JP4295007B2 - バックドア開閉システム - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、パワーバックドア開閉システムに関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
従来のワンボックスタイプのバン、ワゴン車等においては、跳ね上げ式のバックドアが採用されており、このバックドアを開放するとドアの高さが2mを超える場合がある。このような場合においては、身長が低い者はバックドアに手が届かないことがあり、また、例えば車体後方に段差があるなどの地形的な問題があるときはバックドアに手が届かないことがあった。
【0003】
これに対して、モータスイッチを操作することにより、バックドアと車体を連結するガススプリングの基部を所定位置まで下降させるバックドア装置があった。この装置では、モータスイッチの操作により手の届く高さまでバックドアを自動的に下降させることができ、その後手動でドア閉めを完了することができる。しかし、この装置においては、バックドアの下降停止位置を変更することができないため、バックドアの下降途中の任意の位置(開度)で、バックドアを停止させることができなかった。
【0004】
このような問題を解決するために、予め開閉体を停止させたい位置を記憶させた後、開閉体を駆動する駆動手段の電流波形を整形したパルス信号をカウントすることにより開閉体の位置を検出して、停止位置に達すると開閉体を停止させるという開度調整装置があった。この装置では所望の位置で開閉体を停止することができるものの、開閉体の下降の前に予め停止位置を決めなければならないため開閉体の下降中に任意のタイミング、位置で停止させることはできず、また、エンコーダなどのパルス信号発生手段をモータに設ける必要があるためコストアップにつながっていた。
【0005】
【特許文献】
実開平5−1533号
特開昭63−289187号公報
【0006】
【発明の目的】
そこで本発明の目的は、身長が低い者であっても、又は、車体後方に段差があるなどの地形的な問題があるときであってもバックドアの操作を行うことができ、任意のタイミング、位置でバックドアを停止させることができ、かつ、パルス信号を発生させるための装備が不要であってコストダウンを図ることができるバックドア開閉システムを提供することにある。
【0007】
【発明の概要】
本発明のバックドア開閉システムにおいては、開状態のバックドアを閉方向に駆動するモータ駆動のドア閉止機構と、モータをオンオフ制御するモータオンオフスイッチと、モータを一時的にオン状態としてバックドアを閉方向に駆動する一時駆動スイッチとを有し、モータオンオフスイッチはオン時にバックドアを閉方向に駆動すること、及び、一時駆動スイッチは触れるとオン状態となり、所定時間経過後に自動的にオフ状態となるタイマースイッチであることを特徴としている。
【0008】
一時駆動スイッチは、開放時のバックドアの位置より下方の車体(ボディ)上に位置していることが好ましい。
【0010】
【発明の実施形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照しつつ詳しく説明する。本実施形態に係るバックドア開閉システムは、図1に示すように車体10の後面にヒンジ(不図示)により上下方向に回動可能に結合されたバックドア11を開閉するものであり、モータ31、タッチセンサ50、ストップ解除スイッチ51、ストップ解除センサ52、ドア開度検出センサ53、一時駆動スイッチ60を有する。
【0011】
バックドア11の左右両端部と車体10との間には、ガスダンパー12が設けられている。このガスダンパー12は、バックドア11を閉じると短縮され、バックドア11を開くと伸張するように、その両端部が車体10とバックドア11のそれぞれに枢着されている。このガスダンパー12は、バックドア11を開くときに内部のガス圧によってバックドア11を上方に付勢し、これによりバックドア11の開動作(バックドア11を上方に開く動作)の操作力を軽減することができる。
【0012】
なお、ガスダンパー12の付勢力が働くのはバックドア11の開度(開放角度)が図1(b)のXの範囲内としてある。バックドア11の開く範囲は、開度が大きい側のXの範囲と、開度が小さい側のYの範囲とに分けられ、Yの範囲ではバックドアが自重で閉まり、Xの範囲ではバックドアは自重で閉まらずかつガスダンパー12により開方向に付勢される。
【0013】
図1(b)に示すように、バックドア11の左右の一端(図示例では左端)には、リンク部材(駆動部材)20の一端部が軸20aで枢着され、このリンク部材20の他端部は、車体10後部の左側面10aに設けられた駆動部30に結合されている。駆動部30は、リンク部材20を介してバックドア11の閉動作(バックドア11を下方に閉じる動作)の操作力を軽減する。
【0014】
駆動部30は、図2、図3に詳細を示すように、モータ31、支持板32、2段歯車34、セクタギヤ35、押さえ板36、揺動アーム(駆動部材)37及び押さえ部材39を有する。また、ドア閉止機構は、駆動部30、揺動アーム37、リンク部材20を有する。
【0015】
モータ31は、電源45から供給される電力によって、回転軸31a及びこの先端に同軸固定された歯車31bを回転するものである。このモータ31内部には、モータ31から揺動アーム37への伝達経路を連結もしくは切り離すためのクラッチ(不図示)が設けられている。このクラッチにより、モータ31から揺動アーム37、リンク部材20を経てバックドア11へのトルクの伝達の許容又は遮断が選択可能となる。クラッチは、これに接続された制御装置46によりオン状態とされるとモータ31から揺動アーム37への伝達経路を連結して、モータ31から揺動アーム37へのトルクの伝達を許容し、オフ状態とされるとモータ31から揺動アーム37への伝達経路を切り離して、モータ31から揺動アーム37へのトルクの伝達が遮断する。
【0016】
歯車31bは、支持板32の上部に設けられた孔部32aを通り2段歯車34の原動側歯車34aと噛合している。原動側歯車34aと同心の従動側歯車34bはセクタギヤ35と噛合しており、歯車31bの回転とセクタギヤ35の回動とが所定の速度比をなすように、原動側歯車34aと従動側歯車34bの歯数が設定されている。支持板32は、孔部32aの図3の下方に、支持軸32bと、自由回転軸32cとを有しており、孔部32aの周囲に設けたねじ孔32f、32g、32hからモータ31のハウジングのねじ受け部31d、31e、31fにそれぞれ螺合させたねじ33a、33b、33cによって、モータ31に固定されている。
【0017】
2段歯車34は、支持板32の支持軸32bに回転自在に支持され、支持軸32bの先端は押さえ板36の中央部に設けた孔部36aに圧入固定されている。一方、セクタギヤ35の回転中心孔35bには、支持板32に回転自在に支持されている自由回転軸32cのセレーション部32dが圧入固定されている。自由回転軸32cは、セレーション部32dと非円形断面部32eとを有しており、その非円形断面部32eが押さえ板36の下部に設けた孔部36bを貫通し、揺動アーム37の非円形孔37aに嵌合している。従って、セクタギヤ35の回転は、自由回転軸32cを介して揺動アーム37に伝達される。揺動アーム37は、その先端部に外方に突出するピン37bを備えている。このピン37bは、一端部を軸20aでバックドア11に枢着したリンク部材の他端部に設けた孔部20b内を回動可能に貫通している。
【0018】
このような構成の駆動部30においては、クラッチがオン状態でモータ31を駆動(モータON)すると、歯車31bが回転軸31aとともに回転する。すると、歯車31bと噛合した2段歯車34が連れ回り、原動側歯車34aと従動側歯車34bの歯数により決められる所定の速度でセクタギヤ35が回動し、セクタギヤ35と一体となって揺動アーム37が回動する。図2の矢印に示すように揺動アーム37を下方向に回動すると、これに連結されたリンク部材20が所定の軌跡を描いて移動し、これに伴ってバックドア11の閉動作が行われる。
【0019】
一方、モータ31の駆動を停止(モータOFF)し、かつ、クラッチをオフ状態とすると、使用者は手動によりバックドア11の閉動作を行うことができる。一方、バックドア11の中間開状態でクラッチをオンすると、バックドア11はその開状態に保持される。
【0020】
つづいて、図1及び図2を参照しつつ、タッチセンサ(モータオンオフスイッチ)50、ストップ解除スイッチ(クラッチスイッチ)51、ストップ解除センサ(クラッチスイッチ)52、ドア開度検出センサ(検知手段)53、一時駆動スイッチ60について説明する。
【0021】
バックドア11の後面11aの最下部中央にはタッチセンサ50が設けられている。タッチセンサ50は、電源45及び制御装置46に接続されており、使用者が触れることによりクラッチをオン状態にするための信号を制御装置46に送ることができる。タッチセンサ50は、使用者が触れ続けている間はモータのオン状態を持続することができるが、使用者がセンサから手を離すとモータはオフ状態にもどる。なお、タッチセンサ50は、後面11aの任意の位置に配置することができる。
【0022】
一方、バックドア11の下端面11bにはストップ解除スイッチ51が設けられ、後面11aの下部であってタッチセンサ50の上方にはストップ解除センサ52が設けられている。ストップ解除スイッチ51及びストップ解除センサ52は制御装置46に接続されており、ストップ解除スイッチ51を使用者が押す又はストップ解除センサ52に使用者が触れることにより、クラッチをオフ状態にするための信号が制御装置46に送られる。なお、ストップ解除スイッチ51は下端面11bの任意の位置(バックドア11の全開状態において使用者が触れることができる任意の位置)に、ストップ解除センサ52は後面11aの任意の位置(バックドア11の中間開状態において使用者が触れることができる任意の位置)に配置することができる。また、ストップ解除スイッチ51及びストップ解除センサ52の一方のみを設けてもよい。
【0023】
さらに、車体10後部の左側面10aにはドア開度検出センサ53が配置され、右側面の対応する箇所にはドア開度検出センサ53に向けて赤外線を出射する発光部54が設けられている。ドア開度検出センサ53は、バックドア11がYの範囲にあるときに発光部54からの赤外光が揺動アーム37により遮断されるように揺動アーム37の下方に配置されている。ドア開度検出センサ53は、赤外センサのほか、揺動アーム37との間で電磁スイッチを形成するようなものでもよい。例えば、弾性を有する金属切片と端子との接触によってオン状態となるスイッチを、揺動アーム37の回転中心付近に配置する。このスイッチは、バックドア11の開度がXの範囲にあるときは揺動アーム37により金属切片が端子に押圧されてスイッチがオンとなる。一方、揺動アーム37の回転中心付近には切り欠き部が設けてあって、バックドア11の開度がYの範囲にあるときは金属切片は切り欠き部に入るため金属切片は端子に接触せず、スイッチはオフ状態となる。なお、ドア開度検出センサ53は、駆動部30が右側面10bに設けられたときは右側面10bに設けてもよい。
【0024】
制御装置46に接続されたドア開度検出センサ53は、Yの範囲において発光部54から出射された赤外線が検知できないとオフ状態となって、制御装置46に対してクラッチをオフ状態とするための信号を送る。ドア開度検出センサ53がオフ状態であるときは、上述のストップ解除スイッチ51、ストップ解除センサ52及びドア開度検出センサ53を操作してもクラッチの状態は変化しない。
【0025】
左側面10aのドア開度検出センサ53の下方には一時駆動スイッチ60が配置されている。一時駆動スイッチ60は電源45及び制御装置46に接続されたタイマースイッチであり、使用者が一時駆動スイッチ60を押すと、予め設定した時間(所定時間)だけモータ31が駆動され、かつ、クラッチがオン状態となってバックドア11が閉じる方向に移動する。その設定時間が経過すると、自動的にモータ31を停止させてバックドア11が停止する。バックドア11が移動する時間は車体出荷時に設定しておくのが好ましいが、用途等に応じて使用者が再設定することができる。本実施形態においては1秒に設定してあるが、任意の時間に設定することができる。また、一時駆動スイッチ60は、身長の低い使用者であっても手の届く範囲であれば任意の位置に配置することができ、開放時のバックドアの位置より下方に位置することが好ましい。また、左側面10a、右側面10bのほか車体外面に配置してもよい。さらに、一時駆動スイッチ60は、使用者が触れている間だけオン状態であるタッチセンサであってもよい。
【0026】
このように一時駆動スイッチ60を設けることによって、身長が低い者であっても、又は、車体後方に段差があるなどの地形的な問題があるときであってもバックドアの操作を行うことができる。また、バックドアの閉動作において、任意のタイミング、位置でバックドアを停止させることができる。さらに、パルス信号を発生させるための装備が不要であるため、コストダウンを図ることができる。
【0027】
つぎに、図4を参照しつつ、以上のように構成されたバックドア開閉システムの動作について説明する。
(1)開動作
まず、使用者(運転者、同乗者など)は、全閉状態のバックドア11(ステップS100)を手動で開く(ステップS101)。バックドア11の開度が図1(b)のYの範囲内ではモータ及びクラッチはオフ状態であり、かつ、ガスダンパー12による上方への付勢力が働かないため使用者はアシストなしにバックドア11を開かなければならない。ここで、図4において、●はモータがオン状態であること、○はモータがオフ状態であること、▲はクラッチがオン状態であること、及び、△はクラッチがオフ状態であることを示している。
【0028】
バックドア11の開度がXの範囲に入ると、ガスダンパー12による上方への付勢力が働くとともに、発光部54からドア開度検出センサ53への赤外光を遮っていた揺動アーム37が上方に移動するためドア開度検出センサ53がオン状態となる(ステップS102でYES)。一方、バックドア11の開度がYの範囲にある間は、発光部54からドア開度検出センサ53への赤外光は揺動アーム37により遮られるため、ドア開度検出センサ53はオフ状態であって(ステップS102でNO)モータ及びクラッチはオフ状態のままである。
【0029】
バックドア11の開度がXの範囲に入った後、使用者がタッチセンサ50に触れると(ステップS103でYES)、タッチセンサ50から制御装置46に信号が送られてクラッチがオン状態となる(ステップS104)。このときモータはオフ状態であるため、開動作中のバックドア11は強制的に停止される。なお、開動作中に使用者がタッチセンサ50に触れないと(ステップS103でNO)、強制停止されることなくバックドア11は全開状態に至る(ステップS108)。
【0030】
開動作の途中で停止されたバックドア11を再び開動作可能とするには(ステップS105でYES)、ストップ解除スイッチ51を押し込む又はストップ解除センサ52に触れる(ステップS106)ことにより制御装置46に信号を送ってクラッチをオフ状態にする。すると、バックドア11は使用者による開動作が可能な通常ドア状態となる(ステップS107)。さらに、使用者が開動作中にバックドア11を停止したい場合は再びタッチセンサ50に触れればよく、ストップ解除スイッチ51を押し込む又はストップ解除センサ52に触れることにより再度通常ドア状態にもどすことができる(ステップS103〜S107のループ)。
【0031】
(2)閉動作
まず、開動作の途中でバックドア11を停止した後に、バックドア11の閉動作を行う場合(ステップS105でNO)の動作について説明する。
【0032】
使用者は自力でバックドア11を閉めることもできるが、駆動部30によるアシストを受けて閉動作を行うこともできる。
駆動部30によるアシストを受けるには(ステップS110でNO)、タッチセンサ50に触れ続けることで(ステップS111)閉動作を行えばよい。タッチセンサ50は、使用者が触れることにより制御装置46に信号を送ってクラッチをオン状態とし、電源45に信号を送ってモータ31のオン状態を保持する。すなわち、アシストユニットとしてのモータ31及びクラッチが作動する(ステップS112)。
【0033】
アシストを受けつつ閉動作をしている途中で使用者がタッチセンサ50から手を離すと(ステップS113でYES)、クラッチはオン状態で保持される一方モータ31は停止するため、バックドア11は強制的に停止される(ステップS104)。この後、バックドア11の開動作に移る場合はストップ解除スイッチ51を押す又はストップ解除センサ52に触れればよい(ステップS105でYES→ステップS106→ステップS107)。一方、アシストを受けた閉動作を継続する場合は、再びタッチセンサ50を押しながら(ステップS111)閉動作を行えばよい。
【0034】
一方、タッチセンサ50を押しつづけてアシストを受けつつ閉動作を続ける(ステップS113でNO)場合は、バックドア11がXの範囲内にある間(ステップS114でYES)はタッチセンサ50を押しつづけることによりアシストを受けつつ閉動作を続けることができる。しかし、バックドア11がYの範囲内に入ると(ステップS114でNO)、モータ31及びクラッチはオフ状態となる(ステップS117)ため、アシストは受けられなくなり、使用者は自力で閉動作を行うことになる(ステップS118)。このため、Yの範囲では、手動で軽量かつスムーズなドア閉じを行うことができる。
【0035】
また、開動作の途中でバックドア11を停止した後に、アシストを受けずにバックドア11の閉動作を行う場合(ステップS110でYES)は、使用者がストップ解除スイッチ51を押す又はストップ解除センサ52に触れる(ステップS115)ことにより制御装置46に対して信号を送られてクラッチはオフ状態となる。この状態では、モータ31もオフ状態であって、使用者は全閉状態まで自力で閉動作を行うことができる(ステップS116〜S118)。
【0036】
つぎに、バックドア11が全開の状態(ステップS108)からバックドア11の閉動作(ステップS109)を行う場合の動作について説明する。この場合も使用者は自力でバックドア11を閉めるか、駆動部30によるアシストを受けつつ閉動作を行うかを選択することができる。
【0037】
駆動部30によるアシストを受けるには(ステップS120でNO)、タッチセンサ50を触れることが必要となる。タッチセンサ50に触れることができる場合(ステップS121でYES)には、タッチセンサ50に触れる(ステップS111)と、アシストユニットとしてのモータ31及びクラッチが作動するため、使用者はアシストを受けつつ閉動作を行うことができる(ステップS112)。
【0038】
一方、タッチセンサ50に触れることができない場合(ステップS121でNO)には、一時駆動スイッチ60を操作することによってバックドア11を徐々に閉止させることができる。すなわち、使用者が一時駆動スイッチ60を押すと、予め定めた設定時間(本実施形態では1秒間)だけモータ31が駆動されることによって、設定時間によって定まる開度分だけ自動的にバックドア11が閉じる方向に移動する(ステップS122)。この設定時間が経過すると、モータ31が自動的に停止してバックドア11の閉動作も停止される(ステップS123)。
【0039】
このように上記設定時間だけバックドア11を閉じても依然として使用者がタッチセンサ50に触れることができない場合は、再び一時駆動スイッチ60を操作することによってバックドア11の閉動作をさらに行うことができる。この動作は繰り返し行うことができる。
【0040】
また、バックドア11が全開の状態(ステップS108)からアシストを受けずにバックドア11の閉動作を行う場合(ステップS120でYES)は、モータ31及びクラッチはともにオフ状態であるため、使用者は自力で閉動作を行うことができる(ステップS130)。
【0041】
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、開放時のバックドアの位置より下方に位置し、所定時間経過後にオフ状態となるタイマースイッチからなる一時駆動スイッチによりバックドアを所定時間だけ駆動することができるため、身長が低い者であっても、又は、車体後方に段差があるなどの地形的な問題があるときであってもバックドアの操作を行うことができ、任意のタイミング、位置でバックドアを停止させることができ、かつ、パルス信号を発生させるための装備が不要であってコストダウンを図ることができるバックドア開閉システムを提供することができる。また、バックドアに設置されたセンサ又はスイッチの操作に連動してバックドアの閉移動を開始し、センサ操作時間がバックドア閉移動時間に等しいため、閉操作に違和感がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るバックドア開閉システムを備える車体後方の斜視図であり、(a)はバックドアが閉じた状態を、(b)はバックドアが開いた状態を示す。
【図2】本発明の実施形態に係るバックドア開閉システムを備える車体後方の側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るバックドア開閉システムの駆動部の分解斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係るバックドア開閉システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 バックドア
20 リンク部材(駆動部材)
31 モータ
35 セクタギヤ
37 揺動アーム(駆動部材)
50 タッチセンサ(モータオンオフスイッチ)
51 ストップ解除スイッチ(クラッチスイッチ)
52 ストップ解除センサ(クラッチスイッチ)
53 ドア開度検出センサ(検知手段)
60 一時駆動スイッチ

Claims (2)

  1. 開状態のバックドアを閉方向に駆動するモータ駆動のドア閉止機構と、
    前記モータをオンオフ制御するモータオンオフスイッチと、
    前記モータを一時的にオン状態として前記バックドアを閉方向に駆動する一時駆動スイッチと、
    を有し、
    前記モータオンオフスイッチは、オン時に前記バックドアを閉方向に駆動すること;及び
    前記一時駆動スイッチは触れるとオン状態となり、所定時間経過後に自動的にオフ状態となるタイマースイッチであること;
    を特徴とするバックドア開閉システム。
  2. 前記一時駆動スイッチは、開放時の前記バックドアの位置より下方の車体上に配置されている請求項1記載のバックドア開閉システム。
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