JP4296433B2 - 入力制御装置および入力制御プログラム - Google Patents
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A.第1実施形態
(1)構成
図1は本発明の第1実施形態による入力制御装置を備えた電子ギターの要部構成を示すブロック図である。この図において、ピッチ抽出部P1〜P6は、各弦に対応して設けられ、入力波形POの周期計測に必要な各種信号を発生してCPU100に供給する。入力波形POとは、電子ギター本体(不図示)の各弦毎に配設されるピックアップコイルから出力される波形信号を指す。ピッチ抽出部P1〜P6は、それぞれ構成要素2〜14から構成される。
次に、図3〜図8を参照して第1実施形態の動作を説明する。以下では、最初にメインルーチンの動作について説明した後、INTa割込み処理、INTb割込み処理およびn弦処理の各動作について説明する。
上記構成による電子ギターに電源が投入されると、CPU100は図3に図示するメインルーチンを実行してステップSA1に処理を進め、RAM103に設けられる各種レジスタ・フラグ類をゼロリセットしたり、あるいは初期値セットするイニシャライズを行った後、ステップSA2に処理を進める。ステップSA2では、処理対象となる弦を指定するポインタnに「1」をセットする。次いで、ステップSA3では、ポインタnの値で指定される弦の状態に応じた演奏情報を発生して音源104に与えるn弦処理を実行する。n弦処理の詳細については後述する。
次に、図4を参照してINTa割込み処理の動作を説明する。上述のメインルーチン実行中にピッチ抽出部側から割込み信号INTaが供給されると、CPU100は図4に図示するINTa割込み処理を実行してステップSB1に処理を進める。ステップSB1では、クリア信号CLaを発生してピッチ抽出部のフリップフロップ(FF)8をリセットすると共に、割込み信号INTaの発生タイミングを計時するカウンタの値を読み込む。
次に、図5〜図6を参照してINTb割込み処理の動作を説明する。前述のメインルーチン実行中にピッチ抽出部側から割込み信号INTbが供給されると、CPU100は図5に図示するINTa割込み処理を実行してステップSC1に処理を進める。ステップSC1では、クリア信号CLbを発生してピッチ抽出部のフリップフロップ(FF)9をリセットすると共に、割込み信号INTbの発生タイミングを計時するカウンタの値を読み込む。続いて、ステップSC2では、カウンタ値読み込みが1回目でないか否かを判断する。カウンタ値の読み込みが初回であると、その判断結果は「NO」になり、後述するステップSC7に進む。
次に、図7〜図8を参照してn弦処理の動作を説明する。上述したメインルーチンのステップSA3(図3参照)を介して本処理が実行されると、CPU100は図7に図示するステップSD1に進み、ポインタnの値に対応したピッチ抽出部Pn(n=1〜6)のラッチ回路14から入力波形データDATAを取り込み、RAM103のバッファエリアに格納する。続いて、ステップSD2では、フラグDANGENFが「0」であるか否か、すなわち前述したように、ピッキング音が生じている状態(DANGENF=1)あるいはタッチ音が生じている状態(DANGENF=0)のいずれであるかを判断する。
この場合、ステップSD6の判断結果が「NO」になり、図8に図示するステップSD11に進む。ステップSD11では、フラグTOUCHFが「1」であるか否か、すなわち弾弦(ピッキング)に先行したフレット操作で生じるタッチ音からピッチ抽出済みの場合(フラグTOUCHF=1)、あるいは弾弦で生じたピッキング音からピッチ抽出する場合(フラグTOUCHF=0)のいずれであるかを判断する。以下、タッチ音からピッチ抽出済みの場合と、弾弦で生じたピッキング音からピッチ抽出する場合とに分けて動作を説明する。
タッチ音からピッチ抽出し終えていると、上記ステップSD11の判断結果が「YES」になり、ステップSD12に進む。ステップSD12では、フラグTIME1Fが「1」であるか否か、すなわち弾弦によりフラグDANGENFが「1」となった状態下で、前述のINTa割込み処理(図4参照)が適正に周期計測を行ったかどうかを判断する。INTa割込み処理が適正に周期計測できず、フラグTIME1Fが「0」であると、ここでの判断結果は「NO」になり、後述のステップSD17に処理を進める。
弾弦で生じたピッキング音からピッチ抽出する場合には、上記ステップSD11の判断結果が「NO」になり、ステップSD18に進む。ステップSD18では、フラグTIME1Fが「1」であるか否か、すなわち弾弦によりフラグDANGENFが「1」となった状態下で、前述のINTa割込み処理(図4参照)が適正に周期計測を行ったかどうかを判断する。INTa割込み処理が適正に周期計測できず、フラグTIME1Fが「0」であると、判断結果は「NO」になり、前述のステップSD17を介して本処理を完了させる。
さて、以上のようにして音源104が発音を開始した後に本処理が実行されると、前述したステップSD6(図7参照)の判断結果が「YES」になり、ステップSD7に処理を進め、入力波形データDATAの波形レベルが所定値V2以下であるか否かを判断する。入力波形データDATAの波形レベルが所定値V2以下であると、判断結果は「YES」になり、ステップSD8に進み、音源104に消音を指示する。そして、ステップSD9では、消音に応じてフラグONFをゼロリセットして本処理を終える。これに対し、入力波形データDATAの波形レベルが所定値V2を超えていると、上記ステップSD7の判断結果は「NO」となり、ステップSD10に進み、波形読み出し周波数を一定にして持続音発音させる周波数制御を音源104に指示して本処理を完了させる。
次に、図9〜図13を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態の構成は、前述した第1実施形態の構成(図1参照)において、波形ゼロクロス毎に計時して入力波形POの半周期を計測するカウンタcを新たに設けたものである。
図9を参照して第2実施形態によるINTa割込み処理の動作を説明する。前述した第1実施形態と同様、メインルーチン実行中にピッチ抽出部側から割込み信号INTaが供給されると、CPU100は図9に図示するINTa割込み処理を実行してステップSE1に処理を進める。ステップSE1では、クリア信号CLaを発生してピッチ抽出部のフリップフロップ(FF)8をリセットすると共に、割込み信号INTaの発生タイミングを計時するカウンタaの値を読み込む。続いて、ステップSE2では、カウンタ値読み込みが1回目でないか否かを判断する。ここで、カウンタ値の読み込みが初回であると、判断結果は「NO」になり、後述するステップSE7に進む。
次に、図10〜図11を参照して第2実施形態によるINTb割込み処理の動作を説明する。第1実施形態と同様、メインルーチン実行中にピッチ抽出部側から割込み信号INTbが供給されると、CPU100は図10に図示するINTb割込み処理を実行してステップSF1に処理を進める。ステップSF1では、クリア信号CLbを発生してピッチ抽出部のフリップフロップ(FF)9をリセットすると共に、割込み信号INTbの発生タイミングを計時するカウンタbの値を読み込む。続いて、ステップSF2では、カウンタ値読み込みが1回目でないか否かを判断する。カウンタ値の読み込みが初回であると、判断結果は「NO」になり、後述するステップSF7に進む。
次に、図12〜図13を参照して第2実施形態によるn弦処理の動作を説明する。第1実施形態と同様、メインルーチンのステップSA3(図3参照)を介して本処理が実行されると、CPU100は図12に図示するステップSG1に進み、ポインタnの値に対応したピッチ抽出部Pn(n=1〜6)のラッチ回路14から入力波形データDATAを取り込み、RAM103のバッファエリアに格納する。続いて、ステップSG2では、フラグDANGENFが「0」であるか否か、すなわちピッキング音が生じている状態(DANGENF=1)あるいはタッチ音が生じている状態(DANGENF=0)のいずれであるかを判断する。
この場合、ステップSG6の判断結果が「NO」になり、図13に図示するステップSG11に進む。ステップSG11では、フラグTOUCHFが「1」であるか否か、すなわち弾弦操作に先行したフレット操作で生じるタッチ音からピッチ抽出済みの場合(フラグTOUCHF=1)、あるいは弾弦で生じたピッキング音からピッチ抽出する場合(フラグTOUCHF=0)のいずれであるかを判断する。以下、タッチ音からピッチ抽出済みの場合と、弾弦で生じたピッキング音からピッチ抽出する場合とに分けて動作を説明する。
タッチ音からピッチ抽出し終えていると、上記ステップSG11の判断結果が「YES」になり、ステップSG12に進む。ステップSG12では、フラグTIME1Fが「1」、つまりINTa割込み処理(図9参照)が適正に実行されたかどうかを判断する。INTa割込み処理が適正に実行されていると、判断結果は「YES」になり、ステップSG13に進むが、INTa割込み処理が適正に実行されていなければ、判断結果は「NO」になり、ステップSG14に進む。
弾弦で生じたピッキング音からピッチ抽出する場合には、上記ステップSG11の判断結果が「NO」になり、ステップSG20に進む。ステップSG20では、フラグTIME1Fが「1」であるか否か、すなわち弾弦によりフラグDANGENFが「1」となった状態下で、前述のINTa割込み処理(図9参照)が適正に周期計測を行ったかどうかを判断する。INTa割込み処理が適正に周期計測できず、フラグTIME1Fが「0」であると、判断結果は「NO」になり、前述のステップSG19を介して本処理を完了させる。
音源104が発音を開始した後に本処理が実行されると、前述したステップSG6(図12参照)の判断結果が「YES」になり、ステップSG7に処理を進め、入力波形データDATAの波形レベルが所定値V2以下であるか否かを判断する。入力波形データDATAの波形レベルが所定値V2以下であると、判断結果は「YES」になり、ステップSG8に進み、音源104に消音を指示する。そして、ステップSG9では、消音に応じてフラグONFをゼロリセットして本処理を終える。これに対し、入力波形データDATAの波形レベルが所定値V2を超えていると、上記ステップSG7の判断結果は「NO」となり、ステップSG10に進み、波形読み出し周波数を一定にして持続音発音させる周波数制御を音源104に指示して本処理を完了させる。
次に、図14〜図15を参照して第3実施形態について説明する。第3実施形態の構成は、図14に図示するように、前述した第1実施形態の構成(図1参照)にフレットスイッチ200を追加したものである。フレットスイッチ200は、各フレット位置に各弦毎に設けられるオンオフスイッチであり、フレット操作された場合にオン信号を発生してCPU100に供給する。CPU100では、フレットスイッチ200から供給されるオン信号に応じて、弦を指で抑えて音高指定するフレット操作を検出する。
これに対し、第3実施形態によるINTb割込み処理では、第1実施形態のステップSC8に替えて、図15に図示するステップSC100を設け、上記フレットスイッチ200がオン操作されたか否か、つまりフレット操作によるタッチ音が生じている状態であるかどうかを判断するようになっている。
100 CPU
102 ROM
103 RAM
104 音源
105 サウンドシステム
Claims (6)
- 弾弦に先行して行われるフレット操作に応じて発生するタッチ音の周期を検出するタッチ周期検出手段と、
弾弦に応じて発生するピッキング音の周期を検出するピッキング周期検出手段と、
前記タッチ周期検出手段により検出された周期と前記ピッキング周期検出手段により検出された周期とが略一致した場合に、その略一致した周期に対応した音高の楽音の発音を指示する発音指示手段と
を具備することを特徴とする入力制御装置。 - 弾弦に先行して行われるフレット操作に応じて発生するタッチ音の周期を検出するタッチ周期検出手段と、
弾弦に応じて発生するピッキング音の半周期を検出するピッキング周期検出手段と、
前記ピッキング周期検出手段により検出されたピッキング音の半周期を2倍した推定周期が、前記タッチ周期検出手段により検出されたタッチ音の周期に略一致した場合に、その推定周期に対応した音高の楽音の発音を指示する発音指示手段と
を具備することを特徴とする入力制御装置。 - 前記タッチ周期検出手段は、振幅が所定レベル未満の入力波形を、弾弦に先行して行われるフレット操作に応じて発生するタッチ音として周期検出することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の入力制御装置。
- 前記ピッキング周期検出手段は、振幅が所定レベル以上の入力波形を、弾弦に応じて発生するピッキング音として周期検出することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の入力制御装置。
- 前記タッチ周期検出手段は、フレット操作を検出するフレット操作検出手段を備え、このフレット操作検出手段がフレット操作を検出した状態で入力される波形を、弾弦に先行して生じるタッチ音として周期検出することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の入力制御装置。
- 弾弦に先行して行われるフレット操作に応じて発生するタッチ音の周期を検出するタッチ周期検出処理と、
弾弦に応じて発生するピッキング音の周期を検出するピッキング周期検出処理と、
前記タッチ周期検出処理にて検出された周期と前記ピッキング周期検出処理により検出された周期とが略一致した場合に、その略一致した周期に対応した音高の楽音の発音を指示する発音指示処理と
をコンピュータで実行させることを特徴とする入力制御プログラム。
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