JP4302553B2 - 画像形成装置及び画像形成装置の2次転写出力制御方法 - Google Patents

画像形成装置及び画像形成装置の2次転写出力制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4302553B2
JP4302553B2 JP2004054284A JP2004054284A JP4302553B2 JP 4302553 B2 JP4302553 B2 JP 4302553B2 JP 2004054284 A JP2004054284 A JP 2004054284A JP 2004054284 A JP2004054284 A JP 2004054284A JP 4302553 B2 JP4302553 B2 JP 4302553B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image forming
secondary transfer
image
transfer bias
transfer member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004054284A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005242170A (ja
Inventor
和親 佐伯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2004054284A priority Critical patent/JP4302553B2/ja
Publication of JP2005242170A publication Critical patent/JP2005242170A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4302553B2 publication Critical patent/JP4302553B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成装置の2次転写出力制御方法に関する。
従来、電子写真方式のカラータイプの画像形成装置においては、プリント速度の速い装置として、YMCK(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)4色分のトナーに対する画像形成動作を並行して行えるタンデム方式の画像形成装置が普及している。
タンデム方式の画像形成装置では、4色に対応する4個の感光体を中間転写ベルトなどの中間転写体に沿って配置している。そして、フルカラーの画像形成では、感光体にトナー像を形成し、このトナー像を1次転写バイアスローラによって中間転写体上に順次1次転写する。そして、この中間転写上の重ね画像を2次転写バイアスローラによって用紙などの記録材上に2次転写させるようにしている。1次及び2次転写の際には、1次転写バイアスローラ及び2次転写バイアスローラに、転写のために規定の転写バイアスが印加されている。
このようなタンデム方式の画像形成装置では、単色画像を形成する場合でも全ての感光体が常に中間転写体に当接して、画像形成動作毎に回転する。つまり、画像形成には使用されない感光体までもが中間転写体に当接して回転する。これにより、感光体の表面、中間転写体の表面及び感光体クリーニングブレードの摩耗や劣化が促進されてしまう。
このような問題を解決するために、各感光体と中間転写体との接離状態を可変とした画像形成装置がある。このような画像形成装置では、使用するトナー(色)が異なる複数の画像形成モードのなかからある画像形成モードを選択し、選択した画像形成モードに応じた感光体のみを中間転写体に当接させて画像形成を行う。例えば、特許文献1では、各感光体に配設される転写バイアスローラを感光体に対して接離可能とし、画像形成に必要な感光体のみにバイアスローラを当接させるようにしている。また、特許文献2では、中間転写体を複数の感光体に対して接離可能な構成とし、単色モードの時には黒画像形成用の感光体のみを中間転写体に当接させ、フルカラーモード時には全ての感光体に対して中間転写体を当接させるようにしている。
このような複数の画像形成モードを有する画像形成装置では、中間転写体上のトナー画像を記録材に2次転写する際の2次転写バイアス値が、画像形成モード毎に設定されている。例えばフルカラーモード、単色モードにそれぞれ対応させて設定されている。
ところで、温度や湿度などの周囲環境が変化すると、2次転写バイアスローラの電気抵抗値が変化し、これにより、中間転写体から記録材へのトナー像の転写状態が変化してしまう。このような周囲環境の変化などに対応するために、画像形成装置では、転写バイアスをフィードバック方式で定期的に最適なものに更新している。例えば、電源投入時毎、画像形成動作前毎などに、2次転写バイアスローラの電気抵抗に関する電気抵抗データを計測し、この計測したデータに基づいて、画像形成モード毎に2次転写バイアス値を算出している。そして、2次転写バイアス値を画像形成動作時に2次転写バイアスローラに印加するようにしている。
特開平10−221920号公報 特開2001−242680公報 特許第2579137号公報 特開平8−292655号公報 特開平5−11562号公報 特開2002−229344号公報
この2次転写バイアス値の算出は、例えばフルカラーモードに対する算出を行った後に、単色モードに対する算出を行っている。
ここで、図9は2次転写バイアスローラの検出電圧と2次転写バイアス値(電圧)との関係を示すグラフである。2次転写バイアスローラに印加するバイアスとして例えば電圧を採用する場合のその電圧の算出方法を説明する。まず、画像形成装置をフルカラーモードと同じ状態とし、1次転写バイアスローラ及び2次転写バイアスローラを規定の電流値で定電流制御し、このときの2次転写バイアスローラでの発生電圧を検出する。このようにして検出した電圧とフルカラーモード用の規定の制御式とにより、フルカラーモードでの2次転写バイアス値(電圧)を算出する。
そして、単色モードに対しては、上記の算出の際に得られた2次転写バイアスローラの検出電圧と単色モード用の規定の制御式とにより、単色モードでの2次転写バイアス値(電圧)を算出する。
しかしながら、このようにして求めた単色モードの2次転写電圧によって2次転写を実行するとバイアス過剰による転写不良が発生してしまうという問題がある。
本発明の目的は、画像形成モード毎に2次転写バイアス値を設定する画像形成装置において、各画像形成モードの2次転写バイアス値を最適にすることである。
請求項1記載の発明は、複数の像担持体を備え、画像形成モードに応じてトナー像を形成する前記像担持体を選択し、前記像担持体上のトナー像を1次転写バイアスが印加された1次転写体によって中間転写体に1次転写し、前記中間転写体上のトナー像を2次転写バイアスが印加された2次転写体によって記録材に転写する画像形成動作を実行する画像形成装置において、前記1次転写体及び前記2次転写体にバイアスを印加する転写バイアス印加部と、前記2次転写体の電気抵抗に関する物理量を該2次転写体が前記中間転写体に当接した状態の下で計測する計測器と、各画像形成モード毎に、前記中間転写体に対する前記1次転写体と前記像担持体との接離状態を当該画像形成モードと同じ条件にして、前記2次転写体と当該画像形成モードで使用する前記1次転写体とに前記転写バイアス印加部によって規定のバイアスを印加し、このときの前記物理量を前記計測器によって取得する取得手段と、取得した各画像形成モードの前記物理量に基づいて、各画像形成モードの2次転写バイアス値を算出する算出手段と、を備える。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体と前記中間転写体とは、接離自在に設けられている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の画像形成装置において、画像形成モードには、前記像担持体のうち黒トナーが使用される前記像担持体を前記中間転写体に当接させて画像形成動作を実行する単色モードと、全ての前記像担持体を前記中間転写体に当接させて画像形成動作を実行する複数色モードと、がある。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一記載の画像形成装置において、前記取得手段は、前記2次転写体に印加するバイアスを定電流とし、前記物理量は、電圧値であり、前記算出手段は、2次転写バイアス値として電圧値を算出する。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記2次転写体に印加するバイアスを定電圧とし、前記物理量は、電流値であり、前記算出手段は、2次転写バイアス値として電流値を算出する。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一記載の画像形成装置において、前記中間転写体は、単一の層により形成された無端状の中間転写ベルトである。
請求項7記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一記載の画像形成装置において、前記中間転写体は、複数の層により形成された無端状の中間転写ベルトである。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一記載の画像形成装置において、前記中間転写体は、ドラム状に形成された中間転写ドラムである。
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8の何れか一記載の画像形成装置において、前記2次転写体は、回転自在な弾性ローラである。
請求項10記載の発明は、請求項1ないし9の何れか一記載の画像形成装置において、前記トナーは、重合法で製造された重合トナーである。
請求項11記載の発明は、請求項1ないし10の何れか一記載の画像形成装置において、前記トナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にある。
請求項12記載の発明の画像形成装置の2次転写出力制御方法は、複数の像担持体を備え、画像形成モードに応じてトナー像を形成する前記像担持体を選択し、前記像担持体上のトナー像を1次転写バイアスが印加された1次転写体によって中間転写体に1次転写し、前記中間転写体上のトナー像を2次転写バイアスが印加された2次転写体によって記録材に転写する画像形成動作を実行する画像形成装置において用いられ、各画像形成モード毎に、前記中間転写体に対する前記1次転写体と前記像担持体との接離状態を当該画像形成モードと同じ条件にして、前記2次転写体と当該画像形成モードで使用する前記1次転写体とに転写バイアス印加部によって規定のバイアスを印加し、このときの前記2次転写体の電気抵抗に関する物理量を該2次転写体が前記中間転写体に当接した状態の下で計測器によって取得するステップと、取得した各画像形成モードの前記物理量に基づいて、各画像形成モードの2次転写バイアス値を算出するステップと、算出した2次転写バイアス値を画像形成動作おいて前記2次転写体に印加するステップと、を含む。
本発明によれば、画像形成モード毎に2次転写バイアス値を設定する画像形成装置において、各画像形成モードの2次転写バイアス値を最適にすることができる。これにより、転写効率の高い良好な画像を記録材に形成することができる。
本発明の第1の実施の形態を図1ないし図5に基づいて説明する。図1は本実施の形態の画像形成装置であるタンデム方式のフルカラープリンタ1の内部の概略構造を示す側面図である。
このフルカラープリンタ1の装置本体2の内部には、画像形成部3、光書込ユニット4、給紙カセット5、定着装置6等が収納されている。
画像形成部3は、4つの作像ユニット7Y,7M,7C,7K、これらの作像ユニット7の下側に位置する中間転写ユニット8、2次転写体である2次転写バイアスローラ9等から構成されている。なお、符号におけるY,M,C,Kの添え字は各々イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(黒)の色を意味する。
4つの作像ユニット7Y,7M,7C,7Kは、添え字に対応した各々異なる色のトナー像を形成する。これら4つの作像ユニット7の構造は同じあり、回転自在な像担持体である円筒形の感光体10、この感光体10の周囲に静電写真プロセスの順に配置された帯電ローラ11、現像装置12、クリーニング装置13等により構成されている。4つの感光体10は互いに平行であって等間隔に配置されている。感光体10は、画像形成動作の際に、モータM1(図3参照)によって例えば周速150mm/secで回転駆動される。
帯電ローラ11は、感光体10に圧接されており、感光体10に対して従動回転する。そして、帯電ローラ11は、図示しない高圧電源によりACおよびDCバイアスが印加されることで、感光体10の表面を一様に表面電位−500Vに帯電する。
現像装置12は、二成分非磁性接触現像を実行する。これらの現像装置12は、図示しない高圧電源から供給される所定の現像バイアスによって、感光体10の表面に形成された静電潜像をトナー像として顕像化する。本実施の形態では、トナーとして重合法によって生成された重合トナーが採用されている。
クリーニング装置13は、感光体10の表面の転写残トナーのクリーニングを行なう。
中間転写ユニット8には、中間転写体である無端状の中間転写ベルト14が設けられている。中間転写ベルト14は、駆動ローラ15、支持ローラ16,17により張架されている。そして、中間転写ベルト14は、モータM2(図3参照)によって回転駆動されるようになっている。
中間転写ベルト14は、PI(ポリイミド)にカーボンブラックを添加した単層構造の構成とされ、その厚みは100μmに調整されている。ところで、中間転写ベルト14の体積抵抗率および表面抵抗率は、体積抵抗率が10〜1012Ωcm、かつ表面抵抗率が10〜1015Ω/□の範囲であることが望ましい。中間転写ベルト14の体積抵抗率および表面抵抗率が上述した範囲を超えると、転写に必要なバイアスが高くなり、電源コストの増大を招くため好ましくない。また、転写工程、記録材剥離工程などで発生する放電によって中間転写ベルト14の表面の帯電電位が高くなり、かつ自己放電が困難になるため中間転写ベルト14の除電手段を設ける必要が生じる。また、体積抵抗率および表面抵抗率が上記範囲を下回ると、帯電電位の減衰が早くなるため自己放電による除電には有利となるが、転写時の電流が面方向に流れるためトナー飛び散りが発生してしまう。したがって、中間転写ベルト14の体積抵抗率および表面抵抗率は上記範囲内が望ましい。
なお、このときの中間転写ベルト14の抵抗値としては、次の測定方法による抵抗値である。即ち、デジタル超高抵抗微少電流計(アドバンテスト社製:R8340A)にプローブ(内側電極直径50mm,リング電極内径60mm:JIS-K6911準拠)を接続し、中間転写ベルト14の表裏に1000V(表面抵抗率は500V)の電圧を印加してdischarge 5sec、charge 10secで測定を行ない、その測定時の環境は22℃55%RHに固定して場合の抵抗である。
中間転写ベルト14の内側には、1次転写体である4つの1次転写バイアスローラ18Y,18M,18C,18Kが設けられている。4つの1次転写バイアスローラ18Y,18M,18C,18Kは、中間転写ベルト14を介して各々感光体10Y,10M,10C,10Kの転写位置に対向配置されている。1次転写バイアスローラ18は、転写バイアス印加部を構成する1次転写バイアス印加部19(図3参照)によって1次転写バイアスが印加され、感光体10の表面のトナー画像を中間転写ベルト14の表面に転写する。ここで、1次転写バイアス印加部19は、高圧電源である。
1次転写バイアスローラ18Y,18M,18Cは、保持部材20によって一体に保持されて、この保持部材20の移動によって中間転写ベルト14に対して接離する。そして、保持部材20がカム21,22の変位によって上方へ移動されることで、1次転写バイアスローラ18Y,18M,18Cが上方へ移動する。この状態では、1次転写バイアスローラ18Y,18M,18Cによって上方へ押された中間転写ベルト14が感光体10に当接する。また、保持部材20がカム21,22の変位によって下方へ移動することで、1次転写バイアスローラ18Y,18M,18Cが下方へ移動する。この状態では、1次転写バイアスローラ18Y,18M,18Cによって上方へ押されていない中間転写ベルト14が感光体10から離反する。このような中間転写ベルト14の感光体10に対する接離は、画像形成モードに応じて選択される。
1次転写バイアスローラ18Kは、保持部材23によって保持されて、この保持部材23の移動によって中間転写ベルト14に対して接離する。そして、保持部材23がカム24の変位によって上方へ移動されることで、1次転写バイアスローラ18Kが上方へ移動する。この状態では、1次転写バイアスローラ18Kによって上方へ押された中間転写ベルト14が感光体10に当接する。また、保持部材23がカム24の変位によって下方へ移動することで、1次転写バイアスローラ18Kが下方へ移動する。この状態では、1次転写バイアスローラ18Kによって上方へ押されていない中間転写ベルト14が感光体10から離反する。中間転写ベルト14の感光体10Kからの離反は、感光体10Kや中間転写ベルト14の交換などでの着脱時のみ実行される。
この中間転写ユニット8の脇には、中間転写ベルト14をクリーニングするクリーニング装置25が設けられている。
2次転写バイアスローラ9は、中間転写ベルト14を介して支持ローラ16に対向配置されている。2次転写バイアスローラ9は、SUS等の金属製芯金上に、導電性材料によって所定の抵抗値に調整されたウレタン等の弾性体を被覆することで構成されている。2次転写バイアスローラ9は、転写バイアス印加部を構成する2次転写バイアス印加部31によって2次転写バイアスが印加され、中間転写ベルト14とで挟持した記録材である用紙Sに中間転写ベルト14上のトナー画像を2次転写する。ここで、2次転写バイアス印加部31は高圧電源である。2次転写バイアスローラ9には、2次転写バイアス印加部31を介して計測器32が接続されている。この計測器32は、2次転写バイアスローラ9の電気抵抗に関わる物理量である電流値や電圧値を計測するものである。
ここで、2次転写バイアスローラ9の上述した弾性体の抵抗値は、10〜1010Ωに調整されている。この抵抗値が上記範囲を超えると電流が流れ難くなるため、必要な転写性を得る為にはより高電圧を印加しなければならなくなり、電源コストの増大を招く。また、高電圧を印加する必要が生じるため転写部ニップ前後の空隙にて放電が起こり、ハーフトーン画像上に放電による白ポチ抜けが発生する。これは低温低湿環境で顕著である。逆に、当該抵抗値が上記範囲を下回ると同一画像上に存在する複数色画像部(例えば3色重ね像)と単色画像部との転写性が両立できなくなる。これは、2次転写バイアスローラ9の抵抗値が低い為、比較的低電圧で単色画像部を転写するのに十分な電流が流れるが、複数色画像部を転写するには単色画像部に最適な電圧よりも高い電圧値が必要となるため、複数色画像部を転写できる電圧に設定すると単色画像では転写電流過剰となり転写効率の低減を招くからである。なお、このときの2次転写バイアスローラ9の抵抗値としては、次の測定方法による抵抗値である。抵抗値の測定は、導電性の金属製板に2次転写バイアスローラ9を設置し、芯金両端部に片側4.9N(両側で合計9.8N)の荷重を掛けた状態にて、芯金と前記金属製板との間に1000Vの電圧を印加した時に流れる電流値から算出する。なお、この2次転写バイアスローラ18の抵抗測定時も、環境を22℃55%RHに固定して行った。本実施例では2次転写バイアスローラ9の抵抗を前述の方法で測定したときに7.8LogΩとなるように調整した。
なお、上述した1次転写バイアスローラ18も上述した2次転写バイアスローラ9と同様の構成である。これは中間転写ベルト14を挟んで感光体10に当接しているため、1次転写バイアスローラ18に適度な弾性層が無いと1次転写のニップが確保できないためである。また、その抵抗範囲も上述した理由から同様の範囲であることが望ましい。本実施の形態では、1次転写バイアスローラ18の抵抗値を前述の方法で測定したときに7.0LogΩとなるように調整した。
光書込ユニット4は作像ユニット7の上側に配置され、YMCK各色毎の画像データに対応するレーザ光を各感光体10の表面に向けて照射し、各感光体10の表面に静電潜像を形成する。この光書込ユニット4としては、レーザ光源、ポリゴンミラー等を用いたレーザスキャン方式のものを示しているが、LEDアレイと結像手段とを組合せた方式のものを用いてもよい。
給紙カセット5内には用紙Sが収容保持され、この用紙Sはピックアップローラ33により一枚ずつ分離して給紙される。一枚ずつ分離給紙された用紙Sは、給紙搬送ローラ34、レジストローラ35によって、2次転写位置に搬送される。
定着装置6は、トナー像が転写された用紙Sに熱と圧力とを加えることによりそのトナー像を用紙Sに定着する。
図3はフルカラープリンタ1の電装系を示すブロック図である。フルカラープリンタ1は、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)40を備えており、このマイコン40が各部を駆動制御する。マイコン40は、各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)41、コンピュータプログラムなどの固定的データを格納するROM(Read Only Memory)42、各種データを書き換え自在に格納するRAM(Read Only Memory)43などから構成されている。このマイコン40には、モータ制御部44を介したモータM1,M2などの各種モータM、1次転写バイアス印加部19、2次転写バイアス印加部31、計測器I/O45を介した計測器32、操作制御部46を介した操作部47などが接続されている。
このフルカラープリンタ1では、画像形成モードとして、単色モード、フルカラーモードを有し、これらの画像形成モードが操作部47にて選択可能である。単色モードはブラック(黒)1色の画像を形成する画像形成モードである。フルカラーモードは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の画像を重ねて形成する画像形成モードである。また、以後、単色モードをモード1、フルカラーモードをモード2とも呼ぶ。なお、画像形成モードとしては、上記2つの画像形成モードに限るものではなく、ブラック以外の単色モード、2色を使用する2色モード、3色を使用する3色モードなどを設定可能としてもよい。
そして、単色モード(モード1)の場合には、図2に示すように、ブラック以外の1次転写バイアスローラ18Y,18M,18Cはカム21,22により感光体10から離間する方向に退避させられ、1次転写バイアスローラ18Kのみがカム24によって感光体10Kの方向に押圧されている。これにより、1次転写バイアスローラ18Kと感光体10Kとが中間転写ベルト14に当接し中間転写ベルト14を挟み込む。他の感光体10Y,10M,10C及び1次転写バイアスローラ18M,18Cは、中間転写ベルト14から離反した状態となる。なお、1次転写バイアスローラ18Yは、この場合でも中間転写ベルト14に当接している。そして、このモード1では、ブラック用の感光体10K以外のカラー用の感光体10Y,10M,10Cは回転も行なわない。
フルカラーモード(モード2)の場合には、図1に示すように、全ての1次転写バイアスローラ18Y,18M,18C,18Kがカム21,22,24によって感光体10の方向に押圧されている。これにより、1次転写バイアスローラ18Y,18M,18C,18Kと感光体10Y,10M,10C,10Kとが中間転写ベルト14に当接し中間転写ベルト14を挟み込む。
次に、フルカラープリンタ1の画像形成動作について説明する。画像形成動作は、上述したように画像形成モードに応じた色の感光体10を中間転写ベルト14に当接させた状態で行われる。光書込ユニット4の半導体レーザから画像データに応じたレーザ光が出射され、このレーザ光が各感光体10の表面に照射されることにより帯電済みの各感光体10の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像に対して各現像装置12から供給されたトナーが付着し、トナー像として顕像化される。このトナー像は、感光体10と同期して移動する中間転写ベルト14の表面に1次転写バイアスが印加された各1次転写バイアスローラ18の転写作用で順次1次転写される。このように各感光体10の表面に形成された異なる色のトナー像が中間転写ベルト14上に順次重ね合わせて1次転写されることにより、中間転写ベルト14上にはカラートナー像が形成される。なお、単色モードの場合には色は一つとなりトナー像の重ね合わせは無い。
中間転写ベルト14上のトナー像は、給紙カセット5から給紙されて2次転写バイアスローラ9と中間転写ベルト14との間の転写位置に送り込まれた用紙Sに2次転写される2次転写は、2次転写バイアスが印加された2次転写バイアスローラ9の転写作用で実行される。カラートナー像が転写された用紙Sは定着装置6で定着処理され、定着処理後に装置本体2に設けられた図示しない排紙トレイに排紙される。
次に、この画像形成動作で使用される2次転写バイアスローラ9に印加する2次転写バイアスの算出処理を説明する。この処理はマイコン40がコンピュータプログラムに従って実行する。算出処理では、モード1及びモード2に対する2次転写バイアス値を算出する。
図4は2次転写バイアス値の算出処理の流れを示すフローチャートである。この2次転写バイアス値の算出処理は、フルカラープリンタ1の電源オンによる立ち上がり動作毎、画像形成動作の実行前毎に行われる。
まず、2次転写バイアス値の算出開始の規定のタイミングになったか否かを判断する(ステップS1)。転写バイアス値の算出開始の規定のタイミングは、前述したように、フルカラープリンタ1の電源オンによる立ち上がり動作の開始、画像形成動作の実行前である。
2次転写バイアス値の算出開始の規定のタイミングになった場合には(ステップS1のY)、中間転写ベルト14に対する感光体10と1次転写バイアスローラ18との接離状態を2次転写バイアス値の算出対象となる画像形成モードと同じ状態とする(ステップS2)。ここでは、モード1、モード2の順で2次転写バイアス値の算出を実行するものとする。そこで、始めのルーチンでは、中間転写ベルト14に対する感光体10と1次転写バイアスローラ18との接離状態をモード1における接離状態と同じにする。即ち、カム21,22,24を駆動して感光体10Kと1次転写バイアスローラ18Y,18Kのみを中間転写ベルト14に当接させ、他は離反させる(図2参)。そして、次のルーチンでは、中間転写ベルト14に対する感光体10と1次転写バイアスローラ18との接離状態をモード2と同じにする。即ち、カム21,22,24を駆動して全ての感光体10と1次転写バイアスローラ18とを中間転写ベルト14に当接させる(図1参照)。
次に、2次転写バイアスローラ9の電気抵抗データを取得する(ステップS3、取得手段)。電気抵抗データは、2次転写体バイアスローラの電気抵抗に関わる物理量であって、本実施の形態では、電圧値である。電気抵抗データ(電圧値)の取得は、2次転写バイアス印加部31により2次転写バイアスローラ9を規定の電流値(例えば10μA)で定電流制御し、同時に、1次転写バイアスローラ18Kを規定の1次転写バイアス(例えば15μA)で定電流制御する。そして、この時の2次転写バイアスローラ9での発生電圧を計測器32によって計測し取得する。
次に、取得した2次転写バイアスローラ9の電気抵抗データ(電圧値)と規定の制御式とから当該画像形成モードでの2次転写バイアス値として2次転写電圧値を算出する(ステップS4、算出手段)。ここで、図5は2次転写バイアスローラ9の検出電圧と2次転写バイアス値(電圧値)との関係を示すグラフである。例えば、算出対象モードがモード1である場合には、検出電圧に対して単色制御式を当てはめてモード1での2次転写バイアス値として2次転写電圧値を算出する。本実施の形態では、モード1の2次転写電圧の最適値は900Vとなる。また、算出対象モードがモード2である場合には、検出電圧に対してフルカラー制御式を当てはめてモード2での2次転写バイアス値として2次転写電圧値を求める。本実施の形態では、モード2の2次転写電圧値の最適値は1800Vとなる。このようにして求めた2次転写バイアス値(電圧値)を画像形成モードに関連付けしてRAM43に記憶させる。
次に、全ての画像形成モードに対して2次転写バイアス値(電圧値)の算出を実行したか否かを判定し(ステップS5)、残りの画像形成モードがある場合には(ステップS5のN)、ステップS2に戻りその画像形成モードに対する2次転写バイアス値を算出する。このようにして全ての画像形成モード(モード1,モード2)の2次転写バイアス値(電圧値)を算出してRAM43に記憶させる。そして、前述して画像形成動作を実行するときには、実行する画像形成モードでの2次転写バイアス値をRAM43から取得する。これにより、各画像形成モードで、最適な2次転写バイアス値が使用されることとなる。
ここで、図5に示したように、モード1とモード2とでは、2次転写バイアスローラ9の電気抵抗データ(電圧)が異なるものとなる。従来では、フルカラーモード(モード1)で計測した2次転写バイアスローラの電気抵抗データ(電圧)から、単色モード(モード2)の2次転写バイアス(例えば電圧)を求めている。これを図5を参照して説明すると、モード2で検出された電圧値を単色制御式に当てはめて2次転写バイアス値を求めているので(図中一点鎖線)、2次転写バイアス値が1200Vという過剰なものとなってしまい、バイアス過剰による転写不良が発生する。
モード1とモード2とで2次転写バイアスローラ9の電気抵抗データ(電圧値)が異なる理由を考察する。まず、1次転写バイアスローラ18に1次転写バイアス(電流)が印加されると、この1次転写電流が中間転写ベルト14を経由して2次転写バイアスローラ9に伝わる。これにより、2次転写バイアスローラ9に1次転写バイアスローラ18からの電流分が上乗せされる。この現象は、特に中間転写ベルト14の体積抵抗が低いほど発生し易い。ところで、モード1とモード2とでは、1次転写バイアスが印加される1次転写バイアスローラ18Y,18M,18C,18Kの数が異なる。モード1では1つであり、モード2では4つである。従って、モード1とモード2とでは、1次転写バイアスローラ18から2次転写バイアスローラ9に伝わる電流の大きさが異なるものとなる。これにより、モード1とモード2とでは、2次転写バイアスローラ9の電気抵抗データが異なるものとなって検出される。このように、画像形成モードによって2次転写バイアスローラ9の抵抗値が見かけ上異なるものになるにも関わらず、従来では、ある画像形成モードで検出した2次転写バイアスローラ9の電気抵抗データを他のモードにおいても使用したために、上述したような問題が発生してしまっていた。さらには、画像形成に関係ない像担持体や1次転写バイアスローラ18の中間転写ベルト14に対する接離状態も2次転写バイアスへ伝わる1次転写電流の大きさが変化する。
これに対して、本実施の形態では、上述したように、各画像形成モードの2次転写バイアス値を算出する際には、中間転写ベルト14に対する感光体10と1次転写バイアスローラ18との接離状態を、2次転写バイアス値算出対象の画像形成モードと同じ条件にしている。そして、2次転写バイアスローラ9と当該画像形成モードで使用する1次転写バイアスローラ18とに規定のバイアスを印加し、このときの2次転写バイアスローラ9の電気抵抗データを計測して、この電気抵抗データに基づいて、各画像形成モードの2次転写バイアス値を算出している。これにより、各画像形成モードに最適な2次転写バイアスを正確に求めることができる。よって、転写効率の高い良好な画像を用紙Sに形成することができる。
また、本実施の形態では、感光体10と中間転写ベルト14とが接離自在に設けられており、画像形成モードには、感光体10のうち黒トナーが使用される感光体10Kを中間転写ベルトに当接させて画像形成動作を実行する単色モードと、全ての感光体10を中間転写ベルト14に当接させて画像形成動作を実行する複数色モードと、があることにより、画像形成モードによっては使用しない感光体10、現像装置12、クリーニング装置13などの摩耗や劣化を防止することができ、これにより、長期に亘り良好なフルカラー画像を得ることができる。
また、本実施の形態では、2次転写バイアス算出処理において、2次転写バイアスローラ9に印加するバイアスを定電流とし、2次転写バイアスローラ9の電気抵抗に関する物理量として電圧値を採用し、2次転写バイアス値として電圧値を算出することにより、中間転写ベルト14の体積抵抗のバラツキや2次転写バイアスローラ9の抵抗のバラツキに対しても最適な2次転写バイアス値を算出することができる。
また、本実施の形態では、中間転写体は、単一の層により形成された無端状の中間転写ベルト14であることにより、低コストながら良好なフルカラー画像を得ることができる。
また、本実施の形態では、2次転写体は、回転自在な弾性ローラである2次転写バイアスローラであることにより、安定した2次転写ニップが得られ、かつ用紙Sの安定搬送も可能となるので、良好なフルカラー画像を得ることができる。
また、本実施の形態では、トナーは、重合法で製造された重合トナーであることにより、粒径の安定した小粒径トナーであるので、高精細で良好なフルカラー画像を得ることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を図4及び図6に基づいて説明する。前述した実施の形態と同じ部分は同一符号で示し、説明も省略する(以降の実施の形態も同様)。
本実施の形態は、第1の実施の形態に対して、2次転写バイアスローラ9に印加する2次転写バイアス値の算出処理が異なる。具体的には、図4で示したステップ3以降が異なる。ステップS3での2次転写バイアスローラ9の電気抵抗データの取得では、電気抵抗データとして、電流値が採用されている。電気抵抗データの取得は、2次転写バイアス印加部31により2次転写バイアスローラ9を規定の電圧値で定電圧制御し、同時に、1次転写バイアスローラ18に規定の1次転写バイアスを印加する。そして、この時の2次転写バイアスローラ9での発生電流を計測器32によって計測し取得する。
次に、取得した2次転写バイアスローラ9の電気抵抗データ(電流値)と規定の制御式とから当該画像形成モードでの2次転写バイアス値として2次転写電流値を算出する(ステップS4)。ここで、図6は本実施の形態の2次転写バイアスローラ9の検出電流と2次転写バイアス(電流)との関係を示すグラフである。例えば、算出対象モードがモード1である場合には、検出電流に対して単色制御式を当てはめてモード1での2次転写バイアス値として2次転写電流値を算出する。このようにして求めた2次転写電流値を画像形成モードに関連付けしてRAM43に記憶させる。
このようなステップS2〜S4の処理をモード1とモード2とに対し実行する。これによりモード1とモード2に対する2次転写バイアス値(電流値)がRAM43に記憶される。そして、前述して画像形成動作を実行するときには、実行する画像形成モードでの2次転写バイアス値(電流値)をRAM43から取得する。これにより、各画像形成モードで、最適な2次転写バイアス値が使用されることとなる。よって、転写効率の高い良好な画像を記録材に形成することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
本実施の形態は、中間転写ベルト14が単一の層ではなく、複数の層から形成されている点が上述した実施の形態に対して異なる。中間転写ベルト14は、基層となる樹脂フィルム層上に弾性層を積層して形成されている。
弾性層の材料としては、例えば、ゴム、エラストマー、樹脂等が使用可能である。ゴム、エラストマーとしては、例えば、天然ゴム、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンコポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、アクリロニトリルブタジエンゴム、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、水素化ニトリルゴム及び熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル系及びフッ素樹脂系)等から1種類あるいは2種類以上を用いることができる。
また、樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ケトン樹脂、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体及びスチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体及びスチレンアクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂及びアクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂及び変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等から1種類あるいは2種類以上を用いることができる。
また、中間転写ベルト14の電気抵抗を調整するために、前述したゴム、エラストマーおよび樹脂に各種導電剤を添加することも可能である。導電剤としては、例えば、カーボン、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化チタン等の金属酸化物、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアニリン、ポリビニルピロール、ポリジアセチレン、ポリエチレンイミン、含硼素高分子化合物及びポリピロール等の導電性高分子化合物等から1種類あるいは2種類以上を用いることができる。
さらに、弾性体層上に感光体10の汚染(ブリード)防止、トナー固着(フィルミング)防止、トナーの帯電制御、表面抵抗の調整、摩擦係数の制御等の目的で、種々の樹脂からなる表面被覆層を形成することが好ましい。
この表面被覆層を形成する樹脂としては、公知の材料から適宜選定して用いることができ、具体的には、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、ケトン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリブタジエン樹脂、塩素化ポリエチレン、塩化ビニリデン樹脂、アクリル・ウレタン樹脂、アクリル・シリコーン樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル樹脂、スチレン・アクリル樹脂、スチレン・ブタジエン樹脂、スチレン・マレイン酸樹脂、エチレン・アクリル樹脂などが使用でき、これらの1種又は2種以上を混合して用いることができる。
このように本実施の形態では、中間転写体が複数の層により形成された無端状の中間転写ベルト14であることにより、表面の離型性を高めることができ、よって、転写効率の高い良好なフルカラー画像を得ることができる。
なお、上述した各実施の形態では、中間転写体として無端状の中間転写ベルト14を例に説明したが、これに限るものではない。中間転写体としては、ドラム状に形成された中間転写ドラムであってもよい。この場合には、中間転写ベルト14の張架のために必要であった各種のローラが不要であるので、低コストな画像形成装置を提供することができる。
上述した各実施の形態で使用するトナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図7、図8は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナー形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)/AREA}×(100π/4) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体10との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体10との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。これにより、転写効率の高い良好なフルカラー画像を得ることができる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
本発明の第1の実施の形態のフルカラープリンタの内部の概略構造を示す側面図である。 単色モードでのフルカラープリンタの内部の概略構造を示す側面図である。 フルカラープリンタの電装系を示すブロック図である。 2次転写バイアス算出処理の流れを示すフローチャートである。 2次転写バイアスローラの検出電圧と2次転写バイアス(電圧)との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態の2次転写バイアスローラの検出電流と2次転写バイアス(電流)との関係を示すグラフである。 トナーの形状係数SF−1を説明するための説明図である。 トナーの形状係数SF−2を説明するための説明図である。 従来の2次転写バイアスローラの検出電圧と2次転写バイアス(電圧)との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 フルカラープリンタ(画像形成装置)
9 2次転写バイアスローラ(2次転写体)
10 感光体(像担持体)
14 中間転写ベルト(中間転写体)
18 1次転写バイアスローラ(1次転写体)
19 1次転写バイアス印加部(転写バイアス印加部)
31 2次転写バイアス印加部(転写バイアス印加部)
32 計測器
ステップS3 取得手段
ステップS4 算出手段

Claims (12)

  1. 複数の像担持体を備え、画像形成モードに応じてトナー像を形成する前記像担持体を選択し、前記像担持体上のトナー像を1次転写バイアスが印加された1次転写体によって中間転写体に1次転写し、前記中間転写体上のトナー像を2次転写バイアスが印加された2次転写体によって記録材に転写する画像形成動作を実行する画像形成装置において、
    前記1次転写体及び前記2次転写体にバイアスを印加する転写バイアス印加部と、
    前記2次転写体の電気抵抗に関する物理量を該2次転写体が前記中間転写体に当接した状態の下で計測する計測器と、
    各画像形成モード毎に、前記中間転写体に対する前記1次転写体と前記像担持体との接離状態を当該画像形成モードと同じ条件にして、前記2次転写体と当該画像形成モードで使用する前記1次転写体とに前記転写バイアス印加部によって規定のバイアスを印加し、このときの前記物理量を前記計測器によって取得する取得手段と、
    取得した各画像形成モードの前記物理量に基づいて、各画像形成モードの2次転写バイアス値を算出する算出手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記像担持体と前記中間転写体とは、接離自在に設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 画像形成モードには、
    前記像担持体のうち黒トナーが使用される前記像担持体を前記中間転写体に当接させて画像形成動作を実行する単色モードと、
    全ての前記像担持体を前記中間転写体に当接させて画像形成動作を実行する複数色モードと、
    があることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記取得手段は、前記2次転写体に印加するバイアスを定電流とし、
    前記物理量は、電圧値であり、
    前記算出手段は、2次転写バイアス値として電圧値を算出する、ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記2次転写体に印加するバイアスを定電圧とし、
    前記物理量は、電流値であり、
    前記算出手段は、2次転写バイアス値として電流値を算出する、ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一記載の画像形成装置。
  6. 前記中間転写体は、単一の層により形成された無端状の中間転写ベルトである、ことを特徴とする請求項1ないし5の何れか一記載の画像形成装置。
  7. 前記中間転写体は、複数の層により形成された無端状の中間転写ベルトである、ことを特徴とする請求項1ないし5の何れか一記載の画像形成装置。
  8. 前記中間転写体は、ドラム状に形成された中間転写ドラムである、ことを特徴とする請求項1ないし5の何れか一記載の画像形成装置。
  9. 前記2次転写体は、回転自在な弾性ローラである、ことを特徴とする請求項1ないし8の何れか一記載の画像形成装置。
  10. 前記トナーは、重合法で製造された重合トナーである、ことを特徴とする請求項1ないし9の何れか一記載の画像形成装置。
  11. 前記トナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にある、ことを特徴とする請求項1ないし10の何れか一記載の画像形成装置。
  12. 複数の像担持体を備え、画像形成モードに応じてトナー像を形成する前記像担持体を選択し、前記像担持体上のトナー像を1次転写バイアスが印加された1次転写体によって中間転写体に1次転写し、前記中間転写体上のトナー像を2次転写バイアスが印加された2次転写体によって記録材に転写する画像形成動作を実行する画像形成装置において用いられ、
    各画像形成モード毎に、前記中間転写体に対する前記1次転写体と前記像担持体との接離状態を当該画像形成モードと同じ条件にして、前記2次転写体と当該画像形成モードで使用する前記1次転写体とに転写バイアス印加部によって規定のバイアスを印加し、このときの前記2次転写体の電気抵抗に関する物理量を該2次転写体が前記中間転写体に当接した状態の下で計測器によって取得するステップと、
    取得した各画像形成モードの前記物理量に基づいて、各画像形成モードの2次転写バイアス値を算出するステップと、
    算出した2次転写バイアス値を画像形成動作おいて前記2次転写体に印加するステップと、
    を含むことを特徴とする画像形成装置の2次転写出力制御方法。
JP2004054284A 2004-02-27 2004-02-27 画像形成装置及び画像形成装置の2次転写出力制御方法 Expired - Fee Related JP4302553B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004054284A JP4302553B2 (ja) 2004-02-27 2004-02-27 画像形成装置及び画像形成装置の2次転写出力制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004054284A JP4302553B2 (ja) 2004-02-27 2004-02-27 画像形成装置及び画像形成装置の2次転写出力制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005242170A JP2005242170A (ja) 2005-09-08
JP4302553B2 true JP4302553B2 (ja) 2009-07-29

Family

ID=35023948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004054284A Expired - Fee Related JP4302553B2 (ja) 2004-02-27 2004-02-27 画像形成装置及び画像形成装置の2次転写出力制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4302553B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007171915A (ja) 2005-11-22 2007-07-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成方法
KR101417793B1 (ko) * 2007-05-15 2014-07-10 삼성전자주식회사 화상형성장치의 전사전압 제어방법
JP5725837B2 (ja) * 2010-12-17 2015-05-27 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP5896796B2 (ja) * 2012-03-16 2016-03-30 シャープ株式会社 画像形成装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3248047B2 (ja) * 1994-11-17 2002-01-21 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP3346091B2 (ja) * 1995-04-25 2002-11-18 富士ゼロックス株式会社 トナー像転写装置及びこれを用いた転写電圧制御方法
JPH10186898A (ja) * 1996-12-27 1998-07-14 Murata Mach Ltd 画像記録装置
JPH10239944A (ja) * 1997-02-24 1998-09-11 Konica Corp カラー画像形成装置
JP2001242680A (ja) * 1999-06-14 2001-09-07 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び該装置に用いるユニット装置、並びにベルト装置
JP4461653B2 (ja) * 2001-08-20 2010-05-12 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 画像形成装置
JP2003207981A (ja) * 2002-01-10 2003-07-25 Canon Inc 画像形成装置および画像形成装置の制御方法およびプログラムおよび記憶媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005242170A (ja) 2005-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5279224B2 (ja) 画像形成装置
US20070286621A1 (en) Image forming apparatus
US8532518B2 (en) Image forming apparatus
JP2006349967A (ja) 画像形成装置
JP2004145294A (ja) 画像形成装置
CN102778831A (zh) 图像形成设备
US20160195837A1 (en) Image forming apparatus
JP2007079071A (ja) 画像形成装置
JP2006243514A (ja) カラー画像形成装置
US7424233B2 (en) Image forming apparatus for forming images with at least two process speeds
JP2004325793A (ja) 画像形成装置
JP4110035B2 (ja) 画像形成装置
US9507295B2 (en) Image forming apparatus
JP2007025086A (ja) 画像形成装置
JP4302553B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成装置の2次転写出力制御方法
JP2006195143A (ja) 画像形成装置
JP2010117636A (ja) 画像形成装置
JP2000075689A (ja) 画像形成装置
JPH10293480A (ja) 画像形成装置
JP2000010416A (ja) 画像形成装置
JP2014081493A (ja) 画像形成装置
US20160202652A1 (en) Image forming apparatus
US9081334B2 (en) Image forming apparatus
JP2002365937A (ja) 画像形成装置
JP5459607B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20051021

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060602

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060626

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20060922

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090316

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090421

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090422

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130501

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140501

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees