JP4301746B2 - 排熱回収装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば火力発電所のタービン発電機を駆動する蒸気を発生するメインボイラ等、燃料を燃焼させる熱機関の排ガス流路に設けられ前記メインボイラ等への、あるいは温水供給等の他の用途のための給水を前記排ガスと熱交換させて加熱する排熱回収装置に係り、複数種類の燃料を燃焼させることによって排ガス中の腐食成分の含有率が変化する場合にも腐食を生じることの少ない排熱回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電所のメインボイラ等の熱機関において燃焼される石油等の燃料中には硫黄等の腐食成分が多少なりとも含まれている。この腐食成分の量によって排ガスの酸露点温度が異なる。
【0003】
酸露点温度が高い場合に用いられる従来の排熱回収装置は、図13に示すように、複数の熱交換器を内部に収納するとともにメインボイラ等の排ガス1の流路を形成する排熱回収ボイラ2と、給水管3に設けられた給水ポンプ4によって圧送されるメインボイラ等への、あるいは温水供給等の他の用途のための給水を受け入れて脱気する脱気器5と、前記排熱回収ボイラ2内に設けられ前記脱気器5に接続された脱気用蒸気供給熱交換器6とを備えた構成となっている。
【0004】
一方、排ガスの酸露点温度が低い場合に用いられる従来の排熱回収装置は、図14に示すように、図13に示した酸露点温度が高い場合の構成に加えて、排熱回収ボイラ2内に給水予熱器7を設けて給水ポンプ4と脱気器5の間の給水管3に接続した構成となっている。
【0005】
このように、従来の排熱回収装置は、その上流の熱機関において複数種類の燃料を個々のタイミングで焚くために排ガス1中の腐食性ガスの組成が常に異なり、酸露点温度が異なる運用を行う必要がある。そのため、給水予熱器7の酸腐食を防止するために、通過する排ガス1で最も酸露点温度が高くなる条件で構成しており、酸露点温度が高い場合には給水予熱器7を設置せず、給水を直接脱気器5に供給する構成とする。一方、酸露点温度が低い場合には、給水予熱器7の酸腐食の発生がないので熱回収率を上げるために給水予熱器7を設置した構成としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来の排熱回収装置では、灯油などの硫黄分の多い燃料を焚いた場合には、排ガス1中に腐食成分が多く含まれるため、脱気用蒸気供給熱交換器6での熱交換後の排ガス温度を酸露点温度以上にして給水予熱器の酸腐食を防止する必要があり、そのため給水予熱器を設置せずに給水を直接脱気器5に供給する構成となる。
【0007】
しかし、このように構成された、すなわち、給水予熱器を設置しない構成の排熱回収装置に、硫黄分の少ない燃料を焚いて発生した排ガス1を流す場合、排熱回収ボイラ2出口の排ガス温度と酸露点温度との差が大きくなり、硫黄分の少ない燃料のみを焚く条件で構成した排熱回収装置に比べ給水予熱器を設置していない分、熱回収率が低くなってしまうという問題がある。
【0008】
一方、硫黄分の少ない燃料を焚く条件で排熱回収装置を構成し、硫黄分の多い排ガス1を流すと給水予熱器7の排ガス接触面で酸露点温度以下となり、硫黄酸化物等が給水予熱器7に付着し、酸腐食を発生するに至るという問題がある。
【0009】
そこで本発明は、排熱回収ボイラ内に流れる排ガス中の腐食成分の含有率が変化する場合にも、排熱回収ボイラでの排熱回収率を向上させるとともに、給水予熱器の酸腐食を防止することのできる排熱回収装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、複数の熱交換器を収納するとともに、複数の燃料を燃焼する熱機関の排ガスの流路を形成する排熱回収ボイラと、前記熱機関または他の用途のための給水を送給する給水管と、この給水管の上流側から順に設けた給水ポンプ、バイパス弁、脱気器と、前記バイパス弁の上流側から分岐した入口管を設けるとともにこの入口管に配した給水予熱器入口弁と、この給水予熱入口弁に接続され前記排熱回収ボイラ内に配設された給水予熱器とを備え、この給水予熱器の出口管を前記バイパス弁の下流側に合流させるとともに、更に、前記脱気器には前記排熱回収ボイラに配設された脱気用蒸気供給熱交換器と、前記出口管には給水予熱器への水の侵入を防ぐ遮断弁と、前記給水予熱器には給水予熱器内の水を排水するドレン弁と、燃料の組成から排ガスの酸露点温度を算出する酸露点温度算出手段と、この酸露点温度算出手段から前記酸露点温度を入力されて給水を給水予熱器に通すかバイパスするかを判定するバイパス判定手段と、このバイパス判定手段からバイパス要否判定信号を入力されてバイパス弁と給水予熱器入口弁と遮断弁とドレン弁を開閉制御するバイパス制御手段とを備えた構成とする。
【0011】
このように構成された請求項1の排熱回収装置においては、排熱回収ボイラ内を通過する排ガスの酸露点温度が高い場合には、給水ポンプ等からの給水が給水予熱器をバイパスするように、バイパス弁を開、給水予熱器入口弁を閉として脱気器に直に給水を流す。こうすることで、排ガスと接触する給水予熱器の表面温度が酸露点温度以下にならず、給水予熱器の酸腐食を防止することが可能となる。一方、排ガスの酸露点温度が低い場合には、給水が給水予熱器内に流れるようにバイパス弁を閉、給水予熱器入口弁を開として給水予熱器に給水する。これにより、排熱回収ボイラでの熱回収量が増え、給水予熱器に給水を流さないときに比べ、熱回収率の高い運用が可能となる。
【0013】
また、排熱回収装置の運転開始時に遮断弁を閉とするとともにドレン弁を開とすることによって給水予熱器の内部の水を抜き、給水予熱器の温度上昇を速めて酸腐食を防止することができる。
【0015】
更に、給水を給水予熱器に通水するかバイパスするか否かについて、運転中に燃やす燃料の組成から求めた酸露点温度を基に判定することができ、排ガスの組成に最も適した運転が可能となる。
【0016】
請求項2の発明は、複数の熱交換器を収納するとともに、複数の燃料を燃焼する熱機関の排ガスの流路を形成する排熱回収ボイラと、前記熱機関または他の用途のための給水を送給する給水管と、この給水管の上流側から順に設けた給水ポンプ、バイパス弁、脱気器と、前記バイパス弁の上流側から分岐した入口管を設けるとともにこの入口管に配した給水予熱器入口弁と、この給水予熱入口弁に接続され前記排熱回収ボイラ内に配設された給水予熱器とを備え、この給水予熱器の出口管を前記バイパス弁の下流側に合流させるとともに、更に、前記脱気器には前記排熱回収ボイラに配設された脱気用蒸気供給熱交換器と、前記出口管には給水予熱器への水の侵入を防ぐ遮断弁と、前記給水予熱器には給水予熱器内の水を排水するドレン弁と、排熱回収ボイラを流れる排ガスの組成を給水予熱器より上流側で計測し計測値を伝送する排ガス組成検出伝送器と、この排ガス組成検出伝送器から前記計測値を入力されて酸露点温度を算出する酸露点温度算出手段と、この酸露点温度算出手段から前記酸露点温度を入力されて給水を給水予熱器に通すかバイパスするかを判定するバイパス判定手段と、このバイパス判定手段からバイパス要否判定信号を入力されてバイパス弁と給水予熱器入口弁と遮断弁とドレン弁を開閉制御するバイパス制御手段とを備えた構成とする。
この発明によれば、実測した排ガス組成から求めた酸露点温度を用いて給水予熱器をバイパス運転すべきか否か適切な判定を行うことができる。
【0017】
請求項3の発明は、請求項1または2の排熱回収装置において、給水の温度を給水ポンプ下流側で計測し計測値を伝送する給水温度検出伝送器を備え、バイパス判定手段は、前記給水温度検出伝送器から得られた給水温度と酸露点温度算出手段から得られた酸露点温度を比較してバイパスの要否判定を行う機能を有する構成とする。
給水の温度は給水予熱器の温度を左右するので、この発明によれば、給水予熱器をバイパス運転すべきか否か、より適切に判定することができる。
【0018】
請求項4の発明は、請求項1、2または3いづれかに記載の排熱回収装置において、排熱回収ボイラを流れる排ガスの温度を計測し計測値を伝送する排ガス温度検出伝送器を備え、バイパス判定手段は、前記排ガス温度検出伝送器からの排ガス温度と酸露点温度算出手段から得られた酸露点温度を比較してバイパスの要否判定を行う機能を有する構成とする。
この発明によれば、排熱回収ボイラを流れる排ガスの温度もバイパス判定条件に加味され、バイパス運転の可否をより適切に判定することが可能となる。
【0019】
請求項5の発明は、請求項1、2、3または4いづれかに記載の排熱回収装置において、給水を構成する熱交換チューブのうち、排ガスと接する最も低温となる個所の表面温度を計測し計測値を伝送する表面温度検出伝送器を備え、バイパス判定手段は、前記表面温度検出伝送器からの表面温度と酸露点温度算出手段から得られた酸露点温度を比較してバイパスの要否判定を行う機能を有する構成とする。
この発明によれば、酸腐食を防止すべき給水予熱器そのものの表面温度を用いてバイパス運転すべきか否かを判定することができる。
【0020】
請求項6の発明は、複数の熱交換器を収納するとともに、複数の燃料を燃焼する熱機関の排ガスの流路を形成する排熱回収ボイラと、前記熱機関または他の用途のための給水を送給する給水管と、この給水管の上流側から順に設けた給水ポンプ、バイパス弁、脱気器と、前記バイパス弁の上流側から分岐した入口管を設けるとともにこの入口管に配した給水予熱器入口弁と、この給水予熱入口弁に接続され前記排熱回収ボイラ内に配設された給水予熱器とを備え、この給水予熱器の出口管を前記バイパス弁の下流側に合流させるとともに、更に、前記脱気器には前記排熱回収ボイラに配設された脱気用蒸気供給熱交換器と、前記出口管には給水予熱器への水の侵入を防ぐ遮断弁と、前記給水予熱器には給水予熱器内の水を排水するドレン弁と、燃料の組成から排ガスの水蒸気露点温度を算出する水蒸気露点温度算出手段と、この水蒸気露点温度算出手段から前記水蒸気露点温度を入力されて給水を給水予熱器に通すかバイパスするかを判定するバイパス判定手段と、このバイパス判定手段からのバイパス要否判定信号を入力されてバイパス弁と給水予熱器入口弁と遮断弁とドレン弁を開閉制御するバイパス制御手段とを備えた構成とする。
【0021】
この発明によれば、給水を給水予熱器に通水するかバイパスするかについて、運転中に燃やす燃料の組成から求めた水蒸気露点温度を基に判定することができ、排ガス組成に最も適した運転が可能となる。
【0022】
請求項7の発明は、複数の熱交換器を収納するとともに、複数の燃料を燃焼する熱機関の排ガスの流路を形成する排熱回収ボイラと、前記熱機関または他の用途のための給水を送給する給水管と、この給水管の上流側から順に設けた給水ポンプ、バイパス弁、脱気器と、前記バイパス弁の上流側から分岐した入口管を設けるとともにこの入口管に配した給水予熱器入口弁と、この給水予熱入口弁に接続され前記排熱回収ボイラ内に配設された給水予熱器とを備え、この給水予熱器の出口管を前記バイパス弁の下流側に合流させるとともに、更に、前記脱気器には前記排熱回収ボイラに配設された脱気用蒸気供給熱交換器と、前記出口管には給水予熱器への水の侵入を防ぐ遮断弁と、前記給水予熱器には給水予熱器内の水を排水するドレン弁と、排熱回収ボイラを流れる排ガスの組成を給水予熱器より上流側の排ガス流路で計測し計測値を伝送する排ガス組成検出伝送器と、この排ガス組成検出伝送器から前記計測値を入力されて水蒸気露点温度を算出する水蒸気露点温度算出手段と、この水蒸気露点温度算出手段から前記水蒸気露点温度を入力されて給水を給水予熱器に通すかバイパスするかを判定するバイパス判定手段と、このバイパス判定手段からのバイパス要否判定信号を入力されてバイパス弁と給水予熱器入口弁と遮断弁とドレン弁を開閉制御するバイパス制御手段とを備えた構成とする。
この発明によれば、実測した排ガス組成から求めた水蒸気露点温度を用いて給水予熱器をバイパス運転すべきか否か適切な判定を行うことができる。
【0023】
請求項8の発明は、請求項6または7の排熱回収装置において、給水の温度を給水ポンプ下流側で計測し計測値を伝送する給水温度検出伝送器を備え、バイパス判定手段は、前記給水温度検出伝送器から得られた給水温度と水蒸気露点温度算出手段から得られた水蒸気露点温度を比較してバイパスの要否判定を行う機能を有する構成とする。
給水の温度は給水予熱器の温度を左右するので、この発明によれば、給水予熱器をバイパス運転すべきか否か、より適切に判定することができる。
【0024】
請求項9の発明は、請求項6、7または8いづれかに記載の排熱回収装置において、排熱回収ボイラを流れる排ガスの温度を計測し計測値を伝送する排ガス温度検出伝送器を備え、バイパス判定手段は、前記排ガス温度検出伝送器からの排ガス温度と水蒸気露点温度算出手段から得られた水蒸気露点温度を比較してバイパスの要否判定を行う機能を有する構成とする。
この発明によれば、排熱回収ボイラを流れる排ガスの温度もバイパス判定条件に加味され、バイパス運転の可否をより適切に判定することが可能となる。
【0025】
請求項10の発明は、請求項6、7、8または9いづれかに記載の排熱回収装置において、給水予熱器を構成する熱交換チューブのうち排ガスと接する最も低温となる個所の表面温度を計測し計測値を伝送する表面温度検出伝送器を備え、バイパス判定手段は、前記表面温度検出伝送器からの表面温度と水蒸気露点温度算出手段から得られた水蒸気露点温度を比較してバイパスの要否判定を行う機能を有する構成とする。
この発明によれば、酸腐食を防止すべき給水予熱器そのものの表面温度を用いてバイパス運転すべきか否かを判定することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施例を図1を参照して説明する。
本実施例の排熱回収装置は、排ガス1を流す排熱回収ボイラ2と、給水ポンプ4から送水された給水を排ガス1との熱交換で加温し予熱する給水予熱器7と、この給水予熱器7で加温された水を給水予熱器7の出口から受け入れて脱気する脱気器5と、この脱気器5から水を供給され脱気用蒸気を排ガス1との熱交換で発生させる脱気用蒸気供給熱交換器6を備え、給水が給水予熱器7をバイパスできるように給水予熱器7の入口管71と給水予熱器7の出口管72との間の給水管3に設けられたバイパス弁8と、給水予熱器7の入口管に設けられた給水予熱器入口弁9を有している。
【0027】
このような構成の排熱回収装置において、灯油等の硫黄分が多く含まれる燃料を焚いた時に発生する排ガス1、つまり酸露点温度の高い排ガス1から排熱回収ボイラ2で熱を回収する場合、給水予熱器入口弁9を閉とするとともにバイパス弁8を開とすることで、給水は給水予熱器7を流れずにバイパス弁8を通って脱気器5に注水される。
【0028】
一方、天然ガス等の硫黄分をほとんど含まない燃料を焚き発生した、排ガス1、つまり酸露点温度が低い排ガス1から熱を排熱回収ボイラ2で回収する場合には、給水予熱器入口弁9を開とするとともにバイパス弁8を閉とすることによって、給水は給水予熱器7を流れ加熱された後に脱気器5に注水される。脱気器5に注水された給水は、脱気用蒸気供給熱交換器6に給水され脱気用蒸気となり脱気器5へ供給される。
【0029】
本実施例の排熱回収装置はこのように作用することで、灯油等を焚いた運転中において、給水予熱器7の排ガス1との接触面は酸露点以下にならず、この結果、給水予熱器7の酸腐食を防止することができる。一方、天然ガス等を焚いた運転中は、給水を給水予熱器7に流し排ガス1から熱を回収することによって、給水予熱器7をバイパスして脱気器5に直接注水する時に比べ、排熱回収ボイラ2における熱回収率を上げることが可能となる。
【0030】
次に本発明の第2の実施例を図2を参照して説明する。
本実施例の排熱回収装置は、上記第1の実施例の構成に、給水予熱器7の出口管72に設けた遮断弁10と、給水予熱器7の下端に設けたドレン弁11を加えた構成である。
【0031】
このような構成において、給水を給水予熱器7に流さない運転をする場合、給水予熱器7に水が残っていると、水が充分温められないうちは、つまり排熱回収装置の運転開始直後には、給水予熱器7と排ガス1との接触面が酸露点温度以下になるので、遮断弁10を閉とするとともにドレン弁11を開とすることによって給水予熱器7内の水を排水する。
この結果、排熱回収装置の運転開始直後において給水予熱器7は、水が残っているときに比べ短い時間で温度が上がるため、酸腐食を防止することができる。
【0032】
次に本発明の第3の実施例を図3を参照して説明する。
本実施例の排熱回収装置は、上記第2の実施例の構成に、使用燃料の組成から燃焼時に発生する排ガス1の酸露点温度を算出する酸露点温度算出手段12と、前記酸露点温度から給水を給水予熱器7に通すかバイパスするかを判定するバイパス判定手段13と、バイパス判定手段13の出力するバイパス要否判定信号からバイパス弁8と給水予熱器入口弁9と遮断弁10とドレン弁11を開閉制御するバイパス制御手段14を付加した構成である。
【0033】
本実施例の排熱回収装置においては、使用燃料の組成から燃焼時に発生する排ガス1の酸露点温度を酸露点温度算出手段12で計算し、算出された酸露点温度をバイパス判定手段13に入力する。このバイパス判定手段13には、予め酸露点温度と、その酸露点温度に対して給水を給水予熱器7に流すか、給水予熱器7を通さないでバイパスさせるかの判定基準がテーブルとして格納されており、それに基づいて給水予熱器7をバイパスすべきか否かの要否を判定する。バイパス判定手段13で判定されたバイパス要否判定はバイパス制御手段14に入力される。バイパス制御手段14ではバイパス要否判定を基に、バイパス弁8と給水予熱器入口弁9と遮断弁10とドレン弁11の開閉を弁開閉信号で制御する。
【0034】
この結果、給水を給水予熱器7に通水するかバイパスするか否かについて、運転中に燃やす燃料の組成から求めた酸露点温度を基に判定することができ、排ガス1の組成に最も適した運転が可能となる。
【0035】
次に本発明の第4の実施例を図4を参照して説明する。
本実施例の排熱回収装置は、上記第3の実施例の構成にさらに、排熱回収ボイラ2を流れる排ガス1の組成を給水予熱器7より上流側で計測し計測値を伝送する機能を有する排ガス組成検出伝送器15を備え、酸露点温度算出手段12は排ガス組成検出伝送器15からの信号によって酸露点温度を算出する機能を有する構成とする。
【0036】
この実施例においては、排熱回収ボイラ2中を流れる排ガス1の組成を排ガス組成検出伝送器15で実測し、排ガス組成検出信号を酸露点温度算出手段12に入力する。酸露点温度算出からバイパス弁8等の制御までの動作は上記第3の実施例と同様である。この結果、排ガス組成から酸露点温度が計算できるようになり、バイパス運転を実施するか否かを適切に判定することが可能となる。
【0037】
次に本発明の第5の実施例を図5を参照して説明する。
本実施例の排熱回収装置は、上記第4の実施例の構成にさらに、ボイラへの給水の温度を給水予熱器7の上流側で計測し計測した値を伝送する機能を有する給水温度検出伝送器16を備え、バイパス判定手段13は給水温度検出伝送器16から得られた給水温度と酸露点温度算出手段12から得られた酸露点温度を比較しバイパスの要否判定を行う機能を有する構成とする。
【0038】
この実施例においては、ボイラに給水される水の温度を給水温度検出伝送器16で実測し、給水温度検出信号をバイパス判定手段13に入力する。バイパス判定手段13では、酸露点温度算出手段12で計算された酸露点温度と給水温度を基にバイパス運転を実施するか否かを判定する。この判定で給水温度が酸露点温度に比べ低い場合、給水はバイパス弁8を通して直接脱気器5に注水される。また、給水温度が酸露点温度に比べ高い場合には、給水予熱器7を経由して脱気器5に注水される。これにより、ボイラに給水される水の温度もバイパス判定条件に加えられ、バイパス運転を実施するか否かをより適切に判定することが可能となる。
なお、酸露点温度算出手段12は、第3の実施例におけると同じように、燃料組成から排ガス1の酸露点温度を算出する構成であってもよい。
【0039】
次に本発明の第6の実施例を図6を参照して説明する。
本実施例の排熱回収装置は、前記第5の実施例の構成にさらに、排熱回収ボイラ2を流れる排ガス1の温度を計測し、計測した値を伝送する機能を有する排ガス温度検出伝送器17を備え、バイパス判定手段13は排ガス温度検出伝送器17からの排ガス温度と酸露点温度算出手段12からの酸露点温度を比較しバイパスの要否判定を行う機能を有する構成とする。
【0040】
この実施例においては、排熱回収ボイラ2中に流れる排ガス1の温度を排ガス温度検出伝送器17にて実測し、排ガス温度検出信号をバイパス判定手段13に入力する。バイパス判定手段13では、酸露点温度算出手段12で計算された酸露点温度と排ガス温度とを基にバイパス運転を実施するか否かを判定する。
これにより、排熱回収ボイラ2を流れる排ガス1の温度もバイパス判定条件に加味され、バイパス運転の可否をより適切に判定することが可能となる。
【0041】
なおこの実施例においても酸露点温度算出手段12は、第3の実施例におけると同じように、燃料組成から排ガス1の酸露点温度を算出する構成であってもよい。
【0042】
また、判定精度は落ちるが、実機の実際のデータ等をバイパス判定手段13に反映しておくことによって、給水温度検出伝送器16を省略することも可能である。
【0043】
また、給水温度検出伝送器16の代わりに、給水予熱器7の排ガス1下流側で排ガス1の温度を検出し、バイパス判定手段13に排ガス出口温度検出信号として入力させるようにしてもよい。
【0044】
次に本発明の第7の実施例を図7を参照して説明する。
本実施例の排熱回収装置は、前記第6の実施例の構成にさらに、給水予熱器7の熱交換チューブのうち排ガス1と接する部位で最も低温となる個所の表面温度を計測し、計測した値を伝送する表面温度検出伝送器18を備え、バイパス判定手段13は、表面温度検出伝送器18からの表面温度と酸露点温度算出手段12から得られた酸露点温度を比較しバイパスの要否判定を行う機能を有する構成とする。
【0045】
この実施例の排熱回収装置においては、この排熱回収ボイラ2中を流れる排ガス1と給水予熱器7が接触する個所の表面温度を表面温度検出伝送器18で実測し、表面温度検出信号をバイパス判定手段13に入力する。バイパス判定手段13では、酸露点温度算出手段12で算出された酸露点温度と給水予熱器7の表面温度とを基にバイパス運転を実施するか否かを判定する。この判定で、表面温度が酸露点温度より低い場合にはバイパス運転に切り替えられる。これにより、給水加熱器7の表面温度もバイパス判定条件に加味され、給水予熱器7の保護を確実に行うことが可能となる。
【0046】
なおこの実施例においても酸露点温度算出手段12は、第3の実施例におけると同じように、燃料組成から排ガス1の酸露点温度を算出する構成であってもよい。
【0047】
また、判定精度は落ちるが、実機の実際のデータ等をバイパス判定手段13に反映しておくことによって、給水温度検出伝送器16や排ガス温度検出伝送器17を両方または一方を省略することも可能である。
また、表面温度検出伝送器18を給水予熱器7に接触しない近傍に設置して、排ガス1の温度を検出することで代替するようにしてもよい。
【0048】
次に本発明の第8の実施例を図8を参照して説明する。なお、第8の実施例から第12の実施例では、排ガス中の硫酸成分に代表される排熱回収ボイラ内の熱交換チューブにとって有害な酸性成分が、排ガス中に含まれる水蒸気に溶け込み易い点に注目し、酸露点温度に代わり水蒸気露点温度を判定基準としたものである。
【0049】
本実施例の排熱回収装置は、前記第2の実施例の構成にさらに、使用燃料の組成から燃焼時に発生する排ガス1の水蒸気露点温度を算出する水蒸気露点温度算出手段19と、給水を給水予熱器7で加熱するかバイパスするかを判定するバイパス判定手段13と、バイパス判定手段13からのバイパス要否判定からバイパス弁8と給水予熱器入口弁9と遮断弁10とドレン弁11をそれぞれ開閉制御するバイパス制御手段14を付加した構成としている。
【0050】
この実施例の排熱回収装置においては、使用燃料の組成から燃焼時に発生する排ガス1の水蒸気露点温度を水蒸気露点温度算出手段19で計算し、算出された水蒸気露点温度をバイパス判定手段13に入力する。このバイパス判定基準13には、予め水蒸気露点温度と、その露点温度に対して給水予熱器7に流すか、給水予熱器7を通さないバイパスさせるかの判定基準がテーブルとして格納されており、それに基づいて、バイパスするべきかどうかの要否を判定する。バイパス判定手段13で判定されたバイパス要否判定はバイパス制御手段14に入力される。バイパス制御手段14ではバイパス要否判定を基に、バイパス弁8、給水予熱器入口弁9、遮断弁10およびドレン弁11の開閉を弁開閉信号で制御する。
【0051】
この結果、給水を給水予熱器7に通水するかバイパスするかについて、運転中に燃やす燃料の組成から求めた水蒸気露点温度を基に判定することができ、排ガス組成に最も適した運転が可能となる。
【0052】
次に本発明の第9の実施例を図9によって説明する。
本実施例の排熱回収装置は、第8の実施例の構成にさらに、排熱回収ボイラ2を流れる排ガス1の組成を給水予熱器7より上流側で計測し、計測した値を伝送する機能を有する排ガス組成検出伝送器15を備え、水蒸気露点温度算出手段19は排ガス組成検出伝送器15からの信号から水蒸気露点温度を算出する機能を有する構成とする。
【0053】
この実施の形態の排熱回収装置においては、排熱回収ボイラ2中を流れる排ガス1の組成を排ガス組成検出伝送器15で実測し、排ガス組成検出信号を水蒸気露点温度算出手段19に入力する。水蒸気露点温度算出から弁の制御までの作用は前記第8の実施例と同様である。この結果、排ガス組成から水蒸気露点温度が計算できるようになり、バイパス運転を実施するか否かを適切に判定することが可能となる。
【0054】
次に本発明の第10の実施例を図10によって説明する。
本実施例の排熱回収装置は、第9の実施例の構成にさらに、排熱回収ボイラ2に給水される水の温度を給水予熱器7入口管71の分岐点より上流側で計測し、計測した値を伝送する機能を有する給水温度検出伝送器16を備え、バイパス判定手段13は給水温度検出伝送器16から得られた給水温度と水蒸気露点温度算出手段19から得られた水蒸気露点温度を比較しバイパスの要否判定を行う機能を有する構成とする。
【0055】
この実施例の排熱回収装置においては、ボイラ等に供給される給水の温度を給水温度検出伝送器16で実測し、給水温度検出信号をバイパス判定手段13に入力する。バイパス判定手段13では、水蒸気露点温度算出手段19で計算された水蒸気露点温度と給水温度を基にバイパス運転を実施するか否かを判定する。給水温度が水蒸気露点温度に比べ低い場合、給水はバイパス弁8を通して直接脱気器5に注水される。また、給水温度が水蒸気露点温度に比べ高い場合には、給水予熱器7を通して脱気器5に注水される。これにより、給水温度もバイパス判定条件に加えられ、バイパス運転を実施するか否かをより適切に判定することが可能となる。
なお、水蒸気露点温度算出手段19は、前記第8の実施例におけると同じように、燃料の組成から排ガス1の水蒸気露点温度を算出する構成であってもよい。
【0056】
次に本発明の第11の実施例を図11によって説明する。
本実施例の排熱回収装置は、第10の実施例の構成にさらに、排熱回収ボイラ2を流れる排ガス1の温度を計測し、計測した値を伝送する機能を有する排ガス温度検出伝送器17を備え、バイパス判定手段13は排ガス温度検出伝送器17からの排ガス温度と水蒸気露点温度を比較しバイパスの要否判定を行う機能を有する構成とする。
【0057】
この実施例の排熱回収装置においては、排熱回収ボイラ2中に流れる排ガス温度を排ガス温度検出伝送器17にて実測し、排ガス温度検出信号をバイパス判定手段13に入力する。バイパス判定手段13では、水蒸気露点温度算出手段19で計算された水蒸気露点温度と排ガス温度とを基にバイパス運転を実施するか否かを判定する。これにより、排熱回収ボイラ2を流れる排ガス1の温度もバイパス判定条件に加味され、バイパス運転の可否をより適切に判定することが可能となる。
【0058】
なお、水蒸気露点温度算出手段19は、前記第8の実施例におけると同じように、燃料の組成から排ガス1の水蒸気露点温度を算出する構成であってもよい。また、判定精度は落ちるが、実機の実際のデータ等をバイパス判定手段13に反映しておくことによって、給水温度検出伝送器16を省略することも可能である。
【0059】
また、給水温度検出伝送器16の代わりに、給水予熱器7の排ガス1下流側で排ガス1の温度を検出し、バイパス判定手段13に排ガス出口温度検出信号として入力させるようにしてもよい。
【0060】
次に本発明の第12の実施例を図12によって説明する。
本実施例の排熱回収装置は、第11の実施例の構成にさらに、給水予熱器7を構成する熱交換チューブの排ガス1と接する部位で最も低温となる個所の表面温度を計測し、計測した値を伝送する表面温度検出伝送器18を備え、バイパス判定手段13は表面温度検出伝送器18からの表面温度と水蒸気露点温度算出手段19から得られた水蒸気露点温度を比較しバイパスの要否判定を行う機能を有する構成としたものである。
【0061】
この実施例の排熱回収装置においては、排熱回収ボイラ2中を流れる排ガス1と給水予熱器7の熱交換チューブが排ガス1と接触する個所の表面温度を表面温度検出伝送器18で実測し、表面温度検出信号をバイパス判定手段13に入力する。バイパス判定手段13では、水蒸気露点温度算出手段19で算出された水蒸気露点温度と給水予熱器7の表面温度とを基にバイパス運転を実施するか否かを判定する。この判定で、表面温度が酸露点温度より低い場合にはバイパス運転がおこなわれる。これにより、給水予熱器7の表面温度もバイパス判定条件に加味され、給水予熱器7の保護を確実に行うことが可能となる。
【0062】
なおこの実施例においても、水蒸気露点温度算出手段19は、前記第8の実施例と同じように、燃料の組成から排ガス1の水蒸気露点温度を算出する構成であってもよい。
【0063】
また、判定精度は落ちるが、実機の実際のデータ等をバイパス判定手段13に反映しておくことによって、給水温度検出伝送器16や排ガス温度検出伝送器17を両方または一方を省略することも可能である。
また、表面温度検出伝送器18を給水予熱器7に接触しない近傍に設置して、排ガス1の温度を検出することで代替するようにしてもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本発明の排熱回収装置においては、排熱回収ボイラ内を通過する排ガスの酸露点温度または水蒸気露点温度が高い場合には、給水が給水予熱器をバイパスするように運用することができるため、給水予熱器の排ガスとの接触面温度が酸露点温度または水蒸気露点温度以下とならず、給水予熱器の酸腐食を防止することができる。
【0065】
また、排ガスの酸露点温度または水蒸気露点温度が低い場合には、給水が給水予熱器内に流れるようにして排熱回収ボイラでの熱回収量を増大させ、給水予熱器に給水を流さないときに比べ、熱回収率の高い運用をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の排熱回収装置を示す構成図。
【図2】本発明の第2の実施例の排熱回収装置を示す構成図。
【図3】本発明の第3の実施例の排熱回収装置を示す構成図。
【図4】本発明の第4の実施例の排熱回収装置を示す構成図。
【図5】本発明の第5の実施例の排熱回収装置を示す構成図。
【図6】本発明の第6の実施例の排熱回収装置を示す構成図。
【図7】本発明の第7の実施例の排熱回収装置を示す構成図。
【図8】本発明の第8の実施例の排熱回収装置を示す構成図。
【図9】本発明の第9の実施例の排熱回収装置を示す構成図。
【図10】本発明の第10の実施例の排熱回収装置を示す構成図。
【図11】本発明の第11の実施例の排熱回収装置を示す構成図。
【図12】本発明の第12の実施例の排熱回収装置を示す構成図。
【図13】従来の排ガスの酸露点温度が高い場合の排熱回収装置を示す構成図。
【図14】従来の排ガスの酸露点温度が低い場合の排熱回収装置を示す構成図。
【符号の説明】
1…排ガス、2…排熱回収ボイラ、3…給水管、4…給水ポンプ、5…脱気器、6…脱気用蒸気供給熱交換器、7…給水予熱器、8…バイパス弁、9…給水予熱器入口弁、10…遮断弁、11…ドレン弁、12…酸露点温度算出手段、13…バイパス判定手段、14…バイパス制御手段、15…排ガス組成検出伝送器、16…給水温度検出伝送器、17…排ガス温度検出伝送器、18…表面温度検出伝送器、19…水蒸気露点温度算出手段、71…入口管、72…出口管。
Claims (10)
- 複数の熱交換器を収納するとともに、複数の燃料を燃焼する熱機関の排ガスの流路を形成する排熱回収ボイラと、前記熱機関または他の用途のための給水を送給する給水管と、この給水管の上流側から順に設けた給水ポンプ、バイパス弁、脱気器と、前記バイパス弁の上流側から分岐した入口管を設けるとともにこの入口管に配した給水予熱器入口弁と、この給水予熱入口弁に接続され前記排熱回収ボイラ内に配設された給水予熱器とを備え、この給水予熱器の出口管を前記バイパス弁の下流側に合流させるとともに、更に、前記脱気器には前記排熱回収ボイラに配設された脱気用蒸気供給熱交換器と、前記出口管には給水予熱器への水の侵入を防ぐ遮断弁と、前記給水予熱器には給水予熱器内の水を排水するドレン弁と、燃料の組成から排ガスの酸露点温度を算出する酸露点温度算出手段と、この酸露点温度算出手段から前記酸露点温度を入力されて給水を給水予熱器に通すかバイパスするかを判定するバイパス判定手段と、このバイパス判定手段からバイパス要否判定信号を入力されてバイパス弁と給水予熱器入口弁と遮断弁とドレン弁を開閉制御するバイパス制御手段とを備えたことを特徴とする排熱回収装置。
- 複数の熱交換器を収納するとともに、複数の燃料を燃焼する熱機関の排ガスの流路を形成する排熱回収ボイラと、前記熱機関または他の用途のための給水を送給する給水管と、この給水管の上流側から順に設けた給水ポンプ、バイパス弁、脱気器と、前記バイパス弁の上流側から分岐した入口管を設けるとともにこの入口管に配した給水予熱器入口弁と、この給水予熱入口弁に接続され前記排熱回収ボイラ内に配設された給水予熱器とを備え、この給水予熱器の出口管を前記バイパス弁の下流側に合流させるとともに、更に、前記脱気器には前記排熱回収ボイラに配設された脱気用蒸気供給熱交換器と、前記出口管には給水予熱器への水の侵入を防ぐ遮断弁と、前記給水予熱器には給水予熱器内の水を排水するドレン弁と、排熱回収ボイラを流れる排ガスの組成を給水予熱器より上流側で計測し計測値を伝送する排ガス組成検出伝送器と、この排ガス組成検出伝送器から前記計測値を入力されて酸露点温度を算出する酸露点温度算出手段と、この酸露点温度算出手段から前記酸露点温度を入力されて給水を給水予熱器に通すかバイパスするかを判定するバイパス判定手段と、このバイパス判定手段からバイパス要否判定信号を入力されてバイパス弁と給水予熱器入口弁と遮断弁とドレン弁を開閉制御するバイパス制御手段とを備えたことを特徴とする排熱回収装置。
- 給水の温度を給水ポンプ下流側で計測し計測値を伝送する給水温度検出伝送器を備え、バイパス判定手段は、前記給水温度検出伝送器から得られた給水温度と酸露点温度算出手段から得られた酸露点温度を比較してバイパスの要否判定を行う機能を有することを特徴とする請求項1または2に記載の排熱回収装置。
- 排熱回収ボイラを流れる排ガスの温度を計測し計測値を伝送する排ガス温度検出伝送器を備え、バイパス判定手段は、前記排ガス温度検出伝送器からの排ガス温度と酸露点温度算出手段から得られた酸露点温度を比較してバイパスの要否判定を行う機能を有することを特徴とする請求項1、2または3いづれかに記載の排熱回収装置。
- 給水予熱器を構成する熱交換チューブのうち排ガスと接する最も低温となる個所の表面温度を計測し計測値を伝送する表面温度検出伝送器を備え、バイパス判定手段は、前記表面温度検出伝送器からの表面温度と酸露点温度算出手段から得られた酸露点温度を比較してバイパスの要否判定を行う機能を有することを特徴とする請求項1、2、3または4いづれかに記載の排熱回収装置。
- 複数の熱交換器を収納するとともに、複数の燃料を燃焼する熱機関の排ガスの流路を形成する排熱回収ボイラと、前記熱機関または他の用途のための給水を送給する給水管と、この給水管の上流側から順に設けた給水ポンプ、バイパス弁、脱気器と、前記バイパス弁の上流側から分岐した入口管を設けるとともにこの入口管に配した給水予熱器入口弁と、この給水予熱入口弁に接続され前記排熱回収ボイラ内に配設された給水予熱器とを備え、この給水予熱器の出口管を前記バイパス弁の下流側に合流させるとともに、更に、前記脱気器には前記排熱回収ボイラに配設された脱気用蒸気供給熱交換器と、前記出口管には給水予熱器への水の侵入を防ぐ遮断弁と、前記給水予熱器には給水予熱器内の水を排水するドレン弁と、燃料の組成から排ガスの水蒸気露点温度を算出する水蒸気露点温度算出手段と、この水蒸気露点温度算出手段から前記水蒸気露点温度を入力されて給水を給水予熱器に通すかバイパスするかを判定するバイパス判定手段と、このバイパス判定手段からのバイパス要否判定信号を入力されてバイパス弁と給水予熱器入口弁と遮断弁とドレン弁を開閉制御するバイパス制御手段とを備えたことを特徴とする排熱回収装置。
- 複数の熱交換器を収納するとともに、複数の燃料を燃焼する熱機関の排ガスの流路を形成する排熱回収ボイラと、前記熱機関または他の用途のための給水を送給する給水管と、この給水管の上流側から順に設けた給水ポンプ、バイパス弁、脱気器と、前記バイパス弁の上流側から分岐した入口管を設けるとともにこの入口管に配した給水予熱器入口弁と、この給水予熱入口弁に接続され前記排熱回収ボイラ内に配設された給水予熱器とを備え、この給水予熱器の出口管を前記バイパス弁の下流側に合流させるとともに、更に、前記脱気器には前記排熱回収ボイラに配設された脱気用蒸気供給熱交換器と、前記出口管には給水予熱器への水の侵入を防ぐ遮断弁と、前記給水予熱器には給水予熱器内の水を排水するドレン弁と、排熱回収ボイラを流れる排ガスの組成を給水予熱器より上流側の排ガス流路で計測し計測値を伝送する排ガス組成検出伝送器と、この排ガス組成検出伝送器から前記計測値を入力されて水蒸気露点温度を算出する水蒸気露点温度算出手段と、この水蒸気露点温度算出手段から前記水蒸気露点温度を入力されて給水を給水予熱器に通すかバイパスするかを判定するバイパス判定手段と、このバイパス判定手段からのバイパス要否判定信号を入力されてバイパス弁と給水予熱器入口弁と遮断弁とドレン弁を開閉制御するバイパス制御手段とを備えたことを特徴とする排熱回収装置。
- 給水の温度を給水ポンプ下流側で計測し計測値を伝送する給水温度検出伝送器を備え、バイパス判定手段は、前記給水温度検出伝送器から得られた給水温度と水蒸気露点温度算出手段から得られた水蒸気露点温度を比較してバイパスの要否判定を行う機能を有することを特徴とする請求項6または7に記載の排熱回収装置。
- 排熱回収ボイラを流れる排ガスの温度を計測し計測値を伝送する排ガス温度検出伝送器を備え、バイパス判定手段は、前記排ガス温度検出伝送器からの排ガス温度と水蒸気露点温度算出手段から得られた水蒸気露点温度を比較してバイパスの要否判定を行う機能を有することを特徴とする請求項6、7または8いづれかに記載の排熱回収装置。
- 給水予熱器を構成する熱交換チューブのうち排ガスと接する最も低温となる個所の表面温度を計測し計測値を伝送する表面温度検出伝送器を備え、バイパス判定手段は、前記表面温度検出伝送器からの表面温度と水蒸気露点温度算出手段から得られた水蒸気露点温度を比較してバイパスの要否判定を行う機能を有することを特徴とする請求項6、7、8または9いづれかに記載の排熱回収装置。
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