JP4308500B2 - 電子タイマスイッチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばスイッチボックスなどに取付可能な電子タイマスイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、タイマスイッチには、ゼンマイの巻戻り時間を応用したメカ式タイマがあり、時間変更はゼンマイの巻具合で変化させるようになっている。
【0003】
このほか、CRの充放電時間を応用した電子タイマスイッチでは、可変抵抗により充放電時定数を変化させることで、時間変更がなされ、また一定回数の発振パルスをカウントするタイマICを応用した電子タイマスイッチでは、可変抵抗により発振周波数を変化させることで、時間変更がなされる。
【0004】
マイコンを応用した電子タイマスイッチには、アナログポートに可変抵抗を接続し、ポート入力電位を可変させ、あらかじめ規定したタイマ時間テーブルに従ったタイマ時間に変更するものや、予め規定した固定のタイマ時間にポート切替により変更するものがある。従来のポート切替式のものは、スライドスイッチなどをマイコンのポートに接続して3段階程度に切り換えれる構成とし、スライドスイッチを用いてタイマ時間を選択設定できるようになっている。
【0005】
なお、特開平8−54141号公報(特許文献1)には、換気扇が配設された場所の湿度を湿度センサによって検出してその検出出力レベルに基づいて換気扇を動作させる時間を設定することにより、換気扇が配設された場所の換気が適切に行える時間を容易に設定することができるようにし、また、手動で換気扇の動作時間を設定する必要をなくすことにより、操作の煩わしさを軽減して使い勝手を向上させ、設定された時間を過ぎると換気扇が停止するため、余分な換気が行われるのを避けて節電を図ることができるタイマスイッチが記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−54141号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
マイコン方式の時間調整方法にてアナログポートに接続された可変抵抗を用いて調整する方法は、木目細かなタイマ時間を実現することはできるが、設定したい時間がボリュームのどの位置なのかが極めて分かりにくく、かつ、設定可能な時間が必要以上に多過ぎるため、実際に調整したい時間に調整できないという問題がある。
【0008】
また、マイコンのポートに接続されたスライドスイッチなどを用いて設定する方式のものは、3段階程度(例:2時間/4時間/連続や1時間/4時間/連続など)にしかタイマ時間を選択することができないため、従来のVR式のようなタイマ時間選択の自由度がない。
【0009】
さらに、換気扇のタイマ制御という共通の目的にも関わらず、それぞれの用途にて市場で要求されるタイマ時間、動作モード(動作パターン)が異なるため、それぞれの用途別に商品開発、製造、販売を行っており、非常に効率が悪いという問題がある。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、設定したいタイマ時間を選択するだけで良くその調整を不要とし、タイマ時間の選択範囲が広く、様々な動作で負荷を駆動することができる電子タイマスイッチを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明の電子タイマスイッチは、負荷と商用電源とが接続される端子部と、この端子部を制御信号に従って開閉することで前記負荷の駆動を制御する負荷制御回路部と、前記端子部から電力の供給を受けて所定の直流電力を出力する電源回路部と、この電源回路部から直流電力の供給を受けて動作する制御回路部とを備え、この制御回路部は、複数の用途のうちいずれかの用途と、用途毎に少なくとも1つ設けた動作モードと、動作モード毎にその用途に連動して割り付けられた複数種類のタイマ時間とを設定するための複数の設定用接点入力と、操作入力用のスイッチとを備え、このスイッチを介して操作入力を受けると、前記複数の設定用接点入力の設定状態に応じて、設定された動作モードと、動作モード毎にその用途に連動して割り付けられた複数種類のタイマ時間のうちいずれか設定されたタイマ時間とで負荷を駆動させる前記制御信号を前記負荷制御回路部に出力することを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記負荷は換気扇であり、前記用途には少なくとも浴室用および居室用の用途があり、前記制御回路部は、前記用途が浴室用であれば、いずれかの動作モードで前記換気扇を10分程度おきに数分間動作させるための制御信号を前記負荷制御回路部に出力し、前記用途が居室用であれば、いずれかの動作モードで前記換気扇を1時間から2時間おきに10分から30分程度動作させるための制御信号を前記負荷制御回路部に出力することを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記複数の設定用接点入力のうち、前記タイマ時間を設定するための設定用接点入力の全部または一部には、施工または使用時に操作可能なスイッチが使用されていることを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記複数の設定用接点入力のうち、前記動作モードを設定するための設定用接点入力には、施工または使用時に操作可能なスイッチが使用されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記複数の設定用接点入力のうち、前記用途および前記動作モードを設定するための設定用接点入力には、施工または使用時に操作可能なスイッチが使用されていることを特徴とする。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記複数の設定用接点入力のうち、前記動作モードおよび前記タイマ時間を設定するための設定用接点入力には、施工または使用時に操作可能なロータリDIPスイッチが使用されていることを特徴とする。
【0017】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、発光素子を備え、前記負荷は換気扇であり、前記制御回路部は、前記換気扇の駆動状態に応じて前記発光素子を動作させることを特徴とする。
【0018】
請求項8記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、第1および第2発光素子を備え、前記負荷は換気扇であり、前記制御回路部は、前記換気扇の動作時にはその動作状態に応じて前記第1発光素子を動作させる一方、前記換気扇の停止時には前記第2発光素子を点灯させることを特徴とする。
【0019】
請求項9記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、第1から第5発光素子を備え、前記負荷は換気扇であり、前記制御回路部は、前記換気扇の連続動作時には前記第1発光素子を点灯させ、前記換気扇のタイマ動作における第1番目の所定期間には前記第1発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第2番目の所定期間には前記第1および第2発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第3番目の所定期間には前記第2発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第4番目の所定期間には前記第2および第3発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第5番目の所定期間には前記第3発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第6番目の所定期間には前記第3および第4発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第7番目の所定期間には前記第4発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第8番目の所定期間には前記第4および第5発光素子を点滅させ、前記換気扇の停止時には前記第5発光素子を点灯させることを特徴とする。
【0020】
請求項10記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、外部から操作入力を得るための外部入力インターフェースを備え、前記制御回路部が前記操作入力用のスイッチと並列に前記外部入力インターフェースからも操作入力を得ることを特徴とする。
【0021】
請求項11記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、外部から操作入力を得るための外部入力インターフェースを備え、前記制御回路部は、前記操作入力用のスイッチからの操作入力と前記外部入力インターフェースを介して外部から得られる操作入力とに従って、前記制御信号を前記負荷制御回路部に出力することを特徴とする。
【0022】
請求項12記載の発明は、請求項10または11記載の電子タイマスイッチにおいて、第1および第2発光素子を備え、前記負荷は換気扇であり、前記制御回路部は、前記換気扇の動作時にはその動作状態に応じて前記第1発光素子を動作させる一方、前記換気扇の停止時には前記第2発光素子を点灯させることを特徴とする。
【0023】
請求項13記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、補助電源回路部を備え、前記負荷は換気扇であり、前記端子部は、前記負荷制御回路部によって開閉される共通端子および第1端子と、前記換気扇の強制動作時に前記換気扇と商用電源との間に前記共通端子とともに介設される第2端子とにより構成され、前記補助電源回路部は、前記第2端子と前記共通端子との間に前記強制動作時の換気扇からの負荷電流を流す通電部と、その負荷電流から補助電源を得て前記電源回路部に供給する出力部とにより構成されることを特徴とする。
【0024】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の電子タイマスイッチにおいて、前記補助電源回路部から前記負荷の強制動作用の操作入力を得るための外部入力インターフェースを備え、前記制御回路部は、前記外部入力インターフェースを介して前記補助電源回路部から前記負荷の強制動作用の操作入力を受けた場合にも、前記複数の設定用接点入力の設定状態に応じて前記制御信号を前記負荷制御回路部に出力することを特徴とする。
【0025】
請求項15記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、照明器具オン/オフ用であって前記照明器具のオフ操作時点から予め設定された遅れ時間の経過後にその照明器具を消灯する遅れ消灯機能を有する照明用スイッチと、この照明用スイッチから前記照明器具の点灯/消灯状態を得るための別回路入力インターフェースとを備え、前記端子部は、前記負荷制御回路部によって開閉される共通端子および第1端子と、前記照明器具と商用電源との間に前記共通端子とともに介設される第2端子とにより構成され、前記照明用スイッチは、前記第2端子と前記共通端子との間に接続され、前記制御回路部は、前記別回路入力インターフェースを介して前記照明用スイッチから前記照明器具の点灯/消灯状態を得た場合にも、前記複数の設定用接点入力の設定状態に応じて前記制御信号を前記負荷制御回路部に出力することを特徴とする。
【0026】
請求項16記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、3路スイッチと、この3路スイッチから外部回路の動作状態を得るための別回路入力インターフェースとを備え、前記端子部は、前記負荷制御回路部によって開閉される共通端子および第1端子と、前記3路スイッチを介して前記共通端子と接続される第2,第3端子とにより構成され、前記制御回路部は、前記別回路入力インターフェースを介して前記3路スイッチから前記外部回路の動作状態を得た場合にも、前記負荷制御回路部に制御信号を出力することを特徴とする。
【0027】
請求項17記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記負荷制御回路部は、前記端子部に整流器を介して接続され、前記制御信号に従ってオン/オフするものであって、前記整流器の出力電圧が所定電圧以上になるとオンになるスイッチング素子により構成されること、前記端子部に整流器を介して接続され、前記制御信号に従ってオン/オフするスイッチング素子により構成されること、または前記端子部に接続され、前記制御信号に従ってオン/オフするスイッチング素子により構成されることを特徴とする。
【0028】
請求項18記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記電源回路部は3線式電源回路であり、前記負荷制御回路は前記制御信号に従って開閉するリレーを含むことを特徴とする。
【0029】
請求項19記載の発明は、請求項18記載の電子タイマスイッチにおいて、前記リレーの出力は無電圧接点出力であることを特徴とする。
【0030】
請求項20記載の発明は、請求項19記載の電子タイマスイッチにおいて、前記リレーの接点と並列に接続される半導体スイッチ素子を備え、この半導体スイッチ素子は前記リレーの接点が閉状態になる前にオン状態になることを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】
基本例
図1は電子タイマスイッチの基本例の構成図である。
【0032】
電子タイマスイッチの基本例は、例えばJISC8345に規定されるスイッチボックスなどに取り付けられるものであり、図1に示すように、端子部1と、フィルタ回路部2と、負荷制御回路部3と、電源回路部4と、制御回路部5とを備えている。
【0033】
端子部1は、負荷としての換気扇LDと商用電源ACとが接続されるものであり、図1の例では、端子10,11により構成され、これらの端子10,11間に換気扇LDと商用電源ACとが直列に接続されている。
【0034】
フィルタ回路部2は、端子部1と負荷制御回路部3との間に介設されるノイズフィルタであり、図1の例では、サージアブソーバ20と、コンデンサC2と、チョークコイルL2とにより構成されている。
【0035】
負荷制御回路部3は、制御回路部5からの制御信号(「Do(出力1)」)に従って端子部1の端子10,11間を開閉するものであり、図1の例では、トライアックQ31と、サイリスタQ32と、コンデンサC31,C32と、抵抗R31〜R33と、ツェナーダイオードZD3と、スイッチング素子(図ではトランジスタ)Q311,Q312を含むスイッチ回路31と、スイッチング素子(トランジスタ)Q321を含むスイッチ回路32とにより構成されている。
【0036】
電源回路部4は、端子部1から電力の供給を受けて所定の直流電力を出力するものであり、図1の例では、(全波)整流器40と、抵抗R4と、ダイオードD4と、3端子レギュレータIC411を含むレギュレータ41とにより構成されている。
【0037】
そして、上記負荷制御回路部3および電源回路部4において、スイッチ回路32のスイッチング素子Q321がオフのとき、抵抗R4,R32およびツェナーダイオードZD3は、これら直列回路に印加する整流器40からの電圧ではツェナーダイオードZD3が導通しない値に設定されている。他方、スイッチ回路32のスイッチング素子Q321がオンのとき、スイッチング素子Q321、ツェナーダイオードZD3および抵抗R32の直列回路に印加する整流器40からの電圧によって、ツェナーダイオードZD3の両端にそのツェナー電圧以上の電圧が印加すれば、ツェナーダイオードZD3はオンになる。これにより、サイリスタQ32がオンとなり、トライアックQ31が端子部1からの交流の各極性中においてオンになる。
【0038】
ここで、負荷制御回路部3および電源回路部4は従来と同様であるので、先にこれらの動作について概説する。
【0039】
負荷制御回路部3のスイッチ回路31が制御回路部5からHレベルの制御信号を入力している場合、スイッチ回路31のスイッチング素子Q311がオンとなり、スイッチ回路31のスイッチング素子Q312、スイッチ回路32のスイッチング素子Q321、ツェナーダイオードZD3およびサイリスタQ32の全てがオフになるので、トライアックQ31がオフを保持したアイドリング状態となる。このアイドリング状態では、電源回路部4のレギュレータ41は、端子部1から、整流器40、抵抗R4およびダイオードD4を介して電力の供給を受け、所定の直流電力を制御回路部5に出力している。
【0040】
負荷制御回路部3のスイッチ回路31が制御回路部5からLレベルの制御信号を入力している場合、スイッチ回路31のスイッチング素子Q311がオフとなり、スイッチ回路31のスイッチング素子Q312およびスイッチ回路32のスイッチング素子Q321がともにオンになり、ツェナーダイオードZD3、サイリスタQ32およびトライアックQ31が端子部1からの交流の各極性中においてオンになって、負荷駆動状態となる。この負荷駆動状態では、電源回路部4のレギュレータ41は、ツェナーダイオードZD3がオフの間、端子部1から、整流器40、スイッチング素子Q321およびダイオードD4を介して電力の供給を受け、所定の直流電力を制御回路部5に出力する。つまり、整流器40からレギュレータ41に電力が間欠的に供給されるのである。
【0041】
次に、基本例の制御回路部5について説明する。制御回路部5は、図1の例では、マイコン50と、複数種類の動作モードおよび複数種類のタイマ時間からそれぞれ所望の動作モードおよびタイマ時間を設定するための複数の設定用接点入力たるJP(ジャンパ)1〜JP6と、常開(a)接点を持つ操作入力用のスイッチSW5と、その他の各種回路とにより構成され、電源回路部4から直流電力の供給を受けて動作し、本電子タイマスイッチ全般の各種制御を行う。例えば、スイッチSW5を介して操作入力を受けると、複数の設定用接点入力たるJP1〜JP6の設定状態に応じて上記制御信号を負荷制御回路部3のスイッチ回路31に出力する制御が実行される。
【0042】
上記複数種類の動作モードには、基本例では以下の(表1)に示すように、トイレ換気I(タイマ動作)、トイレ換気II(連続動作→タイマ動作)、浴室換気I(タイマ動作)、浴室換気II(連続動作→タイマ動作)の4種類があり、JP5,6の有無(マイコン50のポート切替え)によっていずれかの動作モードに設定されるようになっている。
【0043】
【表1】
Figure 0004308500
【0044】
複数種類のタイマ時間には、以下の(表2)に示すように、30秒、2時間、1分、間欠1、3分、4時間、5分、間欠2、10分、6時間、15分、間欠3、30分、8時間、60分、間欠4の16種類(16段階設定)あり、JP1〜4の有無によっていずれかのタイマ時間に設定されるようになっている。
【0045】
【表2】
Figure 0004308500
【0046】
以上のように、制御回路部5が、複数種類の動作モードおよび複数種類のタイマ時間からそれぞれ所望の動作モードおよびタイマ時間を設定するための複数の設定用接点入力たるJP1〜JP6と、操作入力用のスイッチSW5とを備え、このスイッチSW5を介して操作入力を受けると、複数の設定用接点入力たるJP1〜JP6の設定状態に応じて制御信号を負荷制御回路部3のスイッチ回路31に出力するので、設定したいタイマ時間を選択するだけで良くその調整を不要とし、タイマ時間の選択範囲が広く、様々な動作で換気扇LDを運転することができる。
【0047】
具体的には、マイコン50の6ケ所の入力ポートに対してJP1〜JP6の有無に応じて切替設定することにより、浴室換気用途、トイレ換気用途の(動作/タイマ時間違いの64通り)いずれかの仕様に設定することができるので、本基本例の電子タイマスイッチを共通の商品開発、製造工程を通して市場に導入することができる。
【0048】
第1実施形態
図2は本発明による第1実施形態の電子タイマスイッチの構成図、図3は同電子タイマスイッチの動作説明図である。
【0049】
第1実施形態の電子タイマスイッチは、図2に示すように、基本例の制御回路部5に代えて、制御回路部5Aを備えることを特徴とする。この制御回路部5Aは、マイコン50Aと、複数種類の動作モードおよび複数種類のタイマ時間からそれぞれ所望の動作モードおよびタイマ時間を設定するための複数の設定用接点入力たるJP1〜JP5と、スイッチSW5と、その他の各種回路とにより構成され、電源回路部4から直流電力の供給を受けて動作し、本電子タイマスイッチ全般の各種制御を行う。例えば、スイッチSW5を介して操作入力を受けると、複数の設定用接点入力たるJP1〜JP5の設定状態に応じて制御信号を負荷制御回路部3のスイッチ回路31に出力する制御が実行される。
【0050】
第1実施形態では、動作モードは用途別に少なくとも1つあり、その用途に連動して動作モード毎に複数種類のタイマ時間が割り付けられる。
【0051】
例えば、以下の(表3)に示す仕様の場合、トイレ用としてトイレ換気I,IIの動作モードがあり、浴室用として浴室換気I,IIの動作モードがある。そして、各動作モードには、8種類のタイマ時間が割り付けられており、JP1〜JP5の有無に応じて用途別動作モード別のいずれかのタイマ時間に設定することができる。
【0052】
【表3】
Figure 0004308500
【0053】
ここで、トイレ換気Iおよび浴室換気Iの動作モードは、図3(a),(c)に示すように、スイッチSW5によるオン操作入力(接点はオン/オフ)に従って、換気扇LDを所定のタイマ時間動作させるモードのことである。トイレ換気IIおよび浴室換気IIの動作モードは、図3(b),(d)に示すように、スイッチSW5によるオン操作入力に従って、換気扇LDを連続動作させ、スイッチSW5による再度のオン操作入力に従って、換気扇LDを所定のタイマ時間動作させるモードのことである。(表3)の例では、トイレ用の各動作モードの場合、30秒、1分、3分、5分、10分、15分、30分、60分のような数十秒から数十分間程度の8段階のタイマ時間からいずれかのタイマ時間を選択することができ、浴室用の各動作モードの場合、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間のような数時間程度の8段階のタイマ時間からいずれかのタイマ時間を選択することができるようになっている。
【0054】
別例としての以下の(表4)の仕様の場合、トイレ用としてトイレ換気I,IIの動作モードがあり、浴室/居室用として浴室換気I,II,III、サイクル換気の動作モードがある。トイレ用の各動作モードには、8種類のタイマ時間が割り付けられ、浴室/居室用の各動作モードには、4種類のタイマ時間が割り付けられており、JP1〜JP5の有無に応じて用途別動作モード別のいずれかのタイマ時間を設定することができる。
【0055】
【表4】
Figure 0004308500
【0056】
ここで、浴室換気IIIの動作モードは、図3(e)に示すように、スイッチSW5によるオン操作入力(接点はオン/オフ)に従って、換気扇LDを連続動作させ、スイッチSW5による再度のオン操作入力に従って、換気扇LDを次のスイッチSW5によるオン操作入力まで間欠動作させるモードのことである。サイクル換気の動作モードは、図3(f)に示すように、スイッチSW5によるオン操作入力に従って、換気扇LDを次のスイッチSW5によるオン操作入力まで間欠動作させるモードのことである。そして、図3(g)に示すように、浴室換気IIIの間欠動作は、「サイクル1」〜「サイクル4」のうちのいずれかに設定され、サイクル換気の間欠動作は、「サイクル5」〜「サイクル8」のうちのいずれかに設定される。
【0057】
以上のように、基本例で動作モード選択用に使用していた2ポート分の設定用接点入力を、本第1実施形態では用途および動作モード選択用とし、用途および動作モードの選択結果に連動して複数種類のタイマ時間を割り付けるようにしたので、必要となるマイコンのポート数を減らすことができる。また、用途外の不要なタイマ時間を排除できるので設定性が向上する。(表3)の例では、各用途に応じて各8段階のタイマ時間を設定でき、設定分解能が向上する。
【0058】
また、図3(e)のように、浴室換気IIIの動作モードを用意し、この動作モード時に、制御回路部5Aが換気扇LDを10分程度おきに数分間動作させるための制御信号を負荷制御回路部3に出力するようにすれば、従来は高価な浴室暖房乾燥機などの環境制御機器でしか対応できなかった24時間換気による浴室の充分な換気が市販の単純機能の換気扇LDとの組み合わせにて実現することができる。
【0059】
さらに、図3(f)のように、寝室、居間での換気用途に対応したサイクル換気の動作モードを用意し、この動作モード時に、制御回路部5Aが換気扇LDを1時間から2時間おきに10分から30分程度動作させるための制御信号を負荷制御回路部3に出力するようにすれば、市販の単純機能の換気扇LDとの組み合わせにて、寝室での就寝時などで定期的な強制換気を自動的に行うことが可能となる。これにより、夏場の寝苦しい熱さの緩和、室内の二酸化炭素などの低減などが可能となる。また、従来のように窓を空けないで済むので防犯効果もある。また、居間などで温風ヒーターやエアコンという定期的な換気が推奨されている機器にも適用可能であり、定期的な自動換気が可能となる。
【0060】
第2実施形態
図4は本発明による第2実施形態の電子タイマスイッチにおける設定用接点入力の構成図である。
【0061】
第2実施形態の電子タイマスイッチは、第1実施形態との相違点として、図4に示すように、複数の設定用接点入力のうち、タイマ時間を設定するための設定用接点入力(第1実施形態のJP1〜JP3参照)の全部または一部に、施工または使用時に操作可能なスイッチが使用される構成になっている。
【0062】
図4(a)の例では、第1実施形態のJP1〜JP3にそれぞれ対応する接点D1〜D3を有する3ビットのDIPスイッチSW51が使用されている。図4(b)の例では、第1実施形態のJP1,JP2にそれぞれ対応する接点D1,D2を有する2ビットのDIPスイッチSW52が使用され、図4(c)の例では、第1実施形態のJP1に対応する接点D1を有する1ビットのDIPスイッチSW53が使用されている。
【0063】
このような構成によれば、施工または使用時に2、4、8段階でタイマ時間を容易に調整することができるので、施工時の作業時間の短縮、利用者による設定の途中変更が可能となる。また、8段階程度の分解能があれば、ボリュームなどで設定を行う方法と変わらない、実使用上問題ないレベルで設定を変更することができる(設定性と設定精度の向上)。
【0064】
第3実施形態
図5は本発明による第3実施形態の電子タイマスイッチにおける設定用接点入力の構成図である。
【0065】
第3実施形態の電子タイマスイッチは、第2実施形態の図4(a)の構成との相違点として、図5に示すように、施工または使用時に操作可能な1ビットのDIPスイッチSW54が使用される構成になっている。このDIPスイッチSW54は、複数の設定用接点入力のうち、動作モードを設定するための設定用接点入力(JP4)に対応する接点D4を有している。
【0066】
ここで、(表3)の例に対応する構成において、用途がトイレ用である場合、動作モードは、DIPスイッチSW54の接点D4がオフであればトイレ換気Iに設定され、接点D4がオンであればトイレ換気IIに設定される。一方、用途が浴室用である場合、DIPスイッチSW54の接点D4がオフであれば浴室換気Iに設定され、接点D4がオンであれば浴室換気IIに設定される。
【0067】
(表4)の例に対応する構成において、用途がトイレ用である場合、動作モードは、DIPスイッチSW54の接点D4がオフであればトイレ換気Iに設定され、接点D4がオンであればトイレ換気IIに設定される。一方、用途が浴室/居室用である場合、DIPスイッチSW54の接点D4がオフであれば浴室換気I,IIに設定され、接点D4がオンであればサイクル換気、浴室換気IIIに設定される。
【0068】
このような構成によれば、トイレ換気I,II、浴室換気I,II,IIIおよびサイクル換気の各動作モードうち、いずれかの動作モードを施工または使用時に選択設定することができるので、使い勝手が向上する。
【0069】
なお、第3実施形態では、DIPスイッチSW54が使用される構成になっているが、スライドスイッチまたはプッシュオン/オフスイッチなどでもよいことは言うまでもない。
【0070】
第4実施形態
図6は本発明による第4実施形態の電子タイマスイッチにおける設定用接点入力の構成図である。
【0071】
第4実施形態の電子タイマスイッチは、第2実施形態の図4(a)の構成との相違点として、図6に示すように、施工または使用時に操作可能な2ビットのDIPスイッチSW55が使用される構成になっている。DIPスイッチSW55は、複数の設定用接点入力のうち、動作モードおよび用途を設定するための設定用接点入力JP4,JP5にそれぞれ対応する接点D4,D5を有している。
【0072】
ここで、(表3)の例に対応する構成において、用途は、DIPスイッチSW55の接点D5がオフであればトイレ用に設定され、DIPスイッチSW55の接点D5がオンであれば浴室用に設定される。DIPスイッチSW55の接点D4については第3実施形態のそれと同様である。
【0073】
(表4)の例に対応する構成において、用途は、DIPスイッチSW55の接点D5がオフであればトイレ用に設定され、DIPスイッチSW55の接点D5がオンであれば浴室/居室用に設定される。DIPスイッチSW55の接点D4については第3実施形態のそれと同様である。
【0074】
このような構成によれば、各種用途のうちいずれかの用途を施工または使用時に選択設定することができるとともに、各種動作モードのうちいずれかの動作モードを施工または使用時に選択設定することができるので、用途や動作モードに合った電子タイマスイッチの手配(製造者の供給や、需要者の器具の選定作業などの仕入れ)が容易となり、効率化が図れる。
【0075】
第5実施形態
図7は本発明による第5実施形態の電子タイマスイッチにおける設定用接点入力の構成図である。
【0076】
第5実施形態の電子タイマスイッチは、第2実施形態との相違点として、図7に示すように、施工または使用時に操作可能な4ビットのロータリDIPスイッチSW56が使用される構成になっている。このロータリDIPスイッチSW56は、複数の設定用接点入力のうち、動作モードおよびタイマ時間を設定するための設定用接点入力JP1〜JP4にそれぞれ対応する接点D1〜D4を有している。なお、図7(a)の例では、DIPスイッチSW57がさらに使用され、DIPスイッチSW57は、用途を設定するための設定用接点入力JP5に対応する接点D5を有している。
【0077】
ここで、(表3)の例に対応する構成において、DIPスイッチSW57またはJP5により用途がトイレ用である場合、以下の(表5)の例に示すように、ロータリDIPスイッチSW56の接点D4のオン/オフ(表5ではJP4の有無)により動作モードをトイレ換気II/Iに切替設定することができ、接点D1〜D3のオン/オフ(JP1〜JP3の有無)によりタイマ時間を、30秒、1分、3分、5分、10分、15分、30分、60分のいずれかに切替設定することができる。
【0078】
【表5】
Figure 0004308500
【0079】
(表3)の例に対応する構成において、DIPスイッチSW57またはJP5により用途が浴室用である場合、以下の(表6)の例に示すように、ロータリDIPスイッチSW56の接点D4のオン/オフにより動作モードを浴室換気II/Iに切替設定することができ、接点D1〜D3のオン/オフによりタイマ時間を、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間のいずれかに切替設定することができる。
【0080】
【表6】
Figure 0004308500
【0081】
(表4)の例に対応する構成において、DIPスイッチSW57またはJP5により用途がトイレ用である場合、以下の(表7)の例に示すように、ロータリDIPスイッチSW56の接点D4のオン/オフにより動作モードをトイレ換気II/Iに切替設定することができ、接点D1〜D3のオン/オフによりタイマ時間を、30秒、1分、3分、5分、10分、15分、30分、60分のいずれかに切替設定することができる。
【0082】
【表7】
Figure 0004308500
【0083】
(表4)の例に対応する構成において、DIPスイッチSW57またはJP5により用途が浴室/居室用である場合、以下の(表8)の例に示すように、ロータリDIPスイッチSW56の接点D4のオン/オフにより動作モードを、「浴室換気III/サイクル換気」または「浴室換気I/浴室換気II」に切替設定することができ、接点D1〜D3のオン/オフによりタイマ時間を、(表8)中のいずれかに切替設定することができる。なお、サイクル1〜8は図3(g)と同じである。
【0084】
【表8】
Figure 0004308500
【0085】
以上の構成によれば、(表5)から(表8)のように、タイマ時間および動作モードを1つのロータリDIPスイッチSW56の選択操作にて容易に設定を行うことができ、使い勝手が向上する。また、図5の第3実施形態に比べ、同機能であれば部品点数の削減効果もある。
【0086】
第6実施形態
図8は本発明による第6実施形態の電子タイマスイッチにおける表示回路ブロックの構成図、図9は同表示回路ブロックの動作説明図である。
【0087】
第6実施形態の電子タイマスイッチは、第1実施形態との相違点として、図8に示すように、表示回路ブロックの構成部品として発光素子(発光ダイオード)LED1を備え、制御回路部のマイコンが、用途がトイレ用であれば、図9に示すように、換気扇LDの駆動状態に応じて発光素子LED1を動作させる構成になっている。すなわち、換気扇LDの連続動作時には発光素子LED1を点灯させ、換気扇LDのタイマ動作時には発光素子LED1を点滅させ、換気扇LDの停止時には発光素子LED1を消灯させる。なお、タイマ停止15秒前程度から停止するまでは短周期の点灯時間となる。
【0088】
このような構成によれば、目視にて換気扇LDの運転状態を容易に識別できるほか、タイマ停止予告表示があるため、タイマ延長が必要な場合、運転停止前に延長操作が可能となり、使い勝手が向上する効果がある。
【0089】
第7実施形態
図10は本発明による第7実施形態の電子タイマスイッチにおける表示回路ブロックの構成図、図11は同表示回路ブロックの動作説明図である。
【0090】
第7実施形態の電子タイマスイッチは、第6実施形態との相違点として、図10に示すように、発光素子LED1とは発光色が異なる発光素子(発光ダイオード)LED5をさらに備え、制御回路部のマイコンが、用途がトイレ用であれば、図11に示すように、換気扇LDの動作時にはその動作状態に応じて発光素子LED1を第6実施形態と同様に動作させる一方、換気扇LDの停止時には発光素子LED5を点灯させる構成になっている。また、制御回路部のマイコンは、換気扇LDの停止前15秒から停止時点までの間、発光素子LED1,LED5を交互に点滅させ、換気扇LDの連続動作およびタイマ動作時(上記15秒間は除く)には発光素子LED5を消灯させる。なお、発光素子LED1,LED5は、各カソードがマイコンの異なるポートにそれぞれ接続され、両アノードがDC定電圧電源回路に接続された電流制限用の抵抗に接続される。
【0091】
このように、発光色の異なる2つの発光素子LED1,LED5で表示を行うことにより、識別性がさらに向上する。特に換気扇オフ時の発光素子LED5の点灯表示(ほたる表示)により、照明が消えている状態でもその位置を認識することができる。
【0092】
また、図10の回路構成にして、発光素子LED1,LED5を同時に点灯させることのない図11のような制御により、電流制限用の抵抗を共用することができ、回路消費電流のピーク値の抑制が可能となる。
【0093】
第8実施形態
図12は本発明による第8実施形態の電子タイマスイッチにおける表示回路ブロックの構成図、図13は同表示回路ブロックの動作説明図である。
【0094】
第8実施形態の電子タイマスイッチは、第7実施形態との相違点として、図12に示すように、発光素子LED1と発光色が同じ発光素子(発光ダイオード)LED2〜4をさらに備え、制御回路部のマイコンが、用途が浴室用であれば、図13に示すように、発光素子LED1〜5を制御する構成になっている。
【0095】
すなわち、用途が浴室用であれば、換気扇LDの連続動作時には発光素子LED1を点灯させ、換気扇LDのタイマ動作における第1番目の所定期間には発光素子LED1を点滅させ、換気扇LDのタイマ動作における第2番目の所定期間には発光素子LED1,LED2を交互に点滅させ、換気扇LDのタイマ動作における第3番目の所定期間には発光素子LED2を点滅させ、換気扇LDのタイマ動作における第4番目の所定期間には発光素子LED2,LED3を交互に点滅させ、換気扇LDのタイマ動作における第5番目の所定期間には発光素子LED3を点滅させ、換気扇LDのタイマ動作における第6番目の所定期間には発光素子LED3,LED4を交互に点滅させ、換気扇LDのタイマ動作における第7番目の所定期間には発光素子LED4を点滅させ、換気扇LDのタイマ動作における第8番目の所定期間には発光素子LED4,LED5を交互に点滅させ、換気扇LDの停止時には発光素子LED5点灯させるようになっている。
【0096】
なお、発光素子LED1〜LED5は、各カソードがマイコンの異なるポートにそれぞれ接続され、全てのアノードがDC定電圧電源回路に接続された電流制限用の抵抗に接続される。
【0097】
このように、タイマ動作において8段階(第1〜第8番目の所定期間)に区分して残タイマ時間を表示することにより、浴室用途の長時間タイマの使い勝手が向上する。また、連続動作および停止を含めた11種の表示切替をそれよりも少ない5つの発光素子で実現することができ、部品点数の削減および小型化が可能となる。さらに、図12の回路構成にして、発光素子LED1〜LED5を同時に点灯させることのない図13のような制御により、電流制限用の抵抗を共用することができ、回路消費電流のピーク値の抑制が可能となる。
【0098】
第9実施形態
図14は本発明による第9実施形態の電子タイマスイッチの構成図、図15は同電子タイマスイッチを用いたシステムの配線例を示す図、図16は同システムの動作説明図である。
【0099】
第9実施形態の電子タイマスイッチは、第6〜第8実施形態のいずれかとの相違点として、図14(a)に示すように、外部から操作入力を得るための外部入力インターフェース6を備え、制御回路部5Bが操作入力用のスイッチSW5と並列に外部入力インターフェース6からも操作入力を得る構成になっている。
【0100】
ただし、同図において、第9実施形態の端子部1Aは、負荷制御回路部3によって開閉される共通の端子10および第1の端子11を第6〜第8実施形態のいずれかと同様に備えているほか、第2の端子12をさらに備えている。また、制御回路部5Bは、第6〜第8実施形態のいずれかにおける制御回路部と同様であり、マイコン50Bを備えている。さらに同図において、設定回路ブロック51は、図2におけるJP1〜JP5に関連する回路ブロックであり、表示回路ブロック52は、第6〜第8実施形態のいずれかにおける表示回路ブロックである。
【0101】
外部入力インターフェース6は、入力部61と、出力部62とを備えている。入力部61は、端子10,12間の通電電流の有無を外部からの操作入力とするものであり、図14(b)、(c)または(d)などの回路により構成される。図14(b)の例では、フォトカプラの入力部PC61aと、抵抗R61aとにより構成される。図14(c)の例では、フォトカプラの入力部PC61bと、ダイオードD61bと、抵抗R61bとにより構成される。図14(d)の例では、フォトカプラの入力部PC61cと、(全波)整流器DB61cと、抵抗R61cとにより構成される。
【0102】
出力部62は、入力部61からの操作入力に応じた信号を、制御回路部5Bのマイコン50BにおけるスイッチSW5と同じポートに入力するものであり、図14(a)などの回路により構成される。図14(a)の例では、入力部PC61a,PC61b,PC61cのいずれかに対応するフォトカプラの出力部PC62と、スイッチング素子(FET)Q62と、コンデンサC62と、抵抗R621,R622とにより構成される。スイッチング素子Q62は、フォトカプラの出力部PC62がオンとなってコンデンサC62に電源Vddが接続されるとオンになる(図14(e)参照)。
【0103】
このような構成の電子タイマスイッチを図15の例に示すような外部回路に接続すれば、図16に示すようなシステム動作となり、入力部61において、端子10,12間の通電電流の有無に応じて外部からの操作入力(接点オン/オフ状態)が取得される。通電電流有りで接点オンの状態が取得された場合には、出力部62の出力(スイッチング素子Q62)がオンになる一方、通電電流無しで接点オフの状態が取得された場合には、出力部62の出力がオフになる。
【0104】
ただし、図15において、LDは2(3)ケ所換気用の換気扇、ESWは外部スイッチである。また、図16の「SW入力1」は、スイッチSW5および出力部62(スイッチング素子621)が接続されるマイコン50Bのポート(7番ピン)のことであり、このポートの入力信号は、スイッチSW5または外部スイッチESWの操作入力に応じて変化する。
【0105】
図15(a)のシステムでは、端子10と端子11との間に、商用電源AC、外部スイッチESWおよび換気扇LDが直列に接続され、端子12にも外部スイッチESWが接続されている。外部スイッチESWは、端子10,11(12)間に流れる電流により点灯する例えば赤色光のLEDと、このLEDと端子12との間に介設される接点とを有している。そして、スイッチSW5または外部スイッチESWに対する操作入力に従った制御回路部の制御によって、トイレ換気Iの動作モードの場合には、図16(a)に示すように、スイッチSW5の接点の瞬時オン/オフに応じてタイマ動作に切り替わる一方、外部スイッチESWの接点のオンに応じて連続動作に切り替わってそのオフに応じてタイマ動作に切り替わる動作となる。トイレ換気IIの動作モードの場合には、図16(c)に示すように、スイッチSW5の接点の瞬時オン/オフに応じて連続動作に切り替わってその再度の瞬時オン/オフに応じてタイマ動作に切り替わる一方、外部スイッチESWの接点のオン/オフに応じて連続動作に切り替わってその再度のオン/オフに応じてタイマ動作に切り替わる動作となる。
【0106】
図15(b)のシステムでは、端子10と端子11との間に、商用電源ACおよび換気扇LDが直列に接続され、端子10と端子12との間に、商用電源ACに加えて押釦式外部スイッチESWの接点がさらに直列に介設されている。そして、スイッチSW5または外部スイッチESWに対する操作入力に従った制御回路部の制御によって、トイレ換気Iの動作モードの場合には、図16(b)に示すように、スイッチSW5または外部スイッチESWの接点の瞬時オン/オフに応じてタイマ動作に切り替わる動作となる。トイレ換気IIの動作モードの場合には、図16(d)に示すように、スイッチSW5または外部スイッチESWの接点の瞬時オン/オフに応じて連続動作に切り替わってその再度の瞬時オン/オフに応じてタイマ動作に切り替わる動作となる。
【0107】
このように、外部から操作入力を得るための外部入力インターフェース6を備え、制御回路部5Bが操作入力用のスイッチSW5と並列に外部入力インターフェース6からも操作入力を得ることにより、スイッチSW5または外部スイッチESWの操作入力に従わせて、設定回路ブロック51の設定に応じた動作(タイマ運転)をマイコン50Bに実行させることが可能となる。
【0108】
第10実施形態
図17は本発明による第10実施形態の電子タイマスイッチの構成図、図18は同電子タイマスイッチを図15に示した外部回路に接続した場合のシステム動作説明図である。
【0109】
第10実施形態の電子タイマスイッチは、第9実施形態との相違点として、図17に示すように、出力部62の出力(スイッチング素子Q62)がスイッチSW5とは異なるマイコン50Bのポート(「SW入力2」の8番ピン)に接続され、マイコン50Bが、スイッチSW5からの操作入力と、外部入力インターフェース6経由の外部からの操作入力とに従って、設定回路ブロック51の設定状態に応じた制御信号を負荷制御回路部3に出力する構成になっている。
【0110】
ここで、マイコン50Bは、図18に示すように、外部入力インターフェース6が外部から操作入力を得て出力部62の出力(スイッチング素子Q62=「SW入力2」)がLレベルになると、20番ピンの「出力1」をLレベルにし、出力部62の出力がHレベルになると、「出力1」をHレベルにする単純な制御を行う。なお、図18(a)は、専用スイッチ(図15(a)のESW)との組合せにおけるトイレ換気Iの動作モード時の動作例を示し、図18(b)は、専用スイッチとの組合せにおけるトイレ換気IIの動作モード時の動作例を示す。
【0111】
このように、制御回路部5Bが、スイッチSW5からの操作入力と、外部入力インターフェース6経由の外部からの操作入力とに従って、制御信号を負荷制御回路部3に出力する構成にすれば、例えば、スイッチSW5の操作入力に従わせて、設定回路ブロック51の設定に応じた動作(タイマ運転)をマイコン50Bに実行させることが可能となるほか、外部スイッチESWの操作入力に従わせて、換気扇のオン/オフ制御をマイコン50Bに実行させることが可能となる。
【0112】
第11実施形態
図19は本発明による第11実施形態の電子タイマスイッチを外部回路に接続してなるシステムの構成図、図20は同システムの動作説明図である。
【0113】
第11実施形態の電子タイマスイッチは、遅れ停止/一時動作のトイレスイッチとして使用され、図19に示すように、端子10と端子11との間に、商用電源AC、外部スイッチESWおよび換気扇LDが直列に接続されているとともに、端子12にも外部スイッチESWが接続されている。外部スイッチESWは、洗面所スイッチとして使用され、端子10,11(12)間に流れる電流により点灯する例えば赤色光のLEDと、このLEDと端子12との間に介設される接点と、この接点と並列に接続される緑色光のNL(ネオンランプ)とを有している。
【0114】
ここで、スイッチSW5に対する操作入力に従った制御回路部の制御は、第7実施形態と同様である(図11,図20参照)。ただし、図19において、スイッチSW5および制御回路部などは「タイマ回路」内にある。また、図20において、「洗面(赤)」は、外部スイッチESWにおける赤色光のLEDの動作を示し、「洗面(緑)」は、その緑色光のNLの動作を示す。
【0115】
一方、外部スイッチESWに対する操作入力に従った制御回路部の制御によって、外部スイッチESWのオンに応じて連続動作に切り替わってそのオフに応じてタイマ動作に切り替わる動作となる。また、外部スイッチESWにおいて、緑色光のNLは、外部スイッチESWのオン時に消灯し、それ以外では点灯する一方、赤色光のLEDは、換気扇DLの動作中に点灯する。
【0116】
このように、外部入力インターフェース6を備える構成において、発光素子LED1,LED5を備え、制御回路部が、換気扇LDの動作時にはその動作状態に応じて発光素子LED1を動作させる一方、換気扇LDの停止時には発光素子LED5を点灯させることにより、本電子タイマスイッチから、換気扇LDの連続動作、タイマ動作および停止状態などを知ることができる。
【0117】
また、外部スイッチESWを外部回路に接続することにより、外部スイッチESWから、換気扇DLの動作状態と接点のオン/オフ状態を知ることができ、使い勝手が向上する。
【0118】
第12実施形態
図21は本発明による第12実施形態の電子タイマスイッチの構成図、図22,図23は同電子タイマスイッチの具体構成例を示す図、図24は同電子タイマスイッチを外部回路に接続してなるシステムの構成図、図25は同システムの動作説明図である。
【0119】
第12実施形態の電子タイマスイッチは、図21に示すように、例えば第9実施形態との相違点として、外部入力インターフェース6に代えて、補助電源回路部7を備えている。
【0120】
この補助電源回路部7は、端子10,12との間に強制動作時の換気扇からの負荷電流を流す通電部と、その負荷電流から補助電源を得て電源回路部に供給する出力部とにより構成される。
【0121】
図22の具体構成例に示す補助電源回路部7Aでは、上記通電部は、トランスT7Aにおける端子10,12間に接続された1次巻線n71により構成されている。そして、上記出力部は、トランスT7Aの2次巻線n72、(全波)整流器70A、抵抗R71A,72AおよびダイオードD7により構成され、電源回路部4におけるダイオードD4と3端子レギュレータIC411との間に直流電力を供給するようになっている。
【0122】
一方、図23の具体構成例に示す補助電源回路部7Bでは、上記通電部は、端子10,12間に接続されたトライアックQ7Bにより構成されている。上記出力部は、(全波)整流器70B、コンデンサC7B、抵抗R71B,R72B、ツェナーダイオードZD7BおよびダイオードD7により構成されている。ここで、端子10,12間に交流電流が流れると、端子12、整流器70B、ツェナーダイオードZD7B、整流器70B、抵抗R72b、コンデンサC7Bと抵抗R71Bの並列回路、(チョークコイルL2、)端子10の経路上にその交流電流が流れることにより、トライアックQ7BがコンデンサC7Bの両端電圧によりオンとなる一方、ツェナーダイオードZD7Bの両端から、電源回路部4におけるダイオードD4と3端子レギュレータIC411との間に直流電力が供給されることになる。
【0123】
このような構成の電子タイマスイッチを図24の例に示すような外部回路に接続すれば、図25に示すようなシステム動作となる。このシステムでは、端子10と端子11(12)との間に、商用電源AC、2(3)ケ所換気用の換気扇LDおよび外部スイッチESWが直列に接続されている。この外部スイッチESWは、いわゆる3路スイッチであり、端子10,11(12)間に流れる電流により点灯する例えば赤色光のLEDと、このLEDと端子11(12)間に切替接続される接点とを有している。
【0124】
そして、トイレ換気Iの動作モードの場合には、図25(a)に示すように、スイッチSW5の接点の瞬時オン/オフに応じてタイマ動作に切り替わる。これに対して、外部スイッチESWの接点を端子12側に切り替えると、端子10,12間の通電経路によって換気扇LDの動作モードが連続動作に切り替わる。このとき、補助電源回路部7から電源回路部4に直流電力が供給される。この後、外部スイッチESWの接点を端子11側に切り替えると、換気扇LDの動作モードが停止モードに切り替わり、補助電源回路部7から電源回路部4への直流電力の供給も停止する。
【0125】
トイレ換気IIの動作モードの場合には、図25(b)に示すように、スイッチSW5の接点の瞬時オン/オフに応じて連続動作に切り替わってその再度の瞬時オン/オフに応じてタイマ動作に切り替わる。これに対して、外部スイッチESWの接点を端子12側に切り替えると、端子10,12間の通電経路によって換気扇LDの動作モードが連続動作に切り替わる。このとき、補助電源回路部7から電源回路部4に直流電力が供給される。この後、外部スイッチESWの接点を端子11側に切り替えると、換気扇LDの動作モードが停止モードに切り替わり、補助電源回路部7から電源回路部4への直流電力の供給も停止する。
【0126】
図26に本システムに対応する従来のシステムの構成図を示し、図27(a)に本システムの動作説明図を示し、図27(b)に従来のシステムの動作説明図を示す。本システムでは、外部スイッチESWの操作により強制オンとオフ(タイマスイッチの待機状態)との切替えが可能であるが、通電機能しかない従来のシステムでは、タイマ運転中に外部スイッチESWを操作した場合に電源回路部への電源供給が絶たれて動作がリセットされてしまう不具合と、強制オン中にタイマスイッチ側が操作不能となる不具合とがあった。本システムによれば、補助電源回路部7(7A,7B)を介して、負荷電流が外部回路に流れるとともに、補助電源が電源回路部4に供給される。なお、外部スイッチESWとしては、一般に2ケ所点滅に使用されている3路スイッチを使用することができる。
【0127】
第13実施形態
図28,図29は本発明による第13実施形態の電子タイマスイッチの具体構成例を示す図、図30は同電子タイマスイッチを図24の外部回路に接続してなるシステムの動作説明図である。
【0128】
第13実施形態の電子タイマスイッチは、第12実施形態との相違点として、図28,図29に示すように、補助電源回路部7(7A,7B)から換気扇LDの強制動作用の操作入力を得るための外部入力インターフェース6Aをさらに備え、制御回路部5Bが、外部入力インターフェース6Aを介して補助電源回路部7から換気扇LDの強制動作用の操作入力を受けた場合にも、設定回路ブロック51の設定状態に応じて制御信号を負荷制御回路部3に出力する構成になっている。
【0129】
外部入力インターフェース6Aは、入力部61Aと、出力部62とを備えている。入力部61Aは、通電機能および補助電源機能を持つ補助電源回路部の補助電源機能からの補助電源の有無を、換気扇LDの強制動作用の操作入力とするものであり、図28,図29のいずれの具体構成においてもフォトカプラの入力部により構成されている。出力部62は、入力部61Aからの強制動作用の操作入力に応じた信号を、制御回路部5Bのマイコン50BにおけるスイッチSW5と同じポートに入力するものであり、図14のそれと同様に構成されている。
【0130】
このような構成の電子タイマスイッチを図24の例に示したような外部回路に接続すれば、図30に示すようなシステム動作となる。
【0131】
すなわち、スイッチSW5または外部スイッチESWに対する操作入力に従った制御回路部5Bの制御によって、トイレ換気Iの動作モードの場合には、図30(a)に示すように、スイッチSW5の接点の瞬時オン/オフに応じてタイマ動作に切り替わる。これに対して、外部スイッチESWの接点を端子12側に切り替えると、端子10,12間の通電経路によって換気扇LDの動作モードが連続動作に切り替わる。このとき、補助電源回路部7から電源回路部4に直流電力が供給される一方、強制動作用の操作入力(接点オン)に応じた信号が制御回路部5Bに入力される。この後、外部スイッチESWの接点を端子11側に切り替えると、補助電源回路部7から電源回路部4への直流電力の供給が停止する。このとき、強制動作用の操作入力(接点オフ)に応じた信号が制御回路部5Bに入力されることにより、換気扇LDの動作モードがタイマ動作に切り替わる。
【0132】
トイレ換気IIの動作モードの場合には、図30(b)に示すように、スイッチSW5の接点の瞬時オン/オフに応じて連続動作に切り替わってその再度の瞬時オン/オフに応じてタイマ動作に切り替わる。これに対して、外部スイッチESWの接点を端子12側に切り替えて端子11側に切り替えると、換気扇LDの動作モードが連続動作に切り替わり、再度、外部スイッチESWの接点を端子12側に切り替えて端子11側に切り替えると、換気扇LDの動作モードがタイマ動作に切り替わる。
【0133】
このような構成によれば、第13実施形態の効果に加えて、スイッチSW5および外部スイッチESWが設けられた2ケ所から、換気扇LDのタイマ動作が可能となる。
【0134】
第14実施形態
図31,図32は本発明による第14実施形態の電子タイマスイッチの具体構成例を示す図、図33は同電子タイマスイッチを外部回路に接続してなるシステムの構成図、図34は同システムの動作説明図である。
【0135】
第14実施形態の電子タイマスイッチは、第9実施形態との相違点として、照明器具オン/オフ用であって照明器具のオフ操作時点から予め設定された遅れ時間の経過後にその照明器具を消灯する遅れ消灯機能を有する照明用スイッチ8を端子10,12間にさらに備えるとともに、外部入力インターフェース6に代えて、照明用スイッチ8から照明器具の点灯/消灯状態を得るための別回路入力インターフェース6Bを備え、制御回路部5Bが、別回路入力インターフェース6Bを介して照明用スイッチ8から照明器具の点灯/消灯状態を得た場合にも、設定回路ブロック51の設定状態に応じて制御信号を負荷制御回路部3に出力する構成になっている。なお、照明用スイッチ8は、従来の遅れ消灯機能を有する照明用スイッチと同様な構成で構わない。
【0136】
別回路入力インターフェース6Bは、入力部61Bと、出力部62Bとを備えている。入力部61Bは、照明用スイッチ8のオン/オフによる端子10,12間の通電電流の有無を照明器具の点灯/消灯状態として入力するものであり、図31(b)、(c)、(d)または図32(a)などの回路により構成される。図31(b)の例では、フォトカプラの入力部PC61aと、抵抗R61aと、トランスT61とにより構成される。図31(c)の例では、フォトカプラの入力部PC61bと、ダイオードD61bと、抵抗R61bと、トランスT61とにより構成される。図14(d)の例では、フォトカプラの入力部PC61cと、(全波)整流器DB61cと、抵抗R61cと、トランスT61とにより構成される。図32(a)の例では、トランスT61とにより構成される。
【0137】
出力部62Bは、入力部61Bからの点灯/消灯状態に応じた信号を、制御回路部5Bのマイコン50BにおけるスイッチSW5と同じポートに入力するものであり、図31(a)、図32(a)または図32(b)などの回路により構成される。図31(a)の例では、入力部PC61a,PC61b,PC61cのいずれかに対応するフォトカプラの出力部PC62と、スイッチング素子Q62と、コンデンサC62と、抵抗R621,R622とにより構成される。図32(a)の例では、(全波)整流器DB62aと、コンデンサC62aと、抵抗R62aと、スイッチング素子Q62aとにより構成される。図32(b)の例では、(全波)整流器DB62aと、コンデンサC62aと、抵抗R62aと、NOT回路素子62bと、抵抗R62bとにより構成される。
【0138】
このような構成の電子タイマスイッチを図33の例に示すような外部回路に接続すれば、図34に示すようなシステム動作となる。このシステムでは、端子10と端子11との間に、商用電源ACおよび2(3)ケ所換気用の換気扇LDが直列に接続され、端子10と端子12との間に、商用電源ACおよび照明器具Laが直列に接続されている。
【0139】
そして、トイレ換気Iの動作モードの場合には、図34(a)に示すように、スイッチSW5の接点の瞬時オン/オフに応じて換気扇LDの動作モードがタイマ動作に切り替わる。一方、照明用スイッチ8の接点のオン状態に応じて、照明器具の動作モードが点灯モードに切り替わるとともに換気扇LDの動作モードが連続動作に切り替わる。続いて、照明用スイッチ8の接点のオフ状態に応じて、照明器具の動作モードが消灯モードに切り替わるとともに換気扇LDの動作モードがタイマ動作に切り替わる。
【0140】
トイレ換気IIの動作モードの場合には、図34(b)に示すように、換気扇LDの動作モードが、スイッチSW5の接点の瞬時オン/オフに応じて連続動作に切り替わってその再度の瞬時オン/オフに応じてタイマ動作に切り替わる。一方、照明用スイッチ8の接点のオン/オフ状態に応じて、照明器具の動作モードが点灯/消灯モードに切り替わるとともに換気扇LDの動作モードが連続動作に切り替わる。続いて、照明用スイッチ8の接点のオン/オフ状態に応じて、照明器具の動作モードが点灯/消灯モードに切り替わるとともに換気扇LDの動作モードがタイマ動作に切り替わる。
【0141】
このような構成によれば、照明器具の点灯/消灯状態に換気扇の動作モードを連動させることができる。
【0142】
第15実施形態
図35は本発明による第15実施形態の電子タイマスイッチの構成図、図36は同電子タイマスイッチを外部回路に接続してなるシステムの構成図、図37は同システムの動作説明図である。
【0143】
第15実施形態の電子タイマスイッチは、第14実施形態との相違点として、照明用スイッチ8に代えて3路スイッチ8Aを備え、出力部62Bの出力が制御回路部5Bのマイコン50BにおけるスイッチSW5とは異なるポート(8番ピンの「SW入力2」)に接続されている。
【0144】
このような構成の電子タイマスイッチを図36の例に示すような外部回路に接続すれば、図37に示すようなシステム動作となる。このシステムでは、端子10と端子11との間に、商用電源ACおよび2(3)ケ所換気用の換気扇LDが直列に接続され、端子10と端子12(13)との間に、商用電源AC、照明器具Laおよび外部スイッチESWが直列に接続されている。この外部スイッチESWは、3路スイッチであり、端子10,12(13)間に流れる電流により点灯する例えば赤色光のLEDと、このLEDと端子12(13)間に切替接続される接点とを有している。
【0145】
そして、トイレ換気Iの動作モードの場合には、図37(a)に示すように、スイッチSW5の接点の瞬時オン/オフに応じてタイマ動作に切り替わる。これに対して、外部スイッチESWの接点が端子13(S1)側に切替接続されている場合に、3路スイッチ8Aの接点を端子12(S3)側に切り替えると、端子10および端子12(13)間に通電路が形成されないため、照明器具Laの動作モードが消灯モードになり、3路スイッチ8Aの接点を端子13(S1)側に切り替えると、端子10および端子13間に通電路が形成されるので、照明器具Laの動作モードが点灯モードになる。このとき、照明器具Laの点灯状態に応じた信号が制御回路部5Bに入力され、制御回路部の制御によって、換気扇LDの動作モードが連続動作に切り替わる。この後、外部スイッチESWの接点を端子12(S3)側に切り替えると、照明器具Laに対して通電路が形成されないため、照明器具Laの動作モードが消灯モードになる。このとき、照明器具Laの点灯状態に応じた信号が制御回路部5Bに入力され、制御回路部の制御によって、換気扇LDの動作モードがタイマ動作に切り替わる。この後、3路スイッチ8Aの接点を端子12(S3)側に切り替えると、端子10および端子12間に通電路が形成されるので、照明器具Laの動作モードが点灯モードになる。このとき、照明器具Laの点灯状態に応じた信号が制御回路部5Bに入力され、制御回路部の制御によって、換気扇LDの動作モードが連続動作に切り替わる。
【0146】
トイレ換気IIの動作モードの場合には、図37(b)に示すように、換気扇LDの動作モードが、スイッチSW5の接点の瞬時オン/オフに応じて連続動作に切り替わってその再度の瞬時オン/オフに応じてタイマ動作に切り替わる。これに対して、外部スイッチESWの接点が端子13(S1)側に切替接続されている場合に、3路スイッチ8Aの接点を端子12(S3)側に切り替えると、端子10および端子12(13)間に通電路が形成されないため、照明器具Laの動作モードが消灯モードになり、3路スイッチ8Aの接点を端子13(S1)側に切り替えると、端子10および端子13間に通電路が形成されるので、照明器具Laの動作モードが点灯モードになる。このとき、照明器具Laの点灯状態に応じた信号が制御回路部5Bに入力され、制御回路部の制御によって、換気扇LDの動作モードが連続動作に切り替わる。この後、外部スイッチESWの接点を端子12(S3)側に切り替えると、照明器具Laに対して通電路が形成されないため、照明器具Laの動作モードが消灯モードになる。この後、3路スイッチ8Aの接点を端子12(S3)側に切り替えると、端子10および端子12間に通電路が形成されるので、照明器具Laの動作モードが点灯モードになり、続いて、3路スイッチ8Aの接点を端子13(S1)側に切り替えると、照明器具Laに対して通電路が形成されないため、照明器具Laの動作モードが消灯モードになる。このとき、照明器具Laの点灯状態に応じた信号が制御回路部5Bに入力され、制御回路部の制御によって、換気扇LDの動作モードがタイマ動作に切り替わる。
【0147】
このような構成によれば、照明器具の操作が2箇所から可能となり、照明器具の点灯/消灯状態に換気扇の動作モードを連動させることができる。
【0148】
第16実施形態
図38〜図40は本発明による第16実施形態の電子タイマスイッチの具体構成例を示す図である。
【0149】
第16実施形態の電子タイマスイッチは、図38〜図40に示すように、図外の制御回路部からの制御信号に従って端子部1の端子10,11間を開閉する負荷制御回路部(3A,3B,3C)の具体回路構成が、これまでの各実施形態の負荷制御回路部3と相違している。
【0150】
図38の例の負荷制御回路部3Aは、端子部1の端子10,11間に整流器40を介して接続され、制御回路部からの制御信号に従ってオン/オフするものであって、整流器40の出力電圧が所定電圧以上になるとオンになるサイリスタQ32などにより構成されている。すなわち、これまでの各実施形態の負荷制御回路部3から、トライアックQ31と、抵抗R31,R33と、コンデンサC31とを廃止した構成になっている。
【0151】
この構成では、スイッチ回路31がHレベルの制御信号を入力している場合、スイッチ回路31のスイッチング素子Q311がオンとなり、スイッチ回路31のスイッチング素子Q312、スイッチ回路32のスイッチング素子Q321およびツェナーダイオードZD3の全てがオフになるので、サイリスタQ32がオフを保持したアイドリング状態となる。このアイドリング状態では、電源回路部4のレギュレータ41は、端子部1から、整流器40、抵抗R4およびダイオードD4を介して電力の供給を受け、所定の直流電力を制御回路部5に出力している。
【0152】
これに対して、スイッチ回路31がLレベルの制御信号を入力している場合、スイッチ回路31のスイッチング素子Q311がオフとなり、スイッチ回路31のスイッチング素子Q312およびスイッチ回路32のスイッチング素子Q321がともにオンになり、ツェナーダイオードZD3およびサイリスタQ32が整流器40からの各半波期間においてオンになって、負荷駆動状態となる。この負荷駆動状態では、電源回路部4のレギュレータ41は、ツェナーダイオードZD3がオフの間、端子部1から、整流器40、スイッチング素子Q321およびダイオードD4を介して電力の供給を受け、所定の直流電力を制御回路部5に出力する。
【0153】
この構成によれば、トライアックでは端子10,11間の開閉制御ができないような小負荷電流であっても、制御回路部の制御信号によってサイリスタQ32を制御することにより、端子10,11間の開閉制御が可能となる。
【0154】
図39の例の負荷制御回路部3Bは、端子部1の端子10,11間に整流器40を介して接続され、制御回路部からの制御信号に従ってオン/オフするスイッチング素子Q3Bなどにより構成されている。すなわち、整流器40の両出力端子間に接続されるスイッチング素子(図ではMOS型FET)Q3Bなどを含むスイッチ回路33Bと、スイッチング素子(図ではトランジスタ)Q301〜303、ツェナーダイオードZD30および抵抗R301〜R303などを含むスイッチ回路30とにより構成されている。
【0155】
この構成によれば、図38の構成例よりもきめ細かく制御信号によって負荷の駆動を制御することができる。また、端子10,11間の入力電圧のゼロクロス時点からスイッチング素子Q3Bをオンにして一定期間後の次のゼロクロス時点までにオフにする位相制御を行えば、レギュレータ41に対する電源を確保することができるとともに、スイッチングノイズを低減することができる。
【0156】
図40の例の負荷制御回路部3Cは、端子部1の端子10,11間に接続され、制御回路部からの制御信号に従ってオン/オフする一対のスイッチング素子Q31C,Q32Cなどにより構成されている。すなわち、整流器40の両入力端子間に接続されるスイッチング素子(MOS型FET)Q31C,Q32Cなどを含むスイッチ回路33Cと、負荷制御回路部3Bと同じスイッチ回路30とにより構成されている。
【0157】
この構成では、端子部1の端子10,11間が、制御回路部からの(L,H)制御信号に従って(オフ,オン)動作するスイッチング素子Q31C,Q32Cによって開閉される。
【0158】
この構成によれば、図39の構成例と同様の位相制御を行えば、レギュレータ41に対する電源を確保することができるとともに、スイッチングノイズを低減することができる。また、整流器40での負荷電流の損失を低減することができる。さらに、温度上昇を抑制することができる。
【0159】
第17実施形態
図41は本発明による第17実施形態の電子タイマスイッチの構成図である。
【0160】
第17実施形態の電子タイマスイッチは、図41に示すように、制御回路部のマイコン(図では50B)からの制御信号に従って動作する負荷制御回路部3Dの具体回路構成が、これまでの各実施形態の負荷制御回路部3と相違しているほか、電源回路部4Aの具体回路構成がこれまでの各実施形態の電源回路部4と相違している。また、端子11は端子11aと端子11bとにより構成され、端子10,11a間に商用電源ACが接続され、端子10,11b間に換気扇LDが接続されている。
【0161】
負荷制御回路部3Dは、スイッチング素子(トランジスタ)Q31D,Q32DおよびリレーRL3などにより構成されている。この構成では、リレーRL3の接点RL3aがマイコン50Bからの(H,L)制御信号に従って開閉することで換気扇LDが駆動制御される。
【0162】
電源回路部4Aは、整流器40と、ディスクリート構成のレギュレータ(3線式電源回路)41Aとにより構成されている。
【0163】
このような構成によれば、換気扇に限らず照明器具などの負荷電流が比較的大きくても、端子部の開閉点(接点RL3a)での温度上昇を低めに抑えることができる。
【0164】
第18実施形態
図42は本発明による第18実施形態の電子タイマスイッチの構成図である。
【0165】
第18実施形態の電子タイマスイッチは、第17実施形態との相違点として、図42に示すように、端子10および端子11がそれぞれ端子10a,10bおよび端子11a,11bにより構成され、端子10a,11a間に商用電源ACが接続され、端子10b,11b間に浴室暖房乾燥機LD’が接続されている。
【0166】
このように、リレーRL3を無電圧接点出力としたことで、浴室暖房乾燥機LD’の別回路入力インターフェースなどの不特定で様々な回路の制御が可能となる。
【0167】
第19実施形態
図43は本発明による第19実施形態の電子タイマスイッチの構成図である。
【0168】
第19実施形態の電子タイマスイッチは、第17実施形態との相違点として、外部入力インターフェース6をさらに備え、負荷制御回路部3Dに代えて負荷制御回路部3Eを備え、「出力1」,「出力2」の20,19番ピンの制御信号によって負荷制御回路部3Eを制御するマイコン50Cを備えている。また、端子10および端子11はそれぞれ端子10a,10b,10cおよび端子11a,11b,11cにより構成され、端子10a,11a間に商用電源ACが接続され、端子10b,11b間に換気扇または照明器具などの負荷(図では換気扇LD)が接続され、端子10c,11c間に複数の外部スイッチ(図では増設スイッチ)ESWが接続されている。
【0169】
負荷制御回路部3Eは、負荷制御回路部3Dとの相違点として、リレーRL3の接点RL3aと並列に接続されるトライアックQ3Eおよびこのドライバ用のフォトトライアックPC3a,PC3bをさらに備えている。
【0170】
マイコン50Cは、リレーRL3の接点RL3aを閉にする場合、「出力2」の制御信号によってトライアックQ3Eをオンにし、続いて「出力1」の制御信号によってリレーRL3の接点RL3aを閉にし、続いて「出力2」の制御信号によってトライアックQ3Eをオフにする。これに対し、リレーRL3の接点RL3aを開にする場合、「出力2」の制御信号によってトライアックQ3Eをオンにし、続いて「出力1」の制御信号によってリレーRL3の接点RL3aを開にし、続いて「出力2」の制御信号によってトライアックQ3Eをオフにする制御が実行される。
【0171】
このように、負荷制御回路部3EをリレーRL3とトライアックQ3Eのハイブリッド構成にし、突入電流をトライアックQ3Eに、定常電流をリレーRL3の接点RL3aに流すことにより、より大電流の負荷制御が可能となる。
【0172】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1記載の発明は、負荷と商用電源とが接続される端子部と、この端子部を制御信号に従って開閉することで前記負荷の駆動を制御する負荷制御回路部と、前記端子部から電力の供給を受けて所定の直流電力を出力する電源回路部と、この電源回路部から直流電力の供給を受けて動作する制御回路部とを備え、この制御回路部は、複数の用途のうちいずれかの用途と、用途毎に少なくとも1つ設けた動作モードと、動作モード毎にその用途に連動して割り付けられた複数種類のタイマ時間とを設定するための複数の設定用接点入力と、操作入力用のスイッチとを備え、このスイッチを介して操作入力を受けると、前記複数の設定用接点入力の設定状態に応じて、設定された動作モードと、動作モード毎にその用途に連動して割り付けられた複数種類のタイマ時間のうちいずれか設定されたタイマ時間とで負荷を駆動させる前記制御信号を前記負荷制御回路部に出力するので、設定したいタイマ時間を選択するだけで良くその調整を不要とし、タイマ時間の選択範囲が広く、様々な動作で換気扇などの負荷を運転することができる。さらに、例えば制御回路部がマイコンを含む構成である場合に、上記設定用接点入力のために必要となるマイコンのポート数を減らすことができる。
【0173】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記負荷は換気扇であり、前記用途には少なくとも浴室用および居室用の用途があり、前記制御回路部は、前記用途が浴室用であれば、いずれかの動作モードで前記換気扇を10分程度おきに数分間動作させるための制御信号を前記負荷制御回路部に出力し、前記用途が居室用であれば、いずれかの動作モードで前記換気扇を1時間から2時間おきに10分から30分程度動作させるための制御信号を前記負荷制御回路部に出力するので、従来は高価な浴室暖房乾燥機などの環境制御機器でしか対応できなかった24時間換気による浴室の充分な換気が市販の単純機能の換気扇との組み合わせにて実現することができる。さらに、例えば市販の単純機能の換気扇との組み合わせにて、寝室での就寝時などで定期的な強制換気を自動的に行うことが可能となる。
【0174】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記複数の設定用接点入力のうち、前記タイマ時間を設定するための設定用接点入力の全部または一部には、施工または使用時に操作可能なスイッチが使用されているので、施工または使用時にタイマ時間を容易に調整することができ、施工時の作業時間の短縮、利用者による設定の途中変更が可能となる。
【0175】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記複数の設定用接点入力のうち、前記動作モードを設定するための設定用接点入力には、施工または使用時に操作可能なスイッチが使用されているので、使い勝手が向上する。
【0176】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記複数の設定用接点入力のうち、前記用途および前記動作モードを設定するための設定用接点入力には、施工または使用時に操作可能なスイッチが使用されているので、各種用途のうちいずれかの用途を施工または使用時に選択設定することができるとともに、各種動作モードのうちいずれかの動作モードを施工または使用時に選択設定することができ、用途や動作モードに合った電子タイマスイッチの手配(製造者の供給や、需要者の器具の選定作業などの仕入れ)が容易となり、効率化が図れる。
【0177】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記複数の設定用接点入力のうち、前記動作モードおよび前記タイマ時間を設定するための設定用接点入力には、施工または使用時に操作可能なロータリDIPスイッチが使用されているので、タイマ時間および動作モードを1つのロータリDIPスイッチの選択操作にて容易に設定を行うことができ、使い勝手が向上する。
【0178】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、発光素子を備え、前記負荷は換気扇であり、前記制御回路部は、前記換気扇の駆動状態に応じて前記発光素子を動作させるので、目視にて換気扇の運転状態を容易に識別でき、使い勝手が向上する効果がある。
【0179】
請求項8記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、第1および第2発光素子を備え、前記負荷は換気扇であり、前記制御回路部は、前記換気扇の動作時にはその動作状態に応じて前記第1発光素子を動作させる一方、前記換気扇の停止時には前記第2発光素子を点灯させるので、識別性がさらに向上する。特に換気扇の停止時の第2発光素子の点灯表示(ほたる表示)により、照明が消えている状態でもその位置を認識することができる。
【0180】
請求項9記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、第1から第5発光素子を備え、前記負荷は換気扇であり、前記制御回路部は、前記換気扇の連続動作時には前記第1発光素子を点灯させ、前記換気扇のタイマ動作における第1番目の所定期間には前記第1発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第2番目の所定期間には前記第1および第2発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第3番目の所定期間には前記第2発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第4番目の所定期間には前記第2および第3発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第5番目の所定期間には前記第3発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第6番目の所定期間には前記第3および第4発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第7番目の所定期間には前記第4発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第8番目の所定期間には前記第4および第5発光素子を点滅させ、前記換気扇の停止時には前記第5発光素子を点灯させるので、タイマ動作において8段階(第1〜第8番目の所定期間)に区分して残タイマ時間を表示することにより、浴室用途の長時間タイマの使い勝手が向上する。また、連続動作および停止を含めた11種の表示切替をそれよりも少ない5つの発光素子で実現することができ、部品点数の削減および小型化が可能となる。
【0181】
請求項10記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、外部から操作入力を得るための外部入力インターフェースを備え、前記制御回路部が前記操作入力用のスイッチと並列に前記外部入力インターフェースからも操作入力を得るので、操作入力用のスイッチまたは外部の操作入力に応じて、負荷を動作させることが可能となる。
【0182】
請求項11記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、外部から操作入力を得るための外部入力インターフェースを備え、前記制御回路部は、前記操作入力用のスイッチからの操作入力と前記外部入力インターフェースを介して外部から得られる操作入力とに従って、前記制御信号を前記負荷制御回路部に出力するので、例えば、操作入力用のスイッチの操作入力に従わせて、複数の設定用接点入力の設定に応じた動作を制御回路部に実行させることが可能となるほか、外部の操作入力に従わせて、負荷の制御を制御回路部に実行させることが可能となる。
【0183】
請求項12記載の発明は、請求項10または11記載の電子タイマスイッチにおいて、第1および第2発光素子を備え、前記負荷は換気扇であり、前記制御回路部は、前記換気扇の動作時にはその動作状態に応じて前記第1発光素子を動作させる一方、前記換気扇の停止時には前記第2発光素子を点灯させるので、本電子タイマスイッチから、換気扇の動作および停止状態などを知ることができる。
【0184】
請求項13記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、補助電源回路部を備え、前記負荷は換気扇であり、前記端子部は、前記負荷制御回路部によって開閉される共通端子および第1端子と、前記換気扇の強制動作時に前記換気扇と商用電源との間に前記共通端子とともに介設される第2端子とにより構成され、前記補助電源回路部は、前記第2端子と前記共通端子との間に前記強制動作時の換気扇からの負荷電流を流す通電部と、その負荷電流から補助電源を得て前記電源回路部に供給する出力部とにより構成されるので、例えば、通電機能しかない構成では、強制動作時に電源回路部への電源供給が絶たれて動作がリセットされてしまう不具合と、強制動作時に電子タイマスイッチ側が操作不能となる不具合とが発生するおそれがあるところ、本発明によれば、上記不具合が発生することはない。
【0185】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の電子タイマスイッチにおいて、前記補助電源回路部から前記負荷の強制動作用の操作入力を得るための外部入力インターフェースを備え、前記制御回路部は、前記外部入力インターフェースを介して前記補助電源回路部から前記負荷の強制動作用の操作入力を受けた場合にも、前記複数の設定用接点入力の設定状態に応じて前記制御信号を前記負荷制御回路部に出力するので、操作入力用のスイッチおよび第2端子に接続される外部回路側の2ケ所から、負荷のタイマ動作が可能となる。
【0186】
請求項15記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、照明器具オン/オフ用であって前記照明器具のオフ操作時点から予め設定された遅れ時間の経過後にその照明器具を消灯する遅れ消灯機能を有する照明用スイッチと、この照明用スイッチから前記照明器具の点灯/消灯状態を得るための別回路入力インターフェースとを備え、前記端子部は、前記負荷制御回路部によって開閉される共通端子および第1端子と、前記照明器具と商用電源との間に前記共通端子とともに介設される第2端子とにより構成され、前記照明用スイッチは、前記第2端子と前記共通端子との間に接続され、前記制御回路部は、前記別回路入力インターフェースを介して前記照明用スイッチから前記照明器具の点灯/消灯状態を得た場合にも、前記複数の設定用接点入力の設定状態に応じて前記制御信号を前記負荷制御回路部に出力するので、照明器具の点灯/消灯状態に例えば換気扇の動作モードを連動させることができる。
【0187】
請求項16記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、3路スイッチと、この3路スイッチから外部回路の動作状態を得るための別回路入力インターフェースとを備え、前記端子部は、前記負荷制御回路部によって開閉される共通端子および第1端子と、前記3路スイッチを介して前記共通端子と接続される第2,第3端子とにより構成され、前記制御回路部は、前記別回路入力インターフェースを介して前記3路スイッチから前記外部回路の動作状態を得た場合にも、前記負荷制御回路部に制御信号を出力するので、第2,第3端子側に接続される例えば照明器具の操作が2箇所から可能となり、照明器具の点灯/消灯状態に換気扇の動作モードを連動させることができる。
【0188】
請求項17記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記負荷制御回路部は、前記端子部に整流器を介して接続され、前記制御信号に従ってオン/オフするものであって、前記整流器の出力電圧が所定電圧以上になるとオンになるスイッチング素子により構成されること、前記端子部に整流器を介して接続され、前記制御信号に従ってオン/オフするスイッチング素子により構成されること、または前記端子部に接続され、前記制御信号に従ってオン/オフするスイッチング素子により構成されるので、これら構成により、小負荷電流対応、負荷のきめ細かな駆動制御、または負荷電流の損失低減がそれぞれ可能となる。
【0189】
請求項18記載の発明は、請求項1記載の電子タイマスイッチにおいて、前記電源回路部は3線式電源回路であり、前記負荷制御回路は前記制御信号に従って開閉するリレーを含むので、負荷電流が比較的大きくても、端子部の開閉点での温度上昇を低めに抑えることができる。
【0190】
請求項19記載の発明は、請求項18記載の電子タイマスイッチにおいて、前記リレーの出力は無電圧接点出力であるので、浴室暖房乾燥機の別回路入力インターフェースなどの不特定で様々な回路の制御が可能となる。
【0191】
請求項20記載の発明は、請求項19記載の電子タイマスイッチにおいて、前記リレーの接点と並列に接続される半導体スイッチ素子を備え、この半導体スイッチ素子は前記リレーの接点が閉状態になる前にオン状態になるので、より大電流の負荷制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子タイマスイッチの基本例の構成図である。
【図2】 本発明による第1実施形態の電子タイマスイッチの構成図である。
【図3】 同電子タイマスイッチの動作説明図である。
【図4】 本発明による第2実施形態の電子タイマスイッチにおける設定用接点入力の構成図である。
【図5】 本発明による第3実施形態の電子タイマスイッチにおける設定用接点入力の構成図である。
【図6】 本発明による第4実施形態の電子タイマスイッチにおける設定用接点入力の構成図である。
【図7】 本発明による第5実施形態の電子タイマスイッチにおける設定用接点入力の構成図である。
【図8】 本発明による第6実施形態の電子タイマスイッチにおける表示回路ブロックの構成図である。
【図9】 同表示回路ブロックの動作説明図である。
【図10】 本発明による第7実施形態の電子タイマスイッチにおける表示回路ブロックの構成図である。
【図11】 同表示回路ブロックの動作説明図である。
【図12】 本発明による第8実施形態の電子タイマスイッチにおける表示回路ブロックの構成図である。
【図13】 同表示回路ブロックの動作説明図である。
【図14】 本発明による第9実施形態の電子タイマスイッチの構成図である。
【図15】 同電子タイマスイッチを用いたシステムの配線例を示す図である。
【図16】 同システムの動作説明図である。
【図17】 本発明による第10実施形態の電子タイマスイッチの構成図である。
【図18】 同電子タイマスイッチを図15に示した外部回路に接続した場合のシステム動作説明図である。
【図19】 本発明による第11実施形態の電子タイマスイッチを外部回路に接続してなるシステムの構成図である。
【図20】 同システムの動作説明図である。
【図21】 本発明による第12実施形態の電子タイマスイッチの構成図である。
【図22】 同電子タイマスイッチの具体構成例を示す図である。
【図23】 同電子タイマスイッチの具体構成例を示す図である。
【図24】 同電子タイマスイッチを外部回路に接続してなるシステムの構成図である。
【図25】 同システムの動作説明図である。
【図26】 本システムに対応する従来のシステムの構成図である。
【図27】 本システムの動作説明図(a)および従来のシステムの動作説明図(b)である。
【図28】 本発明による第13実施形態の電子タイマスイッチの具体構成例を示す図である。
【図29】 同第13実施形態の電子タイマスイッチの具体構成例を示す図である。
【図30】 同電子タイマスイッチを図24の外部回路に接続してなるシステムの動作説明図である。
【図31】 本発明による第14実施形態の電子タイマスイッチの具体構成例を示す図である。
【図32】 同第14実施形態の電子タイマスイッチの具体構成例を示す図である。
【図33】 同電子タイマスイッチを外部回路に接続してなるシステムの構成図である。
【図34】 同システムの動作説明図である。
【図35】 本発明による第15実施形態の電子タイマスイッチの構成図である。
【図36】 同電子タイマスイッチを外部回路に接続してなるシステムの構成図である。
【図37】 同システムの動作説明図である。
【図38】 本発明による第16実施形態の電子タイマスイッチの具体構成例を示す図である。
【図39】 同第16実施形態の電子タイマスイッチの具体構成例を示す図である。
【図40】 同第16実施形態の電子タイマスイッチの具体構成例を示す図である。
【図41】 本発明による第17実施形態の電子タイマスイッチの構成図である。
【図42】 本発明による第18実施形態の電子タイマスイッチの構成図である。
【図43】 本発明による第19実施形態の電子タイマスイッチの構成図である。
【符号の説明】
1 端子部
2 フィルタ回路部
3,3A,3B,3C,3D,3E 負荷制御回路部
4,4A 電源回路部
5,5A,5B 制御回路部
6,6A 外部入力インターフェース
6B 別回路入力インターフェース
7,7A,7B 補助電源回路部
8 照明用スイッチ
8A 3路スイッチ

Claims (20)

  1. 負荷と商用電源とが接続される端子部と、この端子部を制御信号に従って開閉することで前記負荷の駆動を制御する負荷制御回路部と、前記端子部から電力の供給を受けて所定の直流電力を出力する電源回路部と、この電源回路部から直流電力の供給を受けて動作する制御回路部とを備え、
    この制御回路部は、複数の用途のうちいずれかの用途と、用途毎に少なくとも1つ設けた動作モードと、動作モード毎にその用途に連動して割り付けられた複数種類のタイマ時間とを設定するための複数の設定用接点入力と、操作入力用のスイッチとを備え、このスイッチを介して操作入力を受けると、前記複数の設定用接点入力の設定状態に応じて、設定された動作モードと、動作モード毎にその用途に連動して割り付けられた複数種類のタイマ時間のうちいずれか設定されたタイマ時間とで負荷を駆動させる前記制御信号を前記負荷制御回路部に出力する
    ことを特徴とする電子タイマスイッチ。
  2. 前記負荷は換気扇であり、
    前記用途には少なくとも浴室用および居室用の用途があり、
    前記制御回路部は、前記用途が浴室用であれば、いずれかの動作モードで前記換気扇を10分程度おきに数分間動作させるための制御信号を前記負荷制御回路部に出力し、前記用途が居室用であれば、いずれかの動作モードで前記換気扇を1時間から2時間おきに10分から30分程度動作させるための制御信号を前記負荷制御回路部に出力する
    ことを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  3. 前記複数の設定用接点入力のうち、前記タイマ時間を設定するための設定用接点入力の全部または一部には、施工または使用時に操作可能なスイッチが使用されていることを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  4. 前記複数の設定用接点入力のうち、前記動作モードを設定するための設定用接点入力には、施工または使用時に操作可能なスイッチが使用されていることを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  5. 前記複数の設定用接点入力のうち、前記用途および前記動作モードを設定するための設定用接点入力には、施工または使用時に操作可能なスイッチが使用されていることを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  6. 前記複数の設定用接点入力のうち、前記動作モードおよび前記タイマ時間を設定するための設定用接点入力には、施工または使用時に操作可能なロータリDIPスイッチが使用されていることを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  7. 発光素子を備え、
    前記負荷は換気扇であり、
    前記制御回路部は、前記換気扇の駆動状態に応じて前記発光素子を動作させる
    ことを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  8. 第1および第2発光素子を備え、
    前記負荷は換気扇であり、
    前記制御回路部は、前記換気扇の動作時にはその動作状態に応じて前記第1発光素子を動作させる一方、前記換気扇の停止時には前記第2発光素子を点灯させる
    ことを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  9. 第1から第5発光素子を備え、
    前記負荷は換気扇であり、
    前記制御回路部は、前記換気扇の連続動作時には前記第1発光素子を点灯させ、前記換気扇のタイマ動作における第1番目の所定期間には前記第1発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第2番目の所定期間には前記第1および第2発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第3番目の所定期間には前記第2発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第4番目の所定期間には前記第2および第3発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第5番目の所定期間には前記第3発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第6番目の所定期間には前記第3および第4発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第7番目の所定期間には前記第4発光素子を点滅させ、前記換気扇のタイマ動作における第8番目の所定期間には前記第4および第5発光素子を点滅させ、前記換気扇の停止時には前記第5発光素子を点灯させる
    ことを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  10. 外部から操作入力を得るための外部入力インターフェースを備え、前記制御回路部が前記操作入力用のスイッチと並列に前記外部入力インターフェースからも操作入力を得ることを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  11. 外部から操作入力を得るための外部入力インターフェースを備え、
    前記制御回路部は、前記操作入力用のスイッチからの操作入力と前記外部入力インターフェースを介して外部から得られる操作入力とに従って、前記制御信号を前記負荷制御回路部に出力する
    ことを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  12. 第1および第2発光素子を備え、
    前記負荷は換気扇であり、
    前記制御回路部は、前記換気扇の動作時にはその動作状態に応じて前記第1発光素子を動作させる一方、前記換気扇の停止時には前記第2発光素子を点灯させる
    ことを特徴とする請求項10または11記載の電子タイマスイッチ。
  13. 補助電源回路部を備え、
    前記負荷は換気扇であり、
    前記端子部は、前記負荷制御回路部によって開閉される共通端子および第1端子と、前記換気扇の強制動作時に前記換気扇と商用電源との間に前記共通端子とともに介設される第2端子とにより構成され、
    前記補助電源回路部は、前記第2端子と前記共通端子との間に前記強制動作時の換気扇からの負荷電流を流す通電部と、その負荷電流から補助電源を得て前記電源回路部に供給する出力部とにより構成される
    ことを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  14. 前記補助電源回路部から前記負荷の強制動作用の操作入力を得るための外部入力インターフェースを備え、
    前記制御回路部は、前記外部入力インターフェースを介して前記補助電源回路部から前記負荷の強制動作用の操作入力を受けた場合にも、前記複数の設定用接点入力の設定状態に応じて前記制御信号を前記負荷制御回路部に出力する
    ことを特徴とする請求項13記載の電子タイマスイッチ。
  15. 照明器具オン/オフ用であって前記照明器具のオフ操作時点から予め設定された遅れ時間の経過後にその照明器具を消灯する遅れ消灯機能を有する照明用スイッチと、この照明用スイッチから前記照明器具の点灯/消灯状態を得るための別回路入力インターフェースとを備え、
    前記端子部は、前記負荷制御回路部によって開閉される共通端子および第1端子と、前記照明器具と商用電源との間に前記共通端子とともに介設される第2端子とにより構成され、
    前記照明用スイッチは、前記第2端子と前記共通端子との間に接続され、
    前記制御回路部は、前記別回路入力インターフェースを介して前記照明用スイッチから前記照明器具の点灯/消灯状態を得た場合にも、前記複数の設定用接点入力の設定状態に応じて前記制御信号を前記負荷制御回路部に出力する
    ことを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  16. 3路スイッチと、この3路スイッチから外部回路の動作状態を得るための別回路入力インターフェースとを備え、
    前記端子部は、前記負荷制御回路部によって開閉される共通端子および第1端子と、前記3路スイッチを介して前記共通端子と接続される第2,第3端子とにより構成され、
    前記制御回路部は、前記別回路入力インターフェースを介して前記3路スイッチから前記外部回路の動作状態を得た場合にも、前記負荷制御回路部に制御信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  17. 前記負荷制御回路部は、
    前記端子部に整流器を介して接続され、前記制御信号に従ってオン/オフするものであって、前記整流器の出力電圧が所定電圧以上になるとオンになるスイッチング素子により構成されること、
    前記端子部に整流器を介して接続され、前記制御信号に従ってオン/オフするスイッチング素子により構成されること、または
    前記端子部に接続され、前記制御信号に従ってオン/オフするスイッチング素子により構成されること
    を特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  18. 前記電源回路部は3線式電源回路であり、前記負荷制御回路は前記制御信号に従って開閉するリレーを含むことを特徴とする請求項1記載の電子タイマスイッチ。
  19. 前記リレーの出力は無電圧接点出力であることを特徴とする請求項18記載の電子タイマスイッチ。
  20. 前記リレーの接点と並列に接続される半導体スイッチ素子を備え、この半導体スイッチ素子は前記リレーの接点が閉状態になる前にオン状態になることを特徴とする請求項19記載の電子タイマスイッチ。
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