画像データ上のライン周期が470μsec.で1ラインの画像長さが36インチである場合、画素密度が600dpi時における1ラインの画素数は21600画素となる。したがって、1画素あたりの描画周期は21.8nsec.となるが、有効画像領域60%では1画素あたりの周期は13.1nSとなる。そこでLD素子を複数備え、これらを複数同時に走査するシステムが有効となっている。これにより同じ生産性で同じ書き込み密度であれば、ポリゴンの回転速度はLD素子の個数で除算した分だけ低くなり、1画素あたりの周期も同じ割合で低くなる。しかし、複数のLD素子によるレーザービーム光を同時に走査するにはビームピッチを変化させる手段が必要となる。
【0070】
最も単純な構成は、所望のビームピッチが例えば600dpiであれば、42.3μmのピッチで光源であるLD素子が並ぶLDアレーを用いることで実現できる。ただし、上記のピッチを実現できない場合や画像密度を切り替える必要がある場合には、LDアレーを走査方向に対して垂直にするのではなく、LDアレーを傾斜させることで、垂直方向のピッチを所望のピッチとすることができる。
【0071】
この場合、書き込み開始点が各LD素子のレーザービームにより異なるので、レーザービーム毎に書き込み開始点を調整する機能が必要である。さらに、異なるLD素子の各レーザービームを平行に出射するのではなく、微妙な角度をつけて被走査面上において所望のピッチとする技術や、レーザービームを折り返して所望のピッチにする技術もあるが、これらを実現する光学系その他の構造が必要となる。
【0072】
本発明では、異なる複数の画像形成部の書き込み光学装置を用いることにより、書き込み開始位置調整機能やピッチ変更機能を用いないで、上記の複数のLD素子を備えた装置と同等以上の書き込み密度、あるいは生産性とするものである。
【0073】
まず、副走査方向の書き込み密度を向上させる方法について説明する。なお、以下の説明においては、画素ラインや画素を奇数ライン、偶数ライン、奇数画素、偶数画素と表現するが、これは説明の便宜上における表現であって、これによって本発明を限定するものではない。2つの書き込み光学装置を用い、それぞれの書き込み光学装置が例えば600dpiで動作するシステムを例にとって説明する。この画像形成装置101は、実施の形態1に係る画像形成装置100(図1参照)と同様に、第1〜第4の画像形成部51〜54を有している。そして、これらに備えられる第1〜第4の書き込み光学装置12、22、32、42は同じ書き込み能力を有する。
【0074】
まず、潜像の書き込みをする書き込み光学装置よりも上流に配置される帯電装置で感光ドラム1を帯電する(ステップS301)。この実施の形態では、書き込み光学装置12と22を使用するので、帯電装置11によって感光ドラム1を帯電する。また、この実施の形態では、第1〜第4の書き込み光学装置12〜42のうち、少なくとも2つを使用する。次の説明においては、書き込み光学装置12と22とを使用するが、この組み合わせに限られるものではない。
【0075】
図5(b)に示すように、第1の書き込み光学装置12と第2の書き込み光学装置22とは、正規の位置よりも副走査方向に21.2μm、すなわち画素密度の半ピッチ(P/2)だけずらして配置される。これにより、第1の書き込み光学装置12と第2の書き込み光学装置22との副走査方向における書き込み開始位置が半ピッチずれる。同時に、第1及び第2の書き込み光学装置12及び22の書き込みが同じ位置から開始されるように、主走査方向のレジストが一致するように調整される。その結果、第1の書き込み光学装置12で形成する潜像の奇数ラインの間に、第2の書き込み光学装置22で形成する潜像の偶数ラインが位置するように書き込まれる。これは、2つの書き込み光学装置12、22による画像を重ねるための調整機能によって実行する。
【0076】
書き込み時には、まず上流側に配置される第1の書き込み光学装置12で前記奇数ラインの画素Dn−n(nは1以上の整数:以下同様)を書き込む(ステップS302)。そして、当該書き込み光学装置の下流側に配置される他の書き込み光学装置(ここでは第2の書き込み光学装置22)によって、前記奇数ラインの画素Dn−nの間に偶数ラインの画素En−nを書き込む(ステップS303)。
【0077】
このようにすれば、第1の書き込み光学装置12が形成する1ラインから2i+1ラインの各奇数ライン間に、第2の書き込み光学装置22の形成する2ラインから2iラインの各偶数ラインが挿入されることになる。このような構成によって、画像データの奇数ライン(1〜2i+1:iは1以上の整数)を第1の書き込み光学装置12に伝送し、偶数ライン(2〜2i:iは1以上の整数)を第2の書き込み光学装置22に伝送する。そして、第1及び第2の書き込み光学装置12、22においては通常の600dpiの画像を形成する場合と同じ状態で、被画像形成面上には副走査方向に1200dpiの密度で潜像を形成することができる。
【0078】
このようにして、例えばBk等の単色画像の潜像を感光ドラム1上に形成し、この潜像を形成した書き込み光学装置よりも下流側に配置される現像装置によって現像する(ステップS304)。上記構成により、印刷速度を低下させずに副走査方向の書き込み密度を倍にすることができる。また、被画像形成面の移動速度を2倍にした場合には、副走査方向に600dpiの画像密度で、生産性が2倍の速度で画像が形成できるシステムを構成することができる。
【0079】
また、3以上の書き込み光学装置を使用して、奇数ライン(1〜2i+1)の間に偶数ライン(2〜2i)の画素を書き込む際に、画素ピッチPの1/3あるいは1/4の大きさで偶数ラインの画素En−nを書き込んでもよい。このようにすれば、副走査方向の書き込み密度を3倍、あるいは4倍にすることもできる。そして、副走査方向に600dpiの画像密度であれば、被画像形成面の移動速度を3倍あるいは4倍とすることにより、生産性を3倍あるいは4倍に向上させることができる。
【0080】
なお、この実施例では、2つの書き込み光学装置は書き込み密度の半分ずらして配置してある。これは600dpiの画像密度においては、同色の画像における半画素のずれは、目視では検出しにくいという理由によるが、要求画像品質によって、あるいは異なる色の組み合わせで中間色を形成する場合には、副走査方向のピッチを調整できる手段が必要である。
【0081】
具体的には、光学系のミラーやレンズ、LDユニットの角度又は位置を、送りねじ方式やギヤ比・支点を利用した微調方式により前記ミラー等の角度又は位置を変更することにより、副走査方向における書き込み開始位置を調整できる。同時に、画像データを拡大処理し、画像ライン間のデータを補間して、書き込みがずれた分の画像データをずらして画像データを伝送する機能を用いる。また、機械的に副走査方向におけるピッチを調整する他、ソフト的に副走査方向における書き込み開始位置を調整することもできる。
【0082】
ここで、機械的に副走査方向の書き込み開始位置を調整する構成の一例について説明する。図7は、書き込み開始位置変更機構の一例を示す説明図である。同図(a)には、送りねじ式の書き込み開始位置変更機構を示す。この書き込み開始位置変更機構において、書き込み光学装置のLDユニット90には、送りねじ92が取り付けられており、この送りねじ92を回転させることで、LDユニット90が副走査方向へ移動する。送りねじ92はベルト94を介してステッピングモータ96によって回転させられる。実施の形態2に係る画像形成方法を実現させるときには、処理部98からの指令によってステッピングモータ96を所定の角度だけ回転させる。そして、LDユニット90の感光ドラム1上における書き込み開始位置をP/2だけ移動させることにより、書き込み開始位置を変更する。
【0083】
図7(b)には、ギヤ式の書き込み開始位置変更機構を示す。この書き込み開始位置変更機構において、書き込み光学装置のLDユニット90には、支持部95を中心に回転できるようにギア91が取り付けられている。ステッピングモータ96に取り付けたピニオンギア93をギア91に噛合わせ、このギア91を回転させることで、LDユニット90が副走査方向へ移動する。実施の形態2に係る画像形成方法を実現させるときには、処理部98からの指令によってステッピングモータ96を所定の角度だけ回転させる。そして、LDユニット90の感光ドラム1上における書き込み開始位置をP/2だけ移動させることにより、書き込み開始位置を変更する。
【0084】
また、ソフトウェア的に副走査方向における書き込み開始位置を調整する方法について説明する。第1の書き込み光学装置12に送られる画像データには、基準の同期信号が含まれており、この同期信号から所定の時間Tが経過したら、下流側に配置される他の書き込み光学装置22の書き込みを開始する。ここで、所定の時間Tは、感光ドラム1が上流側における第1の書き込み光学装置12の書き込み位置と、下流側における第2の書き込み光学装置22の書き込み位置との距離を進む時間である。この時間Tに、感光ドラム1が半ピッチP/2だけ進む時間tを加算したタイミングで下流側に配置される第2の書き込み光学装置22の書き込みを開始すれば、画素Dn−nで構成される奇数ラインの間に偶数ラインの画素En−nを書き込むことができる。
【0085】
次に、主走査方向における書き込み密度を大きくする方法について説明する。図8は、この発明の実施の形態2に係る画像形成方法の他の例を示す説明図である。また、図9は、この発明の実施の形態2に係る画像形成方法の他の例を示すフローチャートである。
【0086】
図8(b)に示すように、このシステムにおいては、第1の書き込み光学装置12と第2の書き込み光学装置22とを、主走査方向に画素ピッチの半分であるP/2=21.2μmずらして配置する。なお、この他にも、主走査方向の同期信号を生成するセンサや受光部を21.2μmずらして配置してもよい。また、第2の書き込み光学装置22の主走査方向における書き込み開始位置を同期信号から21.2μmずらしてもよい。特に書き込み開始位置を同期信号からずらす方法は、ソフトウェア上で簡易に実現できるので、好ましい。
【0087】
これにより、第1の書き込み光学装置12と第2の書き込み光学装置22との主走査方向における書き込み開始位置を画素ピッチPの半分ずらすことができる。同時に、第1及び第2の書き込み光学装置12及び22の書き込みが副走査方向における同じ位置から開始されるように、副走査方向のレジストが一致するように調整される。その結果、第1の書き込み光学装置12で形成する各ラインの潜像の奇数画素Fn−n間に、第2の書き込み光学装置22で形成する潜像の偶数画素Gn−nが位置するように書き込まれる。これは、2つの書き込み光学装置12、22による画像を重ねるための調整機能によって実行する。
【0088】
この画像形成方法における書き込み時には、まず、潜像の書き込みをする書き込み光学装置よりも上流に配置される帯電装置で感光ドラム1を帯電する(ステップS401)。次に、図8(a)に示すように、まず上流側に配置される第1の書き込み光学装置12で奇数画素Fn−nを書き込む(ステップS402)。そして、当該第1の書き込み光学装置12の下流側に配置される第2の書き込み光学装置22によって、前記奇数画素Fn−nの間に偶数画素Gn−nを書き込む(ステップS403)。このとき、奇数画素Fn−nの画像データに含まれる同期信号に基づいて、副走査方向における同じ位置から第2の書き込み光学装置22による偶数画素Gn−nの書き込みが開始される。
【0089】
このとき、画像データの各ラインの奇数画素Fn−n(n=1〜2i+1)を第1の書き込み光学装置に伝送し、偶数画素Gn−n(n=2〜2i)を第2の書き込み光学装置に伝送する。すると、第1及び第2の書き込み光学装置12、22においては通常の600dpiの画像を形成した状態で、被画像形成面上には主走査方向に1200dpiの密度で潜像を形成することができる。
【0090】
このようにして、例えばBk等の単色画像の潜像を感光ドラム1上に形成し、この潜像を形成した書き込み光学装置よりも下流側に配置される現像装置によって現像する(ステップS404)。このような構成により、印刷速度を低下させずに主走査方向の書き込み密度を倍にすることができる。
【0091】
また、3以上の書き込み光学装置を使用して、奇数画素Fn−nの間に偶数画素Gn−nを書き込む際に、画素ピッチPの1/3あるいは1/4のピッチで偶数画素Gn−nを書き込んでもよい。このようにすれば、主走査方向の書き込み密度を3倍、あるいは4倍にすることもできる。
【0092】
なお、副走査方向の画像密度を向上させる場合と同様に、600dpiの画像密度においては同色の画像が半画素ずれたとしても、目視ではずれを検出し難い。しかしながら、要求画像品質や異なる色の組み合わせで中間色を形成する場合には、主走査方向を調整できる手段が必要である。
【0093】
具体的には、LDユニットの位置又は同期信号を形成するセンサ・受光部を送りねじ方式やギヤ比・支点を利用した微調方式により変更することにより調整を実現する。あるいは、同期信号から書き込み開始までのタイミングを変更すること調整することができるが、これらの手段は上述した手段を適用することができる。
【0094】
(変形例)
図10は、副走査及び主走査方向の画像密度を向上させる画像形成方法を示すフローチャートである。この画像形成方法は、主走査方向と副走査方向との画像密度を向上させる点に特徴がある。まず、第1の帯電装置11で感光ドラム1を帯電させ(ステップS501)、第1の書き込み光学装置12によって奇数ラインの奇数画素Dn−nを書き込み(ステップS502)、第2の書き込み光学装置22によって奇数ラインの偶数画素En−nを書き込む(ステップS503)。次に、第3の書き込み光学装置32によって偶数ラインの奇数画素Fn−nを書き込み(ステップS504)、第4の書き込み光学装置42によって偶数ラインの偶数画素Gn−nを書き込む(ステップS505)。
【0095】
このようにして感光ドラム1上に形成した例えばBk画像の潜像を、現像装置43によって現像する(ステップS506)ことによって、印刷速度を低下させずに主、副の両走査方向における書き込み密度を倍にすることができる。
【0096】
(実施の形態3)
図11は、実施の形態3に係る画像形成装置を示す説明図である。また、図12は、実施の形態3に係る画像形成方法を示す説明図である。この画像形成装置101は、実施の形態2に係る画像形成装置100等と略同様の構成であるが、書き込み光学装置にLPH14、24、34、44を用いる点が異なる。
【0097】
保守の有無は画像形成装置の構造に大きく影響する。書き込み光学装置の保守が必要である場合、保守可能な構造にするだけでなく、保守を容易にする為の構造も必要となる。単色光であるLD光を使用した書き込み光学系については、安全面からシールド性が要求されるので、シールド性と保守性とはトレードオフの関係にある。一方、LPHは発光ダイオードを利用するので、LD書き込み光学装置よりも低いシールド性でよい。このため、LPHはLD書き込み光学装置と比較して小型化に有利で、また取り付けが容易な構造である。
【0098】
実施の形態3に係る画像形成方法は、実施の形態2に係る画像形成方法と同様なので、次の説明は、図8(a)を参照されたい。図8(a)に示すように、書き込み時には、まず上流側に配置されるLPH14で奇数画素Fn−nを書き込む。そして、当該書き込み光学装置の下流側に配置されるLPH24によって、前記奇数画素Fn−nの間に偶数画素Gn−nを書き込む。LPH14〜44の画素ピッチPは一定なので、LPH24によって偶数画素Gn−nを書き込む際には、LPH24を主走査方向へ半ピッチP/2だけずらす必要がある。図13は、LPHの移動構造を示す説明図である。
【0099】
LED配列方向(主走査方向)に対して垂直なLPHの側面には、送りねじ92aが取り付けられており、送りねじ92aの回転によってLPHが主走査方向に対して動くようになっている。また、副走査方向に対して垂直なLPHの側面には、送りねじ92bが取り付けられており、送りねじ92bの回転によってLPHが副走査方向に対して動くようになっている。また、送りねじ92a、92bはアクチュエータであるステッピングモータ96a、96bに取り付けられており、ピニオンギア93a、93bとギア98a、95bとを介して回転させられる。
【0100】
LPHによって、前記奇数画素Fn−nの間に偶数画素Gn−nを書き込む際には、処理部98がステッピングモータ96aをP/2に相当する所定の角度だけ回転させる。すると、送りねじ92aが所定の角度だけ回転するので、LPHが主走査方向に対してP/2だけ移動する。これによって、奇数画素Fn−nの間に偶数画素Gn−nが書き込まれる。
【0101】
このような構成によって、例えばBk等の単色画像の潜像を感光ドラム1上に形成し、この潜像を形成した書き込み光学装置よりも下流側に配置される現像装置によって現像する。このような構成により、印刷速度を低下させずに主走査方向の書き込み密度を倍にすることができる。また、図に示すように、LPH34、44のうち少なくとも一方にも送りねじ92aとステッピングモータ96aとを取り付けてもよい。このようにすれば、奇数画素Fn−nの間に偶数画素Gn−nを書き込む際に、画素ピッチPの1/3あるいは1/4のピッチで偶数画素Gn−nを書き込むことができるので、主走査方向の書き込み密度を3倍、あるいは4倍にすることもできる。
【0102】
LPHはその構造上、等倍書き込みであるという特徴があり、画素密度はLEDアレーの集積度によって決定されるので、画素密度を向上させることはコスト上昇につながってしまう。この発明の実施の形態3に係る画像形成装置101では、複数のLPHを用いることにより、単体のLPHで単色画像の潜像を形成する場合よりも高い書き込み密度で単色画像の潜像を形成する。これにより、書き込み光学装置であるLPHの機能(コスト)の上昇なしに、生産性を低下させずに書き込み性能を向上させた高性能な画像形成装置101を提供できる。
【0103】
(実施の形態4)
図14は、この発明の実施の形態4に係る画像形成装置を示す斜視図である。この画像形成装置102は、書き込み光学装置と現像装置とを有する書き込み能力の異なる画像形成部を複数備えており、上流側に書き込み能力の高い画像形成部を配置して、下流側に配置された書き込み能力の低い画像形成部単体で画像形成する場合には、上流側の書き込み光学装置によって潜像を形成し、この潜像を下流側の現像装置によって現像する点に特徴がある。
【0104】
近年における小型化の要請により、画像形成装置はできるだけ小さくする要求がある。このため、潜像形成用の光学書き込み光学装置に、レーザー書き込み光学装置と比較して小型化に有利なLPHを使用する画像形成装置がある。LPHは略直方体形状なので取り扱いやすく、また画像形成装置内の取り付けスペースを容易に設計できるので、ヘッド配置上の自由度が向上する。
【0105】
しかし、LEDアレーは解像度を高くすると製造コストが高くなり、画像形成装置の現実的なコストを考えた場合、書き込み能力には限界ができてしまう。このため、複数色の画像が形成できる画像形成装置においては、主体として使用される画像用の光学書き込み光学装置にレーザー書き込み光学装置を使用し、補助的に使用される画像用の光学書き込み光学装置にLPHを使用する。このような構成によって、小型化と主として使用する色の高画質化とを両立する。
【0106】
感光ドラム1の被画像形成面の周囲には、第1の画像形成部51として感光ドラム1の回転方向に沿って順次第1の帯電装置11と、第1の書き込み光学装置12と、第1の現像装置13とが配置されている。第1の書き込み光学装置12にはレーザー書き込み光学装置が使用される。また、第1の現像装置13の下流側には、第2の画像形成部52として、順次第2の帯電装置21と、第2の書き込み光学装置24と、第2の現像装置23とが配置されている。第2の書き込み光学装置24にはLPHが使用される。第2の現像装置23の下流側には、順次転写装置2と、クリーニング装置4と、除電装置5とが配置されている。
【0107】
このような構成において、第1の帯電装置11と、第1の書き込み光学装置12と、第1の現像装置13とでブラック(以下Bk)画像を形成し、順次第2の帯電装置21と、第2の書き込み光学装置22と、第2の現像装置23とでブラック以外の画像(例えばマゼンタ:以下M)を形成するとする。BkとMとの2色画像を形成する場合には、感光ドラム1が1回転する間に、まず第1の帯電装置11と、第1の書き込み光学装置12と、第1の現像装置13とで感光ドラム1の被画像形成面に対してBk画像を形成し、第2の帯電装置21と、第2の書き込み光学装置24と、第2の現像装置23とで感光ドラム1の被画像形成面に対してM画像を形成する。
【0108】
次に、各回転毎に感光ドラム1の被画像形成面に形成されたK、M画像を、転写装置2によって紙やOHPシートその他の被記録媒体3の被転写面3に転写する。Bk画像とM画像とが転写された被記録媒体3は、定着装置によって被転写面3に転写された画像が定着させられる。転写後における感光ドラム1の被画像形成面は、クリーニング装置4により被画像形成面に残留した画像形成材が除去され、次いで除電装置5により残留電位が除去される。
【0109】
例えば、上記画像形成装置102では、Bk画像の潜像を形成する第1の書き込み光学装置12にLDを使用しているので、その書き込み能力は、LPHを使用する第2の書き込み光学装置22よりも高くする。ここで、書き込み能力は、例えば書き込み光学装置12や22の1画素における潜像のパワーの階調表現能力、1画素におけるサイズの階調表現能力、画素ピッチ(書き込み密度)の緊密性、画素のサイズを変更した場合における画素位置変更能力のうち少なくとも一つで代表させる。ここで、書き込み光学装置12や22の1画素における潜像のパワーの階調表現能力、1画素におけるサイズの階調表現能力を、階調表現能力という。なお、これらの要素を複数組み合わせて書き込み能力としてもよい。
【0110】
しかしながら、この画像形成装置102のような構成では、Bk画像の印字品質に対してM画像の印字品質が劣ることになり、特にM単独で線画を印刷したときには印字品質の違いが目立ってしまう。これを防止するために、M単色の画像を印刷するときには、この潜像を第1の書き込み光学装置12によって感光ドラム1の画像形成面に形成し、この潜像を第2の現像装置23により現像する。このようにすれば、Bk画像を形成する第1の画像形成部51の書き込み能力を、M画像を形成する際に反映することができる。
【0111】
このように、本発明に係る複数の画像形成部を備えた画像形成装置102では、上流に書き込み能力の高い書き込み光学装置を配置することにより、画像を形成する組み合わせによって最適の画像形成部を選択できるシステムを実現できる。これにより、低コストで高性能な画像形成装置を提供できる。
【0112】
次に、書き込み能力として書き込み光学装置の階調表現能力を用い、M単色画像を印刷する場合には、当該階調表現能力の高い光学系を選択する場合について説明する。例えば第1の書き込み光学装置の階調表現能力が8階調であり、第2の書き込み光学装置の階調表現能力が2階調である場合を考える。この場合、1画素当たり4階調の画像データに対して第2の書き込み光学装置を選択すると、階調性が劣化することになるので、第1の書き込み光学装置を選択する。
【0113】
また、第1の書き込み光学装置の階調表現能力が8階調であり、第2の書き込み光学装置の階調表現能力が4階調である場合を考える。この場合、1画素あたり4階調の画像データであれば、第1又は第2いずれの書き込み光学装置を選択しても階調性が劣化することはない。しかしながら、画像データの階調性と潜像により形成した画像の階調性とが同じになるとは限らない。画像データにおける中間階調は、潜像から形成される画像の階調とは通常異なるからである。これは、画像データが読み取りデータであったり、PCからディスプレイに表示されるデータであったりするためである。したがって、通常は書き込み光学装置に幅広い階調機能を持たせて、画像データの種類により画像データの階調が書き込み光学装置の階調のどれに該当するかを予め選択させることにより、画像データを補正する。これを書き込みγ補正という。
【0114】
また、1画素の連続による直線が縦横それぞれに存在する画像では、画像データ上では同じ線幅(1画素の直径に相当する)になるが、画像形成部の現像装置においては同じ潜像に対しても横線の方が縦線よりも細く現像されやすい。さらに、書き込み光学装置による1画素の潜像の形状も完全な円形状ではなく、光源の構造やレンズの影響を受けるので、書き込み光学系においても光源から出射されるレーザー光を補正する。そして、この補正においては、太くなる方向の直線に対して1画素当たりのパワーや大きさを変更して、現像したときには縦線が細くなるように補正する処理がある。これを細線化処理という。
【0115】
一方、複数の画像形成部によって同時に画像を形成する場合、多色やフルカラー画像の場合には画像データが増加し、単純計算でも画像形成部の数の倍数分増加することになる。このため、画像処理能力や画像データの伝送能力は、最も画像データが多い環境で構成されるので、画像形成部によってはすべての階調表現能力を使用しない場合もある。したがって、単色画像を印刷する場合には、さらに高い階調表現能力で処理が可能である。
【0116】
ここで、複数の画像形成部には同時動作時における画像データによってシステムを最適化し、画像形成部に適した階調機能を有した書きこみ装置を備えている。このため、画像のサイズや種類によっては、画像処理や伝送に余裕がある一部の画像形成部は、画像形成においてその階調表現能力すべてを発揮せず、階調表現能力に余裕を持った状態で使用される場合がある。
【0117】
2色(Bk・M)の画像を形成する画像形成装置を例にとって説明する。2色(Bk・M)の画像を形成する画像形成装置では、Bk単色及びM単色の2色の画像を形成することができる。一般的には、ほとんどの場合Bkで出力するので、Bkの書き込み光学装置にはLD書き込み光学装置を用いる。例えば、書き込み密度400dpiで256階調の階調表現能力を持ち、またBkの潜像は、現像材と現像トナーとからなる2成分で接触式の現像装置により現像される。
【0118】
これに対して、Mはオプションとして用意されることが多いので、これを考慮して、小型化に有利で、また取り付けが容易な構造であるLPHを用いる。例えば、書き込み密度400dpiで32階調の階調表現能力を持ち、またMの潜像は、非接触の1成分現像装置により現像される。ここで、Mの書き込み光学装置の階調数が少ないのは、LPHの構造が影響している。LPHはLEDの集合であり、17インチ対応のLPHでは少なくとも6800画素分のLEDが並んでいる。そして、すべてのLEDが発する光量を一定に調整するために、既に階調により補正しており、画像データを表現するために使用できる階調表現能力が減じられている。
【0119】
本発明によれば、Bk単色とM単色では400dpiで256階調の表現が可能となり、これまでのM単色より階調表現能力を高くすることができる。これにより、M単色の画像を形成する際には、上記書き込みγ補正や上記細線化処理をより高い精度で実行できるので、従来よりも高画質のM単色画像を形成することができる。
【0120】
階調表現能力によって書き込み光学装置を選択する際には、画像形成時のモード(Bk単色やM単色)により選択することができる。この他にも、画像データに色識別データ(色データビット)を有して単色画像か否かを認識させたり、画像データの先頭にヘッダデータを有して画像データ情報とともに識別データを有して単色画像か否かを認識させたりして、書き込み光学装置を選択することができる。
【0121】
次に、書き込み能力として書き込み光学装置の1画素における潜像の位相能力を用い、M単色画像を印刷する場合には、当該位相能力の高い光学系を選択する場合について説明する。まず位相能力について説明する。例えば、LD書き込み光学装置は、主走査方向に順次画素を並べることにより画像を形成する。LD書き込み光学装置では、画素の大きさも制御することができるが、ここでいう位相能力とは、画素を形成するときに、隣接する画素のどちら側に寄せて形成するかを選択する能力のことをいう。この位相能力が高いと、特に網点画像や斜め線画像に有効なデータ処理を施すことができる。この位相能力を持たせるためには、パワー変調のみでは実現できないが、少なくともパルス幅変調で2値以上の変調を持ち合わせていれば実現可能である。
【0122】
位相能力を備えていない場合、同じ1画素毎の点線を主走査方向に形成する場合に、通常は1画素フル点灯と1画素点灯なしの繰り返しとなり、奇数画素にドットがある場合と偶数画素にドットがある場合の2種類の線を作像できる。位相能力を備えていれば、さらに、すべての画素を半点灯として、奇数画素は画素の開始方向に寄せ、偶数画素は終了方向に寄せることにより、偶数画素から奇数画素へと変化する位置に1画素フル点灯と同等の画素を形成し、奇数画素から偶数画素に変化する点に1画素点灯なしの状態を繰り返し形成することができる。同様に、偶数画素と奇数画素の寄せ方向を変えることでもうひとつの点線を形成でき、点線の表現能力が2倍になったといえる。
【0123】
また、位相能力を備えていれば、見かけ上の画像密度を高くすることが可能である。600dpiの書き込み光学装置で形成する潜像の半画素を画像データの1画素とする。このとき、位相能力を用いて、例えば2値画像を1200dpiで主走査方向に0→1→0→1→1→0というデータを表すと、右寄せ半画素→右寄せ半画素→左寄せ半画素と表すことができる。したがって、予め書き込み光学装置の位相能力有無の情報をシステム制御に持たせて、画像データの位相有無、又は画像処理の位相能力有無の情報(画像モード毎に画像処理が定義される場合は画像モード情報)により、書き込み光学装置を選択することができる。
【0124】
また、書き込み光学装置に位相能力があるという情報が画像形成装置側に存在すれば、位相なしあるいは高密度でデータを伝送し、書き込み光学装置内でパターンマッチングにより位相を付加したり、見かけ上高密度に印字制御したりしてもよい。このようにすれば、位相データがなくとも位相をつけたり、あるいは高密度で印刷したりすることができる。
【0125】
再び2色(Bk・M)の画像を形成する画像形成装置について説明する。この画像形成装置は、Bk単色及びM単色の2色の画像を形成することができる。上述した通り、一般的にはBkの出力が大半を占めるので、Bkの書き込み光学装置にはLD書き込み光学装置を用いる。そして、Mはオプションとして用意されることを考慮して、小型化に有利で、また取り付けが容易な構造であるLPH書き込み光学装置を用いる。LPHは主走査方向にLEDが並んでいる為、主走査方向に位相をつけるためには、少なくとも倍の密度が必要となる。また、副走査方向に位相をつけることは理論上可能であるが、パターンマッチングにより位相や高密度を実現する場合、少なくとも1ラインのメモリが必要となる。
【0126】
本発明によれば、位相能力を持たない、あるいは位相能力を持たせることが難しい書き込み光学装置で単色画像を形成する場合であっても、位相能力を持つ書き込み光学装置に当該画像データを伝送し、当該画像データに対応する現像装置で現像することで、位相能力により画像の表現能力を高くすることができる。また、位相なしあるいは高密度で画像データを伝送した場合でも、位相能力のある書き込み光学装置に画像データを伝送することによって、位相をつけたり、あるいは高密度で印刷したりすることができる。
【0127】
次に、書き込み能力として書き込み光学装置の1画素における潜像の画素密度を用い、M単色画像を印刷する場合には、当該画素密度の高い光学系を選択する場合について説明する。LD書き込み光学装置において、主走査方向の書き込み密度はLDの駆動周波数を変更することにより変更できる。また、副走査方向の書き込み密度は、ポリゴンミラーの回転速度を変更する、又は感光ドラム1の被走査面における移動速度を変更することで変更できる。しかしながら、現在では高い生産性が要求されるので、複数のLDを同時に走査するシステムが主流となりつつあり、その複数のビームのピッチは画素密度によって変更されなければならない。例えば、600dpiと400dpiとを切り替える場合は、画素ピッチを42.3μmから63.5μmに切り替える。なお、予め影響の少ない中間のピッチである52.9μm等で、いずれの書き込み密度を実現するシステムもある。
【0128】
ここで、画像密度データが変更されているにもかかわらず画像形成装置の画素密度が変更されない場合は、画素ピッチムラのある画像となる。画像密度データはPCからの画像データやFAXからの画像データにより異なるので、画像形成装置においては画像データに対応した画像密度とすることが必要である。LD書き込み光学装置においては主副いずれの走査方向であっても多数の画像密度に対応できるが、LPHの主走査方向においてはその構成上、画像密度の変更は容易でない。例えば、1200dpiで構成されるLPHであれば600dpi、400dpi、300dpi、200dpi、100dpiいずれの画素密度でも対応できるが、600dpiの画素密度で構成されるLPHでは、400dpiの画素密度は表現できない。
【0129】
このように、書き込み光学装置で画素密度が変更できない場合は、画像処理によって画像データの間引き、補間をして、書き込み光学装置に合わせて画素密度を変換する方法がある。しかし、画像処理で密度変換するシステムとしないシステムとではその生産性が異なり、画像データが増加するにしたがって生産性の差は大きくなる。例えば、従来では、画像形成装置によっては400dpi時における画像生産性よりも300dpi時における画像生産性の方が劣ることもあり、ユーザー側からすると理解し難い現象が発生することもあった。
【0130】
2色(Bk・M)の画像を形成する上記画像形成装置について述べると、Bkの書き込み光学装置には、例えば書き込み密度400dpiで256階調の階調表現能力を持つLD書き込み光学装置を使用する。そして、Mはオプションとして用意されることを考慮して、小型化に有利で、また取り付けが容易な構造であるLPHを使用する。このLPHの書き込み密度は、例えば400dpiで、階調表現能力は32階調である。
【0131】
このような画像形成装置の場合、従来の画像形成方法で300dpiの画像データを印刷する際には、Bk単色においてはLD書き込み光学装置なので、書き込み光学装置で画像密度を変更する。そして、M単色においては書き込み光学装置で400dpiを300dpiに変更がすることはできないので、画像処理によって画像密度を変更していた。その結果、M単色の場合には300dpi印刷時の生産性がBk単色の場合と比較して劣っていた。本発明によれば、書き込み光学装置を切り替えることにより、Bk単色あるいはM単色を印刷する場合には書き込み光学装置で画像密度の変更ができるので、Bk単色及びM単色とも同じ生産性を提供できる。
【0132】
なお、実施の形態1〜3に係る本発明の画像形成方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【0133】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、一の画像形成部における書き込み光学装置により形成された潜像を、この潜像を形成した書き込み光学装置を含む画像形成部とは異なる画像形成部の現像装置で可視像とする。これによって、並行処理システムにおいて、休止している画像形成部を有効に利用することができる。
【0134】
また、ある画像形成部に含まれる書き込み光学装置が故障した場合には、使用していない他の書き込み光学装置で、故障した書き込み光学装置が形成する潜像を形成して、故障した書き込み光学装置が含まれる画像形成部の現像装置で前記潜像の可視像を形成する。これによって、故障した書き込み光学装置を修理するまでの間であっても印刷が可能となるので、平行処理システムにおいて、画像形成装置の休止期間を短くできる。
【0135】
また、書き込み能力の高い書き込み光学装置で書き込み能力の低い書き込み光学装置で形成すべき潜像を形成し、書き込み能力の低い書き込み光学装置が含まれる画像形成部の現像装置で前記潜像を可視像とする。これにより、単色画像を形成する場合には、書き込み能力が高い方の書き込み光学装置で潜像を形成できるので、平行処理システムにおいて、単色画像の画像形成性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図2】ある書き込み光学装置が故障した場合に書き込み光学装置を切り替える手順を示す説明図である。
【図3】上流側の書き込み光学装置が故障した場合に書き込み光学装置を切り替える他の手順を示す説明図である。
【図4】書き込み光学装置の切り替え部の一例を示す説明図である。
【図5】この発明の実施の形態2に係る画像形成装置の画像形成方法を示す説明図である。
【図6】この発明の実施の形態3に係る画像形成装置の画像形成方法を示すフローチャートである。
【図7】書き込み開始位置変更機構の一例を示す説明図である。
【図8】この発明の実施の形態2に係る画像形成方法の他の例を示す説明図である。
【図9】この発明の実施の形態2に係る画像形成方法の他の例を示すフローチャートである。
【図10】副走査及び主走査方向の画像密度を向上させる画像形成方法を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態3に係る画像形成装置を示す説明図である。
【図12】実施の形態3に係る画像形成方法を示す説明図である。
【図13】LPHの移動構造を示す説明図である。
【図14】この発明の実施の形態4に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム
2 転写装置
3 被転写面
4 クリーニング装置
5 除電装置
6 被記録媒体
11、21、31、41 帯電装置
12、22、24、32、42 書き込み光学装置
13、23、33、43 現像装置
51、52、53、54 画像形成部
60 定着装置
100、101、102 画像形成装置

Claims (7)

  1. 感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電装置と、
    帯電前に前記感光体の残留電荷を取り除く除電装置と、
    前記感光体の被画像形成面上に潜像を形成する書き込み光学装置と、前記潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部と
    前記現像装置が前記潜像に付着させた現像剤を被転写材に転写する転写手段と、
    前記感光体上の現像剤のクリーニングを行うクリーニング装置と、
    前記感光体の除電を行う除電装置と、を備え、
    前記複数の画像形成部のうち、感光体の回転方向で最も上流側の画像形成部の書込み光学装置が故障した場合、前記最も上流側の画像形成部の書込み光学装置に伝送する画像データを下流側の画像形成部の書込み光学装置に伝送して潜像を形成したのち、前記転写手段による転写を行わず、前記クリーニング装置によるクリーニングを行わず、前記所伝装置による除電を行わずに、前記最も上流側に位置している画像形成部の現像装置で前記下流側の画像形成部の書き込み光学装置が形成した潜像を現像することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記最も上流側の画像形成部の書込み光学装置が故障した場合、前記転写装置は前記感光体に被接触状態とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記最も上流側の画像形成部の書込み光学装置が故障した場合、前記クリーニング装置は前記感光体に被接触状態とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 潜像を形成する上記書き込み光学装置は、可視像を形成する上記現像装置よりも上流であって、且つ上記除電装置よりも下流に位置することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 複数の上記画像形成部のうち少なくとも一つは、上記書き込み光学装置としてLEDアレープリンタヘッドを用いることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部と、前記現像装置が前記潜像に付着させた現像剤を被転写材に転写する転写手段と、前記感光体上の現像剤のクリーニングを行うクリーニング装置と、前記感光体の除電を行う除電装置とを備えた画像形成装置に画像を形成させるにあたり、
    前記画像形成部の前記書き込み光学装置が故障したか否かを判断する工程と、
    前記書き込み光学装置が故障していた場合には、前記複数の画像形成部のうち、感光体の回転方向で最も上流側の画像形成部の書込み光学装置が故障した場合、前記最も上流側の画像形成部の書込み光学装置に伝送する画像データを下流側の画像形成部の書込み光学装置に伝送して潜像を形成したのち、前記転写手段による転写を行わず、前記クリーニング装置によるクリーニングを行わず、前記所伝装置による除電を行わずに、前記最も上流側に位置している画像形成部の現像装置で前記下流側の画像形成部の書き込み光学装置が形成した潜像を現像する工程と、
    を含むことを特徴とする画像形成方法。
  7. 潜像を形成する書き込み光学装置と、当該潜像に現像剤を付着させて可視像を形成する現像装置とを有する複数の画像形成部と、前記現像装置が前記潜像に付着させた現像剤を被転写材に転写する転写手段と、前記感光体上の現像剤のクリーニングを行うクリーニング装置と、前記感光体の除電を行う除電装置とを備えた画像形成装置に画像を形成させるにあたり、
    前記画像形成部の前記書き込み光学装置が故障したか否かを判断する手順と、
    前記書き込み光学装置が故障していた場合には、前記複数の画像形成部のうち、感光体の回転方向で最も上流側の画像形成部の書込み光学装置が故障した場合、前記最も上流側の画像形成部の書込み光学装置に伝送する画像データを下流側の画像形成部の書込み光学装置に伝送して潜像を形成したのち、前記転写手段による転写を行わず、前記クリーニング装置によるクリーニングを行わず、前記所伝装置による除電を行わずに、前記最も上流側に位置している画像形成部の現像装置で前記下流側の画像形成部の書き込み光学装置が形成した潜像を現像する手順と、
    を含む画像形成手順をコンピュータに実行させることを特徴とする画像形成用プログラム。
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