JP4306701B2 - 固体撮像装置、およびその駆動方法、並びにカメラ - Google Patents
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Description
すなわち、受光部に蓄積される信号電荷eが取り扱い電荷量を超えた場合、その超えた分の電荷がオーバーフローバリアのポテンシャル障壁φaを超えてオーバーフロードレインOFDを構成するn型基板にあふれ、結果的に捨てられる。なお、図1中の符号aは受光部上の酸化膜を示している。
しかし、この構造は、デバイスの製造ばらつきのために、オーバーフローバリアOFBのポテンシャル障壁φの高さが図1中破線で示すようにチップ毎、また同一チップでも受光部毎にばらつく。ここで、固体撮像素子は受光部に蓄積される信号電荷の最大量(飽和信号量)を品質管理上一定の仕様値以上とする必要があるため、あるチップの基板電圧Vsubの設定はチップ内の受光部全てが前記仕様を満たす飽和信号量となるような基板バイアス電圧Vsubとする。
基板バイアス設定回路2は、エミッタフォロワを形成するNPNトランジスタ3を、バイアス回路4、抵抗素子5、およびカップリングキャパシタ6を有する。
トランジスタ3のコレクタが電源電位VDDに接続され、ベースが抵抗分圧等で所定電圧を発生するバイアス回路4に接続され、エミッタが抵抗素子5を介してグランドGNDに接続されている。
トランジスタ3のエミッタと抵抗素子5との接続点にカップリングキャパシタ6が接続され、トランジスタ3のエミッタと抵抗素子5の間より、カップリングキャパシタ6を介して基板外から供給されるシャッタパルス等のための基板バイアス電圧Vsubに交流パルスを入力するための端子からはいわゆる電子シャッタパルスφSUBが印加される。
このセンサ部11に蓄積された信号電荷は、読み出しゲート部12に後述する読み出しパルスXSGが印加されることにより垂直CCD13に読み出される。
垂直CCD13は、たとえば4相の垂直転送クロックφV1〜φV4によって転送駆動され、読み出された信号電荷を水平ブランキング期間の一部にて1走査線(1ライン)に相当する部分ずつ順に垂直方向に転送する。
水平CCD15は、たとえば2相の水平転送クロックφH1,φH2によって転送駆動され、複数本の垂直CCD13から移された1ライン分の信号電荷を、水平ブランキング期間後の水平走査期間において順次水平方向に転送する。
この電荷電圧変換部16は、水平CCD15によって水平転送されてきた信号電荷を順次電圧信号に変換して出力する。この電圧信号は、出力回路(図示せず)を経た後、被写体からの光の入射量に応じたCCD出力OUTとして、出力端子17から外部に出力される。
このCCD撮像素子10を駆動するための4相の垂直転送クロックφV1〜φV4および2相の水平転送クロックφH1,φH2は、タイミング発生回路19から発生される。
2相の水平転送クロックφH1,φH2は、端子23-1,23-2を介して水平CCD15に供給される。
タイミング発生回路19はさらに、これらの転送クロックの外に、センサ部11に蓄積された信号電荷を基板18へ掃き出すためのシャッタパルスφSUBなどの各種のタイミング信号をも適宜発生する。
この基板バイアス電圧発生回路20で生成された基板バイアスVsubは、クランプ回路21を形成するNPNトランジスタQ11を介して基板18に印加される。この基板バイアスVsubの作用については、後で詳述する。また、基板18は接続端子24,26が形成されている。
トランジスタQ11のエミッタは、基板端子24を介して抵抗素子R11の一端に接続され、抵抗素子R11の他端がグランドGND(基準電位)に接続され、コレクタが電源電位VDDに接続されている。
そして、端子24と抵抗素子R11の一端との接続点(ノード)ND11がカップリングキャパシタC11の第1電極に接続され、キャパシタC11の第2電極がタイミング発生回路19のシャッタパルスφSUBの出力端子に接続されている。
さらに、本実施形態においては、端子25がトランジスタQ11のベースに接続され、端子25は基板バイアス制御回路26に接続されている。基板バイアス制御回路26は、基板バイアスの変調機能と長時間露光モード時に、クランプ回路21の電流を軽減し、ホットスポットの発生を抑止するように制御する機能を有する。
この基板バイアス制御回路26の構成、機能については、後で詳述する。
図5において、たとえばN型の基板18の表面にP型のウェル領域31が形成されている。このウェル領域31の表面にはN+型の信号電荷蓄積領域32が形成され、さらにその上にP+ 型の正孔蓄積領域33が形成されることにより、いわゆるHAD(正孔蓄積ダイオード)構造のセンサ部11が構成されている。
このオーバーフローバリアOFBのポテンシャルは、オーバーフロードレインバイアス、すなわち先述した基板バイアスVsubによって制御可能である。
前述したように、このトランジスタQ11も、基板バイアス電圧発生回路20と共に基板18上に形成されている。
トランジスタQ11は、前述したように、シャッタパルスφSUBの低レベルを基板バイアスVsubの直流レベルにクランプするためのクランプ回路21を構成している。
トランジスタQ22のコレクタがグランドGNDに接続され、エミッタが抵抗素子R23の一端およびダイオードD21のアノードに接続され、抵抗素子R23の他端が電源電位VDDに接続されている。そして、ダイオードD21のカソードが基板端子24(ノードND11)に接続されている。
これらの構成要素のうち、トランジスタQ22、抵抗素子R23、およびダイオードD21により内蔵クランプ回路21の電流軽減部261が構成されている。
上述したように、このトランジスタQ21のエミッタは接地されており、そのコレクタは抵抗素子R22を介して端子25に接続されている。端子25には、バイポーラトランジスタQ11のベースが接続されている。トランジスタQ21および抵抗素子R21,R22により、基板電圧コントロール信号VsubCont.に基づいて基板バイアスVsubを一時的に下げるべく駆動する駆動系262が構成されている。
一方、基板電圧コントロール信号VsubCont.が高レベルになると、バイポーラトランジスタQ21がオン状態となり、トランジスタQ11のベースを抵抗素子R22を介して接地するため、基板バイアス電圧発生回路20で生成された基板バイアスVsubが、抵抗R22の抵抗値に応じた電位だけ低下する。
具体的には、電圧上昇させるプリドライバとしてPNPトランジスタQ22のエミッタフォロワ回路を構成し、入力(ベース)を中間出力Csub端子25に接続する。
負荷抵抗素子R23は、CCD内蔵のバイアス回路中間出力Csubの出力インピーダンスと同等とすることで、負荷変動に対する耐性は維持できる。
このプリドライバの出力にPNダイオードD21を接続し、N側をCCDのVsub端子24に接続する。
これによって、PNPトランジスタQ22のベース・エミッタ間電圧VBEとPNダイオードD21の順方向電圧Vfのバランスが取れ、中間出力Csub電圧と基板バイアス電圧Vsubの電圧がほぼ一致し、内蔵クランプ回路21には電流が流れなくなり、ホットスポットが出なくなる。
そこで、第2の構成例においては、基板バイアス電圧発生回路20の出力インピーダンスZoを利用して、中間出力Csubに負荷抵抗素子R24を接続してVsub電圧を下げる回路を併用している。
すなわち、第2の構成例においては、プリドライバの電圧上昇分を、内部クランプ素子の入力電圧端子中間出力Csubに負荷回路(素子)を入れることで電圧減少させ、出力の基板電圧Vsubが、元々の設定値になるようにしている。
トランジスタQ24のエミッタがグランドGNDに接続され、ベースが抵抗素子R25の一端に接続され、抵抗素子R25の他端が長時間露光信号SWの入力端子に接続され、コレクタが抵抗素子R26の一端に接続されている。抵抗素子R26の他端がトランジスタQ24のベースに接続されている。
外部プリドライバであるPNPエミッタフォロワの接地部分にNPNスイッチトランジスタQ24を接続し、さらにロジックレベルで制御できるようにレベルシフト回路を併用し長時間露光信号SWの切り替えタイミングで、メカニカルシャッタ露光期間だけに外部回路が動作するタイミングを供給する。
すなわち、第3の構成例においては、長時間露光期間を含む基板パルスが加わらない期間にスイッチをオンさせて、内蔵クランプトランジスタQ11に電流が流れないようにししている。
この第3の構成例では、回路規模は若干増えるが、長時間露光時以外は電力増加がないので、電池の寿命を下げることがない。
ただし、改善する比必要があるなら、第2の構成例の中間出力Csubに負荷抵抗を入れる手法を併用するか、元々あるVsub変調用の基板電圧コントロール信号Vsub Cont.を長時間露光信号SWと同時に変調することで、Vsub電圧を維持もしくは下げることができる。
長時間露光信号SWを使う点は、第3の構成例と同様(但し極性が逆)であるが、外部プリドライバと外部クランプダイオードを使わず、たとえば中耐圧のMOS型スイッチ素子31を用いて、大振幅クロックでON/OFFさせる。
垂直CCD駆動ドライバ40がもともと1ch余っているようなケースでは、MOSスイッチ素子31のみの追加で済む点や、長時間露光期間中もMOSスイッチ31をONさせるだけなので、直流電流増加がほとんどなく低電力である。
ただし、MOS素子31の閾値電圧Vgs(ゲート・ソース間電圧)を確保する必要があり、Vsub設定値が電源電圧VDDに近い場合にVgs不足になるおそれがある。
この場合は、基板電圧コントロール信号Vsub Cont.を、露光開始と同時に変調することでソース電圧Vsを下げて電圧Vgsを稼ぐことができる。
この場合は、露光開始と同時にソース電圧Vsを下げて電圧Vgsを稼ぐことができる。
2.特に超長時間でレスポンスの向上と共に、暗時固定バターンの差分取り込みを行う場合でもその精度を高め残留ホットスポットノイズを軽減できる。残留分は、長時間の間に起きる温度ドリフトなどに起因する。
3.バルブ撮影など、任意の露光時間撮影時(差分補正不可)の画像を改善できる。
このCCD固体撮像装置53は、先述したタイミング発生回路19や駆動系などを含むCCD駆動回路54によって駆動される。
CCD固体撮像装置53の出力信号は、次段の信号処理回路55において、自動ホワイトバランス調整などの種々の信号処理が行われた後、撮像信号として外部に導出される。メカニカルシャッタ52の開閉制御、CCD駆動回路54の制御、信号処理回路55の制御などは、システムコントローラ56によって行われる。
これによって、PNPトランジスタQ22の補正されたベース・エミッタ間電圧VBEとPNダイオードD21の順方向電圧Vfのバランスが取れ、中間出力Csub電圧と基板バイアス電圧Vsubの電圧がほぼ一致し、内蔵クランプ回路21には電流が流れなくなり、ホットスポットが出なくなる。
また、特に超長時間でレスポンスの向上と共に、暗時固定バターンの差分取り込みを行う場合でもその精度を高め残留ホットスポットノイズを軽減できる。
また、バルブ撮影など、任意の露光時間撮影時(差分補正不可)の画像を改善できる利点がある。
Claims (12)
- 半導体基板上に設けられた受光素子を含む撮像領域と、
基板バイアス電圧を発生する基板バイアス電圧発生回路と、
前記基板バイアス電圧発生回路による前記基板バイアス電圧をベースに受けて、エミッタ側に供給される基板パルスの所定レベルを前記基板バイアス電圧の直流レベルにクランプし、当基板バイアス電圧を前記半導体基板に印加するクランプ用トランジスタと、
所定期間に前記クランプ用トランジスタの電流を軽減するように制御する基板バイアス制御回路と、を有し、
前記基板バイアス制御回路は、
前記クランプ用トランジスタのベース・エミッタ間電圧より、前記エミッタ側の基板バイアス電圧と前記ベース側における前記基板電圧発生回路による中間出力電圧との差が小さくなるように制御する電流軽減部を含む
固体撮像装置。 - 前記電流軽減部は、
前記基板電圧発生回路による中間出力電圧を入力として当該中間出力電圧を上昇させた電圧を発生するプリドライバと、
上記プリドライバによる上昇電圧を、前記中間出力電圧から上昇させた当該上昇分の電圧を降下させて前記上記クランプ用トランジスタのエミッタ側に供給するクランプ回路と、を有する
請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記プリドライバは、
前記基板電圧発生回路による中間出力電圧をベース入力としてエミッタ側に当該中間出力電圧を上昇させた電圧を発生するトランジスタを含み、
前記クランプ回路は、
上記プリドライバのトランジスタのエミッタから上記クランプ用トランジスタのエミッタ側に向かって順方向となるように接続されたダイオードにより形成されている
請求項2記載の固体撮像装置。 - 前記電流軽減部は、
前記プリドライバの電圧上昇分を減少させ前記出力の基板電圧が、元の設定値となるように補正する負荷回路を含む
請求項2または3記載の固体撮像装置。 - 前記基板バイアス制御回路は、
前記電流軽減部の動作をオン、オフするスイッチを有し、長時間露光期間を含む基板パルスが加わらない期間に前記スイッチをオンさせて、前記クランプ用トランジスタに電流が流れないように制御する
請求項2または3記載の固体撮像装置。 - 前記基板バイアス制御回路は、
前記電流軽減部の動作をオン、オフするスイッチを有し、長時間露光期間を含む基板パルスが加わらない期間に前記スイッチをオンさせて、前記クランプ用トランジスタに電流が流れないように制御する
請求項4記載の固体撮像装置。 - 前記基板バイアス制御回路は、
前記クランプ用トランジスタのベース側端子とエミッタ側端子との間に接続されてスイッチ素子を有し、長時間露光期間を含む基板パルスが加わらない期間に前記スイッチ素子をオンさせて、前記クランプ用トランジスタに電流が流れなくなるように制御する
請求項2記載の固体撮像装置。 - 前記基板バイアス制御回路は、
長時間露光期間の制御中に、前記クランプ用トランジスタのベース側の中間出力電圧を電圧降下させる機能を有する
請求項5記載の固体撮像装置。 - 前記基板バイアス制御回路は、
長時間露光期間の制御中に、前記クランプ用トランジスタのベース側の中間出力電圧を電圧降下させる機能を有する
請求項6記載の固体撮像装置。 - 前記基板バイアス制御回路は、
長時間露光期間の制御中に、前記クランプ用トランジスタのベース側の中間出力電圧を電圧降下させる機能を有する
請求項7記載の固体撮像装置。 - 半導体基板上に設けられた受光素子を含む撮像領域と、
基板バイアス電圧を発生する基板バイアス電圧発生回路と、
前記基板バイアス電圧発生回路による前記基板バイアス電圧をベースに受けて、エミッタ側に供給される基板パルスの所定レベルを前記基板バイアス電圧の直流レベルにクランプし、当基板バイアス電圧を前記半導体基板に印加するクランプ用トランジスタと、を有する固体撮像装置の駆動方法であって、
定常的または長時間露光期間中に、前記クランプ用トランジスタのベース・エミッタ間電圧より、前記エミッタ側の基板バイアス電圧と前記ベース側における前記基板電圧発生回路による中間出力電圧との差が小さくなるように制御する
固体撮像装置の駆動方法。 - 固体撮像装置と、
前記固体撮像装置の撮像エリアに対して入射光を導く光学系と、
前記固体撮像装置による画像に所定の処理を施す信号処理回路と、を含み、
前記固体撮像装置は、
半導体基板上に設けられた受光素子を含む撮像領域と、
基板バイアス電圧を発生する基板バイアス電圧発生回路と、
前記基板バイアス電圧発生回路による前記基板バイアス電圧をベースに受けて、エミッタ側に供給される基板パルスの所定レベルを前記基板バイアス電圧の直流レベルにクランプし、当基板バイアス電圧を前記半導体基板に印加するクランプ用トランジスタと、
所定期間に前記クランプ用トランジスタの電流を軽減するように制御する基板バイアス制御回路と、を有し、
前記基板バイアス制御回路は、
前記クランプ用トランジスタのベース・エミッタ間電圧より、前記エミッタ側の基板バイアス電圧と前記ベース側における前記基板電圧発生回路による中間出力電圧との差が小さくなるように制御する電流軽減部を含む
カメラ。
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