JP2004117385A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】調整画像の濃度を高精度に検出し、調整対象の色成分の画像の形成位置を高精度に調整できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】基準となる色成分の画像に調整対象となる他の色成分の画像を重ねて転写して転写ベルト7上に形成した調整画像に、光を照射する照射手段21aと、照射手段21aが調整画像に照射した一照射光によって生じる正反射光及び乱反射光を夫々検出する正反射光検出手段21b及び乱反射光検出手段21cとを有し、正反射光及び乱反射光に基づいて前記調整画像の濃度を検出する検出手段21を用い、検出手段21が検出した濃度に基づいて、前記他の色成分の画像の形成位置を調整する。
【選択図】 図2
【解決手段】基準となる色成分の画像に調整対象となる他の色成分の画像を重ねて転写して転写ベルト7上に形成した調整画像に、光を照射する照射手段21aと、照射手段21aが調整画像に照射した一照射光によって生じる正反射光及び乱反射光を夫々検出する正反射光検出手段21b及び乱反射光検出手段21cとを有し、正反射光及び乱反射光に基づいて前記調整画像の濃度を検出する検出手段21を用い、検出手段21が検出した濃度に基づいて、前記他の色成分の画像の形成位置を調整する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式による画像形成装置に関し、より詳しくは、像担持体又は転写担持体などの転写媒体上に色成分画像を重ね合わせて多色画像を形成する際に生じる色ずれを補正する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカラー複写機等の画像形成装置は、入力されたデータを各色成分に分解して画像処理を施した後、各色成分画像を重ね合わせて多色画像を形成する。多色画像の形成に際して、各色成分画像が正確に重ね合わされない場合、形成される多色画像に色ずれが発生し、画質の低下を招く。特に、多色画像の形成速度を向上するために、色成分毎に画像形成部を設けた画像形成装置においては、各画像形成部によって各色成分画像を形成し、該各色成分画像を順次重ね合わせることによって多色画像が形成されるため、各色成分画像の形成位置にずれが生じやすく、色ずれが大きな問題となる。
【0003】
そのため、従来の画像形成装置は、各色成分画像を精度よく重ね合わせるために、色ずれを補正する色合わせ調整を行って、色ずれを抑えた多色画像を形成している。色合わせ調整は、通常、基準となる色成分画像(以下、基準画像)の形成位置に対する他の色成分画像(以下、補正画像)の形成位置のずれを、光学式のセンサを用いて検出する。そして、検出した結果に基づいて補正量を決定し、決定した補正量に応じて、各補正画像の形成位置がずれずに一致するように、各補正画像を形成するタイミングを調整する。
【0004】
補正量を決定する方法として、例えば、各色成分画像を同じタイミングで転写(形成)し、各色成分画像の形成位置間の距離を検出する方法がある。例えば、各色成分画像の形成位置間の距離を検出し、検出された形成位置のずれ量に基づいて補正を行う。つまり、基準画像と補正画像との距離をセンサによって検出し、検出された距離に基づいて各補正画像の形成位置のずれ量を決定し、色ずれを補正する(例えば特許文献1参照)。
【0005】
また、補正量を決定する他の方法として、各色成分画像が重ね合わされた多色画像の濃度を測定する方法がある。例えば、基準画像に補正画像が重ね合わされた多色画像の濃度を測定し、測定した濃度が、補正画像が正確に重なった状態の濃度になるように色合わせ調整を行う。この画像形成装置は、補正精度を向上するために、多色画像として、複数の同一画像を繰り返し形成する。例えば、同一画像としてライン状の画像(以下、ライン画像)を複数形成し、多色ライン画像の濃度をセンサによって検出し、各補正画像の重なり状態を求める。そして、センサによって検出される多色ライン画像の濃度が所定の濃度範囲になった状態を、各補正画像が正確に重なり合った状態とみなし、この重なり合った状態で画像形成が行われるように、色合わせ調整を行う(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−213940号公報
【特許文献2】
特開2000−81744号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各色成分画像の形成位置間の距離に基づいて補正を行う画像形成装置は、画像の形成位置を検出するセンサを用いて各色成分画像の形成位置のずれを求めているため、形成位置の微小なずれを検出するためには検出精度の高いセンサが必要になるという問題を有している。また、色合わせには数ミクロン単位の精度が要求されるため、検出精度の高いセンサを搭載することによりコストが高騰するという問題が生じる。
【0008】
また、各色成分画像が重ね合わされた多色画像の濃度に基づいて補正を行う画像形成装置は、色合わせ調整領域の全領域について、1ライン毎に調整値を変化させながら、基準画像と補正画像とが完全に重なる時の調整値を求める必要がある。そのため、色合わせ調整可能領域の全領域について色合わせ調整のための濃度を検出しなければならず、色合わせ調整に要する時間が長くなるという問題があり、調整に要する時間を短くしたい場合には色合わせ調整可能領域をあまり広くすることができない等の問題を有している。特に、色ずれは、画像形成装置内の温度・湿度、各部品の摩耗・交換等の様々な理由によって生じるため、工場出荷時の他、納品後においても現場において保守員またはユーザが定期的に補正する必要があるため、簡潔かつ高精度に色ずれを補正することが可能な画像形成装置の開発が望まれている。
【0009】
また、基準画像と補正画像とが重なった画像の濃度を検出する方法では、基準画像と補正画像とそれらが形成される転写媒体表面とからの反射光をセンサで検出しているが、画像が形成されている部分と画像が形成されていない状態の転写媒体表面とからの反射光の強さの差が小さいために、濃度の検出値の極大又は極小を誤って検出する場合があり、誤った検出結果に基づいて色合わせ調整を行い、逆に画質を低下させたり、色合わせ調整を実施中にエラーが発生し、色合わせ調整が正常に実行できなくなるという問題がある。
【0010】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基準画像及び補正画像(調整画像)が形成された転写媒体に光を照射した際に生じる正反射光及び乱反射光を検出することにより、調整画像の濃度を高精度に検出し、補正画像の形成位置を高精度に調整することができる画像形成装置を提供することにある。
【0011】
また、本発明の他の目的は、調整画像の略同一箇所から生じた正反射光及び乱反射光の検出を行うことにより、画像を移動させる搬送手段のムラなどの影響を受けることなく、正反射光及び乱反射光の検出を行うことができる画像形成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像形成装置は、複数の色成分それぞれに基づく画像を形成する各画像形成手段と、該各画像形成手段が形成した画像を、それぞれ重なり合うように転写媒体上に転写する各転写手段と、該転写手段が、基準となる色成分の画像に調整対象となる他の色成分の画像を重ねて転写して転写媒体上に形成した調整画像に、光を照射する照射手段と、該照射手段が調整画像に照射した光によって生じる反射光に基づいて、前記調整画像の濃度を検出する検出手段と、該検出手段が検出した濃度に基づき、前記他の色成分の画像の形成位置を調整する調整手段とを備えた画像形成装置において、前記検出手段は、照射手段が調整画像に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光に基づいて、前記調整画像の濃度を検出するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る画像形成装置において、前記検出手段は、照射手段が調整画像の略同一箇所に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光に基づいて前記調整画像の濃度を検出するように構成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る画像形成装置において、前記検出手段は、正反射光を検出する正反射光検出手段と、乱反射光を検出する乱反射光検出手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る画像形成装置において、前記検出手段は、正反射光を検出する正反射光検出手段と、乱反射光を検出する乱反射光検出手段とを備え、正反射光検出手段及び乱反射光検出手段は一体的に構成されていることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る画像形成装置において、前記正反射光検出手段及び乱反射光検出手段は、照射手段が調整画像に照射した一照射光によって生じる正反射光及び乱反射光を夫々検出するように構成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明に係る画像形成装置においては、前記正反射光検出手段の正反射光の検出値と前記乱反射光検出手段の乱反射光の検出値との差を求める演算手段を備え、前記検出手段は、演算手段で求めた検出値の差に基づいて調整画像の濃度を検出するように構成されていることを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、検出手段は、照射手段から転写媒体上に形成された調整画像に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光に基づいて、前記調整画像の濃度を検出する。前記正反射光と乱反射光とは特性が逆であり、例えば正反射光の検出値が極大の場合、乱反射光の検出値は極小になる。従来の正反射光のみを使用していた場合に比べて、正反射光及び乱反射光の両方を使用して、極大又は極小などを高精度に検出することが可能になり、濃度の極大又は極小を高精度に検出できる。
【0019】
また、本発明にあっては、検出手段は、照射手段が調整画像の略同一箇所に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光に基づいて前記調整画像の濃度を検出する。調整画像の略同一箇所に光を照射して正反射光及び乱反射光を検出することにより、画像を移動させる搬送手段のムラなどの影響を受けることなく、前記調整画像の濃度を検出することができる。
【0020】
また、本発明にあっては、検出手段は、正反射光を検出する正反射光検出手段と、乱反射光を検出する乱反射光検出手段とを備える。例えば、第1照射手段及び正反射光検出手段と第2照射手段及び乱反射光検出手段とを、調整画像の移動方向に沿って別々に配置し、移動している調整画像の略同一箇所に第1及び第2照射手段から順に光を照射し、照射した光によって生じた正反射光及び乱反射光を夫々正反射光検出手段及び乱反射光検出手段で検出する。
【0021】
また、本発明にあっては、検出手段は、正反射光を検出する正反射光検出手段と、乱反射光を検出する乱反射光検出手段とを備え、正反射光検出手段及び乱反射光検出手段は一体的に構成されている。正反射光検出手段及び乱反射光検出手段を一体的に構成することにより、調整画像の同一箇所に照射した光によって生じた正反射光及び乱反射光を同時的に夫々正反射光検出手段及び乱反射光検出手段で検出することが可能になり、時間差及び画像を移動させる搬送手段のムラなどの影響を受けることなく、前記調整画像の濃度を検出することができる。
【0022】
また、本発明にあっては、正反射光検出手段及び乱反射光検出手段は、照射手段が調整画像に照射した一照射光によって生じる正反射光及び乱反射光を夫々検出する。調整画像に照射した一照射光によって生じた正反射光及び乱反射光を検出するため、照射する光の特性変動の影響を受けることなく、前記調整画像の濃度を検出することができる。
【0023】
また、本発明にあっては、演算手段により、正反射光の検出値と乱反射の検出値との差を求め、検出手段は、前記求めた検出値の差に基づいて、調整画像の濃度を検出する。正反射光と乱反射光とは特性が逆であり、正反射光の検出値が極大の場合、乱反射光の検出値は極小になる。正反射光の検出値と乱反射の検出値との差を求めることにより、検出値の振幅を増すことができ、極大又は極小の検出精度が向上する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る画像形成装置の概要を示す模式的断面図である。以下、本発明に係る画像形成装置100をコピー機であるものとして説明するが、これに限らず、プリンタであったり、コピー機能に加えてファクシミリ機能またはプリンタ機能を備える複合機であっても良い。
【0025】
画像形成装置100は、色ずれ補正に係る構成として、図1に示すように、画像形成ステーション101と、転写搬送ベルトユニット8と、レジストレーション検出器21と、温湿度センサ22とを備えている。画像形成装置100の画像形成ステーション101は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いて多色画像を形成するために、各色に応じた4種類の潜像を形成するように、露光ユニット1a・1b・1c・1d、現像器2a・2b・2c・2d、感光体ドラム3a・3b・3c・3d、クリーナユニット4a・4b・4c・4d、帯電器5a・5b・5c・5dを備え、これらは、各々4つずつ設けられている。なお、上記a、b、c、dは、それぞれブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応するように記載している。以下、各色に応じて設けられている4つの部材のうち、特定の色に対応する部材を指定する場合を除いて、各色に対して設けられている部材をまとめて、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5と記載する。
【0026】
露光ユニット1は、発光素子をアレイ状に並べたELやLED等の書込みヘッド、または、レーザ照射部もしくは反射ミラーを有するレーザスキャニングユニット(LSU)を備える。なお、本実施の形態においてはLSUを適用した場合について説明する。露光ユニット1は、入力される画像データに応じて、調整値に基づいたタイミングで露光することにより、感光体ドラム3上に画像データに応じた静電潜像を形成する。前記調整値は、色毎に後述する調整値テーブルに記憶されており、色分解された各色成分の画像データが、露光ユニット1a・1b・1c・1dそれぞれから調整値に基づくタイミングで露光されて、各色成分の静電潜像が形成される。
【0027】
現像器2は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像を上記各色成分のトナーによって顕像化する。感光体ドラム3は、画像形成装置100の略中心部に配置され、表面に、入力される画像データに応じた静電潜像やトナー像が形成される。クリーナユニット4は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像の現像・転写後に、感光体ドラム3上に残留したトナーを除去・回収する。帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。帯電器5は、感光体ドラム3に接触するローラ型やブラシ型の他に、感光体ドラム3に接触しないチャージャー型等が用いられる。本実施の形態においては、チャージャー型の帯電器5を適用した場合について説明する。
【0028】
転写搬送ベルトユニット8は、感光体ドラム3の下方に配置され、転写ベルト7、転写ベルト駆動ローラ71、転写ベルトテンションローラ73、転写ベルト従動ローラ72,74、転写ローラ6a・6b・6c・6d、および転写ベルトクリーニングユニット9を備えている。なお、以下では、各色成分に対応した4つの転写ローラ6a・6b・6c・6dをまとめて転写ローラ6と記載する。転写ベルト駆動ローラ71、転写ベルトテンションローラ73、転写ローラ6、転写ベルト従動ローラ72,74等は、転写ベルト7を張架し、転写ベルト7を矢印B方向に回転駆動させる。
【0029】
転写ローラ6は、転写搬送ベルトユニット8の内側のフレームに回転可能に支持されており、直径8〜10mmの金属軸をベースとし、ローラ表面はEPDMや発泡ウレタン等の導電性の弾性材によって覆われている。転写ローラ6は、前記導電性の弾性材により、記録用紙に対して、トナーの帯電極性とは逆極性の高電圧を均一に印加することができ、感光体ドラム3に形成されたトナー像を転写ベルト7あるいは転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙などの転写媒体に転写する。
【0030】
記録用紙は給紙カセット10に積層されており、感光体ドラム3の回転に先立って給紙ローラ16の回転によって給紙カセット10内の記録用紙が一枚ずつ用紙搬送路S内に給紙される。給紙された記録用紙は、給紙ローラ16によりレジストローラ14へ搬送される。記録用紙は前端部をレジストローラ14に当接した状態で停止しており、所定のタイミングで回転して記録用紙を感光体ドラム3方向へ導く。記録用紙は画像形成ステーション101へ搬送され、感光体ドラム3に担持されたトナー像が、所定の転写バイアスが印加された転写ローラ6によって記録用紙に転写される。
【0031】
転写ベルト7は、厚さ100μm程度のポリカーボネイト、ポリイミド、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン重合体、またはエチレンテトラルフルオロエチレン重合体等で形成され、感光体ドラム3に接触するように設けられている。この転写ベルト7上あるいは転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙上に、感光体ドラム(画像形成手段)3にて形成された各色のトナー像を、転写ローラ(転写手段)6によって順次転写して、多色トナー像を形成している。トナー像が転写された記録用紙は定着ローラ31,32を通過する間に加熱及び加圧される。これによりトナー像が溶融して記録用紙に固着する。画像形成された記録用紙は排紙トレイ33へ排出される。
【0032】
転写ベルト7は、厚さが100μm程度で、フィルムを用いて無端状に形成されている。転写ベルトクリーニングユニット9は、転写ベルト7に直接転写された、色合わせ調整用のトナーやプロセス制御用のトナー、感光体ドラム3との接触によって付着したトナーなどを除去・回収する。レジストレーション検出器21は、転写ベルト7上に形成された画像の濃度を検出するため、転写ベルト7が画像形成ステーション101を通過し終えた位置であって、かつ、転写ベルトクリーニングユニット9に至る前の位置に設けられている。レジストレーション検出器21は、画像形成ステーション101にて転写ベルト7上に形成された画像の濃度を検出し、検出した濃度に応じた信号を制御部50へ出力する。
【0033】
図2(a)、(b)はレジストレーション検出器21及び転写ベルト駆動ローラ71の要部を示す模式的断面図である。レジストレーション検出器21は、図2(a)に示すように、発光部21aと、正反射光を検出する検出部21bと、乱反射光を検出する検出部21cとを一体的に形成したものを用いる。本説明では、発光部21aと検出部21b、21cとは、転写ベルト7の移動方向に沿って配置されている。発光部21aから転写ベルト7に光を照射した場合、転送ベルト7への一照射光の照射によって生じた正反射光及び乱反射光は、夫々検出部21b及び検出部21cによって同時的に検出される。
【0034】
なお、レジストレーション検出器21は、図2(b)に示すように、発光部及び正反射光を検出する検出部が一体的に構成された正反射光センサ21bと、発光部及び乱反射光を検出する検出部が一体的に構成された乱反射光センサ21cとを用いることも可能である。図2(b)の例では、各センサ21b、21cの発光部と検出部とは転写ベルト7の移動方向と垂直な方向に配置されており、正反射光センサ21bで光を照射すると共に正反射光を検出し、乱反射センサ21cで光を照射すると共に逆反射光を検出するため、転送ベルト7の異なる位置に光を夫々照射して正反射光及び乱反射光を夫々検出したり、転送ベルト7の同一箇所に所定の時間差で光を夫々照射して正反射光及び乱反射光を夫々検出する。この構成では、それぞれのセンサの検出箇所が転写ベルト7の移動方向に若干ずれているが、検出時に時間差を考慮すれば問題なく検出が行える。また、正反射光を検出する正反射光センサ21bおよび乱反射光を検出する乱反射光センサ21cは同一の汎用の安価なセンサを用いことができ部品コストが低減できるメリットがある。
【0035】
レジストレーション検出器21として最も好ましいものは、図2(a)に示すような一体型のものであり、転写ベルト7の同一箇所に照射した一照射光によって生じる正反射光及び乱反射光を同時的に検出可能なため、図2(b)に示したレジストレーション検出器21のように位置差を考慮する必要がない。また、一体型のレジストレーション検出器には、正反射光用の発光部と乱反射光用の発光部とを有し、1つの検出部で正反射光及び乱反射光を検出するタイプのものもあるが、同位置の同時検出が行えないため、演算時に位置差(タイミング差)を考慮しなければならないが、使用することは可能である。
【0036】
正反射光を検出する場合、転写ベルト7の表面、黒(K)トナーの画像、有彩色(C,M,Y)トナーの画像のそれぞれにより、正反射光の強さ(光量)が異なる。黒トナーの画像と有彩色トナーの画像とは反射光の強さに大きな差があり、黒トナーの画像の方が弱い。一方、画像が形成されていない状態の転写ベルトの表面からの正反射光の強さは、有彩色トナーの画像とほぼ等しく、黒トナーの画像よりも強い。この性質を利用して濃度の検出を行う。
【0037】
また、乱反射(拡散反射)光を検出する場合は、有彩色トナーの画像と転写ベルト表面との強度の差を得ることができると共に、乱反射光の特性は、正反射光の特性とは逆の特性になる。例えば、正反射光の検出値が極大の場合、乱反射光の検出値は極小となる。図3(a)に、正反射光の検出出力と乱反射光の検出出力の例を示し、図3(b)に、正反射光の検出出力と乱反射光の検出出力の差の例を示す。本発明においては、正反射光の検出出力と乱反射光の検出出力の両方を用いて、極大又は極小の検出制度を向上させる。具体的には、両検出出力の差を演算する。正反射光の検出出力と乱反射光の検出出力との差を演算することにより、図3(b)に示すように、検出出力の振幅(出力差)を増加することができ、極大,極小の検出精度が向上する。
【0038】
温湿度センサ22は、画像形成装置100内の温度や湿度を検出し、急激な温度変化や湿度変化のないプロセス部近傍に設置されている。上記の構成の画像形成装置100の画像形成ステーション101では、露光ユニット1が、入力された画像データに基づいて、制御部50からの調整値に従ったタイミングにて各色を順次露光することにより、感光体ドラム3上に静電潜像が形成される。次いで、現像部2によって静電潜像が顕像化したトナー像が形成され、このトナー像が転写ベルト7、又は、転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙上に転写される。転写ベルト7は、転写ベルト駆動ローラ71、転写ベルトテンションローラ73、転写ベルト従動ローラ72,74によって張架され回転駆動しているので、各色成分のトナー像は、転写ベルト7上あるいは転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙上に、順次重ねて転写され、多色トナー像が形成される。なお、転写ベルト7上に多色トナー像が形成された場合は、さらにこの多色トナー像を記録用紙上に転写する。
【0039】
本実施の形態の画像形成装置100にて、色合わせ調整を行う際には、上述した画像形成ステーション101にて形成される各色成分のトナー像を転写ベルト7上に転写する。このとき、各色成分のトナー像のうち、いずれかの色成分のうち基準となるトナー像(以下、基準パッチ画像と称する)を転写ベルト7上に転写し、次いで、この基準パッチ画像の上に、色合わせ調整の対象となる他の色成分のトナー像(以下、補正パッチ画像と称する)を転写する。
【0040】
転写ベルト7は、転写搬送ベルトユニット8に備えられた転写ベルト駆動ローラ71によって回転駆動している。そのため、図2に示すように、転写ベルト7上に形成された基準パッチ画像K(黒)及び補正パッチ画像C(シアン)(または、M(マゼンタ)、Y(イエロー))が、レジストレーション検出器21位置に達すると、レジストレーション検出器21によって、転写ベルト7上の基準パッチ画像及び補正パッチ画像(調整画像)の濃度が検出される。レジストレーション検出器21は、基準パッチ画像及び補正パッチ画像が形成された転写ベルト7に光を照射した際に生じる正反射光及び乱反射光を検出して、基準パッチ画像及び補正パッチ画像の濃度を検出する。
【0041】
検出された濃度は制御部50へ出力され、制御部50はこの検出結果に基づいて、露光ユニット1が露光するタイミングを調整する手段として動作し、感光体ドラム3上への書込みのタイミングを補正する。この調整を他のM(マゼンタ)やY(イエロー)等の調整対象の色成分についても同様に行う。また、本実施の形態では基準パッチ画像をK(黒)としているが、別の色(C,Y,M)の何れにしてもよく、その場合、Kは調整対象の色成分となる。
【0042】
なお、レジストレーション検出器21は、図2に示すように、照射光の照射位置及び正反射光及び乱反射光の受光位置が、転写ベルト7の搬送方向に対して、平行となるように配置しているが、これに限定されるものではない。つまり、照射光の照射位置と正反射光及び乱反射光の受光位置が、転写ベルト7の搬送方向に対して垂直となるように配置してもよいほか、転写ベルト7を光透過性の性質を持つ物質により構成し、照射部と受光部とを、転写ベルトを介して対向配置するようにしてもよい。
【0043】
また、本実施の形態においてはレジストレーション検出器21を上記構成としたが、これに限らず、パッチ画像(調整画像)が形成された画像の状態を調べることができるものであれば、これに限らず、明度または輝度信号を出力するCCD(Charge Couple Device)素子等を用いるようにしても良い。なお、本実施の形態では、画像形成を行うプロセス速度が100mm/secであるため、レジストレーション検出器21による検出は、2msecのサンプリング周期にて行っている。
【0044】
本実施の形態においては転写ベルト7上に基準パッチ画像及び補正パッチ画像(調整画像)を形成することとしたが、この形態に限らず記録用紙上に調整画像を形成し、画像形成ステーション101と記録用紙の排出トレイ33との間に設けられるレジストレーション検出器21により濃度を検出して色合わせ調整を行うようにしてもよい。
【0045】
図4は制御部50のハードウェア構成を示すブロック図である。図4に示すようにCPU(Central Processing Unit)51にはバス57を介してRAM(RandomAccess Memory)52,ROM(Read Only Memory)55、液晶ディスプレイ等の表示部54、日時情報を出力する時計部58、A/D変換器56、露光ユニット1、およびテンキー、スタートキー等の各種入力キーを備える操作部53等が接続される。
【0046】
CPU51は、バス57を介して制御部50の上述したようなハードウェア各部と接続されていて、それらを制御すると共に、RAM52に記憶された制御プログラム52Pに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。表示部54は、液晶表示装置等の表示装置であり、本発明に係る画像形成装置100の動作状態の表示等を行う。操作部53は、本発明の画像形成装置100を操作するために必要な文字キー,テンキー,短縮ダイヤルキー,ワンタッチダイヤルキー,各種のファンクションキーなどを備えている。なお、表示部54をタッチパネル方式とすることにより、操作部53の各種キーの内の一部または全部を代用することも可能である。
【0047】
レジストレーション検出器21から出力された濃度を示す検出信号は、A/D変換器56にて、例えば8ビット256階調のデジタル信号へ変換されCPU51へ出力される。CPU51は、正反射光の検出値と乱反射光の検出値との差を演算する手段として動作し、求めた差に基づいて濃度を補正し、補正した濃度に基づいて補正パッチ画像の形成位置を調整する。RAM52は、SRAM(Static Random Access Memory)またはフラッシュメモリ等で構成され、ソフトウェアの実行時に発生する一時的なデータを記憶する。さらにRAM52には調整値テーブル52Tが記憶されている。
【0048】
図5は調整値テーブル52Tのレコードレイアウトを示す説明図である。各色の露光ユニット1a〜1dのそれぞれについて調整値が記憶されている。調整値はドットで表され、露光タイミング(msec)に対応する。露光タイミングの調整値は0ドット〜99ドットまで用意されており、図の例では黒の露光ユニット1aの調整値は0、シアンの露光ユニット1bの調整値は11と記憶されている。なお、同様にマゼンタの露光ユニット1c及びイエローの露光ユニット1dの調整値も予め記憶されている。
【0049】
調整値0に対応する露光タイミングを時刻T0とした場合、調整値11に対応する露光タイミングはΔT11(msec)後のT0+ΔT11(msec)となる。つまり、CPU51は露光ユニット1a〜1dを、調整値テーブル52Tを参照して制御し、黒色の露光ユニット1aを駆動した後のΔT11(msec)後に露光ユニット1bを駆動する。この調整値の設定は色毎に記憶されており、本発明により最適な調整値に補正される。例えば調整値が11から10に補正された場合、CPU51は露光ユニット1aをT0(msec)で駆動した後、T0+ΔT10(msec)で露光ユニット1bを駆動するので、上述の場合と比較して1ドット(−1ドット)ずれた位置にシアンの色成分画像が形成される。
【0050】
なお、この調整値テーブル52Tは転写ベルト7の搬送方向の調整値のみならず、前記搬送方向と垂直な方向の調整値も記憶されている。ただし、実際の露光タイミングは、基準の画像形成ステーションから調整の対象となる画像ステーションまでの距離分の時間を考慮した値となるが、前記時間は、調整の対象となる画像形成ステーション毎に予め決まっており変化しないため、本説明では前記時間を省略して説明している。
【0051】
次に、上記構成の画像形成装置100による色合わせ調整方法について、詳細に説明する。本実施の形態の色合わせ調整方法は、第1の色合わせ調整と第2,第3の色合わせ調整とからなる。本実施の形態では、基準パッチ画像としてK(黒)のトナー像を用い、補正パッチ画像としてC(シアン)のトナー像を用い、色合わせ調整範囲が、転写ベルト7の搬送方向に99ドット(99ライン)分である場合について説明する。ただし、開始位置を0ドットとし、終了位置を99ドットとする。
【0052】
なお、基準パッチ画像及び補正パッチ画像として用いるトナーの色は、特に限定されるものではなく、いずれの色を用いてもよい。また、色合わせ調整範囲は、レジストレーション検出器21の検出範囲内であれば、特に限定されるものではなく、より狭い範囲あるいはより広い範囲に設定してもよい。また、状況に応じて調整範囲を変更できるようにしてもよい。調整範囲が広い場合には色合わせ調整に要する時間が長くなり、調整範囲が狭い場合は色合わせ調整に要する時間が短くなる。
【0053】
本実施の形態の画像形成装置100による色合わせ調整は、転写ベルト7の搬送方向(以下、副走査方向と称する)に対して垂直な方向(以下、主走査方向と称する)と平行な複数のライン状の基準パッチ画像(以下、基準ラインと称する)及び補正パッチ画像(以下、補正ラインと称する)を、転写ベルト7上の搬送方向に形成することによって行う。図6は基準ライン及び補正ラインを示す説明図である。第1の色合わせ調整では、図6に示すように、例えば、画像形成パターンのピッチ(第1の間隔d=m+n)を、ライン幅nが4ドット、各ラインのライン間隔mが7ドットである11ドットとなるように設定し、転写ベルト7上に基準ラインを形成する(図6中、基準パッチ画像)。そして、基準ラインが形成された後に、この基準ライン上に、基準ラインと同じライン幅n及びライン間隔mを有する補正ラインをさらに形成する。なお、本実施の形態においては600dpiにより画像形成を行っている。
【0054】
続いて、転写ベルト7上に形成された基準ライン及び補正ラインの濃度を、レジストレーション検出器21によって検出する。図7は、転写ベルト7上に形成された副走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。レジストレーション検出器21は、図7に示すように、読み取り範囲D内にて、基準ライン及び補正ラインの濃度を検出する。本実施の形態の読み取り範囲Dは、直径が約10mmであり、細かい(微小な)振動等による色ずれによる検出誤差を平均化できるようになっている。基準ラインと補正ラインとは、同一条件で数十個ずつ搬送方向に形成されたラインの組(図7で示す破線で囲まれた部分)を形成し、ドットずれなどの条件を変えた複数のラインの組が搬送方向に形成される。
【0055】
転写ベルト7上の基準ライン及び補正ラインの濃度は、転写ベルト7上での基準ラインと補正ラインとの重なり合いの状態によって異なる。つまり、基準ラインと補正ラインとの重なり合った状態の程度に応じて、レジストレーション検出器21が検出する正反射光及び乱反射光に基づく濃度が変化する。レジストレーション検出器21の検出濃度は、転写ベルト7の表面に形成される基準ラインと補正ラインとを合わせた面積によって変化し、面積が最小の場合、つまり基準ラインと補正ラインが完全に重なっている場合には、レジストレーション検出器21から照射される光が基準ラインによって吸収される量が最も少なくなると共に、転写ベルト7からの反射光が最も多くなり、検出出力が最大になる。ただし、転写ベルト7が透明の場合を除く。転写ベルト7が透明な場合は、反射型ではなく透過型のレジストレーション検出器21を用いることにより、同様な検出が可能である。
【0056】
色調整プログラム(制御プログラム52P)が実行された場合、CPU51は調整値テーブル52Tを参照し、基準ラインの画像を予め設定された調整値(0)に基づき形成すると共に、補正ラインの画像を予め設定された調整値(11)に基づき形成する。図7に示すように基準ライン及び補正ラインは複数(例えば100本)形成する。その後、CPU51は2msecのサンプリング周期にて濃度を計測し、RAM52に記憶する。そして所定時間が経過した場合、記憶した濃度の平均値を求めRAM52に記憶する。なお、本実施の形態においては計測精度を向上すべくレジストレーション検出器21から出力される濃度データを複数サンプリングして平均をとることにしているが、一度だけサンプリングして得られた濃度をRAM52に記憶するようにしてもよい。
【0057】
その後、以下のように調整値を変更する処理を行う。CPU51は調整値をインクリメントして補正ラインを形成する(図6及び図7のQ2)。調整値を変更(インクリメント)した場合も同じく、濃度データを計測し、平均濃度を前記調整値の情報と対応付けてRAM52に記憶する。以上の処理を予め定めたピッチ分のドット数d(=m+nドット:11ドット)だけ行う。
【0058】
以上の処理を、図7を用いてさらに詳細に説明する。基準ラインと補正ラインとが完全に重なった場合にはRAM52に記憶された濃度の平均値が極値をとることになる。つまり、平均値が極大(転写ベルトに透明のものを用いた場合などは極小)になった条件で画像形成を行えば、基準ラインと補正ラインとが完全に重なりあった状態を得ることができる。本実施の形態における第1の色合わせ調整では、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった場合に極値をもつことに着目し、濃度の平均値の極値を求めることによって色合わせ調整を行う。
【0059】
本実施の形態では、転写ベルト7表面からの正反射光の強度は、補正ライン表面からの正反射光の強度と同等で、基準ライン表面からの正反射光の強度よりも強いため、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった場合に、レジストレーション検出器21から出力される濃度の平均値が極大となる。従って、基準ライン上に形成する補正ラインを任意の割合でずらして形成し、基準ラインと補正ラインとの重なり状態を変化させて、各状態についてレジストレーション検出器21の平均値を得て、極大を求める。
【0060】
具体的には、上述したように、ライン幅nが4ドット、各ラインのライン間隔mが7ドットである複数のラインを形成する場合、基準ラインと補正ラインとが完全に重なると、図7に示すQ1のように、基準ラインが補正ラインで完全に覆われた状態となる。すなわち、レジストレーション検出器21は、基準ラインの4ドット分と補正ラインの4ドット分が重なったライン幅と、7ドット分のライン間隔との繰り返しの画像の濃度を検出する。
【0061】
次に、補正ラインが、基準ラインの形成位置から、副走査方向に1ドットずらす(+1ドットずらす)と、図7に示すQ2のように、基準ラインは、補正ラインによって完全に覆われていない、重なりのずれた状態となる。つまり、レジストレーション検出器21は、基準ラインの4ドット分のライン幅及び1ドット分ずれた補正ラインの4ドット分が重なった5ドット分のライン幅と、6ドット分のライン間隔とを検出する。言い換えれば、レジストレーション検出器21は、基準ラインと補正ラインとからなる5ドット分のライン幅と、6ドット分のライン間隔との繰り返しの画像の濃度を検出する。
【0062】
このように、補正ラインを、Q1の状態から、副走査方向に1ドットずつずらしていくと、図6及び図7のQ1からQ11に示すように、基準ラインと補正ラインとの重なり具合が変化していく。そして、図7に示すQ1の状態から+11ドットずれた場合に、図6のQ12に示すように、補正ラインの4ドット分のライン幅と7ドット分のライン間隔との繰り返しとなり、再び、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった状態となる。つまり、補正ラインが11ドットずれた状態は、補正ラインをずらす前の状態と同じ状態であり、補正ラインが11ドットずれる毎に、再び同じ状態が繰り返されるので、予め決められた状態(色合わせ調整可能範囲内の例えば中央値“50”)より−5ドットずらしたところから+5ドットずらした範囲で基準ラインと補正ラインの作成及び検出を終了する。
【0063】
本説明では、基準ラインに対して“45”〜“55”の調整値で補正ラインを形成し、濃度検出を行う。なお、それ以上、つまり12ドット(“56”),13ドット(“57”)・・・と濃度を検出した場合でも同じ平均値が周期的に出力されるため、一周期のみ計測を行って処理を終了する。つまり、11種類の条件に対して(色合わせ調整可能範囲内の11ドットの調整範囲内で)第1の色合わせ調整を行ない、基準ラインと補正ラインとが完全に一致する露光タイミングの調整値の候補値を求める。
【0064】
図8(a)〜(c)は濃度平均値の推移を示す特性図であり、レジストレーション検出器21の読み取り範囲Dにて検出された濃度(検出出力)の平均値をプロットした一例を示している。図8(a)〜(c)において、縦軸はレジストレーション検出器21から出力される正反射光及び乱反射光の検出出力の差(電圧V)の平均値を示している。一方横軸は調整値を示し単位はドットである。図8(a)はデフォルトの調整値“50”を基点として“45”〜“55”の濃度平均値の特性変化をプロットしたものである。基準ラインと補正ラインとが完全に重なり合った状態にて、濃度平均値が極大(例えば“54”)になり、電圧V1にて検出される。
【0065】
図8(a)に示す特性は、調整値をさらに変更した場合、周期的に変化し、他に+11ドット(調整値“65”),+22ドット(調整値“76”),+33ドット(調整値“87”),+44ドット(調整値“98”)または−11ドット(調整値“43”),−22ドット(調整値“32”),−33ドット(調整値“21”),−44ドット(調整値“10”)ずれた状態で極値をとる。つまり、これら9点のうち何れか1つが重なりが真に一致する条件であり、この段階で真の一致点の候補値を求めることができる。特に工場出荷時においては、色のずれが顕著であるため、最初に検出された調整値(上述の例では54)が真の調整値であることは少ない。
【0066】
続いて、第1の色合わせにて決定された調整値(第1調整値)の候補から真の調整値を決定すべく第2の色合わせ調整を行う。第2の色合わせ調整は、基準ラインと補正ラインとが完全に重なる真の一致点、つまり第1の色合わせ調整で求めた第1調整値(“54”)とその調整値より求まる候補値の中から真の一致点となる調整値を求める。例えば、第1調整値“54”と“21”,“32”,“43”等との4つの候補値の中から、真の一致点となる調整値を求める。第2の色合わせ調整では、第1の色合わせ調整にて求めた極大となる調整値でのタイミングを基にして、露光ユニット1を露光して感光体ドラム3上への書込みを行ない、基準ライン及び補正ラインを転写ベルト7上に形成する。
【0067】
このとき形成する基準ライン及び補正ラインは、第1の色合わせ調整の基準ライン及び補正ラインの1ピッチ分のドット数d(第1の間隔:11ドット)を基準にして形成される。具体的には、基準ラインのライン幅をdの3倍のドット数、基準ラインのライン間隔をdとし、補正ラインのライン幅をd、補正ラインのライン間隔をdの3倍のドット数に設定する。また、基準ラインと補正ラインそれぞれのパターン形成ピッチは4dドットに設定する。第2の色合わせ調整の上記基準ラインのライン幅(3d)及び補正ラインのライン間隔(3d)は、色合わせ調整範囲に応じて設定すればよい。
【0068】
第2の色合わせ調整を行う場合、CPU51は第1の色合わせで用いたピッチ(第1の間隔:d=11)に基づき、基準ラインのライン幅及びライン間隔、並びに補正ラインのライン幅及びライン間隔を決定する。そして、基準ラインについては、調整値テーブル52Tの露光ユニット1aフィールドに記憶されている調整値(0)を露光タイミングとして画像形成を開始する。一方、補正ラインについては、第1調整値(“54”)及び第1の間隔(d=11)に基づき決定される複数の候補値(21,32,43)をまず決定してRAM52に記憶する。そして、この複数(本説明では4つ)の調整値に従った露光タイミングにて補正ラインの画像形成を行う。つまり補正ラインをdドットずつずらして形成し、レジストレーション検出器21から出力される濃度を計測する。
【0069】
図9は転写ベルト7上に形成された副走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。本実施の形態にて用いている転写ベルト7表面からの正反射光の強度は、補正ライン表面からの正反射光の強度と同等で、基準ライン表面からの正反射光の強度よりも強いため、基準ラインにて覆われた領域が広いほど、レジストレーション検出器21の検出濃度が小さくなる。従って、図9のr1に示すように、基準ライン間に補正ラインが重ならずに形成された状態の検出濃度は、図9のr2〜r4に示すように、補正ラインが基準ライン上に重なって形成された状態の検出濃度よりも小さくなる。言い換えれば、基準ラインと補正ラインとの形成位置が全く重ならない場合、レジストレーション検出器21から出力される検出は極小値となる。
【0070】
この第2の色合わせ調整では、図9のr1に示すように、基準ライン間に補正ラインが重ならずに形成された状態、すなわち、レジストレーション検出器21は、基準ラインと補正ラインとが連続的につながった状態(転写ベルト7上の搬送方向に隙間が無い状態)で、図8(b)に示すように、極小値(例えば電圧V2、調整値“21”)が重なりの一致点の候補値となる。
【0071】
一方、基準ラインと補正ラインとがr1の状態からずれた状態にある場合には、図9に示すように、補正ラインが基準ライン上に重なって形成された状態となる。この場合は、基準ラインと補正ラインとの位置がずれた状態となる調整値であり真の一致点となる調整値でないことを意味する。そして、得られた調整値“21”に対して4dドット(44ドット)ずれた場合にも同一の状態となるため、“65”も重なりの一致点の候補値となり、“21”と“65”との何れかが真の一致点である。
【0072】
この2つの候補値から真の一致点を求めるために、さらに第3の色合わせ調整を行う。第3の色合わせ調整では、第2の色合わせ調整と同様に、求めた調整値(“21”)を基準に“21”を含む2個の候補値(“21”,“65”)から真の一致点を求める。第3の色合わせ調整では、第2の色合わせ調整にて求めた極小となる調整値でのタイミングを基にして、露光ユニット1を露光して感光体ドラム3上への書込みを行ない、基準ライン及び補正ラインを転写ベルト7上に形成する。
【0073】
このとき形成する基準ライン及び補正ラインは、第1の色合わせ調整の基準ライン及び補正ラインの1ピッチ分のドット数d(11ドット)を基準に用い、基準ラインのライン幅をdの2倍のドット数(2d)、基準ラインのライン間隔をdとし、補正ラインのライン幅をd、補正ラインのライン間隔をdの2倍のドット数(2d)に設定する。基準ラインと補正ラインそれぞれのパターン形成ピッチは3dドットに設定する。
【0074】
第3の色合わせ調整は、第2の色合わせ調整の場合と同様に、基準ラインに対して補正ラインを第2の色合わせ調整時のラインのピッチに関連するドット数ずつずらして形成し、レジストレーション検出器21の検出出力の差に基づいて濃度を求める。具体的には、補正ラインを第2の色合わせ調整時のラインピッチである4dドット(44ドット)ずつずらして形成する。
【0075】
図10は転写ベルト7上に形成された副走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。第3の色合わせ調整では、図10のt1に示すように、基準ライン間に、補正ラインが重ならずに形成された状態、すなわち、レジストレーション検出器21は、基準ラインと補正ラインとが連続的につながった状態(転写ベルト7上の搬送方向に隙間が無い状態)で、図8(c)に示すように、極小値(例えば電圧V3,調整値“65”)を検出し、真の一致点が求まる。
【0076】
一方、図10のt2又はt3に示すように、補正ラインが基準ライン上に重なって形成された状態となる場合は検出濃度がt1の場合よりも大きくなる。この場合は、基準ラインと補正ラインとの形成位置がずれた状態となる調整値であり真の一致点となる調整値でないことを意味する。
【0077】
以上のように、色合わせ調整を3回に分けて行うことにより、広い色合わせ調整範囲内において、基準ラインと補正ラインとの形成位置を効率的かつ容易に完全に一致させ、補正ラインを形成する露光ユニット1の露光タイミングを調整することができる。
【0078】
なお、これらの色合わせ調整は、調整の対象となる色成分の画像ステーションごとに行う。上述した説明は一色分のみ説明しているが、Kに対してC,M,Yごとに色合わせ調整を行う。また、上述の説明では転写ベルト7上に形成する基準ライン及び補正ラインを搬送方向(副走査方向)に形成して色合わせ調整を行った場合について説明したが、主走査方向の色ずれも生じるので、副走査方向の色合わせ調整と同様に基準ライン及び補正ラインを主走査方向に形成して色合わせ調整を行う。
【0079】
図11は第1の色合わせ調整において転写ベルト7上に形成される主走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。この場合、図11に示すように、同一条件で数十個ずつ主走査方向に基準ライン及び補正ラインを形成した組(図11で示す破線で囲まれた部分)を形成し、ドットずれなどの条件を変えた複数の組が搬送方向に形成される。第1の色合わせ調整として、ピッチ(11ドット)の範囲内で補正ラインを順次ずらして調整画像を形成し、基準ラインと補正ラインとが完全に重なり合う状態を探す。この場合、P1〜P11のうちP1で一致している。
【0080】
図12及び図13は第2及び第3の色合わせ調整において、転写ベルト7上に形成される主走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。図12に示すように、第2の色合わせ調整として、第1の色合わせ調整時のピッチ分(d=11ドット)ずつ補正ラインをずらし、基準ラインと補正ラインとの形成位置が重ならない状態を探す。また、図13に示すように、第3の色合わせ調整として、第2の色合わせ調整時のパターンピッチ分(4d)ずつ補正ラインをずらして色合わせ調整を行うことにより、基準ラインと補正ラインとの形成位置が重ならない露光タイミングを求め、調整を行う。
【0081】
なお、色合わせ調整は必ずしも、主走査方向及び副走査方向の双方について実行する必要はなく、いずれか一方のみを実行するようにしても良い。この場合、主走査方向及び副走査方向の双方の色ずれを必要に応じて補正することが可能になり、良好な画質を得ることができる。さらに、使用するパッチ画像は、実施の形態に記載されたライン形の画像に限ることなく、副走査方向に平行なラインと主走査方向に平行なラインとを形成して、十字形状等の基準パッチ画像及び補正パッチ画像を用いて色合わせ調整を行ってもよい。
【0082】
また、本説明では調整対象となる色成分1色について詳しく説明したが、残りの調整対象となる色成分画像についても同様に調整を行う。その際は、調整の対象となるそれぞれの色成分毎に調整を行ったり、調整の対象となる全ての色成分を並行して調整してもよい。また、本実施の形態では、第1,第2,第3の全ての色合わせ調整において、乱反射光による検出出力と正反射光による検出出力との差を求めて検出出力を補正し極大または極小を求めているが、少なくとも一番精度を必要とする第1の色合わせ調整のみ正反射光及び乱反射光を検出して差を求め、他は正反射光のみ検出してもよい。
【0083】
本実施の形態は、転写ベルト7上に記録用紙を担持し各感光体ドラムに形成されたトナー像を記録用紙上で重ね合わせる直接転写方式の画像形成装置であるが、本発明は、転写ベルト上に各感光体ドラムに形成されたトナー像を重ねて転写し、その後記録用紙に一括して再度転写して多色画像を形成する中間転写方式の画像形成装置にも適応可能であり同様な効果が得られることは言うまでもない。
【0084】
以上の構成において、本発明に係る調整処理の手順を、フローチャートを用いて説明する。なお、上述の説明と同様に、色合わせ調整範囲を99ドット分とし、色合わせ調整範囲を0ドット〜99ドットとする。また、第1の色合わせ調整に用いるラインのピッチ(第1の間隔)を11ドットとし、基準ライン及び補正ラインの両方共に、ライン幅4ドット、ライン間隔が7ドットとし、補正ラインのずらし条件を1ドットとする。
【0085】
また、第2の色合わせ調整に用いるラインのピッチを44ドットとし、基準ラインのライン幅を33ドット、ライン間隔を11ドット、補正ラインのライン幅を11ドット、ライン間隔を33ドットとし、補正ラインのずらし条件を11ドットとする。さらに、第3の色合わせ調整に用いるラインのピッチを33ドットとし、基準ラインのライン幅を22ドット、ライン間隔を11ドット、補正ラインのライン幅を11ドット、ライン間隔を22ドットとし、補正ラインのずらし条件を44ドットとする。
【0086】
図14、図15及び図16は本発明に係る調整処理の手順を示すフローチャートである。まず、CPU51は、調整対象の色成分について、色合わせ調整範囲の任意の位置をスタート時の調整値Aとして決定し、RAM52に記憶する(ステップS11)。一般的には色合わせ調整範囲が99ドットの場合、その中央値であるA=50をデフォルトの調整値とし、RAM52に記憶する。ここで、調整値とは、補正ラインを形成する画像形成ステーションの、露光ユニット1の露光タイミングの調整値を示すものである。
【0087】
続いてCPU51は、スタート時の調整値Aから5を減算する処理を行う(ステップS12)。つまりAの初期値が“50”の場合は“45”となる。なお、減算された調整値はRAM52に記憶される。次いで、CPU51は調整値テーブル52Tを参照して基準色の調整値を読み出し、この調整値に基づく露光タイミングで露光し、基準色に係る基準ラインを形成する。これと共にCPU51は、減算されてRAM52に記憶された調整値A=“45”を読み出し、調整値Aに基づく露光タイミングに基づき露光して、調整対象の色成分に係る補正ラインを形成する(ステップS13)。すなわち、デフォルトの調整値A(50)による補正ラインの形成位置に対して−5ドットの位置となるタイミングで補正ラインが形成される。ただし、初期値は“45”に限定されることはなく、状態に応じて設定することができ、“88”(=99−11)以下の何れの値でもよい。
【0088】
CPU51はレジストレーション検出器21から出力される正反射光の検出値及び乱反射光の検出値の差を求め、求めた差に基づく濃度をRAM52に蓄積し、一定時間が経過した後に濃度平均値を算出し(ステップS14)、調整値Aに対応付けてRAM52に記憶する。その後、CPU51は調整値Aをインクリメントする(ステップS15)。CPU51はインクリメント後の調整値Aがスタート時の調整値に5を加算した値よりも大きいか否かを判定する(ステップS16)。本説明では、調整値Aと(A+5)つまり“55”とを比較する。調整値Aが(A+5)よりも小さい場合(ステップS16でNO)、S13〜S16を繰り返す。
【0089】
一方、調整値Aが(A+5)よりも大きい場合(ステップS16でYES)、RAM52に記憶した濃度平均値のうち最大濃度平均値をもつ調整値を第1調整値に決定する(ステップS17)。つまり、ここでは調整値“45”〜“55”まで11回、補正ラインの位置が1ドットずつ異なった調整画像を形成し、形成した調整画像の濃度を検出する動作を行っている。この第1の色合わせ調整の結果が図8(a)であった場合は、一致点(仮の一致点)がAmax でありそのときの値“54”がAmax として決定され、RAM52に記憶される。
【0090】
続いて、第2の色合わせ調整処理について説明する。S17にて決定した第1調整値Amax (“54”)を基準に、色合わせ調整の範囲において11の倍数を加減算した値に、11の倍数を順に加えた連続する4つの値のうち、最小の値を調整値Bとして定める。つまり、“10”(=“54”−“44”)〜“98”(=“54”+“44”)のうち、“54”の前で連続する4つの調整値“21”,“32”,“43”,“54”のうち、最小値“21”を調整値Bの初期値として設定し(ステップS21)、RAM52に記憶する。本実施の形態ではAmax から(d×3=33)を減算して“21”を求めている。CPU51は調整値テーブル52Tから基準色の調整値を読み出し、11ドットの整数倍(第1の間隔の整数倍)である33ドットの矩形状の基準ラインを、前記読み出した調整値に従い露光して画像形成する。なお、基準ラインのピッチ(間隔)はdの整数倍である44ドットである。
【0091】
同様にCPU51は、調整値Bの露光タイミングにて、11ドットの倍数である11ドットの矩形状の補正ラインを形成する(ステップS22)。なお、補正ラインのピッチはdの整数倍である44ドットである。CPU51はレジストレーション検出器21から出力される反射光の検出値及び乱反射光の検出値の差を算出し、算出した差に基づく濃度をRAM52に蓄積し、一定時間が経過した後に濃度平均値を算出し(ステップS23)、調整値Bに対応付けてRAM52に記憶する。そして、CPU51は、調整値Bに、第1の色合わせ調整のピッチ数11を加算し、調整値Bを“32”にインクリメントする(ステップS24)。
【0092】
CPU51は加算後の調整値BとAmax (“54”)とを比較する(ステップS25)。調整値Bの方が小さい場合(ステップS25でNO)、S22に進んで、S22〜S25を繰り返す。一方、調整値BがAmax よりも大きい場合(ステップS25でYES)、S23にて記憶した各調整値Bの濃度平均値のうち、最小の濃度平均値を有する調整値Bを第2調整値Bmin に決定し(ステップS26)、RAM52に記憶する。ここで求められた結果が図8(b)である場合は、1回目(“21”)が極小値でここが一致点の候補となる。また、このとき、“21”に4dを加算した“65”も一致点の候補になる。
【0093】
次に、“21”と“65”とから真の一致点を決定するための第3の色合わせ調整を行う。S26にて決定した第2調整値Bmin (“21”)を調整値Cとして定める(ステップS31)。CPU51は調整値テーブル52Tから基準色の調整値を読み出し、11ドット(第1の間隔)の整数倍である22ドットの矩形状の基準ラインを、前記読み出した調整値に従い露光して画像形成する。なお、基準ラインのピッチはdの整数倍である33ドットである。
【0094】
同様にCPU51は調整値Cの露光タイミングにて、11ドットの倍数である11ドットの矩形状の補正ラインを形成する(ステップS32)。なお、補正ラインのピッチはdの整数倍である33ドットである。CPU51はレジストレーション検出器21から出力される反射光の検出値及び乱反射光の検出値の差を求め、求めた差に基づく濃度をRAM52に蓄積し、一定時間が経過した後に濃度平均値を算出し(ステップS33)、調整値Cに対応付けてRAM52に記憶する。そして、CPU51は調整値Cに、第2の色合わせ調整のピッチ数44を加算し、調整値Cを“65”にインクリメントする(ステップS34)。
【0095】
CPU51は加算後の調整値Cと最大の調整値(“99”)とを比較する(ステップS35)。調整値Cの方が小さい場合(ステップS35でNO)、S32に進んで、S32〜S35を繰り返す。一方、調整値Cが“99”よりも大きい場合(ステップS35でYES)、S33にて記憶した各調整値Cの濃度平均値のうち、最小の濃度平均値を有する調整値Cを第3調整値Cmin に決定し(ステップS36)、RAM52に記憶する。ここで求められた結果が図8(c)である場合は、2回目(“65”)が極小値でここが真の一致点となる。CPU51は、調整値テーブル52Tに、決定した第3調整値を補正後の調整値として設定し(ステップS37)、RAM52に記憶する。以上の処理を各色について行い、さらに主走査方向についても実行することにより、色合わせ処理を完全に行うことができる。
【0096】
上述した色合わせ調整は、初期段階の色合わせ調整時の調整方法であり、画像形成装置100を組み立てた後や、実際に使用される所に設置された場合や、部品の交換又はメンテナンスの後に行われ、色合わせ調整後、上記調整値を画像形成装置100の調整値テーブル52Tに記憶させておき、この調整値に基づいて画像形成を行う。この場合の色合わせ調整は、第1の色合わせ調整及び第2,第3の色合わせ調整を行う。
【0097】
また、例えば初期の色合わせ調整を実施した後、画像形成装置の電源が投入されて、画像形成を実施する前に調整を行う場合には、大きな色ずれが発生していることはまれであるため、第2,第3の色合わせ調整を省略してもよい。さらに、通常は第1の色合わせのみを行い、電源投入時より所定時間が経過した後や、形成した画像数が所定枚数を超えた後に、第1の色合わせ調整及び第2,第3の色合わせ調整の全てを実行するようにしてもよい。所定時間の経過は時計部58でカウントし、所定枚数のカウント値はRAM52に記憶することが可能である。このように構成することで、通常時は、第2,第3の色合わせ調整を省略し、色合わせ調整の時間を短縮することができる。
【0098】
また、画像形成装置内に設置された図1に示す温湿度センサ22により、予め設定された温湿度や急激な温湿度の変化が検出された場合等にも、第1の色合わせに加えて第2,第3の色合わせを行うようにしてもよい。さらに、保守員やユーザによる感光体ドラムや現像ユニット等のプロセスユニット交換等のメンテナンス後や、色ズレが目立つ場合等にユーザ、保守員の指示により第1の色合わせ調整及び第2,第3の色合わせ調整を強制的に実行するようにしてもよい。例えば、表示部54に案内を表示し、操作部53を操作して、第1及び第2,第3の色合わせ調整を完全に行うか、第1の色合わせ調整のみを行うかを選択することが可能である。なお、電源投入時や強制的な色合わせ調整を除いて、上記色合わせ調整を行う条件に達した場合に、即座に色合わせ調整を実施するのではなく、通常は、進行中の画像形成ジョブの終了後や、次の画像形成ジョブの開始前に色合わせ調整を実施する。
【0099】
なお、色合せ調整を行うための調整画像(基準画像及び補正画像)の濃度を検出する場合に、基準画像と補正画像とが重なる時の調整値を求める方法、すなわち最大値から検出する方法と、基準画像と補正画像とが完全にずれる時の調整値を求める方法、すなわち最小値から検出する方法とがあるが、何れを用いるかは、画像形成装置の画像形成の特性等を考慮して決定すればよい。また、調整値のみで補正できる範囲とその調整に必要な時間および、レジストレーション検出器21による濃度測定時の出力の得られ方を考慮してピッチd(=m+n)のnおよびmを設定すればよく、記載した条件以外でも良いことはいうまでもない。
【0100】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明にあっては、転写媒体に形成された調整画像に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光に基づいて、検出手段で前記調整画像の濃度を検出することにより、従来の正反射光のみを使用していた場合に比べて調整画像の濃度を高精度に検出でき、検出した濃度に基づく調整対象の色成分画像の形成位置を高精度に調整することができる。
【0101】
また、本発明にあっては、正反射光を検出する正反射光検出手段と乱反射光を検出する乱反射光検出手段とを用いて、調整画像の略同一箇所に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光を夫々検出することにより、画像を移動させる搬送手段のムラなどの影響を受けることなく、正反射光及び乱反射光を検出することができる。
【0102】
また、本発明にあっては、正反射光を検出する正反射光検出手段と乱反射光を検出する乱反射光検出手段とを一体的に構成することにより、調整画像の同一箇所に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光の同時的な検出が可能になる。同一箇所に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光を同時的に検出することにより、時間差又は画像を移動させる搬送手段のムラなどの影響を受けることなく、正反射光及び乱反射光を高精度で検出することができる。
【0103】
また、本発明にあっては、照射手段が調整画像に照射した一照射光によって生じる正反射光及び乱反射光を、正反射光検出手段及び乱反射光検出手段で夫々検出するため、照射手段が照射する光の特性などの変動の影響を受けずに、正反射光及び乱反射光を検出することができる。
【0104】
また、本発明にあっては、正反射光の検出値と乱反射光の検出値との差に基づいて調整画像の濃度を検出することにより、濃度の極大又は極小の判別を高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概要を示す模式的断面図である。
【図2】レジストレーション検出器及び転写ベルト駆動ローラの要部を示す模式的断面図である。
【図3】正反射光の検出出力と乱反射光の検出出力、および、検出出力の差の例を示す図である。
【図4】制御部のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】調整値テーブルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図6】第1の色合わせにおいて形成される基準ライン及び補正ラインを示す説明図である。
【図7】第1の色合わせにおいて転写ベルト上に形成される副走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。
【図8】濃度平均値の推移を示す特性図である。
【図9】第2の色合わせにおいて転写ベルト上に形成される副走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。
【図10】第3の色合わせにおいて転写ベルト上に形成される副走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。
【図11】第1の色合わせにおいて転写ベルト上に形成される主走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。
【図12】第2の色合わせにおいて転写ベルト上に形成される主走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。
【図13】第3の色合わせにおいて転写ベルト上に形成される主走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。
【図14】本発明に係る調整処理の手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明に係る調整処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明に係る調整処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 露光ユニット(1a、1b、1c、1d)
2 現像器(2a、2b、2c、2d)
3 感光体ドラム(3a、3b、3c、3d)
4 クリーナユニット(4a,4b、4c、4d)
5 帯電器(5a、5b、5c、5d)
6 転写ローラ(6a、6b、6c、6d)
7 転写ベルト(転写媒体)
21 レジストレーション検出器(検出手段)
21a 発光部(照射手段)
21b 検出部(正反射光検出手段)
21c 検出部(乱反射光検出手段)
22 湿温度センサ
50 制御部
51 CPU(演算手段)
52 RAM
52T 調整値テーブル
100 画像形成装置
101 画像形成ステーション
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式による画像形成装置に関し、より詳しくは、像担持体又は転写担持体などの転写媒体上に色成分画像を重ね合わせて多色画像を形成する際に生じる色ずれを補正する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカラー複写機等の画像形成装置は、入力されたデータを各色成分に分解して画像処理を施した後、各色成分画像を重ね合わせて多色画像を形成する。多色画像の形成に際して、各色成分画像が正確に重ね合わされない場合、形成される多色画像に色ずれが発生し、画質の低下を招く。特に、多色画像の形成速度を向上するために、色成分毎に画像形成部を設けた画像形成装置においては、各画像形成部によって各色成分画像を形成し、該各色成分画像を順次重ね合わせることによって多色画像が形成されるため、各色成分画像の形成位置にずれが生じやすく、色ずれが大きな問題となる。
【0003】
そのため、従来の画像形成装置は、各色成分画像を精度よく重ね合わせるために、色ずれを補正する色合わせ調整を行って、色ずれを抑えた多色画像を形成している。色合わせ調整は、通常、基準となる色成分画像(以下、基準画像)の形成位置に対する他の色成分画像(以下、補正画像)の形成位置のずれを、光学式のセンサを用いて検出する。そして、検出した結果に基づいて補正量を決定し、決定した補正量に応じて、各補正画像の形成位置がずれずに一致するように、各補正画像を形成するタイミングを調整する。
【0004】
補正量を決定する方法として、例えば、各色成分画像を同じタイミングで転写(形成)し、各色成分画像の形成位置間の距離を検出する方法がある。例えば、各色成分画像の形成位置間の距離を検出し、検出された形成位置のずれ量に基づいて補正を行う。つまり、基準画像と補正画像との距離をセンサによって検出し、検出された距離に基づいて各補正画像の形成位置のずれ量を決定し、色ずれを補正する(例えば特許文献1参照)。
【0005】
また、補正量を決定する他の方法として、各色成分画像が重ね合わされた多色画像の濃度を測定する方法がある。例えば、基準画像に補正画像が重ね合わされた多色画像の濃度を測定し、測定した濃度が、補正画像が正確に重なった状態の濃度になるように色合わせ調整を行う。この画像形成装置は、補正精度を向上するために、多色画像として、複数の同一画像を繰り返し形成する。例えば、同一画像としてライン状の画像(以下、ライン画像)を複数形成し、多色ライン画像の濃度をセンサによって検出し、各補正画像の重なり状態を求める。そして、センサによって検出される多色ライン画像の濃度が所定の濃度範囲になった状態を、各補正画像が正確に重なり合った状態とみなし、この重なり合った状態で画像形成が行われるように、色合わせ調整を行う(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−213940号公報
【特許文献2】
特開2000−81744号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各色成分画像の形成位置間の距離に基づいて補正を行う画像形成装置は、画像の形成位置を検出するセンサを用いて各色成分画像の形成位置のずれを求めているため、形成位置の微小なずれを検出するためには検出精度の高いセンサが必要になるという問題を有している。また、色合わせには数ミクロン単位の精度が要求されるため、検出精度の高いセンサを搭載することによりコストが高騰するという問題が生じる。
【0008】
また、各色成分画像が重ね合わされた多色画像の濃度に基づいて補正を行う画像形成装置は、色合わせ調整領域の全領域について、1ライン毎に調整値を変化させながら、基準画像と補正画像とが完全に重なる時の調整値を求める必要がある。そのため、色合わせ調整可能領域の全領域について色合わせ調整のための濃度を検出しなければならず、色合わせ調整に要する時間が長くなるという問題があり、調整に要する時間を短くしたい場合には色合わせ調整可能領域をあまり広くすることができない等の問題を有している。特に、色ずれは、画像形成装置内の温度・湿度、各部品の摩耗・交換等の様々な理由によって生じるため、工場出荷時の他、納品後においても現場において保守員またはユーザが定期的に補正する必要があるため、簡潔かつ高精度に色ずれを補正することが可能な画像形成装置の開発が望まれている。
【0009】
また、基準画像と補正画像とが重なった画像の濃度を検出する方法では、基準画像と補正画像とそれらが形成される転写媒体表面とからの反射光をセンサで検出しているが、画像が形成されている部分と画像が形成されていない状態の転写媒体表面とからの反射光の強さの差が小さいために、濃度の検出値の極大又は極小を誤って検出する場合があり、誤った検出結果に基づいて色合わせ調整を行い、逆に画質を低下させたり、色合わせ調整を実施中にエラーが発生し、色合わせ調整が正常に実行できなくなるという問題がある。
【0010】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基準画像及び補正画像(調整画像)が形成された転写媒体に光を照射した際に生じる正反射光及び乱反射光を検出することにより、調整画像の濃度を高精度に検出し、補正画像の形成位置を高精度に調整することができる画像形成装置を提供することにある。
【0011】
また、本発明の他の目的は、調整画像の略同一箇所から生じた正反射光及び乱反射光の検出を行うことにより、画像を移動させる搬送手段のムラなどの影響を受けることなく、正反射光及び乱反射光の検出を行うことができる画像形成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像形成装置は、複数の色成分それぞれに基づく画像を形成する各画像形成手段と、該各画像形成手段が形成した画像を、それぞれ重なり合うように転写媒体上に転写する各転写手段と、該転写手段が、基準となる色成分の画像に調整対象となる他の色成分の画像を重ねて転写して転写媒体上に形成した調整画像に、光を照射する照射手段と、該照射手段が調整画像に照射した光によって生じる反射光に基づいて、前記調整画像の濃度を検出する検出手段と、該検出手段が検出した濃度に基づき、前記他の色成分の画像の形成位置を調整する調整手段とを備えた画像形成装置において、前記検出手段は、照射手段が調整画像に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光に基づいて、前記調整画像の濃度を検出するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る画像形成装置において、前記検出手段は、照射手段が調整画像の略同一箇所に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光に基づいて前記調整画像の濃度を検出するように構成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る画像形成装置において、前記検出手段は、正反射光を検出する正反射光検出手段と、乱反射光を検出する乱反射光検出手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る画像形成装置において、前記検出手段は、正反射光を検出する正反射光検出手段と、乱反射光を検出する乱反射光検出手段とを備え、正反射光検出手段及び乱反射光検出手段は一体的に構成されていることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る画像形成装置において、前記正反射光検出手段及び乱反射光検出手段は、照射手段が調整画像に照射した一照射光によって生じる正反射光及び乱反射光を夫々検出するように構成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明に係る画像形成装置においては、前記正反射光検出手段の正反射光の検出値と前記乱反射光検出手段の乱反射光の検出値との差を求める演算手段を備え、前記検出手段は、演算手段で求めた検出値の差に基づいて調整画像の濃度を検出するように構成されていることを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、検出手段は、照射手段から転写媒体上に形成された調整画像に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光に基づいて、前記調整画像の濃度を検出する。前記正反射光と乱反射光とは特性が逆であり、例えば正反射光の検出値が極大の場合、乱反射光の検出値は極小になる。従来の正反射光のみを使用していた場合に比べて、正反射光及び乱反射光の両方を使用して、極大又は極小などを高精度に検出することが可能になり、濃度の極大又は極小を高精度に検出できる。
【0019】
また、本発明にあっては、検出手段は、照射手段が調整画像の略同一箇所に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光に基づいて前記調整画像の濃度を検出する。調整画像の略同一箇所に光を照射して正反射光及び乱反射光を検出することにより、画像を移動させる搬送手段のムラなどの影響を受けることなく、前記調整画像の濃度を検出することができる。
【0020】
また、本発明にあっては、検出手段は、正反射光を検出する正反射光検出手段と、乱反射光を検出する乱反射光検出手段とを備える。例えば、第1照射手段及び正反射光検出手段と第2照射手段及び乱反射光検出手段とを、調整画像の移動方向に沿って別々に配置し、移動している調整画像の略同一箇所に第1及び第2照射手段から順に光を照射し、照射した光によって生じた正反射光及び乱反射光を夫々正反射光検出手段及び乱反射光検出手段で検出する。
【0021】
また、本発明にあっては、検出手段は、正反射光を検出する正反射光検出手段と、乱反射光を検出する乱反射光検出手段とを備え、正反射光検出手段及び乱反射光検出手段は一体的に構成されている。正反射光検出手段及び乱反射光検出手段を一体的に構成することにより、調整画像の同一箇所に照射した光によって生じた正反射光及び乱反射光を同時的に夫々正反射光検出手段及び乱反射光検出手段で検出することが可能になり、時間差及び画像を移動させる搬送手段のムラなどの影響を受けることなく、前記調整画像の濃度を検出することができる。
【0022】
また、本発明にあっては、正反射光検出手段及び乱反射光検出手段は、照射手段が調整画像に照射した一照射光によって生じる正反射光及び乱反射光を夫々検出する。調整画像に照射した一照射光によって生じた正反射光及び乱反射光を検出するため、照射する光の特性変動の影響を受けることなく、前記調整画像の濃度を検出することができる。
【0023】
また、本発明にあっては、演算手段により、正反射光の検出値と乱反射の検出値との差を求め、検出手段は、前記求めた検出値の差に基づいて、調整画像の濃度を検出する。正反射光と乱反射光とは特性が逆であり、正反射光の検出値が極大の場合、乱反射光の検出値は極小になる。正反射光の検出値と乱反射の検出値との差を求めることにより、検出値の振幅を増すことができ、極大又は極小の検出精度が向上する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る画像形成装置の概要を示す模式的断面図である。以下、本発明に係る画像形成装置100をコピー機であるものとして説明するが、これに限らず、プリンタであったり、コピー機能に加えてファクシミリ機能またはプリンタ機能を備える複合機であっても良い。
【0025】
画像形成装置100は、色ずれ補正に係る構成として、図1に示すように、画像形成ステーション101と、転写搬送ベルトユニット8と、レジストレーション検出器21と、温湿度センサ22とを備えている。画像形成装置100の画像形成ステーション101は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いて多色画像を形成するために、各色に応じた4種類の潜像を形成するように、露光ユニット1a・1b・1c・1d、現像器2a・2b・2c・2d、感光体ドラム3a・3b・3c・3d、クリーナユニット4a・4b・4c・4d、帯電器5a・5b・5c・5dを備え、これらは、各々4つずつ設けられている。なお、上記a、b、c、dは、それぞれブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応するように記載している。以下、各色に応じて設けられている4つの部材のうち、特定の色に対応する部材を指定する場合を除いて、各色に対して設けられている部材をまとめて、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5と記載する。
【0026】
露光ユニット1は、発光素子をアレイ状に並べたELやLED等の書込みヘッド、または、レーザ照射部もしくは反射ミラーを有するレーザスキャニングユニット(LSU)を備える。なお、本実施の形態においてはLSUを適用した場合について説明する。露光ユニット1は、入力される画像データに応じて、調整値に基づいたタイミングで露光することにより、感光体ドラム3上に画像データに応じた静電潜像を形成する。前記調整値は、色毎に後述する調整値テーブルに記憶されており、色分解された各色成分の画像データが、露光ユニット1a・1b・1c・1dそれぞれから調整値に基づくタイミングで露光されて、各色成分の静電潜像が形成される。
【0027】
現像器2は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像を上記各色成分のトナーによって顕像化する。感光体ドラム3は、画像形成装置100の略中心部に配置され、表面に、入力される画像データに応じた静電潜像やトナー像が形成される。クリーナユニット4は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像の現像・転写後に、感光体ドラム3上に残留したトナーを除去・回収する。帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。帯電器5は、感光体ドラム3に接触するローラ型やブラシ型の他に、感光体ドラム3に接触しないチャージャー型等が用いられる。本実施の形態においては、チャージャー型の帯電器5を適用した場合について説明する。
【0028】
転写搬送ベルトユニット8は、感光体ドラム3の下方に配置され、転写ベルト7、転写ベルト駆動ローラ71、転写ベルトテンションローラ73、転写ベルト従動ローラ72,74、転写ローラ6a・6b・6c・6d、および転写ベルトクリーニングユニット9を備えている。なお、以下では、各色成分に対応した4つの転写ローラ6a・6b・6c・6dをまとめて転写ローラ6と記載する。転写ベルト駆動ローラ71、転写ベルトテンションローラ73、転写ローラ6、転写ベルト従動ローラ72,74等は、転写ベルト7を張架し、転写ベルト7を矢印B方向に回転駆動させる。
【0029】
転写ローラ6は、転写搬送ベルトユニット8の内側のフレームに回転可能に支持されており、直径8〜10mmの金属軸をベースとし、ローラ表面はEPDMや発泡ウレタン等の導電性の弾性材によって覆われている。転写ローラ6は、前記導電性の弾性材により、記録用紙に対して、トナーの帯電極性とは逆極性の高電圧を均一に印加することができ、感光体ドラム3に形成されたトナー像を転写ベルト7あるいは転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙などの転写媒体に転写する。
【0030】
記録用紙は給紙カセット10に積層されており、感光体ドラム3の回転に先立って給紙ローラ16の回転によって給紙カセット10内の記録用紙が一枚ずつ用紙搬送路S内に給紙される。給紙された記録用紙は、給紙ローラ16によりレジストローラ14へ搬送される。記録用紙は前端部をレジストローラ14に当接した状態で停止しており、所定のタイミングで回転して記録用紙を感光体ドラム3方向へ導く。記録用紙は画像形成ステーション101へ搬送され、感光体ドラム3に担持されたトナー像が、所定の転写バイアスが印加された転写ローラ6によって記録用紙に転写される。
【0031】
転写ベルト7は、厚さ100μm程度のポリカーボネイト、ポリイミド、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン重合体、またはエチレンテトラルフルオロエチレン重合体等で形成され、感光体ドラム3に接触するように設けられている。この転写ベルト7上あるいは転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙上に、感光体ドラム(画像形成手段)3にて形成された各色のトナー像を、転写ローラ(転写手段)6によって順次転写して、多色トナー像を形成している。トナー像が転写された記録用紙は定着ローラ31,32を通過する間に加熱及び加圧される。これによりトナー像が溶融して記録用紙に固着する。画像形成された記録用紙は排紙トレイ33へ排出される。
【0032】
転写ベルト7は、厚さが100μm程度で、フィルムを用いて無端状に形成されている。転写ベルトクリーニングユニット9は、転写ベルト7に直接転写された、色合わせ調整用のトナーやプロセス制御用のトナー、感光体ドラム3との接触によって付着したトナーなどを除去・回収する。レジストレーション検出器21は、転写ベルト7上に形成された画像の濃度を検出するため、転写ベルト7が画像形成ステーション101を通過し終えた位置であって、かつ、転写ベルトクリーニングユニット9に至る前の位置に設けられている。レジストレーション検出器21は、画像形成ステーション101にて転写ベルト7上に形成された画像の濃度を検出し、検出した濃度に応じた信号を制御部50へ出力する。
【0033】
図2(a)、(b)はレジストレーション検出器21及び転写ベルト駆動ローラ71の要部を示す模式的断面図である。レジストレーション検出器21は、図2(a)に示すように、発光部21aと、正反射光を検出する検出部21bと、乱反射光を検出する検出部21cとを一体的に形成したものを用いる。本説明では、発光部21aと検出部21b、21cとは、転写ベルト7の移動方向に沿って配置されている。発光部21aから転写ベルト7に光を照射した場合、転送ベルト7への一照射光の照射によって生じた正反射光及び乱反射光は、夫々検出部21b及び検出部21cによって同時的に検出される。
【0034】
なお、レジストレーション検出器21は、図2(b)に示すように、発光部及び正反射光を検出する検出部が一体的に構成された正反射光センサ21bと、発光部及び乱反射光を検出する検出部が一体的に構成された乱反射光センサ21cとを用いることも可能である。図2(b)の例では、各センサ21b、21cの発光部と検出部とは転写ベルト7の移動方向と垂直な方向に配置されており、正反射光センサ21bで光を照射すると共に正反射光を検出し、乱反射センサ21cで光を照射すると共に逆反射光を検出するため、転送ベルト7の異なる位置に光を夫々照射して正反射光及び乱反射光を夫々検出したり、転送ベルト7の同一箇所に所定の時間差で光を夫々照射して正反射光及び乱反射光を夫々検出する。この構成では、それぞれのセンサの検出箇所が転写ベルト7の移動方向に若干ずれているが、検出時に時間差を考慮すれば問題なく検出が行える。また、正反射光を検出する正反射光センサ21bおよび乱反射光を検出する乱反射光センサ21cは同一の汎用の安価なセンサを用いことができ部品コストが低減できるメリットがある。
【0035】
レジストレーション検出器21として最も好ましいものは、図2(a)に示すような一体型のものであり、転写ベルト7の同一箇所に照射した一照射光によって生じる正反射光及び乱反射光を同時的に検出可能なため、図2(b)に示したレジストレーション検出器21のように位置差を考慮する必要がない。また、一体型のレジストレーション検出器には、正反射光用の発光部と乱反射光用の発光部とを有し、1つの検出部で正反射光及び乱反射光を検出するタイプのものもあるが、同位置の同時検出が行えないため、演算時に位置差(タイミング差)を考慮しなければならないが、使用することは可能である。
【0036】
正反射光を検出する場合、転写ベルト7の表面、黒(K)トナーの画像、有彩色(C,M,Y)トナーの画像のそれぞれにより、正反射光の強さ(光量)が異なる。黒トナーの画像と有彩色トナーの画像とは反射光の強さに大きな差があり、黒トナーの画像の方が弱い。一方、画像が形成されていない状態の転写ベルトの表面からの正反射光の強さは、有彩色トナーの画像とほぼ等しく、黒トナーの画像よりも強い。この性質を利用して濃度の検出を行う。
【0037】
また、乱反射(拡散反射)光を検出する場合は、有彩色トナーの画像と転写ベルト表面との強度の差を得ることができると共に、乱反射光の特性は、正反射光の特性とは逆の特性になる。例えば、正反射光の検出値が極大の場合、乱反射光の検出値は極小となる。図3(a)に、正反射光の検出出力と乱反射光の検出出力の例を示し、図3(b)に、正反射光の検出出力と乱反射光の検出出力の差の例を示す。本発明においては、正反射光の検出出力と乱反射光の検出出力の両方を用いて、極大又は極小の検出制度を向上させる。具体的には、両検出出力の差を演算する。正反射光の検出出力と乱反射光の検出出力との差を演算することにより、図3(b)に示すように、検出出力の振幅(出力差)を増加することができ、極大,極小の検出精度が向上する。
【0038】
温湿度センサ22は、画像形成装置100内の温度や湿度を検出し、急激な温度変化や湿度変化のないプロセス部近傍に設置されている。上記の構成の画像形成装置100の画像形成ステーション101では、露光ユニット1が、入力された画像データに基づいて、制御部50からの調整値に従ったタイミングにて各色を順次露光することにより、感光体ドラム3上に静電潜像が形成される。次いで、現像部2によって静電潜像が顕像化したトナー像が形成され、このトナー像が転写ベルト7、又は、転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙上に転写される。転写ベルト7は、転写ベルト駆動ローラ71、転写ベルトテンションローラ73、転写ベルト従動ローラ72,74によって張架され回転駆動しているので、各色成分のトナー像は、転写ベルト7上あるいは転写ベルト7上に吸着されて搬送される記録用紙上に、順次重ねて転写され、多色トナー像が形成される。なお、転写ベルト7上に多色トナー像が形成された場合は、さらにこの多色トナー像を記録用紙上に転写する。
【0039】
本実施の形態の画像形成装置100にて、色合わせ調整を行う際には、上述した画像形成ステーション101にて形成される各色成分のトナー像を転写ベルト7上に転写する。このとき、各色成分のトナー像のうち、いずれかの色成分のうち基準となるトナー像(以下、基準パッチ画像と称する)を転写ベルト7上に転写し、次いで、この基準パッチ画像の上に、色合わせ調整の対象となる他の色成分のトナー像(以下、補正パッチ画像と称する)を転写する。
【0040】
転写ベルト7は、転写搬送ベルトユニット8に備えられた転写ベルト駆動ローラ71によって回転駆動している。そのため、図2に示すように、転写ベルト7上に形成された基準パッチ画像K(黒)及び補正パッチ画像C(シアン)(または、M(マゼンタ)、Y(イエロー))が、レジストレーション検出器21位置に達すると、レジストレーション検出器21によって、転写ベルト7上の基準パッチ画像及び補正パッチ画像(調整画像)の濃度が検出される。レジストレーション検出器21は、基準パッチ画像及び補正パッチ画像が形成された転写ベルト7に光を照射した際に生じる正反射光及び乱反射光を検出して、基準パッチ画像及び補正パッチ画像の濃度を検出する。
【0041】
検出された濃度は制御部50へ出力され、制御部50はこの検出結果に基づいて、露光ユニット1が露光するタイミングを調整する手段として動作し、感光体ドラム3上への書込みのタイミングを補正する。この調整を他のM(マゼンタ)やY(イエロー)等の調整対象の色成分についても同様に行う。また、本実施の形態では基準パッチ画像をK(黒)としているが、別の色(C,Y,M)の何れにしてもよく、その場合、Kは調整対象の色成分となる。
【0042】
なお、レジストレーション検出器21は、図2に示すように、照射光の照射位置及び正反射光及び乱反射光の受光位置が、転写ベルト7の搬送方向に対して、平行となるように配置しているが、これに限定されるものではない。つまり、照射光の照射位置と正反射光及び乱反射光の受光位置が、転写ベルト7の搬送方向に対して垂直となるように配置してもよいほか、転写ベルト7を光透過性の性質を持つ物質により構成し、照射部と受光部とを、転写ベルトを介して対向配置するようにしてもよい。
【0043】
また、本実施の形態においてはレジストレーション検出器21を上記構成としたが、これに限らず、パッチ画像(調整画像)が形成された画像の状態を調べることができるものであれば、これに限らず、明度または輝度信号を出力するCCD(Charge Couple Device)素子等を用いるようにしても良い。なお、本実施の形態では、画像形成を行うプロセス速度が100mm/secであるため、レジストレーション検出器21による検出は、2msecのサンプリング周期にて行っている。
【0044】
本実施の形態においては転写ベルト7上に基準パッチ画像及び補正パッチ画像(調整画像)を形成することとしたが、この形態に限らず記録用紙上に調整画像を形成し、画像形成ステーション101と記録用紙の排出トレイ33との間に設けられるレジストレーション検出器21により濃度を検出して色合わせ調整を行うようにしてもよい。
【0045】
図4は制御部50のハードウェア構成を示すブロック図である。図4に示すようにCPU(Central Processing Unit)51にはバス57を介してRAM(RandomAccess Memory)52,ROM(Read Only Memory)55、液晶ディスプレイ等の表示部54、日時情報を出力する時計部58、A/D変換器56、露光ユニット1、およびテンキー、スタートキー等の各種入力キーを備える操作部53等が接続される。
【0046】
CPU51は、バス57を介して制御部50の上述したようなハードウェア各部と接続されていて、それらを制御すると共に、RAM52に記憶された制御プログラム52Pに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。表示部54は、液晶表示装置等の表示装置であり、本発明に係る画像形成装置100の動作状態の表示等を行う。操作部53は、本発明の画像形成装置100を操作するために必要な文字キー,テンキー,短縮ダイヤルキー,ワンタッチダイヤルキー,各種のファンクションキーなどを備えている。なお、表示部54をタッチパネル方式とすることにより、操作部53の各種キーの内の一部または全部を代用することも可能である。
【0047】
レジストレーション検出器21から出力された濃度を示す検出信号は、A/D変換器56にて、例えば8ビット256階調のデジタル信号へ変換されCPU51へ出力される。CPU51は、正反射光の検出値と乱反射光の検出値との差を演算する手段として動作し、求めた差に基づいて濃度を補正し、補正した濃度に基づいて補正パッチ画像の形成位置を調整する。RAM52は、SRAM(Static Random Access Memory)またはフラッシュメモリ等で構成され、ソフトウェアの実行時に発生する一時的なデータを記憶する。さらにRAM52には調整値テーブル52Tが記憶されている。
【0048】
図5は調整値テーブル52Tのレコードレイアウトを示す説明図である。各色の露光ユニット1a〜1dのそれぞれについて調整値が記憶されている。調整値はドットで表され、露光タイミング(msec)に対応する。露光タイミングの調整値は0ドット〜99ドットまで用意されており、図の例では黒の露光ユニット1aの調整値は0、シアンの露光ユニット1bの調整値は11と記憶されている。なお、同様にマゼンタの露光ユニット1c及びイエローの露光ユニット1dの調整値も予め記憶されている。
【0049】
調整値0に対応する露光タイミングを時刻T0とした場合、調整値11に対応する露光タイミングはΔT11(msec)後のT0+ΔT11(msec)となる。つまり、CPU51は露光ユニット1a〜1dを、調整値テーブル52Tを参照して制御し、黒色の露光ユニット1aを駆動した後のΔT11(msec)後に露光ユニット1bを駆動する。この調整値の設定は色毎に記憶されており、本発明により最適な調整値に補正される。例えば調整値が11から10に補正された場合、CPU51は露光ユニット1aをT0(msec)で駆動した後、T0+ΔT10(msec)で露光ユニット1bを駆動するので、上述の場合と比較して1ドット(−1ドット)ずれた位置にシアンの色成分画像が形成される。
【0050】
なお、この調整値テーブル52Tは転写ベルト7の搬送方向の調整値のみならず、前記搬送方向と垂直な方向の調整値も記憶されている。ただし、実際の露光タイミングは、基準の画像形成ステーションから調整の対象となる画像ステーションまでの距離分の時間を考慮した値となるが、前記時間は、調整の対象となる画像形成ステーション毎に予め決まっており変化しないため、本説明では前記時間を省略して説明している。
【0051】
次に、上記構成の画像形成装置100による色合わせ調整方法について、詳細に説明する。本実施の形態の色合わせ調整方法は、第1の色合わせ調整と第2,第3の色合わせ調整とからなる。本実施の形態では、基準パッチ画像としてK(黒)のトナー像を用い、補正パッチ画像としてC(シアン)のトナー像を用い、色合わせ調整範囲が、転写ベルト7の搬送方向に99ドット(99ライン)分である場合について説明する。ただし、開始位置を0ドットとし、終了位置を99ドットとする。
【0052】
なお、基準パッチ画像及び補正パッチ画像として用いるトナーの色は、特に限定されるものではなく、いずれの色を用いてもよい。また、色合わせ調整範囲は、レジストレーション検出器21の検出範囲内であれば、特に限定されるものではなく、より狭い範囲あるいはより広い範囲に設定してもよい。また、状況に応じて調整範囲を変更できるようにしてもよい。調整範囲が広い場合には色合わせ調整に要する時間が長くなり、調整範囲が狭い場合は色合わせ調整に要する時間が短くなる。
【0053】
本実施の形態の画像形成装置100による色合わせ調整は、転写ベルト7の搬送方向(以下、副走査方向と称する)に対して垂直な方向(以下、主走査方向と称する)と平行な複数のライン状の基準パッチ画像(以下、基準ラインと称する)及び補正パッチ画像(以下、補正ラインと称する)を、転写ベルト7上の搬送方向に形成することによって行う。図6は基準ライン及び補正ラインを示す説明図である。第1の色合わせ調整では、図6に示すように、例えば、画像形成パターンのピッチ(第1の間隔d=m+n)を、ライン幅nが4ドット、各ラインのライン間隔mが7ドットである11ドットとなるように設定し、転写ベルト7上に基準ラインを形成する(図6中、基準パッチ画像)。そして、基準ラインが形成された後に、この基準ライン上に、基準ラインと同じライン幅n及びライン間隔mを有する補正ラインをさらに形成する。なお、本実施の形態においては600dpiにより画像形成を行っている。
【0054】
続いて、転写ベルト7上に形成された基準ライン及び補正ラインの濃度を、レジストレーション検出器21によって検出する。図7は、転写ベルト7上に形成された副走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。レジストレーション検出器21は、図7に示すように、読み取り範囲D内にて、基準ライン及び補正ラインの濃度を検出する。本実施の形態の読み取り範囲Dは、直径が約10mmであり、細かい(微小な)振動等による色ずれによる検出誤差を平均化できるようになっている。基準ラインと補正ラインとは、同一条件で数十個ずつ搬送方向に形成されたラインの組(図7で示す破線で囲まれた部分)を形成し、ドットずれなどの条件を変えた複数のラインの組が搬送方向に形成される。
【0055】
転写ベルト7上の基準ライン及び補正ラインの濃度は、転写ベルト7上での基準ラインと補正ラインとの重なり合いの状態によって異なる。つまり、基準ラインと補正ラインとの重なり合った状態の程度に応じて、レジストレーション検出器21が検出する正反射光及び乱反射光に基づく濃度が変化する。レジストレーション検出器21の検出濃度は、転写ベルト7の表面に形成される基準ラインと補正ラインとを合わせた面積によって変化し、面積が最小の場合、つまり基準ラインと補正ラインが完全に重なっている場合には、レジストレーション検出器21から照射される光が基準ラインによって吸収される量が最も少なくなると共に、転写ベルト7からの反射光が最も多くなり、検出出力が最大になる。ただし、転写ベルト7が透明の場合を除く。転写ベルト7が透明な場合は、反射型ではなく透過型のレジストレーション検出器21を用いることにより、同様な検出が可能である。
【0056】
色調整プログラム(制御プログラム52P)が実行された場合、CPU51は調整値テーブル52Tを参照し、基準ラインの画像を予め設定された調整値(0)に基づき形成すると共に、補正ラインの画像を予め設定された調整値(11)に基づき形成する。図7に示すように基準ライン及び補正ラインは複数(例えば100本)形成する。その後、CPU51は2msecのサンプリング周期にて濃度を計測し、RAM52に記憶する。そして所定時間が経過した場合、記憶した濃度の平均値を求めRAM52に記憶する。なお、本実施の形態においては計測精度を向上すべくレジストレーション検出器21から出力される濃度データを複数サンプリングして平均をとることにしているが、一度だけサンプリングして得られた濃度をRAM52に記憶するようにしてもよい。
【0057】
その後、以下のように調整値を変更する処理を行う。CPU51は調整値をインクリメントして補正ラインを形成する(図6及び図7のQ2)。調整値を変更(インクリメント)した場合も同じく、濃度データを計測し、平均濃度を前記調整値の情報と対応付けてRAM52に記憶する。以上の処理を予め定めたピッチ分のドット数d(=m+nドット:11ドット)だけ行う。
【0058】
以上の処理を、図7を用いてさらに詳細に説明する。基準ラインと補正ラインとが完全に重なった場合にはRAM52に記憶された濃度の平均値が極値をとることになる。つまり、平均値が極大(転写ベルトに透明のものを用いた場合などは極小)になった条件で画像形成を行えば、基準ラインと補正ラインとが完全に重なりあった状態を得ることができる。本実施の形態における第1の色合わせ調整では、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった場合に極値をもつことに着目し、濃度の平均値の極値を求めることによって色合わせ調整を行う。
【0059】
本実施の形態では、転写ベルト7表面からの正反射光の強度は、補正ライン表面からの正反射光の強度と同等で、基準ライン表面からの正反射光の強度よりも強いため、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった場合に、レジストレーション検出器21から出力される濃度の平均値が極大となる。従って、基準ライン上に形成する補正ラインを任意の割合でずらして形成し、基準ラインと補正ラインとの重なり状態を変化させて、各状態についてレジストレーション検出器21の平均値を得て、極大を求める。
【0060】
具体的には、上述したように、ライン幅nが4ドット、各ラインのライン間隔mが7ドットである複数のラインを形成する場合、基準ラインと補正ラインとが完全に重なると、図7に示すQ1のように、基準ラインが補正ラインで完全に覆われた状態となる。すなわち、レジストレーション検出器21は、基準ラインの4ドット分と補正ラインの4ドット分が重なったライン幅と、7ドット分のライン間隔との繰り返しの画像の濃度を検出する。
【0061】
次に、補正ラインが、基準ラインの形成位置から、副走査方向に1ドットずらす(+1ドットずらす)と、図7に示すQ2のように、基準ラインは、補正ラインによって完全に覆われていない、重なりのずれた状態となる。つまり、レジストレーション検出器21は、基準ラインの4ドット分のライン幅及び1ドット分ずれた補正ラインの4ドット分が重なった5ドット分のライン幅と、6ドット分のライン間隔とを検出する。言い換えれば、レジストレーション検出器21は、基準ラインと補正ラインとからなる5ドット分のライン幅と、6ドット分のライン間隔との繰り返しの画像の濃度を検出する。
【0062】
このように、補正ラインを、Q1の状態から、副走査方向に1ドットずつずらしていくと、図6及び図7のQ1からQ11に示すように、基準ラインと補正ラインとの重なり具合が変化していく。そして、図7に示すQ1の状態から+11ドットずれた場合に、図6のQ12に示すように、補正ラインの4ドット分のライン幅と7ドット分のライン間隔との繰り返しとなり、再び、基準ラインと補正ラインとが完全に重なった状態となる。つまり、補正ラインが11ドットずれた状態は、補正ラインをずらす前の状態と同じ状態であり、補正ラインが11ドットずれる毎に、再び同じ状態が繰り返されるので、予め決められた状態(色合わせ調整可能範囲内の例えば中央値“50”)より−5ドットずらしたところから+5ドットずらした範囲で基準ラインと補正ラインの作成及び検出を終了する。
【0063】
本説明では、基準ラインに対して“45”〜“55”の調整値で補正ラインを形成し、濃度検出を行う。なお、それ以上、つまり12ドット(“56”),13ドット(“57”)・・・と濃度を検出した場合でも同じ平均値が周期的に出力されるため、一周期のみ計測を行って処理を終了する。つまり、11種類の条件に対して(色合わせ調整可能範囲内の11ドットの調整範囲内で)第1の色合わせ調整を行ない、基準ラインと補正ラインとが完全に一致する露光タイミングの調整値の候補値を求める。
【0064】
図8(a)〜(c)は濃度平均値の推移を示す特性図であり、レジストレーション検出器21の読み取り範囲Dにて検出された濃度(検出出力)の平均値をプロットした一例を示している。図8(a)〜(c)において、縦軸はレジストレーション検出器21から出力される正反射光及び乱反射光の検出出力の差(電圧V)の平均値を示している。一方横軸は調整値を示し単位はドットである。図8(a)はデフォルトの調整値“50”を基点として“45”〜“55”の濃度平均値の特性変化をプロットしたものである。基準ラインと補正ラインとが完全に重なり合った状態にて、濃度平均値が極大(例えば“54”)になり、電圧V1にて検出される。
【0065】
図8(a)に示す特性は、調整値をさらに変更した場合、周期的に変化し、他に+11ドット(調整値“65”),+22ドット(調整値“76”),+33ドット(調整値“87”),+44ドット(調整値“98”)または−11ドット(調整値“43”),−22ドット(調整値“32”),−33ドット(調整値“21”),−44ドット(調整値“10”)ずれた状態で極値をとる。つまり、これら9点のうち何れか1つが重なりが真に一致する条件であり、この段階で真の一致点の候補値を求めることができる。特に工場出荷時においては、色のずれが顕著であるため、最初に検出された調整値(上述の例では54)が真の調整値であることは少ない。
【0066】
続いて、第1の色合わせにて決定された調整値(第1調整値)の候補から真の調整値を決定すべく第2の色合わせ調整を行う。第2の色合わせ調整は、基準ラインと補正ラインとが完全に重なる真の一致点、つまり第1の色合わせ調整で求めた第1調整値(“54”)とその調整値より求まる候補値の中から真の一致点となる調整値を求める。例えば、第1調整値“54”と“21”,“32”,“43”等との4つの候補値の中から、真の一致点となる調整値を求める。第2の色合わせ調整では、第1の色合わせ調整にて求めた極大となる調整値でのタイミングを基にして、露光ユニット1を露光して感光体ドラム3上への書込みを行ない、基準ライン及び補正ラインを転写ベルト7上に形成する。
【0067】
このとき形成する基準ライン及び補正ラインは、第1の色合わせ調整の基準ライン及び補正ラインの1ピッチ分のドット数d(第1の間隔:11ドット)を基準にして形成される。具体的には、基準ラインのライン幅をdの3倍のドット数、基準ラインのライン間隔をdとし、補正ラインのライン幅をd、補正ラインのライン間隔をdの3倍のドット数に設定する。また、基準ラインと補正ラインそれぞれのパターン形成ピッチは4dドットに設定する。第2の色合わせ調整の上記基準ラインのライン幅(3d)及び補正ラインのライン間隔(3d)は、色合わせ調整範囲に応じて設定すればよい。
【0068】
第2の色合わせ調整を行う場合、CPU51は第1の色合わせで用いたピッチ(第1の間隔:d=11)に基づき、基準ラインのライン幅及びライン間隔、並びに補正ラインのライン幅及びライン間隔を決定する。そして、基準ラインについては、調整値テーブル52Tの露光ユニット1aフィールドに記憶されている調整値(0)を露光タイミングとして画像形成を開始する。一方、補正ラインについては、第1調整値(“54”)及び第1の間隔(d=11)に基づき決定される複数の候補値(21,32,43)をまず決定してRAM52に記憶する。そして、この複数(本説明では4つ)の調整値に従った露光タイミングにて補正ラインの画像形成を行う。つまり補正ラインをdドットずつずらして形成し、レジストレーション検出器21から出力される濃度を計測する。
【0069】
図9は転写ベルト7上に形成された副走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。本実施の形態にて用いている転写ベルト7表面からの正反射光の強度は、補正ライン表面からの正反射光の強度と同等で、基準ライン表面からの正反射光の強度よりも強いため、基準ラインにて覆われた領域が広いほど、レジストレーション検出器21の検出濃度が小さくなる。従って、図9のr1に示すように、基準ライン間に補正ラインが重ならずに形成された状態の検出濃度は、図9のr2〜r4に示すように、補正ラインが基準ライン上に重なって形成された状態の検出濃度よりも小さくなる。言い換えれば、基準ラインと補正ラインとの形成位置が全く重ならない場合、レジストレーション検出器21から出力される検出は極小値となる。
【0070】
この第2の色合わせ調整では、図9のr1に示すように、基準ライン間に補正ラインが重ならずに形成された状態、すなわち、レジストレーション検出器21は、基準ラインと補正ラインとが連続的につながった状態(転写ベルト7上の搬送方向に隙間が無い状態)で、図8(b)に示すように、極小値(例えば電圧V2、調整値“21”)が重なりの一致点の候補値となる。
【0071】
一方、基準ラインと補正ラインとがr1の状態からずれた状態にある場合には、図9に示すように、補正ラインが基準ライン上に重なって形成された状態となる。この場合は、基準ラインと補正ラインとの位置がずれた状態となる調整値であり真の一致点となる調整値でないことを意味する。そして、得られた調整値“21”に対して4dドット(44ドット)ずれた場合にも同一の状態となるため、“65”も重なりの一致点の候補値となり、“21”と“65”との何れかが真の一致点である。
【0072】
この2つの候補値から真の一致点を求めるために、さらに第3の色合わせ調整を行う。第3の色合わせ調整では、第2の色合わせ調整と同様に、求めた調整値(“21”)を基準に“21”を含む2個の候補値(“21”,“65”)から真の一致点を求める。第3の色合わせ調整では、第2の色合わせ調整にて求めた極小となる調整値でのタイミングを基にして、露光ユニット1を露光して感光体ドラム3上への書込みを行ない、基準ライン及び補正ラインを転写ベルト7上に形成する。
【0073】
このとき形成する基準ライン及び補正ラインは、第1の色合わせ調整の基準ライン及び補正ラインの1ピッチ分のドット数d(11ドット)を基準に用い、基準ラインのライン幅をdの2倍のドット数(2d)、基準ラインのライン間隔をdとし、補正ラインのライン幅をd、補正ラインのライン間隔をdの2倍のドット数(2d)に設定する。基準ラインと補正ラインそれぞれのパターン形成ピッチは3dドットに設定する。
【0074】
第3の色合わせ調整は、第2の色合わせ調整の場合と同様に、基準ラインに対して補正ラインを第2の色合わせ調整時のラインのピッチに関連するドット数ずつずらして形成し、レジストレーション検出器21の検出出力の差に基づいて濃度を求める。具体的には、補正ラインを第2の色合わせ調整時のラインピッチである4dドット(44ドット)ずつずらして形成する。
【0075】
図10は転写ベルト7上に形成された副走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。第3の色合わせ調整では、図10のt1に示すように、基準ライン間に、補正ラインが重ならずに形成された状態、すなわち、レジストレーション検出器21は、基準ラインと補正ラインとが連続的につながった状態(転写ベルト7上の搬送方向に隙間が無い状態)で、図8(c)に示すように、極小値(例えば電圧V3,調整値“65”)を検出し、真の一致点が求まる。
【0076】
一方、図10のt2又はt3に示すように、補正ラインが基準ライン上に重なって形成された状態となる場合は検出濃度がt1の場合よりも大きくなる。この場合は、基準ラインと補正ラインとの形成位置がずれた状態となる調整値であり真の一致点となる調整値でないことを意味する。
【0077】
以上のように、色合わせ調整を3回に分けて行うことにより、広い色合わせ調整範囲内において、基準ラインと補正ラインとの形成位置を効率的かつ容易に完全に一致させ、補正ラインを形成する露光ユニット1の露光タイミングを調整することができる。
【0078】
なお、これらの色合わせ調整は、調整の対象となる色成分の画像ステーションごとに行う。上述した説明は一色分のみ説明しているが、Kに対してC,M,Yごとに色合わせ調整を行う。また、上述の説明では転写ベルト7上に形成する基準ライン及び補正ラインを搬送方向(副走査方向)に形成して色合わせ調整を行った場合について説明したが、主走査方向の色ずれも生じるので、副走査方向の色合わせ調整と同様に基準ライン及び補正ラインを主走査方向に形成して色合わせ調整を行う。
【0079】
図11は第1の色合わせ調整において転写ベルト7上に形成される主走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。この場合、図11に示すように、同一条件で数十個ずつ主走査方向に基準ライン及び補正ラインを形成した組(図11で示す破線で囲まれた部分)を形成し、ドットずれなどの条件を変えた複数の組が搬送方向に形成される。第1の色合わせ調整として、ピッチ(11ドット)の範囲内で補正ラインを順次ずらして調整画像を形成し、基準ラインと補正ラインとが完全に重なり合う状態を探す。この場合、P1〜P11のうちP1で一致している。
【0080】
図12及び図13は第2及び第3の色合わせ調整において、転写ベルト7上に形成される主走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。図12に示すように、第2の色合わせ調整として、第1の色合わせ調整時のピッチ分(d=11ドット)ずつ補正ラインをずらし、基準ラインと補正ラインとの形成位置が重ならない状態を探す。また、図13に示すように、第3の色合わせ調整として、第2の色合わせ調整時のパターンピッチ分(4d)ずつ補正ラインをずらして色合わせ調整を行うことにより、基準ラインと補正ラインとの形成位置が重ならない露光タイミングを求め、調整を行う。
【0081】
なお、色合わせ調整は必ずしも、主走査方向及び副走査方向の双方について実行する必要はなく、いずれか一方のみを実行するようにしても良い。この場合、主走査方向及び副走査方向の双方の色ずれを必要に応じて補正することが可能になり、良好な画質を得ることができる。さらに、使用するパッチ画像は、実施の形態に記載されたライン形の画像に限ることなく、副走査方向に平行なラインと主走査方向に平行なラインとを形成して、十字形状等の基準パッチ画像及び補正パッチ画像を用いて色合わせ調整を行ってもよい。
【0082】
また、本説明では調整対象となる色成分1色について詳しく説明したが、残りの調整対象となる色成分画像についても同様に調整を行う。その際は、調整の対象となるそれぞれの色成分毎に調整を行ったり、調整の対象となる全ての色成分を並行して調整してもよい。また、本実施の形態では、第1,第2,第3の全ての色合わせ調整において、乱反射光による検出出力と正反射光による検出出力との差を求めて検出出力を補正し極大または極小を求めているが、少なくとも一番精度を必要とする第1の色合わせ調整のみ正反射光及び乱反射光を検出して差を求め、他は正反射光のみ検出してもよい。
【0083】
本実施の形態は、転写ベルト7上に記録用紙を担持し各感光体ドラムに形成されたトナー像を記録用紙上で重ね合わせる直接転写方式の画像形成装置であるが、本発明は、転写ベルト上に各感光体ドラムに形成されたトナー像を重ねて転写し、その後記録用紙に一括して再度転写して多色画像を形成する中間転写方式の画像形成装置にも適応可能であり同様な効果が得られることは言うまでもない。
【0084】
以上の構成において、本発明に係る調整処理の手順を、フローチャートを用いて説明する。なお、上述の説明と同様に、色合わせ調整範囲を99ドット分とし、色合わせ調整範囲を0ドット〜99ドットとする。また、第1の色合わせ調整に用いるラインのピッチ(第1の間隔)を11ドットとし、基準ライン及び補正ラインの両方共に、ライン幅4ドット、ライン間隔が7ドットとし、補正ラインのずらし条件を1ドットとする。
【0085】
また、第2の色合わせ調整に用いるラインのピッチを44ドットとし、基準ラインのライン幅を33ドット、ライン間隔を11ドット、補正ラインのライン幅を11ドット、ライン間隔を33ドットとし、補正ラインのずらし条件を11ドットとする。さらに、第3の色合わせ調整に用いるラインのピッチを33ドットとし、基準ラインのライン幅を22ドット、ライン間隔を11ドット、補正ラインのライン幅を11ドット、ライン間隔を22ドットとし、補正ラインのずらし条件を44ドットとする。
【0086】
図14、図15及び図16は本発明に係る調整処理の手順を示すフローチャートである。まず、CPU51は、調整対象の色成分について、色合わせ調整範囲の任意の位置をスタート時の調整値Aとして決定し、RAM52に記憶する(ステップS11)。一般的には色合わせ調整範囲が99ドットの場合、その中央値であるA=50をデフォルトの調整値とし、RAM52に記憶する。ここで、調整値とは、補正ラインを形成する画像形成ステーションの、露光ユニット1の露光タイミングの調整値を示すものである。
【0087】
続いてCPU51は、スタート時の調整値Aから5を減算する処理を行う(ステップS12)。つまりAの初期値が“50”の場合は“45”となる。なお、減算された調整値はRAM52に記憶される。次いで、CPU51は調整値テーブル52Tを参照して基準色の調整値を読み出し、この調整値に基づく露光タイミングで露光し、基準色に係る基準ラインを形成する。これと共にCPU51は、減算されてRAM52に記憶された調整値A=“45”を読み出し、調整値Aに基づく露光タイミングに基づき露光して、調整対象の色成分に係る補正ラインを形成する(ステップS13)。すなわち、デフォルトの調整値A(50)による補正ラインの形成位置に対して−5ドットの位置となるタイミングで補正ラインが形成される。ただし、初期値は“45”に限定されることはなく、状態に応じて設定することができ、“88”(=99−11)以下の何れの値でもよい。
【0088】
CPU51はレジストレーション検出器21から出力される正反射光の検出値及び乱反射光の検出値の差を求め、求めた差に基づく濃度をRAM52に蓄積し、一定時間が経過した後に濃度平均値を算出し(ステップS14)、調整値Aに対応付けてRAM52に記憶する。その後、CPU51は調整値Aをインクリメントする(ステップS15)。CPU51はインクリメント後の調整値Aがスタート時の調整値に5を加算した値よりも大きいか否かを判定する(ステップS16)。本説明では、調整値Aと(A+5)つまり“55”とを比較する。調整値Aが(A+5)よりも小さい場合(ステップS16でNO)、S13〜S16を繰り返す。
【0089】
一方、調整値Aが(A+5)よりも大きい場合(ステップS16でYES)、RAM52に記憶した濃度平均値のうち最大濃度平均値をもつ調整値を第1調整値に決定する(ステップS17)。つまり、ここでは調整値“45”〜“55”まで11回、補正ラインの位置が1ドットずつ異なった調整画像を形成し、形成した調整画像の濃度を検出する動作を行っている。この第1の色合わせ調整の結果が図8(a)であった場合は、一致点(仮の一致点)がAmax でありそのときの値“54”がAmax として決定され、RAM52に記憶される。
【0090】
続いて、第2の色合わせ調整処理について説明する。S17にて決定した第1調整値Amax (“54”)を基準に、色合わせ調整の範囲において11の倍数を加減算した値に、11の倍数を順に加えた連続する4つの値のうち、最小の値を調整値Bとして定める。つまり、“10”(=“54”−“44”)〜“98”(=“54”+“44”)のうち、“54”の前で連続する4つの調整値“21”,“32”,“43”,“54”のうち、最小値“21”を調整値Bの初期値として設定し(ステップS21)、RAM52に記憶する。本実施の形態ではAmax から(d×3=33)を減算して“21”を求めている。CPU51は調整値テーブル52Tから基準色の調整値を読み出し、11ドットの整数倍(第1の間隔の整数倍)である33ドットの矩形状の基準ラインを、前記読み出した調整値に従い露光して画像形成する。なお、基準ラインのピッチ(間隔)はdの整数倍である44ドットである。
【0091】
同様にCPU51は、調整値Bの露光タイミングにて、11ドットの倍数である11ドットの矩形状の補正ラインを形成する(ステップS22)。なお、補正ラインのピッチはdの整数倍である44ドットである。CPU51はレジストレーション検出器21から出力される反射光の検出値及び乱反射光の検出値の差を算出し、算出した差に基づく濃度をRAM52に蓄積し、一定時間が経過した後に濃度平均値を算出し(ステップS23)、調整値Bに対応付けてRAM52に記憶する。そして、CPU51は、調整値Bに、第1の色合わせ調整のピッチ数11を加算し、調整値Bを“32”にインクリメントする(ステップS24)。
【0092】
CPU51は加算後の調整値BとAmax (“54”)とを比較する(ステップS25)。調整値Bの方が小さい場合(ステップS25でNO)、S22に進んで、S22〜S25を繰り返す。一方、調整値BがAmax よりも大きい場合(ステップS25でYES)、S23にて記憶した各調整値Bの濃度平均値のうち、最小の濃度平均値を有する調整値Bを第2調整値Bmin に決定し(ステップS26)、RAM52に記憶する。ここで求められた結果が図8(b)である場合は、1回目(“21”)が極小値でここが一致点の候補となる。また、このとき、“21”に4dを加算した“65”も一致点の候補になる。
【0093】
次に、“21”と“65”とから真の一致点を決定するための第3の色合わせ調整を行う。S26にて決定した第2調整値Bmin (“21”)を調整値Cとして定める(ステップS31)。CPU51は調整値テーブル52Tから基準色の調整値を読み出し、11ドット(第1の間隔)の整数倍である22ドットの矩形状の基準ラインを、前記読み出した調整値に従い露光して画像形成する。なお、基準ラインのピッチはdの整数倍である33ドットである。
【0094】
同様にCPU51は調整値Cの露光タイミングにて、11ドットの倍数である11ドットの矩形状の補正ラインを形成する(ステップS32)。なお、補正ラインのピッチはdの整数倍である33ドットである。CPU51はレジストレーション検出器21から出力される反射光の検出値及び乱反射光の検出値の差を求め、求めた差に基づく濃度をRAM52に蓄積し、一定時間が経過した後に濃度平均値を算出し(ステップS33)、調整値Cに対応付けてRAM52に記憶する。そして、CPU51は調整値Cに、第2の色合わせ調整のピッチ数44を加算し、調整値Cを“65”にインクリメントする(ステップS34)。
【0095】
CPU51は加算後の調整値Cと最大の調整値(“99”)とを比較する(ステップS35)。調整値Cの方が小さい場合(ステップS35でNO)、S32に進んで、S32〜S35を繰り返す。一方、調整値Cが“99”よりも大きい場合(ステップS35でYES)、S33にて記憶した各調整値Cの濃度平均値のうち、最小の濃度平均値を有する調整値Cを第3調整値Cmin に決定し(ステップS36)、RAM52に記憶する。ここで求められた結果が図8(c)である場合は、2回目(“65”)が極小値でここが真の一致点となる。CPU51は、調整値テーブル52Tに、決定した第3調整値を補正後の調整値として設定し(ステップS37)、RAM52に記憶する。以上の処理を各色について行い、さらに主走査方向についても実行することにより、色合わせ処理を完全に行うことができる。
【0096】
上述した色合わせ調整は、初期段階の色合わせ調整時の調整方法であり、画像形成装置100を組み立てた後や、実際に使用される所に設置された場合や、部品の交換又はメンテナンスの後に行われ、色合わせ調整後、上記調整値を画像形成装置100の調整値テーブル52Tに記憶させておき、この調整値に基づいて画像形成を行う。この場合の色合わせ調整は、第1の色合わせ調整及び第2,第3の色合わせ調整を行う。
【0097】
また、例えば初期の色合わせ調整を実施した後、画像形成装置の電源が投入されて、画像形成を実施する前に調整を行う場合には、大きな色ずれが発生していることはまれであるため、第2,第3の色合わせ調整を省略してもよい。さらに、通常は第1の色合わせのみを行い、電源投入時より所定時間が経過した後や、形成した画像数が所定枚数を超えた後に、第1の色合わせ調整及び第2,第3の色合わせ調整の全てを実行するようにしてもよい。所定時間の経過は時計部58でカウントし、所定枚数のカウント値はRAM52に記憶することが可能である。このように構成することで、通常時は、第2,第3の色合わせ調整を省略し、色合わせ調整の時間を短縮することができる。
【0098】
また、画像形成装置内に設置された図1に示す温湿度センサ22により、予め設定された温湿度や急激な温湿度の変化が検出された場合等にも、第1の色合わせに加えて第2,第3の色合わせを行うようにしてもよい。さらに、保守員やユーザによる感光体ドラムや現像ユニット等のプロセスユニット交換等のメンテナンス後や、色ズレが目立つ場合等にユーザ、保守員の指示により第1の色合わせ調整及び第2,第3の色合わせ調整を強制的に実行するようにしてもよい。例えば、表示部54に案内を表示し、操作部53を操作して、第1及び第2,第3の色合わせ調整を完全に行うか、第1の色合わせ調整のみを行うかを選択することが可能である。なお、電源投入時や強制的な色合わせ調整を除いて、上記色合わせ調整を行う条件に達した場合に、即座に色合わせ調整を実施するのではなく、通常は、進行中の画像形成ジョブの終了後や、次の画像形成ジョブの開始前に色合わせ調整を実施する。
【0099】
なお、色合せ調整を行うための調整画像(基準画像及び補正画像)の濃度を検出する場合に、基準画像と補正画像とが重なる時の調整値を求める方法、すなわち最大値から検出する方法と、基準画像と補正画像とが完全にずれる時の調整値を求める方法、すなわち最小値から検出する方法とがあるが、何れを用いるかは、画像形成装置の画像形成の特性等を考慮して決定すればよい。また、調整値のみで補正できる範囲とその調整に必要な時間および、レジストレーション検出器21による濃度測定時の出力の得られ方を考慮してピッチd(=m+n)のnおよびmを設定すればよく、記載した条件以外でも良いことはいうまでもない。
【0100】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明にあっては、転写媒体に形成された調整画像に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光に基づいて、検出手段で前記調整画像の濃度を検出することにより、従来の正反射光のみを使用していた場合に比べて調整画像の濃度を高精度に検出でき、検出した濃度に基づく調整対象の色成分画像の形成位置を高精度に調整することができる。
【0101】
また、本発明にあっては、正反射光を検出する正反射光検出手段と乱反射光を検出する乱反射光検出手段とを用いて、調整画像の略同一箇所に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光を夫々検出することにより、画像を移動させる搬送手段のムラなどの影響を受けることなく、正反射光及び乱反射光を検出することができる。
【0102】
また、本発明にあっては、正反射光を検出する正反射光検出手段と乱反射光を検出する乱反射光検出手段とを一体的に構成することにより、調整画像の同一箇所に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光の同時的な検出が可能になる。同一箇所に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光を同時的に検出することにより、時間差又は画像を移動させる搬送手段のムラなどの影響を受けることなく、正反射光及び乱反射光を高精度で検出することができる。
【0103】
また、本発明にあっては、照射手段が調整画像に照射した一照射光によって生じる正反射光及び乱反射光を、正反射光検出手段及び乱反射光検出手段で夫々検出するため、照射手段が照射する光の特性などの変動の影響を受けずに、正反射光及び乱反射光を検出することができる。
【0104】
また、本発明にあっては、正反射光の検出値と乱反射光の検出値との差に基づいて調整画像の濃度を検出することにより、濃度の極大又は極小の判別を高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概要を示す模式的断面図である。
【図2】レジストレーション検出器及び転写ベルト駆動ローラの要部を示す模式的断面図である。
【図3】正反射光の検出出力と乱反射光の検出出力、および、検出出力の差の例を示す図である。
【図4】制御部のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】調整値テーブルのレコードレイアウトを示す説明図である。
【図6】第1の色合わせにおいて形成される基準ライン及び補正ラインを示す説明図である。
【図7】第1の色合わせにおいて転写ベルト上に形成される副走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。
【図8】濃度平均値の推移を示す特性図である。
【図9】第2の色合わせにおいて転写ベルト上に形成される副走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。
【図10】第3の色合わせにおいて転写ベルト上に形成される副走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。
【図11】第1の色合わせにおいて転写ベルト上に形成される主走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。
【図12】第2の色合わせにおいて転写ベルト上に形成される主走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。
【図13】第3の色合わせにおいて転写ベルト上に形成される主走査方向調整用の基準ライン及び補正ラインのイメージを示す説明図である。
【図14】本発明に係る調整処理の手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明に係る調整処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明に係る調整処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 露光ユニット(1a、1b、1c、1d)
2 現像器(2a、2b、2c、2d)
3 感光体ドラム(3a、3b、3c、3d)
4 クリーナユニット(4a,4b、4c、4d)
5 帯電器(5a、5b、5c、5d)
6 転写ローラ(6a、6b、6c、6d)
7 転写ベルト(転写媒体)
21 レジストレーション検出器(検出手段)
21a 発光部(照射手段)
21b 検出部(正反射光検出手段)
21c 検出部(乱反射光検出手段)
22 湿温度センサ
50 制御部
51 CPU(演算手段)
52 RAM
52T 調整値テーブル
100 画像形成装置
101 画像形成ステーション
Claims (6)
- 複数の色成分それぞれに基づく画像を形成する各画像形成手段と、該各画像形成手段が形成した画像を、それぞれ重なり合うように転写媒体上に転写する各転写手段と、該転写手段が、基準となる色成分の画像に調整対象となる他の色成分の画像を重ねて転写して転写媒体上に形成した調整画像に、光を照射する照射手段と、該照射手段が調整画像に照射した光によって生じる反射光に基づいて、前記調整画像の濃度を検出する検出手段と、該検出手段が検出した濃度に基づき、前記他の色成分の画像の形成位置を調整する調整手段とを備えた画像形成装置において、
前記検出手段は、照射手段が調整画像に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光に基づいて、前記調整画像の濃度を検出するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記検出手段は、照射手段が調整画像の略同一箇所に照射した光によって生じる正反射光及び乱反射光に基づいて前記調整画像の濃度を検出するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記検出手段は、
正反射光を検出する正反射光検出手段と、
乱反射光を検出する乱反射光検出手段と
を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。 - 前記検出手段は、
正反射光を検出する正反射光検出手段と、
乱反射光を検出する乱反射光検出手段と
を備え、正反射光検出手段及び乱反射光検出手段は一体的に構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。 - 前記正反射光検出手段及び乱反射光検出手段は、照射手段が調整画像に照射した一照射光によって生じる正反射光及び乱反射光を夫々検出するように構成されていることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- 前記正反射光検出手段の正反射光の検出値と前記乱反射光検出手段の乱反射光の検出値との差を求める演算手段を備え、
前記検出手段は、演算手段で求めた検出値の差に基づいて調整画像の濃度を検出するように構成されていることを特徴とする請求項3乃至5記載のいずれかの画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002276300A JP2004117385A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 画像形成装置 |
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2002
- 2002-09-20 JP JP2002276300A patent/JP2004117385A/ja active Pending
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