以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態の一例であるパチンコ遊技機の概略を示す要部ブロック図である。符号1は、パチンコ遊技機全体の制御を行うメイン制御部であり、メイン制御部1は、制御処理実行手段としてのメインCPU2と、メインCPU2が実行する遊技制御プログラムが格納されたメインROM3と、随時読み出しおよび書き込みが可能なメインRAM4と、データ入出力のための入出力インタフェース5と、通信手段6とにより構成されている。
メイン制御部1のメインCPU2は、通信手段6を介して図3に示す液晶表示装置7側のサブ制御部8に通信接続されている。メインCPU2には、図2に示す遊技盤面に配設された始動口9に配備された始動口入賞検出スイッチSW1、大入賞口10の内部に設けられた特定領域11に配備された特定領域通過検出スイッチSW2及び大入賞口10に対して配備された大入賞口入賞検出スイッチSW3の各々が入出力インタフェース5を介して接続され、大入賞口10を開閉動作させるためのソレノイドSOL1がソレノイド駆動回路12および入出力インタフェース5を介して接続されている。
図2は、図1のパチンコ遊技機に配備された遊技盤29面の正面図であり、遊技盤29の略中央には、液晶表示装置7からなる図柄表示装置を一体に備えた図柄表示装置ユニット13が配備され、図柄表示装置ユニット13の下方には、普通電動役物14が配備され、普通電動役物14の下方にはソレノイドSOL1によって動作されるプランジャ(図示せず)により開閉される可動扉15を備えた入賞装置ユニット16が配備されている。
なお、普通電動役物14の入賞口は、液晶表示装置7において変動表示される図柄表示部の図柄合わせの変動を開始させるための始動口9に設定されている。また、入賞装置ユニット16の可動扉15の入賞口は、図柄表示部において停止表示される図柄合わせが大当り発生となった場合に開放される大入賞口10に設定されている。大入賞口10の中央は、大入賞口10の他の内部と区分された特定領域11に設定されている。
図3は、パチンコ機の液晶表示装置7の要部を示すブロック図である。液晶表示装置7は、パチンコ遊技機の遊技状況に応じてパチンコ遊技全体に関わる処理を行うメイン制御部1から送信されるコマンドデータに基づいて、液晶表示装置7の表示動作を制御するサブCPU17と、サブCPU17が実行する表示制御プログラムが格納されたサブROM18と、随時読み出しおよび書き込みが可能なサブRAM19と、画像表示手段としての液晶表示部20と、液晶表示部20に表示する図柄のためのキャラクタデータの一部を記憶したキャラクタROM21と、液晶表示部5において動画表示する画像合成手段としてのビデオ・ディスプレイ・プロセッサ22(以下、VDPという)と、VDP22から出力されたデジタルのRGB信号をアナログ変換して液晶表示部20に出力するD/Aコンバータ23とにより構成されている。
なお、VDP22は、メイン制御部1からのコマンドデータを一時記憶する記憶領域や各種テーブルが設定されたメモリ24や各種テーブルに設定されたデータに基づいて実質的に画像処理を行う画像処理部25を備える。
また、図3に示すように、液晶表示装置7のVDP22にはキャラクタRAM26が接続され、VDP22との間でキャラクタRAM26に転送されたキャラクタデータを読み出し可能に構成されている。さらに、キャラクタRAM26はCDROM読出装置28と接続され、CDROM読出装置28には、液晶表示部20に表示する図柄のためのキャラクタデータを記憶したCDROM27が脱着交換が可能にされている。
また、CDROM読出装置28は、液晶表示装置7のサブCPU17とバス接続され、サブCPU17から指定アドレスを受けると、CDROM27に記憶されているキャラクタデータの1ブロックを読み出し、読み出した1ブロックのキャラクタデータをキャラクタRAM26に転送するよう構成されている。
なお、図1に示す液晶表示装置7側のサブ制御部8は、サブCPU17、サブROM18、サブRAM19及びVDP22により構成されている。また、請求項1に記載の補助記憶手段は、CDROM27とCDROM読出装置28とにより構成され、請求項1に記載の表示制御手段は、サブCPU17、サブROM18、サブRAM19、VDP22、キャラクタRAM26、CDROM読出装置28及びCDROM27により構成される。
次に、図2に示す遊技盤29面におけるパチンコ遊技動作について説明する。従来と同様、図示しない発射装置のハンドルを回動してパチンコ球を遊技盤29面に向けて弾発する。従来と同様に、発射装置のハンドルに配備されたタッチセンサにより遊技開始が検出される。遊技が開始されると、液晶表示装置7の液晶表示部20の下側に、図4に示すように、左図柄表示部30,中図柄表示部31,右図柄表示部32が表示されるとともに、各表示部30〜32に図柄が表示される。
遊技盤29面に弾発されたパチンコ球は、遊技球となって遊技盤29面を流下する。遊技球が始動口9に入賞すると、始動口9への入賞が最高4回迄記憶される。具体的には、メインCPU2は、0乃至Nの範囲で大当り判定用乱数の値を循環的に更新切り換えしており、始動口入賞検出スイッチSW1による入賞検出時に、大当り判定用乱数の値を乱数記憶レジスタに順次4個まで記憶保持する。
また、始動口9への入賞の記憶があると、液晶表示装置7の液晶表示部20の左図柄表示部30,中図柄表示部31,右図柄表示部32において図柄が変動表示され、所定時間経過後、左,中,右の順で図柄が停止される。停止表示される左,中,右図柄が図5に示すような組み合せの場合には、大当りとなる。なお、変動を開始させた図柄が大当りとなるか否かの判定は、今回図柄変動を開始させた大当り判定用乱数の値が予め定められた大当りとなる値に一致するか否かにより判別される。
液晶表示装置7において大当りが発生すると、ソレノイドSOL1が励磁されて可動扉15が開放移動され、大入賞口10が所定時間開放される。大入賞口10へ入賞した遊技球が特定領域11を通過した時には、連続条件が成立し、大入賞口10の閉鎖後、再び大入賞口10が開放される。大入賞口10の連続開放動作は、初回を含めて図6に示す組み合わせによる大当りであれば最高10回、それ以外の組み合せによる大当りであれば最高16回まで行われる。なお、大入賞口10の開放に関する連続回数をラウンド数ということにする。なお、大入賞口10に遊技球が10個入賞した場合には、所定時間内であっても10個目の検出を以て大入賞口10が閉鎖される。
なお、メイン制御部1は、パチンコ遊技機における遊技状況に応じて、コマンドデータを作成する。メイン制御部1は、遊技状態の変化により液晶表示装置7に図柄の情報を表示する必要性が生ずると通信手段6を介してコマンドデータを送信する。例えば、大当りが発生し、液晶表示装置7において大当りを表示する必要性が生じた時等である。
なお、詳細な説明は省くが、コマンドデータは、電源投入後の所定時間の間図柄変動なしの時、図柄変動時、図柄変動時におけるリーチ時、スーパーリーチ時及びスペシャルリーチ時、大当り発生時、大当り動作中、大当り動作終了時、不正発生時を識別するいわゆるステータスと呼ばれるブロック、大当りが発生する確率設定における通常確率、中確率、高確率に関する識別情報、左,中,右の各図柄番号、左,中,右の各図柄の表示位置、特定領域11の遊技球通過、大入賞口10の開放動作の連続回数(ラウンド数)と各ラウンドにおける大入賞口10への入賞個数を表わす各ブロックからなる。
図3において、メイン制御部1から送信されたコマンドデータは、VDP22内のメモリ24に設定されたコマンドデータ記憶領域に一時記憶され、コマンドデータの受信を完了した時点で、VDP22からコントロール信号が出力され、サブCPU17がこれを受けると、VDP22に対する表示データの出力が完了した時点で、メモリ24のコマンド記憶エリアからコマンドデータを読み出し、読み出されたコマンドデータは、サブRAM19側に転送される。
サブCPU17は、サブRAM19に転送されたコマンドデータに応じて表示データを作成し、VDP22に表示データを出力する。なお、VDP22に出力された表示データは、VDP22内のメモリ24の各種テーブルに設定記憶される。また、サブCPU17は、コマンドデータの内容を判別し、判別結果の必要に応じてCDROM読出装置28に対して指定アドレスを設定する。
サブCPU17がCDROM読出装置28に指定アドレスを設定した場合には、CDROM読出装置28は指定アドレスに従ってCDROM27に記憶されているキャラクタデータの1ブロックを読み出し、読み出した1ブロックのキャラクタデータをキャラクタRAM26に転送する。
VDP22は、メモリ24内に設定された表示データに基づいて画面データを作成すると共に水平同期信号並びに垂直同期信号及び画面データによって指定されるRGB信号を走査出力して液晶表示部20において動画を表示する。
VDP22が行う画面データの作成は、キャラクタROM21のみからキャラクタデータを読み出して画面データを作成する場合と、キャラクタRAM26のみからキャラクタデータを読み出して画面データを作成する場合と、キャラクタROM21とキャラクタRAM26との両方からキャラクタデータを各々読み出して画面データを作成する場合とがある。
次に、液晶表示部20に表示される表示画面について説明する。
図7は、液晶表示部20に表示される表示画面の仮想画面構成を概念的に示す斜視図である。液晶表示部20に最終的に表示されて視認される最終表示画面(図示せず)は、画面表示において、表示優先順位の最も低いバックグラウンド面33と、バックグラウンド面33よりも表示優先順位が高く、バックグラウンド面33に対して表示優先順位が順次高くなるように積層表示される複数のスプライト面34とにより構成されている。
図8は、スプライト面34の仮想画面構成を概念的に示す図である。スプライト面34は、スプライト面34内の横方向(水平方向)並びにそれに直交する縦方向(垂直方向)に行列状に配列した複数のタイル面35の組み合わせにより構成される。なお、スプライト面34は、水平方向並びに垂直方向の各方向に、最大8枚までのタイル面35の配列組み合わせが可能となっている。なお、図8における数字はスプライト面34におけるタイル番号である。
図9は、1つのタイル面35の仮想画面構成を示す図である。タイル面35は、縦32行×横32列に行列状に配列された計1024個のドットにより構成されている。なお、図9における数字は、1つのタイル面35における各ドット毎に対して付与されているドット番号である。
図10は、図9に示すタイル面35に対するキャラクタデータの構成を示す図である。1ドットのデータ幅は、4ビット(0〜15)であり、キャラクタROM21内及びキャラクタRAM26内においては4ドット分のデータ(16ビット)を1つの単位として、アドレスが付与されている。
なお、タイル面35を水平方向並びに垂直方向に行列状に複数配列した組み合わせにより構成されるスプライト面34は、図12(a)乃至図12(c)に示すタイル面35の配列組み合わせ方向に従って各タイル面が順番づけられている。キャラクタROM21内及びキャラクタRAM26内においては、図11に示すように、1つのスプライト面データは、スプライト面34を構成する各タイル面データが、配列組み合わせ方向によって定められた順番でアドレス順に記憶されている。
なお、スプライト面34上において設定表示される描画は、図9に示す各ドットの発色によってなされる。また、4ビットのデータ幅を有した1ドットデータは、後述のパレットテーブル(A)に設定された色データ(16色)のうちのいずれか1色を指定するものである。
図13は、バックグラウンド面33の仮想画面構成を概念的に示す図である。バックグラウンド面33は、バックグラウンド面33内の横方向(水平方向)16列×縦方向(垂直方向)に8行の行列状に配列した複数のBGキャラクタ面36により構成される。
1つのBGキャラクタ面36は、図9に示すタイル面35と同等であり、縦32行×横32列の計1024ドットにより構成されている。なお、BGキャラクタ面36におけるドット番号もタイル面35と同等である。
図14は、図13に示す1つのBGキャラクタ面36に対するキャラクタデータの構成を示す図である。1ドットのデータ幅は、8ビット(0〜255)であり、キャラクタROM21内においては2ドット分のデータ(16ビット)を1つの単位として、アドレスが付与されている。なお、バックグラウンド面33の1ドットデータは、8ビットのデータ幅を有するため、後述のパレットテーブル(B)に設定された色データ(256色)のうちのいずれか1色を指定するものである。
次に、スプライト面34と液晶表示部20の表示画面37との関係について説明する。図15は、スプライト面34が設定可能なスプライト仮想画面38と表示画面37との関係を示す図である。
表示画面37のサイズは、水平方向160ドット〜320ドット、垂直方向128〜255ラインの範囲で任意指定可能であり、例えば、水平方向200ドット、垂直方向160ドットのものを指定した場合には、その表示画面37のサイズが予めメモリのプログラムROMに設定記憶されているものである。なお、以下の説明においては、表示画面37のサイズを水平方向200ドット、垂直方向160ドットとする。
スプライト仮想画面38は、VDP22に決められているスプライト仮想画面38用の基点座標(0,0)及び各座標(1023,0),(0,1023),(1023,1023)の4点を含む矩形の領域に設定され、矩形の表示画面37は、その左最上角を基点39に設定され、スプライト仮想画面38の基点座標(0,0)に表示画面37の基点39が一致している。従って、表示画面37はスプライト仮想画面38に対して固定的に設定されていることとなる。
また、スプライト面34は、スプライト仮想画面38におけるスプライト面34の表示開始座標位置により表示画面37に対して表示位置が変り、表示画面37において非表示及び部分表示が可能である。
次に、バックグラウンド面33と表示画面37との関係について説明する。図16は、バックグラウンド面33と表示画面37との関係を示す図である。バックグラウンド画面33は、VDP22に決められたバックグラウンド用の基点座標(0,0)及び各座標(511,0),(0,255),(511,255)の4点を含む矩形の領域に設定され、矩形の表示画面37は、表示画面37の基点39がバックグラウンド面33内において任意に指定可能となっている。即ち、表示画面37の基点39の水平方向表示開始位置を0〜511(ドット)、表示画面37の基点39の垂直方向表示開始位置を0〜255(ドット)の範囲内で設定し、バックグラウンド面33に対する表示画面37の位置を設定する。なお、図17にスプライト仮想画面38、バックグラウンド面33及び表示画面37の関係を示す。
次に、VDP22のメモリ24の構成について説明する。
図18はメモリ24に設定された各種テーブル及び記憶領域を示す図であり、メモリ24内には、少なくともスプライト面テーブル領域、バックグラウンドテーブル領域、パレットテーブル(A)領域並びにパレットテーブル(B)領域、共通制御設定テーブル、コマンドデータ記憶領域、表示同期位置設定入出力領域、ワークエリア及びサブCPU17からの表示データに応じて画像処理部25が画像処理を行うためのプログラムが格納されたプログラムROMエリアが設定区分されている。
図19は、スプライト面テーブル領域における各スプライトテーブルの記憶状態を示す図であり、図20は、スプライトテーブルの記憶内容の構成を示す図である。なお、1つのスプライト面テーブルの大きさは8バイトである。
また、各スプライトテーブルによって定義される各スプライト面同士が重ね合わされた時の表示優先順位は、図19に示すスプライトテーブルのテーブル番号が大きい順に順次高くなるように決められている。
次に、図20に示すスプライトテーブルの記憶内容について説明する。エンドフラグは、スプライト面34の重ね合わせや配列組み合わせを行うスプライト処理の続行並びに終了を制御するためのものであり、その値が0である場合には、画像処理部25によるこのテーブルよりも表示優先順位が高位のスプライトテーブルのスプライト処理が続行されることを意味し、その値が1である場合には、画像処理部25によるこのテーブルよりも表示優先順位が高位のスプライトテーブルのスプライト処理は行われず、スプライト処理を該テーブルで終了し、バックグラウンド処理に移行することを意味する。
記憶元識別フラグは、当該スプライトテーブルで定義されたスプライト面34を構成する一群のキャラクタデータの記憶元を識別するフラグである。記憶元識別フラグの値が0であれば、キャラクタROM21内にスプライト面34を構成する一群のキャラクタデータが記憶されていることを意味し、記憶元識別フラグの値が1であれば、スプライト面34を構成する一群のキャラクタデータがキャラクタRAM26内に記憶されていることを意味する。
水平方向表示開始位置設定領域は、スプライト仮想画面38上でのスプライト面34の基点の水平方向開始座標を0〜1023ドットの範囲内で指定する領域である。
垂直方向表示開始位置設定領域は、スプライト仮想画面38上でのスプライト面34の基点の垂直方向開始座標を0〜1023ドットの範囲内で指定する領域である。
水平方向配置組み合せサイズ設定領域は、水平方向に配置するタイル面35の数を“000”〜“111”、即ち、タイル番号#0〜#7の範囲内で指定する領域である。
垂直方向配置組み合せサイズ設定領域は、垂直方向に配置するタイル面35の数を“000”〜“111”、即ち、タイル番号#0〜#7の範囲内で指定する領域である。
パレットセレクト制御設定領域は、該スプライト面34で使用する色が16色(透明色を含む)設定されているパレットを設定する領域であり、後述のパレットテーブル(A)内に設定されたパレット番号が0〜31の範囲内で指定される。
図柄消去制御設定領域は、その値が0である場合には、該スプライトテーブルで定義されたスプライト面34のスプライト面表示が行われ、その値が1である場合には、バックグラウンド面33に複数のスプライト面34が重ね合わされて画面表示されたときに、該スプライトデータで定義されたスプライト面34の表示優先順位以下の各スプライト面34の図柄表示が消去され、消去部分においてバックグラウンド面33のみが表示される。
プライオリティ制御設定領域は、該スプライトテーブルで定義されるスプライト面34が画面表示された時のバックグラウンド面33に対する優先順位を設定する領域であり、バックグラウンド面33より上またはバックグラウンド面33より下のどちらでも設定可能であるが、本実施形態では、各スプライト面34はバックグラウンド面33よりも表示優先順位が高くなるように設定するので、バックグラウンド面33より上に設定する。
キャラクタ番号設定領域は、当該スプライトテーブルで定義されたスプライト面34を構成する先頭のタイル面35の、即ち、当該スプライト面34におけるタイル番号#0の、アドレスを指定する領域である。該アドレスは、前記記憶元識別フラグがキャラクタROM21を指定している場合にはキャラクタROM21内のアドレスとなり、前記記憶元識別フラグがキャラクタRAM26を指定している場合にはキャラクタRAM26内のアドレスとなる。
図21は、バックグラウンドテーブル領域における各バックグラウンドテーブルの記憶状態を示す図であり、図22は、バックグラウンドテーブルの記憶内容の構成を示す図である。本実施形態では、バックグラウンドテーブル領域のBGキャラクタ面36を定義するためのBGキャラクタ面データ設定領域の記憶数は128であり、BGキャラクタ面データ設定領域の大きさは2バイトである。各バックグラウンドテーブルには、それぞれテーブル番号0〜127が順に付与されており、各バックグラウンドテーブルによって定義されるBGキャラクタ面36のバックグラウンド面33における配置位置は、図13に示すとおりである。また、図22に示すように、BGキャラクタ面データ設定領域には、キャラクタROM21内のBGキャラクタ面データの先頭アドレスが設定されている。
次に、色指定を行うためのパレットテーブルについて説明する。パレットテーブル(A)は、スプライト面用であり、パレットテーブル(B)は、バックグラウンド面用である。
図23は、パレットテーブル(A)領域における各パレットテーブルの記憶状態を示す図であり、図24は、パレットテーブル(A)領域のパレットテーブルの記憶内容の構成を示す図である。実施例では、パレットテーブル(A)領域のパレットテーブルの全記憶数は512であって、それぞれ16パレットテーブルずつ32個のパレットに分割され、各パレットには0乃至31のパレット番号が付与されている。なお、1パレットの発色表示数は、1パレットが16のパレットテーブルで構成されているため16色となる。なお、各パレットにおいてその先頭は、透明(無描画)に指定されている。
図24に示す各パレットテーブル自体の大きさは2バイトであり、輝度選択領域は2階調の輝度が指定可能である。また、色の3原色である赤、緑、青を指定する各領域が4ビットずつ設けられている。
図25は、パレットテーブル(B)領域における各パレットテーブルの記憶状態を示す図である。また、各パレットテーブル自体の大きさは2バイトであり、その構成は、パレットテーブル(A)領域のパレットテーブルの記憶内容と同一である。実施例では、パレットテーブル(B)領域のパレットテーブルの全記憶数は256であって、発色表示数は256色である。
次に、共通画像制御設定テーブルについて説明する。共通画像制御設定テーブルには、図26に示すように、スプライト面処理制御フラグ、バックグラウンド面処理制御フラグ、プライオリティ制御フラグ、バックグラウンド表示開始位置設定領域が少なくとも設けられている。
スプライト面処理制御フラグは、スプライト全面における処理のオン・オフを制御するフラグであり、その値が0の時オフであり、その値が1であるときオンである。
バックグラウンド面処理制御フラグは、バックグラウンド全面における処理のオン・オフを制御するフラグであり、その値が0の時オフであり、その値が1であるときオンである。
プライオリティ制御フラグは、バックグラウンド面33、ウインドウ面、スーパーインポーズ面間における優先順位(6通り)を設定するものであるが、ウインドウ面及びスーパーインポーズ面は、発明の要旨に関係しないので本実施例では説明を省略する。なお、本実施例ではバックグラウンド面33を最も低位に設定する。
バックグラウンド表示開始位置設定領域は、水平方向表示開始位置設定領域と垂直方向表示開始位置設定領域に区分される。前述したように、表示画面37の基点39の水平方向表示開始位置を0〜511(ドット)、表示画面37の基点39の垂直方向表示開始位置を0〜255(ドット)の範囲内で設定し、バックグラウンド面33に対する表示画面37の位置を設定する。
図18に示すコマンドデータ記憶領域は、メインCPU2から送信されたコマンドデータを一時記憶するためのエリアである。
図18に示す表示同期位置設定入出力領域は、図27に示す水平同期信号の周期、同期幅、表示開始位置及び表示終了位置に関する各時間(1ドット分)を設定する各設定レジスタと、図27に示す垂直同期信号の周期、同期幅、表示開始位置及び表示終了位置に関する各時間(1ライン分)を設定する各設定レジスタとにより構成されている。
なお、表示画面37上の最左上の第0行目、第0列目のドットから水平同期信号に応じて順次水平方向に走査し、表示画面37上の最右上の第0行目、第n列目のドットを走査し終わった時点で、水平同期信号に垂直同期信号が同期し、走査位置が第1行目、第0列目のドットに移行し、以下、同様に順次走査することで、表示画面37上に画像を表示する。
次に、本発明を実施するための処理手段について、図28乃至図55を参照しつつ説明する。
まず、図3のサブCPU17が行う表示制御処理について説明する。図28乃至図29は、サブCPU17が実行する表示制御処理の概略を示すフローチャートである。サブCPU17は、電源投入直後、初期化処理を行って、以下の処理に必要なフラグやレジスタの初期化を行い(ステップA01)、ステップA02に移行する。
サブCPU17は、ステップA02乃至ステップA07の判別処理により、メイン制御部1から送信されてサブRAM19に転送されているコマンドデータの内容によりパチンコ遊技機の遊技状況を判別する。
まず、ステップA02においては、パチンコ遊技機が図柄変動なしの状態であるか否かが判別される。パチンコ遊技機の電源投入後、パチンコ遊技機が遊技中でない場合や遊技中であっても始動口9への遊技球の入賞の記憶がない場合には、図柄変動なしとなる。図柄変動なしの場合には、サブCPU17はステップA02を真と判別してステップA08に移行して待機状態画像を表示し(ステップA08)、ステップA08の処理後、再びステップA02に戻り、以下、ステップA02、ステップA08によって形成される処理ループを繰り返す。
なお、待機状態画像は、サブCPU17が図19に示す各スプライトテーブルに図20に示す各設定領域に必要データを設定し、VDP22の画像処理部25が各スプライトテーブルの内容に応じて、CDROM読出装置28からキャラクタRAM26に転送された待機状態画像用の一群のキャラクタデータを逐次キャラクタRAM26から読み出してスプライト処理し、キャラクタROM26に記憶されているバックグラウンド用の一群のキャラクタデータを前記画像処理部25が逐次読み出してバックグラウンド処理し、スプライト処理により作成されたスプライト面データとバックグラウンド処理により作成されたバックグラウンド面データとを合成し、合成結果としてのRGB信号をD/Aコンバータ23に出力することにより、画像表示される。
パチンコ遊技機において遊技状況に変化があると、コマンドデータも遊技状況の変化に応じて変化する。遊技球が始動口9に入賞すると、始動口9への遊技球の入賞の記憶がなされ、コマンドデータの内容が図柄変動中となる。
サブCPU17は、ステップA02を偽と判別してステップA03に移行する。ステップA03においては、図柄変動中か否かが判別される。図柄変動中であれば、サブCPU17はステップA03を真と判別してステップA09に移行する。
ステップA09においては、図柄変動画像が表示される。サブCPU17はステップA09の処理後、再びステップA02に戻り、ステップA02、ステップA03、ステップA09によって形成される処理ループを繰り返す。なお、図柄変動画像は、コマンドデータにおける左,中,右図柄の各図柄番号、左,中,右図柄の各表示位置に応じて各図柄データを各スプライトテーブルに設定し、VDP22がスプライトテーブルの設定内容に応じてキャラクタROM21から各図柄のキャラクタデータを読み出してスプライト面データを作成し、前述のバックグラウンド面データと合成し、合成結果としてのRGB信号をD/Aコンバータ23に出力することにより、画像表示される。
変動中の左,中,右の各図柄は、おおむね予め定められた時間が経過すると左,右,中の順で停止表示されていく。図4に示すように、停止表示された左図柄と右図柄とが一致するとリーチ発生となり、コマンドデータの内容がリーチ発生となる。
コマンドデータの内容がリーチ発生となると、サブCPU17は、ステップA02及びステップA03の各判別処理を偽と判別し、ステップA04に移行する。ステップA04においては、リーチ発生か否かが判別される。リーチ発生であれば、サブCPU17はステップA04を真と判別してステップA10に移行する。ステップA10においては、リーチ発生画像が表示される。サブCPU17は、ステップA10の処理後再びステップA02に戻り、ステップA02、ステップA03、ステップA04、ステップA10によって形成される処理ループを繰り返す。なお、リーチ発生画像は、図柄変動時の処理と同様のアルゴリズムで行われるが、中図柄のみが変動し、左図柄及び右図柄が停止表示される。
中図柄が停止表示されると、メイン制御部1側において停止表示された左,中,右図柄の組み合せが大当りか否かが判別される。即ち、大当り判定用乱数の値が大当りに関するか否かによって判定される。大当りでない場合には、始動口9への遊技球の入賞の記憶があれば、コマンドデータの内容が図柄変動中となり、始動口9への遊技球の入賞の記憶がなければ、所定時間後コマンドデータの内容が図柄変動なしになる。
大当りが発生した場合には、即ち、左,中,右図柄が図5に示す図柄の組み合せのうちのいずれかになった場合には、コマンドデータの内容が大当り発生となる。
コマンドデータの内容が大当り発生となると、サブCPU17は、ステップA02、ステップA03及びステップA04の各判別処理を偽と判別し、ステップA05に移行する。ステップA05においては、大当り発生か否かが判別される。大当り発生であれば、サブCPU17はステップA05を真と判別してステップA11に移行する。ステップA11においては、大当り発生画像が表示される。「大当り」の文字や表示キャラクタ(例えば、忍者、千両箱、猿、“V”、鯱)に関する各設定データを図19の各スプライトテーブルに設定し、VDP22がスプライトテーブルの設定内容に応じてキャラクタROM21から各図柄のキャラクタデータを読み出してスプライト面データを作成し、バックグラウンド面データと合成し、合成結果としてのRGB信号をD/Aコンバータ23に出力することにより、大当り発生画像が画像表示される。
サブCPU17はステップA10の処理後、再びステップA02に戻り、ステップA02、ステップA03、ステップA04、ステップA05、ステップA11によって形成される処理ループを繰り返す。
大当りが発生すると、メイン制御部1側においては、図1のソレノイド駆動回路12を介してソレノイドSOL1が励磁され、図2に示す大入賞口10が開放動作され、コマンドデータの内容が大当り動作中となる。また、大入賞口10の開放動作に関するラウンド数、特定領域11への遊技球通過、大当りとなった図柄の種類(大当り図柄の図柄番号)、大入賞口10への入賞個数がコマンドデータの内容に含まれてサブ制御部8に送信されてくることとなる。
コマンドデータの内容が大当り動作中となると、サブCPU17は、ステップA02、ステップA03、ステップA04およびステップA05の各判別処理を偽と判別し、ステップA06に移行する。ステップA06においては、大当り動作中か否かが判別される。大当り動作中であれば、サブCPU17はステップA06を真と判別してステップA12に移行する。ステップA12においては、SUB(A)サブルーチンが実行される。なお、サブCPU17はSUB(A)サブルーチンの処理後、再びステップA02に戻り、ステップA02、ステップA03、ステップA04、ステップA05、ステップA06、SUB(A)サブルーチンによって形成される処理ループを繰り返す。
図29は、SUB(A)サブルーチン処理の概略を示すフローチャートであり、サブCPU17は、このサブルーチン処理を開始すると、まず、ステップA20において、特定領域通過か否かを判別する(ステップA20)。大入賞口10の開放動作時点では、遊技球は特定領域11を通過しないもの見做せるので、サブCPU17は、ステップA20を偽と判別してステップA21に移行する。
ステップA21においては、コマンドデータの内容において、ラウンド数の別により、連続回数画像を表示する。なお、図30乃至図38にラウンド数に対応する連続回数画像を示す。
連続回数画像は、コマンドデータにおけるラウンド数及び大当り図柄の図柄番号に応じた各図柄データ、ラウンド数の別に応じて各連続回数画像に登場させる表示キャラクタ(例えば、殿様、鶴姫、忍者)に応じた各図柄データを各スプライトテーブルにそれぞれ設定し、画面VDP22が各スプライトテーブルの設定内容に応じてキャラクタRAM26から各図柄のキャラクタデータを読み出してスプライト面データを作成し、スプライト面データとバックグラウンド面データとを合成し、合成結果としてのRGB信号をD/Aコンバータ23に出力することにより、画像表示される。
パチンコ遊技機側において、開放されている大入賞口10の特定領域11に遊技球が入賞すると、コマンドデータの内容に特定領域通過が記憶されてサブ制御部8に送られる。サブCPU17は、SUB(A)サブルーチン処理において、特定領域通過を検出すると(ステップA20)、ステップA22に移行して図39に示すような特定領域通過画像を表示する(ステップA22)。
大入賞口10へ入賞した遊技球が特定領域11を通過した時には連続条件が成立し、大入賞口10の閉鎖後、再び大入賞口10が開放される。大入賞口10の連続開放動作は、初回を含めて大当りの図柄が図6に示す組み合わせによる大当りであれば最高10回、それ以外の組み合せによる大当りであれば最高16回まで行われる。大入賞口10が再度開放されると、コマンドデータのラウンド数が1つアップされる。サブCPU17は、SUB(A)サブルーチン処理を実行し、ラウンド数の別に応じて各連続回数画像を表示する。
そして、大当り動作の終了条件が成立すると、メイン制御部1側においては、図1のソレノイド駆動回路12を介してソレノイドSOL1が消磁され、大入賞口10が閉鎖され、コマンドデータの内容が大当り動作終了となる。なお、大当り動作の終了条件の成立は、例えば、開放中の大入賞口10の特定領域11に遊技球が入賞せず、所定の開放時間が経過するかあるいは所定個数の遊技球が大入賞口10に入賞するかして大入賞口10が閉鎖する場合と、大当り図柄に見合った開放動作の連続回数が達成された場合とになる。
コマンドデータの内容が大当り動作終了となると、サブCPU17は、ステップA02、ステップA03、ステップA04、ステップA05およびステップA06の各判別処理を偽と判別し、ステップA07に移行する。ステップA07においては、大当り動作終了か否かが判別される。大当り動作終了であれば、サブCPU17はステップA07を真と判別してステップA13に移行する。ステップA13においては、図40に示すような大当り終了画像が表示される。なお、サブCPU17はステップA13の処理後、再びステップA02に戻り、ステップA02乃至ステップA07及びステップA13によって形成される処理ループを繰り返す。
大当り動作終了後、始動口9への遊技球の入賞の記憶があれば、コマンドデータの内容が図柄変動中となり、始動口9への遊技球の入賞の記憶がなければ、所定時間後コマンドデータの内容が図柄変動なしになる。
次に、SUB(A)サブルーチン処理の具体的な例として、例えば、図32に示すラウンド数が5であるときに表示される連続回数画像を一例とし、図41乃至図45のフローチャートを参照しつつサブCPU17の表示制御処理を説明する。
まず、サブCPU17は、サブRAM19に転送されたコマンドデータのステータスを検索し、パチンコ遊技機が現在大当り中であるか否かを判別する(ステップP01)。サブCPU17は、大当り中でないと判別した場合は、連続5回目時における表示制御処理を開始することなく処理を終了する。
パチンコ遊技機が現在大当り中であると判別された場合、サブCPU17は、次に、ステータスのラウンド数が5であるか否かを判別する(ステップP02)。ステータスのラウンド数が5でないと判別された場合には、サブCPU17は、連続5回目時における表示制御処理を開始することなく処理を終了する。
ステップP02の判別処理で、ステータスのラウンド数が5であると判別された場合、サブCPU17は、ステップP03に移行し、実行開始フラグF2が初期値0であるか否かを判別する(ステップP03)。なお、実行開始フラグF2の値は、新規に連続5回目時における表示制御処理を開始する場合には初期値0とされているものとする。サブCPU17は、実行開始フラグF2に実行中を規定する値1をセットして実行開始を記憶し(ステップP04)、ラウンド数が5の時に対応する指定アドレスをCDROM読出装置28に送信し(ステップP05)、ステップP06に移行する。
図3において、CDROM読出装置28は、サブCPU17から送信された指定アドレスを受けると、指定アドレスで指定されたCDROM27のアドレスから所定のブロックの一群のキャラクタデータを読み出してキャラクタRAM26に転送する。なお、前記所定のブロックの一群のキャラクタデータは、連続5回目時の画像表示に必要なものである。
ステップP06に移行したサブCPU17は、表示状態識別カウンタf1に初期値0をセットし(ステップP06)、移動表示用実行フラグf2に初期値0をセットし(ステップP07)、ステップP08に移行する。
サブCPU17は、ステップP08乃至ステップP12の処理によって表示画面37に表示する初期画面に関する設定を行う。
まず、ステップP08においては、バックグラウンドテーブルに図46に示すような城内を表わすバックグラウンド面33Aが設定される。なお、バックグラウンド面33Aを構成するための各BGキャラクタ面36に関する各キャラクタデータは、図3のキャラクタROM21に設定されており、図21に示す各バックグラウンドテーブルには各BGキャラクタ面36に関するキャラクタROM21内における各アドレスが設定される。
次に、ステップP09においては、スプライトテーブル#0に図47に示すような数字を表わすスプライト面34Aが設定される。図47では、例えば、連続回数5回目時を表わしている。なお、図20に示すようなスプライトテーブル#0において、エンドフラグに値0(続行)がセットされ、記憶元識別フラグに値0(キャラクタROM21)がセットされ、キャラクタ番号設定領域には数字を表現するキャラクタデータに関するキャラクタROM21内の先頭アドレスが設定される。
次に、ステップP10においては、スプライトテーブル#1に図48に示すようなラウンド“R”を表わすスプライト面34Bが設定される。なお、スプライトテーブル#1のエンドフラグに値0(続行)がセットされ、記憶元識別フラグに値0(キャラクタROM21)がセットされ、キャラクタ番号設定領域には“R”を表現するキャラクタデータに関するキャラクタROM21内の先頭アドレスが設定される。
次いで、ステップP11においては、スプライトテーブル#2に大当りの図柄を表わすスプライト面34Cが設定される。サブCPU17は、コマンドデータにおける大当り図柄番号により大当り図柄を選択設定する。なお、スプライトテーブル#0のエンドフラグに値0(続行)がセットされ、記憶元識別フラグに値0(キャラクタROM21)がセットされ、キャラクタ番号設定領域には大当りの図柄を表現するキャラクタデータに関するキャラクタROM21内の先頭アドレスが設定される。
ステップP11の処理後、足跡表示サブルーチンが実行される(ステップP12)。図44は、足跡表示サブルーチンの概略を示すフローチャートである。
サブCPU17は、スプライトテーブル#3に図49に示すような足跡を表わすスプライト面34Dを設定する(ステップP31)。なお、スプライトテーブル#3のエンドフラグには値0(続行)がセットされ、記憶元識別フラグに値1(キャラクタRAM26)がセットされ、キャラクタ番号設定領域には図49に示す足跡を表現するキャラクタデータに関するキャラクタRAM26内の先頭アドレスが設定される。
次に、サブCPU17は、スプライトテーブル#4に図49に示すような足跡を表わすスプライト面34Eを設定する(ステップP32)。なお、スプライトテーブル#4のエンドフラグには値0(続行)がセットされ、図柄消去制御設定領域に値1(図柄消去)がセットされ、記憶元識別フラグに値1(キャラクタRAM26)がセットされ、キャラクタ番号設定領域には図49に示す足跡を表現するキャラクタデータに関するキャラクタRAM26内の先頭アドレスが設定される。
次いで、サブCPU17は、スプライトテーブル#5に図49に示すような足跡を表わすスプライト面34Fを設定する(ステップP33)。なお、スプライトテーブル#5のエンドフラグには値0(続行)がセットされ、記憶元識別フラグに値1(キャラクタRAM26)がセットされ、キャラクタ番号設定領域には図49に示す足跡を表現するキャラクタデータに関するキャラクタRAM26内の先頭アドレスが設定される。
次に、サブCPU17は、スプライトテーブル#6に図49に示すような足跡を表わすスプライト面34Gを設定する(ステップP34)。なお、スプライトテーブル#6のエンドフラグには値0(続行)がセットされ、記憶元識別フラグに値1(キャラクタRAM26)がセットされ、図柄消去制御設定領域に値1(図柄消去)がセットされ、キャラクタ番号設定領域には図49に示す足跡を表現するキャラクタデータに関するキャラクタRAM26内の先頭アドレスが設定される。サブCPU17は、ステップP34の処理後メインルーチンに戻る。
サブCPU17は、ステップP12の足跡表示サブルーチンを実行後、ステップP13に移行し、スプライトテーブル#7に図50に示すような忍者を表わすスプライト面34Hを設定する(ステップP13)。なお、スプライトテーブル#7のエンドフラグには値1(終了)がセットされ、記憶元識別フラグに値1(キャラクタRAM26)がセットされ、キャラクタ番号設定領域には図50に示す忍者を表現するキャラクタデータに関するキャラクタRAM26内の先頭アドレスが設定される。
サブCPU17は、ステップP13の処理後、ステップP14に移行し、表示カウンタに所定値をセットし(ステップP14)、今回周期の表示制御処理を終える。なお、スプライトテーブル#0〜#7におけるスプライト面34A〜34Hの設定状態を図51に示す。
数字を表現するスプライト面34A、“R”を表現するスプライト面34B及び大当り図柄を表現するスプライト面34Cを構成するためのキャラクタデータは、キャラクタROM21に記憶され、足跡と忍者を表現するスプライト面34D〜34Hを構成するためのキャラクタデータは、キャラクタRAM26に記憶されている。尚、キャラクタRAM26に記憶されているスプライト面34D〜34Hを構成するためのキャラクタデータは、ステップP05の処理によってCDROM読出装置28からキャラクタRAM26に転送されたキャラクタデータである。
実行開始フラグF2が実行中を規定する値1とされた結果、次回以降の表示制御処理では、ステップP01及びステップP02の判別処理が真と判別される場合には、ステップP03の実行開始フラグF2に関する判別処理が偽と判別され、サブCPU17はステップP15に移行することとなる。
ステップP15においては、表示カウンタの値の減算が行われ、続くステップP16において表示カウンタの値が0に達したか否かが判別される。サブCPU17は、表示カウンタの値が0でないと判別された場合には、今回周期の表示制御処理を終える。以下、大当り中、かつラウンド数が5であることを条件として、表示カウンタの値が0に達する迄の間、サブCPU17は、ステップP01、ステップP02、ステップP03、ステップP15及びステップP16によって形成される待機処理ループを繰り返し行う。
なお、サブCPU17が前記待機処理ループを行っている間、画像処理部25によって画像合成処理が行われる。スプライトテーブル#7のエンドフラグが1となっていることにより、スプライトテーブル#7〜#0がスプライト処理される。また、スプライトテーブル#4及び#6が図柄消去用に設定されていることにより、スプライト面34E及びスプライト面34Gの表示領域にはバックグラウンド面33Aが表示される。表示画面37には、バックグラウンド面33Aにスプライト面34A、スプライト面34B、スプライト面34C、スプライト面34D〜34G、スプライト面34Hが合成され、図54に示すように、城内並びに5Rを示す画像に忍者及び足跡2つが合成表示されていることとなる。
ここで、液晶表示部20に表示される映像画面を具体的に示しつつ説明する。
まず、図46に示す城内を表わすバックグラウンド面33Aは、表示画面37の左寄りにおいて城内表示領域の左側に余白領域33Aaが表示されるように、図21に示すバックグラウンドテーブルに設定してある。
また、例えば、図50に示すような忍者を表わすスプライト面34Hの構成を説明すると、図52に示すように、縦4×横4の計16枚のタイル面35(0)〜35(15)により構成されている。また、スプライト面34Hのスプライトテーブル#7における設定状態を説明すると、図20において、エンドフラグにはスプライト処理の終了である値1がセットされ、記憶元識別フラグには値1(キャラクタRAM26)がセットされ、図15のスプライト仮想画面38におけるスプライト面34Hの基点の水平方向表示開始位置座標と垂直方向表示開始位置座標がそれぞれ各設定領域に設定され、水平方向配置組み合せサイズ設定領域には値4が設定され、垂直方向配置組み合せサイズ設定領域には値4が設定され、図柄消去制御設定領域には、通常スプライトを規定する値0がセットされ、パレットセレクト制御領域には、該スプライト面34Hに対応する図23のパレットテーブル(A)の例えば、パレット番号#7がセットされ、キャラクタ番号設定領域には、スプライト面34Hを構成する図52の各タイル面35(0)〜タイル面35(15)の先頭のタイル面35(1)のキャラクタRAM26内のアドレスが設定される。
なお、例えば、図50において、各タイル面35(0)〜タイル面35(15)の忍者の絵柄が描かれていない領域は、その領域に属する各ドットの色彩を決定する4ビットドットデータが、指定されたパレット番号#7内の透明色を指定するようにされている。従って、スプライト面34Hがバックグラウンド面33Aに重ね合わされた時には、透明色に指定されている領域は、そのままバックグラウンド面33A上の絵柄が画面表示されることとなる。
本実施形態において、消去用のスプライト面としても用いられるスプライト面は、左中の足跡を表わすスプライト面34E及び右の足跡を表わすスプライト面34Gである。
以上のようにスプライトテーブル#0〜#7にそれぞれ設定した各スプライト面34A〜34Hを、図53に示すようにバックグラウンド面33Aに対して重ね合わせる。なお、スプライトテーブル#7で定義されたスプライト面34Hが表示優先順位が最も高い。
まず、バックグラウンドテーブルで定義したバックグラウンド面33Aのうち、実際に表示画面37上で画像表示される領域は、前記した共通画像制御設定テーブルのバックグラウンド表示開始位置設定領域にセットされた表示画面37の水平方向表示開始位置と垂直方向表示開始位置で決定される。
図53に示すように、表示画面37の基点39と一致するスプライト仮想画面の基点座標(0,0)を基準として、スプライト面34Aの表示開始位置座標(X1,Y1)、スプライト面34Bの表示開始位置座標(X1,Y2)、スプライト面34Cの表示開始位置座標(X1,Y5)、スプライト面34Dの表示開始位置座標(X2,Y4)とし、スプライト面34Eの表示開始位置座標(X3,Y4)とし、スプライト面34Fの表示開始位置座標(X4,Y4)とし、スプライト面34Gの表示開始位置座票(X5,Y4)とし、スプライト面34Hの表示開始位置座票(X2,Y3)として表示画面37上に1つの画面映像を表示する。
スプライト面34Eとスプライト面34Gとが消去用スプライト面に設定されている場合には、表示優先順位が消去用スプライト面34E並びに34Gよりも低いスプライト面におけるスプライト面34E並びに34Gに重ね合わされる部分が表示されずに、消去部分においてバックグラウンド面33Aの絵柄が表示されて、図54に示すような表示画面となる。
図43に戻り、サブCPU17が待機処理ループを繰り返し行ううち、表示カウンタの値が0に達すると、サブCPU17は、ステップP16の判別後ステップP17に移行し、表示状態識別カウンタf1の値を1つアップし(ステップP17)、ステップP18に移行する。なお、表示状態識別カウンタf1の現在値は1となる。
ステップP18においては、表示状態識別カウンタf1の値が1≦f1≦n,(ただしn>2)の範囲内であるか否かが判別される。表示状態識別カウンタf1の現在値は1であることにより、サブCPU17は、ステップP19の忍者移動表示処理に移行する。
図45は、忍者移動表示処理の概略を示すフローチャートである。サブCPU17は、忍者移動表示処理を開始すると、まず、移動表示用実行フラグf2が0であるか否かを判別する(ステップP40)。新規に忍者移動表示処理を開始する場合は、ステップP07の処理により移動表示用実行フラグf2が0とされている。サブCPU17は、ステップP40を真と判別し、移動表示用実行フラグf2に1をセットして実行中を記憶し(ステップP41)、消去切換フラグを0セットし(ステップP42)、ステップP43に移行する。
ステップP43に移行したサブCPU17は、4つの足跡をそれぞれ別々に定義しているスプライトテーブル#3〜#6と忍者を定義しているスプライトテーブル#7の各表示開始位置のX座標の値をΔXだけ減じ(ステップP43)、すなわちスプライトテーブル#3〜#7の各表示開始位置のX座標位置として(X−ΔX)を設定し、ステップP44に移行する。これにより、忍者及び4つの足跡の表示位置が表示画面37において左側に移動することとなる。
ステップP44に移行したサブCPU17は、消去切換フラグが0であるか否かを判別する(ステップP44)。新規に忍者移動表示処理を開始した場合であれば消去切換フラグが0セットされているため、サブCPU17は、真と判別しステップP45に移行する。
ステップP45においては、スプライトテーブル#4およびスプライトテーブル#6の図柄消去制御設定領域における設定が値1(図柄消去)にそれぞれ切り換えられ(ステップP45)、次いでステップP46において消去切換フラグの値が0から1に切り換えられる。
サブCPU17は、ステップP46の処理後メインルーチンに戻り、ステップP14に移行し、表示カウンタに所定値をセットし(ステップP14)、今回周期の表示制御処理を終える。
次周期以降は、サブCPU17は、前記待機処理ループを繰り返し行う。なお、サブCPU17が待機処理ループを行っている間、画像処理部25によって画像合成処理が行われる。スプライトテーブル#7のエンドフラグが1となっていることにより、スプライトテーブル#7〜#0がスプライト処理される。
また、スプライトテーブル#4及び#6が図柄消去用に設定されていることにより、スプライト面34E及びスプライト面34Gの表示領域にはバックグラウンド面33Aが表示され、表示画面37には、バックグラウンド面33Aにスプライト面34A、スプライト面34B、スプライト面34C、スプライト面34D〜スプライト面34G、スプライト面34Hが合成され、図54に示すように、城内並びに5Rを示す画像に忍者及び足跡2つが合成表示されていることとなる。ただし、忍者及び足跡2つが図54に示す表示位置よりも表示画面37の左側にずれる。
サブCPU17が待機処理ループを繰り返し行ううち、表示カウンタの値が0に達すると、サブCPU17は、ステップP16の判別後ステップP17に移行し、表示状態識別カウンタf1の値を1つアップし(ステップP17)、ステップP18に移行する。なお、表示状態識別カウンタf1の現在値は2となり、サブCPU17は、再びステップP19の忍者移動表示処理に移行する。
今回実行する忍者移動表示処理においては、移動表示用実行フラグf2に1がセットされている結果、サブCPU17は、ステップP40を偽と判別後ステップP43に移行し、スプライトテーブル#3〜#7の各表示開始位置のX座標位置として(X−ΔX)を設定し、ステップP44に移行する。
ステップP44においては、消去切換フラグが1にセットされていることにより、サブCPU17は、偽と判別しステップP47に移行する。
ステップP47においては、スプライトテーブル#4およびスプライトテーブル#6の図柄消去制御設定領域における設定が値0(通常スプライト)にそれぞれ切り換えられ(ステップP47)、次いでステップP48において消去切換フラグの値が1から0に切り換えられる。
サブCPU17は、ステップP48の処理後メインルーチンに戻り、ステップP14に移行し、表示カウンタに所定値をセットし(ステップP14)、今回周期の表示制御処理を終える。
次周期以降は、サブCPU17は、前記待機処理ループを繰り返し行う。なお、サブCPU17が待機処理ループを行っている間、画像処理部25によって画像合成処理が行われる。スプライトテーブル#7のエンドフラグが1となっていることにより、スプライトテーブル#7〜#0がスプライト処理される。
また、スプライトテーブル#4及び#6が通常スプライトに設定されていることにより、表示画面37には、バックグラウンド面33Aにスプライト面34A、スプライト面34B、スプライト面34C、スプライト面34D〜34G、スプライト面34Hが合成され、図55に示すように、城内並びに5Rを示す画像に忍者及び足跡4つが合成表示されていることとなる。ただし、忍者及び足跡4つが直前の忍者及び足跡2つの表示位置よりも表示画面37の左側にずれる。
図43に示すフローチャートから明らかなように、足跡2つと足跡4つとの切り換え表示は、表示状態識別カウンタf1の値がnに達する迄行われる。表示状態識別カウンタf1の値の更新アップが表示カウンタの値が0となる時点で行われることにより、表示状態識別カウンタf1の値がnを超えるまでの間、忍者及び足跡が表示画面37の左側に移動表示されると共に、足跡2つと足跡4つとが表示位置が変わる毎に交互に表示され、あたかも忍者が走っているかのように視認される。
表示状態識別カウンタf1の値がnを超えてn+1となると、ステップP18の判別結果が偽となり、サブCPU17は、ステップP20の判別処理を真と判別してステップP21に移行し、図32(b)に示す画面33の画像を表示する処理を行う(ステップP21)。なお、ステップP21の画面33画像表示処理に関しては、キャラクタデータの種類の相違及び表示座標位置が相違するだけでアルゴリズムはステップP08〜ステップP14の処理と同等であるので詳細な説明は省略する。画面33の画像を表示する処理は、表示状態識別カウンタf1の値がn+2に達する迄行われ、表示状態識別カウンタf1の値がn+2に達すると、サブCPU17は、ステップP20の判別処理を偽と判別してステップP06に戻り、再び図54の初期画面に関する設定を行う。
なお、連続5回目時における表示制御処理の続行は、大当り中、かつラウンド数が5であることを条件として行われる。パチンコ遊技機側の遊技状態に変化が生じ、送られたステータスの内容が大当り中、かつラウンド数が5でなくなると、ステップP01またはステップP02の判別が偽となって、実行フラグF2がクリアされ(ステップP22)、連続5回目時における表示制御処理が終了する。
以上、SUB(A)サブルーチン処理の具体的な例として、例えば、図32に示すラウンド数が5であるときに表示される連続回数画像を一例として説明したが、大当り動作中の大入賞口10の開放の連続回数、即ち、ラウンド数に対応した図柄表示の制御処理において、ラウンド数に関わる画像を表現するための一群のキャラクタデータのブロックが、キャラクタRAM26とCDROM読出装置28との間で、ラウンド数が変わる毎に交換され、画面の表示切換並びに動画の表示制御が行われる。
なお、上記の例では、大当り動作中の表示画像について図柄を表現するための一群のキャラクタデータのブロックが、キャラクタRAM26とCDROM読出装置28との間でラウンド数が変わる毎に交換される点について説明したが、大当り動作中に限らず、大当り外れの別や大当り発生時に対応して図柄を表現するための一群のキャラクタデータのブロックをキャラクタRAM26とCDROM読出装置28との間で交換するようにしてもよい。
上記した発明の一実施形態においては、CDROM27に記憶されている多数のキャラクタデータの中の1ブロックを遊技の態様の別により発生したコマンドデータに基づきキャラクタRAM26に転送して液晶表示部20において所定の動画処理を行う例を示したが、パチンコ遊技の態様(入賞成立、始動口9への入賞、大当りの成立、パチンコ機の電源投入時等)の各々に応じてCDROM27に記憶した多数のキャラクタデータの各々をキャラクタRAM26介さずに直接アクセスして液晶表示部20に画像制御する構成としてもよい。
また、CDROM読出装置28に対して脱着交換可能にされるCDROM27は、パチンコ機の電源投入、一般入賞の成立、始動口9への入賞、大当り成立の有無、入賞球の特定領域通過の有無、大入賞口10の連続開放動作回数の別等の一連のパチンコ遊技のステップ各々に対して、映像ステップ(映像ストーリ展開)の異なる各別複数種類を、例えば、上気のような時代劇ストーリの他、西部劇ストーリ、旅行ルート展開等を予め準備可能とする構成としてもよい。
上記した発明の一実施形態においては、基本映像の設定のために、キャラクタROM21を設けたが、キャラクタROM21のキャラクタデータもCDROM27において設定する構成としてもよい。
本発明のパチンコ機によれば、図柄表示装置の表示画面上に表示する図柄を作成するための図柄データを専用に予め記憶した補助記憶手段を図柄表示装置本体及びパチンコ機が備えた制御部とは別に設け、パチンコ機において発生する遊技の態様に対応して補助記憶手段から図柄データを選択し、表示画面上に図柄の表示を行う表示制御手段を図柄表示装置本体に配備したので、表示画面上に表示する図柄を作成するための図柄データの記憶領域を確保して図柄データの個数の増加を可能とし、表示画面サイズの大きな液晶表示画面を用いることを可能となることにより、鮮明かつ詳細な表示図柄を遊技者に提供することができる。
また、補助記憶手段に対して記憶媒体を脱着交換することにより、表示画面上で表わす動画の設定変更が可能である。
さらに、CDROMを介した補助記憶装置を採用する構成をとれば、極めて高い図柄データの記憶容量に基づく図柄の設定が可能となり、実写写真画像に近い動画の表示を実現することが可能である。