JP4302425B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、上下一対の電極ユニットを備えたプラズマ処理装置に関し、特にその電極構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一対の電極を上下に対向配置させたプラズマ処理装置は、公知である(例えば特許文献1)。かかるプラズマ処理装置では、上側電極を架台の上端部やハウジングの天板などに吊り下げることにより、下側電極の上方に対向させるのが、一般的である。
【0003】
【特許文献1】
特許第3040358号公報(第11頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような吊り下げ構造では、上下の電極どうしの位置決め精度を確保するのが面倒であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明は、プラズマ処理のための上下一対の電極ユニットを備えたプラズマ処理装置において、上側の電極ユニットが、導電性の上側電極本体と、この上側電極本体を保持する上側保持部とを有し、下側の電極ユニットが、導電性の下側電極本体と、この下側電極本体を保持する下側保持部とを有し、上側保持部の下側部に被受け部が設けられ、下側保持部の上側部に上記被受け部を位置決め状態で載置して支持する受け部が設けられ、上記被受け部と受け部のうち一方が、嵌合凹部を有し、他方が、上記嵌合凹部に嵌め込まれる嵌合凸部を有し、上記上側電極ユニットが、水平に延びるとともにその長手方向の両端に上記被受け部が設けられ、下側電極ユニットが、上側電極ユニットと同方向に延びるとともにその長手方向の両端に上記受け部が設けられており、上記上下の電極ユニットの長手方向の一端の上記嵌合凹部と上記嵌合凸部の嵌合部分と他端の上記嵌合凹部と上記嵌合凸部の嵌合部分との間には、上記長手方向と直交する水平方向にまっすぐ貫通する隙間が形成され、更に、ワーク搬送機構を備え、表面処理の実行中、上側電極ユニットと下側電極ユニットが位置固定されるとともに、上記ワーク搬送機構によって処理対象の板状ワークが上記下側電極ユニットから僅かに上へ離れた水平姿勢で上記長手方向と直交する水平方向に沿って上記隙間に通されることを特徴とする。
これによって、上側電極ユニットを下側電極ユニット上に載置するだけで容易に位置決めすることができる。
【0006】
上記被受け部と受け部のうち一方が、嵌合凹部を有し、他方が、上記嵌合凹部に嵌め込まれる嵌合凸部を有していることにより、上下の電極ユニットどうしの位置決め固定を一層容易化できる。
【0007】
上記上側電極ユニットが、水平に延びるとともにその長手方向の両端に上記被受け部が設けられ、下側電極ユニットが、上側電極ユニットと同方向に延びるとともにその長手方向の両端に上記受け部が設けられており、さらに、処理対象の板状ワークを水平姿勢で、かつ上記長手方向と直交する水平方向に沿って電極ユニットどうしの間に通すように送るワーク搬送機構を備えていることにより、上下の電極ユニットどうしの位置決め固定作業が容易になるだけでなく、上側電極ユニットを下側電極ユニット上に安定して支持することができる。しかも、これら電極ユニットの長手方向の中間部には、短手方向の両側に開口する隙間を確実に形成でき、これをプラズマ処理空間となすことができる。そして、電極ユニットの一体化状態を維持したまま、板状ワークをこれら電極ユニット間の処理空間に通すことができ、プラズマ処理操作を容易に行うことができる。
【0008】
上記上側電極ユニットの一側部には、プラズマ処理のためのガスの吹出しユニットが設けられ、これにより、上記吹出しユニットが、上側電極ユニットを介して下側電極ユニットに支持されていることが望ましい。
これによって、上側電極ユニットの位置決めと同時に吹出しユニットの位置決めをも行なうことができる。
【0009】
さらに、上記上側電極ユニットの吹出しユニットとは逆側部には、上下の電極ユニット間を通過後のガスを吸込む吸込みユニットが設けられ、これにより、上記吸込みユニットが、上側電極ユニットを介して下側電極ユニットに支持されていることが望ましい。
これによって、上側電極ユニットの位置決めと同時に吹出しユニットと吸込みユニットの位置決めをも行なうことができるだけでなく、上側電極ユニットの片側に吹出しユニットの荷重を掛ける一方、逆側に吸込みユニットの荷重を掛けることができ、荷重のバランスをとることができる。
【0010】
ここで、上記上側電極ユニットが、水平に延びるとともに長手方向の両端に上記被受け部が設けられ、下側電極ユニットが、上側電極ユニットと同方向に延びるとともに長手方向の両端に上記受け部が設けられており、さらに、処理対象の板状ワークを水平姿勢で、かつ上記長手方向と直交する水平方向に沿って電極ユニットどうしの間に通すように送るワーク搬送機構を備え、上記上側電極ユニットの上記ワーク送り方向に沿って手前側に、上記吹出しユニットが設けられていることが望ましく、向こう側に、上記吹出しユニットが設けられていることが望ましい。
これによって、板状ワークの送り方向とガスの流れ方向とを一致させることができ、ワークの送りによりガス流が乱れたりワークの幅方向(送り方向と直交する方向)に沿ってガス状態が不均一になったりするのを防止でき、処理ムラを確実に防止でき、プラズマ表面処理を確実に良好に行なうことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は、例えば液晶パネル用の石英ガラスなどの板状物をワークW(被処理物)とし、これを例えばプラズマ洗浄するための常圧プラズマ処理装置M1を示したものである。プラズマ処理装置M1は、一対の電極ユニット10,20と、ガス源30,31と、電界印加手段40と、ワーク送り機構50とを備えている。電界印加手段40によって電極ユニット10,20間に例えばパルス状の電界が印加される。これによって、グロー放電が起き、電極ユニット10,20間が常圧プラズマ空間1aとなる。このプラズマ空間1aにガス源10の処理ガスが導入されてプラズマ化されるとともに、送り機構50によってワークWが送られて来、常圧下でプラズマ洗浄(プラズマ処理)が行なわれることになる。
【0012】
プラズマ処理装置M1の電極構造について説明する。
図1および図2に示すように、装置M1の電極ユニット10,20は、上下に一対をなす平行平板電極構造をなしている。上側の電極ユニット10(一方の電極)の電極本体11には、上記電界印加手段40に接続され、下側の電極ユニット20(他方の電極)の電極本体21は、アース線41を介して接地されている。これによって、上側が電界印加電極(ホット電極)となり、下側が接地電極(アース電極)となっている。なお、この極性は、上下逆になっていてもよい。
【0013】
上側電極ユニット10の構成を説明する。
図1〜図3に示すように、ユニット10は、上記電極本体11と、この電極本体11を保持するホルダ12(上側保持部の主構成要素)と、誘電体板13とを有している。上側電極本体11は、ステンレスやアルミニウム等の導電金属で構成され、断面四角形状をなして左右(図1において紙面と直交する方向)に長く延びている。
【0014】
電極本体11の内部には、1条の冷媒通路11aと、2条の吸引路11bが形成されている。なお、これら路11a,11bの数は、上記に限定されるものではないことは言うまでもない。冷媒通路11aには、電極本体11を温調するための冷媒(例えば水)が通されるようになっている。各吸引路11bは、電極本体11の長手方向に沿って延びるヘッダ路11cと、このヘッダ路11cから分岐された多数の吸引孔11dとを有している。ヘッダ路11cの一端部は、吸引管61を介して真空吸引ポンプ60に接続されている。吸引孔11dは、ヘッダ路11cの長さ方向に沿って等間隔置きに配されている。各吸引路11dは、ヘッダ路11cから下方に延び、電極本体11の下面へ達している。
【0015】
上側電極の固体誘電体層としての誘電体板13は、電極本体11とは別体のセラミックや石英ガラス等の誘電体によって構成され、左右に細長い平板状をなしている。この誘電体板13が、電極本体11の下面に宛がわれるとともに、その左右両端部が下側電極ユニット20に誘電スペーサ29を介して支持されている。この誘電体板13によって、電極本体11からのアーク放電が防止されるようになっている。誘電体板13は、電極本体11の下面より大きな面積を有し、その周縁部が、電極本体11の周縁から大きく突出されている。これによって、アーク放電を確実に防止できるようになっている。真空ポンプ60を駆動すると、吸引路11bが真空引きされ、誘電体板13が電極本体11の下面に吸着されるようになっている。これによって、誘電体板13の左右両側部だけでなく、中央側においても電極本体11に密着させて隙間が空かないようにすることができ、電極本体11と誘電体板13との間でアークが発生するのを確実に防止することができる。
【0016】
上側電極のホルダ12は、絶縁性樹脂で構成され、左右に細長い容器状をなしている。詳述すると、ホルダ12の下面には、本体収容凹部12aが形成され、この凹部12aに電極本体11が収容されている。凹部12aの周縁には、浅い凹部12bが形成されている。この凹部12bに、誘電体板13の本体11周縁部からの突出部分が収容されている。
なお、上側電極ユニット10の支持構造については、本発明の要旨に係るものであるので、追って詳述する。
【0017】
次に、下側の電極ユニット20について説明する。
図1、図2、図4に示すように、ユニット20は、上記の電極本体21と、この電極本体21を保持するホルダ22(下側保持部)と、誘電体板23とを有している。下側電極本体21は、ステンレスやアルミニウム等の導電金属で構成され、断面四角形状をなして上側の本体11と同方向(左右)に長く延びている。
【0018】
電極本体21の内部には、1条の冷媒通路21aと、2条の吸引路21bが形成されている。勿論、これら路21a,21bの数は任意である。冷媒通路21aには、水などの温調用冷媒が通されるようになっている。各吸引路21bは、電極本体21の長手方向に沿って延びるヘッダ路21cと、このヘッダ路21cから分岐された多数の吸引孔21dとを有している。ヘッダ路21cの一端部は、吸引管62を介して上記真空ポンプ60に接続されている。吸引孔21dは、ヘッダ路21cの長さ方向に沿って等間隔置きに配されている。これら吸引路21dは、ヘッダ路21cから上方に延び、電極本体21の上面へ達している。
【0019】
下側電極の固体誘電体層としての誘電体板23は、電極本体21とは別体のセラミックや石英ガラス等の誘電体によって構成され、左右に細長い平板状をなしている。誘電体板23は、電極本体21の上面より大きな面積を有し、その周縁部が、電極本体21の周縁から大きく突出されている。この誘電体板23が、電極本体21の上面に宛がわれている。真空ポンプ60を駆動すると、吸引路21bが真空引きされ、誘電体板23が電極本体21の下面に吸着されるようになっている。これによって、アーク放電を確実に防止できるようになっているのは、上側電極と同様である。
【0020】
下側電極のホルダ22は、絶縁性樹脂で構成され、左右に細長い容器状をなしている。詳述すると、ホルダ22の上面には、本体収容凹部22aが形成され、この凹部22aに電極本体21が収容されている。凹部22aの周縁には、浅い凹部22bが形成されている。この凹部22bに、誘電体板23の周縁部分が収容されている。
【0021】
上下の電極ユニット10間には、薄く左右に細長い隙間が形成されている。この隙間が、上記プラズマ処理空間1aとなっている。図1に示すように、この空間1aの前後の縁は、開口されている。空間1aの手前側(図1において左側)の開口が、ワークWの挿入口および処理ガスの流入口となり、向こう側(図1において右側)の開口が、ワークWの送出口および処理済みのガスの排出口となっている。
【0022】
次に、プラズマ処理空間1aへのガス導入構造について説明する。
図1および図3に示すように、上側電極ユニット10の手前側(図1において左側)には、吹出しユニット16が設けられ、向こう側(図1において右側)には、吸込みユニット17が設けられている。
なお、これら吹出し・吸込みユニット16,17の支持構造については、後述する。
【0023】
ガス吹出しユニット16には、処理ガス導入路16x(処理ガス吹出し手段)と、カーテンガス導入路16y(カーテンガス吹出し手段)とが形成されている。処理ガス導入路16xは、上記処理ガス源30に処理ガス供給管32を介して連なる受容れポート16aと、このポート16aに連なるとともに左右に長いチャンバー16bと、このチャンバー16bの略全長域にわたって等間隔置きに配された多数の吹出し孔16cとを有している。吹出し孔16cは、チャンバー16bから後方のプラズマ処理空間1aへ向けて斜め下に延び、吹出しユニット16の電極ユニット10寄りの下面(一方の電極の手前側(一側部)の傍ら)に開口している。これによって、処理ガス源30の処理ガスが、ポート16aを経てチャンバー16bで左右長手方向に均一化された後、吹出し孔16cから斜め下後方へ吹出され、プラズマ処理空間1aに導入されるようになっている。
なお、吹出し孔16cは、チャンバー16bの略全長域にわたるスリット状をなしていてもよい。後述する吹出し孔16fおよび吸込み孔17cにおいても同様である。
【0024】
ガス吹出しユニット16の内部において処理ガス導入路16xの手前側に上記カーテンガス導入路16yが配されている。カーテンガス導入路16yは、上記カーテンガス源31にカーテンガス供給管33を介して連なる受容れポート16dと、このポート16dに連なるとともに左右に長いチャンバー16eと、このチャンバー16eの略全長域にわたって等間隔置きに配された多数の吹出し孔16fとを有している。吹出し孔16fは、チャンバー16bからまっすぐ下に延び、上記処理ガスの吹出し孔16cより手前側のユニット16下面に開口している。これによって、ガス源31のカーテンガスが、ポート16dを経てチャンバー16eで左右長手方向に均一化された後、吹出し孔16fから下方へ吹出されるようになっている。
なお、カーテンガスには、窒素などの不活性ガスを用いるのが望ましい。処理ガスとして窒素などを用いる場合には、2つのガス源30,31に共通の単一ガス源を設け、この単一ガス源から各導入路16x、16yに分配されるようにしてもよい。
処理ガスとカーテンガスとによって、特許請求の範囲の「プラズマ処理のためのガス」が構成されている。
【0025】
吸込みユニット17には、ガス吸込み路17xが形成されている。ガス吸込み路17xは、上記ガス導入路16xを前後に反転させた形状をなしている。すなわち、ガス吸込み路17xは、吸込みユニット17の電極ユニット10寄りの下面(一方の電極の向こう側(他側部)の傍ら)から斜めに延びる吸込み孔17cと、左右に長いチャンバー17bと、排出ポート17aとを有し、この排出ポート17aが、排気管64を介して排気ポンプ65に連ねられている。排気ポンプ65の駆動によって、空間1aの処理済みのガスが、吸込み路17xを経て排出されるようになっている。
なお、ポンプ65は、上記誘電体板13,23の吸着用ポンプ60と共通の真空吸引ポンプを用いることにしてもよい。
【0026】
次に、ワーク送り機構50について説明する。
図1および図4に示すように、ワーク送り機構50は、下側電極ユニット20の手前側(ガス吹出しユニット16の下側)に設けられた左右一対のフレーム55と、これらフレーム55間に水平に架け渡されるとともに互いに前後に離間配置された複数の軸部材51(回転軸)と、各軸部材51の長手方向に離れて複数配置されたコロ52とを有している。板状ワークWは、これらコロ52の上に水平に置かれ、コロ52の回転によって処理空間1aへ向けて水平に送られるようになっている。
なお、同様の送り機構が、下側電極ユニット20の向こう側(後側)にも設けられ、ワークWを水平姿勢を維持したままで処理空間1aから排出できるようになっている。
【0027】
ワーク送り機構50の下側部、すなわちワークWの水平移動平面より下側であって下側電極ユニット20の手前側は、空間s1になっている。ワーク送り機構50は、この空間s1の雰囲気を処理ガス流から隔てる縁切り構造になっている。
詳述すると、ワーク送り機構50の左右のフレーム55には、縁切り板53(縁切り部材)が水平に架け渡されている。縁切り板53の電極ユニット側の端面(後端面)は、下側電極ユニット20のホルダ22の手前側の側面に突き当てられている。縁切り板53の上面は、下側電極ユニット20の上面と略面一をなしている。
【0028】
縁切り板53には、前後に細長い挿通孔53aが複数、分散して形成されている。各孔53aにコロ52が通されている。これらコロ52が、縁切り板53の上面から僅かに突出されている。これによって、コロ52上のワークWと縁切り板53の上面との間の隙間が可及的に小さく設定されている。すなわち、縁切り板53は、ワークWの移動する水平面に下側から可及的に近接して配されている。
縁切り板53によって、ワーク送り機構50の下側部空間s1が処理ガスの吹出し孔16cからの吹出し流から縁切りされ、空間s1の雰囲気が処理ガスの吹出し流に巻き込まれるのを防止できるようになっている。
【0029】
さらに、ガス吹出しユニット16と縁切り板53との間に形成された空間の左右両端部には、閉塞部材54が、ガス吹出しユニット16と縁切り部材53とに挟まれるようにして設けられている。閉塞部材54は、ガス吹出しユニット16の前後方向の全長に及んでいる。これによって、該空間の左右両端部が、閉塞部材54によって塞がれている。よって、ガス吹出しユニット16と縁切り板53との間の両端部より外側の雰囲気についても処理ガス吹出し流に巻き込まれるのを防止できるようになっている。
【0030】
さらに、縁切り板53の電極ユニットとは逆側の端面(前端面)は、ガス吹出しユニット16より突出されている。これによって、縁切り板53が、吹出し孔16fから真下へ向かうカーテンガスの吹出し軸g1を横切っている。よって、縁切り板53ないしはワークWの上側の雰囲気が、ガス吹出しユニット16と縁切り板53ないしはワークWとの間を通って処理ガス吹出し流に巻き込まれるのを防止できるようになっている。
なお、ワーク送り機構50の軸部材51およびコロ52は、縁切り板53より手前にも延々と配置されている。
【0031】
本発明の要旨に係る電極支持構造を説明する。
プラズマ処理装置M1のベースBに下側電極ユニット20が支持されている。この下側電極ユニット20に上側電極ユニット10が支持されている。
【0032】
詳述すると、図2、図4、図5に示すように、下側の電極ホルダ22の左右両端部には、嵌合凸部22x(受け部)が上に突出するようにして形成されている。一方、図2、図3、図5に示すように、上側の電極ホルダ12の左右両端部には、段差12cが形成されるとともに、この段差12cと面一の下面を有するサイドプレート15が宛がわれている。この段差12cとサイドプレート15の中間部とによって、上側電極ユニット10の嵌合凹部10x(被受け部)が構成されている。(サイドプレート15の中間部は、ホルダ12と協働して、特許請求の範囲の「上側保持部」の構成要素となっている。)この嵌合凹部10xに嵌合凸部22xが嵌め込まれるようにして、上側電極ユニット10の両端部が、下側電極ユニット20上に位置決め状態で載置されている。この位置決め載置状態で、上下の電極ユニット10(具体的には上下の誘電体板13,23)の長手方向の中間部どうしの間に、上記プラズマ処理空間1aが形成されるようになっている。
なお、下側電極のホルダ22と上側電極のサイドプレート15とは、垂直サイドプレート25によって連結されている。
【0033】
さらに、上側電極ユニット10を介して、上記吹出しユニット16と吸込みユニット17が、下側電極ユニット20に支持されている。詳述すると、図1および図3に示すように、上側電極ユニット10の手前側の側面に、ガス吹出しユニット16が当接され、向こう側の側面に、吸込みユニット17が当接されている。一方、図3に示すように、上記左右一対のサイドプレート15は、水平をなして、上側電極ユニット10の前後に延出されている。そして、これら水平サイドプレート15の手前側への延出部分にガス吹出しユニット16が連結されて支持され、向こう側(後側)への延出部分に吸込みユニット17が連結されて支持されている。
【0034】
作用を説明する。
プラズマ処理装置M1においては、下側電極ユニット20の嵌合凸部22xを上側電極ユニット10の嵌合凹部10xに嵌め込みながら、下側電極ユニット20の上に上側電極ユニット10を載置するだけで、上側電極ユニット10を容易に位置決めして固定することができる。
嵌合凸部22xと嵌合凹部10xがユニット10,20の長手方向の両端部に配置されているので、嵌め合わせが容易なだけでなく、上側電極ユニット10を下側電極ユニット20上に安定して支持することができる。また、電極ユニット10,20の長手方向の中間部には、前後に開口する隙間を形成して、これをプラズマ処理空間1aとなすことができ、電極ユニット10,20の一体化状態を維持したまま、板状ワークWをこれら電極ユニット間の処理空間1aに通すことができる。これによって、プラズマ処理操作を容易に行うことができる。
また、誘電体板13,23などのメンテナンスの際は、上側電極ユニット10を持ち上げるだけで、上下の電極ユニット10,20どうしを簡単に分離できる。これによって、誘電体板13,23を簡単に取り出すことができ、汚れを落としたり傷みがひどいときは交換したりすることができる。
【0035】
さらに、上側電極ユニット10にガス吹出しユニット16と吸込みユニット17を一体に連結することにより、上側電極ユニット10の位置決めと同時に、吹出しユニット16および吸込みユニット17の位置決めをも行なうことができる。また、上側電極ユニット10の手前側に吹出しユニット16の荷重を掛ける一方、その逆側に吸込みユニット17の荷重を掛けることができ、荷重のバランスをとることができる。
【0036】
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の改変をなすことができる。
例えば、上側電極ユニットに嵌合凸部を設け、下側電極ユニットに嵌合凹部を設けてもよい。
ワーク形状の「板状」には、シート状ないしはフィルム状も含まれる。
処理ガスの流れ方向とワークの送り方向が、互いに対向していたり、交差(直交)していたりしてもよい。
本発明は、常圧下だけでなく、減圧下でのプラズマ処理にも適用でき、グロー放電だけでなく、コロナ放電や沿面放電によるプラズマ処理にも適用でき、洗浄だけでなく、成膜、表面改質、アッシング、エッチング等の種々のプラズマ処理に遍く適用できる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上側電極ユニットを下側電極ユニット上に載置するだけで容易に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る常圧プラズマ処理装置を前後に切断した概略断面図である。
【図2】上記プラズマ処理装置の上下の電極ユニットを左右に切断した断面図である。
【図3】上記プラズマ処理装置の上側電極ユニットとガス吹出しユニットと吸込みユニットの底面図である。
【図4】上記プラズマ処理装置の上側電極ユニットとワーク送り機構の平面図である。
【図5】上記上下の電極ユニットを分離して示す図2相当の断面図である。
【符号の説明】
M1 常圧プラズマ処理装置
1a プラズマ処理空間(電極ユニットどうしの間の隙間)
10 上側電極ユニット
11 上側電極本体
12 ホルダ(上側保持部の主構成要素)
15 サイドプレート(上側保持部の構成要素の一部)
10x 嵌合凹部(被受け部)
16 ガス吹出ユニット
17 吸込みユニット
20 下側電極ユニット
21 下側電極本体
22 ホルダ(下側保持部)
22x 嵌合凸部(受け部)
50 ワーク送り機構
W 板状ワーク
Claims (3)
- プラズマ処理のための上下一対の電極ユニットを備えたプラズマ処理装置において、上側の電極ユニットが、導電性の上側電極本体と、この上側電極本体を保持する上側保持部とを有し、下側の電極ユニットが、導電性の下側電極本体と、この下側電極本体を保持する下側保持部とを有し、上側保持部の下側部に被受け部が設けられ、下側保持部の上側部に上記被受け部を位置決め状態で載置して支持する受け部が設けられ、上記被受け部と受け部のうち一方が、嵌合凹部を有し、他方が、上記嵌合凹部に嵌め込まれる嵌合凸部を有し、上記上側電極ユニットが、水平に延びるとともにその長手方向の両端に上記被受け部が設けられ、下側電極ユニットが、上側電極ユニットと同方向に延びるとともにその長手方向の両端に上記受け部が設けられており、上記上下の電極ユニットの長手方向の一端の上記嵌合凹部と上記嵌合凸部の嵌合部分と、他端の上記嵌合凹部と上記嵌合凸部の嵌合部分との間には、上記長手方向と直交する水平方向にまっすぐ貫通する隙間が形成され、更に、ワーク搬送機構を備え、表面処理の実行中、上側電極ユニットと下側電極ユニットが位置固定されるとともに、上記ワーク搬送機構によって処理対象の板状ワークが上記下側電極ユニットから僅かに上へ離れた水平姿勢で上記長手方向と直交する水平方向に沿って上記隙間に通されることを特徴とするプラズマ処理装置。
- 上記上側電極ユニットの一側部には、プラズマ処理のためのガスの吹出しユニットが設けられ、これにより、上記吹出しユニットが、上側電極ユニットを介して下側電極ユニットに支持されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- さらに、上記上側電極ユニットの吹出しユニットとは逆側部には、上下の電極ユニット間を通過後のガスを吸込む吸込みユニットが設けられ、これにより、上記吸込みユニットが、上側電極ユニットを介して下側電極ユニットに支持されていることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理装置。
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|---|---|---|---|
| JP2003124348A JP4302425B2 (ja) | 2003-04-28 | 2003-04-28 | プラズマ処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP2003124348A JP4302425B2 (ja) | 2003-04-28 | 2003-04-28 | プラズマ処理装置 |
Publications (2)
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