JP4307750B2 - 缶胴ハンドリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料缶の製造工程において用いられる処理装置、例えば缶胴に塗装を施す塗装装置または缶胴の表面を検査する表面検査装置等に用いられる缶胴ハンドリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
飲料缶の製造工程には、例えば缶胴の外面及び内面を塗装する工程や、缶胴の成形不良または表面の塗装の不良等を検査する工程(表面検査)等がある。
ここで、缶胴の塗装は、例えば処理ステージ上で有底円筒形状をなす缶胴をその軸線回りに回転させて、塗装機構によってこの缶胴の外面(例えば底部外面)または内面もしくはこれら両方に塗料を吹き付けることで行っている。また、缶胴の表面検査では、例えば処理ステージ上で缶胴をその軸線回りに回転させて、缶胴の外周面を全周にわたってラインカメラ(撮像装置)で撮影し、このラインカメラが撮影した画像に基づいて良缶と不良缶との判別を行っている。
【0003】
このような工程では、缶胴の処理を自動化するために、缶胴ハンドリング装置が用いられる。
従来の缶胴ハンドリング装置は、前段の工程から缶胴を取り入れて処理ステージに順次搬入するとともに、処理後の缶胴を処理ステージから順次搬出して後段の工程に送り込む搬送装置と、処理ステージ上に搬入された缶胴をその軸線回りに回転させる回転機構とを有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような工程では、処理速度を上げて生産性を向上させるために、缶胴を高速で回転させている。また、塗装の品質を確保するため、もしくはラインカメラが撮影する画像に歪みが生じないようにするため、缶胴の処理は缶胴の回転速度をほぼ一定にした状態で行われる。
しかし、缶胴を処理ステージに搬入してから回転させる場合、缶胴の処理には、純粋に缶胴の処理に要する時間に加えて、さらに缶胴の回転速度が処理に適した範囲に達するまでの時間(立ち上がり時間)が必要となる。
このため、缶胴の処理に時間がかかってしまい、缶胴の処理効率が頭打ちとなっているのが現状である。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、処理ステージにおける缶胴の回転の立ち上がり時間を短縮することができる缶胴ハンドリング装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の缶胴ハンドリング装置においては、処理ステージ上で軸線回りに回転する有底円筒形状の缶胴に処理を施す処理装置に用いられる缶胴ハンドリング装置であって、処理前の前記缶胴を前記処理ステージに順次搬入し、処理を終えた前記缶胴を前記処理ステージから順次搬出する搬送機構と、該搬送機構が搬送する前記缶胴をその軸線回りに回転させる回転機構とを有し、前記搬送機構は、その外周の複数箇所で前記缶胴を保持するとともに、周方向に回転することで前記缶胴を順次搬送する第一のターレットを有し、前記回転機構は、前記第一のターレットの外周に巻き回される無端ベルトと、該無端ベルトを回転させる駆動装置とを有し、前記無端ベルトは、前記第一のターレットに保持される缶胴のうち、少なくとも前記処理ステージに搬入された缶胴と前記処理ステージの直前に搬送された缶胴とに当接されており、前記無端ベルトは、前記駆動装置によって回転されることでこれら缶胴をその軸線回りの同一方向に回転させるようにして、これら缶胴に当接されており、前記搬送機構によって前記処理ステージから搬出された缶胴の回転を抑えるブレーキ機構を有し、前記処理ステージと前記ブレーキ機構との間に、該ブレーキ機構とは独立して、前記処理ステージから搬出された缶胴の回転を抑える前段ブレーキ機構を有していることを特徴とする。
【0007】
このように構成される缶胴ハンドリング装置においては、缶胴は、搬送機構の第一のターレットに保持されて順次処理ステージに搬入される。これら缶胴のうち、少なくとも処理ステージに搬入された缶胴及び処理ステージの直前に搬送された缶胴は、無端ベルトが駆動装置によって回転されることで、軸線回りの同一方向に回転させられる。また、これら缶胴は同一の無端ベルトによって回転させられるので、その回転速度はほぼ同一となる。
また、缶胴ハンドリング装置において、搬送機構によって処理ステージから搬出された缶胴は、例えば缶胴受取手段等に受け渡されて後段の処理工程に送り出される。ここで、回転機構によって与えられた回転が完全に停止していない場合には、缶胴の受け渡し時に、缶胴が缶胴受取手段に対してスリップしてしまい、缶胴の表面を傷付ける恐れがあった。このような不都合を解消するには、缶胴ハンドリング装置に、例えば処理ステージから搬出された缶胴の回転を抑えるブレーキ機構を設けることが考えられる。しかし、単にブレーキ機構を設けただけでは缶胴の回転を十分に抑えられない場合があり、また例えば缶胴の回転を完全に止めてから缶胴の受け渡しを行うようにしても、缶胴の回転を完全に止めるまでに時間がかかるので、缶胴の処理効率が頭打ちになってしまう。本発明の缶胴ハンドリング装置においては、処理ステージから搬出された缶胴は、缶胴の回転を抑えるブレーキ機構による制動を受ける前に、前段ブレーキ機構によって回転を抑えられる。
【0008】
請求項2記載の缶胴ハンドリング装置においては、前記第一のターレットは、前記缶胴の軸線方向の端部を保持して該缶胴とともにその軸線回りに回転可能とされる複数の回転台座を有し、該回転台座は、外周に前記無端ベルトを受けるベルト当接部を有し、前記無端ベルトは、前記缶胴に当接される代わりに、前記回転台座の前記ベルト当接部に巻き回されて、前記回転台座を前記缶胴とともに回転させるようになっていることを特徴とする。
このように構成される缶胴ハンドリング装置においては、回転機構の無端ベルトは、缶胴を保持する回転台座に当接され、駆動装置の駆動力は、回転手段を介して缶胴に伝達される。
【0011】
請求項3記載の缶胴ハンドリング装置においては、前記搬送機構によって前記処理ステージから搬出された缶胴の回転を抑えるブレーキ機構を有し、前記処理ステージと前記ブレーキ機構との間に、該ブレーキ機構とは独立して、前記処理ステージから搬出された缶胴の回転を抑える前段ブレーキ機構を有し、前記ブレーキ機構及び前記前段ブレーキ機構は、それぞれ前記回転台座に当接可能な摩擦抵抗付与部材を有していることを特徴とする。このように構成される缶胴ハンドリング装置においては、缶胴の回転の抑制は、缶胴を保持する回転台座に摩擦抵抗付与部材を当接させることで行われる。
また、請求項4記載の缶胴ハンドリング装置においては、前記ブレーキ機構または前記前段ブレーキ機構のうち、少なくともいずれか一方が、外周で前記回転台座に当接可能とされ、かつ自身の周方向に回転可能とされるホイールと、該ホイールにその回転に対して負荷を加える負荷手段とを有していることを特徴とする。このように構成される缶胴ハンドリング装置においては、回転台座に対してホイールの外周を当接させることで、缶胴及び回転台座の回転エネルギーがホイールに伝達されてホイールの回転エネルギーに変換されることとなり、缶胴及び回転台座の回転が抑えられる。このとき、ホイールは回転台座とともに回転することとなり、缶胴及び回転台座の回転エネルギーは、ほぼホイールを回転させることにのみ作用する。そして、ホイールには負荷手段によって回転に対する負荷が加えられていて、缶胴及び回転台座の回転エネルギーを受けてもその回転エネルギーが消費されてホイールの回転速度が抑えられるので、後続の缶胴及び回転台座も同様にして制動されることとなる。
【0012】
請求項5記載の缶胴ハンドリング装置においては、前記搬送機構から処理後の缶胴を受け取って、複数の移送経路のうちの一つに選択的に送り出す搬送方向切換機構を有し、該搬送方向切換機構は、その外周の複数箇所で前記缶胴を保持するとともに、周方向に回転することで前記缶胴を第一の移送経路に向けて順次搬送する第二のターレットと、該第二のターレットに搬送される前記缶胴の軌道上から他の移送経路まで設けられて、前記缶胴を該移送経路まで搬送可能とされるバキュームコンベヤと、前記第二のターレットによる前記缶胴の保持及び保持の解除を制御する制御装置とを有しており、該制御装置は、前記第二のターレットに保持される前記缶胴のうち、前記バキュームコンベヤ上に搬送された缶胴の保持を継続または解除させることで、前記缶胴の搬送方向の切換を行うようになっていることを特徴とする。
【0013】
従来の缶胴ハンドリング装置としては、例えば良缶と不良缶の選別などのために、処理後の缶胴を複数の移送経路のうちの一つに選択的に送り出す搬送方向切換機構を有しているものがある。搬送方向切換機構としては、例えば外周の複数箇所で缶胴を保持するとともに、周方向に回転することで缶胴を順次搬送するターレットを用いたものがある。この場合には、移送経路はターレットの回転方向に並べて配置されている。
このような搬送方向切換機構では、ターレットによって缶胴を目的の移送経路近傍まで搬送した時点で缶胴の保持を解除し、缶胴を自由落下させるか、またはターレットの回転によって生じた遠心力を用いて缶胴を放り投げることによって缶胴を目的の移送経路に送り出している。
しかし、缶胴を自由落下させて送り出す方法では、缶胴は、保持を解除されてからターレットより十分離間するまでに時間がかかる。すると、この缶胴は、ターレットが回転することでターレットや後続の缶胴によってターレットの回転方向に押し出されてしまい、目的の移送経路に正しく送り込まれなくなってしまう恐れがある。これら移送経路のうち、最後段に位置する移送経路には、缶胴を案内するガイドを設けて缶胴が移送経路に確実に送り込まれるようにすることができるが、他の移送経路では、より後段の移送経路にも缶胴を移送できるようにする必要があるので、このようなガイドを設けることはできない。このため、搬送方向切換機構の処理速度に制限が生じるので、缶胴ハンドリング装置による缶胴の搬送速度が頭打ちとなっているのが現状である。
また、缶胴ハンドリング装置としては、缶胴の搬送を間欠的に行うものがあり、この場合にはターレットも間欠的に回転させられる。このため、缶胴を遠心力を用いて送り出す方法でも、缶胴には遠心力が働かないか、働いたとしてもわずかであるために、缶胴は自由落下させて送り出す場合とほぼ同様の挙動を示す。
本発明の缶胴ハンドリング装置においては、缶胴が、第二のターレットによって第一の移送経路に向けて搬送される。そして、第二のターレットに保持される缶胴を第一の移送経路に搬送する場合には、第二のターレットによってそのまま缶胴を第一の移送経路に搬送する。また、缶胴を他の移送経路に搬送する場合には、缶胴が目的の移送経路に通じるバキュームコンベヤ上に搬送された時点で、制御装置によって第二のターレットによるこの缶胴の保持が解除されて、缶胴がバキュームコンベヤに受け渡されて目的の移送経路に送り出される。ここで、第二のターレットと第一の移送経路との間にもバキュームコンベヤを設けてもよいが、第一の移送経路ではそれ以上後段に缶胴を搬送する必要がないので、単に缶胴をこの移送経路に案内するガイドを設けるだけでよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第一の実施の形態〕
以下、本発明の第一の実施の形態を図1から図7を用いて説明する。ここで、本実施の形態では、缶胴ハンドリング装置として、缶胴の表面を検査する表面検査装置(処理装置)に用いられたものを示すが、これに限られることなく、本発明の缶胴ハンドリング装置は例えば缶胴に塗装を施す塗装装置に用いてもよい。図1は本実施形態の缶胴ハンドリング装置を用いた表面検査装置を概略的に示す正面図、図2は図1に示す缶胴ハンドリング装置の要部拡大図、図3はブレーキ機構及び前段ブレーキ機構の構造を示す平面図、図4は本発明の缶胴ハンドリング装置に用いられる回転台座の形状を示す側断面図、図5は搬送機構の構造を示す側断面図、図6は搬送方向切換機構の構造を示す平面図、図7は図6のA−A矢視断面図である。
【0015】
図1に示すように、缶胴ハンドリング装置1は、表面検査装置2の一部を構成するものであって、床面上に起立した大略箱形の基台3に、前段の工程からの缶胴Cを取り入れる供給機構4と、供給機構4から取り入れた缶胴Cを順次検査ステージ(処理ステージ)に搬入し、表面の検査を終えた缶胴Cを順次検査ステージから搬出する搬送機構5と、搬送機構5から検査を終えた缶胴Cを受け取って異常のある缶胴(不良缶)は生産ラインとは独立した第一の移送経路6aに送り出し、異常のない缶胴(良缶)は後段の工程に通じる第二の移送経路6bに送り出す搬送方向切換機構6とを有している。
表面検査装置2は、例えば検査ステージ上で缶胴Cをその軸線回りに回転させて、缶胴Cの外周面を全周にわたってラインカメラV(撮像装置)で撮影し、このラインカメラVが撮影した画像と基準となる画像とを比較することで缶胴Cの表面の検査を行うものである。本実施の形態では、表面検査装置2として、検査ステージを二箇所設けて、缶胴Cの表面検査を二重に行うものを示す。
【0016】
図1及び図2に示すように、供給機構4は、前段の工程から取り入れた缶胴Cを外周の複数箇所で保持するとともに、間欠的に所定の角度ずつ回転してこの缶胴Cを搬送機構5に間欠的に送り出す供給側ターレット11を有している。供給側ターレット11は、缶胴Cの外周面を保持するものである。
搬送機構5は、図2に示すように、間欠的に所定の角度ずつ回転する搬送側ターレット12(第一のターレット)と、搬送側ターレット12の外周に、その周方向に略等間隔をあけて複数設けられる大略円盤形状の回転台座13とを有している。これら回転台座13は、外径が等しく、またそれぞれ缶胴Cの軸線方向の一端を保持して缶胴Cとともにその軸線回りに回転可能とされるものであって、搬送側ターレット12によって搬送側ターレット12の回転方向αに間欠的に移動される。また、回転台座13の外周には、図4に示すように、全周にわたって後述する無端ベルトBを受けるベルト当接部13aが形成されている。回転台座13において、ベルト当接部13aには、その両脇に無端ベルトBをベルト当接部13aに案内する鍔13bが形成されている。
ここで、搬送側ターレット12において、回転台座13を含む外周部は、供給側ターレット11よりも基台3側の位置に設けられており、供給側、搬送側ターレット11、12は互いに干渉しないようになっている。
【0017】
搬送側ターレット12の外周には、その周方向に略等間隔をあけて、回転台座13を支持する支持軸12aが複数設けられており、各回転台座13は、それぞれ支持軸12aに対してベアリング12b等を介して取り付けられて、支持軸12aの軸線回りに回転可能とされている。本実施の形態では、支持軸12aは搬送側ターレット12の回転軸線と略平行にして設けられており、回転台座13は、搬送側ターレット12の回転軸線と略平行な軸線回りに回転可能とされている。
これら回転台座13には、供給側、搬送側ターレット11、12の回転に伴って供給側ターレット11から缶胴Cが順次供給されるようになっている。
ここで、これら間欠的に移動される回転台座13が暫時滞在する箇所のうち、少なくとも供給機構4からの缶胴Cの受け渡しが行われる箇所(第一の受け渡し位置P1)から回転方向αに一段以上移動した箇所が検査ステージとされている。本実施の形態では、検査ステージを二箇所設けた例を示しており、受け渡し位置P1から回転方向αに二段移動した箇所を第一の検査ステージS1とし、第一の検査ステージS1よりも回転方向αに一段移動した箇所を第二の検査ステージS2としている。
【0018】
搬送方向切換機構6は、搬送機構5から順次缶胴Cを受け取る缶胴受取手段として、送出側ターレット14(第二のターレット)を有している。送出側ターレット14は、その外周の複数箇所で缶胴Cの保持が可能な構造をもち、間欠的に所定の角度ずつ回転して搬送機構5から順次缶胴Cを受け取るとともに、周方向に回転することで缶胴Cを第一の移送経路6aに向けて順次搬送するものである。ここで、送出側ターレット14から第一の移送経路6aへの缶胴の受け渡しが行われる位置を、第三の受け渡し位置P3とする。また、送出側ターレット14は、缶胴Cの外周面を保持するものであり、搬送側ターレット12において、回転台座13を含む外周部は、送出側ターレット14よりも基台3側の位置に設けられている。このように、搬送側、送出側ターレット12、14は互いに干渉しないようになっている。
送出側ターレット14は、回転台座13が暫時滞在する箇所のうち、少なくとも検査ステージから回転方向αに二段以上移動した箇所(第二の受け渡し位置P2)で回転台座13から缶胴Cを受け取るものである。本実施の形態では、第二の検査ステージS2から回転方向αに三段移動した箇所を第二の受け渡し位置P2としている。
これら供給側、搬送側、送出側ターレット11、12、14は、図示せぬ駆動装置に接続されており、互いに回転を同期させて間欠的に回転駆動されている。これらの間ではその回転に伴って缶胴Cの受け渡しが行われる。
【0019】
また、缶胴ハンドリング装置1は、搬送側ターレット12に保持される回転台座13を、それぞれが保持する缶胴Cの軸線回りに回転させる回転機構16を有している。
回転機構16は、駆動軸17aに駆動プーリー17bが設けられるモータ17(駆動装置)と、複数の従動プーリーと、これら駆動プーリー17b、従動プーリー及び搬送側ターレット12の外周に巻き回される無端ベルトBとを有している。これら駆動プーリー17b、従動プーリーは、回転台座13の回転軸線と略平行な軸線回りに回転可能とされるものである。
【0020】
無端ベルトBは、搬送側ターレット12の回転台座13のうち、少なくとも第一、第二の検査ステージS1、S2に搬入された回転台座13のベルト当接部13aと、第一の検査ステージS1の直前に搬送される回転台座13のベルト当接部13aとに巻き回されている。そして、これら回転台座13には、無端ベルトBを介してモータ17の駆動軸17aの回転が伝達されて、同一方向に回転されるようになっている。
ここで、回転台座13が暫時滞在する箇所のうち、検査ステージの前段で回転台座13が回転される箇所を前段駆動位置Dとする。
また、本実施の形態では、回転機構16には、無端ベルトBの張力を適切な範囲内に調整するベルトテンショナー26が設けられている。
【0021】
本実施の形態では、従動プーリーとして、第一、第二の従動プーリー18a、18bを用いており、駆動プーリー17bを第一の受け渡し位置P1の近傍に配置し、第一の従動プーリー18aを後述する前段制動位置Gの近傍に配置し、第二の従動プーリー18bを第二の受け渡し位置P2の近傍に配置している。これによって、無端ベルトBを、少なくとも後述する前段制動位置Gから回転方向α側の、第一の受け渡し位置P1までの範囲内では回転台座13から離間するように案内している。また、無端ベルトBのうち、これら第一、第二の従動プーリー18a、18bの間に位置する部分は、前段ブレーキ機構42の無端ベルト44(後述)に当接するように案内されている。ここで、本実施の形態では、第二の従動プーリー18bを送出側ターレット14の回転軸14aに取り付けている。第二の従動プーリー18bは、回転軸14aに対してベアリング等を介して取り付けられており、回転軸14aの回転とは独立して回転可能とされている。
【0022】
また、本実施の形態では、モータ17には、駆動軸17aの回転速度を検出するエンコーダ(図示せず)が設けられており、エンコーダは後述する制御装置37(図2では図示せず)に検出信号を送っている。第一のモータ17は、エンコーダから送られる駆動軸17aの回転速度の情報に基づいて制御装置37によるフィードバック制御を受けており、駆動軸17aの回転速度を一定に保つよう制御される(エンコーダは、第一、第二の従動プーリー18a、18bのいずれかに設けてもよい)。
【0023】
缶胴ハンドリング装置1には、図2及び図3に示すように、第二の受け渡し位置P2の近傍に、第二の受け渡し位置P2に搬送された缶胴Cの回転を抑制するブレーキ機構41が設けられている。さらに、ブレーキ機構41の前段には、第二の受け渡し位置P2に搬送される回転台座13の回転を抑制する前段ブレーキ機構42が設けられている。本実施の形態では、これらブレーキ機構41及び前段ブレーキ機構42は、搬送側ターレット12と回転機構16の無端ベルトBとの間に配置されている。
ここで、回転台座13が暫時滞在する箇所のうち、前段ブレーキ機構42により回転台座13の回転が抑制される箇所を前段制動位置Gとする。前段制動位置Gは、少なくとも第二の受け渡し位置P2から搬送側ターレット12の回転方向後方に一段以上移動した箇所とされ、本実施の形態では、第二の受け渡し位置P2から前記回転方向後方に一段移動した箇所を前段制動位置Gとしている。
【0024】
図3に示すように、これらブレーキ機構41及び前段ブレーキ機構42は、ほぼ同様の構成とされている(これらは異なる構成であってもよい)。本実施の形態では、前段ブレーキ機構42(またはブレーキ機構41)として、基台3の正面側のパネル3aに、回転台座13の回転軸線と略平行な軸線回りに回転可能にして設けられる複数のプーリー43と、これらプーリー43に巻き回されて、前段制動位置G(または第二の受け渡し位置P2)に搬送された回転台座13の外周、例えばベルト当接部13aに当接可能とされる無端ベルト44(摩擦抵抗付与部材)とを有している。これらプーリー43は、回転台座13の移動に干渉しないよう、搬送側ターレット12の外周側に位置しており、これらプーリー43のうちの二つは、前段制動位置G(または第二の受け渡し位置P2)に対して回転方向αの前後に位置している(これらをそれぞれ前部プーリー43a、後部プーリー43bとする)。
【0025】
そして、無端ベルト44は、これら前部、後部プーリー43a、43bの間に位置する部分が、前段制動位置G(または第二の受け渡し位置P2)に搬入された回転台座13の外周に当接可能とされている。無端ベルト44としては例えば摩擦抵抗の大きいゴム製のベルト等が用いられる。また、前段ブレーキ機構42(ブレーキ機構41)には、無端ベルト44の張力を調整するベルトテンショナー45が設けられており、無端ベルト44の張力を調整することでプーリー43の回転時にかかる抵抗の大きさを調整できるようになっている。
本実施の形態では、前段ブレーキ機構42のプーリー43のうちの一つ(これをプーリー43cとする)が、回転機構16の無端ベルトBに近接して設けられている。これによって、無端ベルト44のうちプーリー43cに巻き回される部分が無端ベルトBに当接され、無端ベルト44には、無端ベルトBから回転台座13の回転を相殺する向きの駆動力が伝達されるようになっている。
【0026】
搬送機構5は、図4及び図5に示すように、各回転台座13のそれぞれに缶胴Cを保持させる機構を有している。
缶胴Cは、その軸線方向の端部である底面側に、缶胴Cと略同心となる略円環形状の突部Tを有しており、回転台座13には、缶胴Cの突部Tを受けて缶胴Cを位置決めする位置決め溝46が形成されている。位置決め溝46は例えばV溝または台形溝とされており、缶胴Cの突部Tを受けることで、缶胴Cの位置決めが行われるとともに、缶胴Cの底面と回転台座13との間に形成される空間Oが封止されるようになっている。
【0027】
回転台座13において位置決め溝46の内周側に位置する部分には、缶胴Cと回転台座13との間に形成される空間O内の空気を吸引する吸気手段Kが接続されており、缶胴Cが回転台座13に吸着によって保持されるようになっている。吸気手段Kとしては、例えばブロアー等を用いることができる。
本実施の形態では、回転台座13の中心には支持軸12aが挿通されており、支持軸12aの先端面が回転台座13の位置決め溝46の内周側に露出されている。支持軸12aには、先端面から基台3側の端部まで通じる第一の通気路12cが形成されており、この第一の通気路12cは、配管12dを介して、搬送側ターレット12に設けられる第二の通気路12eに接続されている。
【0028】
図5に示すように、搬送側ターレット12の基台3側の端面には、搬送側ターレット12と略同心にして略円環形状の第一の摺動板51が固定されている。また、搬送側ターレット12には、外周側の側面から、第一の摺動板51の基台3側の面まで通じる第二の通気路12eが複数形成されている。これら第二の通気路12eは、それぞれ各支持軸12aの第一の通気路12cに対応して、第一の摺動板51の周方向に略等間隔に配置されており、それぞれ外周側の開口端を、配管12dを介して対応する第一の通気路12cに接続されている。ここで、搬送側ターレット12において、各支持軸12aと、この支持軸12aの第一の通気路12cと接続される第二の通気路12eとは周方向の位置がずれているが、図5中ではこれらの接続の様子を説明するために、これらを同一の図中に示している。
【0029】
そして、基台3のパネル3a上には第一の支持板52が設けられており、第一の支持板52には、第一の摺動板51の基台3側の面に当接する第一の通気板53が固定されている。第一の通気板53において、第一の摺動板51との当接面には、第一の摺動板51の回転中心に対する所定の角度範囲にわたって、略円弧状の第一の通気溝53aが形成されている(図2参照)。第一の通気溝53aの存在する角度範囲は、第一の摺動板51の回転中心に対する第一の受け渡し位置P1から回転方向の、第二の受け渡し位置P2の直前までの角度範囲に等しい(本実施の形態では、前記回転中心に対するこれらの位相は所定角度ずれている)。第一の通気溝53aは、第一の摺動板51に開口される第二の通気路12eのうち、第一の受け渡し位置P1から回転方向の、第二の受け渡し位置P2の直前までの範囲内にある支持軸12aに通じる第二の通気路12eに接続されるようになっている。
【0030】
図5に示すように、第一の通気溝53aは、第一の支持板52に形成された第三の通気路52aを通じて、吸気手段Kに接続されている。第一の摺動板51と第一の通気板53とは密着させられており、第一の摺動板51は、第一の通気板53との間の気密を保った状態で、第一の通気板53に対して、搬送側ターレット12の回転方向に摺動可能とされている。ここで、本実施の形態では、第一の通気板53において、第一の通気溝53aの一端より所定距離離間した位置から、他端より所定距離離間した位置にかけて、第一の通気溝53aと同心の円弧を描く第二の通気溝53bが設けられており(図2参照)、第二の通気溝53bには、送気手段L(図2、5中では図示せず)が接続されている(送気手段Lとしては例えばブロアー等を用いることができる)。
第二の通気溝53bは、第一の摺動板51に開口される第二の通気路12eのうち、第二の受け渡し位置P2の直後から回転方向の第一の受け渡し位置P1の直前までの範囲内にある支持軸12aに通じる第二の通気路12eに接続されるようになっている。これにより、この範囲内に搬送された回転台座13と缶胴Cとの間に形成される空間O内には送気手段Lから空気が送り込まれて、回転台座13への缶胴Cの吸着の解除が確実に行われるようになっている。
【0031】
搬送方向切換機構6は、図6に示すように、缶胴Cを第一の移送経路6aに向けて順次搬送する送出側ターレット14と、送出側ターレット14によって搬送される缶胴Cの軌道上から第二の移送経路6bまで設けられるバキュームコンベヤ56と、送出側ターレット14による缶胴Cの保持及び保持の解除を制御する制御装置37とを有している。制御装置37は、送出側ターレット14に保持される缶胴Cのうち、バキュームコンベヤ56上に搬送された缶胴Cの保持を継続または解除させることで、この缶胴Cの搬送方向を、第一の移送経路6aと第二の移送経路6bのいずれかに切り換えるものである。
ここで、送出側ターレット14からバキュームコンベヤ56への缶胴Cの受け渡しが行われる位置を、第四の受け渡し位置P4とする。また、第一の移送経路6aには、前記第三の受け渡し位置P3に搬送された缶胴Cを、第一の移送経路6aに案内するガイド57が設けられている。
また、搬送経路切換機構6には、送出側ターレット14が受け取った缶胴Cが第一の移送経路6aと第二の移送経路6bのどちらに搬送されたかを検知して制御装置37に信号として送るセンサー37aが設けられている。本実施の形態では、ガイド57の近傍に、送出側ターレット14によって第一の移送経路6aに搬送される缶胴Cを検知するセンサー37aが設けられている。
【0032】
バキュームコンベヤ56は、無端環状に構成された帯状をなし、厚さ方向に貫通された貫通孔が多数形成されたコンベヤベルトを有しており、このコンベヤベルトの内周側に吸気手段Kを接続して、貫通孔を通じて外気を吸引することで、コンベヤベルトの外周面に缶胴Cを吸着するものである。
ここで、図7に示すように、バキュームコンベヤ56は、送出側ターレット14よりも基台3側に設けられて、送出側ターレット14に保持される缶胴Cの底面を吸着するものであって、送出側ターレット14とは干渉しないようになっている。また、バキュームコンベヤ56の吸着力は、送出側ターレット14が缶胴Cを保持する力よりも低く設定されており、送出側ターレット14による缶胴Cの保持が解除されていない場合には、送出側ターレット14はそのまま缶胴Cを第一の移送経路6aに搬送するようになっている。
【0033】
送出側ターレット14は、外周に缶胴Cを保持するポケット14bを複数有している。ポケット14bは缶胴Cの外周面に合わせた曲面部分を有し、この曲面部分には、吸気手段Kが接続される溝14cが形成されており、ポケット14bに缶胴Cを吸着によって保持できるようになっている。
図7に示すように、送出側ターレット14において、基台3とは反対の側を向く端面には、送出側ターレット14と略同心にして略円環形状の第二の摺動板58が固定されている。また、送出側ターレット14には、各ポケット14bの溝14cから、第二の摺動板58の、基台3とは反対側を向く面まで通じる第四の通気路14dが複数形成されている。これら第四の通気路14dは、第二の摺動板58に通じる側が二又に分岐されて、送出側ターレット14の周方向の位置が等しく、かつ径方向の位置が異なる二箇所に連通されている。ここで、第四の通気路14dにおいて、第二の摺動板58の内周側に開口される開口端を内周側開口端14eとし、外周側に開口される開口端を外周側開口端14fとする。
【0034】
そして、基台3には、基台3上から、送出側ターレット14の、基台3とは反対の側を向く端面側に回り込む支持台59が設けられており、支持台59には、第二の摺動板58の、基台3とは反対の側を向く面に当接する第二の通気板60が固定されている。第二の通気板60において、第二の摺動板58との当接面60aには、第二の摺動板58の回転に伴って内周側開口端14e、外周側開口端14fのそれぞれが移動する軌道の少なくとも一方に沿って、第三の通気溝60bが形成されている(図6参照)。第三の通気溝60bは、吸気手段Kと接続されるものであって、第二の摺動板58の回転中心に対して、第二の受け渡し位置P2の直前から回転方向の、第三の受け渡し位置P3の直前までの範囲にわたって形成されている(本実施の形態では第三の通気溝60bは二つに分けて設けている)。ここで、第三の通気溝60bは、少なくとも第二の摺動板58の回転中心に対して、第四の受け渡し位置P4と同位相となる位置、及び第三の受け渡し位置P3の直前の位置では、内周側開口端14eの軌道に対向する位置、または外周側開口端14fの軌道に対向する位置のどちらか一方にのみ設けられている。また、第二の摺動板58と第二の通気板60とは密着させられており、第二の摺動板58は、第二の通気板60との間の気密を保った状態で、第二の通気板60に対して、送出側ターレット14の回転方向に摺動可能とされている。
【0035】
第三の通気溝60bは、第二の摺動板58に開口される第四の通気路14dのうち、第二の受け渡し位置P2の直前から回転方向の、第三の受け渡し位置P3の直前までの範囲内にあるポケット14bに通じる第四の通気路14dに接続されるようになっており、この範囲内に位置するポケット14bでは缶胴Cの吸着が行われるようになっている。
【0036】
また、第二の通気板60の当接面60aには、第二の摺動板58の回転中心に対して第四の受け渡し位置P4と同位相となり、かつ内周側開口端14eの軌道または外周側開口端14fの軌道に対向する位置のうちどちらか一方に、通気孔60cが設けられている。通気孔60cは、内周側開口端14eの軌道または外周側開口端14fの軌道に対向する位置のうち、第三の通気溝60bが設けられる側とは異なる側に設けられている。
この通気孔60cは、管路60dを通じて送気手段L及び吸気手段Kに接続されるものであり、管路60dには、通気孔60cに対するこれら送気手段Lと吸気手段Kとの接続の切換を行う切換弁61が設けられている。切換弁61は、制御装置37によって切換動作を制御されるようになっている(これ以外にも、例えば通気孔60cを送気手段Lにのみ接続し、管路60dには、切換弁61の代わりに、制御装置37によって開閉を制御される弁を設けてもよい)。
【0037】
通気孔60cは、第二の摺動板58に開口される第四の通気路14dのうち、第四の受け渡し位置P4に位置するポケット14bに通じる第四の通気路14dに接続されるようになっている。そして、この位置に搬送されたポケット14bでは、通気孔60cに送気手段Lが接続されている場合には、送気手段Lから通気孔60cを通じて第四の通気路14d内に空気が送り込まれ、第四の通気路14d及び溝14cの内圧が上昇するので、缶胴Cの吸着が解除されるか、少なくとも缶胴Cを吸着する力が低下するようになっている。また、通気孔60cに吸気手段Kが接続されている場合には、第四の通気路14d内の空気が、第三の通気溝60bと通気孔60cの両方を通じて吸気手段Kに吸引されて、ポケット14bに缶胴Cを吸着する力がさらに強くなるようになっている。
【0038】
さらに、第二の通気板60の当接面60aには、第三の通気溝60bとは別に、内周側開口端14e、外周側開口端14fのそれぞれの軌道の少なくとも一方に沿って、第四の通気溝60eが形成されている。第四の通気溝60eは、第二の摺動板58の回転中心に対して、第三の受け渡し位置P3の直前から回転方向の、第二の受け渡し位置P2の近傍までの範囲にわたって形成されており、内周側開口端14eの軌道または外周側開口端14fの軌道に対向する位置のうち、第三の通気溝60bが設けられる側とは異なる側に設けられている。
第四の通気溝60eは、第二の摺動板58に開口される第四の通気路14dのうち、第三の受け渡し位置P3の直前から回転方向の、第二の受け渡し位置P2の近傍までの範囲内にあるポケット14bに通じる第四の通気路14dに接続されるようになっている。
第四の通気溝60eは、送気手段Lに接続されるか、または単に第二の通気板60の外方と接続されており、これによって、ポケット14bのうち、第三の受け渡し位置P3の直前から回転方向の、第二の受け渡し位置P2の近傍までの範囲内にあるポケット14bでは、第四の通気路14d内に空気が送り込まれて(または取り込まれて)、缶胴Cの吸着が解除されるか、少なくとも缶胴Cを吸着する力が低下するようになっている。
【0039】
以下より、このように構成される缶胴ハンドリング装置1の動作の流れについて説明する。
まず、前段の工程から供給機構4に取り入れられた缶胴Cは、供給側ターレット11が間欠的に回転することで、第一の受け渡し位置P1において搬送側ターレット12の回転台座13に受け渡される。回転台座13に受け渡された缶胴Cは、その底面側に形成された突部Tを、回転台座13の位置決め溝46によって受けられる。このとき、この回転台座13と缶胴Cとの間に形成される空間O内の空気が、吸気手段Kによって吸引されて、缶胴Cが回転台座13に吸着される。これによって缶胴Cは回転台座13に底部を保持される。
【0040】
そして、搬送側ターレット12が間欠的に回転することによって、缶胴Cを受け取った回転台座13が前段駆動位置Dに搬入されて、そのベルト当接部13aに回転機構16の無端ベルトBが当接される。これによって回転台座13は、無端ベルトBを介してモータ17の駆動力を伝達されて回転させられる。このようにして前段駆動位置Dに搬入された缶胴Cは、第一の検査ステージS1に搬入される前に所定の回転速度で回転させられる。ここで、無端ベルトBの送り方向を搬送側ターレット12の回転方向αと反対方向に設定しておくことで、搬送側ターレット12が間欠的に回転した際に、搬送側ターレット12の回転速度の分だけ無端ベルトBに対する回転台座13の相対速度が上がることとなり、回転台座13が前段駆動位置Dに搬入された際に、ほぼ静止状態にある回転台座13の回転速度を速やかに上げることができる。
これと同時に、この回転台座13よりも搬送側ターレット12の回転方向後方に位置する回転台座13は第一の受け渡し位置P1に搬送され、供給機構4から缶胴Cを受け渡される。以下より、この回転台座13を含む他の回転台座13は、搬送側ターレット12が所定角度回転するごとに、順次最初の回転台座13と同じ過程を経ることになる。
【0041】
前段駆動位置Dで回転させられた回転台座13は、搬送側ターレット12がさらに回転することによって第一の検査ステージS1に搬入される。この回転台座13は、第一の検査ステージS1でも無端ベルトBに当接されて回転させられる。第一の検査ステージS1に搬入された回転台座13は、予め前段駆動位置Dで回転させられているので、第一の検査ステージS1での回転機構16による回転速度の調整が不要または最低限で済む。
ここで、第一のモータ17は一定の回転速度を保つように制御されており、これによって第一の検査ステージS1に搬入された回転台座13の回転速度は適切な範囲内となるように調整される。
【0042】
表面検査装置2は、回転台座13が第一の検査ステージS1に搬入されてから、回転速度の調整に要する所定の時間(この時間は設定によって変更が可能である)をおいた後に、回転台座13に保持される缶胴Cの表面検査を行う。ここで、表面検査装置2は、必要に応じて同一の缶胴Cの撮影を繰り返し行う。
そして、第一の検査ステージS1での缶胴Cの表面検査を終えた後(または所定時間経過後)、第一の検査ステージS1に搬入された回転台座13は、再び搬送側ターレット12が所定角度回転されることによって第二の検査ステージS2に搬入される。
第二の検査ステージS2では、第一の検査ステージS1と同様にして缶胴Cの表面検査が行われる。そして、表面検査を終えた後(または所定時間経過後)、第二の検査ステージS2に搬入された回転台座13は、再び搬送側ターレット12が所定角度回転されることによって第二の検査ステージS2から搬出される。
【0043】
そして、第二の検査ステージS2から搬出された回転台座13は、搬送側ターレット12の回転によって回転方向αに二段移動されることで、前段制動位置Gに搬送される。
ここで、無端ベルトBの送り方向を搬送側ターレット12の回転方向αと同じ方向に設定しておくことで、搬送ターレット12が間欠的に回転した際に、搬送ターレット12の回転速度の分だけ、回転台座13の回転速度に対して無端ベルトBの速度が相対的に遅くなり、回転台座13に制動力が働くこととなる。これによって、回転台座13が無端ベルトBから離間する位置では、回転台座13は減速された状態で無端ベルトBから離間されることとなり、前段制動位置Gに搬送される前に、回転台座13の回転速度を予め減速させておくことができる。
前段制動位置Gに搬入された回転台座13は、その外周を前段ブレーキ機構42の無端ベルト44に当接される。これによって、回転台座13には無端ベルト44から摩擦抵抗が付与されるとともに、この摩擦力によって回転台座13の回転に伴って無端ベルト44がその周方向に引っ張られることとなり、無端ベルト44は周方向の延びを生じさせつつ周方向に送り出される。そして、回転台座13及び缶胴Cの回転エネルギーは、無端ベルト44に延びを生じさせることと、無端ベルト44を介してプーリー43を回転させることに費やされ、回転台座13及び缶胴Cの回転が抑制され、回転が減速または停止させられる。
このとき、無端ベルト44は、回転台座13によって周方向に送り出されるので、後続の回転台座13に対して、常に異なる部分で当接することになる。これによって、無端ベルト44は局所的に摩耗せず、寿命が長い上に、回転台座13に対する制動力を衰えにくくすることができる。
さらに、本実施の形態では、前段ブレーキ機構42において、無端ベルト44が巻き回されるプーリー43cに回転機構16の無端ベルトBが巻き回されており、無端ベルト44は、回転台座13の回転を抑える向きに駆動力を伝達されているので、さらに回転台座13に対する制動力を大きくすることができる。
【0044】
そして、再び搬送側ターレット12が所定角度回転することで、前段制動位置Gに搬送された回転台座13は、第二の受け渡し位置P2に搬送される。
第二の受け渡し位置P2に搬送された回転台座13は、その外周をブレーキ機構41の無端ベルト44に当接される。これによって、前段ブレーキ機構42によって予め減速または停止させられた回転台座13がさらに制動される。
そして、ブレーキ機構41によって回転台座13の回転が抑えられた後に、回転台座13から搬送方向切換機構6に缶胴Cの受け渡しを行う。
【0045】
缶胴Cの受け渡しは、搬送側ターレット12をさらに回転させてこの回転台座13を第二の受け渡し位置P2から回転方向αに移動させて、吸気手段Kによる缶胴Cの吸着を解除し、これと同時に、搬送方向切換機構6の送出側ターレット14によってこの缶胴Cを受け取ることで行われる。
ここで、缶胴Cは、ブレーキ機構41に搬送される前に、前段ブレーキ機構42によって回転を抑制されるので、缶胴Cの回転をより確実に止めることができ、缶胴Cの表面に傷を付けにくくすることができる。
【0046】
搬送方向切換機構6に受け渡された缶胴Cは、第一、第二の検査ステージS1、S2での検査結果に基づいて、不良缶は生産ラインとは別に設けられた第一の移送経路6aに、良缶は後段の処理工程に通じる第二の移送経路6bに送り出される。
搬送側ターレット12から缶胴Cを受け取った送出側ターレット14は、缶胴Cをその外周面を吸着することで保持し、第一の移送経路6aに向けて搬送する。
【0047】
そして、制御装置37は、表面検査装置2による検査結果を参照し、缶胴Cが良缶である場合には、缶胴Cが第四の受け渡し位置P4に搬送された時点で、切換弁61を操作して、送気手段Lと通気孔60cとを接続する。
これによって、この缶胴Cを保持するポケット14bに通じる第四の通気路14d内に空気が供給されて、送出側ターレット14による缶胴の吸着が解除されるか、または缶胴Cを吸着する力が、バキュームコンベヤ56がこの缶胴Cを吸着する力よりも低下するので、この缶胴Cはバキュームコンベヤに受け渡されて、第二の移送経路6bに向けて搬送される。
【0048】
また、缶胴Cが不良缶である場合には、制御装置37は切換弁61を操作して、吸気手段Kと通気孔60cとを接続する。これによって、第四の受け渡し位置P4に位置するポケット14bでの缶胴Cの吸着が継続されて、不良缶である缶胴Cは第一の移送経路6aに向けて搬送される。ここで、吸気手段Kと通気孔60cとが接続されることで、不良缶を保持するポケット14bに通じる第四の通気路14d内の空気が、第三の通気溝60bと通気孔60cの両方を通じて吸引されるので、ポケット14bに缶胴Cを吸着する力が十分に確保され、缶胴Cの吸着が不用意に解除されにくくなる。
ここで、第四の受け渡し位置P4から第三の受け渡し位置P3に向けて搬送された缶胴Cは、センサー37aによって確実に第一の移送経路6aに向けて搬送されたかどうかを検出されるようになっており、このセンサー37aによって不良缶の通過が検知されない場合には、不良缶が落缶したり、第二の移送経路6bに送り込まれてしまった恐れがあるので、制御装置37は缶胴ハンドリング装置1を停止させる。
【0049】
そして、不良缶を保持するポケット14bが第三の受け渡し位置P3の近傍に達すると、このポケット14bに通じる第四の通気路14dが、第四の通気溝60eに接続される。これによって、この缶胴Cを保持するポケット14bに通じる第四の通気路14d内に空気が供給されて、送出側ターレット14による缶胴の吸着が解除される。そして、ポケット14bへの吸着が解除された缶胴Cは、ガイド57によって第一の移送経路6aに案内されて第一の移送経路6a内に送り込まれる。
【0050】
このようにして、缶胴Cは、良缶と不良缶に選別され、良缶は第二の移送経路6bに、また不良缶は第一の移送経路6aに、それぞれ送り出される。
ここで、制御装置37は、缶胴Cの検査結果のうち、少なくとも不良缶の検査結果を記憶しており、また、不良缶は、検査を行った順に第一の移送経路6aに送り込まれるので、どの缶胴Cがどのような不良を有しているかを知ることができ、缶胴の製造工程における不良の原因の調査に利用することができる。
【0051】
このように構成される缶胴搬送装置1によれば、缶胴Cは、検査ステージの前段(前段駆動位置D)で予め回転されるので、検査ステージにおける缶胴の回転の立ち上がり時間(調整時間)を短縮することができる。これによって検査ステージにおける缶胴Cの回転速度の調整が容易または不要になり、缶胴Cの回転が安定するので、表面検査の精度及び検査効率を向上させることができる。
また、回転機構16のモータ17の駆動力は、無端ベルトBを介して回転台座13に伝達され、缶胴Cに無端ベルトBが接触しないので、缶胴Cを回転させる際に缶胴Cの表面を傷付けることがない。
【0052】
また、各検査ステージから搬出された缶胴Cは、缶胴Cの回転を抑えるブレーキ機構41による制動を受ける前に、前段ブレーキ機構42によって回転を抑えられるので、ブレーキ機構42による缶胴の回転の抑制がより確実となり、搬送機構5から送出側ターレット14への缶胴Cの受け渡し時に缶胴Cの表面を傷付けにくくなる。
また、ブレーキ機構41及び前段ブレーキ機構42において、缶胴の回転は、缶胴Cを保持する回転台座13に無端ベルト44を当接させることで抑制され、無端ベルト44が缶胴に直接接触しないので、缶胴Cの回転を抑制する際に缶胴Cの表面を傷付けることがない。
【0053】
また、送出側ターレット14に搬送される缶胴を、缶胴Cの搬送される軌道の途中箇所に設けられる第二の移送経路6bに受け渡す際に、缶胴Cがバキュームコンベヤ56によって第二の移送経路6bに搬送されるので、缶胴Cを第二の移送経路6bに確実に搬送することができ、また第二の移送経路6bに送り出す缶胴Cがバキュームコンベヤ56によって送出側ターレット14から速やかに離間されるので、後続の缶胴Cや送出側ターレット14との干渉を避けることができ、缶胴ハンドリング装置1による缶胴Cの搬送速度を高めることができる。
【0054】
ここで、上記実施の形態では、搬送方向切換機構6が、不良缶を第一の移送経路6aに送出し、良缶を第二の移送経路6bに送出する例を示したが、これに限られることなく、良缶を第一の移送経路6aに送出し、不良缶を第二の移送経路6bに送出するようにしてもよい。
上記実施の形態では、ブレーキ機構41及び前段ブレーキ機構42を、複数のプーリー43とこれらプーリー43に巻き回される無端ベルト44によって構成した例を示したが、これに限られることなく、例えば回転台座13の外周に当接可能なゴムローラーを用いてもよく、また回転台座13の外周に当接可能なブレーキパッドを用いてもよい。また、ブレーキ機構41と前段ブレーキ機構42は、異なる機構によって構成してもよい。
【0055】
〔第二の実施の形態〕
以下、本発明の第二の実施の形態を図8から図10を用いて説明する。図8は、本実施形態の缶胴ハンドリング装置の前段ブレーキ機構の構成を示す平面図、図9は本実施形態の前段ブレーキ機構の構成を示す側断面図、図10は本実施形態の前段ブレーキ機構の構成を示す拡大平面図である。本実施の形態の缶胴ハンドリング装置71は、第一の実施の形態で示す缶胴ハンドリング装置1において、前段ブレーキ機構42の代わりに、前段ブレーキ機構72を設けたことを主な特徴としている。以下では、缶胴ハンドリング装置71において、第一の実施の形態で示す缶胴ハンドリング装置1と同一または同様の部材については同じ符号を用いて示す。
【0056】
前段ブレーキ機構72は、基台3の正面側のパネル3aにおいて、搬送側ターレット12と回転機構16の無端ベルトBとの間で前記前段制動位置Gに隣接して配置されるものであって、パネル3aの正面側に、搬送側ターレット12の回転台座13の回転軸線と略平行にしてかつ自身の軸線回りに回転可能にして設けられる回転軸73と、回転軸73に対して略同軸にして設けられて、外周で回転台座13のベルト当接部13aに当接可能とされるホイール74と、このホイール74の軸線回りの回転に負荷を加える負荷機構75とを有している。また、本実施の形態では、前段ブレーキ機構72に、搬送側ターレット12に対するホイール74の相対位置を調節するためのホイール位置調整機構76が設けられており、搬送側ターレット12に対してホイール74の相対位置を調節することで、ホイール74の回転台座13に対する当接圧力が適正範囲内となるように調整することができるようになっている。
【0057】
回転軸73は、パネル3aに対してホイール位置調整機構76を介して取り付けられており、このホイール位置調整機構76によって、ホイール74とともに搬送側ターレット12に対して近接または離間する方向に移動可能とされている。回転軸73は、基台3側の端部を、ベアリング77を介してホイール位置調整機構76に支持されており、これによって軸線回りに回転可能とされている。
本実施の形態では、このベアリング77を、通常のベアリングに比べて回転抵抗が高いシール付ベアリングとし、このベアリング77によって、回転軸73の回転すなわちホイール74の回転に負荷を加える負荷機構75を構成している。
【0058】
ホイール74は、略円板形状をなしており、その外周面には、ゴム等の摩擦係数の高い材質からなるリング状の摩擦抵抗付与部材79が固定的かつ着脱を可能にして取り付けられている。また、ホイール74の外周面において軸線方向の両端部には、摩擦抵抗付与部材79を保持するための鍔部74aがその全周にわたって設けられている。ここで、摩擦抵抗付与部材79を含めたホイール74は、重量を重くしたり(重りを付けてもよい)、外周側が内周側より重くなるように重量配分したり、外径を大きくするなどして、缶胴Cを含めた前記回転台座13よりも回転方向の慣性力が大きくされている。
【0059】
摩擦抵抗付与部材79は軸方向に幅広とされたリング状をなしており、本実施の形態では、摩擦抵抗付与部材79の外周部79aと内周部79bとを別部材によって構成している。回転台座13の外周を受ける外周部79aには、回転台座13との接触による摩耗が抑えられるように、硬質ゴムや、金属粉を配合したゴム等、比較的硬質(例えば硬度85°〜95°程度)かつ耐磨耗性の高い材質が用いられる。また、摩擦抵抗付与部材79が回転台座13と接触した時のショックを吸収して回転台座13との接触を良好にするために、内周部79bには、軟質ゴムなどの比較的軟質(例えば硬度50°〜60°程度)かつ衝撃吸収性能(振動吸収性能)の高い材質が用いられる。
ここで、内周部79bは、外周部79aの内周側に圧入されることによって外周部79aとの間に滑りが生じないようにしてかつ外周部79aと再度分離可能にして取り付けられている。これによって、回転台座13との接触によって外周部79aが摩耗した場合には、摩擦抵抗付与部材79のうち外周部79aのみを交換して内周部79bを再利用して、摩擦抵抗付与部材79の交換にかかる費用を低減することができるようになっている。
【0060】
ホイール位置調整機構76は、基台3のパネル3aにおいて正面側から基台3内まで貫通させて設けられた搬送側ターレット12の径方向に延びる長穴3bと、パネル3aの基台3内側に、長穴3bを幅方向にまたぐようにしてかつ長穴3bの長手方向に沿った位置を調節可能にして設けられるスライド板81とを有している。そして、スライド板81において、長穴3bに対向する位置には、前記回転軸73を支持するベアリング77が設けられており、回転軸73は、ベアリング77及びスライド板81を介してパネル3aに支持されている。
【0061】
スライド板81において、長穴3bに対向する位置には、長穴3bを通じてパネル3aの正面側まで突出されて、長穴3bの内面に係合してスライド板81を長穴3bの長手方向に沿って案内する係合部81aが設けられている。
また、スライド板81においてパネル3aと対向する位置には、正面側から基台3内側まで貫通させて、長穴3bの長手方向に沿って延びる長穴状の挿通孔81bが形成されている。
スライド板81は、この挿通孔81bに挿通されるボルト82によってパネル3aに螺着されることでパネル3aに固定されている。そして、スライド板81は、ボルト82を緩めた状態では、挿通孔81bの長手方向に沿ってボルト82を相対的に移動させて、係合部81aによって長穴3bの長手方向に案内されつつ、回転軸73ごと長穴3bの長手方向に沿って移動させることができるようになっている。
【0062】
また、パネル3aの正面側の面において、搬送側ターレット12に対して係合部81aを挟んだ反対側には、ガイド部材83が設けられている。ガイド部材83は、係合部81aに向く側に、係合部81aの搬送側ターレット12とは反対側を向く端面81cに対して傾斜するガイド面83aを有している。本実施の形態では、ガイド面83aは、パネル3aの正面側から見た状態で端面81cに対して傾斜させられている。
そして、これら係合部81aとガイド部材83の間には、係合部81a側を向く面84aとガイド部材83側を向く面84bとのなす角度が、端面81cとガイド面83aとのなす角度と略等しくされるくさび部材84が設けられている。このくさび部材84は、くさび部材位置調整機構85によって、ガイド部材83のガイド面83aに沿って、端面81cとガイド面83aの間隔が変化する方向に沿ってその位置を調整可能とされている。
本実施の形態では、くさび部材位置調整機構85は、パネル3aの正面側においてくさび部材84の移動方向の延長線上に設けられる軸受85aと、一端をこの軸受85aに挿通され、他端をくさび部材84に取り付けられるねじ軸85bと、軸受85aにおいてくさび部材84とは反対側を向く面に設けられてねじ軸85bに螺合されるナット85cとを有している。
【0063】
このホイール位置調整機構76では、くさび部材位置調整機構85のナット85cを操作してねじ軸85bをその軸線方向に移動させて、くさび部材84を、ガイド面83aに沿って端面81cとガイド面83aの間隔が狭くなる方向に移動させることで、くさび部材84の係合部81a側を向く面84aによって係合部81aを搬送側ターレット12側に押圧して、スライド板81ごと回転軸73及びホイール74を搬送側ターレット12に向けて移動させることができるようになっている。
【0064】
このように構成される缶胴ハンドリング装置71においては、回転台座13に対して摩擦抵抗付与部材79を介してホイール74の外周を当接させることで、摩擦抵抗付与部材79と回転台座13との間に摩擦力が働いて、ホイール74が回転台座13とともに回転することとなる。このように、缶胴C及び回転台座13の回転エネルギーがホイール74に伝達されてホイール74の回転エネルギーに変換されることとなるので、缶胴C及び回転台座13の回転が抑えられる。
このとき、缶胴C及び回転台座13の回転エネルギーは、ほぼホイール74を回転させることにのみ作用する。
そして、ホイール74には負荷機構75によって回転に対する負荷が加えられていて、缶胴C及び回転台座13の回転エネルギーを受けてもその回転エネルギーが消費されてホイール74の回転速度が抑えられるので、後続の缶胴C及び回転台座13も同様にして制動されることとなる。
【0065】
ここで、回転台座13は、例えば1500回転/分程度の高速で回転させられている。そして、第一の実施の形態で示した前段ブレーキ機構42では、回転台座13及び缶胴Cの回転エネルギーは無端ベルト44に延びを生じさせることにも費やされるので、回転台座13と無端ベルト44との間に滑りが生じる場合がある。これに対し、本実施の形態の缶胴ハンドリング装置71に用いられる前段ブレーキ機構72では、ホイール74は回転台座13とともに回転するので、回転台座13の回転エネルギーはほぼホイール74を回転させることにのみ作用することとなり、回転台座13と摩擦抵抗付与部材79との間に滑りが生じにくく、缶胴C及び回転台座13の回転をより効果的に抑えることができる。
また、このように回転台座13と摩擦抵抗付与部材79との間に滑りが生じにくく、回転台座13の回転エネルギーはほぼホイール74を回転させることにのみ作用するので、摩擦抵抗付与部材79に加わる負荷を小さくして摩耗を低減し、摩擦抵抗付与部材79の寿命を長くすることができる。
【0066】
なお、前段制動位置Gで回転台座13を制動する前段ブレーキ機構72の構成は、第二の受け渡し位置P2で回転台座13を制動するブレーキ機構に適用してもよいが、第二の受け渡し位置P2では回転台座13の回転速度は十分低下しており、一方でブレーキ機構では回転台座13を減速させる能力よりもむしろ回転台座13の回転を確実に停止させる能力が要求されるので、ブレーキ機構は第一の実施の形態で示した構成とすることが望ましい。
【0067】
なお、負荷機構75としては、任意の構成のものを採用することができ、例えば、図11の側断面図に示す構成を採用してもよい。
以下、図11に示す例について説明する。この例では、回転軸73を支持するシール付きのベアリング77の代わりに、回転軸73を基台3内側まで挿通させた状態で支持するベアリング77aを設け、回転軸73において、基台3内側の端部に、回転軸73と同軸にして、ベアリング77aよりも基台3内側に突出するガイドロッド86を固定的に設けている。
そして、スライド部81の基台3内側の面には、回転軸73の基台3内側の端部の周囲に隙間を形成しつつ囲むようにして、内面が略円筒形状をなす壁部87が設けられており、この壁部87内全周にわたって弾性体88が設けられている。本実施の形態では、弾性体88としてOリングを用いている。
【0068】
また、ガイドロッド86には、ガイドロッド86が挿通される略円環平板形状の基部89aと、基部89aからパネル3a側に延びる筒状部89bとを有する押圧部材89が設けられている。筒状部89bは、内径が回転軸73の外径よりも大径とされ、かつ外周面はパネル3a側の先端では壁部87内の弾性体88の内径よりも小径とされ、かつ先端から基部89a側に向かうにつれて漸次拡径されて、基部89側が弾性体88の内径よりも大径となる略円錐面形状とされている。また、ガイドロッド86には、基部89aと係合して、ガイドロッド86に対する基部89aの周方向への相対的な回転を防止する回り止め86aが設けられている。
そして、ガイドロッド86において、押圧部材89よりも基台3内側にはコイルスプリング91が挿通され、コイルスプリング91よりも基台3内側にはコイルスプリング91の端部を受けるワッシャ92が挿通され、さらにワッシャ92よりも基台3内側には、ワッシャ92を受けてワッシャ92のガイドロッド86からの脱落を防止するナット93が螺着されている。ここで、コイルスプリング91は、押圧部材89とワッシャ92との間で圧縮された状態で設けられていて、押圧部材89は、筒状部89bの先端部の外周面と壁部87との間に弾性体88を位置させた状態で、コイルスプリング91によって壁部87の内周面に向けて付勢されている。
【0069】
この構成では、コイルスプリング92によって押圧部材89が筒状部89bを壁部87内に挿入する向きに付勢されるので、筒状部89bの外周面によって弾性体88が壁部87の内周面に押し付けられて、押圧部材89と壁部87との間に摩擦抵抗が生じることとなる。押圧部材89は、ガイドロッド86に対して回転を規制されているので、このように押圧部材8と壁部87との間に摩擦抵抗が生じることで、ガイドロッド86の回転、すなわち回転軸73の回転に負荷が加わることとなる。この負荷の大きさは、コイルスプリング92による押圧部材89の付勢力を加減することで調整することができる。例えば、コイルスプリング92による押圧部材89の付勢力を強くすることで、筒状部89bの外周面によって弾性体88を壁部87の内面により強く押し付けて押圧部材89と壁部87との間に生じる摩擦抵抗を大きくすることができる。またコイルスプリング92による押圧部材89の付勢力を弱くすることで、筒状部89bの外周面によって弾性体88を壁部87の内面に押し付ける力を弱くして、押圧部材89と壁部87との間に生じる摩擦抵抗を小さくすることができる。
なお、この例において、ベアリング77aをシール付きベアリングとしてもよい。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
請求項1記載の缶胴ハンドリング装置によれば、従来のように缶胴を処理ステージでのみ回転させる缶胴ハンドリング装置に比べて立ち上がり時間を短縮することができる。また、処理ステージにおける缶胴の回転が安定するので、処理ステージにおける缶胴の回転速度の調整が容易または不要になり、さらに立ち上がり時間を短縮することができる。
また、処理ステージから搬出された缶胴は、缶胴の回転を抑えるブレーキ機構による制動を受ける前に、前段ブレーキ機構によって回転を抑えられるので、ブレーキ機構による缶胴の回転の抑制がより確実となり、搬送機構から例えば缶胴受取手段への缶胴の受け渡し時に缶胴の表面を傷付けにくくなる。
【0071】
請求項2記載の缶胴ハンドリング装置によれば、回転機構の駆動力は、無端ベルトを介して缶胴を保持する回転台座に伝達され、缶胴に無端ベルトが接触しないので、缶胴を回転させる際に缶胴の表面を傷付けることがない。
【0073】
請求項3記載の缶胴ハンドリング装置によれば、缶胴の回転は、缶胴を保持する回転台座に摩擦抵抗付与部材を当接させることで抑制され、摩擦抵抗付与部材が缶胴に直接接触しないので、缶胴の回転を抑制する際に缶胴の表面を傷付けることがない。
【0074】
請求項4記載の缶胴ハンドリング装置によれば、回転台座に対してホイールの外周を当接させることで、ホイールが缶胴及び回転台座の回転エネルギーを受けて、回転台座とともに回転することとなる。このように、回転台座の回転エネルギーがホイールに伝達されてホイールの回転エネルギーに変換されることで、缶胴及び回転台座の回転が抑えられる。さらに、ホイールは回転台座とともに回転するので、回転台座の回転エネルギーはほぼホイールを回転させることにのみ作用することとなり、回転台座とホイールとの間に滑りが生じにくく、缶胴及び回転台座の回転をより効果的に抑えることができる。さらに、このホイールには、負荷手段によって回転に対する負荷が加えられていて、回転エネルギーが消費されるので、缶胴及び回転台座から回転エネルギーを受けてもその回転エネルギーが消費されてホイールの回転速度が抑えられるので、後続の缶胴及び回転台座も同様にして制動することができる。
【0075】
請求項5記載の缶胴ハンドリング装置によれば、第二のターレットに搬送される缶胴を、その搬送される軌道の途中箇所から移送経路へ受け渡す際に、缶胴がバキュームコンベヤによって目的の移送経路に搬送されるので、缶胴を目的の移送経路に確実に搬送することができる。また移送経路に送り出した缶胴がバキュームコンベヤによって第二のターレットから速やかに離間されるので、後続の缶胴や第二のターレットとの干渉を避けることができ、缶胴ハンドリング装置による缶胴の搬送速度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態による缶胴ハンドリング装置を用いた表面検査装置を概略的に示す正面図である。
【図2】 図1に示す缶胴ハンドリング装置の要部拡大図である。
【図3】 第一の実施の形態におけるブレーキ機構及び前段ブレーキ機構の構造を示す平面図である。
【図4】 本発明の缶胴ハンドリング装置に用いられる回転台座の形状を示す側断面図である。
【図5】 搬送機構の構造を示す側断面図である。
【図6】 搬送方向切換機構の構造を示す平面図である。
【図7】 図6のA−A矢視断面図である。
【図8】 本発明の第二の実施の形態による缶胴ハンドリング装置の要部の構成を示す正面図である。
【図9】 第二の実施の形態による前段ブレーキ機構の構成を示す側断面図である。
【図10】 第二の実施の形態による前段ブレーキ機構の構成を示す拡大正面図である。
【図11】 前段ブレーキ機構の構成の他の例を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 缶胴ハンドリング装置 2 表面検査装置(処理装置)
5 搬送機構 6 搬送方向切換機構
6a 第一の移送経路
12 搬送側ターレット(第一のターレット)
13 回転台座 13a ベルト当接部
14 送出側ターレット(第二のターレット)
16 回転機構 17 モータ(駆動装置)
37 制御装置 41 ブレーキ機構
42、72 前段ブレーキ機構 44 無端ベルト(摩擦抵抗付与部材)
56 バキュームコンベヤ 74 ホイール
75 負荷機構 B 無端ベルト
C 缶胴
S1、S2 第一、第二の検査ステージ(処理ステージ)

Claims (5)

  1. 処理ステージ上で軸線回りに回転する有底円筒形状の缶胴に処理を施す処理装置に用いられる缶胴ハンドリング装置であって、
    処理前の前記缶胴を前記処理ステージに順次搬入し、処理を終えた前記缶胴を前記処理ステージから順次搬出する搬送機構と、該搬送機構が搬送する前記缶胴をその軸線回りに回転させる回転機構とを有し、
    前記搬送機構は、その外周の複数箇所で前記缶胴を保持するとともに、周方向に回転することで前記缶胴を順次搬送する第一のターレットを有し、
    前記回転機構は、前記第一のターレットの外周に巻き回される無端ベルトと、該無端ベルトを回転させる駆動装置とを有し、前記無端ベルトは、前記第一のターレットに保持される缶胴のうち、少なくとも前記処理ステージに搬入された缶胴と前記処理ステージの直前に搬送された缶胴とに当接されており、前記無端ベルトは、前記駆動装置によって回転されることでこれら缶胴をその軸線回りの同一方向に回転させるようにして、これら缶胴に当接されており、
    前記搬送機構によって前記処理ステージから搬出された缶胴の回転を抑えるブレーキ機構を有し、前記処理ステージと前記ブレーキ機構との間に、該ブレーキ機構とは独立して、前記処理ステージから搬出された缶胴の回転を抑える前段ブレーキ機構を有していることを特徴とする缶胴ハンドリング装置。
  2. 前記第一のターレットは、前記缶胴の軸線方向の端部を保持して該缶胴とともにその軸線回りに回転可能とされる複数の回転台座を有し、該回転台座は、外周に前記無端ベルトを受けるベルト当接部を有し、前記無端ベルトは、前記缶胴に当接される代わりに、前記回転台座の前記ベルト当接部に巻き回されて、前記回転台座を前記缶胴とともに回転させるようになっていることを特徴とする請求項1記載の缶胴ハンドリング装置。
  3. 前記搬送機構によって前記処理ステージから搬出された缶胴の回転を抑えるブレーキ機構を有し、前記処理ステージと前記ブレーキ機構との間に、該ブレーキ機構とは独立して、前記処理ステージから搬出された缶胴の回転を抑える前段ブレーキ機構を有し、前記ブレーキ機構及び前記前段ブレーキ機構は、それぞれ前記回転台座に当接可能な摩擦抵抗付与部材を有していることを特徴とする請求項2記載の缶胴ハンドリング装置。
  4. 前記搬送機構によって前記処理ステージから搬出された缶胴の回転を抑えるブレーキ機構を有し、前記処理ステージと前記ブレーキ機構との間に、該ブレーキ機構とは独立して、前記処理ステージから搬出された缶胴の回転を抑える前段ブレーキ機構を有し、前記ブレーキ機構または前記前段ブレーキ機構のうち、少なくともいずれか一方が、外周で前記回転台座に当接可能とされ、かつ自身の周方向に回転可能とされるホイールと、該ホイールにその回転に対して負荷を加える負荷手段とを有していることを特徴とする請求項2に記載の缶胴ハンドリング装置。
  5. 前記搬送機構から処理後の缶胴を受け取って、複数の移送経路のうちの一つに選択的に送り出す搬送方向切換機構を有し、該搬送方向切換機構は、その外周の複数箇所で前記缶胴を保持するとともに、周方向に回転することで前記缶胴を第一の移送経路に向けて順次搬送する第二のターレットと、該第二のターレットに搬送される前記缶胴の軌道上から他の移送経路まで設けられて、前記缶胴を該移送経路まで搬送可能とされるバキュームコンベヤと、前記第二のターレットによる前記缶胴の保持及び保持の解除を制御する制御装置とを有しており、該制御装置は、前記第二のターレットに保持される前記缶胴のうち、前記バキュームコンベヤ上に搬送された缶胴の保持を継続または解除させることで、前記缶胴の搬送方向の切換を行うようになっていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の缶胴ハンドリング装置。
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