JP4301788B2 - 画像調整方法及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式による画像調整方法及び画像形成装置に関し、より詳しくは、複数の色成分画像を記録但体上に重ね合わせて多色画像を形成する際に生じる、多色画像の色ずれを自動的に調整する画像調整方法及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカラー複写機、デジタルカラープリンタ等の画像形成装置は、入力されたデータを各色成分に分解して画像処理を施した後、各色成分毎の画像を重ね合わせて多色画像を形成する。多色画像の形成に際して、各色成分の画像が正確に重ね合わされない場合、形成される多色画像に色ずれが発生し、画質の低下を招くことがある。特に、多色画像の形成速度を向上するために、各色成分毎に画像形成部を設けた画像形成装置では、各画像形成部にて各色成分の画像が形成され、該各色成分の画像が順次重ね合わせられることによって多色画像が形成される。このような画像形成装置では、各色成分の画像の転写位置にずれが生じやすく、多色画像の色ずれが大きな問題となっている。
【0003】
そこで、画像形成装置は、各色成分の画像を精度よく重ね合わせるために、多色画像の色ずれを補正する色合わせ調整を行って、色ずれのない良好な多色画像を形成している。色合わせ調整は、通常、基準となる色成分の画像形成位置に対する他の色成分の画像形成位置のずれを、光学式の検出器を用いて検出する。そして、この検出結果に基づいて補正量を決定し、この補正量に応じて、各色成分の画像の転写位置が一致するように、各色成分の画像を形成するタイミングを調整する。補正量を決定するために、一般的には、各色成分の画像を同じタイミングで転写し、各色成分の転写位置間の距離を検出する、又は、各色成分が重ね合わされた多色画像の濃度を測定している。
【0004】
例えば、各色成分の画像の転写位置間の距離を検出し、検出された転写位置のずれ量に基づいて補正を行う画像形成装置が開示されている(特許文献1参照)。特許文献1では、基準となる色成分にて形成された画像と、他の色成分にて形成された画像との距離を検出器によって検出し、検出された距離に基づいて各色成分の画像の転写位置のずれ量を決定し、色ずれを補正している。
【0005】
また、各色成分の画像が重ね合わされた多色画像の濃度を測定し、測定した濃度が、各色成分の画像が正確に重なった状態の濃度になるように色ずれの補正を行う画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。前記画像形成装置は、補正精度を向上するために、各色成分の画像を、複数の同一の画像を繰り返すことによって形成している。前記公報では、同一の画像として、ライン状の画像を複数形成し、多色ライン画像の濃度を検出器によって検出して、各色成分のライン画像の重なり状態を求めている。そして、検出器によって検出される多色ライン画像の濃度が所定の濃度範囲になった状態を、各色成分の該ライン画像が正確に重なり合った状態とみなし、この重なり合った状態にて画像形成が行われるように補正を施して、色合わせ調整を行っている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−213940号公報
【特許文献2】
特開2000−81744号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、形成された画像の位置又は濃度を測定して、基準となる色画像に対して補正を要する色画像の位置関係を検出し色合わせ調整を行う場合、特許文献1に記載された画像形成装置は、ライン画像の位置を検出するので形成するライン画像は少なくて済むが、特許文献2に記載された画像形成装置のようにライン状の画像を複数形成し、多色ライン画像の濃度を検出器によって検出して、各色成分のライン画像の重なり状態を求める方式の場合には、各色成分のライン画像の形成量が検出器のサンプリング周期に影響され、サンプリング周期が短い時にはライン画像の形成数量を少なくできるが、サンプリング周期が長い場合にはライン画像の形成数量を多くしなければならない。検出器のサンプリング周期は制御手段の動作クロックに基づいて設定されるが、通常、制御手段は画像形成装置の状態を把握するために装置内に設置されている検出手段等の入出力を常時監視しており、外部からの指示に即対応できるように、各種検出手段等からの信号に対して待機状態にある。そのため、色合わせ調整の実施時にライン画像の検出サンプリング周期を短く設定できずに、ライン画像の形成量が多くなってしまうだけでなく、調整時間も長くなってしまうという問題がある。また、調整に時間を要する場合にはサンプリング数を少なくせざるを得ないために高精度の検出ができない等の問題がある。
【0008】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、色合わせ調整に使用しない検出器等の入出力機器の監視等を無視することで、ライン画像の検出サンプリング周期を短くしライン画像を形成する現像剤の節約ができると共に、短時間で色合わせ調整が実行できる画像調整方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
本発明の他の目的は、サンプリング数を増加することができ高精度の検出にて精度の高い調整が行える画像調整方法及び画像形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像調整方法は、複数の色成分画像を転写手段により転写し、転写した各色成分画像の重なり状態を検出手段により検出し、検出した結果に基づき、各色成分画像を良好に重なり合わせるべく、画像転写位置を調整する画像調整方法において、各色成分画像の重なり状態を検出すべき旨の情報を受付け、前記情報を受付けた場合、前記検出手段の制御、及び前記検出手段による結果の受付け以外を停止することにより、前記検出手段による検出周期が停止前と比較して短くなるように停止後の検出周期を設定し、設定した検出周期にて各色成分画像の重なり状態の検出を開始することを特徴とする。
【0011】
本発明にあっては、各色成分画像を転写してそれらの重なり状態を検出する際、検出手段の制御、及び検出手段による検出結果以外を停止するようにしている。したがって、色成分画像の検出及び調整に関する制御手段、センサ類以外のものを制御する必要がなくなるため、色成分画像の検出及び調整に対して集中的に制御でき、その結果、調整時間を短縮することが可能となる。また、色成分画像の検出を集中的に制御できるため、検出周期を短くすることができ、高精度の調整が可能となる。
【0012】
本発明に係る画像形成装置は、開閉可能になしてある筐体を備え、複数の色成分画像を各色成分毎に転写して重ね合わせることにより画像を形成する画像形成装置において、各色成分画像の重なり状態を検出すべき旨の情報を受付ける受付手段と、転写した各色成分画像の重なり状態を検出する検出手段と、該検出手段の動作を制御する制御手段と、前記筐体の開閉を検知する検知手段と、前記情報を受付けた場合、前記制御手段による前記検出手段の制御、前記検出手段による検出結果の受付け、及び前記検知手段による検知結果の受付け以外を停止することにより、前記検出手段による検出周期が停止前と比較して短くなるように停止後の検出周期を設定する手段とを備え、設定した検出周期にて各色成分画像の重なり状態の検出を開始するようにしてあることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、各色成分画像を転写してそれらの重なり状態を検出する際、検出手段の制御、検出手段による検出結果、筐体の開閉に係る検知結果以外を停止するようにしている。したがって、色成分画像の検出及び調整に関する制御手段、センサ類以外のものを制御する必要がなくなるため、色成分画像の検出及び調整に対して集中的に制御でき、その結果、調整時間を短縮することが可能となる。また、色成分画像の検出を集中的に制御できるため、検出周期を短くすることができ、高精度の調整が可能となる。
【0014】
本発明に係る画像形成装置は、前記検出手段は、各色成分画像の重なり状態を所定周期にて検出すべくなしてあることを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、各色成分画像の重なり状態を所定周期にて検出しているため、その周期を短く設定することによって、色成分画像の重なり状態が高精度に検出される。また、検出周期が短い場合、各色成分画像の形成量を減じることができるため、現像剤の節約、及び調整時間の短縮化を図ることができる。
【0016】
本発明に係る画像形成装置は、転写された各色成分画像を記録但体上に定着させる定着手段と、該定着手段へ給電する手段とを備えており、各色成分画像を転写して重なり状態を検出する際、前記定着手段への給電を停止すべくなしてあることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、各色成分画像の重なり状態の検出の際、必ずしも転写した色成分画像を定着させる必要はないため、定着手段への給電を停止することにより消費電力を抑えることができ、定着手段近傍の温度上昇を防止することができる。また、定着手段を制御する必要がなくなるため、各色成分画像の重なり状態の検出を集中的に行うことができ、例えば、検出周期を短くすることによって高精度に検出を行うことができる。
【0018】
本発明に係る画像形成装置は、前記定着手段の周囲の温度を下げるべく設けられた冷却手段と、該冷却手段へ給電する手段とを備えており、各色成分画像を転写して重なり状態を検出する際、前記冷却手段への給電を停止すべくなしてあることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、定着手段の周囲の温度を下げるように設けられた冷却ファン又は換気ファンのような冷却手段を備えており、各色成分画像の重なり状態を検出する際に冷却手段への給電を停止するようにしている。定着手段への給電を停止した場合、画像形成装置内の温度が下降傾向になるため、冷却手段への給電も停止可能となる。また、冷却手段への給電を停止することで消費電力を低く抑えることができるとともに、各色成分画像の重なり状態の検出を集中的に行うことができる。
【0020】
本発明に係る画像形成装置は、各色成分画像を転写して重なり状態を検出する際、前記定着手段への給電を停止した後、前記冷却手段への給電を停止すべく制御する手段を更に備えることを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、定着手段への給電を停止した後、冷却手段への給電を停止するようにしている。そのため、冷却手段への給電の停止に伴う一時的な温度上昇が防止される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る画像形成装置の全体構成を示す断面図である。図中100は、本発明に係る画像形成装置であり、具体的にはデジタルカラープリンタ、デジタルカラー複写機、又はそれらの複合機である。画像形成装置100は、図1に示すように、画像形成ステーション80と、転写搬送ベルトユニット8と、レジストレーション検出センサ21と、温湿度センサ22とを備えている。
【0023】
画像形成装置100の画像形成ステーション80は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いて多色画像を形成するために、各色に応じた4種類の潜像を形成する露光ユニット1a,1b,1c,1d、各色の潜像を現像する現像器2a,2b,2c,2d、感光体ドラム3a,3b,3c,3d、クリーナユニット4a,4b,4c,4d、帯電器5a,5b,5c,5dを備えている。なお、各符号に付したa、b、c、dの記号は、それぞれブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色に対応するように記載している。
以下では、特定の色に対応する部材を指定して説明する場合を除いて、各色に対して設けられている部材をまとめて、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5と記載する。
【0024】
露光ユニット1は、EL(Electro Luminescence)、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子をアレイ状に並べた書込みヘッド又はレーザ照射部、及び反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)である。図1に示した画像形成装置100ではLSUを用いている。露光ユニット1は、入力される画像データに応じて露光することにより、感光体ドラム3上に画像データに応じた静電潜像を形成する。
現像器2は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像を各色のトナーによって顕像化する。感光体ドラム3は、画像形成装置100の中心部に配置され、表面にて、入力される画像データに応じた静電潜像又はトナー像を形成する。クリーナユニット4は、感光体ドラム3上の表面に形成された静電潜像を現像し、転写した後に、残留した感光体ドラム3上のトナーを除去および回収する。
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。帯電器5は、感光体ドラム3に接触するローラ型やブラシ型の他に、感光体ドラム3に接触しないチャージャー型等が用いられる。図1に示した画像形成装置100ではチャージャー型帯電器を用いている。
【0025】
感光体ドラム3の下方には転写搬送ベルトユニット8が配置される。転写搬送ベルトユニット8は、転写ベルト7、転写ベルト駆動ローラ71、転写ベルトテンションローラ73、転写ベルト従動ローラ72,74、転写ローラ6a,6b,6c,6d、及び転写ベルトクリーニングユニット9を備える。以下では、各色に対応した4つの転写ローラ6a,6b,6c,6dをまとめて転写ローラ6と記載する。
【0026】
転写ベルト駆動ローラ71、転写ベルトテンションローラ73、転写ローラ6、転写ベルト従動ローラ72,74等は、転写ベルト7を張架し、転写ベルト7を図1に示した白抜矢符の方向に回転駆動させるものである。
転写ローラ6は、転写搬送ベルトユニット8のハウジングに回転可能に支持されており、直径8〜10mmの金属軸をベースとし、その表面は、EPDM(Ethylene Propylene Diene Monomer)、発泡ウレタン等の導電性の弾性材によって覆われている。転写ローラ6は、この導電性の弾性材により、記録用紙に対して、トナーの帯電極性とは逆極性の高電圧を均一に印加することができ、感光体ドラム3に形成されたトナー像を転写ベルト7又は転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙に転写する。
転写ベルト7は、厚さ100μm程度のポリカーボネイト、ポリイミド、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン重合体、エチレンテトラルフルオロエチレン重合体等で形成され、感光体ドラム3に接触するように設けられている。この転写ベルト7上、又は転写ベルト7に吸着されて搬送される記録用紙上に、感光体ドラム3にて形成された各色のトナー像を順次転写することによって、多色トナー像を形成している。転写ベルト7は、厚さが100μm程度で、フィルムを用いて無端状に形成されている。
転写ベルトクリーニングユニット9は、転写ベルト7に直接転写させた、色合わせ調整用のトナー、プロセス制御用のトナー、感光体ドラム3との接触によって付着したトナーを除去および回収する。
【0027】
転写ベルト7上に形成されたパッチ画像を検出するため、転写ベルト7が画像形成ステーション80を通過し終えた位置であって、かつ、転写ベルトクリーニングユニット9に至る前の位置にレジストレーション検出センサ21が設けられている。レジストレーション検出センサ21は、画像形成ステーションにて転写ベルト7上に形成されたパッチ画像の濃度を検出する。ここで、転写ベルト7上に形成するパッチ画像は、色合わせ調整を行うための画像であり、その詳細については後述することにする。
また、画像形成装置100内の温度及び湿度を検出するために、急激な温度変化及び湿度変化がないプロセス部近傍に温湿度センサ22が設置されている。
【0028】
前述の構成を有する画像形成装置100の画像形成ステーション80では、露光ユニット1が、入力された画像データに基づいて、所定のタイミングにて露光することにより、感光体ドラム3上に静電潜像が形成される。次いで、現像部2によって静電潜像を顕像化させたトナー像が形成され、このトナー像が転写ベルト7、又は転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙上に転写される。
【0029】
転写ベルト7は、転写ベルト駆動ローラ71、転写ベルトテンションローラ73、転写ベルト従動ローラ72,74、転写ローラ6によって回転駆動しているので、転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙上、又は転写ベルト7上に、各色成分のトナー像が順次重ねて転写され、多色トナー像が形成される。なお、転写ベルト7上に多色トナー像が形成された場合は、さらにこの多色トナー像を記録用紙上に転写する。
【0030】
本実施の形態の画像形成装置100では、色合わせ調整の際、画像形成ステーション80にて形成される各色成分のトナー像を転写ベルト7上に転写する。このとき、各色成分のトナー像のうち、いずれかの色成分のうち基準となるトナー像(以下、基準パッチ画像と称する)を転写ベルト7上に転写し、次いで、この基準パッチ画像の上に、色ずれ補正の対象となる他の色成分のトナー像(以下、補正パッチ画像と称する)を転写する。
【0031】
画像形成装置100は、色合わせ調整に係る構成の他、給紙トレイ10、排紙トレイ15,33、及び定着ユニット12を備えている。
給紙トレイ10は、画像を記録するための記録用紙を蓄積するトレイである。排紙トレイ15,33は、画像が記録された記録用紙を載置するトレイである。排紙トレイ15は、画像形成装置100の上部に設けられ、印刷済みの記録用紙をフェイスダウンで載置する。排紙トレイ33は、画像形成装置の側部に設けられ、印刷済みの記録用紙をフェイスアップで載置する。
定着ユニット12は、ヒートローラ31、加圧ローラ32を有している。ヒートローラ31は、温度検出器(図3参照)の温度検出値に基づいて、ヒータランプ等の加熱手段をオン・オフすることにより所定の温度となるように制御される。ヒートローラ31及び加圧ローラ32は、トナー像が転写された記録用紙を挟んで回転させ、ヒートローラ31の熱により、記録用紙にトナー像を熱圧着させる。
【0032】
以上の構成を有する画像形成装置100の動作について、以下に説明する。
画像形成装置100に画像データが入力された場合、入力された画像データに応じて、色合わせ補正によって求めた補正値に基づいて露光ユニット1が露光し、感光体ドラム3上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像器2によってトナー像に現像される。一方、給紙トレイ10に蓄積された記録用紙は、ピックアップローラ16によって、一枚ずつに分離され、用紙搬送経路11に搬送され、レジストローラ14にて一旦保持される。レジストローラ14は、図示しないレジスト前検知スイッチの検知信号に基づいて、感光体ドラム3上のトナー像の先端を、記録用紙の画像形成領域の先端に合わせるようなタイミングに制御し、記録用紙を感光体ドラム3の回転にあわせて転写ベルト7へ搬送する。記録用紙は、転写ベルト7上に吸着されて搬送される。
【0033】
感光体ドラム3から記録用紙へのトナー像の転写は、転写ベルト7を介して感光体ドラム3に対向して設けられている転写ローラ6によって行われる。転写ローラ6には、トナーとは逆極性を有する高電圧が印加されており、これによって、記録用紙にトナー像が印加される。転写ベルト7によって搬送される記録用紙には、各色に応じた4種類のトナー像が順次重ねられる。
【0034】
その後、記録用紙は定着ユニット12に搬送され、熱圧着により記録用紙上にトナー像を定着させる。搬送切換えガイド34は搬送路の切換えを行い、トナー像を定着させた記録用紙を排紙トレイ33又は用紙搬送経路35へ搬送する。用紙搬送路35へ搬送された記録用紙は、搬送ローラ36,38により用紙搬送路37に沿って搬送され、排紙ローラ39により排紙トレイ15へ搬送する。
【0035】
また、記録用紙への転写が終了した場合、クリーナユニット4によって、感光体ドラム3に残留したトナーの除去および回収が行われる。また、転写ベルトクリーニングユニット9は、転写ベルト7に付着したトナーの除去および回収を行って、一連の画像形成動作を終了する。
【0036】
なお、本実施の形態では、転写ベルト7上に記録用紙を担持し各感光体ドラム3a〜3dに形成されたトナー像を記録用紙上で重ね合わせる直接転写方式を採用しているが、転写ベルト7上に各感光体ドラム3a〜3dに形成されたトナー像を重ねて転写し、その後記録用紙に一括して再度転写して多色画像を形成する中間転写方式の画像形成装置にも適応可能であり同様な効果が得られることは言うまでもない。
【0037】
図2は、レジストレーション検出センサ21の動作を説明する模式図である。転写ベルト7は、転写搬送ベルトユニット8に備えられた転写ベルト駆動ローラ71によって回転駆動している。そのため、転写ベルト7上に形成された基準パッチ画像(例えば、黒色)及び補正パッチ画像(例えば、シアン)が、レジストレーション検出センサ21の対向位置に達した場合、レジストレーション検出センサ21によって、転写ベルト7上に基準パッチ画像及び補正パッチ画像の濃度が検出される。
【0038】
レジストレーション検出センサ21は、直方体状のハウジング21aの内部にLEDを有する発光部21bとPD(Photo Diode)又はPT(Photo Transistor)を有する受光部21cとを備えている。レジストレーション検出センサ21は、発光部21bから転写ベルト7に光を照射し、転写ベルト7上で反射した反射光を受光部21cにて検出して、基準パッチ画像及び補正パッチ画像の濃度を検出している。そして、この検出結果に基づいて、露光ユニット1が露光するタイミングを補正し、感光体ドラム3上への書込みのタイミングを補正する。この補正をその他のM(マゼンタ)やY(イエロー)等の補正の対象となる色についても同様に行う。また、本実施の形態では基準パッチ画像を黒色(K)としているが別の色(C,M,Y)の何れにしてもよく、その場合は黒色(K)は補正の対象となる。
【0039】
なお、レジストレーション検出センサ21は、図2に示すように、発光部21b及び受光部21cが、転写ベルト7の移動方向に対して平行となるように並設されているが、これに限定されるものではない。例えば、発光部21b及び受光部21cが、転写ベルト7の移動方向に対して垂直となるように配置してもよい。
【0040】
また、本実施の形態では、画像形成を行うプロセス速度を100mm/secとし、レジストレーション検出センサ21による検出は、2msecのサンプリング周期にて行っている。
【0041】
図3は、本発明の画像形成装置100の内部構成を示すブロック図である。画像形成装置は、CPUから構成される制御部40を備えており、バスを介して定着ユニット12、通信ポート20、レジストレーション検出センサ21、温湿度センサ22、書込部41、現像部42、パターンデータ記憶部43、補正値記憶部44、帯電部45、給紙駆動部46、転写部47、操作部48等の各種ハードウェアが接続されている。
【0042】
書込部41は露光ユニット1を備えており、制御部40からの指示により、入力された画像データに基づく静電潜像を感光体ドラム3上に形成するように露光ユニット1を制御する。
現像部42は現像器2を備えており、制御部40からの指示により、感光体ドラム3上に形成された静電潜像を各色のトナーによって顕像化するように現像器3を制御する。
帯電部45は帯電器5を備えており、制御部40からの指示により、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。
転写部47は、転写ベルト7、転写ベルト駆動ローラ71、転写ベルトテンションローラ73、転写ベルト従動ローラ72,74、転写ローラ6を備え、制御部40からの指示により転写ベルト駆動ローラ71を駆動して転写ベルト7を所定の方向へ回転駆動させ、感光体ドラム3に形成されたトナー像を転写ベルト7又は転写ベルト7に吸着された記録用紙に転写する。
定着ユニット12は、温度検出器12a及びヒータランプ12bを備えており、温度検出器12aの温度検出値に基づいて、所定の温度になるようにヒータランプ12bのオン・オフ制御を行う。
【0043】
給紙駆動部46は、給紙トレイ10、ピックアップローラ16、レジストローラ14を備えており、制御部40からの指示に応じて、給紙トレイ10に載置された記録用紙を1枚ずつ転写ベルト7へ給紙すべく、ピックアップローラ16及びレジストローラ14を制御する。
【0044】
操作部48は、各種ボタンスイッチ、カーソルキー、テンキー等を備えており、ユーザが所望する画像形成の枚数、画像形成濃度の調節等に関する入力を受付ける。また、色合わせ調整処理の実行を指示できるようにしている。
【0045】
通信ポート20には、外部機器としてスキャナ装置、ファクシミリ装置、パーソナルコンピュータ等の画像入力装置が必要に応じて接続される。これらの外部機器から入力された画像データは、図に示していないグラフィックメモリにて一時的に格納され、制御部40からの指示に応じて、グラフィックメモリに格納された画像データの静電潜像が感光体ドラム3上に形成される。
また、色合わせ調整に用いるパターンデータはパターンデータ記憶部43に予め記憶されており、色合わせ調整処理を実行して得られた各色画像間の色ずれに関する補正値は補正値記憶部44に記憶される。
【0046】
制御部40には、更にファン18、ドアセンサ23、カウンタ51、タイマ52等が接続されており、ファン18を制御することで画像形成装置100内の温度上昇を防止し、ドアセンサ23によりキャビネットの開放を監視することができる。また、カウンタ51は画像形成をした回数を計数し、タイマ52は画像形成装置100の電源投入後の経過時間を計時する。
【0047】
図4は色合わせ調整を実行するときの動作手順を説明するフローチャートである。色合わせ調整を実行するにあたって、まず、制御部40は色合わせ調整の実行指示を出力する(ステップS1)。当該実行指示は、操作部48から入力された指示に応じて出力されるものであってもよく、また、通信ポート20に接続された外部機器からの指示に応じて出力されるものであってもよい。
【0048】
色合わせ調整の実行指示が制御部40から出力された場合、給紙駆動部46及び定着ユニット12を非動作とする(ステップS2)。具体的には、制御部40から給紙駆動部46及び定着ユニット12に対する制御信号を送出しないようにし、また、給紙駆動部46及び定着ユニット12からの信号を制御部40が受けた場合、これらの信号を無効として取り扱う。また、定着ユニット12が備える温度検出器12a及びヒータランプ12bをオフにしても良い。
【0049】
次いで、制御部40は外部機器との通信を停止する(ステップS3)。画像形成装置40の通信ポート20には、外部機器としてスキャナ装置、パーソナルコンピュータ等の画像入力装置が接続される場合があり、これらの画像入力装置からの画像データ又は各種の制御信号を受付けないようにして、一時的に通信を停止する。
【0050】
次いで、制御部40は操作部48、ドアセンサ23、色合わせ調整用の画像形成に関するセンサ類を除く制御用センサを無効にし(ステップS4)、ファン18を停止する(ステップS5)。
【0051】
そして、後述する色合わせ調整処理を実行する(ステップS6)。色合わせ調整処理を実行するにあたって、パターンデータ記憶部43に記憶されたパターンデータを読込み、そのパターンデータを転写ベルト7に順次転写することによって、各色成分画像のずれを検出するようにしている。また、色合わせ調整に利用するパターンデータは、必ずしもパターンデータ記憶部43に記憶させたものを利用する形態である必要はなく、例えば、通信ポート20に接続された外部機器から取得する形態であってもよい。外部よりパターンデータを取得する場合には、ステップS3にて外部機器との通信を停止する前に色合わせ調整で用いるパターンデータを受付け、受付けたパターンデータにより色合わせ調整を行う。
【0052】
色合わせ調整処理が終了した場合、給紙駆動部46及び定着ユニット12の動作を再開し(ステップS7)、ファン18の駆動を再開する(ステップS8)。その場合に、全て同時に動作を開始しても良いが、定着ユニット12のヒートローラ31の温度低下が予測されるので、最初に定着ユニット12の動作を再開し、その後にファン18の動作を再開する。詳しくは、温度検出器12aの出力信号の受付けを最初に再開し、その出力信号に応じて定着ユニット12のヒータランプ点灯再開又はファン18の動作の再開を制御するのが、記録用紙への画像形成可能な状態に対して好ましい。そして、制御部40は、操作部48、ドアセンサ23、色合わせ調整用の画像形成に関するセンサ類を除く制御用センサを有効にする(ステップS9)。更に、外部機器との通信を可能にして(ステップS10)、通常の動作を可能にする(ステップS11)。
【0054】
本実施の形態では、ユーザの手により色合わせ調整の実行指示を与える構成としたが、画像形成装置100の電源投入開始からの経過時間をタイマ52により測定し、所定時間が経過した場合、色合わせ調整の実行指示を出力するようにしてもよい。また、画像形成を行った回数をカウンタ51により計数し、画像形成が所定回数を超えた場合に色合わせ調整の実行指示を出力するようにしてもよい。更に、画像形成装置100内に設置された温湿度センサ22によって計測された温湿度が予め設定された温湿度範囲からはずれた場合、また、急激な温湿度の変化があった場合にも、色合わせ調整の実行指示を出力するようにしてもよい。
【0055】
以下、本発明の画像形成装置100を用いた色合わせ調整方法について、詳細に説明する。本実施の形態の色合わせ調整は、第1から第3の色合わせ調整を組み合わせて実行する。
【0056】
<第1の色合わせ調整>
本実施の形態では、基準パッチ画像として黒色(K)のトナー像を用い、補正パッチ画像としてシアン(C)のトナー像を用い、色合わせ調整範囲が、転写ベルト7の移動方向に99ドット(ライン)分(開始位置を0ドットとし、終了位置を99ドットとする)である場合について説明する。なお、基準パッチ画像及び補正パッチ画像として用いるトナー画像の色は特に限定されるものではなく、他の色(例えば、マゼンタ、イエロ等)を用いてもよい。また、色合わせ調整範囲は、99ドット分の調整範囲に限定されるものではなく、更に狭い範囲又は広い範囲に設定してもよい。また、状況に応じて調整範囲を変更できるようにしてもよい。何れの場合であっても、調整範囲が広い場合にはレジストレーション調整に要する時間が長く必要になり、調整範囲が狭い場合はレジストレーション調整に要する時間が短くて済む。
【0057】
本実施の形態の画像形成装置100による色合わせ調整は、転写ベルト7の移動方向(以下、副走査方向と記載する)に対して垂直な方向(以下、主走査方向と記載する)の複数のラインからなる基準パッチ画像及び補正パッチ画像を、転写ベルト7上に形成することによって行う。
【0058】
図5は、基準パッチ画像と補正パッチ画像との間の位置関係を説明する模式図である。まず、第1の色合わせ調整では、図5に示すように、ライン幅がnドット(例えば4ドット)、各ラインのライン間隔がmドット(例えば7ドット)となる画像形成パターンを設定し、転写ベルト7上に基準パッチ画像(以下、基準ラインと称する)を形成する。そして、基準ラインが形成された後に、この基準ライン上に、基準ラインと同じライン幅(nドット)及びライン間隔(mドット)を有する補正パッチ画像(以下、補正ラインと称する)をさらに形成する。
【0059】
基準ラインの上に補正ラインを重ねて形成するようにしているため、基準ライン及び補正ラインの形成位置が完全に一致する場合は、基準ラインは補正ラインの下に完全に隠れることになる。
また、基準ラインと補正ラインとの形成位置のずれが拡大するに従い、基準ラインが現れる領域が拡大してゆき、nドットずれた段階でその領域が最大となる。基準ライン及び補正ラインの形成位置のずれがnドットからmドットの間にある場合、夫々のラインは最大のライン幅を現すようになる。補正ラインの形成位置が更にずれた場合、基準ラインが現れる領域が減少してゆき、m+nドットずれた場合に、再度、基準ラインの上に補正ラインが完全に重なることになる。
【0060】
すなわち、基準ラインに対する補正ラインのずれ方に応じて、基準ラインが現れる領域と補正ラインが現れる領域との割合が異なるため、それを画像の濃度変化として検出する。具体的には、両ラインを形成した転写ベルト7にレジストレーション検出センサ21の発光部21bが光を照射し、両画像及び転写ベルト7からの反射光を受光部21cにて受光する。そして、レジストレーション検出センサ21は、その受光量を検出することによって画像の濃度変化を検出する。
【0061】
図6は、副走査方向の色ずれに対する第1の色合わせ調整を説明する説明図である。レジストレーション検出センサ21は、図6(転写ベルト7上の形成された状態を示す図)に示すように、センサ読み取り範囲D内にて、基準ライン及び補正ラインの濃度を検出する。本実施の形態のセンサ読み取り範囲Dは、直径が約10mmであり、微小な振動等による色ずれによる検出誤差を平均化できるようになっている。基準ライン及び補正ラインは1つの条件で数十個〜数百ずつ形成されて組画像(図6の点線で囲まれた領域の画像)を形成し、条件を変え複数組の組画像が形成される。
【0062】
前述したように転写ベルト7上の基準ライン及び補正ラインの濃度は、転写ベルト7上での基準ラインと補正ラインとの重なり合いの状態によって異なる。つまり、基準ラインと補正ラインとの重なり状態の程度に応じて、レジストレーション検出センサ21が検出する反射光の検出値が変化することになる。レジストレーション検出センサ21の濃度検出結果は、転写ベルト7の表面に形成される基準ラインと補正ラインとを合わせた面積によって変化し、面積が最小の場合、すなわち、基準ラインと補正ラインとが完全に重なっている場合には、レジストレーション検出センサ21から発光される光が基準ラインと補正ラインとによって吸収される量が減少すると共に、転写ベルト7からの反射光が一番多くなり、レジストレーション検出センサ21の検出値(検出出力)が高くなる。また、転写ベルト7が透明である場合には、レジストレーション検出センサ21を反射型ではなく透過型を用いても同様な検出が可能となる。
【0063】
このように、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった場合には検出値が極値をとなることになる。つまり、検出値が極大(転写ベルト7として透明のものを用いた場合には極小)になるような極値をとった条件で画像形成を行うことにより、基準ラインと補正ラインとが完全に重なりあった状態を得ることができる。本実施の形態の第1の色合わせ調整では、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった場合に極値をもつことに着目し、検出値の極値を求めることによって色合わせ調整を行っているが、基準ラインと補正ラインとが完全にずれた状態、つまり、極小を検出する方法でもよい。
【0064】
本実施の形態では、非透明で黒色の転写ベルト7を用いているので、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった場合に、レジストレーション検出センサ21の検出値が極大となる極値を有する。従って、基準ライン像上に形成する補正ラインを任意の割合でずらして形成し、基準ラインと補正ラインとの重なり状態を変化させて、各状態についてレジストレーション検出センサ21の検出値を取得し、検出値の極大を求める。
【0065】
具体的には、前述したように、ライン幅nが4ドット、各ラインのライン間隔mが7ドットとなる複数のラインからなる場合、基準ラインと補正ラインとが完全に重なる状態において、図6に示すQ1のように、基準ラインが補正ラインで完全に覆われた状態となる。すなわち、レジストレーション検出センサ21は、基準ラインの4ドット分及び補正ラインの4ドット分が重なったライン幅と、7ドット分のライン間隔との繰り返しの画像の濃度を検出する。
【0066】
次に、補正ラインが、基準ラインの形成位置から、主走査方向とは直角の方向(副走査方向)に1ドットずらした状態では、図6に示すQ2のように、基準ラインは、補正ラインによって完全に覆われていない重なりがずれた状態となる。つまり、レジストレーション検出センサ21は、基準ラインの4ドット分のライン幅及び1ドット分ずれた補正ラインの4ドットずれて重なった分の5ドット分のライン幅と、6ドット分のライン間隔とを検出する。言い換えれば、レジストレーション検出センサ21は、基準ライン及び補正ラインからなる5ドット分のライン幅と、6ドット分のライン間隔との繰り返しの画像の濃度を検出する。
【0067】
このように、補正ラインを、Q1の状態から主走査方向とは直角の方向(副走査方向)に1ドットずつずらした状態では、図6のQ1からQ11に示すように、基準ラインと補正ラインとの重なり状態が変化してゆく。そして、図6に示すQ1の状態から+11ドットずれた場合に、補正ラインの4ドット分のライン幅と7ドット分のライン間隔との繰り返しとなり、再び、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった状態となる。つまり、補正ラインが11ドットずれた状態は、補正ラインをずらす前の状態と同じ状態であり、補正ラインが11ドットずれる毎に、再び同じ状態が繰り返されるので、予め決められた状態、例えば、色合わせ調整可能範囲内の例えば中央値(色合わせ調整範囲が“0”〜“99”の範囲の場合の値は中央値“50”)より−5ドットずらしたところから+5ドットずらしたところ(基準ラインに対して“45”〜“55”の補正値に対応)で基準ラインと補正ラインとの作成及び検出を終了する。つまり、11種類の組画像に対して第1の色合わせ調整を行ない、基準となる色成分画像と調整(補正)の対象となる他の色成分画像とが完全一致する露光タイミングの補正値を予測できる状態とする。
【0068】
図7は、レジストレーション検出センサ21の検出位置とその検出値との関係を示すグラフである。基準ラインと補正ラインとの重なり状態の変化を、レジストレーション検出センサ21のセンサ読み取り範囲D(本実施の形態では直径D=10mm)にて検出し、その検出値をグラフにて表した場合、図7(a)に示すように、基準ラインと補正ラインとが完全に重なり合った状態つまり検出値が極大になる点(この例では補正値が“54”の場合)が一致点として検出値V1にて検出される。しかしながら、この一致点は真の一致点ではない場合もあり、他に“54”に対して+11ドット(補正値“65”)、+22ドット(補正値“76”)、+33ドット(補正値“87”)、+44ドット(補正値“98”)または−11ドット(補正値“43”)、−22ドット(補正値“32”)、−33ドット(補正値“21”)、−44ドット(補正値“10”)ずれた状態の何れかが真に一致する状態で有るかもしれない。つまり、これら9点のうち何れか1つが真に一致する条件であり、この段階で真の一致点の候補を予測することができる。従って、レジストレーション検出センサ21の検出値が極大となる補正値を用いて、補正ラインを形成する露光ユニット1が露光するタイミングを補正した場合であっても、基準となる成分色画像と調整(補正)の対象となる他の成分色画像とが完全に重ね合わさった状態でない可能性を残している。
【0069】
<第2の色合わせ調整>
そこで、第1の色合わせ調整で求めた補正値(“54”)とその補正値より求めることができる予測値とから真の一致点となる補正値を求めるために、1回目の絞込みのための第2の色合わせ調整を行う。この第2の色合わせ調整では、求められた補正値(“54”)を基準に“54”を含む4個の予測値(例えば“21”,“32” ,“43”,“54”)について絞込みを行う。ここで、予測値の組合せはこれに限らず連続する4個の予測値を用いればよい。そして、第2の色合わせ調整では、第1の色合わせ調整にて求めた極大となる補正値でのタイミングを元にして、露光ユニット1を露光して感光体ドラム3上への書込みを行ない、基準パッチ画像及び補正パッチ画像を転写ベルト7上に形成する。
【0070】
図8は、副走査方向の色ずれに対する第2の色合わせ調整を説明する説明図である。第2の色合わせ調整において形成する基準パッチ画像及び補正パッチ画像は、第1の色合わせ調整時における基準ライン及び補正ラインの1ピッチ分のドット数d(d=m+n)を単位にして生成し、基準パッチ画像のライン間隔をdドットとし、そのライン幅を3dドットとする。また、補正パッチ画像のライン幅をdドット、補正パッチ画像のライン間隔を3dドットに設定する。すなわち、基準ライン及び補正ラインのパターン形成ピッチは4dドット(44ドット)となる。
【0071】
第2の色合わせ調整は、第1の色合わせ調整の場合と同様に、基準パッチ画像に対して補正パッチ画像を第1の色合わせ調整時における基準ライン及び補正ラインのピッチと同じドット数だけずらして形成し、レジストレーション検出センサ21の検出値を求める。具体的には、補正ラインをdドットずつずらして形成する。
【0072】
この第2の色合わせ調整では、基準となる色成分画像と調整(補正)の対象となる他の色成分画像との位置が完全に一致した場合に、基準パッチ画像と補正パッチ画像との形成位置が完全にずれた場合になるように設定してあるので、基準パッチ画像間に補正パッチ画像が形成された状態、すなわち、レジストレーション検出センサ21は、基準パッチ画像と補正パッチ画像とが連続的につながった状態(転写ベルト7上の副走査方向に隙間が無い状態)で極小値(検出値V2,補正値“21”)が検出され、一致点の補正値として求まる(図7(b)参照)。
【0073】
一方、補正パッチ画像が基準パッチ画像上に形成された状態となる場合は出力値が高くなる。この場合の補正値は、基準となる色成分画像と調整(補正)の対象となる他の色成分画像との位置がずれた状態となる値であり真の一致点となる補正値でないことを意味する。
そして、得られた補正値“21”に対して4dドット(44ドット)ずれた場合にも同一の状態となることが予測できるので、補正値“21”と“65”の何れかが真の一致点となる補正値であると絞り込むことができる。
【0074】
<第3の色合わせ調整>
さらに、これら2つの補正値のうち何れが真の一致点であるかを求めるために第3の色合わせ調整を行う。第3の色合わせ調整では、求められた補正値(“21”)を基準に“21”を含む2個の予測値(“21”,“65” )について判定を行う。そして、第3の色合わせ調整では、第1の色合わせ調整にて求めた極大となる補正値でのタイミングを基にして、露光ユニット1を露光して感光体ドラム3上への書込みを行ない、基準パッチ画像及び補正パッチ画像を転写ベルト7上に形成する。
【0075】
図9は、副走査方向の色ずれに対する第3の色合わせ調整を説明する説明図である。第3の色合わせ調整において形成する基準パッチ画像及び補正パッチ画像は、第1の色合わせ調整の基準ライン及び補正ラインの1ピッチ分のドット数d(d=m+n)を基準にして用い、基準パッチ画像のライン間隔をdドットとし、そのライン幅を2dドットに設定する。また、補正パッチ画像のライン幅をdドットとし、補正パッチ画像のライン間隔を2dドットに設定する。すなわち、基準ライン及び補正ラインのパターン形成ピッチは3dドット(33ドット)となる。
【0076】
第3の色合わせ調整は、第2の色合わせ調整の場合と同様に、基準パッチ画像に対して補正パッチ画像を第2の色合わせ調整時における基準パッチ画像及び補正パッチ画像のピッチと同じドット数だけずらして形成し、レジストレーション検出センサ21の検出値を求める。具体的には、補正ラインを第2の色合わせ調整時のラインピッチである4dドット(44ドット)ずつずらして形成する。
【0077】
この第3の色合わせ調整では、第2の色合わせと同様に基準となる色成分画像と調整(補正)の対象となる他の色成分画像との位置が完全に一致した場合に、基準パッチ画像と補正パッチ画像との形成位置が完全にずれた場合になるように設定してあるので、基準パッチ画像間の間隔に、補正パッチ画像が形成された状態、すなわち、レジストレーション検出センサ21は、基準パッチ画像と補正パッチ画像とが連続的につながった状態(転写ベルト7上に副走査方向に隙間が無い状態)で極小値(検出値V3,補正値“65”)が検出され真の一致点の補正値として求まる(図7(c)参照)。
一方、補正パッチ画像が基準パッチ画像上に形成された状態となる場合(補正値“21”)は検出値が高くなる。この場合の補正値は、基準となる色成分画像と調整(補正)の対象となる他の色成分画像との位置がずれた状態となる値であり真の一致点となる補正値でないことを意味する。
【0078】
以上のように、色ずれ補正を3回に分けて行い一致点となる補正値の予測値を求めて絞り込むことにより、広い色合わせ調整範囲で基準となる成分色画像と調整(補正)の対象となる成分色画像とを効率よく容易に完全に一致させることができ、対象となる成分色画像を形成する露光ユニット1の露光するタイミングを見つけだし、調整(補正)することができる。
【0079】
なお、前述の色合わせ調整では、転写ベルト7上に形成する基準パッチ画像及び補正パッチ画像の調整方向を副走査方向として色合わせ調整を行った場合について説明したが、主走査方向に色ずれが生じる場合もあるため、副走査方向の色合わせ調整と同様に基準パッチ画像及び補正パッチ画像を副走査方向調整時の方向と直角の方向に形成して色合わせ調整を行う。
【0080】
図10〜図12は、主走査方向の色ずれに対する色合わせ調整方法を説明する説明図である。この場合、まず最初に第1の色合わせ調整として、図10に示した如く画像形成パターンのピッチの範囲内で基準パッチ画像に対して補正パッチ画像を順次ずらして形成し、基準パッチ画像と補正パッチ画像とが完全に重なり合う状態を探す。
次いで、第2の色合わせ調整として、図11に示した画像形成パターンを利用し、第1の色合わせ調整時のパターンピッチ分ずつ補正ラインをずらし、基準パッチ画像と補正パッチ画像との形成位置が重ならない状態を探す。
さらに、第3の色合わせ調整として、図12に示した画像形成パターンを利用し、第2の色合わせ調整時のパターンピッチ分ずつ補正ラインをずらして色合わせ調整を行うことにより、主走査方向の基準となる色成分画像と調整(補正)の対象となる色成分画像とを完全に一致する露光タイミングを求め調整(補正)を行う。
【0081】
本実施の形態では、主走査方向及び副走査方向の何れについても色合わせ調整を行うこととしたが、必要に応じて主走査方向、副走査方向の何れか片方について行うようにしてもよい。この場合、副走査方向及び主走査方向の双方の色ずれを必要に応じて補正することが可能になり、良好な画質を得ることができる。
また、本実施の形態では補正対象となる色成分1色について詳しく説明したが、残りの補正対象となる色成分の画像についても同様に調整を行うことができる。また、補正の対象となるそれぞれの色成分毎また補正の対象となる全ての色成分を並行して調整を行ってもよい。
【0082】
以下、色合わせ調整時に制御部40が実行する処理手順について説明する。
図13及び図14は、色合わせ調整処理の処理手順を説明するフローチャートである。なお、前述と同様に、色合わせ調整範囲を0ドット〜99ドットとする。また、第1の色合わせ調整に用いる検出用パターンはパッチ画像のピッチを11ドットとし、基準パッチ画像及び補正パッチ画像の双方において、ライン幅を4ドット、ライン間隔を7ドットとする。そして、補正パッチ画像を1ドットずつ順次ずらして形成するものとする。第2の色合わせ調整に用いる検出用パターン2はパッチ画像のピッチを44ドットとし、基準パッチ画像のライン幅を33ドット、ライン間隔を11ドット、補正パッチ画像のライン幅を11ドット、ライン間隔を33ドットとする。そして、補正パッチ画像を11ドットずつ順次ずらして形成するものとする。さらに、第3の色合わせ調整に用いる検出用パターン3はパッチ画像のピッチを33ドットとし、基準パッチ画像のライン幅を22ドット、ライン間隔を11ドット、補正パッチ画像のライン幅を11ドット、ライン間隔を22ドットする。そして、補正ラインを44ドットずつ順次ずらして形成するものとする。
【0083】
まず、画像形成装置100の制御部40は、色合わせ調整範囲の任意の位置をスタート時の設定値A0 として定める(ステップS60)。一般的には色合わせ調整範囲の中央値(本実施の形態ではA0 =50)をデフォルト値とし画像形成装置100内の記憶部(不図示)に設定しておく。ここで、A0 の値は、補正パッチ画像を形成する画像形成ステーション80の露光ユニット1の露光タイミングの補正値を示すものである。
【0084】
次いで、制御部40は、A0 の値から5を差し引いた値をAとして設定する(ステップS61)。すなわち、初期値A0 が“50”の場合は“45”となる。次いで、前述した検出用パターン1を印字する(ステップS62)。ここで、基準パッチ画像は所定のタイミングとするが、補正パッチ画像は露光タイミングの補正値を“45”として形成する。すなわち、デフォルト値による補正パッチ画像の形成位置に対して、−5ドットの位置となるタイミングで補正パッチ画像(補正ライン)を形成する。ただし、第1の色合わせ調整の開始位置に対応する補正値は“45”に限定されることはなく状態に応じて設定することができ、“88”(99−11=88)よりも大きい値を除く何れの値(0〜88)に設定してもよい。
【0085】
レジストレーション検出センサ21が転写ベルト7上の基準パッチ画像及び補正パッチ画像の濃度を測定し、検出値SAを検出する(ステップS63)。そして、Aの値に1を加え(ステップS64)、Aの値が(A0 +5)つまり“55”となったか否かを判断する(ステップS65)。ステップS65にて、Aの値が(A0 +5)よりも小さい場合(S65:NO)、処理をステップS62に戻してステップS62〜S65の処理を繰り返す。
【0086】
一方、ステップS65にて、Aの値が(A0 +5)よりも大きい場合(S65:YES)、検出したSA値のうち、SA値が最大となる値をAmax として設定する(ステップS66)。つまり、ここでは調整値(補正値)が“45”〜“55”となるまで、補正ラインの位置を1ドットずつずらして画像形成を行ないながら、画像の濃度を検出する動作を行う。この第1の色合わせ調整により図7(a)に示した如き結果が得られた場合は、一致点(仮の一致点)がAmax であり、そのときのAの値 (“54”)がAmax として設定される。
【0087】
次いで、制御部40は、一致点の絞り込みを行うために第2の色合わせ調整処理を行う。第2の色合わせ調整処理では、まず制御部40が、S66にて決定したAmax (“54”)を基準に、Amax から11の倍数を差し引いた値とAmax に11の倍数を加算した値との範囲にあり、かつ連続する4つの値の中で最小の値をBとして定める。すなわち、(“54”−“44”=“10”)〜(“54”+“44”=“98”)の値で連続する4つの値(“21”,“32”,“43”,“54”)を定め、この連続する4つの値のうち最小値“21”をBの初期値として設定する。そのため、本実施の形態ではAmax から(d×3=33)を引いて“21”を求める方法で定めている(ステップS67)。
そして、検出用パターン2を用いて、基準パッチ画像とBの補正値(“21”)に対応した位置に補正パッチ画像とを印字し(ステップS68)、レジストレーション検出センサ21が転写ベルト7上の基準パッチ画像及び補正パッチ画像からなる画像の濃度を測定し、検出値SBを検出する。(ステップS69)
【0088】
次いで、制御部40は、Bの値に第1の色合わせ調整に用いる画像形成パターン(検出用パターン1)のピッチ数11を加えて更新する(ステップS70)。すなわち、Bの値を“32”として設定する。そして、Bの値がAmax (“54”)よりも大きいか否かを判断し(ステップS71)。Bの値の方が小さいと判断された場合(S71:NO)、処理をステップS68へ戻して、S68〜S71の処理を繰り返す。一方、ステップS71にて、Bの値がAmax よりも大きいと判断された場合(S71:YES)、ステップS69にて検出した検出値SBのうち、最小となる値を求め、その値をBmin とする(ステップS72)。ここで、図7(b)に示した如き結果が得られた場合は、補正値“21”が極小値となるため、これが一致点の候補となる。またこのとき、“21”に4dを加算した“65”も一致点の候補である予測が立つ。
【0089】
次いで、“21”又は“65”の何れが真の一致点であるかを決定するため第3の色合わせ調整を行う。まず、制御部40はBmin の値をCとして定める(ステップS73)。そして、検出用パターン3を用いて、基準パッチ画像、及びCの値に対応した位置(補正値を“21”)に補正パッチ画像を形成する(ステップS74)。そして、レジストレーション検出センサ21が転写ベルト7上の基準パッチ画像及び補正パッチ画像からなる画像の濃度を測定し、検出値SCを検出する(ステップS75)。そして、Cの値に、第2の色合わせ調整に用いる画像形成パターン(検出用パターン2)のピッチ数44を加えて更新する(ステップS76)。すなわち、Cの値を“65”として設定する。
【0090】
次いで、制御部40は、Cの値が最大値“99”よりも大きいか否かを判断し(ステップS77)、Cの値の方が小さい場合(S77:NO)、処理をステップS74へ戻して、S74〜S77の処理を繰り返す。一方、ステップS77にて、Cの値が“99”よりも大きいと判断された場合(S77:YES)、ステップS75にて検出した検出値SCのうち、SCが最小となる値をCmin とする(ステップS78)。ここで求められた結果が図7(c)に示したようになった場合は、最小値をとる“65”が真の一致点となる。そして、この“65”が最新の補正値として補正値記憶部44に記憶される。同様に残りの補正対象の色に対しても補正値を求め、それぞれの補正対象の色の補正値を補正値記憶部44に記憶する(ステップS79)。
【0091】
図13及び図14のフローチャートを用いて説明した色合わせ調整は、初期段階の色合わせ調整時の調整方法であり、画像形成装置100を組み立て後、実際に使用される所に設置された場合、部品の交換、又はメンテナンスの後に行われる。色合わせ調整後、求められた補正値を画像形成装置100の内部に記憶させておき、この補正値に基づいて画像形成を行う。このように、画像形成装置100の使用開始時における色合わせ調整は、第1の色合わせ調整,第2の色合わせ調整及び第3の色合わせ調整を必ず行う。
【0092】
また、初期の色合わせ調整が実施された後、画像形成を実施する前にレジストレーション調整を行う場合には、大きな色ずれが発生していることはまれであることが考えられるため、第2の色合わせ調整と第3の色合わせ調整とを省略してもよい。
【0093】
更に、電源投入より所定時間が経過した後、又は画像形成が所定枚数を超えた後に色合わせ調整を行うように設定してもよい。この場合には、色ずれがほとんど発生していないことが多いので、第2の色合わせ調整と第3の色合わせ調整とを省略することにより、色合わせ調整の時間を大幅に短縮することができる。
【0094】
また、画像形成装置100内に設置された温湿度センサ22によって、予め設定された温湿度、急激な温湿度の変化があった場合にも、色合わせ調整を行ってもよい。
さらに、感光体ドラム3、現像器2等のプロセスユニットの交換若しくはメンテナンス後、又は色ずれが目立つ場合等にユーザが強制的に色合わせ調整を行うことができるようになっている。これらの場合には第1から第3の色合わせ調整を全て行うか、第1の色合わせ調整のみを行うかを操作部48から選択することもできるようになっている。
【0095】
なお、電源投入時、強制的な色合わせ調整を除いて、色合わせ調整を行う条件に達した場合に、即座に色合わせ調整を実施するのではなく、通常は、進行中の画像形成ジョブの終了後、又は次の画像形成ジョブの開始前に実施する。
【0096】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明による場合は、各色成分画像を転写してそれらの重なり状態を検出する際、検出手段の制御、検出手段による検出結果、筐体の開閉に係る検知結果以外を停止するようにしている。したがって、色成分画像の検出及び調整に関する制御手段、センサ類以外のものを制御する必要がなくなるため、色成分画像の検出及び調整に対して集中的に制御でき、その結果、調整時間を短縮することが可能となる。また、色成分画像の検出を集中的に制御できるため、検出周期を短くすることができ、高精度の調整が可能となる。
【0097】
また、本発明による場合は、各色成分画像の重なり状態を所定周期にて検出しているため、その周期を短く設定することによって、検出用画像が高精度に検出することができる。また、検出周期が短い場合、調整用の色成分画像の形成量を減じることができるため、現像剤の節約、及び調整時間の短縮化を図ることができる。
【0098】
更に、本発明による場合は、各色成分画像の重なり状態の検出の際、必ずしも転写した色成分画像を定着させる必要はないため、定着手段への給電を停止することにより消費電力を抑えることができ、定着手段近傍の温度上昇を防止することができる。また、定着手段を制御する必要がなくなるため、各色成分画像の重なり状態の検出を集中的に行うことができ、例えば、検出周期を短くすることによって高精度に検出を行うことができる。
【0099】
更に、本発明による場合は、定着手段の周囲の温度を下げるように設けられた冷却ファン又は換気ファンのような冷却手段を備えており、検出用画像を転写して各色成分画像の重なり状態を検出する際に冷却手段への給電を停止するようにしている。定着手段への給電を停止した場合、画像形成装置内の温度が下降傾向になるため、冷却手段への給電も停止可能となる。また、冷却手段への給電を停止することで消費電力を低く抑えることができるとともに、各色成分画像の重なり状態の検出を集中的に行うことができる。
【0100】
更に、本発明による場合は、定着手段への給電を停止した後、冷却手段への給電を停止するようにしている。そのため、冷却手段への給電の停止に伴う一時的な温度上昇を防止することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】レジストレーション検出センサの動作を説明する模式図である。
【図3】本発明の画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】色合わせ調整を実行するときの動作手順を説明するフローチャートである。
【図5】基準パッチ画像と補正パッチ画像との間の位置関係を説明する模式図である。
【図6】副走査方向の色ずれに対する第1の色合わせ調整を説明する説明図である。
【図7】レジストレーション検出センサの検出位置とその検出値との関係を示すグラフである。
【図8】副走査方向の色ずれに対する第2の色合わせ調整を説明する説明図である。
【図9】副走査方向の色ずれに対する第3の色合わせ調整を説明する説明図である。
【図10】主走査方向の色ずれに対する色合わせ調整方法を説明する説明図である。
【図11】主走査方向の色ずれに対する色合わせ調整方法を説明する説明図である。
【図12】主走査方向の色ずれに対する色合わせ調整方法を説明する説明図である。
【図13】色合わせ調整処理の処理手順を説明するフローチャートである。
【図14】色合わせ調整処理の処理手順を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
12 定着ユニット
21 レジストレーション検出センサ
22 温湿度センサ
23 ドアセンサ
40 制御部
41 書込部
42 現像部
43 パターンデータ記憶部
44 補正値記憶部
45 帯電部
46 給紙駆動部
47 転写部
48 操作部

Claims (6)

  1. 複数の色成分画像を転写手段により転写し、転写した各色成分画像の重なり状態を検出手段により検出し、検出した結果に基づき、各色成分画像を良好に重なり合わせるべく、画像転写位置を調整する画像調整方法において、
    各色成分画像の重なり状態を検出すべき旨の情報を受付け、前記情報を受付けた場合、前記検出手段の制御、及び前記検出手段による結果の受付け以外を停止することにより、前記検出手段による検出周期が停止前と比較して短くなるように停止後の検出周期を設定し、設定した検出周期にて各色成分画像の重なり状態の検出を開始することを特徴とする画像調整方法。
  2. 開閉可能になしてある筐体を備え、複数の色成分画像を各色成分毎に転写して重ね合わせることにより画像を形成する画像形成装置において、
    各色成分画像の重なり状態を検出すべき旨の情報を受付ける受付手段と、転写した各色成分画像の重なり状態を検出する検出手段と、該検出手段の動作を制御する制御手段と、前記筐体の開閉を検知する検知手段と、前記情報を受付けた場合、前記制御手段による前記検出手段の制御、前記検出手段による検出結果の受付け、及び前記検知手段による検知結果の受付け以外を停止することにより、前記検出手段による検出周期が停止前と比較して短くなるように停止後の検出周期を設定する手段とを備え、設定した検出周期にて各色成分画像の重なり状態の検出を開始するようにしてあることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記検出手段は、各色成分画像の重なり状態を所定周期にて検出すべくなしてあることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 転写された各色成分画像を記録但体上に定着させる定着手段と、該定着手段へ給電する手段とを備えており、各色成分画像を転写して重なり状態を検出する際、前記定着手段への給電を停止すべくなしてあることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記定着手段の周囲の温度を下げるべく設けられた冷却手段と、該冷却手段へ給電する手段とを備えており、各色成分画像を転写して重なり状態を検出する際、前記冷却手段への給電を停止すべくなしてあることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 各色成分画像を転写して重なり状態を検出する際、前記定着手段への給電を停止した後、前記冷却手段への給電を停止すべく制御する手段を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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