JP4296975B2 - 多層基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多層基板およびその製造方法に関する。
近年の電子機器の高密度化に伴い、これに用いられるプリント配線板の多層化が進んでいる。この様な多層のプリント配線板は、フレキシブルプリント配線板が積層された多層フレキシブルプリント配線板と、フレキシブルプリント配線板とリジッドプリント配線板との複合基板であるリジッドフレックスプリント配線板とに大別される。
これらの中でも可とう性を有するフレキシブル部とリジッド部とを有する多層フレキシブル配線板および前述のリジッドフレックスプリント配線板は、フレキシブル部(フレキシブルプリント配線板)がリジッド部(リジッドプリント配線板)より突出して露出している部分を有する(例えば、特許文献1参照)。
このような露出部分には、形成されている導体回路を保護するための被覆層が設けられている。
しかし、この被覆層が設けられた多層プリント配線板ではフレキシブル部(フレキシブルプリント配線板)と、リジッド部(リジッドプリント配線板)とが重なる部分ができ、リジッド部(リジッドプリント配線板)が部分的に厚くなり、層の厚さが安定しない場合があった。
さらに、この状態でフレキシブル部(フレキシブルプリント配線板)を曲げたりすると、リジッド部(リジッドプリント配線板)とフレキシブル部との境界部の厚さの違いから境界部に応力が集中し、層間が剥がれ易くなったり、表面被覆層が剥離する等の問題が予想される。
特開2003−258426号公報
本発明の目的は、複数の基板を積層することにより生じる厚さのバラツキを低減し、かつ基板の表面に設けられた被覆層の剥離を防止することにある。
このような目的は、以下(1)〜()に記載の本発明により達成される。
(1)第1の導体回路と、該第1の導体回路の一部を覆っている被覆層とを有する第1の基板と、前記第1の基板の前記被覆層で覆われていない部分に隣接する第2の基板と、前記第2の基板に隣接する第3の基板とを有する多層基板であって、前記第3の基板の端部は、前記被覆層と前記第2の基板との境界部を超えて前記被覆層側に突出し、前記第3の基板は、前記第2の基板に向けて突出形成された導体ポストを有し、前記第2の基板は、前記第3の基板の導体ポストに接する導体パッドと、前記第1の基板に向けて突出形成された導体ポストとを有し、前記第1の基板は、前記第2の基板の導体ポストに接する導体パッドを有することを特徴とする多層基板。
(2) 前記第2の基板の導体ポストおよび前記第3の基板の導体ポストは、それぞれ、銅ポストと、該銅ポスト上に設けられ、錫または半田で構成された被覆層とを有する上記(1)に記載の多層基板。
)前記突出している部分の長さは、前記境界部から前記被覆層側に0.3mm以上である上記(1)または(2)に記載の多層基板。
)前記被覆層の厚さは、15〜60μmである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の多層基板。
)前記被覆層は、樹脂フィルムと、接着層とを有するものである上記(1)ないし()のいずれかに記載の多層基板。
)前記第1の基板は、可とう性を有するものである上記(1)ないし()のいずれかに記載の多層基板。
)第1の導体回路および導体パッドを有する第1の基板の前記第1の導体回路の一部を被覆層で覆う第1の工程と、前記第1の基板の前記被覆層で覆われていない部分に、突出形成された導体ポストおよび導体パッドを有する第2の基板を隣接して積層する第2の工程と、さらに前記第2の基板に隣接して、突出形成された導体ポストを有する第3の基板を積層する第3の工程とを有する多層基板の製造方法であって、前記第1の工程では、前記第1の基板の導体パッドを前記被覆層から露出させ、前記第2の工程では、前記第2の基板の導体ポストが前記第1の基板の導体パッドに接し、前記第3の工程では、前記第3の基板の導体ポストが前記第2の基板の導体パッドに接し、前記第3の工程で、前記第3の基板の端部を、前記被覆層と前記第2の基板との境界部を超えて前記被覆層側に突出して積層することを特徴とする多層基板の製造方法。
本発明によれば、複数の基板を積層することにより生じる厚さのバラツキを低減し、かつ基板の表面に設けられた被覆層の剥離を防止することができる。
また、前記突起している部分を特定の長さとする場合、特にフレキシブル部と、リジッド部とが重なる部分の段差が改善できる。
また、第1の基板として可とう性を有する基板を用いた場合、特にフレキシブル性に優れた多層基板を得ることができる。
以下、本発明の多層基板の一つである6層のフレキシブル配線板およびその製造方法について好適な実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、外層回路基板の製造工程を示す断面図である。図2は、内層回路基板の製造工程を示す断面図である。図3は、コアとなる回路基板の製造工程を示す断面図である。図4は、6層のフレキシブル配線板の製造工程を示す断面図である。
まず、外層回路基板100(第3の基板)について説明する。
例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂を硬化させた絶縁材等からなる基材11の片面に銅箔12が付いた片面積層板110を準備する(図1(a))。外層回路基板100を加工する方法として、この際、基材11と銅箔12との間には、導体接続の妨げとなるスミアの発生を防ぐため、銅箔12と基材11とを貼り合わせるための接着剤層は存在しない方が好ましいが、接着剤を使い貼りあわせたものでもよい。この基材11の片面にある銅箔12をエッチングにより配線パターン121を形成する(図1(b))。
次に、配線パターン121に表面被覆層13を形成する(図1(c))。この表面被覆層13は、絶縁樹脂に接着剤を塗布したオーバーレイフィルムを貼付または、インクを直接基材に印刷する方法などがある。この表面被覆層13にはメッキなどの表面処理用に表面被覆層開口部131を設けてもよい。次いで、基材11側の面から、配線パターン121が露出するまで、基材開口部111を形成する (図1(d))。この際、レーザー法を用いると基材開口部111を容易に形成することができ、かつ小径もあけることができる。更に、過マンガン酸カリウム水溶液によるウェットデスミア又はプラズマによるドライデスミアなどの方法により、基材開口部111内に残存している樹脂を除去すると層間接続の信頼性が向上し好ましい。この基材開口部111内に導体ポスト14が基材11の面から突出するまで形成する(図1(f))。
導体ポスト14の形成方法としては、ペースト又はメッキ法などで、銅ポスト141を形成後(図1(e))、金属又は合金にて被覆層142を形成する。銅ポスト141の高さは、特に限定されないが、基材11の表面から2〜30μmが好ましく、特に5〜20μmが好ましい。金属としては、錫からなることが好ましい。合金としては錫、鉛、銀、亜鉛、ビスマス、アンチモン、銅から選ばれた少なくとも2種類以上の金属で構成される半田であることが好ましい。例えば錫−鉛系、錫−銀系、錫−亜鉛系、錫−ビスマス系、錫−アンチモン、錫−銀−ビスマス系、錫−銅系等があるが、半田の金属組合せや組成に限定されず、最適なものを選択すればよい。厚みは、特に限定されないが、2μm以上が好ましく、特に5〜20μmが好ましい。この際、同時に表面被覆層開口部131の表面にも前記同様の半田又は金属や合金により表面処理層132を形成してもよい(図1(f))。
さらに、多層積層部分にフラックス機能付き接着剤15(図1(g))層を形成する。このフラックス機能付き接着剤15層は、印刷法により基材11にフラックス機能付き接着剤15を塗布する方法等があるが、シート状になった接着剤を基材11にラミネートする方法により形成してもよい。最後に、多層部のサイズに応じて切断し、外層回路基板100を得る(図1(g))。
また、この外層回路基板100の製法としては片面積層板110に基材開口部111を形成した後、導体ポスト14を形成し、次いで配線パターン121を形成し、配線パターンに表面被覆層13を施してもよい。
本発明に用いるフラックス機能付き接着剤15は、金属表面の清浄化機能、例えば、金属表面に存在する酸化膜の除去機能や、酸化膜の還元機能を有した接着剤であり、第1の好ましいフラックス機能付き接着剤15の構成としては、フェノール性水酸基を有するフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、アルキルフェノールノボラック樹脂、レゾール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂等の(固形の)フェノール性水酸基を有する樹脂(A)と、前記樹脂の硬化剤(固形の硬化剤として作用する樹脂)(B)を含むものである。前記硬化剤としては、例えばビスフェノール系、フェノールノボラック系、アルキルフェノールノボラック系、ビフェノール系、ナフトール系、レゾルシノール系などのフェノールベースの化合物や、脂肪族、環状脂肪族や不飽和脂肪族などの骨格をベースとしてエポキシ化されたエポキシ樹脂やイソシアネート化合物が挙げられる。
フェノール性水酸基を有する樹脂の含有量は、特に限定されないが、全接着剤中20〜80重量%が好ましく、特に35〜60重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると金属表面を清浄化する作用が低下する場合があり、前記上限値を超えると十分な硬化物を得られず、その結果として接合強度と信頼性が低下する場合がある。
また、硬化剤として作用する樹脂或いは化合物の含有量は、特に限定されないが、全接着剤中20〜80重量%が好ましく、特に35〜65重量%が好ましい。フラックス機能付き接着剤15には、必要に応じて着色剤、無機充填材、各種のカップリング剤、溶媒等を添加してもよい。
第2の好ましいフラックス機能付き接着剤15の構成としては、ビスフェノール系、フェノールノボラック系、アルキルフェノールノボラック系、ビフェノール系、ナフトール系、レゾルシノール系などのフェノールベースや、脂肪族、環状脂肪族や不飽和脂肪族などの骨格をベースとしてエポキシ化されたエポキシ樹脂(C)と、イミダゾール環を有する前記エポキシ樹脂の硬化剤(D)とを含むものである。
前記イミダゾール環を有する硬化剤としては、例えばイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、ビス(2−エチル−4−メチル−イミダゾール)等が挙げられる。
前記エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、全接着剤中30〜99重量%が好ましく、特に40〜90重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると十分な硬化物が得られない場合があり、前記上限値を超えると脆くなる場合がある。
イミダゾール環を有する前記エポキシ樹脂の硬化剤の含有量としては、特に限定されないが、全接着剤中1〜10重量%が好ましく、特に2〜8重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると金属表面を清浄化する作用が低下し、エポキシ樹脂を十分に硬化できない場合があり、前記上限値を超えると硬化反応が急激に進行し、フラックス機能付き接着剤15の流動性が低下する場合がある。
前記第2の好ましいフラックス機能付き接着剤15の構成は、上記2成分以外に、シアネート樹脂、アクリル酸樹脂、メタクリル酸樹脂、マレイミド樹脂等の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を含有してもよい。さらに、必要に応じて着色剤、無機充填材、各種のカップリング剤、溶媒等を添加してもよい。
フラックス機能付き接着剤15の調整方法は、例えば固形のフェノール性水酸基を有する樹脂(A1)と、固形の硬化剤として作用する樹脂(B1)を溶媒に溶解して調整する方法、固形のフェノール性水酸基を有する樹脂(A1)を液状の硬化剤として作用する樹脂(B2)に溶解して調整する方法、固形の硬化剤として作用する樹脂(B1)を液状のフェノール性水酸基を有する樹脂(A2)に溶解して調整する方法、また固形のエポキシ樹脂(C)を溶媒に溶解した溶液に、イミダゾール環を有する前記エポキシ樹脂の硬化剤(D)を分散もしくは溶解する方法などが挙げられる。使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、トルエン、ブチルセロソブル、エチルセロソブル、N−メチルピロリドン、γ−ブチルラクトンなどが挙げられる。好ましくは沸点が200℃以下の溶媒である。
次に、内層回路基板200(第2の基板)について説明する。
内層回路基板200を加工する方法としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂を硬化させた絶縁材からなる基材21の片面に銅箔22が付いた片面積層板210を準備する(図2(a))。この際、基材21と銅箔22との間には、導体接続の妨げとなるスミアの発生を防ぐため、銅箔22と基材21とを貼り合わせるための接着剤層は存在しない方が好ましいが、接着剤を使い貼りあわせたものでも問題はない。この基材21の片面にある銅箔22をエッチングにより配線パターン221および導体ポスト14を受けることができる導体パッド222を形成する(図2(b))。
次いで、基材21側の面から、配線パターン221が露出するまで、基材開口部211を形成する (図2(c))。
この際、レーザー法を用いると開口部を容易に形成することができ、かつ小径もあけることができる。更に、過マンガン酸カリウム水溶液によるウェットデスミア又はプラズマによるドライデスミアなどの方法により、基材開口部211内に残存している樹脂を除去すると、層間接続の信頼性が向上し好ましい。この基材開口部211内に導体ポスト24が基材21の面から突出するまで形成する(図2(e))。
導体ポスト24の形成方法としては、ペースト又はメッキ法などで、銅ポスト241を形成(図2(d))し、金属又は合金にて被覆層242を形成する(図2(e))。銅ポスト241の高さとしては、特に限定されないが、基材21表面から高さ2〜30μmが好ましく、特に5〜20μmが好ましい。前記金属としては、錫からなることが好ましい。合金としては錫、鉛、銀、亜鉛、ビスマス、アンチモン、銅から選ばれた少なくとも2種類以上の金属で構成される半田であることが好ましい。例えば錫−鉛系、錫−銀系、錫−亜鉛系、錫−ビスマス系、錫−アンチモン、錫−銀−ビスマス系、錫−銅系等があるが、半田の金属組合せや組成に限定されず、最適なものを選択すればよい。厚さは、特に限定されないが、2μm以上が好ましく、特に5〜20μmが好ましい(図2(e))。厚さが前記下限値未満であると層間の接続の信頼性が低下する場合があり、前記上限値を超えると導体ポストの高さバラツキが大きくなり層間の接続信頼性が低下する場合がある。
次いで、多層積層部分にフラックス機能付き接着剤25(図2(f))層を形成する。このフラックス機能付き接着剤25層は、印刷法により基材21にフラックス機能付き接着剤25を塗布する方法等があるが、シート状になったフラックス機能付き接着剤25を基材21にラミネートする方法により形成してもよい。これらの製法により内層回路基板200を得る(図2(f))。
フラックス機能付き接着剤25は、前述したフラックス機能付き接着剤15と同じものを用いることができる。
次に、コアとなる回路基板300(第1の基板)について説明する。
コアとなる回路基板300を加工する方法としては、例えばポリイミド等のフレキシブル配線板に用いられる耐熱性の樹脂フィルム31の両面に銅箔32が形成されている両面板310を準備する(図3(a))。両面板310は、フレキシブル部の素材となる。すなわち、可とう性を有している。したがって、銅箔32と樹脂フィルム31との間には、屈曲性・折り曲げ性を高めるために接着剤層は存在しない方が好ましいが存在しても構わない。
この両面板310にスルーホール33を形成した後、メッキにて表裏の電気的導通を形成した後(図3(b))、エッチングにより、配線パターン(第1の導体回路)321、および導体ポスト24を受けることができる導体パッド322を形成する(図3(c))。
次いで、配線パターン321の一部を覆うようにポリイミド等で構成される被覆層34を施し、コアとなる回路基板300を得る(図3(d))。これにより、被覆部35と、露出部36とが境界部50で分けることができる。この被覆部35は、多層基板のフレキシブル部を形成するものである。
被覆層34を形成する方法としては、例えば樹脂層と接着層との2層構成である接着剤付きのフィルムをプレスで貼り付ける、インクを印刷する等の方法を挙げることができる。
被覆層34は、特に限定されないが、樹脂層と、接着層との2層で構成されていることが好ましい。
前記樹脂層を構成する材料としては、例えばポリエステル系樹脂、ポリイミド、液晶ポリマー等が挙げられる。これらの中でもポリイミドが好ましい。これにより、耐熱性と屈曲性を向上することができる。
前記樹脂層の厚さは、特に限定されないが、5〜50μmであることが好ましく、特に10〜30μmが好ましい。厚さが前記下限値未満であると樹脂層の強度が低下する場合があり、前記上限値を超えると摺動性や屈曲性が低下する場合がある。
前記接着層を構成する材料としては、例えばアクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリイミド系接着剤等が挙げられる。これらの中でもエポキシ系接着剤が好ましい。これにより、耐熱性と屈曲性を向上することができる。
前記接着層の厚さは、特に限定されないが、5〜40μmであることが好ましく、特に10〜30μmが好ましい。厚さが前記下限値未満であると回路の埋め込みが不十分となる場合があり、前記上限値を超えると接着剤シミ出し量が増加したり、多層プリント配線板では層間接続信頼性が低下したりする場合がある。
被覆層34の厚さ(前記樹脂層と前記接着層の合計)は、特に限定されないが、15〜60μmであることが好ましく、特に25〜50μmが好ましい。厚さが前記下限値未満であると密着性が低下する場合があり、前記上限値を超えると屈曲性が低下する場合がある。
コアとなる回路基板300(第1の基板)は、特に限定されないが、可とう性を有することが好ましい。これにより、多層基板のフレキシブル性を向上することができる。
前記コアとなる回路基板300(第1の基板)の弾性率は、特に限定されないが、1.0〜10MPaが好ましく、特に2.0〜9.0MPaが好ましい。弾性率が前記範囲内であると、特に屈曲性に優れる。
前記弾性率は、例えばASTM D882に準じて測定することができる。
次に、6層のフレキシブル配線板400について説明する。
コアとなる回路基板300の露出部36と隣接するように、回路基板300の両面(図4(a)中上下)から内層回路基板200を積層する。
次に、内層回路基板200に隣接するように両面(図4(b)中上下)から外層回路基板100を積層する。
この際、外層回路基板100の端部は、被覆部35(被覆層34)と、内層回路基板200との境界部50を超えて被覆部35側に突出させる。これにより、複数の基板を積層することにより生じる厚さのバラツキを低減することができる。さらに基板の表面に設けられた被覆層34の剥離を防止することができる。
前記突出している部分の長さは、特に限定されないが、境界部50から被覆層34(被覆部35)側に0.3mm以上であることが好ましく、特に0.5〜1.0mmが好ましい。長さが前記下限値未満であると被覆層34の剥離を防止する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えてもこれ以上の効果の向上を望めない。
そして、得られた積層体を加熱、加圧して6層のフレキシブル配線板400を得る。
6層のフレキシブル配線板400は、可とう性を有するフレキシブル部401と、剛直なリジッド部402とを有しているリジッドフレックスプリント配線板となる。
前記加熱条件は、特に限定されないが、220〜270℃、0.005〜0.1MPaで10〜120秒間が好ましく、特に230〜260℃、0.01〜0.05MPaで20〜40秒間が好ましい。前記範囲内であると、特に接着剤のしみ出し抑制に優れる。
上述のような条件で得られた6層のフレキシブル配線板400は、導体ポストと、導体パッドとの接続部では半田フィレットを形成するので、信頼性に特に優れる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されない。
(実施例1)
1.第1の基板(コアとなる回路基板)の製造
銅箔(厚さ12μm)がポリイミドフィルム(厚さ25μm)の両面に設けられた両面板(三井化学製 NEX23FE(25T))を、ドリルによって穴開けした後、ダイレクトメッキし、電解銅メッキによりスルーホールを形成し、表裏の電気的導通を形成した。その後、エッチングにより、配線パターンおよび導体ポストを受けることができる導体パッドを形成した。
次に、フレキシブル部に相当する部分の配線パターンに、ポリイミド樹脂フィルム(鐘淵化学工業製 アピカルNPI、厚さ12.5μm)の片面に、厚さ25μmの熱硬化性接着剤(CZA0525 有沢製作所製)により表面被覆層を形成して、第1の基板を得た。
2.第2の基板(内層回路基板)の製造
シアネート樹脂を硬化させた絶縁材で構成される基材(厚さ55μm)の片面に銅箔(厚さ12μm)が設けられた片面積層板(住友ベークライト製 スミライト LαZ CLBu)の銅箔をエッチングし、配線パターンと外層回路基板の導体ポストを受ける導体パッドを形成した。
次に、基材側の面から、UVレーザーにより100μm径の基材開口部を形成し、過マンガン酸カリウム水溶液によるデスミアを施した。この基材開口部内に電解銅メッキを施し、銅箔のある反対面側の基材表面より高さ10μmの銅ポストを形成した後、半田メッキ(錫−2.5銀)を厚さ10μmで施し、導体ポストを形成した。
次に、熱硬化性のフラックス機能付き接着剤シート(住友ベークライト製 DBF、層間接着シート、厚さ30μm)を、導体ポストを覆うように真空ラミネートでラミネートして、第2の基板を得た。
3.第3の基板(外層回路基板)の製造
シアネート樹脂を硬化させた絶縁材で構成される基材(厚さ55μm)の片面に銅箔(厚さ12μm)が設けられた片面積層板(住友ベークライト製 スミライト LαZ CLBu)の銅箔をエッチングし、配線パターンを形成し、液状レジスト(日立化成製 SR9000W)を印刷して表面被覆層を形成し、露光、現像することにより開口部を形成した。
次に、基材側の面から、UVレーザーにより100μm径の基材開口部を形成し、過マンガン酸カリウム水溶液によるデスミアを施した。この基材開口部内に電解銅メッキを施して、銅箔と反対面側の基材表面より高さ10μmの銅ポストを形成した。この銅ポストに半田メッキ(錫−2.5銀)を厚さ15μmで施し、導体ポストを形成した。そして、表面被覆層開口部に表面処理として金メッキを施した。
次に、熱硬化性のフラックス機能付き接着剤シート(住友ベークライト製 DBF、層間接着シート、厚さ25μm)を、導体ポストを覆うように真空ラミネートでラミネートして、第3の基板を得た。
4.6層のフレキシブル配線板の製造
第1の基板の上下面の露出部(被覆層が設けられていない部分)に、第2の基板を積層し、第1の基板と第2の基板との境界部を覆うように第2の回路基板に隣接して第3の基板を積層した。その後、スポットヒーター250℃にて部分的に位置決めのため仮接着した。ここで、第3の基板は、前記境界部から第1の基板の被覆層側に1.0mm突出していた。
次に、真空式プレスにて150℃、0.5MPa、60秒で加熱、加圧し、導体ポストを導体パッドに接するまで成形し、導体パッドがある第1の基板の回路を成形埋め込みした。そして、油圧式プレスで260℃、0.01MPaで60秒間プレスし、フラックス機能付き接着剤層を介して、導体ポストが、第2の基板の導体パッドと第1の基板の導体パッドと半田熔融接合し、半田接合および半田フィレットを形成させて、層間を接合した。さらに、フラックス機能付き接着剤を硬化させるため温度180℃、60分間加熱し、6層のフレキシブル配線板を得た。
(実施例2)
第3の基板を、第1の基板の被覆層と第2の基板との境界部から0.3mm突出させた以外は実施例1と同様にした。
(比較例1)
第3の基板を、第1の基板の被覆層と第2の基板との境界部から突出することなく積層した以外は、実施例1と同様にした。
各実施例および比較例で得られた6層のフレキシブル配線板について、以下の評価を行なった。評価項目を内容と共に示す。得られた結果を表1に示す。
1.厚さのバラツキ
フレキシブル配線板の厚さのばらつきは、表面粗さ計にて評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:厚さのバラツキ3μm未満
○:厚さのバラツキ3〜10μm未満
△:厚さのバラツキ10〜20μm未満
×:厚さのバラツキ20μm以上
2.層間の剥離
層間の剥離は、顕微鏡で該当部を観察し、剥離の有無を評価した。
3.屈曲性
屈曲性は、ヒンジ評価用開閉試験機で評価した。各符号は、以下の通りである。
○:50,000回以上でも抵抗の上昇および断線無し
×:50,000回未満で抵抗の上昇および断線有り
4.接続信頼性
接続信頼性は、温度サイクル試験(ホットオイル260℃、5秒浸漬と常温オイル20秒浸漬の繰り返し100回)を行った後に、テスターで導通チェックを実施し評価した。
Figure 0004296975
表1から明らかなように実施例1および2は、厚さのバラツキが小さく、層間の剥離も無かった。
また、実施例1および2は、屈曲性および接続信頼性にも優れていた。
また、実施例1および2で得られた6層のフレキシブル配線板は、層間接続部が確実に半田接合されており、かつ半田フィレットが形成されていた。
本発明は、プリント配線板、フレキシブルプリント配線板、多層フレキシブルプリント配線板等に用いることができ、特に電子機器の部品として用いられる多層フレキシブルプリント配線板および、それらを構成するプリント配線板ならび、それらの製造方法に好適に用いられる。
第3の基板の製造方法を説明するための断面図である。 第2の基板の製造方法を説明するための断面図である。 第1の基板の製造方法を説明するための断面図である。 6層のフレキシブル配線板の製造方法を説明するための断面図である。
符号の説明
11 基材
110 片面積層板
111 基材開口部
12 銅箔
121 配線パターン
13 表面被覆層
131 表面被覆層開口部
132 表面処理層
14 導体ポスト
141 銅ポスト
142 被覆層
15 フラックス機能付き接着剤
100 外層回路基板
21 基材
210 片面積層板
211 基材開口部
22 銅箔
221 配線パターン
222 導体パッド
23 表面被覆層
231 表面被覆層開口部
232 表面処理
24 導体ポスト
241 銅ポスト
242 被覆層
25 フラックス機能付き接着剤
200 内層回路基板
31 樹脂フィルム
32 銅箔
310 両面板
321 配線パターン
322 導体パッド
33 スルーホール
34 被覆層
35 被覆部
36 露出部
300 回路基板
50 境界部
400 6層のフレキシブル配線板
401 フレキシブル部
402 リジッド部

Claims (7)

  1. 第1の導体回路と、該第1の導体回路の一部を覆っている被覆層とを有する第1の基板と、
    前記第1の基板の前記被覆層で覆われていない部分に隣接する第2の基板と、
    前記第2の基板に隣接する第3の基板とを有する多層基板であって、
    前記第3の基板の端部は、前記被覆層と前記第2の基板との境界部を超えて前記被覆層側に突出し
    前記第3の基板は、前記第2の基板に向けて突出形成された導体ポストを有し、
    前記第2の基板は、前記第3の基板の導体ポストに接する導体パッドと、前記第1の基板に向けて突出形成された導体ポストとを有し、
    前記第1の基板は、前記第2の基板の導体ポストに接する導体パッドを有することを特徴とする多層基板。
  2. 前記第2の基板の導体ポストおよび前記第3の基板の導体ポストは、それぞれ、銅ポストと、該銅ポスト上に設けられ、錫または半田で構成された被覆層とを有する請求項1に記載の多層基板。
  3. 前記突出している部分の長さは、前記境界部から前記被覆層側に0.3mm以上である請求項1または2に記載の多層基板。
  4. 前記被覆層の厚さは、15〜60μmである請求項1ないし3のいずれかに記載の多層基板。
  5. 前記被覆層は、樹脂フィルムと、接着層とを有するものである請求項1ないしのいずれかに記載の多層基板。
  6. 前記第1の基板は、可とう性を有するものである請求項1ないしのいずれかに記載の多層基板。
  7. 第1の導体回路および導体パッドを有する第1の基板の前記第1の導体回路の一部を被覆層で覆う第1の工程と、
    前記第1の基板の前記被覆層で覆われていない部分に、突出形成された導体ポストおよび導体パッドを有する第2の基板を隣接して積層する第2の工程と、
    さらに前記第2の基板に隣接して、突出形成された導体ポストを有する第3の基板を積層する第3の工程とを有する多層基板の製造方法であって、
    前記第1の工程では、前記第1の基板の導体パッドを前記被覆層から露出させ、
    前記第2の工程では、前記第2の基板の導体ポストが前記第1の基板の導体パッドに接し、
    前記第3の工程では、前記第3の基板の導体ポストが前記第2の基板の導体パッドに接し、
    前記第3の工程で、前記第3の基板の端部を、前記被覆層と前記第2の基板との境界部を超えて前記被覆層側に突出して積層することを特徴とする多層基板の製造方法。
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