JP4307269B2 - オボムチンを含有する口腔ケア組成物 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、口腔ケア組成物に関する。詳しくは、本発明は、唾液代替液の形態の口腔ケア組成物に関する。
口腔粘膜における保湿作用に関しては、口腔ケア組成物は、通常、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、マンニトール、グルコースシロップのような多価アルコール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール;ポリビニルピロリドン;または例えばヒドロキシエチルセルロースのようなセルロース誘導体などの保湿剤を含有する。
唾液の自然な流れが不十分である場合に、唾液代替液の形態の口腔ケア組成物が使用される。この唾液の流れの異常な不足は、専門用語で「口腔乾燥症」と呼ばれ、罹患者は例えば会話、咀嚼および嚥下が困難になる。会話時には、口腔内の湿度を保つためにしばしば水または飲み物を口にしなくてはならないが、その効果は長続きしない。口腔乾燥症になると、口腔、特にまた唾液管の感染症にかかりやすくなる。
唾液代替液では、口腔粘膜に対する保湿作用が達成されねばならないだけでなく、該唾液代替液の適正なレオロジー的挙動も達成されるのが好ましい。ヒト唾液はチキソトロピックな液体であり、その粘度は剪断応力の増加に伴い減少する。この特性は、明瞭な発音および咀嚼における潤滑剤としての作用のために重要である。この唾液のチキソトロピーは、それに含まれる糖タンパク質(ムチン)によりもたらされる。ヒトの唾液に存在するムチンは通常、50〜90重量%の炭化水素および約3.9mg/100gのシアル酸を含有し、分子量は通常約200〜約1000kDaである。
種々の保湿剤および/または粘液剤を含む唾液代替液が市販されている。これらの例としては(含まれる有効成分を括弧内に示す): Cell Pharm GmbH, Germanyの"Glandosane"(セルロース)、Lommerse Pharma, Hollandの"Xialine"(キサンタン樹脂)、Woodridge Labs, USAの"Stoppers 4 Dry Mouth"(グリセロールおよびヒドロキシエチルセルロース)、Laclede International, Belgiumの"Oralbalance"(デンプンおよびヒドロキシエチルセルロース)、ならびにMedac Gesellschaft fuer klinische Spezialpraeparate, Germanyの"Saliva medac" (ブタの胃由来のムチン)が挙げられる。動物起源のムチンを粘液剤として含有する唾液代替液の場合には、例えば、ブタの胃粘膜由来の調製物を口にするのは不快であろうという考えから、患者の許容性が問題である。
ムチン、オボムチンは、物質としては昔から知られている(混合物質としての方がより知られている)(例えばRobinson, D.S., Monsey, J.B., The Biochemical Journal 1966, 100/2, 61ff., およびそこに引用されている文献)。それは卵の種々の構成成分中、特に卵白に存在する。通常、卵白の可溶画分、塩類および他の低分子量化合物は、数倍容量の水および可溶性タンパク質で希釈することで未精製の卵白(前もってカラザおよび卵膜から選り分けて分離された)から最初に溶け出す。ゲルとして残存している卵白の高粘度画分をさらに水および/またはKCl溶液で洗浄すると、オボムチンが沈殿する。このオボムチンはα−およびβ−オボムチンと呼ばれるサブユニットを含有する。α−オボムチンはN−グリコシド結合した炭水化物(約15重量%)およびごくわずかのシアル酸を含む。β−オボムチンはO−グリコシド結合した炭水化物(約50〜60重量%)および多量のシアル酸を含む。実際のオボムチン糖タンパク質の他に非ムチンタンパク質がさらに存在する場合が多く、特にリゾチームも存在する(オボムチンと相互作用するため、実際のオボムチンからのリゾチームの単離は難しい)。このように、オボムチンは純粋な物質ではなく、正確に特徴付けることのできない混合物質であり、そのなかで実際のオボムチン糖タンパク質は程度の差はあるが優先的に存在している。
単離されたオボムチンは、最初は水に非常に溶解しにくいか、または不溶性である。その理由は、オボムチン中に存在するシステインのチオール基の酸化によりジスルフィド基が形成されることによる。この過程において、個々のムチン鎖間の交差結合が形成され、非常に高分子量のポリマーとなる。単離後のオボムチンは、概してメルカプトエタノールのような還元剤により(ジスルフィド架橋のチオールへの逆還元)、あるいはHgCl2、水銀ビス(p-クロロベンゾエート)またはヨード酢酸のようなチオール阻害薬を付加的に使用することにより可溶化される。しかしながら、これらの薬物はすべて毒性がある。また、溶液のNaCl含量を増加させると(約2Mまで)オボムチンの溶解度が上がることも知られている(Rabouille, C., Aon, M.A., Thomas, D., Archives of Biochemistry and Biophysics, 1989, 270(2), 495-503)。しかし、かかる塩含量は口腔ケア組成物には使用できない。
あるいはまた、リゾチーム、NaClまたはCaCl2から選択されるさらなる一つの付加的な添加剤と組み合わせて、オボムチン溶液のレオロジー特性も研究されている(Hayakawa, S., Sato, Y., Agric. Biol. Chem. 1978, 42(11), 2025-2029)。
卵白中では、オボムチンおよび非ムチンタンパク質リゾチームの複合体が存在することが知られている(とりわけMiller, S.M., Kato, A., Nakai, S., J. Agric. Food Chem. 1982, 30, 1127-1132)。
WO-A-99/04804では、口腔ケア組成物、例えば唾液代替液は、とりわけオボアルブミンを除いた卵白および/または卵黄の水性抽出物を含有できると記載されている。WO-A-99/04804では、口腔ケア組成物における、免疫学的に活性な卵の構成物質、例えばリゾチームおよびオボトランスフェリンの重要性が強調されている。
例えば、オボアルブミン、リゾチームおよびオボトランスフェリンなどの卵白に存在するいくつかのタンパク質がアレルゲンとして働き得ることは周知である。
本発明の目的は、口腔粘膜において優れた保湿作用を有し、保湿作用を得るために動物由来のムチンを含有している従来の既知の口腔ケア組成物よりも、患者に対する許容性においてより好ましく、アレルギー反応の危険性が低い口腔ケア組成物を利用可能にすることである。特に、本発明の目的は、レオロジー特性もヒト唾液に好ましく近づけた、それらの改善された唾液代替液を利用可能にすることである。
その目的は:
a)オボムチンを含有し、シアル酸含量が1.5〜2.5重量%である粘液剤、および
b)乳化剤
を含む口腔ケア組成物により達成される。
図1は、a)実施例1で調製された、本発明に従って使用し得るオボムチン含有粘液剤のクロマトグラフィーによる分離を示す。クロマトグラフィー条件は実施例2に従う。
X軸:溶出容量(ml);
Y軸:溶出液の光学密度(280nmで測定)。
同定された化合物:1 オボムチン;2 オボアルブミン(43kDa)およびオボトランスフェリン(77kDa);3 リゾチーム(14kDa)。
図2は、37℃における種々の粘液剤のレオロジー的挙動を示す。
X軸:剪断速度(回転/秒);
Y軸:測定された粘度(パスカル×秒)。
下記のように表す。
a)実施例1で調製されたオボムチン含有粘液剤の乾燥サンプル、
b)ブタの胃由来のムチン(Sigmaから入手)、
c)およびd)ブタの胃由来のムチンの2つの異なるサンプル(ICNから入手)。
図3は、37℃における高剪断応力後の粘度の回復の経時的変化を示す。
X軸:時間尺度(秒);
Y軸:粘度(パスカル×秒)。
a)は実施例1のオボムチン含有粘液剤、b)はブタの胃由来のムチン(Sigmaから入手)。
図4は、乳化剤として0.15重量%のCremophor(登録商標)RH 410を含有する唾液代替液(液体の重量に基づき、ちょうど2重量%(乾燥重量)未満のオボムチン含有粘液剤)の2つのサンプル(菱形または四角)の37℃におけるレオロジー的挙動を示す。
X軸:剪断速度(回転/秒);
Y軸:測定された粘度(パスカル×秒)。
図5は、0.15重量%のTween 20(登録商標)を含有する唾液代替液(液体の重量に基づき、ちょうど2重量%(乾燥重量)未満のオボムチン含有粘液剤)の3つのサンプル(三角、菱形、四角)の37℃におけるレオロジー的挙動を示す。
X軸:剪断速度(回転/秒);
Y軸:測定された粘度(パスカル×秒)。
驚くべきことに、オボムチンを含有する、または本質的にオボムチンから成る粘液剤を使用することにより、口腔粘膜の湿度を効果的に保つ口腔ケア組成物が得られることが分かった。また、かかる粘液剤を唾液代替液の形態の口腔ケア組成物に使用した場合、本発明の唾液代替液の利用可能なレオロジー的挙動が同時に得られることも分かった。また、本発明に用いられる粘液剤に含有されるオボムチンの溶解度の減少は、オボアルブミン、リゾチームおよびオボトランスフェリンといった、アレルゲン性タンパク質の広範囲にわたる除去によりもたらされ、これは乳化剤を添加することにより相殺できる。さらに、本発明の唾液代替液の場合、乳化剤の添加は粘液在中に含有されるオボムチンのレオロジー的挙動に不利な影響は無い、すなわちオボムチンのチキソトロピックな挙動は本質的に変わらす維持されることが分かった。本願の文中の「粘液剤」なる語は、口腔ケア組成物のための粘度調節添加剤を意味する。
本願の文脈の「口腔ケア組成物」とは、粘液剤が通常存在する任意の口腔ケア組成物を意味すると理解され、また本発明によればこの粘液剤に代わって(またはこれに加えて)オボムチン含有粘液剤を使用することができ、その他の添加剤および/または活性物質はそれぞれ既知の口腔ケア組成物と同様の種類および量に従って選択できる。本発明の口腔ケア組成物の例としては、洗浄溶液、タッチアップ(touch up)溶液、および特に唾液代替液が挙げられる。
本発明の洗浄溶液は、好ましくは水性またはアルコール性であり、特に好ましいのは混合された、水性/アルコール性溶液である。それらは通常、比較的低濃度の活性物質、例えばよく用いられるクロルヘキシジンまたはトリクロサンなどの殺菌剤を含有する。保湿剤および活性物質として使用されるオボムチン以外の、洗浄溶液の典型的な添加剤は、例えば、サッカリン、第四級アンモニウムサッカリン塩、シクラミン酸塩などの甘味料、または例えば、クマリンおよびバニリンなどの香料、または例えば、ペパーミント油、スペアミント油、アニソール、メントール、アネトール、シトラス油などの精油、またはアップル、ユーカリ油もしくはスペアミント香料などの香料がある。
本発明のタッチアップ溶液は洗浄溶液と類似したものであり得るが、既知のタッチアップ溶液と同様に、比較的多量の活性物質を含有する。
本発明の唾液代替液は、オボムチン含有粘液剤および弾力性、浸透圧およびpHを調節するための種々の塩を含有する水性溶液であり、そのような方法でヒト唾液に類似した化学組成とすることができる。かかる添加剤には、弾力性を調節するためのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物(例えば、NaClまたはMgCl2)、および口腔内で生理的に耐容されるが、歯牙エナメル質の溶出を防ぐに十分な高pHに唾液代替液のpHを調節する、例えばリン酸または炭酸バッファーなどの緩衝物質が挙げられる。本発明の唾液代替液はまた、かかる添加剤も同様に含有する。
本発明の唾液代替液は、従って好ましくは0.05〜0.15重量%、特に好ましくは約0.12重量%のKCl;好ましくは0.05〜0.1、特に好ましくは約0.086重量%のNaCl;好ましくは0.002〜0.008、特に好ましくは約0.005重量%のMgCl2;好ましくは0.01〜0.02、特に好ましくは約0.015重量%のCaCl2;を含有し、それらは好ましくはリン酸二水素塩/リン酸水素塩および/または炭酸/炭酸水素塩バッファーを用いてヒト唾液に相当するpHおよび緩衝能とされる。好ましくは、本発明の唾液代替液はカルシウム塩をリン酸塩と組み合わせて含有することができ、そのような方法で同様に歯牙エナメル質の溶出が防止される。
本発明の口腔ケア組成物は、卵白から単離されたオボムチン含有粘液剤中の不可避な不純物として存在する極微量のオボアルブミン、リゾチームおよびオボトランスフェリンを含有する。本発明の口腔ケア組成物の調製物中には、オボアルブミン、リゾチームまたはオボトランスフェリンから選択されるその他の添加剤、またはこれらを含有する添加剤は使用されていない。
本発明に使用されるオボムチン含有粘液剤は、一方においては、いくらかの、通常2〜10倍量の水で希釈し、その溶液を通常0℃からほぼ室温で沈殿させ、次いで遠心分離により除去することによって卵白から得られる沈殿物(例えば、好ましくは鶏卵の卵白由来)である。例えば、オボムチンに含有されるオボムチン糖タンパク質のおよその等電点(すなわち、約4.0〜6.0、好ましくは約5.0〜約6.0)にその溶液のpHを調整することにより得られる、卵白の水溶液からの沈殿物が好ましい。弱い酸化条件(例えば、大気中の酸素)もまた選択することができ、それによりオボムチン糖タンパク質のチオール基が酸化されてジスルフィド架橋(分子間および分子内)が形成され、同様にオボムチンの溶解度の減少が起こる。これらの2つの変化は可逆的である(pHを等電点領域からシフトさせるか、または例えば、過剰の2-メルカプトエタノールによってジスルフィド架橋を再還元することによる)。
本発明に使用し得るオボムチン含有粘液剤はまた、他の卵構成成分、特にカラザおよび卵黄膜からも単離できる。これらの構成成分は本質的に卵白由来のオボムチンよりも高度に高分子化したオボムチンである。特に、カラザおよび卵黄膜由来のオボムチンは、卵白由来のオボムチンと例えばシアル酸含量のような化学組成に関しては非常に類似している。カラザまたは卵黄膜からの本発明に使用し得る粘液剤の単離に関しては、これらは必要に応じて固体(残った卵殻)を分離するために前もって遠心分離し、次いで通常2〜10倍容量の水で順に洗浄する。本発明の口腔ケア組成物の調製においては、できるだけ良好なオボムチン含有粘液剤の分散液がもたらされるのが有利であり(例えば、高い剪断作用下での混合、例えばUltraturrax(登録商標)ミキサーを用いて)、また不溶性残留物が存在する場合は遠心分離、沈降または濾過により分離除去するのが有利である。
通常、2〜10倍容量の水で洗浄する際に、オボムチンよりも溶解度が高いため、非ムチンの主要な部分、おそらくアレルゲン性タンパク質(例えば、オボアルブミン、オボトランスフェリン、リゾチーム)が粘液剤から除去される。これは、シアル酸含量(乾燥重量100gあたりのシアル酸gとして表され、酸性ニンヒドリド試薬を用いる比色試験で測定できる。Yao, K., Ubuka, T., Masuoka, N., Kinuta, M., Ikeda, T., Anal. Biochem. 1989, 179, 332-335を参照、この刊行物は出典明示により本明細書の一部とする)が元の卵白と比較すると著しく増加する事実により示される。このようにしてオボムチン含有粘液剤は単離され、乾燥重量100gあたり通常約1.5〜約2.5gのシアル酸、好ましくは約1.7〜約2.0gを含有する。文献によれば、シアル酸含量が約2重量%ならば純粋なオボムチンであると推定され、従って単離された粘液剤は本質的に少なくとも乾燥重量の約80重量%、おそらくさらに90重量%を超えるオボムチンで構成されていると推定できる。
所望により、一般に知られているように、水および/またはKCl溶液を用いてさらに洗浄することにより、オボムチン含有粘液剤をさらに精製することができる。実施例および図において、このようにしてさらに精製された卵白由来のオボムチン含有粘液剤が研究されている。しかしながら、発明者の知識によれば、さらなる洗浄によりシアル酸含量または280nmおよび214nmにおける吸光度の比にさらなる有意な変化は生じない(これは残留含量、特にリゾチームの測定である)。このことは、通常の2〜10倍容量の水で卵白を最初に希釈し、静置して遠心分離した場合でも、明らかに最大量の異種タンパクおよび塩が除去されることを示す。したがって本発明によれば、このように引き続いてオボムチン含有粘液剤の精製を行うことは必ずしも必要ではない。
口腔ケア組成物、特に唾液代替液に典型的な、粘液剤中に存在するリゾチームの残留含量ならびに塩の特性および量は、本発明の口腔ケア組成物中の粘液剤に含有されるオボムチンの溶解度を増加させると推測される。オボムチンの溶解度はまた、必要ならば、例えばシステイン、還元ビタミンC誘導体またはNADPHなどのジスルフィド架橋の無毒性還元剤により増加させることもできる。この粘液剤は、本発明の口腔ケア組成物中で使用前にこれらの薬物により消化することができ、または好ましい場合には、好適な量の薬物を添加剤として直接加えることができる。
オボムチン含有粘液剤の溶解度は、口腔ケア組成物において水にほとんど溶解しない香料を分散させるために通常使用されるような、乳化剤により増大する(特に、合成乳化剤)。かかる乳化剤の例としては、陰イオン性乳化剤(例えば、脂肪酸のアルカリ金属塩、または例えばラウリル硫酸ナトリウムのような脂肪アルコール硫酸塩のアルカリ金属塩)または両性イオン乳化剤が挙げられる。後者の例としては(C10-C20)脂肪酸とN',N'-ジアルキル-N'-カルボキシ-メチル-(C2-C4)ジアミノアルキレンのアミド(アミド形成ラジカルとして、ジアミノアルキレンの2つのアミノ基が末端にある)が挙げられる。この特に好ましい例は、コカミドプロピルベタインである。例えば、部分的にエステル化された(C3-C6)糖アルコールのポリ(オキシエチレン)誘導体であり、その糖アルコールをエステル化する酸が(C10-C20)脂肪酸、あるいは炭化水素鎖がヒドロキシル化されているもののような非イオン性乳化剤もまた好ましい。炭化水素鎖がヒドロキシル化されている脂肪酸の中では、リシノール酸が好ましい。「部分的に」エステル化されているとは、化学においては通常、糖アルコールの少なくとも一つのヒドロキシル基がエステル化されていないことを意味する。その糖アルコールは、グリセロール、マンニトールまたはソルビトールが好ましい。ポリ(オキシエチレン)誘導体中のオキシエチレンユニットの数は、好ましくは5〜50の範囲であり、好ましくは約20〜約40の範囲である。このポリ(オキシエチレン)ラジカルは、当技術分野では通常、部分的にエステル化された糖アルコールをエチレンオキサイドと反応させることで得られる。特に好ましいポリ(オキシエチレン)誘導体の形態の乳化剤の例としては、Cremophor(登録商標((例えば、Cremophor RH 410)およびTween(登録商標)(例えば、Tween 20)の商標名で市販されている乳化剤がある。
使用し得る好ましい乳化剤の量は、オボムチン含有粘液剤:乳化剤の質量比が約10:1〜約1:2の範囲であり、量的な比は所望のオボムチンの分散の程度および/または同時に存在する可能性のある水に難溶性の香料から決定できる。
中性の炭水化物含量は、本発明の、または所望により既知の工程で用いられるオボムチン含有粘液剤中で測定できる。この炭水化物は、酸性加水分解(TAPPI工程T 249 cm-85)を行い、液体/ガスクロマトグラフィーによって相当する酢酸アルジトールを測定することにより定量できる(Teunissen, W., Gosselink, R.J.A., Vezinhet, F.)。本発明に使用できるオボムチンは通常、2〜40重量%の中性炭水化物、好ましくは約20〜35重量%の炭水化物を含み得る。この場合の炭水化物含量は、文献(Robinson, D.S., Monsey, J.B., The Biochemical Journal 1966, 100/2, 61-62)に記載のオボムチン中の約33%の炭水化物平均含量とほぼ同等である。
本発明に使用されるオボムチン含有粘液剤中の総窒素含量は、通常、Kjeldahl法により定量できる。典型的には、約11〜14重量%の窒素を含有し、好ましくは約12〜14重量%の窒素を含有する。窒素の総含有量は、経験的因子6.25をかけることにより、タンパク質総含有量に変換することができる。
好ましくは、唾液代替液の形態の本発明の口腔ケア組成物はヒト唾液と類似のチキソトロピーを有する。ここでのチキソトロピーの概念は、通常の意味、すなわちそれは所与の一定の温度における動的粘度η(Pa・s)の減少と剪断速度D(s-1)の増加を示す。
本願の文脈で、「ヒト唾液と類似のチキソトロピー」という表現は、60〜300 s-1 の範囲の剪断速度Dの各値に関して、本発明の唾液代替液の動的粘度ηとヒト唾液の動的粘度ηの商が常に約0.1および約10、好ましくは常に約0.3および約3の間にあることを意味する(すべての測定は37℃で行われる)。示された剪断速度の範囲は、会話および咀嚼時に口腔粘膜の唾液層中で起こる剪断作用に典型的な値である。
37℃において、ヒト唾液そのものは、通常表1に記載されたレオロジー的特性を有する(11人のヒト被検体由来の混合唾液サンプル、採集時間は1400時間)。ここでの測定条件は、実施例3の「測定」のセクションと同様である。
Figure 0004307269
表1中の値は前記の表現「ヒト唾液に類似したチキソトロピー」の基準曲線として使用できる。
冒頭で言及したほとんどの添加剤が、唾液代替液の粘度およびチキソトロピーに影響するため、もし最初に添加剤の特性および量がヒト唾液中にも存在するものとして判定されたなら、そのとき初めて一連の実験を行うことにより、ヒト唾液と類似のチキソトロピーにするためにオボムチン含有粘液剤がどの割合でなければならないかが決定される。従って、唾液代替液の形態の本発明の好ましい口腔ケア組成物中の、オボムチン含有粘液剤の含有量は、概して約0.01〜約2重量%である。
このオボムチン含有粘液剤の他に、既知のさらなる粘液剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリアクリル酸の水溶性かつ膨潤可能な塩、アルギン酸塩、カラギーナン、グアーガム、高分子量ポリエチレンオキシド、動物性ムチン)を選択肢として本発明の口腔ケア組成物に加えることができる。かかる付加的粘液剤の粘度調節作用を考慮に入れることができた場合、これらの付加的なさらなる粘液剤の量は、最終口腔ケア組成物に基づけば、通常約0.5〜約5重量%である。
例えば、唾液代替液の場合、さらなる粘液剤と組み合わせた本発明のオボムチン含有粘液剤を、チキソトロピーをヒト唾液のチキソトロピーに可能な限り正確に調節するために使用できる。オボムチンのレオロジー的特性を、組み合わせて使用される付加的粘液剤のレオロジー的特性と重ねることにより、本発明の好ましい唾液代替液のチキソトロピックな特性は、オボムチンのみの場合よりもある状況下でより細かく調節できる。オボムチン含有粘液剤と組み合わせて使用できる付加的な粘液剤は、この場合、それ自体チキソトロピックまたは非チキソトロピックなニュートニアン溶液を生成する。
特に好ましい、本発明のかかる口腔ケア組成物、特に唾液代替液は、オボムチン含有粘液剤と付加的な粘液剤としてマンノプロテインの組み合わせを含有する。マンノプロテインは、細胞壁の重要な構成成分である多糖類のある種類の一般名である。マンノプロテインの例としては、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)の付着因子およびサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の凝集素が好ましい。これらは時として、部分的に精製された乾燥調製物として市販されており、その形態のまま直接、本発明に従って使用できる。サッカロミセス・セレビシエからのマンノプロテインの入手およびその特性に関しては文献を参考にできる(例えば Barriga, J.A.T., Cooper, D.G., Idziak, E.S., Cameron, D.R., Enzyme and Microbial Technology 1999, 25, 96-102)。
これらの本発明の口腔ケア組成物中の、オボムチン含有粘液剤のマンノプロテインに対する重量比は、約1:1000〜約10:1、好ましくは1:100〜約2:1であり得る。オボムチン含有粘液剤およびマンノプロテインは、このような本発明の口腔ケア組成物、特に本発明の唾液代替液中で、オボムチン含有粘液剤含量(重量%)約0.01〜約5%、およびマンノプロテイン含量が約0.5〜約10%の量で使用されるのが好ましい。特にオボムチン含有粘液剤およびマンノプロテインが、オボムチン含有粘液剤約0.05〜約1.0%、およびマンノプロテイン約2.0〜約0.5%の量で使用されることが好ましい。
オボムチン含有粘液剤およびマンノプロテインの組み合わせを含有する口腔ケア組成物中で、前述した方法もまた、オボムチンの溶解度を改善するために用いることができ、特にまたそこで言及された乳化剤も用いることができる。好ましくは、ここでもまた、オボムチン含有粘液剤はシアル酸含量1.5〜2.5重量%(乾燥重量)である。
すべての場合において、添加剤としてのさらなる保湿剤もまた、好ましくは本発明の口腔ケア組成物に加えることができる。かかる保湿剤は、例えば、グリセロールのような多価アルコール、プロピレングリコール、ソルビトール、マンニトール、グルコースシロップ、ポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールが挙げられる。もしそれらを使用する場合には、その量は通常、約0.5〜約5重量%(最終唾液代替液に基づく)である。
例えばサッカリン、第四級アンモニウムサッカリン塩、シクラミン酸塩、クマリン、バニリンなどの香味料、および例えば、ペパーミント油、スペアミント油、アニソール、メントール、シトラス油などの香料、またはアップル、ユーカリ油またはスペアミント香料などの他の香料もまた、好ましくは本発明の口腔ケア組成物に添加剤として加えることができる。それらは通常、風味の強さおよび特性を考慮に入れて、最終口腔ケア組成物に基づいて約0.5〜約2重量%の量を加えることができる。
本発明の口腔ケア組成物はまた、選択肢として例えば、安息香酸ナトリウムまたはソルビン酸のような、添加剤として抗菌活性を有し生理的に耐容される保存料も含有できる。
殺菌作用またはう触予防作用の増強が望まれる場合には、1以上のフッ化物イオン源を本発明の口腔ケア組成物に加えることができる。これらの例としては、NaF、 KFおよびSnF2のような水溶性無機フッ化物塩、およびOlaflur (N'-オクタデシル-N',N,N-トリス(ヒドロキシエチル)-1,3-プロパンジアミンジヒドロフルオライド)または国際特許公報WO-A-98/22427に記載のビス(2-ヒドロキシエチル)アルキル-アンモニウムフルオライドのような有機フッ化アンモニウムがある。これらのフッ化物源は単独で、または組み合わせて使用できる。フッ化物源の量は通常、最終口腔ケア組成物が約100〜約1500ppmの遊離フッ素を含むように選択できる。
本発明の口腔ケア組成物は、好ましくはオボムチン含有粘液剤、特にシアル酸含量1.5〜2.5重量%の粘液剤と、乳化剤を含む水溶液と混合することにより調製できる。特に唾液代替液、洗浄溶液、またはタッチアップ溶液の形態の本発明の口腔ケア組成物を調製するために特に好ましい工程は、以下のステップを含む:a) 乳化剤および口腔ケア組成物に典型的な性質と量の塩を含む水溶液中に、卵白またはカラザから単離した、シアル酸含量約1.5〜約2.5重量%(乾燥重量)の粘液剤を懸濁させ、b)その懸濁液を高い剪断力下で、好ましくは、固定子−ローター原理によって動く攪拌子(例えば、Ultraturrax(登録商標))により、所望により冷却しながら攪拌し(例えば、短く数回、5〜10秒間につき約3〜10回、2回の攪拌操作の間に10〜20秒間の攪拌の休止)、c)この懸濁液を、所望により超音波で処理し(例えば数分間、約1〜10分間にわたって、例えば超音波槽または超音波プローブを用いて、所望により冷却しながら)、d)溶解しなかったオボムチン含有粘液剤の残留物が残っている場合は、この口腔ケア組成物は好ましくは溶液の平衡に達するまで攪拌できる(例えば、約20〜30℃で、好ましくはほぼ室温で1〜5時間)。次いでまだ残存している粘液剤の不溶性残留物を、所望により濾過して除去できる。
本発明の口腔ケア組成物は、口腔ケア組成物の性質により既知の唾液代替液と同様に、例えば、通常のボトル、ブラシ、スクイーズボトル、あるいは、スプレー溶液として、好適な例えばCO2のような高圧ガスを用いて、使用できる。後者の場合には、小さなスプレーボトルをアプリケーターとして使用できる。
本発明の口腔ケア組成物は、所望により、オボムチン含有粘液剤、代替のさらなる添加剤およびさらなる粘液剤を含有している固体製剤から使用直前に調製することができ、またその固体製剤は例えば、粉剤、錠剤またはトローチの形態で存在し、好適な量の水またはアルコールのようなさらなる溶媒に溶解し、希釈することにより調製できる。これらは、最終口腔ケア組成物が十分な期間保存できない場合に望まれる場合がある。本発明の口腔ケア組成物の製造のためのかかる乾燥調製物は、本発明のさらなる目的である。
以下、下記の実施例により本発明をさらに説明する。これらは単に例として示されるものであり、保護の範囲を説明するものではない。
実施例1:鶏卵の卵白からのオボムチン含有粘液剤の単離
鶏卵から除去したばかりの卵白を、3倍容量の蒸留水に溶解させ、クエン酸を用いて溶液のpHを6に調整した。得られた溶液を4℃で20時間攪拌した。次いでその溶液を4℃にて5500gで30分間遠心分離し、その遠心分離残留物を蒸留水で2回、2重量%のKCl水溶液で2回、蒸留水で2回洗浄し、洗浄溶液を4℃にて5500gで30分間遠心分離した。
この調製物の乾燥物含量は、重量を測定したサンプルを常圧下、75℃にて16時間乾燥させ、引き続いて105℃にて3時間乾燥させて測定した。さらなる試験のためには、このようにして測定された乾燥物含量が仮定されるオボムチンを、乾燥させない形態で使用した。
より長期間保存するために、この調製物を-20℃で保存した。
実施例2:オボムチン含有粘液剤のクロマトグラフィーによる分離
既知の工程に従って分離を行った(Awad A.C., Moreau, S., Moll D., Brul G., Maubois, J.L., J. Chrom. A. 1994, 677, 279-288)。溶液は、調製実施例1の量のオボムチン含有粘液剤を溶解させることにより調製し(これは10mlの水中5mgの乾燥物に相当する)、この溶液を20℃にて20時間静置した。この溶液500μlをゲル透過クロマトグラフィー(分子量による分離)によってSuperose 6カラム(Amersham Pharmacia Biotech, 分離可能な分子量範囲5〜5000 kDa)を用いて分離した。移動層は水中50mMのイミダゾール、0.2容量%の2-メルカプトエタノール、0.5重量%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)pH7であり、溶出速度は0.45ml/分であった。溶出画分は、280nmにおけるUV吸収測定により検出した。図1に示したクロマトグラムが得られた。粘液剤中に含まれたオボムチンがデッドボリューム(ピーク1)中に溶出され、オボムチンの分子量は少なくとも5000kDaであると仮定される。
実施例3:オボムチン含有粘液剤溶液のレオロジー的特性の測定
サンプル調製
実施例1から得られたオボムチン含有粘液剤サンプルを、Ultraturraxによって、ゆっくり攪拌しつつPBSバッファー(0.2g/lのKH2PO4,1.441g/lのNa2HPO4x2H2O,8.5g/lのNaCl,0.1g/のMgCl2x6H2O, 0.2g/lのKCl;pH7)に溶解させた。得られたオボムチンサンプルの最初の重量は2重量%(粘液剤の乾燥物重量に基づく)であった。測定する前に、最終溶液を4℃で一晩保存した。
測定
ダイナミックストレスレオメーターSR-200(Rheometric Scientific Inc., Piscataway, USA)を用いて、37℃にてレオロジー測定を行った。容量16mlのクロムめっきしたCouetteセルを使用した。実際の測定の前に、サンプルに約100s-1の剪断応力を1分間かけ、次いで3分間回復させる前処理を行った。
剪断応力の関数として粘度を測定するために(図1および2)、試験は測定装置が生じさせ得る最も低い応力で開始し、その機械的作用を50Paまで増加させた。剪断応力および粘度を測定した。
粘度回復の測定のために(図3)、測定装置が生じさせ得る最も高い剪断応力をサンプルにかけ、次いで測定装置が生じさせ得る最も低い剪断応力において粘度の経時変化を記録した。
実施例4:本発明の口腔ケア組成物のための処方
以下の実施例4a〜4jのための一般的な調製手順は以下のとおりである:
これらの実施例の口腔ケア組成物(各100g)は、6種類までの異なる水溶液A、B、C、D、EおよびFから調製した。
溶液A(使用する場合)には保存料を含めた。溶液Aの調製のためには、それぞれの実施例の表に示された量の保存料を量り取り、50℃にて10gの精製水に溶解させた。
溶液Bは、実施例1で調製されたように、それぞれの表に示された量のオボムチン含有粘液剤を、最高30℃にて20gの精製水に溶解させることにより調製した。
溶液C(使用する場合)には付加的な保湿剤および粘液剤を(オボムチン含有粘液剤に加えて)含めた。このためには、それぞれの表に示された、これらの組成物の相当する量を秤量し、最高30℃に暖めながら、15gの精製水に溶解させた。
溶液Dは、香料(使用する場合)およびおそらく必要な乳化剤を含有していた。このためには、まず、それぞれの表に示された量の乳化剤を秤量し、10gの水に溶解させた。次に、それぞれの表に示された量の香料を秤量し、この混合物に加えて攪拌して溶解させた。
溶液Eには、例えばバッファー塩、甘味料(人工および/または天然)、着色料、浸透圧および弾力性調節剤のようなさらなる添加剤を含めた。このためには、それぞれの表に示された添加剤の相当する量を秤量し、10gの水に溶解させた。
溶液Fは、補助的なフッ素イオンドナーであるNaFまたはOlaflurのストック水溶液であった。NaFの場合は、ストック溶液の濃度はNaF50mg/100ml溶液であり、Olaflurの場合は、500mg/100ml溶液であった。口腔ケア組成物の調製において、フッ化物イオン源が所望される場合にはNaFまたはOlaflurストック溶液のアリコートを付加的に使用した。
最終口腔ケア組成物の調製のために、溶液Bを最初に注入した。室温で攪拌しつつ、溶液Aを加え(使用する場合)、次に溶液C(使用する場合)、次に溶液D(使用する場合)、次に溶液Eを加え、使用される他の開始溶液の調製に既に水が使用されていない場合に、口腔ケア組成物を100gにするために必要な残りの水を加え、そして最後に、使用する場合には前記のストック溶液Fのアリコートを加えた。それぞれの溶液を加えた後に、その混合物を完全に均質になるまで攪拌した。
実施例4a(唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4b(唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4c(唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4d(唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4e(唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4f(唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4g(唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4h(唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4i(洗浄溶液):
Figure 0004307269
実施例4j(洗浄溶液):
Figure 0004307269
実施例4k(タッチアップ溶液):
Figure 0004307269
実施例4kにおいて、一般的工程の説明で示されたように、最初に10,000gのOlaflurを秤量し、次に溶液B、D、Eおよび残りの水を秤量して加える以外は、実施例4a〜4jと同じ工程の説明に従った。
実施例 4l (唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4m(唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4n(唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4o(唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4p(唾液代替液):
Figure 0004307269
実施例4q(洗浄溶液):
Figure 0004307269
実施例4r(洗浄溶液):
Figure 0004307269
実施例5:本発明の唾液代替液のレオロジー的特性の測定
唾液代替液の調製
乾燥物4gを含んだオボムチン含有粘液剤のサンプル(実施例1で調製)を200mlのPBSバッファー(1.102g/lのKH2PO4、0.262g/lのNa2HPO4x2H2O、0.585g/lのNaCl、0.1g/のMgCl2x6H2O、0.2g/lのKCl;pH6.5)に懸濁させた。この懸濁液を最初に固定子−ローター原理によって動く攪拌子(Ultraturrax T25ベーシック, ロッド直径1.8cm)を用いて20秒ごとに3回、11,500rpmで氷冷槽中で冷却しながら攪拌し、2回の攪拌操作の間に15秒間、攪拌を休止させた。次いでこの懸濁液を超音波プローブ(Branson Sonifier 450, ロッド直径1.2cm)を用いて、6にセットして各5秒を20回、氷冷槽中で冷却しながら超音波処理し、各超音波処理の間に15秒間、攪拌を休止させた。次いで乳化剤0.3g(Cremophor(登録商標)RH 410またはTween(登録商標)20)を加え、この最終唾液代替液を室温で2時間攪拌した。この溶液の上清のみを測定に使用した;シアル酸含量の定量によれば、使用したオボムチン含有粘液剤の少なくとも約80重量%が溶解していた。
測定
ダイナミックストレスレオメーターSR-200 (Rheometric Scientific Inc., Piscataway, USA)を用いて、37℃にてレオロジー測定を行った。クロムめっきした、分離が0.200mmのパラレルプレートを有する40mmのセルを使用した。実際の測定の前に、唾液代替液サンプルに約100s-1の剪断応力を1分間かけ、次いで3分間回復させる前処理を行った。実際の測定に関しては、試験は測定装置が生じさせ得る最も低い応力で開始し、その応力を50Paまで増加させた。
調製され、このようにして前処理された唾液代替液の3つのサンプルの剪断応力および粘度を測定し、得られた挙動を図4および5に示した。
図1はa)実施例1で調製された、本発明に従って使用し得るオボムチン含有粘液剤のクロマトグラフィーによる分離を示す。クロマトグラフィー条件は実施例2に従う。X軸:溶出容量(ml);Y軸:溶出液の光学密度(280nmで測定)。同定された化合物:1 オボムチン;2 オボアルブミン(43kDa)およびオボトランスフェリン(77kDa);3 リゾチーム(14kDa)。 図2は、37℃における種々の粘液剤のレオロジー的挙動を示す。X軸:剪断速度(回転/秒);Y軸:測定された粘度(パスカル×秒)。以下は:a)実施例1で調製されたオボムチン含有粘液剤の乾燥サンプル、b)ブタの胃由来のムチン(Sigmaから入手)、c)およびd)ブタの胃由来のムチンの2つの異なるサンプル(ICNから入手)。 図3は、37℃における高剪断応力後の粘度の回復の経時的変化を示す。X軸:時間尺度(秒)、Y軸:粘度(パスカル×秒)。a)は実施例1のオボムチン含有粘液剤、b)はブタの胃由来のムチン(Sigmaから入手)。 図4は、乳化剤として0.15重量%のCremophor(登録商標)RH 410を含有する唾液代替液(液体の重量に基づき、ちょうど2重量%(乾燥重量)未満のオボムチン含有粘液剤)の2つのサンプル(菱形または四角)の37℃におけるレオロジー的挙動を示す。X軸:剪断速度(回転/秒);Y軸:測定された粘度(パスカル×秒)。 図5は、0.15重量%のTween 20(登録商標)を含有する唾液代替液(液体の重量に基づき、ちょうど2重量%(乾燥重量)未満のオボムチン含有粘液剤)の3つのサンプル(三角、菱形、四角)の37℃におけるレオロジー的挙動を示す。X軸:剪断速度(回転/秒);Y軸:測定された粘度(パスカル×秒)。

Claims (21)

  1. a)オボムチンを含有し、シアル酸含量が1.5〜2.5重量%(乾燥重量)である溶解した粘液剤、および
    b)乳化剤
    の水溶液を含み、オボムチン含有粘液剤中に不純物として存在する量のオボアルブミン、リゾチームおよびオボトランスフェリンしか含まない、口腔ケア組成物。
  2. a)オボムチンを含有する粘液剤、および
    b)マンノプロテイン
    を含む口腔ケア組成物。
  3. 粘液剤のマンノプロテインに対する重量比が1:1000〜10:1であることを特徴とする、請求項2に記載の口腔ケア組成物。
  4. カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリアクリル酸の水溶性かつ膨潤可能な塩、アルギン酸塩、カラギーナン、グアーガム、高分子量ポリエチレンオキシドおよび動物性ムチンならびにその混合物からなる群から選択されるさらなる粘液剤を含む、請求項1に記載の口腔ケア組成物。
  5. 乳化剤を含む、請求項2または3に記載の口腔ケア組成物。
  6. 乳化剤が合成乳化剤であることを特徴とする、請求項1または5に記載の口腔ケア組成物。
  7. 該乳化剤が、部分的にエステル化された(C3-C6)糖アルコールのポリ(オキシエチレン)誘導体であり、その糖アルコールをエステル化する酸が(C10-C20)脂肪酸、あるいは炭化水素鎖がヒドロキシル化されているものであることを特徴とする、請求項6に記載の口腔ケア組成物。
  8. 該ポリ(オキシエチレン)誘導体が、5〜50のオキシエチレンユニットを含むことを特徴とする、請求項7に記載の口腔ケア組成物。
  9. 該乳化剤が両性イオンであることを特徴とする、請求項6に記載の口腔ケア組成物。
  10. それが唾液代替液であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の口腔ケア組成物。
  11. NaCl、CaCl2、MgCl2、KCl、ナトリウムまたはカリウムの二水素リン酸塩およびリン酸水素塩、ならびにナトリウムまたはカリウムの炭酸塩および炭酸水素塩から選択される添加剤を含有することを特徴とする、請求項10に記載の唾液代替液。
  12. 該添加剤が0.05〜0.15重量%のKCl;0.05〜0.1重量%のNaCl;0.002〜0.008重量%のMgCl2および0.01〜0.02重量%のCaCl2であり、それが二水素リン酸塩/リン酸水素塩および/または炭酸塩/炭酸水素塩緩衝液を用いてヒト唾液に相当するpHおよび緩衝能に緩衝化されていることを特徴とする、請求項11に記載の唾液代替液。
  13. 0.12重量%のKCl、0.086重量%のNaCl、0.005重量%のMgCl2および0.015重量%のCaCl2を含有することを特徴とする、請求項12に記載の唾液代替液。
  14. ヒト唾液に類似したチキソトロピーを有する、請求項10〜13のいずれか一項に記載の唾液代替液。
  15. 保湿剤を添加剤として含有することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の口腔ケア組成物。
  16. 該保湿剤が、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、マンニトール、グルコースシロップおよびポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールから選択されることを特徴とする、請求項15に記載の口腔ケア組成物。
  17. 合成香料を添加剤として含有することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の口腔ケア組成物。
  18. フッ化物イオン源を添加剤として含有することを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の口腔ケア組成物。
  19. a)オボムチンを含有し、シアル酸含量が1.5〜2.5重量%(乾燥重量)である粘液剤、および
    b)乳化剤
    を含み、オボムチン含有粘液剤中に不純物として存在する量のオボアルブミン、リゾチームおよびオボトランスフェリンしか含まない、水に溶解可能な固体製剤
  20. シアル酸含量1.5〜2.5重量%(乾燥重量)のオボムチン含有粘液剤と、乳化剤を含み、かつオボアルブミン、リゾチームおよびオボトランスフェリンまたはこれらを含有する添加剤から選択されるさらなる添加剤が用いられていない水溶液の混合を含む、口腔ケア組成物調製のための工程。
  21. その混合が以下のステップ:
    a) 乳化剤を含む水溶液に、シアル酸含量が1.5〜2.5重量%(乾燥重量)であるオボムチン含有粘液剤を懸濁させること、
    b) a)で得られた懸濁液を高い剪断力下で攪拌すること、
    c) )の後に、まだ懸濁液状である場合は、この懸濁液を超音波で処理すること、
    d) )の後に、まだ懸濁液状である場合は、この懸濁液を攪拌すること
    を含むことを特徴とする、請求項20に記載の工程。
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