JP4296750B2 - インクセット、及びこれを用いたインクジェット記録物の製造方法 - Google Patents
インクセット、及びこれを用いたインクジェット記録物の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクセット、インクカートリッジ、及びインクジェット記録物の製造方法に関し、特に、記録画像の発色性及び光沢性に優れた記録物を提供し得る、インクセット等に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔させ、これを紙等の記録媒体に付着させて記録を行う印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置を用いながら、解像度が高く鮮明な画像を高速に印刷することができるという特徴を有する。
【0003】
従来より、このインクジェット記録方法による記録に用いるためのインク組成物を備えたインクセットが種々提案されている。
【0004】
近年は、より高品位な記録画像への要求が高まってきており、このため、記録画像の発色性及び光沢性を一層向上させる種々の工夫がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、記録画像の発色性及び光沢性に十分優れた記録物は提供されていない。
【0006】
例えば、水性顔料インクにポリエチレンイミンを含有させる旨が、特開平6−329964号、特開平10−36726号、特開平10−60352号等において提案されているが、この方法では、記録画像の発色性及び光沢性を十分に向上させることができないという問題がある。
【0007】
このように、着色剤を含んだインク組成物中に添加物を入れてインク組成物の組成を工夫する手法では、記録媒体へのインク組成物の打ち込み量や、各インク組成物に含まれる着色剤の種類・量等によって、記録画像の発色性や光沢度が変化してしまい、優れた発色性や均一な光沢性が得られないという問題もある。
【0008】
また、このようなインク組成物の組成を工夫する手法では、インク組成物を打ち込まない非印字部分や低duty部分の光沢性を向上させることができないという問題もある。
【0009】
従って、本発明の目的は、記録画像の発色性及び光沢性に優れた記録物を提供し得る、インクセット、インクカートリジ、及びインクジェット記録物の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討した結果、水と、カチオン性樹脂と、ポリマー微粒子とを含み、かつ、着色剤を含まないクリアインク組成物と、少なくともイエローインク組成物と、マゼンタインク組成物と、シアンインク組成物とを備えるインクセットであって、前記ポリマー微粒子は、クリアインク組成物中においてエマルジョンを形成し平均粒子径が70nm以下であるインクセットを用いることにより、記録画像の非印字部分及び低duty部分における光沢性が著しく向上し、優れた記録物が得られることを知見した。
【0011】
すなわち、本発明のインクセットは、水と、カチオン性樹脂と、ポリマー微粒子とを含み、かつ、着色剤を含まないクリアインク組成物と、少なくともイエローインク組成物と、マゼンタインク組成物と、シアンインク組成物とを備えるものであって、前記ポリマー微粒子は、クリアインク組成物中においてエマルジョンを形成し平均粒子径が70nm以下であることを特徴とする。
【0012】
上記おいては、さらに、色相角が前記イエローインク組成物及び前記マゼンタインク組成物の混合色の色相角であるレッドインク組成物を備えることが好ましい。
【0013】
上記においては、さらに、色相角が前記マゼンタインク組成物及び前記シアンインク組成物の混合色の色相角であるバイオレットインク組成物を備えることが好ましい。
【0014】
上記においては、さらに、ブラックインク組成物を備えてもよい。
【0015】
前記ポリマー微粒子は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体及びこれと共重合可能なその他の単量体をアルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物又は共重合性界面活性剤の存在下で重合して得られる共重合体であってもよい。
【0016】
前記ポリマー微粒子のガラス転移温度(Tg;JIS K6900に従い測定)は70℃以下であることが好ましい。
【0017】
前記共重合体は、塩基によってpHが調整されていることが好ましい。
【0018】
前記塩基は無機塩基であることが好ましい。
【0019】
前記無機塩基は、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物であることが好ましい。
【0020】
前記共重合体の酸価は40以下であることが好ましい。
【0021】
前記アルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物は、ビニルアルコール系重合体であることが好ましい。
【0022】
前記エチレン性不飽和カルボン酸単量体は、アクリル酸又はメタクリル酸であることが好ましい。
【0023】
前記エチレン性不飽和カルボン酸単量体と共重合可能なその他の単量体は、エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体であることが好ましい。
【0024】
前記ポリマー微粒子は、スルホン酸基含有重合体からなってもよい。
【0025】
前記スルホン酸基含有重合体は、ジエン系スルホン酸基含有重合体及び/又は非ジエン系スルホン酸基含有重合体であることが好ましい。
【0026】
前記非ジエン系スルホン酸基含有重合体はアクリル系スルホン酸基含有重合体であることが好ましい。
【0027】
前記ポリマー微粒子は、酸価が100以上であるアクリル系スルホン酸基含有重合体であることが好ましい。
【0028】
前記ポリマー微粒子のガラス転移温度(Tg;JIS K6900に従い測定)は5℃以上、70℃以下であることが好ましい。
【0029】
前記ポリマー微粒子の重量平均分子量(Mw)は8000以上、2万以下であることが好ましい。
【0030】
前記ポリマー微粒子の最低造膜温度(MFT)は20℃以下であることが好ましい。
【0031】
前記ポリマー微粒子の含有量はクリアインク組成物中0.1重量%以上、5.0重量%以下であることが好ましい。なお、ここでいうポリマー微粒子の重量は、固形分換算量である。
【0032】
前記カチオン性樹脂は、アミノ基含有樹脂であってもよい。
【0033】
前記カチオン性樹脂は、ポリエチレンイミンであることが好ましい。
【0034】
前記ポリエチレンイミンは、下記一般式(1)で表わされる繰り返し単位を少なくとも一種含む高分子であることが好ましい。
【0035】
【化2】
(式(1)中、Rは水素、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいピリジル基、置換されていてもよいアルキルアミノ基、又は置換されていてもよいヒドラジノ基である。)
前記ポリエチレンイミンの重量平均分子量(Mw)は10万以下であることが好ましい。
【0036】
前記カチオン性樹脂は、ジメチルアミノエチル−メタクリレート(DM)、メタクリロイロキシエチル−トリメチルアンモニウム−クロライド(DMC)、メタクリロイロキシエチル−ベンジルジメチル−アンモニウムクロライド(DMBC)、ジメチルアミノエチル−アクリレート(DA)、アクリロイロキシエチル−トリメチルアンモニウム−クロライド(DMQ)、アクリロイロキシエチル−ベンジルジメチル−アンモニウムクロライド(DABC)、ジメチルアミノプロピル−アクリルアミド(DMAPAA)、及びアクリルアミドプロピル−トリメチルアンモニウム−クロライド(DMAPAAQ)の少なくとも一つからなる単一モノマー重合体又は複数種のモノマーの共重合体であることが好ましい。このようにカチオン性樹脂がアクリル系水溶性モノマーを含む重合体である場合においても、記録画像の光沢性を有効に向上させることができる。
【0037】
また、前記カチオン性樹脂は、ポリビニルアミン、ポリアミドポリアミン、ポリアミジン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリジメチルアミノエチルアクリレートであってもよい。
【0038】
前記カチオン性樹脂の含有量は、クリアインク組成物中、好ましくは0.1重量%以上、30.0重量%以下である。
【0039】
上記クリアインク組成物の表面張力は15dyn/cm以上、45dyn/cm以下であることが好ましい。
【0040】
上記インクセットは、インクジェット記録に用いられる。
【0041】
本発明のインクカートリッジは、上記インクセットを収容したものである。
【0042】
また、本発明のインクジェット記録物の製造方法は、上記インクセットを用いて、各インク組成物を記録媒体に付着させて記録を行うものである。
【0043】
これにより、記録画像の発色性及び光沢性に優れた記録物を得ることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のインクセットの好ましい実施形態について説明する。
【0045】
本発明のインクセットは、水と、カチオン性樹脂と、ポリマー微粒子とを含み、かつ、着色剤を含まないクリアインク組成物と、少なくともイエローインク組成物と、マゼンタインク組成物と、シアンインク組成物とを備え、前記ポリマー微粒子は、クリアインク組成物中においてエマルジョンを形成し平均粒子径が70nm以下である。
【0046】
前記ポリマー微粒子は、クリアインク組成物中においてエマルジョンを形成してコロイド分散し、平均粒子径が70nm以下となるものである。すなわち、ポリマー微粒子は、エマルジョンの形でクリアインク組成物中に添加され、エマルジョン状態における平均粒子径が70nm以下となる。
【0047】
ポリマー微粒子をこのようなものとすると、クリアインク組成物中においてポリマー微粒子が乳白色のエマルジョンとなって分散する。このようなインクセットを用いると、記録画像の非印字部分及び低duty部分における光沢性が著しく向上し、優れた記録物が得られることが分かった。
【0048】
本発明のインクセットは、クリアインク組成物をカラーインク組成物と別に備えているので、これを用いて記録することにより、発色性及び光沢性に優れた記録画像を得ることができる。特に、専用紙においてカラーインクの光沢性を著しく向上させることができる。カラーインク組成物による非印字部分及び低duty部分にクリアインク組成物を印字することにより、非印字部分及び低duty部分の光沢性を向上させることができる。また、クリアインク組成物を印字することにより、カラーインク組成物を均一に付着させることができ発色性が向上する。特に、普通紙において白ぬけを防止することができるとともに、低明度・高彩度を実現できるので色再現性が著しく向上する。色再現性が向上するため、普通紙に付着させるカラーインク重量又はカラーインクの顔料含有量を低減させることができる。したがって、本発明のインクセットを用いることにより、専用紙における光沢性向上と普通紙における発色性向上とを同時に実現することができる。
【0049】
上記おいては、さらに、色相角が前記イエローインク組成物及び前記マゼンタインク組成物の混合色の色相角であるレッドインク組成物を備えることが好ましい。
【0050】
上記においては、さらに、色相角が前記マゼンタインク組成物及び前記シアンインク組成物の混合色の色相角であるバイオレットインク組成物を備えることが好ましい。
【0051】
レッドインク組成物やバイオレットインク組成物を備えることにより、粒状性に優れたインクセットを得ることができる。これは、マゼンタやシアンは顔料固形分の含有量が低いことに因るものと考えられる。
【0052】
上記においては、さらに、ブラックインク組成物を備えてもよい。
【0053】
前記ポリマー微粒子は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体及びこれと共重合可能なその他の単量体をアルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物又は共重合性界面活性剤の存在下で重合して得られる共重合体(以下、「アルカリ可溶型樹脂」という)であってもよい。
【0054】
前記ポリマー微粒子のガラス転移温度(Tg;JIS K6900に従い測定)は、光沢性向上及び記録画像の安定性向上の観点からは、好ましくは70℃以下であり、より好ましくは ℃以下である。
【0055】
前記共重合体は、塩基によってpHが調整されていることが好ましい。
【0056】
前記塩基は無機塩基であることが好ましい。
【0057】
前記無機塩基は、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物であることが好ましい。
【0058】
前記共重合体の酸価は40以下であることが好ましい。
【0059】
前記アルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物は、ビニルアルコール系重合体であることが好ましい。
【0060】
具体的には、水溶性高分子化合物のうち、分子量1,000当たりアルコール性水酸基を5〜25個含有しているものが好ましく、例えば、ポリビニルアルコールやその各種変性物等のビニルアルコール系重合体;酢酸ビニルとアクリル酸、メタクリル酸又は無水マレイン酸との共重合体の鹸化物;アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、アルキルヒドロキシアルキルセルロース等のセルロース誘導体;アルキル澱粉、カルボキシメチル澱粉、等の澱粉誘導体;アラビアゴム、トラガントゴム;ポリアルキレングリコール等を挙げることができる。これらのアルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物は、1種もしくは2種以上で使用することができる。
【0061】
前記エチレン性不飽和カルボン酸単量体は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のエチレン性不飽和モノカルボン酸単量体;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ブテントリカルボン酸等のエチレン性不飽和多価カルボン酸単量体;フマル酸モノブチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノ−2−ヒドロキシプロピル等のエチレン性不飽和多価カルボン酸の部分エステル単量体;無水マレイン酸、無水シストラコン酸等の多価カルボン酸無水物等を挙げることができる。これらの単量体は、1種もしくは2種以上で使用することができる。
【0062】
これらの中では、アクリル酸又はメタクリル酸であることが特に好ましい。
【0063】
前記エチレン性不飽和カルボン酸単量体と共重合可能なその他の単量体は、特に限定されず、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレンなどの芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル等の(メタ)アクリル酸エステル単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアノ基含有エチレン性不飽和単量体;アリルグリシジルエーテル等のエチレン性不飽和グリシジルエーテル単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のエチレン性不飽和アミド単量体;1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等の共役ジエン単量体;酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル単量体などが挙げられる。これらの単量体は、1種もしくは2種以上で使用することができる。
【0064】
これらの中でも、画像の耐光性および光沢性に優れる点で、エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体が好ましく、特に、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル単量体がより好ましい。
【0065】
前記エチレン性不飽和カルボン酸単量体と共重合可能なその他の単量体は、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル等の(メタ)アクリル酸エステル単量体;酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル単量体などが挙げられる。これらの単量体は、1種もしくは2種以上で使用することができる。
【0066】
前記共重合性界面活性剤は、分子中に1個以上の重合可能なビニル基を有する界面活性剤であり、例えば、プロペニル−2−エチルヘキシルスルホコハク酸エステルナトリウム、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレン硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンエステル燐酸エステル等のアニオン性重合性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルベンゼンエーテル(メタ)アクリル酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(メタ)アクリル酸エステル等のアニオン性重合性界面活性剤を挙げることができる。これらの中では、単量体の乳化分散性能および単量体との共重合性のバランスが優れている点で、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩が好ましい。これらの共重合性界面活性剤は、1種もしくは2種以上で使用することができる。
【0067】
前記ポリマー微粒子は、スルホン酸基含有重合体からなってもよい。
【0068】
前記スルホン酸基含有重合体は、ジエン系スルホン酸基含有重合体及び/又は非ジエン系スルホン酸基含有重合体であることが好ましい。
【0069】
前記スルホン酸基含有重合体は、以下のモノマーを単独又は共重合して得た重合体又は共重合体をスルホン化処理して得たもの(特開平11−217525号公報を参照)、または、スルホン化されたモノマーを単独又は共重合して得た重合体であり、ジエン系モノマーを必須成分とするジエン系スルホン酸基含有重合体とジエンモノマーを必須成分としない非ジエン系スルホン酸基含有重合体とがある。
【0070】
前記ジエン系スルホン酸基含有重合体を得るために使用されるモノマーとしては、ジエン系モノマーと、ジエン系モノマーと併用できる他のモノマーとがある。
【0071】
ジエン系モノマーとしては、炭素数が4〜10のジエン系化合物で、例えば、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,2−ペンタジエン、2,3−ペンタジエン、イソプレン、1,2−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,3−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,2−ヘプタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,4−ヘプタジエン、1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエン、2,3−ヘプタジエン、2,5−ヘプタジエン、3,4−ヘプタジエン、3,5−ヘプタジエン、シクロヘプタジエン等を挙げることができる。これらのジエン系モノマーは1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0072】
ジエン系モノマーと併用できる他のモノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、O−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、ビニルナフタレンなどの芳香族モノマー、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等のモノ或いはジカルボン酸またはジカルボン酸の無水物、(メタ)アクリロニトリルなどのビニルシアン化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルメチルエチルケトン、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸グリシジルなどの不飽和化合物が挙げられる。これらの他のモノマーは1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0073】
これらの他のモノマーを併用する場合には、ジエン系モノマーの使用量は、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは1重量%以上、更に好ましくは5重量%以上である。
【0074】
上記のジエン系モノマー又はジエン系モノマーと併用できる他のモノマーとを共重合して得られるジエン系共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体を含め如何なる共重合体であっても良い。
【0075】
好ましい重合体としては、例えば、イソプレン単独重合体、ブタジエン単独重合体、イソプレン−スチレンランダム共重合体、イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン三元ブロック共重合体、ブタジエン−スチレンランダム共重合体、ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン三元ブロック共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元ブロック共重合体等が挙げられる。より好ましい共重合体としては、例えば、イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン三元ブロック共重合体、ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン三元ブロック共重合体等が挙げられる。
【0076】
本発明で使用されるジエン系スルホン酸基含有重合体は、上記のジエン系重合体及び/又はその前駆モノマーに基づく残存二重結合の一部又は全部を水添して得られる重合体を、公知のスルホン化方法、例えば、日本化学会編集、新実験化学講座(14巻III.1773頁)又は特開平2−227403号公報等に記載された方法によってスルホン化されたものであってもよい。
【0077】
スルホン化剤としては、無水硫酸、硫酸、クロルスルホン酸、発煙硫酸、亜硫酸水素塩(Li塩,Na塩,K塩,Rb塩,Cs塩等)等が挙げられる。スルホン化剤の量は、上記重合体1モルに対して、好ましくは、無水硫酸換算で0.005〜1.5モル、より好ましくは、0.01〜1.0モルである。
【0078】
前記ジエン系スルホン酸基含有重合体は、次に、上記のようにしてスルホン化された生成物に水及び/又は塩基性化合物を作用させて得られた状態で使用されるのが好ましい。塩基性化合物としては、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキシド、アルカリ金属の炭酸塩、アンモニア水、有機金属化合物、アミン類などが挙げられる。塩基性化合物は、1種または2種以上を併用して用いることができる。塩基性化合物の使用量は、使用したスルホン化剤1モルに対して、2モル以下、好ましくは、1.3モル以下である。
【0079】
非ジエン系スルホン酸基含有重合体を得るために使用されるモノマーとしては、例えば、アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、又はイソブチレンと三酸化イオウとを反応させて得られるメタクリルスルホン酸等のビニルモノマー、あるいはp−スチレンスルホン酸ナトリウム等のスチレン系単量体(例えば、東ソ(株)製、スピロマー)、あるいは一般式CH2=C(CH3)−COO(AO)nSO3Na(A:低級アルキレン基)で表わされるメタクリル酸エステル系単量体(例えば、三洋化成(株)製、エレミノール RS-30)のようなスルホニル基を有するモノマー、及び前記モノマーのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等が挙げられる。
【0080】
非ジエン系スルホン酸基含有重合体は、上記スルホン酸基を有するモノマーにスルホン酸基を含有しないモノマーを共重合させることによっても得られる。
【0081】
共重合可能な他のモノマーとしては、スチレン、エチルビニルベンゼン、α−メチルスチレン、フルオロスチレン、ビニルピリン等の芳香族モノビニル化合物、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、β−メタクリロイルオキシエチルハイドロジエンフタレート、N,N’−ジメチルアミノエチルアクリレート等のアクリル酸エステルモノマー、2−エチルヘキシルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等のメタクリル酸エステルモノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物、シリコン変性モノマー、マクロモノマー等を挙げることができる。更に、ブタジエン、イソプレンなどの共役二重結合化合物や酢酸ビニル等のビニルエステル化合物、4−メチル−1−ペンテン、その他のα−オレフィン化合物が挙げられる。共重合可能なモノマーのうちでは、スチレン、メチルメタクリレート、アクリロニトリルが好ましい。
【0082】
共重合可能なモノマーの使用量は、重合性モノマーの通常1〜93重量%、好ましくは、5〜80重量%である。
【0083】
非ジエン系スルホン酸基含有重合体は、上記のスルホン酸基含有モノマー又は、スルホン酸基含有モノマーと共重合可能な他のモノマーとを、例えば、水あるいは有機溶媒などの重合用溶媒の中で、ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤等を使用してラジカル重合する。
【0084】
上記の非ジエン系モノマーを共重合して得られる非ジエン系スルホン酸基含有重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体を含め如何なる共重合体であっても良い。
【0085】
非ジエン系スルホン酸基含有重合体としては、特に、アクリル系スルホン酸基含有重合体が好ましい。
【0086】
前記ポリマー微粒子の酸価は100以上であることが好ましい。
【0087】
前記ポリマー微粒子のガラス転移温度(Tg;JIS K6900に従い測定)は、5℃以上、70℃以下であることが好ましい。この範囲内であると、さらに記録画像の光沢性向上の効果が顕著である。
【0088】
前記ポリマー微粒子の重量平均分子量(Mw)は、光沢性向上及び記録画像の安定性向上の観点からは、好ましくは8000以上、2万以下であり、より好ましくは10000以上、15000以下である。前記ポリマー微粒子の重量平均分子量(Mw)がこの範囲内であると、さらに記録画像の光沢性向上の効果が顕著である。
【0089】
前記ポリマー微粒子の最低造膜温度(MFT)は、光沢性向上及び記録画像の安定性向上の観点からは、好ましくは20℃以下である。前記ポリマー微粒子の最低造膜温度(MFT)がこの範囲内であると、さらに記録画像のや低duty部分における光沢性向上の効果が顕著である。
【0090】
上記のポリマー微粒子の含有量(固形量換算量)は、光沢性向上及び記録画像の安定性向上の観点からは、クリアインク組成物中、好ましくは0.1重量%以上、5.0重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以上、2.0重量%以下である。
【0091】
ポリマー微粒子は一種添加してもよく、あるいは、これらのうち二種以上を混合して添加してもよい。混合して添加する場合には、これらの合計含有量がインク組成物中このましくは0.1重量%以上、5.0重量%以下(より好ましくは0.1重量%以上、2.0重量%以下)である。
【0092】
上記カチオン性樹脂は、アミノ基含有樹脂であってもよい。また、上記カチオン性樹脂は、ポリエチレンイミンであってもよい。
【0093】
ポリエチレンイミンとしては、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を少なくとも一種含む高分子が好適である。
【0094】
【化3】
(式(1)中、Rは水素、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいピリジル基、置換されていてもよいアルキルアミノ基、又は置換されていてもよいヒドラジノ基である。)
上記の構成とすることにより、記録画像の発色性及び光沢性がより向上する。
【0095】
前記ポリエチレンイミンの重量平均分子量(Mw)は、発色性、光沢性、及びクリアインクの貯蔵性向上の観点からは、好ましくは10万以下であり、より好ましくは100〜10000であり、さらに好ましくは100〜5000である。
【0096】
上記のポリエチレンイミンは、エチレンイミンを二酸化炭素、塩酸、臭化水素酸、p−トルエンスルホン酸、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素等を触媒として開環重合させるか、あるいは、塩化エチレンとエチレンジアミン系化合物との重縮合反応等によって得られる。
【0097】
以下に、一般式(1)で表される繰り返し単位を少なくとも一種含む高分子の具体例を示す。
【0098】
【化4】
(式中、m,nはポリエチレンイミンの重量平均分子量(Mw)が10万以下となるような数値である。)
用いられるポリエチレンイミンは、側鎖又は末端の一部がアニオン変性やカチオン変性がなされたものであってもよい。
【0099】
前記カチオン性樹脂の含有量は、発色性向上及び光沢性向上の観点からは、クリアインク組成物中、好ましくは0.1重量%以上、30.0重量%以下、より好ましくは0.1重量%以上、5.0重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以上、2.0重量%以下である。
【0100】
カチオン性樹脂は一種添加してもよく、あるいは、二種以上を混合して添加してもよい。混合して添加する場合には、これらの合計含有量が好ましくは0.1重量%以上、5.0重量%以下(より好ましくは0.1重量%以上、2.0重量%以下)である。
【0101】
上記カチオン性樹脂は、ジメチルアミノエチル−メタクリレート(DM)、メタクリロイロキシエチル−トリメチルアンモニウム−クロライド(DMC)、メタクリロイロキシエチル−ベンジルジメチル−アンモニウムクロライド(DMBC)、ジメチルアミノエチル−アクリレート(DA)、アクリロイロキシエチル−トリメチルアンモニウム−クロライド(DMQ)、アクリロイロキシエチル−ベンジルジメチル−アンモニウムクロライド(DABC)、ジメチルアミノプロピル−アクリルアミド(DMAPAA)、及びアクリルアミドプロピル−トリメチルアンモニウム−クロライド(DMAPAAQ)の少なくとも一つからなる単一モノマー重合体又は複数種のモノマーの共重合体であることが好ましい。このようにカチオン性樹脂がアクリル系水溶性モノマーを含む重合体である場合においても、記録画像の発色性及び光沢性を有効に向上させることができる。
【0102】
上記カチオン樹脂は、以下に示すような、ポリビニルアミン、ポリアミドポリアミン、ポリアミジン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリジメチルアミノエチルアクリレートであってもよい。
【0103】
【化5】
上記クリアインク組成物においては、溶媒として水を用いる。水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水の何れも好ましく用いることができる。また、これらの水を、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌処理したものを用いると、カビやバクテリアの発生が抑制されるため、さらに好ましい。
【0104】
上記クリアインク組成物は、さらに、アセチレングリコール系化合物、アセチレンアルコール系化合物、又はポリシロキサン系化合物のいずれかを界面活性剤として含有してもよい。
【0105】
これにより、発色性及び光沢性を劣化させることなく、クリアインク組成物の吐出安定性を高めることができる。吐出安定性が高まるのは、これら界面活性剤がクリアインク組成物の表面張力を低下させ、クリアインク組成物が記録媒体へ浸透するのを促進するためであると考えられる。
【0106】
界面活性剤の含有量は、クリアインク組成物中好ましくは0.1重量%以上、3.0重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以上、1.0重量%以下である。
【0107】
クリアインク組成物の表面張力は、吐出安定性向上の観点から、好ましくは15dyn/cm以上、45dyn/cm以下であり、より好ましくは20dyn/cm以上、30dyn/cm以下である。
【0108】
アセチレングリコール系化合物としては、オルフィンE1010、STG、Y(何れも商品名、日信化学社製)、サーフィノール82、104、440、465、485(何れも商品名、Air Products and Chemicals Inc.製)等の市販品を用いることができる。
【0109】
アセチレンアルコール系化合物としては、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オール、サーフィノール61(商品名、Air Products and Chemicals Inc.製)等を用いることができる。
【0110】
ポリシロキサン系化合物としては、下記の一般式(2)で表わされる化合物等を用いることができる。
【0111】
【化6】
(式(2)中、R1〜R9は、独立してC1−6アルキル基を表し、j、k及びxは独立して1以上の整数を表し、EOはエチレンオキシ基を表し、POはプロピレンオキシ基を表し、m及びnは0以上の整数を表すが、m+nは1以上の整数を表し、EO及びPOは[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。)
上記クリアインク組成物は、さらに、グリコールエーテル系化合物又はアルキルジオール系化合物を含んでいてもよい。これら化合物を溶剤として用いることにより、発色性及び光沢性を低下させることなく、記録画像の画像品質を高めることができる。これら化合物の含有量(複数種を混合する場合にはその総量)は、画像品質の向上の観点から、クリアインク組成物中好ましくは1.0重量%以上、30重量%以下であり、より好ましくは1.0重量%以上、10重量%以下である。
【0112】
グリコールエーテル系化合物としては、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。特に、トリエチレングリコールモノブチルエーテルが好適である。
【0113】
アルキルジオール系化合物としては、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール等が挙げられる。特に、1,2−ヘキサンジオールが好適である。
【0114】
上記クリアインク組成物は、さらに、多価アルコール系化合物を含有していてもよい。多価アルコール系化合物としては、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、テトラエチレングリコール等の水溶性の有機溶剤が挙げられる。特に、グリセリンが好適である。
【0115】
多価アルコール系化合物の含有量(複数種を混合する場合にはその総量)は、クリアインク組成物中好ましくは5.0重量%以上、40重量%以下、より好ましくは10重量%以上、30重量%以下である。
【0116】
本発明のインクセットは、イエローインク組成物(Y)、マゼンタインク組成物(M)、シアンインク組成物(C)等のカラーインク組成物を含有する。これらには、通常のインクジェット記録用カラーインク組成物に含まれる着色剤、分散剤等を特に制限なく用いることができる。
【0117】
イエローインク組成物(Y)の着色剤としては、イエロー顔料が好適に用いられる。該イエロー顔料としては、C.I.ピグメントイエロー74、81、83、93、109、110、120、128、138、139、150、151、154、155、173、180、185、195等が挙げられる。
【0118】
イエローインク組成物としては、記録媒体上でのCIELAB色空間(CIE1976(L*a*b*)表色系、JISZ 8729)において定義される色相角が80°〜110°の範囲内であるものが好ましい。
【0119】
マゼンタインク組成物(M)の着色剤としては、マゼンタ顔料が好適に用いられる。該マゼンタ顔料としては、C.I.ピグメントレッド122、202、209、112、123、168、184、5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1及びC.I.ピグメントバイオレット19等が好ましく用いられ、特にC.I.ピグメントレッド122と202が好ましい。
【0120】
マゼンタインク組成物としては、前記CIELAB色空間において定義される色相角が330°〜360°の範囲内であるものが好ましい。
【0121】
シアンインク組成物(C)の着色剤としては、シアン顔料が好適に用いられる。該シアン顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:3、15:4、60、1、2、3、16、22、15:34等が好ましく用いられ、特にC.I.ピグメントブルー15:3が好ましい。
【0122】
シアンインク組成物としては、前記CIELAB色空間において定義される色相角が230°〜260°の範囲内であるものが好ましい。
【0123】
レッドインク組成物(R)の着色剤としては、色相角がイエローインク組成物及びマゼンタインク組成物の混合色の色相角となるようなレッド顔料が好適に用いられる。該レッド顔料としては、ピグメントレッド17、49:2、112、177、178、188、255、264、149等が挙げられる。
【0124】
バイオレットインク組成物(V)の着色剤としては、色相角がマゼンタインク組成物及びシアンインク組成物の混合色の色相角となるようなバイオレット顔料が好適に用いられる。該バイオレット顔料としては、ピグメントバイオレット3、19、23、32、36、38等が挙げられる。
【0125】
ブラックインク組成物(K)の着色剤としては、ブラック顔料が好適に用いられる。該ブランクインク顔料としては、カーボンブラック等が挙げられる。
【0126】
本発明のインクセットは、上記の他、ライトイエローインク組成物、ライトマゼンタインク組成物、ライトシアンインク組成物、ブルーインク組成物、ライトブラックインク組成物、グリーンインク組成物、ダークイエローインク組成物、オレンジインク組成物等を備えていてもよい。
【0127】
オレンジインク組成物としては、前記CIELAB色空間において定義される色相角が30°〜80°の範囲内であるものが好ましい。
【0128】
ブルーインク組成物としては、前記CIELAB色空間において定義される色相角が160°〜230°の範囲内であるものが好ましい。
【0129】
前記オレンジインク組成物の明度及びブルーインク組成物の明度は、それぞれマゼンタインク組成物の明度及びシアンインク組成物の明度よりも低いことが好ましい。
【0130】
前記オレンジインク組成物の彩度及びブルーインク組成物の彩度は、それぞれマゼンタインク組成物の彩度及びシアンインク組成物の彩度よりも高いことが好ましい。
【0131】
着色剤の含有量は、各インク組成物中、好ましくは0.1〜20重量%であり、さらに好ましくは0.5〜10重量%である。着色剤の含有量は、濃淡カラーインク組成物等のインク組成物の種類に応じて適宜調整される。
【0132】
前記クリアインク組成物及び/又はカラーインク組成物は、必要に応じてインクジェット記録用の水性インク組成物に一般的に用いられている溶媒をさらに含むことができる。そのような溶媒としては、2−ピロリドン、トリエタノールアミン、糖等が挙げられる。糖の具体例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類が挙げられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール、ソルビット、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース、等が挙げられる。ここで多糖類とは広義の糖を意味し、アルギン酸、α−シクロデキストリン、セルロース等自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式HOCH2(CHOH)nCH2OH(ここで、n=2〜5の整数を表す)で表わされる)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸等)、アミノ酸、チオ糖等が挙げられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビット等が挙げられる。また市販品としては、HS−300、500(登録商標林原商事)等を入手することができる。
【0133】
また、クリアインク組成物及び/又はカラーインク組成物は、助剤をさらに含むことができる。そのような助剤としては、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、耐擦性向上剤等が挙げられる。
【0134】
本発明のインクカートリッジは、上述のインクセットを収容したものである。
【0135】
さらに、本発明のインクジェット記録物の製造方法について、説明する。本発明のインクジェット記録物の製造方法では、上述のインクセットを用いて、各インク組成物を記録媒体に付着させて記録を行うものである。上述のインクセットを用いて印字することにより、発色性及び光沢性に優れた記録画像が得られる。特に、専用紙においてカラーインクの光沢性を著しく向上させることができる。カラーインク組成物による非印字部分にクリアインク組成物を印字することにより、該非印字部分の光沢性を向上させることができる。また、カラーインク組成物を均一に付着させることができ発色性が向上する。特に、普通紙において白ぬけを防止することができるとともに、色再現性が向上する。さらに、色再現性が向上するため、普通紙に付着させるカラーインク重量又はカラーインクの顔料含有量を低減させることができる。したがって、本方法によれば、専用紙における光沢性向上と普通紙における発色性向上とを同時に実現することができる。
【0136】
上記記録物の製造方法においては、記録媒体上におけるクリアインク組成物の各dutyが、カラーインク組成物の各dutyより小さいことが好ましい。少量のクリアインク組成物を印字することにより、より発色性を高めることができる。
【0137】
上記記録物の製造方法においては、記録媒体上におけるカラーインク組成物のdutyが目的duty値以下である部分に、該カラーインク組成物のduty値とクリアインク組成物のduty値との和が目的duty値以上となるように、前記クリアインク組成物を付着させることが好ましい。このように記録することにより、樹脂コート層を有する専用光沢紙(PM写真用紙等)を記録媒体として用いた場合に、特に記録画像の発色性及び光沢性に優れた記録物を得ることができる。該目的duty値は、40%であることが好ましい。このように記録することにより、低温・高湿度下におけるインクのあふれを防止することができる。
【0138】
あるいは、上記記録物の製造方法においては、記録媒体上におけるカラーインク組成物の各dutyとは無関係に、前記クリアインク組成物を一定のduty値により該記録媒体表面の各領域に付着させることが好ましい。このように記録することにより、樹脂コート層の無い普通紙を記録媒体として用いた場合に、特に記録画像の発色性に優れた記録物を得ることができる。特に、カラーインク組成物により記録がなされた記録媒体表面の各領域に対して、20%以下の一定のduty(例えばduty10%)によりクリアインク組成物を付着させることが好ましい。duty20%以下とすることにより、記録媒体の歪みやシワを有効に防止することができる。
【0139】
これらの記録物の製造方法を用いることにより、記録画像の発色性及び光沢性を兼ね備えた記録物を得ることができる。
【0140】
なお、上記記録物の製造方法においては、クリアインク組成物とインク組成物とを同一処理時に吐出させてもよい。ここで、「同一処理時」とは、1回の記録(1パス)内で、クリアインク組成物及びインク組成物の両者により、一の特定画像を形成するように処理するときをいう。したがって、両者を全く同時に吐出する場合の他、1パス内において、インク組成物を先に吐出した後、クリアインク組成物を吐出する場合、及び1パス内において、クリアインク組成物を先に吐出した後、インク組成物を後で吐出する場合も「同一処理時」に含まれる。
【0141】
また、上記記録物の製造方法においては、上述のクリアインク組成物と、カラーインク組成物とを、それぞれ記録媒体に付着させて記録を行い、次いで、前記ポリマー微粒子のガラス転移温度以上の温度にて記録面を加熱処理してもよい。加熱処理することによって、非印字部分及び低duty部分の光沢性を一層向上させることができる。
【0142】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何等限定されるものではない。
【0143】
(エマルジョンDの調整)
エチルアクリレート55部、メチルアクリレート37部、メタクリル酸6部、分子量調整剤としてチオグリコール酸オクチル3部、ポリビニルアルコール2.5部及びイオン交換水280部を攪拌混合して、単量体混合物の分散物を調整した。
【0144】
次に、攪拌機付き反応器にイオン交換水130部と過硫酸カリウム2部を仕込み、80℃に昇温し、上記単量体混合物の分散物を4時間かけて連続添加して重合させた。連続添加終了後、80℃で30分間反応を行った。
【0145】
次いで、仕込みのメタクリル酸と当モルの水酸化ナトリウムに相当する量の10%水酸化ナトリウム水溶液を反応器に添加し、さらに80℃で1時間熱処理した後に、適量のイオン交換水を加えて固形分濃度15%の樹脂を得た。該樹脂の酸価は40、pHは9.2であった。
(エマルジョンCの調整)
▲1▼ガラス製反応容器にジオキサン100gを入れ、これに無水硫酸11.8gを内温を25℃に保ちながら添加し、2時間攪拌して、無水硫酸−ジオキサン錯体を得た。
【0146】
▲2▼次に、スチレン/イソプレン/スチレン3元ブロック共重合体(10/80/10重量比、Mw=100000)100gのTHF溶液(濃度=15%)中に上記▲1▼で得られた錯体全量を、内温を25℃に保ちながら添加し、さらに2時間攪拌を続けた。
【0147】
▲3▼水1200g、水酸化ナトリウム7.1g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1gをフラスコに入れ、内温を40℃に保った。この中に、▲2▼の溶液全量を40℃に内温を保ちつつ1時間で滴下した。滴下後、40℃で2時間攪拌した後、減圧蒸留により、水を残しつつ溶剤を除去し、濃度15%のスルホン化ポリマーエマルジョンCを得た。固形分中のスルホン酸含量は1.2mmo1/gであった。
【0148】
得られたエマルジョンD中のポリマー微粒子について、ガラス転移温度Tg(JIS K6900に従い測定)、平均粒子径、重量平均分子量(Mw)、最低造膜温度(MFT)、濁度を測定したところ、Tg:25℃、平均粒子径:50nm以下、Mw:1.1万、MFT:15℃、濁度:30mg/L以下であった。なお、濁度は、濁度計(日本電色工業製WATER−ANALYZER2000)を用いて、セル幅10mmにて測定した。
【0149】
得られたエマルジョンC中のポリマー微粒子についても同様に測定したところ、Tg:25℃、平均粒子径:50nm、Mw:1万、MFT:15℃、濁度:30mg/L以下であった。
【0150】
下記の各組成物からなるクリアインク及びカラーインクを調製した。
上記において用いたポリエチレンイミンは、以下の化学式(1−1)で示されるものであり、重量平均分子量(Mw)は800のものである。
【0151】
【化7】
上記のクリアインク組成物の表面張力を協和界面科学社製CBVP−Zにより測定したところ、(1)〜(3)いずれも25〜35dyn/cmであった。
上記のカラーインク(4)〜(12)と、クリアインク(1)〜(3)を組み合わせて、表1に示すインクセットを作成した。
【0152】
【表1】
〔PM写真用紙を用いた光沢度試験〕
表1のインクセットについて、インクジェットプリンタ(セイコーエプソン株式会社製;MC−2000)を用いて、インクジェット専用紙(セイコーエプソン株式会社製;PM写真用紙)に対して、720×720dpiにて印刷を行った。記録画像及びインクの吐出安定性は良好であった。
【0153】
印刷パターンは、各カラーインク(ブラックインクを含む)の単色及び2種以上の混合色を合計のdutyが0%(非印字部)、10%、20%、40%、100%になるように調整したものを用いた。
【0154】
本発明における「duty」とは、下式で算出される値である。
【0155】
duty(%)=実印字ドット数/(縦解像度×横解像度)×100
(式中、「実印字ドット数」は単位面積当たりの実印字ドット数であり、「縦解像度」及び「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。100%dutyとは、画素に対する単色の最大インク重量を意味する。)
また、クリアインクを使用する場合には、
1.印字dutyが20%以下の部分にクリアインクを一律20%dutyで付着させる場合…クリア印字duty20%
2.印字dutyが40%以下の部分にクリアインクを一律40%dutyで付着させる場合…クリア印字duty40%
の両方を行った。
【0156】
得られたそれぞれの記録物の光沢度を次のようにして試験した。村上色材研究社製「GP−200」を用い、12V50W、入射光束絞り直径1mm、反射光絞り直径1.5mm、ND10フィルター、入射角度45度、煽り角度0度で、標準鏡面板を42.5として、光沢度の最高値を測定した。光沢度の最高値が高いほど、光沢付与性が高いことを示す。
【0157】
(評価基準)
A:最高光沢度が40以上
B:最高光沢度が30以上、40未満
C:最高光沢度が20以上、30未満
D:最高光沢度が10以上、20未満
E:最高光沢度が10未満
さらに、前記と同様な印刷方法で、ISO400で規定されている人物画像を印刷し、光沢の状態を目視で下記のように判定した。
【0158】
(評価基準)
優:均一で高い光沢感が得られる
良:ほぼ均一な光沢感が得られるが、一部光沢の低い部分が存在し、若干の違和感がある
不可:光沢が一定でなく、違和感がある
上記評価基準にて評価した結果を表2に示す。
【0159】
【表2】
表2に示すように、クリアインク(1)又は(2)を印字することにより、光沢性が向上した。さらに、低duty部分の光沢度と高duty部分の光沢度との差が軽減された。
〔普通紙を用いた発色性試験〕
表3に示すインクセットA2〜H2を用いて、インクジェットプリンタ(セイコーエプソン株式会社製;MC−2000)により、普通紙(Xerox4024)に対して、720×720dpiにて、カラーインク組成物を70%dutyで印字し、これとほぼ同時にクリアインクを10%dutyで印字し、記録物を得た。記録画像はいずれも良好であった。カラーインク及びクリアインクの吐出安定性はいずれも良好であった。
【0160】
【表3】
得られたそれぞれの記録物の光学濃度を測定した。光学濃度の測定は、グレタグ社製グレタグ・マクベスSPM50を用いて、D50光源、フィルターなし、視野角2°にて測定した。
【0161】
(評価基準)
A:着色されていない部分が目視により確認し難い
B:着色されていない部分が目視により容易に確認できる
〔普通紙を用いた彩度面積の測定〕
得られた記録物の光学濃度を測定した。光学濃度の測定は、グレタグ社製グレタグ・マクベスSPM50を用いて、D50光源、フィルターなし、視野角2°にて測定し、CIEで規定のL*a*b*表色系で、a=1,b=1からなる領域を面積1とした場合の彩度面積を求めた。
【0162】
上記評価基準にて評価した結果を表4に示す。
【0163】
【表4】
表4に示すように、クリアインク(1)又は(2)を備えたインクセットA2〜D2においては、普通紙での色抜けが防止され、記録画像の発色性が良好であった。
【0164】
また、クリアインク組成物を備えたインクセットA2〜D2においては、インクセットE2〜H2(比較例)に比べて、それぞれ彩度面積が約12%向上しており、色再現性に優れており、色抜けのない鮮明な画像が得られた。
【0165】
この彩度面積の向上は、YMCカラーインクセット及びYMCRVカラーインクセットの双方において認められた。
【0166】
特に、YMCRVカラーインクセットは、顔料固形分が低い(特にM,Cの量が少ない)ために粒状性に優れており、色再現性の向上と粒状性の向上を同時に実現していた。
【0167】
【発明の効果】
本発明のインクセット、インクカートリッジ、及びインクジェット記録物の製造方法によれば、記録画像の非印字部分及び低duty部分における光沢性に優れた高画質な画像を得ることができる。
【0168】
本発明のインクセットを用いることにより、特に、専用紙を用いた場合、カラーインク組成物による非印字部分及び低duty部分にクリアインク組成物を印字することができ、非印字部分及び低duty部分の光沢性を向上させることができる。
【0169】
また、普通紙を用いた場合の色再現性が著しく向上する。
【0170】
したがって、本発明のインクセットを用いることにより、光沢紙ムラのない良好な光沢の状態と、普通紙における発色性向上とを同時に実現することができる。
Claims (22)
- 水と、カチオン性樹脂と、ポリマー微粒子とを含み、かつ、着色剤を含まないクリアインク組成物と、少なくともイエローインク組成物と、マゼンタインク組成物と、シアンインク組成物とを備えるインクセットであって、
前記ポリマー微粒子は、クリアインク組成物中においてエマルジョンを形成し平均粒子径が70nm以下であり、
前記ポリマー微粒子は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体及びこれと共重合可能なその他の単量体をアルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物又は共重合性界面活性剤の存在下で重合して得られる共重合体であるインクセット。 - さらに、色相角が前記イエローインク組成物及び前記マゼンタインク組成物の混合色の色相角であるレッドインク組成物を備える請求項1記載のインクセット。
- さらに、色相角が前記マゼンタインク組成物及び前記シアンインク組成物の混合色の色相角であるバイオレットインク組成物を備える請求項1又は2記載のインクセット。
- さらに、ブラックインク組成物を備える請求項1〜3のいずれかに記載のインクセット。
- 前記共重合体は、塩基によってpHが調整されている請求項1〜4のいずれかに記載のインクセット。
- 前記塩基が無機塩基である請求項5記載のインクセット。
- 前記無機塩基が、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物である請求項6記載のインクセット。
- 前記共重合体の酸価が40以下である請求項1〜7のいずれかに記載のインクセット。
- 前記アルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物が、ビニルアルコール系重合体である請求項1〜8のいずれかに記載のインクセット。
- 前記エチレン性不飽和カルボン酸単量体が、アクリル酸又はメタクリル酸である請求項1〜9のいずれかに記載のインクセット。
- 前記エチレン性不飽和カルボン酸単量体と共重合可能なその他の単量体が、エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体である請求項1〜10のいずれかに記載のインクセット。
- 前記ポリマー微粒子の重量平均分子量(Mw)が8000以上、2万以下である請求項1〜11のいずれかに記載のインクセット。
- 前記ポリマー微粒子の最低造膜温度(MFT)が20℃以下である請求項1〜12のいずれかに記載のインクセット。
- 前記ポリマー微粒子の含有量がクリアインク組成物中0.1重量%以上、5.0重量%以下である請求項1〜13のいずれかに記載のインクセット。
- 前記カチオン性樹脂は、アミノ基含有樹脂である請求項1〜14のいずれかに記載のインクセット。
- 前記カチオン性樹脂は、ポリエチレンイミンである請求項1〜14のいずれかに記載のインクセット。
- 前記ポリエチレンイミンの重量平均分子量(Mw)が10万以下である請求項16又は17記載のインクセット。
- 前記カチオン性樹脂の含有量がクリアインク組成物中0.1重量%以上、30.0重量%以下である請求項1〜18のいずれかに記載のインクセット。
- 前記クリアインク組成物の表面張力が15dyn/cm以上、45dyn/cm以下である請求項1〜19のいずれかに記載のインクセット。
- 請求項1〜20のいずれかに記載のインクセットを収容したインクカートリッジ。
- 請求項1〜20のいずれかに記載のインクセットを用いて、各インク組成物を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録物の製造方法。
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