JP4300957B2 - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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融点が250℃以下のポリエステルaを含有するポリエステルの層(B層)の片側もしくは両側に融点が250℃以下のポリエステル層(A層)を設けてなる積層ポリエステルフィルムであって、A層およびB層に含まれる融点が250℃以下のポリエステルaが、共重合成分のうちの少なくとも1種を共通に含有し、
A層およびB層に含まれる融点が250℃以下のポリエステルaが、共重合成分としてイソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジメタノールの少なくとも一方を含有する共重合ポリエステルであり、B層に含有される融点が250℃以下のポリエステルaの含有量が、B層を形成するポリエステルの合計に対して0.1重量%以上30重量%以下であり、
A層に含有される融点が250℃以下のポリエステルaの含有量が、A層を形成するポリエステルの合計に対して85重量%以上であり、かつ該A層、B層が共に粒子を含んでおり、該A層およびB層に含まれる粒子の平均粒子径がそれぞれ0.001〜6μmであり、該A層およびB層に含まれる粒子が、それぞれ、架橋ポリスチレン、架橋アクリル樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、シリカ、コロイダルシリカ、数珠状シリカ、アルミナ、アルミナゾル、カオリン、タルク、マイカ、クレー、炭酸カルシウムおよび酸化スズからなる群から選ばれる1種以上の粒子であり、A層における粒子の含有量が、A層を形成する樹脂の合計に対して0.0001〜30重量%であり、B層における粒子の含有量が、B層を形成する樹脂の合計に対して0.001〜50重量%であり、さらに該B層に含まれる粒子を構成する材質の種類が該A層に含まれる粒子を構成する材質の種類より多いことおよび/または該B層に含まれる粒子の粒子径分布が該A層に含まれる粒子の粒子径分布とは異なることを特徴とする積層ポリエステルフィルムである。
A層に含まれる粒子の種類より多くの有機および/または無機の粒子がB層中に含有されることは、本発明の目的達成のために必要である。すなわち、A層・B層界面を粗くして表面積を増大させ密着性を上げることにより、A層・B層間の耐剥離性を向上させるためである。また、多種の粒子をB層中に含有させることは、粒子を含んだポリエステル系フィルムの製造工程で生じた屑ポリエステルを用いることでも達成が可能であり、経済性・生産性の面においても優れた効果が発揮できる。
本発明における特性の測定方法及び効果の評価方法は次の通りである。
(1)ポリエステルの融点、ガラス転移点
ロボットDSC(示差走査熱量計)RDC220(セイコー電子工業(株)製)にSSC5200ディスクステーション(セイコー電子工業(株)製)を接続して測定した。試料10mgをアルミニウムパンに調整後、DSC装置にセットし(リファレンス:試料を入れていない同タイプのアルミニウムパン)、300℃の温度で5分間加熱した後、液体窒素雰囲気を利用して急冷処理した。この試料を10℃/分で昇温しつつDSC測定し、得られたDSCチャートから、結晶融解に基づくピーク温度から融点を、またガラス状態からゴム状態への転移に基づく変化の温度からガラス転移点を読みとった。
(2)積層フィルムの各層の厚み
透過型電子顕微鏡H−7100FA型((株)日立製作所製)を用い、積層ポリエステルフィルムの断面を観察した写真から求めた。厚みは測定視野内の5点の平均値とした。
(3)積層フィルム界面の耐剥離性
A層上に接着剤層を塗布し、もう片方に該接着剤層と強力に接着する基材フィルムを貼り合わせ、25mm×200mmに切断し、更に80℃で7日間放置したものを試料とした。この試料を引っ張り試験機を用いて180°の角度、剥離速度0.3m/分で積層界面を強制的に剥離させた。剥離するのに要した力が75N/25mm以上のものを◎、65N/25mm以上75N/25mm未満のものを○、55N/25mm以上65N/25mm未満のものを△、45N/25mm以上55N/25mm未満のものを×、45N/25mm未満のものを××として判定した。
核磁気共鳴分光計(NMR)UNITYplus500(varian社製)を用いて測定した。試料約50mgを重クロロホルム/HFIP(1/1)の溶液に溶解し、サンプル管に調整後、NMR装置にセットして測定し、得られた1H−NMRスペクトルのピーク面積より低融点ポリエステルであるポリエステルa、PETに相当する各種モノマーの含有比率を求めた。各実施例にて前記方法にて測定したところ、仕込みのモル比と一致していることを確認した。
本発明を以下の実施例に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
以下に示した(α)〜(δ)より形成されるものである。
(β)コロイダルシリカ(平均粒径1.0μm)
(γ)テレフタル酸/5−ナトリウムスルホイソフタル酸//エチレングリコール(モル比87.5/12.5//100)の共重合組成を有する共重合ポリエステル(ガラス転移点40℃)
(δ)イソフタル酸/5−ナトリウムスルホイソフタル酸//エチレングリコール/ジエチレングリコール(モル比93/7//10/90)の共重合組成を有する共重合ポリエステル(ガラス転移点18℃)
C層形成塗液は、上記(γ)/(δ)を固形分重量比で70/30に混合し、水で希釈して固形分濃度を4重量%とし、更に(α)を塗液全体に対して0.0003重量%、(β)を塗液全体に対して0.006重量%添加したものである。
表1の組成・条件に従い、実施例1と同様にして積層ポリエステルフィルムを得た。言及されていない箇所は、実施例1と同様の方法を実施している。得られた積層ポリエステルフィルムの特性は表1のとおりであって、所望の機能を発揮するには、耐剥離性のレベルが未達であった。
Claims (7)
- 融点が250℃以下のポリエステルaを含有するポリエステルの層(B層)の片側もしくは両側に融点が250℃以下のポリエステル層(A層)を設けてなる積層ポリエステルフィルムであって、
A層およびB層に含まれる融点が250℃以下のポリエステルaが、共重合成分のうちの少なくとも1種を共通に含有し、
A層およびB層に含まれる融点が250℃以下のポリエステルaが、共重合成分としてイソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジメタノールの少なくとも一方を含有する共重合ポリエステルであり、
B層に含有される融点が250℃以下のポリエステルaの含有量が、B層を形成するポリエステルの合計に対して0.1重量%以上30重量%以下であり、
A層に含有される融点が250℃以下のポリエステルaの含有量が、A層を形成するポリエステルの合計に対して85重量%以上であり、かつ
該A層、B層が共に粒子を含んでおり、
該A層およびB層に含まれる粒子の平均粒子径がそれぞれ0.001〜6μmであり、
該A層およびB層に含まれる粒子が、それぞれ、架橋ポリスチレン、架橋アクリル樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、シリカ、コロイダルシリカ、数珠状シリカ、アルミナ、アルミナゾル、カオリン、タルク、マイカ、クレー、炭酸カルシウムおよび酸化スズからなる群から選ばれる1種以上の粒子であり、
A層における粒子の含有量が、A層を形成する樹脂の合計に対して0.0001〜30重量%であり、
B層における粒子の含有量が、B層を形成する樹脂の合計に対して0.001〜50重量%であり、
さらに該B層に含まれる粒子を構成する材質の種類が該A層に含まれる粒子を構成する材質の種類より多いことおよび/または該B層に含まれる粒子の粒子径分布が該A層に含まれる粒子の粒子径分布とは異なることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。 - 該積層ポリエステルフィルムの片側に、ポリエステルを含有する積層膜層(C層)が設けられており、かつ、すくなくとも、B層においてC層が設けられた面の反対面にA層を有していることを特徴とする請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
- C層に含有されるポリエステルが、共重合成分として、イソフタル酸およびジエチレングリコールを有する共重合ポリエステルであることを特徴とする請求項1または2に記載の積層ポリエステルフィルム。
- C層に含有されるポリエステルの含有量が、C層を形成する樹脂の合計に対して10〜60重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
- C層は、水性塗液塗布可能な成分により形成され少なくとも一方向に延伸された塗膜層であり、かつ、該層の厚みが0.01〜2μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
- 積層ポリエステルフィルムの総厚みが100〜500μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
- Ti系重合触媒を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
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