[実施例]
以下、本発明の実施例を説明する。図1は、本実施例の外観斜視図である。まず、本実施例のVTR操作制御装置の外観について概略を説明する。図1において示すように、VTR操作制御装置1は、板状体で、上面に長方形の操作パネル2を有している。VTR操作制御装置1は、インターフェースケーブル3と、エレクトロルミネセンス表示装置(以下、「EL」という。)4と、入力キー5と、メモリカード挿入口6と、メモリカード7とを有している。
このVTR操作制御装置1は、インターフェースケーブル3を介して操作制御対象のVTRと電気的に接続されている。つまり、インターフェースケーブル3により、VTR操作制御装置1と操作制御対象のVTRとの間で操作制御信号がやりとりされる。また、インターフェースケーブル3により、操作制御対象のVTRからVTR操作制御装置1へ電源電圧が供給される。インターフェースケーブル3で操作制御対象のVTRからVTR操作制御装置1へ供給される電源電圧は、8ボルトである。この8ボルトの電源電圧は、VTR操作制御装置1内部でIC回路の電源電圧の5ボルトと、EL4を表示駆動させる電源電圧の12ボルトとの2系統の電源電圧に変換される。
EL4は、操作制御情報を表示する表示手段である。入力キー5は、操作制御のための情報を入力する入出力操作手段である。ここで、特に、この例においては、操作パネル2上面にメモリカード挿入口6を設け、メモリカード7をメモリカード挿入口6に装着できるように構成している。メモリカード7は、例えば、バッテリー付きのICカード内にSRAMを有して構成される記憶保持手段である。バッテリーはメモリカードを装置から取り外したときに登録された内容が消失しないようにバックアップする電源である。メモリカード7の先端部には、複数のピンが設けられていて、メモリカード挿入口6内部の図示しないコネクタ部にメモリカード7の複数のピンが結合できるように構成されている。この例では、メモリカード7の記憶容量は64キロバイトである。また、メモリカード7は、例えば、バッテリー無しのRAMカード内に不揮発性RAMを有して構成しても良い。不揮発性RAMは一旦登録した内容はバッテリーによるバックアップ無しでも消失することはない。
このように構成されたVTR操作制御装置は、以下のような動作をする。
まず、メモリカード7にタイムコードを登録する動作を説明する。入力キー5からの入力操作によりタイムコードの登録のための入力がされると、VTR操作制御装置1は、EL4にタイムコードの登録のための制御情報を表示させる。入力キー5からの入力操作により操作制御対象のVTRの映像信号の再生をさせるための入力がされると、VTR操作制御装置1から操作制御対象のVTRに、映像信号及び音声信号の再生をさせるための制御信号が供給される。操作制御対象のVTRは、この制御信号に基づいて映像信号を再生し、VTR操作制御装置1にタイムコードを供給する。
次に、入力キー5からの入力操作により編集に必要なタイムコードを登録するための入力がされると、VTR操作制御装置1は編集に必要なタイムコードを読み取り、装置内部の図示しないRAMに一時的に記憶させる。このとき、VTR操作制御装置1はEL4に読み取られたタイムコードを表示させる。入力キー5からの入力操作により編集に必要なタイムコードをメモリカード7に登録させるための入力がされると、VTR操作制御装置1は、装置内部の図示しないRAMに一時的に記憶されたタイムコードを読みだして、メモリカード7にコピーして記憶させる。このようにして、編集に必要なタイムコードがメモリカード7に登録される。このとき、VTR操作制御装置1はEL4に読み取られたタイムコードおよび、メモリカード7にコピーされたタイムコードを表示させる。
次に、装置のメモリカード挿入口6にメモリカード7が装着されたとき、メモリカード7に登録されたタイムコードに基づいて映像信号及び音声信号を再生して、編集する動作を説明する。メモリカード7が装置のメモリカード挿入口6に装着されると、VTR操作制御装置1はEL4にメモリカード7に登録されたタイムコードを表示させる。入力キー5からの入力操作により編集に必要なタイムコードを指定するための入力がされると、VTR操作制御装置1はメモリカード7から指定されたタイムコードを読み取り、装置内部の図示しないRAMに一時的に記憶させる。入力キー5からの入力操作により映像信号及び音声信号の再生をさせるための入力がされると、VTR操作制御装置1から操作制御対象のVTRに、映像信号の再生をさせるためのタイムコード及び制御信号が供給される。これにより、操作制御対象のVTRは、指定されたタイムコードに基づく位置から制御信号に基づいて映像素材を再生する。
このとき、入力キー5からの入力操作により映像信号の記録をさせるための入力がされると、VTR操作制御装置1から映像信号の記録をさせるための制御信号が供給される。これにより、タイムコードに対応する再生映像信号及び再生音声信号を編集して、編集テープに記録する。
なお、図1では、インターフェースケーブル3を用いて、VTR操作制御装置1が操作制御対象のVTRと電気的に接続される例を示したが、VTR操作制御装置1を操作制御対象のVTRと別体とせず、例えば、VTR操作制御装置1を操作制御対象のVTRの前面の操作パネル面に装着すると共に、電気的に接続して、VTR操作制御装置1を操作制御対象のVTRと一体として構成するようにしても良い。このように構成することにより、狭いスペースでも上例のVTR操作制御装置1を用いて編集作業を行うことができる。
このような、VTR操作制御装置を用いて、映像編集システムを構成する例を図2に示す。図2において、映像編集システムは、素材再生側と編集側とで構成される。素材再生側は、映像素材テープ21を装着して映像素材テープ21を再生するビデオテーププレーヤー20と、ビデオテーププレーヤー20にリファレンス同期信号を供給するリファレンス同期信号発生器24と、ビデオテーププレーヤー20で再生された映像を表示するビデオモニター25と、音声を出力するオーディオモニター26とを有する。
また、編集側は、編集テープ23を装着して編集テープ23に編集映像を記録するビデオテープレコーダー22と、ビデオテープレコーダー22に操作制御信号を供給するVTR操作制御装置27と、ビデオテープレコーダー22で再生された映像を表示するビデオモニター28と、音声を出力するオーディオモニター29とを有する。なお、VTR操作制御装置27は、図1に示したVTR操作制御装置1に対応する。VTR操作制御装置の構成は、すでに図1で述べたのでここでは省略する。
このように構成された映像編集システムの概略の動作を図2を用いて説明する。まず、VTR操作制御装置27のメモリカードにタイムコードを登録する動作を説明する。VTR操作制御装置27からビデオテープレコーダー22にタイムコードの登録の操作制御信号が供給される。ビデオテープレコーダー22は、ビデオテーププレーヤー20にリモートコントロール信号を供給する。ビデオテーププレーヤー20は、リモートコントロール信号に基づいて映像素材テープを再生して、ビデオテープレコーダー22に再生映像信号及び再生音声信号を供給する。
このとき、リファレンス同期信号発生器24からビデオテーププレーヤー20にリファレンス同期信号が供給されていて、ビデオテーププレーヤー20は、ビデオテープレコーダー22に再生映像信号及び再生音声信号と共にリファレンス同期信号を供給する。なお、ビデオテーププレーヤー20は、ビデオテープレコーダー22を介してVTR操作制御装置27に、タイムコードを供給する。そこで、オペレーターの操作に基づいて、編集に必要なタイムコードがVTR操作制御装置27のメモリカードに登録される。
次に、VTR操作制御装置のメモリカードに登録されたタイムコードに基づいて映像を編集する動作を説明する。VTR操作制御装置27からビデオテープレコーダー22にタイムコードに対応する映像の再生の操作制御信号が供給される。ビデオテープレコーダー22は、ビデオテーププレーヤー20にリモートコントロール信号を供給する。ビデオテーププレーヤー20は、リモートコントロール信号に基づいて映像素材テープを再生して、ビデオテープレコーダー22にタイムコードに対応する再生映像信号及び再生音声信号を供給する。ビデオテープレコーダー22は、再生映像信号及び再生音声信号を編集して、編集テープ23に記録する。
図3に、本実施例のVTR操作制御装置のブロック図を示す。このVTR操作制御装置は、装置の制御を司るCPU30と,制御プログラムやパラメータやテーブルおよび画面表示データ等を記憶したROM31と,ROM31に記憶されたデータ等および編集に用いるタイムコードを一時的に記憶するRAM32とを有する。CPU30と,ROM31と、RAM32とで制御系を構成する。
また,このVTR操作制御装置は、制御情報を入力するキー39と、キー39で入力された制御情報を電気信号に変えるキーインターフェース回路37と、制御情報を表示するEL38と,EL38を駆動するELドライブ回路36とを有する。キー39と、キーインターフェース回路37とで入力系を構成し、EL38と,ELドライブ回路36とで表示系を構成する。
また、このVTR操作制御装置は、制御対象のVTRと装置とを電気的に接続するVTRインターフェース回路35を有する。VTRインターフェース回路35は、入出力回路を構成する。ここで、VTRインターフェース回路35には、制御対象のVTRから電源電圧が供給される共に、制御対象のVTRから編集に用いるタイムコードが供給される。また、VTRインターフェース回路35は、制御対象のVTRに制御情報を供給する。制御対象のVTRは、図2に示したように、素材再生側のビデオテーププレーヤーおよび編集側のビデオテープレコーダーの両方または何れか一方に対応する。
また、この例のVTR操作制御装置は、特に、編集に用いるタイムコードを登録するメモリカード33と、メモリカードと装置とを電気的に接続するメモリカードインターフェース回路34とを有する。ここで、メモリカード33に保存させるデータ形式を図5に示す。図5において示すように、メモリカード90には、「データセット1」91、「データセット2」92、「データセット3」93、・・・、「データセット8」94までの8セット分のタイムコードのデータセットが記録される。この1組のデータセットは、メモリテーブル95に示すように、「キューポイントデータ1」97、「キューポイントデータ2」98、・・・、「キューポイントデータ100」99までの100個のキューポイントデータから構成される。このデータセットは、例えばデータセット1の名称96のように、各組毎に名称がつけられている。
また、メモリテーブル95で示したような100個のキューポイントデータからなる1組のデータセットを、メモリテーブル100で示すように、さらに10グループ、つまり、「グループ1」102、「グループ2」107、・・・、「グループ10」112に分けて、グループ1が、「キューポイントデータ1」104、「キューポイントデータ2」105、・・・、「キューポイントデータ10」106までの10個のキューポイントデータから構成されるようにし、グループ2が、「キューポイントデータ1」109、「キューポイントデータ2」110、・・・、「キューポイントデータ10」111までの10個のキューポイントデータから構成されるようにし、・・・、グループ10が、「キューポイントデータ1」114、「キューポイントデータ2」115、・・・、「キューポイントデータ10」116までの10個のキューポイントデータから構成されるようにしても良い。このとき、「グループ1」102にはグループ1の名称103がつけられ、「グループ2」107にはグループ2の名称108がつけられ、・・・、「グループ10」112にはグループ10の名称113がつけられる。ここで、1個のキューポイントデータは、8桁の整数からなるタイムコードに等しいので、メモリカード内において4バイトの記憶領域を占有する。また、各データセットまたは各グループにつけられる名称は、ASCIIコードで16文字以下の名称である。この例では、メモリカード内において1つのキューポイントデータセットにつき約600バイトの記憶領域を占有する。1枚のメモリカードに登録して保存できるキューポイントデータセットは、約100セットである。ただし、メモリカードの記憶容量を64キロバイトとする。
図3に戻って、さらに、CPU,ROMおよびRAMを機能ブロックで表すと、図3において点線で示すような各手段で表すことができる。この機能ブロックは、編集に用いるタイムコードを装置内に一時的に記憶するタイムコード記憶手段40と、メモリカード33または制御対象のVTRからタイムコードを読み取るタイムコード読み取り手段41と、制御対象のVTRの動作を制御するVTR制御手段42と、EL38に制御情報を表示させるように制御をする表示制御手段43とを有する。タイムコード記憶手段40と、タイムコード読み取り手段41と、VTR制御手段42と、表示制御手段43とにより第1の制御手段及び第2の制御手段を構成する。また、タイムコード記憶手段40は位置情報一時記憶手段を構成し、タイムコード読み取り手段41は位置情報読み取り手段を構成し、VTR制御手段42は記録再生制御手段を構成する。
このように構成されたVTR操作制御装置の動作を図3のブロック図を用いて説明する。まず、第1の制御手段によりVTR操作制御装置のメモリカード33にタイムコードを登録する動作を説明する。キー39を用いてタイムコードの登録のためのキー入力がされると、キーインターフェース回路37はキー入力に対応するキー信号を表示制御手段43に供給する。キー信号が供給されると、表示制御手段43はEL38にタイムコードの登録のための制御情報を表示させる。
キー39を用いて制御対象のVTRのうちの素材再生側のビデオテーププレーヤーの再生をさせるためのキー入力がされると、キーインターフェース回路37はキー入力に対応するキー信号をVTR制御手段42に供給する。キー信号が供給されると、VTR制御手段42はVTRインターフェース回路35を介して素材再生側のビデオテーププレーヤーに映像信号及び音響信号の再生をさせるための制御信号を供給する。素材再生側のビデオテーププレーヤーは、制御信号に基づいて映像素材テープに記録された映像信号及び音響信号を再生し、VTR操作制御装置に再生された映像信号及び音響信号に対応するタイムコードを供給する。
次に、キー39を用いて編集に必要なタイムコードを登録するためのキー入力がされると、キーインターフェース回路37はキー入力に対応するキー信号をタイムコード読み取り手段41に供給する。キー信号が供給されると、タイムコード読み取り手段41は編集に必要なタイムコードを読み取り、タイムコード記憶手段40に一時的に記憶させる。このとき、表示制御手段はEL38にタイムコード読み取り手段41により読み取られたタイムコードを表示させる。
編集に必要なタイムコードをメモリカード33へ登録するためのキー入力がされると、キーインターフェース回路37はキー入力に対応するキー信号をタイムコード読み取り手段41に供給する。キー信号が供給されると、タイムコード読み取り手段41は、タイムコード記憶手段40に一時的に記憶されたタイムコードを読みだして、メモリカード33にコピーして記憶させる。このようにして、編集に必要なタイムコードがメモリカード33に登録される。このとき、表示制御手段43はEL38にタイムコード読み取り手段41により読み取られたタイムコードおよび、メモリカード33にコピーされたタイムコードを表示させる。
次に、第2の制御手段によりVTR操作制御装置のメモリカードに登録されたタイムコードに基づいて映像を再生して、編集する動作を説明する。メモリカード33が装置に装着されると、メモリカードインターフェース回路34はメモリカード33の装置に対応するメモリカード装着信号を表示制御手段43に供給する。メモリカード装着信号が供給されると、表示制御手段43はEL38にメモリカード33に登録されたタイムコードを表示させる。キー39を用いて編集に必要なタイムコードを指定するためのキー入力がされると、キーインターフェース回路37はキー入力に対応するキー信号をタイムコード読み取り手段41に供給する。キー信号が供給されると、タイムコード読み取り手段41はメモリカード33から指定されたタイムコードを読み取り、タイムコード記憶手段40に一時的に記憶させる。
キー39を用いて制御対象のVTRのうちの素材再生側のビデオテーププレーヤーの再生をさせるためのキー入力がされると、キーインターフェース回路37はキー入力に対応するキー信号をVTR制御手段42に供給する。キー信号が供給されると、VTR制御手段42はVTRインターフェース回路35を介して素材再生側のビデオテーププレーヤーに映像信号及び音響信号の再生をさせるためのタイムコード及び制御信号を供給する。素材再生側のビデオテーププレーヤーは、指定されたタイムコードの位置から制御信号に基づいて映像素材テープに記録された映像信号及び音響信号を再生する。
このとき、キー39を用いて制御対象のVTRのうちの編集側のビデオテープレコーダーの記録をさせるためのキー入力がされると、キーインターフェース回路37はキー入力に対応するキー信号をVTR制御手段42に供給する。キー信号が供給されると、VTR制御手段42はVTRインターフェース回路35を介して編集側のビデオテープレコーダーに記録をさせるための制御信号を供給する。素材再生側のビデオテーププレーヤーは、映像素材テープを再生して、編集側のビデオテープレコーダーにタイムコードに対応する再生映像信号及び再生音声信号を供給する。これにより、編集側のビデオテープレコーダーは、再生映像信号及び再生音声信号を編集して、編集テープに記録する。
図4に、本実施例のVTR操作制御装置のキー配置を示す。図4は、図1に示したVTR操作制御装置の操作パネル面上のキー配置を示す。図4において、EL50の左側にはF1キー51,F2キー52,F3キー53,F4キー54がそれぞれEL50の左側部に縦に1列に配置されている。また、EL50の下側にはF5キー55,F6キー56,F7キー57,F8キー58,F9キー59,F10キー60がそれぞれEL50の下側に横に1列に配置されている。このF1キー51〜F10キー60は、ファンクションキーである。EL50の左側端部には縦に1列にF1キー51〜F4キー54に対応するキーの機能が表示される。EL50の下端部には横に1列にF5キー55〜F10キー60に対応するキーの機能が表示される。EL50の左側端部およびEL50の下端部に表示されたキーの機能に対応するF1キー51〜F10キー60のファンクションキーを押すことにより、EL50の左側端部およびEL50の下端部に表示されたキーの機能を選択して実行させることができる。
ホーム(HOME)キー61は、EL50にホームメニュー画面を表示させるキーである。タイムコード(TC)キー62は、EL50の左側端部およびEL50の下端部に表示されたキーの機能を変えるキーであり、特に、タイムコードデータやユーザーズビットの設定の際に用いる。キュー(CUE)キー63は、EL50にキューポイント登録画面を表示させると共に、キューポイント登録または読み出しの動作をさせるキーである。
PF1キー64,PF2キー65は,EL50の左側端部およびEL50の下端部に表示されたキーの機能を変えるキーである。セットアップ(SET UP)キー66は、EL50にセットアップ画面を表示させると共に、メモリカードに対してキューポイント登録動作をさせるキーである。エントリー(ENTRY)キー67は、タイムコード読み取り手段41がタイムコードを読み取ってタイムコード記憶手段40に記憶させる動作をさせるキーである。カーソルキー68は、EL50に表示されるカーソルを移動させるキーである。
停止キー71は、制御対象のVTRの動作を停止させるキーである。再生キー72は、制御対象のVTRに再生の動作をさせるキーである。記録キー73は、制御対象のVTRに記録の動作をさせるキーである。プリロールキー70は、制御対象のVTRにキューポイントの直前までテープを移動させて再生する、いわゆるプリロールの動作をさせるキーである。
アクセスキー74は、即座にメモリカードに登録されたタイムコードをELに表示させるキーである。イジェクトキー75は、制御対象のVTRに装着されたテープのイジェクト動作をさせるキーである。プレーヤーキー76は、制御対象のVTRとして素材再生側のプレーヤーを選択するキーである。レコーダーキー77は、制御対象のVTRとして編集側のレコーダーを選択するキーである。
シャトルキー78は、サーチダイヤル81を用いて制御対象のVTRに対してシャトル動作をさせるキーである。ジョグキー79は、サーチダイヤル81を用いて制御対象のVTRに対してジョグ動作をさせるキーである。バリアブルキー80は、サーチダイヤル81を用いて制御対象のVTRに対してバリアブル動作をさせるキーである。サーチダイヤル81は、制御対象のVTRに対して、シャトル動作、ジョグ動作、バリアブル動作の何れかの動作をさせるダイヤルである。
次に、本実施例のVTR操作制御装置の動作をフローチャート及びELの表示例を参照しながら説明する。なお、VTR操作制御装置の構成及びキーについては、適宜図3のブロック図及び図4のキー配置図を参照しながら説明する。
まず、図6に、本実施例のメインフローチャートを示す。スタートすると、ステップS1で表示制御手段43はEL38にホームメニュー画面を表示させる。図12にホームメニュー画面を示す。図12において、画面右上にホームメニュー画面選択表示120がされ、画面中央に任意のサンプルタイムコード121が大きく表示され、サンプル点の編集開始点122及び編集終了点123が表示される。
次に、ステップS2で何かキーが押されたか否かが判断される。そして、ステップS3でキューキー63が押されたか否かが判断される。ここで、キューキー63が押されたときは、ステップS4で登録ルーチンに入った後にリターンする。また、ステップS2で何もキーが押されないときは、ステップS5でメモリカードが挿入されたか否かが判断される。ここでメモリカードが挿入されたときは、ステップS6で読み出しルーチンに入った後にリターンする。また、ステップS3でキューキー63が押されないときは、ステップS7で他のキーが押されたか否かが判断される。ここで他のキーが押されたときは、ステップS8で他の処理を行った後にリターンする。そして、ステップS1で表示制御手段43がEL38にホームメニュー画面を表示させた後に、S7でステップ装置の電源オフ前に終了の割り込みがあったか否かが判断される。終了の割り込みがあったときは、終了する。終了の割り込みがなかったときは、ステップS2以降の処理を繰り返す。なお、登録ルーチンは第1の制御手段による動作を示し、読み出しルーチンは第2の制御手段による動作を示す。
図7乃至図9に登録ルーチンのフローチャートを示す。登録ルーチンに入ったら、ステップS10で表示制御手段43は、EL38にキューポイント登録画面を表示させる。図13にキューポイント登録画面を示す。図13において、画面右上にキューポイント登録画面選択表示130がされ、画面中央は空白となる。そして、ステップS11で再生キー72が押されたか否かが判断される。再生キー72が押されたときは、VTR制御手段42はVTRの再生を開始する制御信号を素材再生側ビデオテーププレーヤーに供給する。ステップS12でビデオテーププレーヤーは制御信号に基づいて再生を開始する。
ステップS13でタイムコード読み取り手段41はキューポイント番号CUをCU=0にセットする。ステップS14でタイムコード読み取り手段41はビデオテーププレーヤーから供給されるタイムコードを読み取る。ステップS15でエントリーキー67が押されたか否かが判断される。エントリーキー67が押されないときは、ステップS14に戻って連続してタイムコード読み取り手段41はビデオテーププレーヤーから供給されるタイムコードを読み取る。
ステップS15でエントリーキー67が押されたときは、ステップS16でタイムコード読み取り手段41はキューポイント番号CUに対応するタイムコード記憶手段40としてのメモリのアドレスにそのタイムコードを記憶させる。なお、ステップS15でエントリーキー67が押されたときに、図13に示したキューポイント登録画面中央にエントリーキー67が押されたときのタイムコード131が表示される。ここで、エントリーキー67が押されたとき画面にタイムコード131が表示された後にカーソル132が順次下方に移動する。これにより、次に取り込むタイムコードをカーソル132で表示することができる。図13においては、ページ1の10番目のタイムコード131が表示された後に11番目にカーソル132が移動した例を示す。
図7に戻って、ステップS17でタイムコード読み取り手段41はキューポイント番号CUに1を加算して、CU=CU+1とする。ステップS18で停止キー71が押されたか否かが判断される。停止キー71が押されたときは、VTR制御手段42はVTRの再生を停止する制御信号を素材再生側ビデオテーププレーヤーに供給する。ステップS19でビデオテーププレーヤーは制御信号に基づいてVTRを停止させる。ステップS18で停止キー71が押されないときは、ステップS20でキューポイント番号CUが99を越えたか否かが判断される。キューポイント番号CUが99を越えないときは、ステップS12に戻ってステップS12からステップS20までの処理を繰り返す。ステップS12からステップS20までの処理は、キューポイントデータを必要な数だけ、この例では100個だけタイムコード記憶手段40に記憶させる処理を示す。
ステップS19でVTRを停止させたとき、またはステップS20でキューポイント番号CUが99を越えたときは、図8において示すように、ステップS21でセットアップキー66が押されたか否かが判断される。セットアップキー66が押されたとき、ステップS22で表示制御手段43はEL38にセットアップ画面を表示させる。図14に、セットアップ画面を示す。画面右上にセットアップ画面選択表示140がされる。画面中央には、セットアップメニュー141が表示される。ここで、画面の左側端部および下端部にはファンクションキーF1〜F10に対応するキーの各機能が表示される。このキーの各機能が画面中央にセットアップメニュー141として表示される。ここでは、画面の左側端部のファンクションキーF2に対応するメモリカードキーの表示142及び画面中央にF2に対応するセットアップメニュー141を示し、他の表示を省略する。
図8に戻って、ステップS23で、メモリカードキー(F2)が押されたか否かが判断される。メモリカードキーは、図14において示したように、F2キーに対応する。このとき、メモリカードが装置に装着されているか否かも判断される。つまり、メモリカードが装置に装着されていないときには、図15において示す画面の中央左側の「MEMORY CARD」以下「0〜8」のメモリカード装着表示154がされない。これにより、メモリカードが装置に装着されているかどうかを知ることができる。
ステップS23で、メモリカードキー(F2)が押されたときは、ステップS24で、表示制御手段43はEL38にメモリカード画面を表示させる。図15に、メモリカード画面を示す。画面右上にメモリカード画面選択表示150がされる。図15においても、画面の左側端部および下端部にはファンクションキーF1〜F10に対応するキーの各機能が表示される。ここで、画面の左側端部のファンクションキーF3に対応するショーセットアップキーの表示151がされ、ショーセットアップキーの表示151の下部にショーセットアップ選択表示152がされる。また、画面の左側端部のファンクションキーF4に対応するショーキューセットキーの表示153がされる。
図8に戻って、ステップS25で、ショーキューセットキー(F4)が押されたか否かが判断される。ショーキューセットキーは、図15において示したように、F4キーに対応する。ショーキューセットキー(F4)が押されたときは、ステップS26で、表示制御手段43はEL38にメモリカードキューセット画面を表示させる。図16に、メモリカードキューセット画面を示す。画面右上には、メモリカードキューセット画面選択表示160がされる。ここで、画面の左側端部のファンクションキーF4に対応するショーキューセットキーの表示163がされる。また、ショーキューセットキーの表示163の下部にショーキューセット選択表示164がされる。また、画面の下側端部のファンクションキーF9に対応する位置にコピーキーの表示165がされ、ファンクションキーF6に対応する位置にエディットタイトルキーの表示166がされる。
図8に戻って、ステップS27で、コピーキー(F9)が押されたか否かが判断される。コピーキーは、図16において示したように、F9キーに対応する。コピーキー(F9)が押されないときは、ステップS28で、エディットタイトルキー(F6)が押されたか否かが判断される。エディットタイトルキーは、図16において示したように、F6キーに対応する。エディットタイトルキー(F6)が押されたときは、ステップS29で、表示制御手段43はEL38にファイル名入力画面を表示させる。図17にファイル名入力画面を示す。画面中央にファイル名入力画面選択表示170がされる。画面中央内部にカーソル172および入力されたファイル名171が表示される。図8に戻って、ステップS30で、カーソルキー68が押されたか否かが判断される。カーソルキーが押されたときは、ステップS31で表示制御手段43は文字列の帯175を移動する。
図17において、画面の下側端部のファンクションキーF7に対応する位置にセットレターキーの表示173がされ、ファンクションキーF10に対応する位置にセーブキーの表示174がされる。
図9において、ステップS32でセットレターキーが押されたか否かが判断される。セットレターキーは、図17において示したように、F7キーに対応する。セットレターキー(F7)が押されたときは、ステップS33でタイムコード読み取り手段41は文字列の帯175の中央の文字176をファイル名171の表示エリアに表示し、カーソル172を1つ右に進める。ステップS32でセットレターキー(F7)が押されないとき、またはステップS33の処理を経た後に、ステップS34でセーブキー(F10)が押されたか否かが判断される。セーブキー(F10)が押されたときは、ファイル名が確定し、ステップS35で表示制御手段43はEL38にメモリカードキューセット画面を表示する。ステップS34でセーブキー(F10)が押されないときは、ステップS29に戻り、ステップS29からステップS34の処理を行う。この処理は、ファイル名が確定しない場合の追加入力の処理である。
図16において、画面の下側端部のファンクションキーF9に対応する位置にコピーキーの表示165がされ、ファンクションキーF10に対応する位置にイグジットキーの表示167がされる。図9に戻って、ステップS36でコピーキー(F9)が押されたか否かが判断される。ステップS27またはステップS36でコピーキー(F9)が押されたときは、ステップS37で表示制御手段43はEL38にメモリカードキューセット画面を表示させる。つまり、ファイル名がすでに入力されていて、再度ファイル名を入力する必要がないときは、ステップS27から直接、ステップS37へ進んでも良い。
このときステップS37で、図16において、画面中央に示すように、表示制御手段43はVTR領域161でタイトルで表示されるデータをメモリカード領域162にコピーして表示する。このようにして、キューポイントデータをメモリカードに登録させる準備をする。
次に、ステップS38でタイムコード読み取り手段41は、メモリとしてのタイムコード記憶手段40に記憶されたキューポイントデータとしてのタイムコードをロードして、メモリカードに記憶させる。ステップS39でイグジットキー(F10)が押されたか否かが判断される。イグジットキーは、図16において示したように、F10キーに対応する。イグジットキー(F10)が押されたときは、ステップS40で、表示制御手段43はEL38にセットアップ画面を表示させる。ステップS41で、キューキー63が押されたか否かが判断される。キューキー63が押されたときは、ステップS42で、表示制御手段43はEL38にキューポイント登録画面を表示させる。そして、登録ルーチンを出る。
次に、図10乃至図11に読み出しルーチンのフローチャートを示す。読み出しルーチンに入ったら、ステップS50で、表示制御手段43は、EL38にメモリカードキューセット画面を表示させる。図16において、画面の下側端部のファンクションキーF8に対応する位置にディレクションキーの表示168がされる。図10に戻って、ステップS51で、ディレクションキー(F8)が押されたか否かが判断される。ディレクションキー(F8)が押されたときは、ステップS52で、表示制御手段43は画面の矢印表示を右方向に変える。ディレクションキーは、図16において示したように、F8キーに対応する。ステップS53で、カーソルキー68が押されたか否かが判断される。カーソルキー68が押されたときは、ステップS54で、表示制御手段43はカーソルを移動させる。ステップS53で、カーソルキー68が押されないときは、ステップS51に戻り、ステップS51からステップS53までの処理を行う。この処理は、画面内の表示内容を移動させる処理である。
次に、ステップS55でコピーキー(F9)が押されたか否かが判断される。コピーキー(F9)が押されたときは、図11において示すように、ステップS56でタイムコード読み取り手段41は、メモリカードの対応グループのキューポイントデータをタイムコード記憶手段40としてのメモリにロードする。ステップS55でコピーキー(F9)が押されないときは、ステップS53に戻り、ステップS53からステップS55までの処理を行う。この処理は、キューポイントデータの選択及びその確定の処理である。
ステップS57でイグジットキー(F10)が押されたか否かが判断される。イグジットキーは、図16において示したように、F10キーに対応する。イグジットキー(F10)が押されたときは、ステップS58で、表示制御手段43はEL38にセットアップ画面を表示させる。ステップS59でキューキー63が押されたか否かが判断される。キューキー63が押されたときは、ステップS60で表示制御手段43はEL38にキューポイント登録画面を表示させる。
ステップS61でカーソルキー68が押されたか否かが判断される。カーソルキー68が押されたときは、ステップS62で表示制御手段43はカーソルを移動させる。ステップS63でプリロールキー70が押されたか否かが判断される。プリロールキー70が押されたときは、ステップS64でVTR制御手段42は、素材再生側のビデオテーププレーヤーにタイムコードとキューアップコマンドを供給して、読み出しルーチンを出る。ステップS63でプリロールキー70が押されないときは、ステップS61に戻る。
ステップS61からステップS63までの処理は、メモリカードからタイムコード記憶手段40にロードされたキューポイントの指定及びその確定の処理である。ステップS63でプリロールキーが押されることにより、キューポイントが確定される。
これにより、素材再生側のビデオテーププレーヤーは、キューポイントとして指定されたタイムコードに対応する映像の位置から再生を開始して、編集側ビデオテープレコーダーに映像信号及び音声信号を供給する。編集側ビデオテープレコーダーは、供給された映像信号及び音声信号を編集して編集テープに記録する。
このように、上例では、編集作業は、以下のような手順で行われる。まず、素材再生側のビデオテーププレーヤーに装着された映像素材テープの中から必要な映像を探し出して、操作パネル上のエントリーキーを用いて、その映像のタイムコードをキューポイントとしてタイムコード記憶手段に割り当てられたキューポイントリストに順次登録していく。
しかし、ここで、もし、手書きのキューポイントリストが予め用意されているならば、そのタイムコードを直接テンキーで入力するようにしても良い。
また、上例では、すでにキューポイントが登録されているメモリカードがあれば、これを装置に装着し、一括してキューポイントデータセットの読み出しを行う。そこで、読み出されたキューポイントデータをもとに映像素材テープの頭出しを行い、編集作業を進める。
しかし、ここで、編集作業中に、キューポイントデータに修正が加えられた場合、修正後のキューポイントリストをメモリカードに再登録するようにしても良い。
上例によれば、予め、キーの入力操作により編集に必要なタイムコードをメモリカードに登録しておくことにより、編集テープを装置本体から取り出したり、また装置本体の電源を切ったときでも、メモリカードに登録したタイムコードが消滅することがない。従って、編集テープを装置本体から取り出したり、また装置本体の電源を切ったときでも、メモリカードを装置に装着するだけで、編集に必要なタイムコードを再度登録する作業が不要となるため、編集作業を効率的に行うことができる。
また、上例によれば、タイムコード読み取り手段により読み取られたタイムコードをタイムコード記憶手段に一時的に記憶する際に、ELにタイムコードに関する情報を表示することができるので、タイムコードをメモリカードに登録させる際またはメモリカードからタイムコードを読み出す際に伴うタイムコードの読み取りの操作を効率的に行うことができる。従って、装置全体の操作性を向上させることができる。
また、上例によれば、映像素材テープに記録された情報信号のタイムコードをメモリカードに登録する際またはメモリカードに登録された情報信号のタイムコードに基づいて情報信号を再生する際に、ELにキューポイント登録画面またはメモリカードキューセット画面を表示しながら、タイムコードの読み取りを行うことができるので、タイムコードをメモリカードに登録させる際またはメモリカードからタイムコードを読み出す際に伴うタイムコードの読み取りの操作性を向上させることができる。
また、上例によれば、予め、キーの入力操作により編集に必要なタイムコードをメモリカードに登録しておくことにより、編集テープを装置本体から取り出したり、また装置本体の電源を切ったとき、またこの編集システムを別の場所に移動したときでも、メモリカードに登録したタイムコードが消滅することがない。従って、編集テープを装置本体から取り出したり、また装置本体の電源を切ったときでも、メモリカードを装置に装着するだけで、編集に必要なタイムコードを再度記憶する作業が不要となるため、編集作業を効率的に行うことができる。
また、上例によれば、タイムコード読み取り手段により読み取られたタイムコードをタイムコード記憶手段に一時的に記憶する際に、ELにタイムコードに関する情報を表示することができるので、タイムコードをメモリカードに登録させる際またはメモリカードからタイムコードを読み出す際に伴うタイムコードの読み取りの操作を効率的に行うことができる。従って、編集システム全体の操作性を向上させることができる。また、上例では、図2において、VTR操作制御装置27を編集側ビデオテープレコーダー22に接続して、リモートコントロールにより素材再生側ビデオテーププレーヤー20を操作する例を示したが、VTR操作制御装置27を素材再生側ビデオテーププレーヤー20および編集側ビデオテープレコーダー22に接続して直接操作するようにしてもよい。
1… VTR操作制御装置、2… 操作パネル、3… インターフェースケーブル、4… EL、5… 入力キー、6… メモリカード挿入口、7… メモリカード、20… ビデオテーププレーヤー、21… 映像素材テープ、22… ビデオテープレコーダー、23… 編集テープ、30… CPU、31… ROM、32… RAM、33… メモリカード、34… メモリカードインターフェース、35… VTRインターフェース回路、36… ELドライブ回路、37… キーインターフェース回路、38… EL、39… キー、40… タイムコード記憶手段、41… タイムコード読み取り手段、42… VTR制御手段、43… 表示制御手段