JP4299681B2 - 光情報記録方法 - Google Patents
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すなわち、本発明の光情報記録方法は、トラックピッチが200〜400nmのプリグルーブを有する基板上に設けられた色素記録層側の表面に、粘着層又は接着層を介してカバー層が設けられた光情報記録媒体に、該カバー層側からレーザ光を照射し、当該色素記録層中の信号ピット部に空隙を形成することで記録を行う光情報記録方法であって、
前記空隙の幅を50〜250nmの範囲とし、且つ、前記色素記録層の厚さに対して前記空隙の高さの占める割合を20〜95%の範囲とすることを特徴とする。
本発明の光情報記録方法に用いる光情報記録媒体は、基板と色素記録層との間に光反射層を有することが好ましい。また、光情報記録媒体が、後述する一般式(I)で表されるフタロシアニン色素を含有する有機記録層を有することが好ましい。更に、光情報記録媒体が、20〜500nmの厚みの色素記録層を有することが好ましい。
本発明の光情報記録方法において、レーザ光の光源が、390〜415nmの範囲の発振波長を有する青紫色半導体レーザであることが好ましい。また、レーザ光のパルス幅が、実際に記録しようとする長さに対して20〜90%であることが好ましい。更に、レーザ光のパワーが、線速が5±0.5m/sの場合、2〜12mWの範囲であることが好ましい。
また、本発明の光情報記録方法において、前記レーザ光の照射は対物レンズを介して行われ、該対物レンズのNAが0.7以上であることが好ましい。
本発明の光情報記録方法は、トラックピッチが200〜400nmのプリグルーブを有する基板上に設けられた色素記録層側の表面に、粘着層又は接着層を介してカバー層が設けられた光情報記録媒体に、該カバー層側からレーザ光を照射し、当該色素記録層中の信号ピット部に空隙を形成することで記録を行う光情報記録方法であって、前記空隙の幅を50〜250nmの範囲とし、且つ、前記色素記録層の厚さに対して前記空隙の高さの占める割合を20〜95%の範囲とすることを特徴とする。
まず、本発明の光情報記録方法に使用される、未記録の光情報記録媒体について説明する。
かかる未記録の光情報記録媒体は、基板上に設けられた色素記録層側の表面に、粘着層又は接着層を介してカバー層が設けられたものであり、その他、任意の層として、光反射層やバリア層が設けられてもよい。
基板は、例えば、ガラス;ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;アルミニウム等の金属;等を挙げることができ、所望によりこれらを併用してもよい。この中では、耐湿性、寸法安定性及び価格などの点からポリカーボネートやアモルファスポリオレフィンが好ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。
基板の厚さは、1.1±0.3mmの範囲であることが好ましい。
また、プリグルーブの形成を、プリグルーブ層を設けることにより行ってもよい。プリグルーブ層の材料としては、アクリル酸のモノエステル、ジエステル、トリエステル及びテトラエステルのうちの少なくとも一種のモノマー(又はオリゴマー)と光重合開始剤との混合物を用いることができる。プリグルーブ層の形成は、例えば、まず精密に作られた母型(スタンパ)上に上記のアクリル酸エステル及び重合開始剤からなる混合液を塗布し、更に、この塗布液層上に基板を載せたのち、基板又は母型を介して紫外線を照射するにより塗布層を硬化させて基板と塗布層とを固着させる。次いで、基板を母型から剥離することにより得ることができる。プリグルーブ層の層厚は一般に、0.01〜100μmの範囲にあり、好ましくは0.05〜50μmの範囲である。
また、プリグルーブの溝深さは10〜150nmの範囲とすることが好ましく、20〜100nmの範囲とすることがより好ましく、30〜80nmの範囲とすることが更に好ましい。また、その半値幅は、50〜250nmの範囲にあることが好ましく、100〜200nmの範囲であることがより好ましい。
該下塗層の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;シランカップリング剤等の表面改質剤;を挙げることができる。
光反射層は情報の再生時における反射率の向上の目的で、基板と有機色素記録層との間に設けられる任意の層である。光反射層は、レーザ光に対する反射率が高い光反射性物質を蒸着、スパッタリング又はイオンプレーティングすることにより前記基板上に形成することができる。光反射層の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲とし、50〜200nmの範囲とすることが好ましい。
なお、前記反射率は、70%以上であることが好ましい。
色素記録層は、記録及び再生時に用いられるレーザ光の波長領域に極大吸収を有する色素を含有していることが好ましい。
用いられる色素としては、例えば、シアニン色素、オキソノール色素、金属錯体系色素、アゾ色素、フタロシアニン色素に加え、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、特開平11−53758号公報、特開平11−334204号公報、特開平11−334205号公報、特開平11−334206号公報、特開平11−334207号公報、特開2000−43423号公報、特開2000−108513号公報、特開2000−158818号公報の各公報に記載されている化合物及び色素、更に、トリアゾール化合物、トリアジン色素、メロシアニン色素、アミノブタジエン化合物、桂皮酸化合物、ビオロゲン化合物、ベンゾトリアゾール化合物等が挙げられる。
これらの中でも、シアニン色素、アミノブタジエン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、フタロシアニン色素が好ましい。
更に好ましいものは、Rα1〜Rα8が、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、炭素数1〜16の置換若しくは無置換のアルコキシ基、炭素数1〜20の置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、炭素数6〜14の置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、炭素数2〜20の置換若しくは無置換のスルファモイル基、炭素数2〜12のアシルアミノ基、炭素数1〜18のスルホニルアミノ基であり、Rβ1〜Rβ8が、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子である。
特に好ましいものは、Rα1〜Rα8が、それぞれ独立に、水素原子、スルホ基、炭素数1〜20の無置換のアルキルスルホニル基、炭素数6〜14の無置換のアリールスルホニル基、炭素数7〜20の無置換のスルファモイル基であり、Rβ1〜Rβ8が、水素原子である。
炭素数1〜20の鎖状又は環状の置換若しくは無置換のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基)、炭素数6〜18の置換若しくは無置換のアリール基(例えば、フェニル基、クロロフェニル基、2,4−ジ−t−アミルフェニル基、1−ナフチル基)、炭素数2〜20の置換若しくは無置換のアルケニル基(例えば、ビニル基、2−メチルビニル基)、炭素数2〜20の置換若しくは無置換のアルキニル基(例えば、エチニル基、2−メチルエチニル基、2−フェニルエチニル基)、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br、I)、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、炭素数2〜20の置換若しくは無置換のアシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基、サリチロイル基、ピバロイル基)、炭素数1〜20の置換若しくは無置換のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、ブトキシ基、シクロヘキシルオキシ基)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、1−ナフトキシ基、p−メトキシフェノキシ基)、炭素数1〜20の置換若しくは無置換のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、ブチルチオ基、ベンジルチオ基、3−メトキシプロピルチオ基)、炭素数6〜20の置換若しくは無置換のアリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、4−クロロフェニルチオ基)、炭素数1〜20の置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、ブタンスルホニル基)、炭素数6〜20の置換若しくは無置換のアリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル基、パラトルエンスルホニル基)、炭素数1〜17の置換若しくは無置換のカルバモイル基(例えば、無置換のカルバモイル基、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、n−ブチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基)、炭素数1〜16の置換若しくは無置換のアシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基)、炭素数2〜10の置換若しくは無置換のアシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基)、炭素数2〜10の置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基)、及び5員若しくは6員の置換若しくは無置換のヘテロ環基(例えば、ピリジル基、チエニル基、フリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基等の芳香族ヘテロ環基;ピロリジン環基、ピペリジン環基、モルホリン環基、ピラン環基、チオピラン環基、ジオキサン環基、ジチオラン環基等のヘテロ環基)。
より好ましいものは、炭素数1〜10の鎖状又は環状のアルキル基、炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアリール基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のアルコキシ基、炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアリールオキシ基、塩素原子、炭素数2〜11の置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜7の置換若しくは無置換のカルバモイル基、炭素数1〜8の置換若しくは無置換のアシルアミノ基である。
更に好ましいものとしては、炭素数1〜8の鎖状分岐又は環状の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数1〜8の置換若しくは無置換のアルコキシ基、炭素数3〜9の置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、フェニル基、塩素原子である。
最も好ましいものは、炭素数1〜6の無置換のアルコキシ基である。
下記表1〜表7において、例えば、Rx/Ry(x及びyは、α1〜α8、β1〜β8のいずれかを表わす)という表記はRx又はRyのいずれか一方という意味を表しており、従ってこの表記のある化合物は置換位置異性体の混合物である。また、無置換の場合、即ち水素原子が置換している場合は表記を省略している。
また、色素や結合剤を溶解処理する方法としては、超音波処理、ホモジナイザー処理、ディスパー処理、サンドミル処理、スターラー攪拌処理等の方法を適用することができる。
また、塗布温度としては、23〜50℃であれば特に問題はないが、好ましくは24〜40℃、更に好ましくは25〜37℃である。
褪色防止剤としては、一般的に一重項酸素クエンチャーが用いられる。一重項酸素クエンチャーとしては、既に公知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用することができる。
その具体例としては、特開昭58−175693号公報、同59−81194号公報、同60−18387号公報、同60−19586号公報、同60−19587号公報、同60−35054号公報、同60−36190号公報、同60−36191号公報、同60−44554号公報、同60−44555号公報、同60−44389号公報、同60−44390号公報、同60−54892号公報、同60−47069号公報、同63−209995号公報、特開平4−25492号公報、特公平1−38680号公報、及び同6−26028号公報等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、そして日本化学会誌1992年10月号第1141頁等に記載のものを挙げることができる。
カバー層は、接着層又は粘着層を介して(接着剤又は粘着剤を使用して)色素記録層側の表面に形成される。
カバー層は、記録及び再生に使用されるレーザー光に対して、透過率80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。また、カバー層は、その表面粗さRaが5nm以下である樹脂シートであることが好ましく、その樹脂シートとしては、ポリカーボネート(帝人社製ピュアエース、帝人化成社製パンライト)、3酢酸セルロース、(富士フイルム社製フジタック)、PET(東レ社製ルミラー)が挙げられ、ポリカーボネート、3酢酸セルロースがより好ましい。また、カバー層の表面粗さRaは、樹脂の種類、製膜方法、含有するフィラーの有無や有無などによって決まる。なお、カバー層の表面粗さRaは、例えば、WYKO社製HD2000によって測定される。
ここで、空隙(ピット)の形成と、接着層や粘着層の変形と、の関係について、図1を用いて説明する。なお、図1は、空隙が形成された状態の光情報記録媒体を軸方向に切断した際の要部概略断面図である。図1に示す光情報記録媒体は、基板10上に、光反射層20と、色素記録層30と、バリア層40と、粘着層(又は接着層)50と、を順次備え、更に粘着層50上には、図示されないカバー層が設けられているものとする。
また、粘着層に一定以上の柔軟性を付与するため、粘着層に用いられる粘着剤も、ガラス転移温度(Tg)や架橋密度を調整し、粘着層の硬度を制御することが好ましい。
なお、これらの接着剤や粘着剤の他にも、カバー層を吸着させる機能を有していれば、エラストマーなどを用いてもかまわない。
接着層を設ける方法は、特に限定されないが、例えば、色素記録層側の表面上に所定量塗布し、カバー層を貼り合わせた後、スピンコートにより接着剤を、積層体とカバー層との間に均一になるように広げて、硬化させてもよい。
塗布する接着剤の量は、最終的に形成される接着層の厚さが、0.1〜100μmの範囲、好ましくは0.5〜50μmの範囲、より好ましくは10〜30μmの範囲になるように調整する。
また、カバー層に、予め、粘着層が設けられた市販の粘着フィルムを用いてもよい。
本発明に用いられる光情報記録媒体には、上述の任意の層に加えて、更に、種々の中間層が設けられてもよい。例えば、光反射層と色素記録層との間には、反射率や密着性を向上させるための中間層を設けてもよい。
本発明の光情報記録方法は、上述した未記録の光情報記録媒体に、カバー層側からレーザ光を照射し、当該色素記録層中の信号ピット部に空隙を形成することで記録を行う光情報記録方法であって、前記空隙の幅を50〜250nmの範囲とすることを特徴とする。かかる空隙の幅は、下限値としては、100nm以上であることがより好ましく、150nm以上であることが更に好ましい。また、上限値としては、230nm以下であることがより好ましく、220nm以下であることが更に好ましい。
なお、上記の上限値及び下限値は、それぞれが任意で組み合わせることができる。
ここで、空隙の幅を上記の範囲に制御する手段としては、記録を行う際の、レーザ光のパルス幅及び/又はパワーを調整する方法が挙げられる。
測定方法としては、まず、記録後の光情報記録媒体から色素記録層を境にカバー層を剥離する。これにより、色素記録層は、基板側に残留する部分と、カバー層側に付着する部分と、に分離することになる。その後、その基板側に残留した色素記録層に形成された空隙を電子顕微鏡で観察することで、本発明における空隙の幅の最大値を測定するものとする。この最大値の平均を求めるために、同条件で形成された空隙を10〜1000個程度測定することが好ましく、50〜200個程度測定することがより好ましい。
なお、上記の上限値及び下限値は、それぞれが任意で組み合わせることができる。
ここで、色素記録層の厚さに対して空隙の高さの占める割合を上記の範囲に制御する手段としては、記録を行う際の、レーザ光のパルス幅及び/又はパワーを調整する方法が挙げられる。
空隙の高さの最大値の測定方法としては、FIB(Forced Ion Beam)を用いて空隙が形成されている色素記録層の断面(光情報記録媒体の軸方向の断面)を切り出し、電子顕微鏡で観察して測定する方法が用いられる。かかる方法では、必ずしも空隙の最も広がった部分を切断できるとは限らないため、同条件にて形成した空隙を所定の個数(例えば、10〜1000個程度、好ましくは50〜200個程度)切断し、空隙の最も広がった部分(空隙の高さの最大値)を求めることとする。次に、同じ断面から、色素記録層の厚さ(空隙を含む)を測定し、その色素記録層の厚さに対して空隙の高さの占める割合を算出する。
また、かかるレーザ光のパルス幅及びパワーの少なくともいずれか一方の出力条件を以下のようにすることにより、上述のような空隙を形成することができる。
レーザ光のパルス幅としては、実際に記録しようとする長さに対して20〜95%の範囲が好ましく、30〜90%の範囲がより好ましく、35〜85%の範囲が更に好ましい。ここで、記録波形がパルス列の場合には、その和が上記の範囲にあることを指す。
パルス幅が95%より大きいと、形成されたピット(空隙)が大きくなりすぎてしまい、目的の再生パルス幅が長くなりすぎる。また、ジッタの悪化をも招く場合がある。
また、パルス幅が20%より小さいと、形成されたピット(空隙)が小さすぎて、目的の再生パルス幅より短くなりすぎる。また、ジッタの悪化をも招く場合がある。
なお、記録がパルス長変調の場合、実際に記録しようとする長さによってパルス幅の割合が変化する。良好な記録(ピットの形成)を行うためには、少なくとも一部のパルス幅の割合が上記の範囲内にあることが好ましい。
パワーが12mWより大きいと、形成されたピット(空隙)が大きくなりすぎて、クロストークやジッタの増加を招く場合がある。
また、パルス幅が2mWより小さいと、充分な再生信号振幅が得られなかったり、ジッタが増加したりする場合がある。
本発明の光情報記録方法により記録された光情報記録媒体は、所定の定線速度で回転させながら青紫色レーザ光をカバー層側から照射して、その反射光を検出することにより情報の再生を行うことができる。
<光情報記録媒体の製造>
厚さ1.1mm、外径120mm、内径15mmでスパイラル状のグルーブ(溝深さ40nm、幅150nm、トラックピッチ340nm)を有する射出成形ポリカーボネート樹脂(パンライトAD5503、帝人社製)からなる基板のグルーブを有する面上に、Ar雰囲気中で、DCスパッタリングによりAgPdDu合金からなる光反射層(厚さ120nm)を形成した。
ここで、イングルーブ及びオングルーブの厚さは、色素塗布液を塗布後、FIBにて断面を切断し、SEM(加速電圧1kV、5万倍、70度傾斜観察)で観察した断面形状から測定した。
その後、色素記録層上に、RFスパッタリングによりZnS−SiO2(ZnS:SiO2=8:2(質量比))からなるバリア層(厚さ5nm)を形成して、積層体を作製した。
作製した光情報記録媒体を、405nmレーザ、NA0.85ピックアップを積んだ記録再生評価機(パルステック社製:DDU1000)を用い、クロック周波数66MHz、線速5.2m/sにてランダム信号(4T信号)を記録し、TIA(タイム・インターバル・アナライザー)によりジッタを測定した。結果を表8に示す。なお、用いたレーザ光のパルス幅及びパワーは、表8に記載した。ここで、パルス幅(%)は、4T信号を記録しようとする際のパルス幅の割合を示す。
また、表8に記載した空隙の幅及び空隙の高さは、上述した測定方法を用いて観察・測定し、算出したものである。
実施例1と同じ方法で作製した未記録の光情報記録媒体に対し、レーザ光のパルス幅及びパワーを表8に記載のように代えてランダム信号を記録した他は、実施例1と同様の光情報記録方法により、情報の記録を行った。また、その際、実施例1と同様にして、ジッタの測定を行った。その結果を表8に併記した。
20 光反射層
30 色素記録層
40 バリア層
50 粘着層(又は接着層)
60 空隙
T30 色素記録層の厚さ(空隙を含む)
T60 空隙の高さの最大値
Wmax 空隙の幅の最大値
Claims (8)
- トラックピッチが200〜400nmのプリグルーブを有する基板上に設けられた色素記録層側の表面に、粘着層又は接着層を介してカバー層が設けられた光情報記録媒体に、該カバー層側からレーザ光を照射し、当該色素記録層中の信号ピット部に空隙を形成することで記録を行う光情報記録方法であって、
前記空隙の幅を50〜250nmの範囲とし、且つ、前記色素記録層の厚さに対して前記空隙の高さの占める割合を20〜95%の範囲とすることを特徴とする光情報記録方法。 - 前記光情報記録媒体が、基板と色素記録層との間に光反射層を有することを特徴とする請求項1に記載の光情報記録方法。
- 前記光情報記録媒体が、下記一般式(I)で表されるフタロシアニン色素を含有する有機記録層を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光情報記録方法。
[一般式(I)中、R α1 〜R α8 及びR β1 〜R β8 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、カルボキシル基、スルホ基、炭素数1〜20の置換若しくは無置換のアルキル基、炭素数6〜14の置換若しくは無置換のアリール基、炭素数1〜10の置換若しくは無置換のヘテロ環基、炭素数1〜20の置換若しくは無置換のアルコキシ基、炭素数6〜14の置換若しくは無置換のアリールオキシ基、炭素数2〜21の置換若しくは無置換のアシル基、炭素数1〜20の置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、炭素数6〜14の置換若しくは無置換のアリールスルホニル基、炭素数1〜10のヘテリルスルホニル基、炭素数1〜25の置換若しくは無置換のカルバモイル基、炭素数0〜32の置換若しくは無置換のスルファモイル基、炭素数2〜20の置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、炭素数7〜15のアリールオキシカルボニル基、炭素数2〜21の置換若しくは無置換のアシルアミノ基、又は炭素数1〜20の置換若しくは無置換のスルホニルアミノ基を表す。また、R α1 〜R α8 のすべてが水素原子であることはなく、R α1 〜R α8 及びR β1 〜R β8 のうち少なくとも8つは水素原子である。Mは、2個の水素原子、2価〜4価の金属原子、2価〜4価のオキシ金属原子、又は配位子を有する2価〜4価の金属原子を表す。] - 前記光情報記録媒体が、20〜500nmの厚みの色素記録層を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の光情報記録方法。
- 前記レーザ光の光源が、390〜415nmの範囲の発振波長を有する青紫色半導体レーザであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の光情報記録方法。
- 前記レーザ光のパルス幅が、実際に記録しようとする長さに対して20〜90%であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光情報記録方法。
- 前記レーザ光のパワーが、線速が5±0.5m/sの場合、2〜12mWの範囲であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の光情報記録方法。
- 前記レーザ光の照射は対物レンズを介して行われ、該対物レンズのNAが0.7以上であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の光情報記録方法。
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