<1:遊技盤の構成>
図1は本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機(以下、遊技機という)1の外観の要部を模式的に示している。遊技機1は、枠体(不図示)と、枠体に開閉可能な前面扉(不図示)とを備えており、前面扉には、レール3により囲まれて略円形状に形成された遊技盤2と、遊技の用に供するパチンコ球(遊技球)を発射する発射装置(不図示)と、プレイヤーによる操作に応じて操作信号を出力する操作手段としての入力ボタン80と、が設けられている。
発射装置にて発射された遊技球は、レール3に沿って遊技盤2まで導かれる。発射装置は遊技球を1個ずつ発射可能であり、1分間に発射可能な遊技球の個数が100を超えないように動作制限される。遊技盤2には、その上部に導かれた遊技球の落下運動に変化を与えるため、図示しない複数の釘状の遊技釘や羽根車状の風車がそれぞれ適所に設けられている。
遊技盤2には、遊技球が入球可能な通常入賞口20〜23、始動入賞口31、及び大入賞口41がそれぞれ適所に設けられるとともに、これらの入賞口20〜23,31,41のいずれにも入球しなかった遊技球を遊技盤2から排出するためのアウト口50が遊技盤2の最下部に設けられている。遊技球が通常入賞口20〜23に1個入球する毎に5個の賞球、始動入賞口31に1個入球する毎に10個の賞球、及び大入賞口41に1個入球する毎に15個の賞球がそれぞれ払い出されるように設定されている。
通常入賞口20〜23は全ての遊技状態を通じて遊技球の入球のし易さが不変である。これに対し、始動入賞口31は、第1誘導機構30により遊技球の入球のし易さが変化する。第1誘導機構30は始動入賞口31の両側に配置された開閉動作可能な一対の羽根30a,30aを有している。一対の羽根30a,30aが閉じた状態では、真上から遊技球が落下しない限り始動入賞口31に入球しないように、また、一対の羽根30a,30aが開いた状態では、始動入賞口31に容易に入球できるように、複数の遊技釘(不図示)が始動入賞口31の周囲の適所に設けられている。第1誘導機構30はその形状及び動作から電動チューリップとも呼ばれる。第1誘導機構30は、遊技盤2に配置されたゲート10又はゲート11への遊技球の通過に基づいて行われる抽選(普通電動役内部抽選)の結果が当選の場合に限り、普通電動役物が作動して所定時間に亘って一対の羽根30a,30aが開状態となるように動作制御される。なお、普通電動役物とは第1誘導機構30を動作制御する装置であり、本実施形態では後述のCPU101(図2)内に論理的に構成される。
大入賞口41は、通常の遊技状態では大アタッカーと称される第2誘導機構40にて隠されており、遊技球は入球できない。第2誘導機構40は、所定の大当たり状態となると、特別電動役物が作動して所定時間に亘って開状態に制御されて大入賞口41が露出する。第2誘導機構40の周囲には、これが開状態のときに大入賞口41に遊技球が導かれるように複数の遊技釘が適所に設けられている。このため、第2誘導機構40が開状態の場合には、大入賞口41へ容易に遊技球が入球できる。なお、特別電動役物は、普通電動役物と同様に第2誘導機構40を動作制御する装置であり、CPU101内に論理的に構成される。
遊技盤2の左上側には、普通電動役内部抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置60と、普通図柄表示装置60にて抽選結果を表示できない場合に、一時的に記憶された抽選結果の数(普通図柄変動権数)を表示するための普通図柄変動権数表示装置61と、が設けられている。普通図柄表示装置60は、7つのセグメントの明滅により0〜9までの数字、アルファベット等の文字を表現可能ないわゆる7セグメント表示器として構成されている。普通電動役内部抽選の結果が当選の場合には、普通図柄表示装置60に「7」の数字が表示されるように、また、ハズレの場合には、その他の数字(例えば「1」等)が表示されるように普通図柄表示装置60の表示が制御される。普通図柄変動権数表示装置61は普通電動役内部抽選の抽選結果の記憶数の上限と等しい4つのLED表示器を有している。現在の普通図柄変動権数と同数のLED表示器が点灯するように普通図柄変動権数表示装置61の表示が制御されることにより、現在の普通図柄変動権数がプレイヤーに報知される。
また、遊技盤2の右上側には、始動入賞口31への遊技球の入球に基づいて行われる抽選(大当たり内部抽選)の結果を表示するための特別図柄表示装置62と、特別図柄表示装置62にて抽選結果を表示できない場合に、一時的に記憶された抽選結果の数(特別図柄変動権数)を表示するための特別図柄変動権数表示装置63と、が設けられている。特別図柄表示装置62は、普通図柄表示装置62と同様に、7セグメント表示器を含んで構成されている。
特別図柄変動権数表示装置63は、普通図柄変動権数表示装置62と同様に、大当たり内部抽選の抽選結果の記憶数の上限と等しい4つのLED表示器を有し、現在の特別図柄変動権数と同数のLED表示器が点灯するように制御されることによって、現在の特別図柄変動権数がプレイヤーに報知される。
遊技盤2の略中央には、各種遊技情報を表示する液晶表示器70が配置されている。上述した特別図柄表示装置62は7セグメント表示器のため多彩な表示態様の実現に不向きであるが、液晶表示器70は遊技状態により図柄の大きさ、形状、色などを変化させて多彩な図柄の変動表示を行うこともできる。このため、遊技機1では、特別図柄表示装置62にて図柄変動表示が行われると同時に、液晶表示器70においても図柄変動表示が行われるように液晶表示器70の表示が制御され、液晶表示器70が特別図柄表示装置62と同様に機能する。
図5は、液晶表示器70の表示画面701の一例を示している。表示画面701には、複数種類の図柄としての図案化された数字(0〜9)が順次入れ替わりながら縦方向にスクロールする可変表示、及び可変表示を経て最終的に所定の数字が停止する停止表示が行われる3つの図柄表示領域702a,702b,702c(符号702で代表される場合がある。)と、後述するカウント値Cに応じてプレイヤーが選択可能な演出内容を示す複数個(本実施形態では4個)のアイコンIが表示されるアイコン表示領域703a,703b,703c,703d(符号703で代表される場合がある。)と、が設けられている。
液晶表示器70の表示制御は、後述する表示制御基板100FのCPU191(図2)にて行われる。遊技機1では、図柄表示領域702において一斉に数字が縦方向にスクロールするように変動表示され、その後、図柄表示領域702a→図柄表示領域702b→図柄表示領域702cの順に所定の数字が停止するように液晶表示器70の表示が制御される。各図柄表示領域702a,702b,702cにおける最終的な停止表示として、「0,0,0」、「1,1,1」、「2,2,2」・・のような同一数字の組合せ(大当たり図柄の組合せ)が表示された場合には、大当たり遊技が開始される。大当たり内部抽選の結果がハズレの場合には、各図柄表示領域702a,702b,702cに最終的な停止表示として大当たり図柄の組合せ以外の組合せ、例えば「1,3,2」、「1,1,5」等が表示される。図柄表示領域702へ停止表示される図柄は、後述するメイン制御基板100A(図2)から送信される図柄の種別Kに対応して適宜に選択される。詳しくは後述するが、図柄の種別Kが確変大当たりに対応する場合には同一奇数の組合せ(確変図柄)、図柄の種別Kが通常大当たりに対応する場合には同一偶数の組合せ(通常図柄)、図柄の種別Kがハズレに対応する場合には同一数字の組合せ以外の組合せ(ハズレ図柄)がそれぞれ選択される。
図柄表示領域702bに図柄が停止表示された時点で、同一の数字が図柄表示領域702aと図柄表示領域702bに並んだときにはいわゆるリーチ状態となる。リーチ状態は残りの図柄表示領域702cに図柄が停止表示されるまで続く。変動表示から最終的な停止表示に至るまでの図柄の変動は、後述する図柄変動パターンDに規定されている。液晶表示器70の表示は図柄変動パターンDに基づいてCPU191にて制御される。
以下の説明では、大当たり図柄の組合せのうち、偶数の数字が揃う組合せを「通常図柄」と、奇数の数字が揃う組合せを「確変図柄」という場合がある。詳しくは後述するが、確変図柄の組合せが表示されて大当たり遊技が行われた場合には、当該大当たり遊技の終了後、次回の大当たり遊技の当選確率、つまり大当たり内部抽選の当選確率が高められる。なお、液晶表示器70は、数字などの絵柄の変動表示に限らず、当選時のアニメーション、ハズレ時のアニメーションといった複数のアニメーションパターンを図柄の変動として抽選結果に応じて表示することもできる。
<2:遊技機の電気的構成>
図2は、遊技機1の電気的構成を示したブロック図である。遊技機1は、遊技の主たる制御を行うメイン制御基板100Aと、貸出球や賞球の払出制御を行う払出制御基板100Bと、遊技球の発射制御を行う発射装置制御基板100Cと、カード式球貸機との制御を行う貸出制御基板100Dと、盤面のランプ類や音の演出の制御を行う電飾制御基板100Eと、液晶表示器70に対して表示制御を行う表示制御基板100Fと、を備えている。
メイン制御基板100Aは、CPU(central processing unit)101、第1クロック発生回路102、第2クロック発生回路103、ROM(read−only memory)104、RAM(random−access memory)105、データ送出回路106、及び入出力ポート107を備えている。なお、CPU101として、ROMやRAMを内蔵しているものを採用してもよい。その場合は、外付けのROM104、RAM105は不要となる。
CPU101は、ROM104に格納された所定のプログラムを、第1クロック発生回路102で発生したCLK信号のタイミングに基づいて読み出し、所定のプログラムを逐次実行する。CPU101は、電源が投入されると所定のアドレスからメインプログラムを実行し、第2クロック発生回路103で生成されたINTR信号のタイミングで(第1クロック発生回路102の周期とは異なる)、所定のアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。INTR信号のタイミングは2ミリ秒に設定されている。CPU101はこれらのプログラムの実行に応じて、各種フラグや各種カウンタ又は各種遊技情報をRAM105に保存する。RAM105に記憶された情報は、RAM105に内蔵された電池により保持される。これにより、遊技機1は、外部から供給される電源が遮断した場合でも、その後電源が復帰した場合には電源断発生の直前の状態から動作を再開できる。
CPU101は、入出力ポート107を介して各種センサの状態を読み取り、各種ソレノイド、LED等を制御する。図1のゲート10、ゲート11、通常入賞口20〜23、始動入賞口31、大入賞口41、及びアウト口50には、図2の符号110、111、120〜123、131、141、及び150で示された各種センサが設けられており、これらのセンサが、ゲート10等への遊技球の通過又は通常入賞口20等への入球を検知すると、検知信号が入出力ポート107を介してCPU101に送られる。また、プレイヤーの操作によって、入力ボタン80にて生成された信号(操作信号)は入出力ポート107を介してCPU101に送信される。
開放用ソレノイド130は図1の第1誘導機構30を、開放用ソレノイド140は図1の第2誘導機構40をそれぞれ動作させるための装置であり、これらのソレノイド130,140は入出力ポート107を介してCPU101に接続されている。開放用ソレノイド130がONされることにより第1誘導機構30が開状態に、OFFされることにより第1誘導機構30が閉状態に制御される。開放用ソレノイド140についても同様に、これがON又はOFFされることにより、第2誘導機構40が開状態又は閉状態にそれぞれ動作制御される。
上述した普通図柄表示装置60、普通図柄変動権数表示装置61、特別図柄表示装置62、及び特別図柄変動権数表示装置63はそれぞれ入出力ポート107を介してCPU101に接続され、CPU101によって表示制御が行われる。
CPU101は、データ送出回路106を介して払出制御基板100B、電飾制御基板100E、及び表示制御基板100Fへ各種コマンドを出力する。払出制御基板100Bは、貸出制御基板100Dからの貸出コマンド、又は、メイン制御基板100A(CPU101)からの賞球払出コマンドに基づいて、球送出しモータ166を駆動制御する。球送出しモータ166の駆動により払い出された遊技球の数(払い出し数)は球払出検知センサ174にてカウントされる。球払出検知センサ174の信号は、払出制御基板100Bの他、メイン制御基板100Aにも入力される。
発射装置制御基板100Cには、遊技者が発射レバーを操作していることを検出する発射レバーセンサ171及び遊技者が発射レバーに触れていることを検出するタッチセンサ172からの信号が入力される。発射装置制御基板100Cは、発射レバーセンサ171及びタッチセンサ172の両方から信号が検出されている場合に限り、遊技盤2に向けておよそ0.6秒間隔で図示しない発射装置から遊技球が逐次発射されるように遊技球発射用モータ173を駆動制御する。発射された遊技球は、発射球検知センサ170で検知され、発射した遊技球の数がカウントされる。
電飾制御基板100Eは、メイン制御基板100Aから受信した各種コマンドに基づいて、遊技盤2の設けられた各種電飾LED180の点灯制御を行うとともに、所定のサウンドデータに沿ったBGM等が出力されるようにスピーカ181を制御する。
表示制御基板100Fは、CPU191、第3クロック発生回路192、第4クロック発生回路193、ROM194、RAM195、データ入力回路196、及びグラフィックLSIとその周辺回路とを有する表示回路197を備えている。
CPU191は、ROM194に格納された所定のプログラムを、第3クロック発生回路192で発生したCLK信号のタイミングに基づいて読み出し、所定のプログラムを逐次実行する。CPU191は、電源が投入されると所定のアドレスからメインプログラムを実行し、第3クロック発生回路192で生成されたINTR1信号のタイミングで、所定のアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。INTR1信号のタイミングは2ミリ秒に設定されている。CPU191はプログラムの実行に応じて各種フラグや各種カウンタ又は各種遊技情報をRAM195に保存する。データ入力回路196は、メイン制御基板100Aから送出されるストローブ信号に基づいてINTR2信号を生成する。ストローブ信号はデータ送出回路106からのデータ送出タイミングに同期してメイン制御基板100Aから送出される信号である。CPU191は、データ入力回路196にて生成されたINTR2信号のタイミングに基づいて所定のアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。
<3:遊技機の動作>
<3−1:遊技機の遊技>
(基本的遊技)
次に、遊技機1を用いて実行される遊技について説明する。遊技の基本は、発射装置(不図示)から遊技盤2に向けて発射された遊技球を通常入賞口20〜23、始動入賞口31又は大入賞口41のいずれかの入賞口に入球させることにより、それぞれの入賞口に応じてあらかじめ定められた賞球数を獲得するものである。遊技機1は、プレイヤーが効率良く利益を獲得するための遊技方法(遊技ステップ)があらかじめ以下のように設定されている。これにより遊技者に対して遊技に対する強い興趣性を与えることができる。この遊技方法を実現する各種プログラムは、メイン制御基板100AのROM104に格納されており、各種プログラムに従ってCPU101が各部の制御を実行する。
図3は、遊技機の遊技方法(遊技ステップ)を示したものである。図3に示したように、遊技盤2に導かれた遊技球は、ゲート10,11を通過するか、通常入賞口20〜23へ入球するか、始動入賞口31へ入球するか、又はアウト口50へ入球するかのいずれかの状態になる(ステップS10、ステップS20、ステップS31、ステップS50)。
遊技球がゲート10又はゲート11を通過すると(ステップS10)、普通電動役内部抽選及び普通図柄抽選が行われる(ステップS12)。普通電動役内部抽選は、第1誘導機構30を所定時間開状態とする普通電動役物の作動の可否を抽選するものである。普通図柄抽選は、普通図柄表示装置60に表示する図柄を普通電動役内部抽選の結果に基づいて決定するものである。その後、ステップS12にて決定された図柄が普通図柄表示装置60に停止表示されるように普通図柄変動表示が行われる(ステップS13)。ステップS12で普通電動役内部抽選に当選し、次のステップS13で普通図柄表示装置60に当選図柄(例えば「7」)が停止表示された場合には、第1誘導機構30が通常状態から開状態に作動制御される(ステップS30)。これにより始動入賞口31に遊技球が入球し易くなる。
遊技球が普通入賞口20〜23に入球すると(ステップS20)、入賞が判定され5個の賞球が払い出される。遊技球が始動入賞口31に入球すると(ステップS31)、入賞が判定され10個の賞球が払い出されるとともに、大当たり内部抽選及び特別図柄抽選が行われる(ステップS32)。大当たり内部抽選は、大当たり遊技の当選又はハズレのいずれかを抽選するものである。特別図柄抽選では、大当たり内部抽選の結果に基づいて特別図柄表示装置62及び液晶表示器70に停止表示させる図柄の種別K(当選図柄、ハズレ図柄が含まれる)が決定される。その後、ステップS32にて決定された図柄の種別Kに対応する図柄を、特別図柄表示装置62に最終的に停止表示させる第1図柄変動表示(ステップS33)と、液晶表示器70に最終的に停止表示させる第2図柄変動表示(ステップS34)と、がそれぞれ行われる。
図4は、大当たり内部抽選及び図柄抽選の内容を示した図であり、(A)は処理内容を示すフローチャート、(B)はRAMに記憶された乱数値を示した説明図である。ステップS32で行われる大当たり内部抽選及び特別図柄抽選は、図4(A)に示した手順に沿って、CPU101にて行われる。なお、ステップS12で行われる普通電動役内部抽選も同様の方法で行われる。まず、始動入賞口31の入球に応じて大当たり乱数値と特別図柄乱数値が抽出され(ステップS32a)、取得された大当たり乱数値及び特別図柄乱数値がそれぞれ、図4(B)に示すように4個を上限としてRAM105に記憶される(ステップS32b)。次いで、特別図柄変動権数Nbが+1カウントされ(ステップS32c)、特別図柄変動権数Nbに応じた数のLEDが点灯するように、特別図柄変動権数表示装置63の表示が制御される(ステップS32d)。
次に、特別図柄変動が開始できる条件が充足されるまで、他の処理を行いながら処理が待機され(ステップS32e)、ステップS32bで記憶された大当たり乱数値と図柄乱数値がRAM105から取り出される(ステップSS32f)。RAM105に複数の乱数値が記憶されている場合には、記憶した(古いものから)順に取り出される。そして、特別図柄変動権数Nbが−1カウントされ(ステップS32g)、特別図柄変動権数Nbに応じた数のLEDが点灯するように、特別図柄変動権数表示装置63が制御される(ステップS32h)。次いで、取り出された大当たり乱数値について当否判定され、大当たりかハズレかが決定される(ステップS32i)。次に、取り出された特別図柄乱数値に基づいて特別図柄判定され、図柄の種別Kとして、大当たりであれば当選図柄の種類(確変図柄又は通常図柄)、ハズレであればハズレ図柄が決定され、第1図柄変動表示及び第2図柄変動表示に対応する変動時間を規定する図柄変動パターン番号Nを決定する(ステップS32j)。
図3に戻り、大当たり内部抽選に当選し、ステップS33で所定の当選図柄が表示された場合には、大当たり遊技が開始される。大当たり遊技は、所定回数(例えば16回)のラウンド遊技が繰り返される。一回のラウンド遊技は、特別電動役物が1回作動することにより、第2誘導機構40が所定時間(30秒)を上限として開状態とされ(ステップS40)、所定時間の経過又は所定個数(10個)の遊技球が大入賞口に入球することにより終了する。ラウンド遊技中には、第2誘導機構40が開状態となるので大入賞口41への入球が可能となる(ステップS41)。従って、大当たり遊技の実行により、プレイヤーは多数の遊技球を獲得することができる。
ステップS34で液晶表示器70に確変図柄の組合せが停止表示されると大当たり遊技が開始され(この場合、特別図柄表示装置62にも確変図柄の組合せが表示される)、当該大当たり遊技の終了後には、遊技状態が確率変動状態及び変動時短状態になる。確率変動状態とは、ステップS32の大当たり内部抽選の当選確率が上がる状態のことで確率通常状態と比較して5倍程度高確率となる。確率変動状態及び変動時短状態は次の大当たり遊技が開始するまで継続する。変動時短状態とは、図柄変動時間が通常状態と比較して短縮する状態のことである。確率通常状態及び変動時短状態は、次の大当たり遊技が開始するか、又は大当たり内部抽選の結果が100回表示されるまで継続する。一方、液晶表示器70に通常図柄の組合せが停止表示されると大当たり遊技が開始され、当該大当たり遊技の終了後は遊技状態が確率通常状態及び変動時短状態になる。
(特徴的遊技)
遊技機1は、上述した基本遊技に加えて、プレイヤーの楽しみをより向上できる特徴的な遊技方法が用意されている。遊技機1では、図柄の変動表示の開始から最終的な停止表示に至るまでの間、プレイヤーによる入力ボタン80の操作に応じて液晶表示器70の表示内容を変更できる。変更可能な表示内容、即ち演出内容は複数種類用意されている。プレイヤーの入力ボタン80の操作によって選択可能な演出内容は、所定条件で増減するカウント値Cに基づいて設定されている。
図5は、液晶表示器の表示画面の一例を示した図であり、(A)はカウント値が0の状態を、(B)はカウント値が1で演出1を選択可能な状態をそれぞれ示した図である。図5(A)及び(B)に示したように、アイコン表示領域703a,703b,703c,703dは、カウント値Cに応じて反転表示され、選択可能な演出内容がプレイヤーに告知される。例えば、カウント値Cが1の場合アイコン表示領域703aが反転表示され、大当たりの当選可能性をプレイヤーに告知するいわゆる予告を液晶表示器70に表示させる演出1を選択することができる。以下同様に、カウント値Cが2の場合には、アイコン表示領域703bが反転表示され、通常のリーチを大当たりの期待度が高まるスペシャルリーチに発展させる演出2を選択することができる。カウント値Cが3の場合には、通常図柄のリーチを確変図柄のリーチに変更できる演出3を選択することができる。
図6は、液晶表示器の表示画面の一例を示した図であり、(A)はカウント値が2で演出2を選択可能な状態を、(B)にはカウント値が4で演出4を選択可能な状態をそれぞれ示した図である。選択可能な演出が演出4になった後は、アイコン表示領域703aが反転表示されて演出1が選択可能な状態に戻り、図6(B)の破線で示したように、カウント値Cに応じて演出1→演出2→演出3→演出4→演出1・・・と選択可能な演出が告知される。図7は、第2特別図柄変動の開始から、カウント値が増加していく場合の表示画面を示した図であり、(A)〜(D)はそれぞれ、期間Tm1、期間Tm2、期間Tm3、期間Tm4、の時の表示画面を示している。カウント値Cは、図7(A)〜(D)に示したように、図柄の変動中に表示画面701上に所定の確率でキャラクタPが登場することにより増加する。図8は、第2特別図柄変動の開始から、カウント値が増加していく時間的変化をしめしたタイムチャートである。カウント値Cの増加の時間的変化、即ち増加パターンは予め複数種類準備され、選択された増加パターンに基づいて、例えば図8に示したようにカウンタ値が増加する。カウント値Cは、選択可能な演出1〜4を選択することにより減少する(例えば、カウント値Cが0となる)。なお、図7の期間Tm1〜Tm4は、図8のTm1〜Tm4にそれぞれ対応する。
プレイヤーによる入力ボタン80の操作が可能な時期は、選択する演出に応じて異なる。例えば、予告を表示させる演出1を選択する場合には、リーチが発生する前に表示させることが必要なため、図9に示したように、図柄の変動開始(0[s])からリーチが発生するまでの期間となる。リーチの発生時期は選択された図柄変動パターンDによって異なるため、入力ボタン80の操作可能な期間は選択可能時間テーブルTBL1(図10)に図柄変動パターンDと関連付けられて設定されている。このテーブルTBL1は予めROM194に格納されている。例えば、図10に示したように、メイン制御基板100Aで選択された図柄変動パターン番号NがP001の場合には、図柄変動表示の開始から16秒までの間に入力ボタン80の操作が可能になる。
以上によって、プレイヤーは現在のカウント値Cに応じて任意の演出内容を選ぶことができ、長期間大当たり遊技に当選しないいわゆるハマリ時にも飽きることなく遊技に集中できる。カウント値Cの大きさによって選択可能な演出内容が限定されるので、カウント値Cがある程度貯まるまで待ってみる、或いは、すぐにカウント値Cを消化しよう、といったように、複数種類の演出内容を単純に選ぶことができる形態よりもプレイヤーの入力ボタン80の操作の楽しみが広がる。
遊技機1では、演出3が選択可能な状態で、プレイヤーが入力ボタン80を操作することにより、図11に示したように、通常図柄のリーチを確変図柄のリーチに変更できる。図12は、通常大当たりに当選した場合における、第2特別図柄変動の開始から終了(最終的な停止表示)までの表示内容の変化を示した説明図である。図12(a)に示した場合のように、通常図柄による大当たり遊技に当選した場合においては、通常図柄のリーチの発生後に確変図柄のリーチに変更された後、再抽選演出によって最終的に通常図柄が停止するように表示が制御される。再抽選演出は、周知のように、通常図柄が一旦停止表示されたかのように表示させ、その後、変動表示を再開させて、あたかも通常大当たり又は確変大当たりのいずれかを再抽選しているように表現する演出のことである。このような表示内容の変更は、入力ボタン80の操作前に選択されていた図柄変動パターンDとは異なり、かつ確変図柄のリーチが表示される表示内容を規定する図柄変動パターンDを選択し、その図柄変動パターンDに基づいて液晶表示器70の表示が制御されることにより実現される。このような図柄変動パターンDはROM194に予め複数個格納されており、これを読み出してリーチの変更が実現されるように表示が制御される。なお、図12(a)に示した場合では、選択される図柄変動パターンDとして、「確変図柄のリーチ」→「再抽選演出」→「通常図柄の最終的な停止表示」という表示内容が規定されている。
確変大当たり遊技の終了後の変動時短消化中においては、プレイヤーは確変状態が継続すること(いわゆる連チャン)を望んでいるので、通常図柄のリーチが発生すると確変状態の継続の期待が低下して楽しみが損なわれることが多い。遊技機1では、このような状況においても通常図柄のリーチを確変図柄のリーチに変更できるので、最終的に停止表示に至るまでの演出を期待感をもって楽しむことができる。
但し、大当たり内部抽選の結果、通常大当たりに当選した場合には、最終的に通常図柄を停止表示させなければならない。このため、図12(a)に示したように、単に通常図柄のリーチを確変図柄のリーチに変更した後に、再抽選演出で通常図柄に戻したのでは、入力ボタン80を操作したプレイヤーに損をさせた印象を与えてしまう。つまり、確変図柄のリーチへの変更後、確変図柄が一旦停止したように表示されたにも関わらず、その後の再抽選演出で最終的に通常図柄が停止表示されるためである。そこで、遊技機1では、図12(b)に示したように、一旦確変図柄のリーチを外した状態(ハズレ表示)を表示させた後、再度図柄の変動を開始し、最終的に通常図柄が停止表示されるような表示内容を規定する図柄変動パターンDを選択して表示の制御が行われる。なおこの場合には、再抽選演出を行ってもよいし行わなくてもよい。
<3−2:遊技機の具体的処理>
次に、CPU101又はCPU191が上述した各種遊技を実現するために行う遊技機の具体的処理の一例について説明する。
<3−2−1:割込み処理>
CPU101は、電源投入後、初期化処理を行い、2ミリ秒間隔で発生するタイマ割込み信号がCPU101の割込み端子に入力された場合に割込み処理を実行する。図13は、割込み処理の内容を示すフローチャートである。まず、タイマ割込みが発生すると、CPU101は、内部抽選及び特別図柄抽選を行うための乱数カウンタの更新を行う(ステップS100)。この乱数は、2ミリ秒の割込み発生毎に乱数カウンタを1加算して順々に発現させる方式で、乱数カウンタの最終値が発現したときの次の値は初期値の0に戻す。この方式をプラスワン方式という。なお、乱数カウンタの最終値が発現したときの次の値を偶然性のある値によって定める方式を初期値更新方式といい、プラスワン方式と組み合わせて使用してもよい。
遊技機1では、大当たり遊技の当否の決定を行う内部抽選では、2/631(確率通常状態)又は10/631(確率変動状態)の確率での抽選を行うので、分母に相当する631の範囲で順々に割込み毎に乱数カウンタを加算し、その乱数カウンタ値をRAM105に記憶する。具体的には0からカウントを開始し、630に到達した場合は次から0に戻す。確率値の分子の相当する値として、例えば乱数カウンタが所定の判定値未満であった場合に「当選」と決めておき、所定の契機に基づいてこの乱数カウンタをRAM105から読み出し、読み出した値と判定値とを比較し判定値未満であれば「当選」、それ以外であれば「ハズレ」と判定する。ここで、例えば当選の確率値が2/631であれば乱数カウンタ値が「2」未満、すなわち「0」か「1」で当選とし、確率値が10/631であれば乱数カウンタ値が「10」未満、すなわち「0」〜「9」で当選とする。この「2」や「10」の判定値は抽選テーブルとしてROM104に格納されている。ステップS100では、内部抽選用の乱数カウンタ、図柄抽選用の乱数カウンタのほか、演出用で使用する各種の乱数カウンタの更新を、それぞれの抽選値の分母に相当する範囲でカウントアップする。
次いで、CPU101は、液晶表示器70等で行われる図柄変動表示の表示時間や誘導機構30,40等の開状態の時間を管理するためのタイマカウンタの更新を行う(ステップS101)。このタイマカウンタは、2ミリ秒の割込み発生毎にカウンタが「0」に到達するまで1ずつ減算するものであり、タイマカウンタが「0」である場合は、それ以降減算しない。所定時間を計測する場合に、所定値をタイマカウンタに設定しタイマカウンタが「0」になるのを待つ。例えば、所定値として「1000」を設定した場合は、2ミリ秒毎にカウンタが減算されるため2秒後に「0」になる。ステップS101では、普通図柄変動時間計測用のタイマカウンタCa、第1誘導機構30の開放時間計測用のタイマカウンタCb、特別図柄変動時間計測用のタイマカウンタCc、及び第2誘導機構40の開放時間計測用のタイマカウンタCdのカウントダウンが行われる。
次いで、CPU101は、プレイヤーにより入力ボタン80が操作されたか否かを操作信号を検知することにより判定し(ステップS102)、入力操作を判定した場合には、ボタン入力コマンドBを表示制御基板100Fに送信する(ステップS103、図2参照)。
次いで、CPU101は、入賞口センサ120〜123の情報を読み取り、発射された遊技球が通常入賞口20〜23に入球したか否かを判定し(ステップS110)、遊技球が入球していない場合は、ステップS120へ移行する。ステップS110において、CPU101が通常入賞口20〜23に遊技球が入球したと判定した場合には、賞球払出処理が払出制御基板100Bにて行われるように、5個の賞球の払出を指令する賞球払出コマンドを払出制御基板100Bに送信する。
次いで、CPU101は、ゲート通過関連処理を行う(ステップS120〜ステップS151)。まず、CPU101は、発射された遊技球が盤面に設けられたゲート10又はゲート11を通過したことを検知するゲートセンサ110、111の情報を読み取り、遊技球が通過したか否かを判定し(ステップS120)、遊技球が通過していない場合にはステップS130へ移行する。一方、ステップS120において、CPU101がゲート10、11を遊技球が通過したと判定した場合は、普通図柄抽選処理で使用する乱数値の抽出を行い、取得した乱数値を記憶する。ただし、記憶した乱数値の個数(普通図柄変動権数)が4個以上の場合には、上記処理を行わない。
ステップS130においては、CPU101は、普通図柄変動権数Naが0より大きいか否かを判定し、普通図柄変動権数Naが0の場合にはステップS140へ移行する。ステップS130において、CPU101が普通図柄変動権数Naが0より大きいと判定した場合には、普通図柄抽選処理を行う(ステップS131)。この処理では、記憶した乱数値を取り出し、その乱数値に基づいて当否判定及び図柄決定を行い、更に図柄変動パターンDを決定し普通図柄変動を開始する。ただし、普通図柄変動中又は普通電動役物作動中の場合には、乱数値の抽出は行わない。
ステップS140においては、CPU101は、普通図柄作動中を示すフラグ(Fa)を参照して、普通図柄作動中か否かを判定し、作動中でない場合にはステップS150へ移行する。ステップS140において、CPU101が普通図柄作動中と判定した場合には、普通電動役物作動開始処理を行う(ステップS141)。この処理では、普通図柄の変動終了時間が到達したか否かを判定し、変動終了時間が到達し普通図柄の図柄変動表示が当選図柄になった場合、第1誘導機構30を開状態に制御する。
ステップS150においては、CPU101は、普通電動役物作動中を示すフラグ(Fb)を参照して、普通電動役物作動中か否かを判定し、作動中でない場合にはステップS160へ移行する。ステップS150において、CPU101が普通電動役物作動中と判定した場合には、普通電動役物作動終了処理を行う(ステップS151)。この処理では、第1誘導機構30を開状態とする規定時間に到達したか否かを判定し、規定時間が到達した場合には、第1誘導機構30を閉状態に制御する。
ステップS160においては、CPU101は、始動入賞口センサ131の情報を読み取り、遊技球が入球したか否かを判定し、遊技球が入球していない場合にはステップS170へ移行する。ステップS160において、CPU101が始動入賞口31に遊技球が入球したと判定した場合には、始動入賞口入球処理を行う。即ち、CPU101は払出制御基板100Bに対して10個の賞球の払出しを指令する賞球払出コマンドを送信し、更に特別図柄抽選処理で使用する乱数値の抽出を行い、取得した乱数値を記憶する。但し、記憶した乱数値の個数(特別図柄変動権数)が4個以上の場合には、乱数値の抽出は行わない。
ステップS170においては、CPU101は、特別図柄変動権数Nbが0より大きいか否かを判定する。ステップS170において特別図柄変動権数Nbが0よりも大きいと判定した場合(YES)にはステップS171へ、否定判定した場合にはステップS180へ、処理をそれぞれ移行する。ステップS171では、次に説明する特別図柄抽選処理を実行する。
(特別図柄抽選処理)
図14は特別図柄抽選処理の内容を示したフローチャートである。まず、CPU101は、特別図柄作動中(フラグFc=1)か特別電動役物作動中(フラグFd=1)を判定し(ステップS171a)、特別図柄作動中又は特別電動役物作動中であると判定した場合は、以降処理は行わず当処理を終了する。一方、特別図柄作動中又は特別電動役物作動中でないと判定した場合は、RAM105に記憶された大当たり乱数値及び特別図柄乱数値を取り出す(ステップS171b)。次いで、CPU101は、特別図柄変動権数Nbを1減算する(ステップS171c)。
続いてCPU101は、遊技盤2に配置された特別図柄変動権数表示装置63にて、特別図柄変動権数Nbに応じた数のLEDを点灯する(ステップS171d)。次に、CPU101は、ステップS171bで取り出された大当たり乱数値に基づいて、大当たり遊技の当否判定処理を実行するとともに、ステップS171bで取り出された特別図柄乱数値に基づいて図柄決定処理を行う(ステップS171e)。
大当たり遊技の当否判定処理では、抽出した乱数値とROM104に設けた抽選テーブルの判定値と比較して大当たり遊技に当選かハズレかを決定する。この判定値は、確率通常状態では「2」、確率変動状態では「10」と遊技状態によって比較する判定値を異ならせる。そしてCPU101は、当否判定処理の結果に基づいて液晶表示器70に停止表示させる図柄の種別Kを決定する。図柄の種別Kには、通常図柄と確変図柄とハズレ図柄とが含まれる。即ち、大当たり遊技に当選した場合には、ROM104に設けた当たり図柄抽選テーブルを用いて特別図柄乱数値に基づいて当選図柄を決定する。本実施形態では、当選図柄として、確変大当たりに対応する確変図柄、又は通常大当たりに対応する通常図柄のいずれか一方が1/2の確率で決定されるように、上記の当たり図柄抽選テーブルが設定されている。一方、大当たり遊技にハズレた場合には、ハズレ図柄が決定される。
次にCPU101は、変動時間Tcが規定された図柄変動パターン番号Nを決定する(ステップS171f)。本実施形態では、変動時短状態の場合、変動時間Tcが3秒に規定された図柄変動パターン番号Nを決定する。一方、変動時短状態以外の場合、規定された変動時間Tcがそれぞれ異なる複数の図柄変動パターン番号Nから1つの図柄変動パターン番号Nを決定する。以上のステップS171e及びS171fを実行することにより、変動時間Tcと、液晶表示器70に停止表示させる図柄の種別Kとがそれぞれ決定される。続いてCPU101は、ステップS171fで決定された変動時間Tcを計測するために、計測タイマを始動する(ステップS171g)。例えば、30秒の変動時間Tcを計測する場合、CPU101はタイマカウンタCcに「15000」をセットする。
次にCPU101は、ステップS171e及びS171fで決定された図柄の種別Kと図柄変動パターン番号Nとに従って、特別図柄表示装置62に対して特別図柄変動(第1図柄変動)を開始させ(ステップS171h)、図2に示したように表示制御基板100Fに対して変動開始コマンドS、図柄変動パターン番号N、及び図柄の種別Kをそれぞれ送信する(ステップS171i)。次に、CPU101は、特別図柄作動中を示すフラグをセット(Fc=1)して(ステップS171j)、今回の処理を終了する。
図13に戻り、CPU101は、特別図柄作動中を示すフラグ(Fc)を参照して、特別図柄作動中か否かを判定し、作動中でない場合にはステップS190へ移行する。ステップS180において、CPU101が特別図柄作動中と判定した場合には、大当たり遊技・1ラウンド遊技開始処理を実行する。
(大当たり遊技・1ラウンド遊技開始処理)
図15は、大当たり遊技・1ラウンド遊技開始処理の内容を示すフローチャートである。まず、CPU101は、タイマカウンタCcを参照して特別図柄変動時間Taが0になったか否かを判定し(ステップS181a)、変動時間Tcが0でないと判定した場合は、以降の処理は行わず当処理を終了する。
一方、CPU101は、変動時間Tcが0であると判定した場合は、特別図柄の変動表示を停止し、ステップS155で決定した図柄を停止表示するように制御するとともに(ステップS181b)、液晶表示器上での図柄変動が停止されるように、表示制御基板100Fに対して変動終了コマンドを送信する(ステップS181c)。
次に、CPU101は、特別図柄作動中を示すフラグをクリア(Fc=0)し(ステップS181d)、図柄変動表示(内部抽選結果表示)回数をカウントする(ステップS181e)。遊技機1では、大当たり図柄が通常大当たり図柄の場合、当該大当たり遊技のが終了後、確率通常状態・変動時短状態となり、100回の図柄変動表示(内部抽選結果表示)が行われるまで継続する。そのため、ステップS181eでは、CPU101は100回の結果表示を行ったか否かを判定し100回の結果表示を行った場合、変動時短状態を解除する。大当たり図柄が確変図柄の場合には、当該大当たり遊技の終了後、確率変動状態及び変動時短状態となり、次回の大当たり遊技が開始するまで継続する。
次に、CPU101は、大当たり図柄か否かを判定し(ステップS181f)、大当たり図柄でない場合は、以降の処理は行わず当処理を終了する。一方、大当たり図柄であると判定した場合、大当たり遊技を開始処理を行う。この処理では、大当たり遊技中で繰り返すラウンド遊技の回数(規定ラウンド数)を例えば16回と設定し、何回目のラウンド遊技を実行するかを管理するラウンド数カウンタを1に設定する。また、これまで確率変動状態又は変動時短状態であった場合はその遊技状態をクリアする。
次に、CPU101は、大当たり遊技中を示すフラグをセット(Fe=1)し(ステップS181h)、続いて、1ラウンドを開始処理を行う(ステップS181i)。この処理では、大入賞口41に入球する規定入球数を10個と設定し、その入球数をカウントして管理する入球数カウンタを0に設定する。次に、CPU101は、第2誘導機構40を開状態とする開放時間Tdを設定するとともに、開放時間Tdを計測するために計測タイマを始動する(ステップS181j)。具体的には、30秒の開放時間Tdを計測するために、タイマカウンタCdに「15000」をセットする。
次にCPU101は、第2誘導機構40が開状態となるように、開放用ソレノイド140を駆動(ON)する(ステップS181k)。そして、CPU101は、特別電動役物作動中を示すフラグをセット(Fd=1)し、1回目のラウンド遊技を開始して、今回の処理を終了する。
図13に戻り、CPU101は、特別電動役物作動中を示すフラグ(Fd)を参照して、特別電動役物作動中か否かを判定する(ステップS190)。作動中でない場合にはステップS200へ移行する。ステップS190において、CPU101が特別電動役物作動中と判定した場合には、1ラウンド遊技終了処理を行う。この処理では、第2誘導機構40を開状態とする規定時間に到達したか否かを判定し、規定時間が到達した場合には、特別電動役物の作動が終了するように、第2誘導機構40を閉状態に制御する。
次に、CPU101は、大入賞口141センサの情報を読み取り遊技球が入球したか否かを判定し(ステップS200)、遊技球が入球していない場合にはステップS210へ移行する。ステップS200において、CPU101が大入賞口41に遊技球が入球したと判定した場合には、賞球払出処理が払出制御基板100Bにて行われるように、15個の賞球の払出を指令する賞球払出コマンドを払出制御基板100Bに送信する。更に、大入賞口41への規定入球数(例えば10球)に到達したら、1ラウンド遊技が終了するように、第2誘導機構40を閉状態に制御する。
次に、CPU101は、大当たり遊技中作動中を示すフラグ(Fe)を参照して、大当たり遊技作動中か否かを判定する(ステップS210)。作動中でないと判定した場合は、割込み処理を終了する。ステップS210において、大当たり遊技作動中と判定した場合には、大当たり遊技終了・次ラウンド遊技開始処理を行う。この処理では、CPU101はラウンド遊技の規定回数に到達したか否かを判定し、規定回数に到達していない場合には、次のラウンドを開始するため、特別電動役物の作動を開始し第2誘導機構40を開状態とする。一方、規定回数に到達している場合には、大当たり遊技の終了を行い、通常遊技中の遊技状態を設定し、割込み処理を終了する。
<3−2−2:液晶表示器の表示制御>
液晶表示器70の表示制御は、表示制御基板100FのCPU191にて行われる。図16及び図17に示したように、まず、CPU191はメイン制御基板100Aから送信される変動開始コマンドS、図柄変動パターン番号N、及び図柄の種別Kの受信を待つ(ステップS200)。これらの情報を受信した場合には、CPU191は、変動開始の指示を受けてからの経過時間の計測、即ち変動開始コマンドSを受けてからの経過時間の計測を開始し(ステップS201)、図柄変動パターン番号Nに対応する図柄変動パターンDをROM194が記憶する複数の図柄変動パターンD,..,Dの中から選択する(ステップS202)。次に、CPU191は、ステップS202で選択した図柄変動パターンDに基づいた変動表示を液晶表示器70に開始させる(ステップS203)。
次に、CPU191は図19に示したカウント増時間パターンテーブルTBL21を参照して、カウント値Cの増加パターンを抽選により特定する(ステップS204)。カウント増時間パターンテーブルTBL21は予めROM194に格納されており、カウント値Cの増加のタイミングが相違する増加パターンが256種類用意されている。従って、カウント値Cの増加タイミング(増加量Nの加算タイミング)がランダムになるため、プレイヤーに増加タイミングを事前に悟られることを防止できる。また、時間経過に応じて分割してカウント値Cが増加するため、一気にカウント値Cを増加させる形態よりも変化に富んだ演出を実現できる。
次に、CPU191は、カウント値Cが増加する増加量Nとして、0以上の数を抽選し(ステップS205)、次いで、変数nを初期化する(ステップS206)。なお、これらのステップS205及びS206の実行前にカウント値Cの増加の可否を抽選する事前抽選を行い、この事前抽選に当選した場合に限りこれらのステップS205及びS206を実行してもよい。このようにすれば、カウント値Cが増加するイベントの発生頻度を、当選確率を適宜に設定することにより調整できるので、ゲーム性を自在に変更できる。
次に、CPU191はメイン制御基板100Aから送信されたボタン入力コマンドB(図5ステップS103)の受信の有無を判定し(ステップS207)、ボタン入力コマンドBを受信した場合には、処理をステップS214に移行する。一方、ボタン入力コマンドBを受信しない場合には、処理をステップS208に進める。ステップS208では、CPU191は現在の経過時間がS201で特定した増加パターンに規定されたt1,t2,t3,・・・のうち、現在の変数nの値に対応した時間(例えばn=2のときはt2である)に到達したか否かを判定する。なお、この処理で、変数nがn=0の場合は肯定判定(YES)される。
ステップS208において、変数nの値に対応した時間に到達した場合には、変数nを1インクリメントし(ステップS209)、変数nの値がステップS205で抽選した増加量N以下であるか否かを判定する(ステップS210)。ステップS210で肯定判定(YES)した場合には、ステップS205で抽選された増加量Nに達するまでカウント値Cの加算が終了していないことになる。そこで、続くステップS211で、CPU191はカウント値Cを1増加させて、処理をステップS212及びS213に進める。ステップS211で増加させる値は1でなくてもよいし、カウント値Cの加算の時期によって変化させてもよい。
ステップS212及びステップS213において、CPU191はカウント値Cの増加数Nが0でないことを示す報知情報を液晶表示器70に表示させる。具体的には、図7に示したキャラクタPが表示画面701に登場するように液晶表示器70の表示を制御し(ステップS212)、現在のカウント値Cに応じてアイコン表示領域703に表示されるアイコンIを反転表示するように液晶表示器70の表示を制御する(ステップS213)。これらの報知情報の表示が終了したときは、CPU191は処理をステップS207に戻しボタン入力コマンドBの受信を待つ。
ステップS207において、ボタン入力コマンドBの受信を判定した場合(YES)には、CPU191はROM194に格納された変動パターンテーブルTBL11(図18)を参照し、ボタン入力コマンドBの受付可能時間(入力可能時間)であるか否かを判別する(ステップS214)。図18は、変動パターンテーブルTBL11の一例を示した図である。図18に示したように、ステップS200にて図柄変動パターン番号Nとして「3」を受信した場合には、この図柄変動パターン番号Nに対応する変動時間が「65秒」であるので、変動開始5秒後から変動開始35秒までの時間がボタン入力コマンドBの受付可能時間となる。ステップS207において、受付可能時間の範囲外にあると判定した場合(NO)には、入力ボタン80の操作による演出の選択を拒否するため、ステップS215〜S217をスキップして処理をステップS209に進める。
ステップS207において、受付可能時間の範囲内にあると判定した場合(YES)には、ボタン入力の受付の可否を抽選するボタン入力受付抽選を実行し、この抽選に当選したか否かを判定する(ステップS215)。ステップS215においてボタン入力受付抽選の当選を判定した場合には、CPU191はカウント値Cに応じた演出パターンを選択する(ステップS216)。なお、演出パターンは図柄変動パターンDを含む用語であり、大当たり遊技の当選結果に関連する演出内容を規定するものである。従って、変動表示以外の演出内容を規定するものも含まれる。一方、ステップS215において当該抽選に当選しなかった場合には、ステップS216及びS217をスキップして処理をS209に進める。このように構成することによって、ボタン入力の受付に不確実性を与えること、つまりプレイヤーによる入力ボタン80の操作の結果に対して変化を与えることができるので、プレイヤーを飽きさせない。
ステップS217においては、CPU191は予めROM194に格納されたカウント値減少テーブルTBL31(図20)を参照して現在のカウント値Cに対応するカウント減少値を特定し、現在のカウント値Cをその減少値に応じて減少させる。図20は、カウント値減少テーブルTBL31の一例を示したものである。
以上のステップS207〜S217の処理が実行されることにより、ボタン入力コマンドBの受信が無い限り、ステップS204で特定した増加パターンに沿ってカウント値Cが増加数Nに達するまで増加され、ボタン入力コマンドBの受信があり、かつボタン入力の受付が許可された場合には、カウント値Cに応じた演出パターンが選択される。
次に、CPU191は、予め用意された演出パターン1〜4のいずれが選択されたか否かを判定し(ステップS218〜S221)、選択された演出パターンに応じた演出パターン処理1〜4を行う(ステップS222〜S225)。いずれの演出パターンも選択されていないときは、プレイヤーによって入力ボタン80が押されずにボタン入力コマンドBの受信がない場合、又はボタン入力が許可されなかった場合に該当するので、今回の図柄の変動時間が過ぎるまで処理が待たれる(ステップS226)。変動時間が過ぎた場合には、CPU191は、ステップS200で受信した図柄の種別Kに対応する図柄を液晶表示器70に変動時間の終了と同期するように停止表示させ(ステップS227)、次回の図柄変動に備えるため処理をステップS200に戻す。なお、本実施形態では、図柄の種別Kが通常図柄の場合には、2−2−2,4−4−4,等の偶数数字の並びからいずれか一つが、図柄の種別Kが確変図柄の場合には、1−1−1,3−3−3,等の奇数数字の並びからいずれか一つが、図柄の種別Kがハズレ図柄の場合には、1−1−3,5−2−3,等の3つの同一数字が揃わない形態からいずれか一つが、選択されて図柄表示手段に停止表示される。
(演出パターン処理)
上述したように、遊技機1では、カウント値Cに応じて複数種類の演出パターンが用意されているが、以下では、図21及び図22を参照して、リーチ図柄を変更する「演出パターン3」(演出3)の処理内容について説明する。
図21に示したように、まず、CPU191はメイン制御基板100Aから送信されたボタン入力コマンドBの受信の有無を判定し(ステップS301)、ボタン入力コマンドBの受信がないと判定した場合には、ボタン入力可能時間が終了したか否かを判定する(ステップS302)。ボタン入力可能時間が終了した場合には今回の処理を終え、ボタン入力可能時間が終了していない場合には処理をステップS301に戻す。
ステップS301においてボタン入力コマンドBの受信を判定した場合には、CPU191は、確変図柄変更処理を行い(ステップS303)、今回の処理を終える。
(確変図柄変更処理)
図22は確変図柄変更処理の内容を示したフローチャートである。まず、CPU191は現在の図柄の変動経過時間を取得し(ステップS304)、大当たり内部抽選の結果が通常図柄での大当たり(通常当たり)か否かを判定する(ステップS305)。本実施形態では、図16及び図17のステップS200で受信した図柄の種別Kから判別する(図柄の種別Kには、確変図柄、通常図柄、又はハズレ図柄のいずれかが含まれている)。ステップS305で通常当たりと判定した場合には、CPU191は、変更可能パターン選択処理を行う(ステップS306)。図23は変更可能パターン選択処理の内容を示したフローチャートである。まず、CPU191は変数m、kを初期化する(ステップS321)。
次にCPU191は、図16及び図17のステップS200で受信した図柄変動パターン番号Nに規定する変動時間から、図21のステップS301(又は図16及び図17のステップS207)のボタン入力コマンドBを受信した時点の経過時間(図16及び図17のステップS201)を引いた残り時間を算出し、この残り時間と、予めROM194に格納されたすり替え用変動パターンテーブルTBL41(図24)のm番目の最低変動時間とを比較する(ステップS322)。残り時間よりも当該最低変動時間の方か大きい場合(YES)には、CPU191は処理をステップS323に進める。なお、図24に示したすり替え用変動パターンテーブルTBL41に規定された図柄変動パターンDは、それぞれ「確変図柄のリーチ」→「外れ表示(図12)」→「通常図柄のリーチ」と移行する表示内容を含むように設定されている。図24は、図22のステップS306で使用されるすり替え用変動パターンテーブルTBL41の一例を示したものである。
すり替え用変動パターンテーブルのm番目の最低変動時間が上記残り時間よりも小さければ、そのすり替え用の図柄変動パターンDを選択し、当該図柄変動パターンDに基づいて図柄変動表示を行った場合でも、メイン制御基板100AのCPU101が決定した変動時間Tcの範囲内に収めることができる(この変動時間Tcは図16及び図17のステップS200で受信する図柄変動パターン番号Nに対応する変動時間である)。そこで、CPU191は、当該最低変動時間が残り時間よりも小さいと判定した場合(NO)には当該すり替え用の図柄変動パターンDを選択可能な候補の一つとするため、CPU191の作業領域としてRAM195に設定された空テーブルTBL51(図26)のk番目の領域に当該すり替え用パターンの内容をコピーする。そして、CPU191は変数kの値を1インクリメントして処理をステップS323に進める。
ステップS323においては、CPU191は変数mを1インクリメントする。次いで、CPU191は、すり替え用変動パターンテーブルTBL41に規定された図柄変動パターンDの全てについて、変更可能な候補となり得るか否かを判別する。即ち、CPU191は、変数mがすり替え用変動パターンテーブルTBL41に規定された図柄変動パターンDの数(50)以上になるまで、ステップS322、S323、S327、S328の処理を繰り返し実行する(ステップS324)。これにより、空テーブルTBL51の1番目からk番目までの領域に変更可能なすり替え用の図柄変動パターンDの候補がコピーされる。
次に、CPU191は、1からkまでの正の整数から、一の整数(R)を抽選し(ステップS325)、空テーブルTBL51のR番目にコピーされたすり替え用の図柄変動パターンDを選択して処理を終了する(ステップS326)。
図22に戻り、CPU191は、ステップS305において、通常大当たりでないと判定した場合には、CPU191は、予めROM194に格納されたすり替え用変動パターンテーブルTBL42(図25)を用いて図23と同様の変更可能パターン選択処理を実行する(ステップS309)。図25は、図22のステップS309で使用されるすり替え用変動パターンテーブルTBL42の一例を示したものである。通常大当たりでない場合には、液晶表示器70に最終的に停止表示される図柄の種別Kが「ハズレ図柄」又は「確変図柄」のいずれかであるので、すり替え用変動パターンテーブルTBL42に規定された図柄変動パターンDは、「確変リーチ」→「確変図柄」、又は「確変リーチ」→「ハズレ」のいずれかの表示内容が含まれるように設定されている。
上述した変更可能パターン選択処理を行った後には、CPU191は、すり替え用の図柄変動パターンDに変更するタイミング(変更タイミング)まで待ち(ステップS307)、当該タイミングに合わせて変更可能パターン選択処理(ステップS306、ステップS309)で選択したすり替え用の図柄変動パターンDの変更、つまり選択されたすり替え用の図柄変動パターンDに基づいた図柄の変動表示が行われるように液晶表示器70の表示を制御して処理を終える(ステップS308)。以上の処理によって、通常図柄のリーチが確変図柄のリーチに変更され、なおかつメイン制御基板100AのCPU101が決定した変動時間Tcの範囲内に図柄の変動表示を収めることができる。
以上の形態においては、液晶表示器70が図柄表示手段に、表示制御基板100FのROM194が図柄変動パターン記憶手段に、ROM194に格納される変動パターンテーブルTBL11が入力可能時間記憶手段に、それぞれ相当する。また、表示制御基板100Fと液晶表示器70とを含んで構成される装置が本発明の表示装置に相当する。
また、CPU101は、図14の割り込み処理のステップS171eを実行することにより大当たり抽選手段として、ステップS171e及びS171fを実行することにより表示図柄決定手段として、S171iを実行することにより変動開始指示手段として、それぞれ機能する。また、CPU191は、図16の表示制御ルーチンを実行することにより図柄表示制御手段として、図16のステップS201を実行することにより経過時間計測手段として、図16のステップS215を実行することにより受付抽選手段として、図16のステップ214を実行することによりパターン変更禁止手段として、図23の変更可能パターン選択処理のステップS322を実行することにより残り時間算出手段として、それぞれ機能する。
<4.変形例>
以上本発明に係る遊技機1について説明したが、本発明の要旨の範囲内で適宜に実施してよい。例えば、遊技機1では、大当たりの抽選等の処理を行うCPU101と、液晶表示器70の表示の制御を行うCPU191とが分けられているが、これらを一つのCPUで構成してもよい。また、上記の形態ではCPU101によって決定された図柄の種別K(図14ステップS171e)に基づいて、CPU191が大当たりの種類を判定しているが(図22ステップS305)、CPU101が大当たりの種類を抽選により決定し、これに基づいて図柄の種別Kを決定してもよい。また、遊技機1では、入力ボタン80の入力信号がメイン制御基板100Aに入力されるように構成され、メイン制御基板100AのCPU101が入力信号を受けて表示制御基板100Fにボタン入力コマンドBを送信し、CPU191がボタン入力コマンドBの受信を受けて各種の処理を実行していたが、入力ボタン80の入力信号の入力先は特に限定されない。例えば、入力ボタン80の入力信号が表示制御基板100Fに直接入力されるように構成し、表示制御基板100FのCPU191がこの入力信号に応じて各種処理を実行してもよい。
図柄変動パターンDの構造は特に制限されない。例えば、図柄変動パターンDと表示させる図柄と対応付けて一体的に管理する形態でもよいし、図柄変動パターンDに変動表示のシナリオ(リーチ状態の発生の有無等)のみ規定するとともに、実際に表示させる図柄と図柄変動パターンDとを別々に管理して、選択された図柄変動パターンDに沿って所望の図柄を変動表示させる形態でもよい。このようにすれば、事前に用意するパターンの数を削減できるので、記憶容量の削減に寄与できる。また、図柄変動パターンDとして、すり替え用のものと、図柄変動パターン番号N(変動時間Tc)に対応したものと、を区別してもしなくてもよい。これらを区別しない場合には、上述した残り時間と変動時間Tcとを同視して残り時間の範囲内に収まる図柄変動パターンDを複数の図柄変動パターンD,..,Dから選択すればよい。なお、図柄変動パターンDの格納先はメイン制御基板100Aに設けられたROM104でもよい。また、上記の形態では図柄の変動時間を決定し、当該変動時間に対応する図柄変動パターン番号Nを送信しているが(図14のS171i)、変動時間を直接送信してもよい。