JP4294666B2 - 建物内光伝送路の敷設方法 - Google Patents

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本発明は、建物内光伝送路の敷設方法に係り、特に、既設建物内に主幹線光ケーブルから引き込まれ、建物内の各戸に配線される建物内光伝送路の敷設方法に関する。
近年、インターネットなどの普及に伴って、高速大容量の通信伝送路は必須の要件となりつつある。また、従来このような大容量通信伝送路が必要なかった中小の事務所ビルあるいは集合住宅などにおいてもその必要性が増してきている。これらの通信伝送路は、LAN(Local Area Network)の利用等を目的として光ケーブルを敷設することによって構成することが多くなされている。
図14に光ケーブルによる通信伝送路網を示す。基幹光ケーブル301によって各基幹局307が接続され基幹光ネットワークが形成される。各基幹局307には基幹分配器308が設けられ、基幹光ケーブル301を各幹線光ケーブル302に分岐する。各幹線光ケーブル302は分岐点309にて各建物314に向かう支線光ケーブル303を分岐する。各支線光ケーブル303は各建物314の主分配器310に接続される。主分配器310からは建屋内光ケーブル304によって建物各階の各階分配器311に接続され、各階分配器から個別光ケーブル306によって各個の端末312に接続されている。各個別の住宅317に接続する時には、幹線光ケーブル302の分岐点309から光ドロップケーブル316によって接続器313に接続され、ここから屋内の個別光ケーブル306によって各個の端末312に接続される。
光ケーブルはその特性上、曲がると伝播特性が劣化したり、破損が生じたりすることから、各ケーブルに最小曲げ半径が規定されている。幹線光ケーブル302に用いられる数百心をまとめた大容量のテープスロット型ケーブルではその最小曲げ半径は300〜600mm、支線光ケーブル303、建屋内光ケーブル304に用いられる数十心をまとめた中小容量のテープスロット型ケーブルでもその最小曲げ半径は100〜200mmで、個別光ケーブル306に用いられる単心のインドアケーブルでは15〜30mm程度となっている。このため、建屋内光ケーブル304は専用の直線状の縦配線路に設置され、分配器からの個別光ケーブル306は各個への曲げ配管の中に設置されることが多い。
新規に建設される建物では、予め配線配管等の配線経路を確保して建物設計が行われるので、光ケーブルを建物内に敷設することが容易である。一方、既設のビル、あるいは中小の事務所ビルあるいは集合住宅はこのような光ファイバケーブルによる高速大容量の通信伝送路を設置することを考慮した設計となっていないため、上記のような直線状の縦配線路を設置できるようなスペースがなく、このような既設の建物内へ光ケーブルを敷設する場合は、建物の各階の床に穴開けし、建物の縦方向に光ケーブルを敷設する縦配線路を設けていた。しかし、各階の床に穴を開ける工事はコスト及び工期がかかる上、工事音等による居住者やテナントに対する影響も大きい。
そこで、既存建物が既存のエレベータを備えている場合に、その昇降路を用いて光ケーブルを通すことが検討されている。
例えば、特許文献1には、携帯電話公衆基地局の設置方法として、建物の最上部に設けられるエレベータ機械室の中に公衆基地局を設置し、光ファイバケーブルをエレベータ機械室から建物の最下部に向けて、建物内に延設されるエレベータ昇降路内を通して交換機まで配線することが開示されている。
また、特許文献2には、既設ビルに光ケーブルネットワークを簡便に構築する方法として、エレベータ昇降路内に、インターネットに接続されるサーバとエレベータ制御盤とに接続される光ケーブルを配設し、各階床ごとの呼び装置内にセパレータとコンバータを設け、セパレータはエレベータの呼び信号と、インターネットの外部通信信号とを分離し、コンバータはエレベータの呼びボタンの電気信号と光信号との間の信号変換を行うことが開示されている。ここでは、外部と各階ユーザとの間のインターネット通信の信号交信は、エレベータ昇降路内の光ケーブルとセパレータと各階に配置されたハブを経由して行われている。そして、光ケーブルの曲げを少なくするために、鏡を用いて光路を曲げ、あるいは壁に斜め方向に貫通穴を開けることを提案している。
特開2006−42026号公報 特開2005−136533号公報
光ケーブルは内部に含まれる心線の数や構造によって最小曲げ半径が規定されており、光ケーブルの接続にはファイバ間の融着又はファイバに融着した光コネクタを用いることが必要である。このため、光ケーブルを既設建物内におけるエレベータ昇降路に敷設するには、外部から既設建物のエレベータ昇降路内への光ファイバの導入位置、エレベータ昇降路から各階ユーザへの光ケーブルの配線位置や経路を検討することが必要となる。また、各経路における光ケーブルの種類、心線数を選択したり、外部からの引き込みケーブルに含まれる配線をどのように各戸に接続させていくかを検討したりしていくことも必要となる。このように、効率的に光ケーブルを既設建物に敷設する場合にはこのような既設建物特有の事情に基づいて適切な敷設方法を用いることが必要となってくる。
特許文献2に示す従来技術においては、外部と各階ユーザとの間のインターネット通信の信号交信をエレベータ昇降路内の光ケーブルとセパレータと各階に配置されたハブを経由して行うことが提案されている。このようなセパレータやハブは1本の光ケーブルの信号を複数本の光ケーブルに分配する電子機器であり、光ケーブルの本数を少なくすることができる。しかし、このような電子機器用いて既設の建物に光ケーブルによる建物内光伝送路を敷設する場合には、電子機器を屋内に配置できなかったり電子機器を動作させるための電源工事が困難になったりすることから実際の工事が困難になってしまうという問題があった。
このように、従来技術においては、光ケーブルの敷設に関し既設建物に特有の事情に対する配慮が不十分で、既設建物の特有の事情に基づいた効率的な敷設方法が用いられていない場合が多い。
本発明の目的は、既設建物の特有の事情に基づいた建物内光伝送路の効率的な敷設方法を提供することである。
本発明に係る建物内光伝送路の敷設方法は、既設エレベータを有する既設建物においてエレベータ昇降路の外側の区域に設けられ、当該建物に割り当てられる本数の配線を含む引き込みケーブルの各配線の端部が接続される主端子盤と、既設建物の各階においてエレベータ昇降路の外側の区域に設けられ、当該階の各戸の端末に1本ずつ配線される複数の各戸ケーブルの各戸配線の一方端部が接続される階別端子盤と、主端子盤とそれぞれの階別端子盤とを接続する複数の階別配線を各階別端子盤への接続配線本数毎に被覆部によって1本化された複数の階別ケーブルと、を備える建物内光伝送路の敷設方法であって、主端子盤が設けられる区域とエレベータ昇降路との間の昇降路壁の主ケーブル孔と、階別端子盤が設けられる各階の区域とエレベータ昇降路との間の昇降路壁の階別ケーブル孔と、を開けるケーブル孔掘削工程と、既設エレベータの上昇又は下降動作と協調して各階別ケーブルの主端子盤側をエレベータ昇降路の外側から昇降路壁の各階別ケーブル孔を通してエレベータ昇降路内に挿入し、昇降路壁の主ケーブル孔を通して各階別ケーブルの主端子盤側を各階のエレベータ昇降路の外側に引き出し、エレベータ昇降路内を通して主端子盤と各階別端子盤との間に各階別ケーブルを配置する階別ケーブル配置工程と、各階別ケーブルに含まれる階別配線の階別端子盤側を当該階の階別端子盤に接続し、各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側を主端子盤に接続する階別配線接続工程と、を有することを特徴とする。また、各階別ケーブルに含まれる階別配線の階別端子盤側に接続端子を取り付ける階別ケーブル作成工程を有し、階別配線接続工程は、各階別ケーブルに含まれる階別配線の階別端子盤側に取り付けられた接続端子を当該階の階別端子盤に接続し、各階のエレベータ昇降路の外側に引き出した各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側に接続端子を取り付け、各接続端子を主端子盤に接続すること、としても好適である。
本発明に係る建物内光伝送路の敷設方法は、既設エレベータを有する既設建物においてエレベータ昇降路の外側の区域に設けられ、当該建物に割り当てられる本数の配線を含む引き込みケーブルの各配線の端部が接続される主端子盤と、既設建物の各階においてエレベータ昇降路の外側の区域に設けられ、当該階の各戸の端末に1本ずつ配線される複数の各戸ケーブルの各戸配線の一方端部が接続される階別端子盤と、主端子盤とそれぞれの階別端子盤とを接続する複数の階別配線を各階別端子盤への接続配線本数毎に被覆部によって1本化された複数の階別ケーブルと、を備える建物内光伝送路の敷設方法であって、各階別ケーブルに含まれる階別配線の階別端子盤側を当該階に取り付けられる階別端子盤に接続して階別ケーブル付階別端子盤を作成する階別ケーブル付階別端子盤作成工程と、主端子盤が設けられる区域とエレベータ昇降路との間の昇降路壁の主ケーブル孔と、階別端子盤が設けられる各階の区域とエレベータ昇降路との間の昇降路壁の階別ケーブル孔と、を開けるケーブル孔掘削工程と、既設エレベータの上昇又は下降動作と協調して各階別ケーブル付階別端子盤に接続された各階別ケーブルの主端子盤側をエレベータ昇降路の外側から昇降路壁の各階別ケーブル孔を通してエレベータ昇降路内に挿入し、昇降路壁の主ケーブル孔を通して当該各階別ケーブルの主端子盤側を各階のエレベータ昇降路の外側に引き出し、エレベータ昇降路内を通して主端子盤と各階別端子盤との間に当該各階別ケーブルを配置する階別ケーブル配置工程と、当該各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側を主端子盤に接続する階別配線接続工程と、を有することを特徴とする。また、階別配線接続工程は、各階のエレベータ昇降路の外側に引き出した各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側に接続端子を取り付け、各接続端子を主端子盤に接続すること、としても好適である。
本発明に係る建物内光伝送路の敷設方法は、既設エレベータを有する既設建物においてエレベータ昇降路の外側の区域に設けられ、当該建物に割り当てられる本数の配線を含む引き込みケーブルの各配線の端部が接続される主端子盤と、既設建物の各階においてエレベータ昇降路の外側の区域に設けられ、当該階の各戸の端末に1本ずつ配線される複数の各戸ケーブルの各戸配線の一方端部が接続される階別端子盤と、主端子盤とそれぞれの階別端子盤とを接続する複数の階別配線を各階別端子盤への接続配線本数毎に被覆部によって1本化された複数の階別ケーブルと、を備える建物内光伝送路の敷設方法であって、主端子盤が設けられる区域とエレベータ昇降路との間の昇降路壁の主ケーブル孔と、階別端子盤が設けられる各階の区域とエレベータ昇降路との間の昇降路壁の階別ケーブル孔と、を開けるケーブル孔掘削工程と、既設エレベータの上昇又は下降動作と協調して各階別ケーブルの階別端子盤側をエレベータ昇降路の外側から昇降路壁の主ケーブル孔を通してエレベータ昇降路内に挿入し、昇降路壁の各階別ケーブル孔を通して各階別ケーブルの階別端子盤側を各階のエレベータ昇降路の外側に引き出し、エレベータ昇降路内を通して主端子盤と各階別端子盤との間に各階別ケーブルを配置する階別ケーブル配置工程と、各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側を主端子盤に接続し、各階別ケーブルに含まれる階別配線の階別端子盤側を当該階の階別端子盤に接続する階別配線接続工程と、を有することを特徴とする。また、各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側に接続端子を取り付ける階別ケーブル作成工程を有し、階別配線接続工程は、各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側に取り付けられた接続端子を主端子盤に接続し、各階のエレベータ昇降路の外側に引き出した各階別ケーブルに含まれる階別配線の階別端子盤側に接続端子を取り付け、各接続端子を当該階の階別端子盤に接続すること、としても好適である。
本発明に係る建物内光伝送路の敷設方法は、エレベータ昇降路内壁のうち、既設エレベータの上昇又は下降に伴って上下する釣り合い錘が面する内壁面以外の内壁に沿って建物の最下層と最上層の間に光ケーブル案内索を配置する案内索配置工程を有し、階別ケーブル配置工程は、案内索に沿って各階別ケーブルを配置すること、としても好適であるし、主ケーブル孔と主ケーブル孔を貫通する階別ケーブルとの隙間及び、それぞれの各階別ケーブル孔と当該階別ケーブル孔を貫通する階別ケーブルとの隙間に耐火材を充填する耐火材充填工程とを有すること、としても好適であるし、接続端子の取り付けは、それぞれの配線に光コネクタを融着によって取り付けること、としても好適であるし、建物内光伝送路は、引き込みケーブルと主端子盤の間に、当該建物に割り当てられる本数の配線を含んで1本化された中間ケーブルと中間端子盤とを備え、引き込みケーブルの各配線の端部と中間ケーブルの各中間配線の一方端側端部とを中間端子盤で接続し、中間ケーブルの各中間配線の他方端側端部を主端子盤に接続すること、としても好適である。
本発明は、既設建物の特有の事情に基づいて建物内光伝送路の敷設を効率的に行うことができるという効果を奏する。
建物内光伝送路の敷設方法に関するいくつかの実施の形態を説明する前に、既設建物に設置される光ケーブルを用いた建物内光伝送路の例について図面を参照しながら説明する。図1は、複数のテナントが入居している既設ビル内に、エレベータ昇降路を利用して、新たに敷設される建物内光伝送路30を示している。又、図2には、その詳細を示す。このテナントビル10は、8階建てで、2階から8階の各階にそれぞれ4戸のテナント12が入居し、1基のエレベータを備えている。図1には、エレベータ昇降路20と、乗りかご22が示されている。
図1、図2に示すように、建物内光伝送路30は、光ケーブルとして、テナントビル10の外部の主幹線光ケーブルから分岐してテナントビル10に引き込まれる1本の引き込みケーブル40と、建物1階に配置された引き込みケーブル40の各配線42の端部が接続される主端子盤70と、各テナント12ごとに1本ずつ配線される各戸配線62を含む各戸別ケーブル60と、各階の各戸別ケーブル60の各戸配線62が接続される階別端子盤80と、主端子盤70とそれぞれの階別端子盤80とを接続する複数の階別配線52を各階別端子盤80への接続配線本数毎に被覆部によって1本化された複数の階別ケーブル50とを有する。
テナント12は、上記のように、2階から8階の各階にそれぞれ4戸であるので、建物内光伝送路30としては、4戸×7階分=28戸の各戸にそれぞれ1本の各戸配線62を含む各戸ケーブル60を配線する設計となっている。したがって各戸ケーブル60は28本となる。また、1本の引き込みケーブル40は、テナントビル10に割り当てられる各戸配線62と同じ本数の28本の配線42を含んで1本化されている。また、各階にはテナント12が4戸ずつあるので、各階の階別端子盤80には4本ずつの各戸ケーブル60の各戸配線62が接続されている。そして、階別ケーブル50は、各階端子盤80に接続されている各戸配線62と同数の階別配線52が、すなわち各4本ずつの階別配線52が含まれて1本化されて、本数は階数分の本数の7本となっている。
すなわち、建物内光伝送路30は、28本の配線42を有する引き込みケーブル40が1本、4本の階別配線52を有する階別ケーブル50が7本、1本の各戸配線62を有する戸別ケーブル60が28本で構成される。そして、7本の階別ケーブル50は、エレベータ昇降路20の内壁に沿って、テナントビル10の最下層と最上層との間に配置される。
図2に示すように、引き込みケーブル40は幹線光ケーブルから光伝送を管理するキャリア会社のPON(Passive Optical Network)装置によって分岐されたものである。PON装置は、光多重機能を有する装置で、幹線光ケーブルから、複数のユーザにそれぞれ必要な割り当て回線数を分岐することができる装置で、本建物内光伝送路では、テナントビル10の割り当て回線数としての28配線分を幹線光ケーブルから分岐している。引き込みケーブル40はこの28回線分の配線42を含んでいる。図2(a)に示すように、この引き込みケーブルは4本の配線42が1つのテープスロット45に収められ、中央のテンションバー43を囲んで7つのテープスロット45が配置されて1つの被覆部41によって覆われ、1本化された光ケーブルを形成している。テンションバー43は、1本化された光ケーブルが過度に曲げられることのないようにする機能のほか、1本化された光ケーブル自体の剛性を増す役割を有する。テンションバー43は、導体通信線と明確に区別できるように、導体金属でないことが望ましい。例えば、アラミド繊維のようにファイバ強化樹脂等を用いることが好ましい。そして、これらの各配線42は、それぞれ主端子盤70に接続されている。
図2に示すように、テナントビル10の1階にあるエレベータ昇降路20の外側の区域には、引き込みケーブルの各配線42のそれぞれの端部が接続される主端子盤70が設置されている。主端子盤70は引き込みケーブル40に含まれる28本の配線42がそれぞれ1つの接続端子90に接続できるように、引き込みケーブル側に引き込みケーブル40に含まれる配線42と同数の28個の接続端子90を有している。そして、それぞれの接続端子90には各階別配線52が接続されている。
各階別配線52は各階の階別端子盤80に接続する階別配線数ごとに被覆によって1本化されている。本建物内光伝送路では、4本ずつの階別配線52が図2(b)に示すように1本化されている。階別ケーブル50は、4本の階別配線52が中央のテンションバー53を囲んで配置されて1つの被覆部51によって覆われ、1本化された光ケーブルを形成している。また、テンションバー53は、引き込みケーブル40の場合と同様に、例えばアラミド繊維を用いることが好ましい。
本建物内光伝送路では、それぞれ4本ずつの階別配線52を含んで1本化された7本の各階別ケーブル50は、テナントビル10の1階部分の昇降路壁21に設けられた主ケーブル孔31と昇降路壁21の各階に設けられた階別ケーブル孔33とを通って、エレベータ昇降路20の内部を通して1階と各階との間に配設されている。7本の階別ケーブル50はそれぞれ主端子盤70の配設されている1階と、2階から8階までの各階との間に設置されている。
各階のエレベータ昇降路20の外側の区域には、各戸ケーブル60の各戸配線62の端部が接続される階別端子盤80が配設されている。また、各戸ケーブル60の各戸配線62の他の端部は各テナント12にそれぞれ配設される各戸端末14に接続されている。図2に示すように、階別端子盤80は各戸ケーブル60に含まれる1本の各戸配線62がそれぞれ1つの接続端子92に接続できるように、各戸ケーブル60と同数の4個の接続端子92を有している。そして、それぞれの接続端子92には、各階に通された各階別ケーブル50の階別配線52の端部が接続されている。図2(c)に示すように各戸ケーブル60は、1本の各戸配線62が中央に配置され、周囲にテンションバー63を有する被覆部61によって覆われている。テンションバー63は、他のケーブルの場合と同様に、例えばアラミド繊維を用いることが好ましい。
本建物内光伝送路では、2階から8階までの各階に配設された階別端子盤80には、それぞれ4本の階別配線52と4本の各戸配線62とが接続されている。そして、引き込みケーブル40に含まれた28本の各配線42は主端子盤70からそれぞれの階別配線52を介して各階の階別端子盤80に接続され、各階別端子盤80から各戸配線62を介して、それぞれ各戸端末14に接続されている。
上記の各配線42,52,62は、光ファイバを被覆で覆って一本の光配線としたものである。各配線同士の光学的接続は、配線の被覆を取り除いた光ファイバ同士を融着するか、光ファイバの先端に光コネクタを取り付け、光コネクタ付き光ファイバとし、2つの光コネクタ付き光ファイバを、接続光コネクタを介して光学的に接続することで行われる。
主端子盤70及び階別端子盤80はそれぞれ各配線同士を上記のような方法によって接続端子90で1対1に接続するのみで、PON装置のような信号の分岐をおこなうものではない。このため、主端子盤70及び階別端子盤80には、駆動用の電源も不要で、設置場所が屋外となっても設置環境、温度が問題となることは無い。
図3は、階別ケーブル50とエレベータ昇降路20との関係を説明する平面図である。エレベータ昇降路20は、乗りかご22の開閉扉側の乗り場口23を除いて昇降路壁21で囲まれている。乗り場口23には乗り場ボタン25が設けられている。エレベータ昇降路20の内壁には、エレベータ昇降路20に沿って最下層と最上層との間に光ケーブル案内索28が設けられる。光ケーブル案内索28は、7本の階別ケーブル50を、建物の目的階まで垂直方向に配置する際の案内及び結び付け保持のための垂直部材で、例えば、エレベータ制御ケーブル等を保持するために従来から用いられているいわゆるメッセンジャーワイヤと同等のものを用いることができる。光ケーブル案内索28は、外部との高速通信用の光ケーブルを保持するものであるので、従来のメッセンジャーワイヤとは別個に設けられることが望ましい。
光ケーブル案内索28は、エレベータ昇降路20内を上下する釣り合い錘24が面する内壁を除いた内壁面26の適当な位置に配置される。すなわち、乗りかご22の開閉扉が向かい合う内壁面、乗りかご22において開閉扉の両側面に向かい合う内壁面の適当な位置に配置される。そして、7本の階別ケーブル50もまた、釣り合い錘24が面する内壁を除いた内壁面26に沿って配置される。図3の例では、このテナントビル10の配置からみて、階別ケーブル50を乗り場口23の昇降路壁21の天井側に主ケーブル孔31を設けて、昇降路壁21の外側の区域に設けられる主端子盤70と接続することが望ましい場合であったので、光ケーブル案内索28は、乗りかごの側面に向かい合う内壁面26に設けられている。
なお、図3は、建物1階における様子を示す図であるので、上記のように乗り場口23の昇降路壁21の天井側に主ケーブル孔31が設けられ、合計7本の階別ケーブル50がその主ケーブル孔31を貫通するように配置される。そして、2階から8階の各階にも、同様の位置、すなわち各階の乗り場口23の昇降路壁21の天井側に各階別ケーブル孔が設けられ、そこには、光ケーブル案内索28から対応する各階用の階別ケーブル50が1本だけ分けられて通され、昇降路壁21の外側の区域に設けられる階別端子盤80に向かって配置される。
主端子盤70は、エレベータ昇降路20の昇降路壁21の外側の区域であって、主ケーブル孔31に近い場所に配置される。図3の例では、エレベータ昇降路20の昇降路壁21であって、主ケーブル孔31のごく近くの壁面に取り付けられる。壁面上の高さ位置は必ずしも天井側でなくてもよく、好ましくは、後述の光ファイバ融着作業あるいは光接続コネクタの接続に便利なように適当な作業空間が確保できる位置がよい。なお、図1で説明したように、テナントビル10は、1階にはテナント12が入居しておらず、エレベータ昇降路20の脇に適当な空間が確保することが可能である。
同様に、各階別端子盤80も、エレベータ昇降路20の昇降路壁21の外側の区域であって、各階別ケーブル孔に近い場所に配置される。図3の例では、エレベータ昇降路20の昇降路壁21であって、各階別ケーブル孔33のごく近くの壁面に取り付けられる。2階以上の各階には、テナント12が入居しているので、壁面上の取り付け位置は、天井側に近い方が好ましい。
図4から10を参照して、本発明の実施形態を以上説明した建物内光伝送路30に適用する場合について説明するが、これらにおける建物の階数、戸数、建物の用途、構造等は、既設建物の事情の例示であって、これら以外の階数、戸数、用途、構造等であってもよい。また、以下において、既設建物、既設エレベータというときの既設とは、建物全体が既に完成し、居住者やテナント等が既に利用しており、またその建物に既にエレベータが備えられていて既に運行されており、居住者やテナントが既に利用していることを指す。つまり、典型的には、いわゆる中古ビルが中古エレベータを備える状態であり、新築建設中の建物で既に建設済みの部分の状態を指すものではない。
先に図3に示した建物内光伝送路30で説明したように、テナントビル10の建物内光伝送路30の敷設においては、テナントビル10の配置から、1階にはテナント12が入居しておらず、エレベータ昇降路20の脇に適当な空間が確保することが可能であるので、ここに主端子盤70を配置している。そして、エレベータの乗り場口23側に主ケーブル孔31を開けて主端子盤70との間に階別ケーブル50を配設することが望ましい配置となるので、昇降路壁21のエレベータの乗り場口23側の天井側に主ケーブル孔31を設け、階別ケーブル50を固定していく光ケーブル案内索28を、乗りかごの側面に向かい合う内壁面26に設け、階別ケーブル50を乗りかごの側面に向かい合う内壁面26に沿って配設するようにしている。また、2階以上の各階には、テナントが入居しているので、階別端子盤80の壁面上の取り付け位置は、天井側に近い方に取り付けるようにしている。
このように、既設エレベータを有する既設建物に、建物内光伝送路30を敷設する場合には、まず既設建物の配置を調査して光ケーブルの敷設ルートを決めていく敷設ルート選定工程がある。そして、敷設ルート選定工程によって選定された敷設ルートに基づいて、引き込みケーブル40、各階別ケーブル50、各戸ケーブル60の長さ、本数などを決定する。このように敷設ルートと各ケーブルの長さが決定された後、敷設長さ、必要配線数にあわせた各ケーブル40,50,60が作成される。
これら3種類のケーブル40,50,60の内、エレベータ昇降路20の中に配置される階別ケーブル50の敷設は、既設のエレベータの乗用の使用を停止して行うことから、建物内光伝送路30の敷設において一番効率的な作業が要求される。エレベータの乗用停止期間が長ければ、その分だけテナント、あるいは居住者の受ける不便が大きいからである。
図4に示すように、階別ケーブル50の階別端子盤側は、階別ケーブル50の被覆51をはがして、各階別配線52を露出させ、この各階別配線52の端部に光コネクタ56を取り付ける。この光コネクタ56の取り付けは階別配線52に光コネクタ56を融着させても良いし、機械固定式の接続装置によって光コネクタ56を取り付けても良い。他方の主端子盤側にはコネクタの取り付けは行わない。これは、階別ケーブルを昇降路壁21に設ける階別ケーブル孔33、主ケーブル孔31に通す場合に、光コネクタ56が損傷することを防止することと、貫通孔を小さくして、孔の切削を容易にするためである。
図4に示すように、階別ケーブル50と同様に各戸ケーブル60の階別端子盤側にも光コネクタ56を接続しておく。各戸ケーブルの敷設時間の短縮を図るためである。階別ケーブル50への光コネクタ56の取り付けは現地でケーブル敷設前に実施しても良いが、事前に加工工場において融着等によって接続しておくことが好ましい。工場にて光コネクタ取り付け部分の接続検査を行うことによってより良い接続品質を確保することが出来るためである。
また、主端子盤70、階別端子盤80も先の既設建物の敷設ルート調査結果に基づいて、各盤70,80に必要な数の接続端子90,92を備えたものをあらかじめ工場にて作成しておく。上記のように作成した各ケーブル40,50,60及び各端子盤70,80などをテナントビル10に搬入して建物内光伝送路の敷設を行う。
図5に示すように、各端子盤70,80はあらかじめ敷設ルート選定工程において選定された位置に取り付けられる。主端子盤70はエレベータ昇降路20の外側の区域でテナント12の入っていない1階に配置され、各階別端子盤80は各階のエレベータ昇降路20の外側の区域の天井側に配置されている。また、主端子盤70に接続される引き込みケーブル40は主端子盤70に向かってテナントビル10の最下階から導入される。引き込みケーブル40はテナントビル10の各テナント12の各戸端末14に接続される28本の配線42を含んで1本化されていることから、引き込み工事において、引き込みケーブル用に開ける孔は一本で済むことから工事を簡素化し、工事期間を短縮することが出来る。
図5に示すように、主端子盤70の配置されるテナントビル10の1階の昇降路壁21には主ケーブル孔31を開け、各階の階別端子盤80に近い天井側の昇降路壁21には階別ケーブル孔33が開けられる。これらの孔はコンクリートなどの防火材で形成されている昇降路壁21にドリルなどによって孔を掘削することによって行う。このケーブル孔掘削工程では、各階の昇降路壁21の外側からエレベータ昇降路20に向かって孔を掘削しても良いし、既設エレベータの乗りかご22の天井に作業員が乗り、エレベータ昇降路20の内側から外側に向かって孔を開けるようにしてもよい。
また、図3で説明したように、エレベータ昇降路20の昇降路壁21には、敷設ルート選定工程において選定された階別ケーブル50のエレベータ昇降路内の配置位置にあわせて、光ケーブル案内索28を設置する。光ケーブル案内索28の設置は作業員が乗りかご22の上に乗って乗りかご22を上昇又は下降させて所定の位置に停止させて、その位置のエレベータ昇降路20の昇降路壁21に案内索取り付け部材29を設置していく。案内索取り付け部材29は例えばホールインアンカなどでも良い。この後、乗りかご22を上昇又は下降させて光ケーブル案内索28を案内索取り付け部材29に固定していく。また、案内索取り付け部材29に光ケーブル案内索28をあらかじめ取り付けておき、乗りかご22を上昇又は下降させて案内索取り付け部材29を固定することによって光ケーブル案内索28を取り付けるようにしても良い。
引き込みケーブル40の引き込みと各端子盤70,80の設置、各ケーブル孔31,33の掘削工程が終了すると、各戸ケーブル60及び階別ケーブル50の設置を行う。図6に示すように、各戸ケーブル60は、図4で説明したように、各階端子盤側の光コネクタ56が取り付けられているので、各階のテナント12の各戸端末14と各階別端子盤80との間に各戸ケーブル60を敷設して、その各階端子盤80に光コネクタ56を接続することによって各戸配線62を各階端子盤80に接続する。また、引き込みケーブル40の主端子盤側は現地にて光コネクタ56を融着または機械的な接続固定によって取り付けて、この光コネクタ56を主端子盤70に接続しても良いし、主端子盤70に直接融着によって接続しても良い。
図6に示すように、階別ケーブル50は光コネクタ56が工場にて取り付けられていない主端子盤側を昇降路壁の階別ケーブル孔33を通してエレベータ昇降路20の中に挿入される。挿入作業は、所定の高さに停止させた乗りかご22の上に作業員が乗り、階別ケーブル孔33のエレベータ昇降路20の外側にいる別の作業員の繰り出すケーブルを受け取って乗りかご22の上に乗せることによって行う。各階別ケーブル50は工場にて各階に必要な長さに調整されて作成されていることから、各階で階別ケーブル孔33と階別端子盤80との間を接続する長さ分を各階に残し、他の階別ケーブル50はエレベータ昇降路20の中の乗りかご22の上に乗せる。
図7に示すように、階別ケーブル50をエレベータ昇降路20の内部に挿入し終わったら、乗りかご22をゆっくり下降させながら、階別ケーブル50を光ケーブル案内索28に沿わせて結束部材35によって光ケーブル案内索28に結束していく。結束部材は光ケーブル案内索28と階別ケーブル50とを結束できればどのような材質でも良いが、不燃性の金属などの部材とするのが好ましい。結束部材35は所定の間隔で取り付けていく。また、乗りかご22の上の作業員が結束部材35の取り付けを行う際には、乗りかご22は停止させて作業を行う。このようにして階別ケーブル50をエレベータ昇降路20の内部に設置していく。そして、階別ケーブル50を主端子盤70の設置されている階までエレベータ昇降路20の内部に設置したら、乗りかご22を停止させて、乗りかご22の上の作業員はエレベータ昇降路20の中から主ケーブル孔31に階別ケーブル50を通す。そしてエレベータ昇降路20の外側の主端子盤70の設置階にいる別の作業員は、通された階別ケーブル50を引きだす。このようにして、階別ケーブル50をエレベータ昇降路20の外側に引き出す。この工程が階別ケーブル配置工程である。
階別ケーブル50の主端子盤側には各ケーブル孔31,33をスムースに通すために光コネクタ56は取り付けられていないので、主端子盤70への接続の前に階別ケーブル50の被覆51をはがして階別配線52を取り出し、この先に光コネクタ56を融着又は機械的な接合によって取り付ける。そして光コネクタ56を取り付けた階別ケーブル50を主ケーブル孔31から主端子盤70まで配設し、光コネクタ56を主端子盤70の接続端子90に接続する。主ケーブル孔31のエレベータ昇降路20の外側から主端子盤70までの距離が長い場合には、階別ケーブル50を主端子盤70の近傍間で配設し、その後光コネクタ56の接続及び接続端子90への接続を行ってもよい。
上記のように、1つの階の階別端子盤80と主端子盤70との接続が終了したら、他の階も順次、階別端子盤80と主端子盤70との間を先に述べたのと同様の方法によって接続していく。
以上の階別ケーブル配置工程と、階別配線52の接続は、各階毎に階別端子盤80から主端子盤70まで階別ケーブル50の配設と階別配線52を順次接続をしていく方法であるが、乗りかご22の上に多くケーブルを乗せることが出来れば、複数の階の階別端子盤80と主端子盤70との接続を同時に行っても良い。
図8の1点鎖線にて示すように、1つの階の階別ケーブル孔33から階別ケーブル50の主端子盤側をエレベータ昇降路20の中に通して乗りかご22の上に乗せ、次の下の階に乗りかご22を下降させて、次の階の階別ケーブル孔33から階別ケーブル50の主端子盤側をエレベータ昇降路20の中に挿入し、乗りかご22の上に乗せる。このように順次乗りかご22を下降させながら各階別ケーブル50の主端子盤側を階別ケーブル孔33からエレベータ昇降路20に挿入して乗りかご22の上に乗せていく。また、乗りかご22を順次下降させていくと同時に、乗せてある複数階の階別ケーブル50それぞれを光ケーブル案内索28に沿わせて、複数の階別ケーブル50を光ケーブル案内索28に結束部材35によって結束していく。
図9に示すように、この結束は、上層階から下層階に下降していくに従って同時に結束する階別ケーブル50の本数が多くなり、最下層の主端子盤70の階ではすべての各階別ケーブル50を同時に結束部材35によって結束することとなる。そして、光ケーブル案内索28に結束の終わった複数の階別ケーブル50の主端子盤側を主ケーブル孔31から主端子盤70に向かって引き出す。引き出した複数の階別ケーブル50は順次主端子盤70まで配設され、その先端に光コネクタ56を取り付けて、順次接続端子90に接続していく。
このような工事方法は、乗りかご22の上部にどのくらいの階別ケーブル50を同時に乗せることが出来るかによって、同時にエレベータ昇降路20の中に配設することの出来る階別ケーブル50の本数が決まってくるので、2階分を一度に工事してもよいし、7階分すべてを1回で工事してもよい。
階別配線52の接続が終了したら、各配線42,52,62の接続確認試験が行われる。試験は、引き込みケーブル40の各配線42と各テナント12に設置されている各戸端末14との間に試験光伝送を行って行なわれ、接続光コネクタにおける接続の合否の判断と、各配線42と各戸端末14が対応して接続されているかどうかについても判断される。試験の結果、接続上の不具合が発見された場合には、その配線42,52,62の各光コネクタ56の取り付けや各接続端子90,92との対応を確認、修正する。最終確認の結果、良好に接続されている状態となったら、配線作業は終了する。
図10に示すように、各階の階別端子盤80と主端子盤70との間のすべての階別ケーブル50の配置と階別配線52の接続が終了したら、各階別ケーブル孔33及び主ケーブル孔31の階別ケーブル50との隙間に耐火材37を詰め込んでエレベータ昇降路20が防火壁としての機能を有するようにする。耐火材37の充填はエレベータ昇降路20の外側から行っても良いし、内側から行っても良いし、両側から行っても良い。エレベータ昇降路20の内側から耐火材37の充填を行う場合には、乗りかご22を上昇又は下降させて各孔の位置に乗りかご22の位置を調整して、乗りかご22の上に乗った作業員が耐火材37の充填作業を行う。耐火材37の充填が終了したら、エレベータ昇降路20内部の清掃を行い、階別ケーブル50の配置と階別配線52の接続作業は終了する。
以上述べた本実施形態によると、エレベータ昇降路20に階別ケーブル50を敷設するので床に孔あけが不要となり簡便で効率的な建物内光伝送路の敷設が行えるという効果を奏する。また、建物内にPON、ハブ、セパレータ等の電子機器を配置せず、引き込みケーブル40の配線42を単純構造の各端子盤70,80によって接続していくので、各端子盤70,80を屋外に配置したケーブルルートなど自在なルート構成がとれる上、このような電子機器を使わないので電子機器用の電源が不要で、電源が近くから取れないようなケーブルルートも可能となるなど、既設建物の事情を考慮した良好なケーブルルートとすることができる。また、電子機器用の電源工事が無いので工事がより簡便化されるという効果を奏する。
更に、引き込みケーブル40、階別ケーブル50、各戸ケーブル60はそれぞれが1本化されていることから工事上の取り回しが簡単で配置工事を効率的に行うことが出来るという効果を奏する。また、階別ケーブル50は一方に光コネクタ56を付けておいて光コネクタ56を取り付けていない側からエレベータ昇降路20に入れていけるので、ケーブル挿入が簡単で、階別ケーブル50の損傷を防止することが出来る上、光コネクタ56をあらかじめ取り付けておいた側はすぐに階別配線52の接続工事が行えることから、工事を効率的に進めることが出来る。更に、光コネクタ56をあらかじめ取り付る側を選ぶことによって、各階の階別端子盤側からでも主端子盤側からでも階別ケーブル50の挿入ができるので、上層階から下層階に向かって階別ケーブル50を落としこんで配置していく配置が可能となることから、敷設工事の効率化を図ることができるという効果を奏する。このように、本実施形態は、既設建物の特有の事情に基づいて建物内光伝送路の敷設を効率的に行うことができるという効果を奏する。
図11を参照しながら、第2の実施形態について説明する。先に説明した実施形態と同様の部分には同様の符号を付してその説明は省略する。本実施形態では、図11(a)に示すように、当該階に取り付けられる階別端子盤80と階別ケーブル50の階別端子盤側の階別配線52とを階別端子盤80を建屋内に搬入する前に予め接続して階別ケーブル付階別端子盤81を作成する。この階別ケーブル付階別端子盤81の作成は、工場などで階別配線52を階別端子盤80に融着によって直接接続しても良いし、階別配線52の先端に光コネクタ56を融着又は機械的接続によって接続し、その光コネクタ56を階別端子盤80に工場などで接続したものとしても良いし、光ケーブルの敷設現場近くにおいて階別端子盤80を建屋内に搬入する前に接続しておいても良い。
そして、先に説明した実施形態と同様に、主端子盤70の配置されるテナントビル10の1階の昇降路壁21には主ケーブル孔31を開け、各階の階別端子盤80に近い天井側の昇降路壁21には階別ケーブル孔33が開けられる。次に、先の実施形態と同様にエレベータ昇降路20の昇降路壁21に光ケーブル案内索28を設置すると共に、主端子盤70の設置と引き込みケーブル40の引き込み及び主端子盤70への接続を行なう。
図11(b)に示すように、階別ケーブル付階別端子盤81は、予め敷設ルート選定工程によって選定された取付位置近くに搬入される。階別ケーブル付階別端子盤81が各階に搬入された状態では、各階の各戸ケーブル60と階別ケーブル付階別端子盤81との間はまだ接続されておらず、各階の、例えば床上に階別ケーブル付階別端子盤81とそれにすでに接続されている階別ケーブル50とが搬入される。
図11(b)に示すように、搬入された階別ケーブル付階別端子盤81は、例えば、天井面のような予め選定された設置位置に設置され、図11(a)に示すように、各階の各戸ケーブル60が階別ケーブル付階別端子盤81の端子92に接続される。一方、階別ケーブル付階別端子盤81に取り付けられた階別ケーブル50の主端子盤側は、先の実施形態と同様に、階別ケーブル孔33を通してエレベータ昇降路20の中に挿入される。この後の階別ケーブル50の挿入と光ケーブル案内索28との結束、主ケーブル孔31からの引き出しと主端子盤70への接続は先に説明した実施形態と同様である。
本実施形態は、先の実施形態の効果に加えて、当該階に取り付けられる階別端子盤80と階別ケーブル50の階別端子盤側の階別配線52を階別端子盤80を建屋内に搬入する前に予め接続していることから、光ケーブルの敷設現場における接続作業が不要となり、全体の工事期間を短縮することができるという効果を奏する。また、現地における接続作業が低減されることからこれに伴ったコネクタの汚れなどの発生の可能性が低減され、光ケーブルの接続品質の向上が図れるという効果を奏する。更に、光ケーブル接続の専門技術員以外の作業員による階別ケーブル付階別端子盤81の取付作業が可能となるため、多様な工事施工によって工期の短縮を図ることが出来るという効果を奏する。
図12を参照しながら、第3の実施形態について説明する。先に説明した実施形態と同様の部分には同様の符号を付してその説明は省略する。
上記の実施形態では、主端子盤70がテナントビル10の配置の関係から1階部分に設置され、各階の階別ケーブル孔33から階別ケーブル50の主端子盤側をエレベータ昇降路20に挿入して階別ケーブル50の配設を行ったが、図12に示す別のテナントビル11は、ビルの配置から主端子盤70が最上階に設置されている。テナント12は1階から8階までに入っている。また、各階のテナント数は先のテナントビル10と同様に4店ずつとなっている。このような場合は、このテナントビル11に割り当てられる配線本数は4×8=32本となる。したがって引き込みケーブル40は32本の配線42を含み、主端子盤70は32の接続端子を有している。また、各階の各戸ケーブル60と各戸ケーブルに1本ずつ入っている各戸配線62の数は4本となることから、階別ケーブル50の各階での配線本数は4本となる。このことから、階別ケーブル50に含まれる階別配線52の数は4本となっている。
このように、最上階に主端子盤70が設置される場合には、階別ケーブル50は主端子盤70の階にある主ケーブル孔31からエレベータ昇降路20の中に挿入して、上層階側から設置していくことが効率的である。このため、階別ケーブル50は主端子盤側の各階別配線52に光コネクタ56を取り付け、光コネクタ56が取りつけられていない階別端子盤側からエレベータ昇降路20の中に挿入され、階別ケーブル孔33から各階の階別端子盤80に向かって引き出されてエレベータ昇降路20の中に配置される。各階別ケーブル50の結束、接続方法は先に説明した実施形態と同様である。
上記の実施形態も先の実施形態と同様の効果を奏する。
第4の実施形態は、既設集合住宅内に、エレベータ昇降路を利用して、新たに敷設される建物内光伝送路である。この例の集合住宅は、6階建てで、各階にそれぞれ22室の部屋があり1基のエレベータを備えている。図13に、この集合住宅200のエレベータ昇降路20を含む1階の平面図が示されている。なお、図1から図12で説明したのと同様の要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
この集合住宅200の各階のエレベータ昇降路20の横には、電気配線等を各階に通すためのいわゆるEPS(Electric Pipe Space)202の空間が設けられている。但し、光ケーブルを新たにこのEPS202内に敷設する余裕の空間はない。また、この集合住宅200のエレベータ昇降路20は、横長の建物の中央近くに配置され、光ケーブルの外部からの引き込み地点201から遠く離れている。具体的には引き込み地点201からエレベータ昇降路20まで数10m離れている。
先に説明した各実施形態では、いずれも主端子盤70の配置位置が建物の外壁から近くに設けられ、引き込みケーブル40の長さがあまり長くないので、主端子盤70の接続地点までをキャリア会社の所有及び責任とすることが可能である。図13の集合住宅200の例では、エレベータ昇降路20の近くに主端子盤70を配置するとなると、階別ケーブル50の取り扱いは便利であるが、集合住宅200の建物内のかなりの長さの光ケーブルの管理責任が、キャリア会社か集合住宅200の管理者かで問題となる。
そこで、1階のEPS202に主端子盤70を配置し、引き込み地点201から主端子盤70までは遠いので、引き込みケーブル40をそのまま主端子盤70まで延伸するのではなく、引き込み地点201の近くの建物内に適当な中間端子盤204を設ける。そして、中間端子盤204から主端子盤70まで、複数の中間配線を含む中間ケーブル206を用いて接続する。
また、各階にはエレベータ昇降路20の横に同様にEPS202が設けられているので、この各階EPS202に、1階の主ケーブル孔31と主端子盤70の配置と同様な配置で、各階用の各階別ケーブル孔33と各階別端子盤80を設けることができる。また、エレベータ昇降路20内には、光ケーブル案内索28を建物の最下層と最上層の間に設け、階別ケーブル50を案内して配置することができる。
この建物内光伝送路230を構成する各要素の芯線数は以下の通りである。すなわち、この集合住宅200においては、1階から6階のそれぞれに22本の戸別ケーブル60に含まれる各戸配線62を配線する。引き込みケーブル40は標準品の144芯のテープスロットケーブルを用い、6×24本=144本の配線42を含み、被覆部で1本化されている。中間ケーブル206も、同様に、6×24本=144本の中間配線208を含み、被覆部で1本化されている。階別ケーブル50も標準の24本の芯線を持つものを使用している。このため、それぞれ24本の階別配線52を含み、被覆部で1本化され、合計6本である。それぞれ1本ずつの各戸配線62を含む戸別ケーブル60は、各階にそれぞれ22本で、合計132本である。また、中間端子盤204、主端子盤70は144個の接続端子92を有する。また、各階の階別端子盤80は階別ケーブル50に含まれる階別配線52の本数にあわせて、24個の接続端子を有している。
上記の実施形態では階別ケーブル50に標準の24芯ケーブル使用しているため、階別ケーブル50に含まれる階別配線数が各階の各戸配線62の数よりも多くなっている。
上記の実施形態では、主端子盤70が1階部分に配置されているので、各階の階別端子盤80と主端子盤70との間の階別ケーブル50の敷設、配線工事は図5から図10で説明したのと同様に上層の各階の階別ケーブル孔33から階別ケーブル50をエレベータ昇降路20の中に挿入して配置する。
主端子盤70と中間端子盤204との間は1本の中間ケーブル206によって接続されている。中間ケーブル206は、内部に含まれている中間配線数が144本と多いことから、あらかじめ工場にて中間配線208の両端に光コネクタ56を取り付けて、効率的に配線することとしても良い。既設建物の事情によっては、中間ケーブル206を複数本として別々のルートに配置することによって、配置スペースを確保することとしても好適である。
上記の実施形態は先に述べた実施形態に加え、中間ケーブル206の接続も端子盤を用いて行うことから、建物内にPON、ハブ、セパレータ等の電子機器を配置せず、電子機器用の電源が不要で、電源が近くから取れないようなケーブルルートも可能となるなど、既設建物の事情を考慮した良好な中間ケーブルルートとすることができる。また、中間ケーブル206は1本化されているので効率的に敷設工事を行うことが出来るという効果を奏する。このように、本実施形態は、既設建物の特有の事情に基づいて建物内光伝送路の敷設を効率的に行うことができるという効果を奏する。
既設建物に設置される建物内光伝送路の構成を示す図である。 既設建物に設置される建物内光伝送路において、引き込みケーブルから各戸端末までの階別ケーブルの配線経路と各端子盤での接続を示した図である。 既設建物に設置される建物内光伝送路において、階別ケーブルとエレベータ昇降路との関係を説明する平面図である。 本発明に係る実施形態において、階別ケーブルの各階別配線への接続端子の取付と各戸ケーブルの各戸配線への接続端子の取付けと、階別端子盤での接続を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、主端子盤と階別端子盤の設置とケーブル孔掘削工程と案内索の設置を示す説明図である。 本発明に係る実施の形態において、階別ケーブルを階別ケーブル孔からエレベータ昇降路内に挿入する工程を示す説明図である。 本発明に係る実施の形態において、階別ケーブルを主ケーブル孔から引出して階別ケーブルをエレベータ昇降路内に配置する工程を示す説明図である。 本発明に係る実施の形態において、各階別ケーブルを各階別ケーブル孔からエレベータ昇降路内に挿入する工程を示す説明図である。 本発明に係る実施の形態において、各階別ケーブルを主ケーブル孔から引出して各階別ケーブルをエレベータ昇降路内に配置する工程を示す説明図である。 本発明に係る実施の形態において、階別ケーブルの階別配線を接続する接続工程と耐火材充填工程を示す説明図である。 第2の実施形態において、階別ケーブル付階別端子盤の取り付け及び階別ケーブルを階別ケーブル孔からエレベータ昇降路内に挿入する工程を示す説明図である。 第3の実施形態において、階別ケーブルを主ケーブル孔からエレベータ昇降路内に挿入し、階別ケーブル孔から引出して階別ケーブルをエレベータ昇降路内に配置する工程を示す説明図である。 第4の実施形態において、集合住宅のエレベータ昇降路を含む1階の平面図である。 光ケーブルによる通信伝送路網の概念図である。
符号の説明
10,11 テナントビル、12 テナント、14 各戸端末、20 エレベータ昇降路、21 昇降路壁、22 乗りかご、23 乗り場口、24 釣り合い錘、25 乗り場ボタン、26 内壁面、28 光ケーブル案内索、29 案内索取り付け部材、30,230 建物内光伝送路、31 主ケーブル孔、33 階別ケーブル孔、35 結束部材、37 耐火材、40 引き込みケーブル、41,51,61 被覆部、42 配線、52 階別配線、43,53、63 テンションバー、45 テープスロット、50 階別ケーブル、56 光コネクタ、60 戸別ケーブル、62 各戸配線、70 主端子盤、80 階別端子盤、81 階別ケーブル付階別端子盤、90,92 接続端子、200 集合住宅、201 引き込み地点、204 中間端子盤、206 中間ケーブル、303 支線光ケーブル、304 建屋内光ケーブル、306 個別光ケーブル、307 基幹局、308 基幹分配器、310 主分配器、311 分配器、312 端末、313 接続器、314 建物、316 光ドロップケーブル、317 住宅。

Claims (10)

  1. 既設エレベータを有する既設建物においてエレベータ昇降路の外側の区域に設けられ、当該建物に割り当てられる本数の配線を含む引き込みケーブルの各配線の端部が接続される主端子盤と、
    既設建物の各階においてエレベータ昇降路の外側の区域に設けられ、当該階の各戸の端末に1本ずつ配線される複数の各戸ケーブルの各戸配線の一方端部が接続される階別端子盤と、
    主端子盤とそれぞれの階別端子盤とを接続する複数の階別配線を各階別端子盤への接続配線本数毎に被覆部によって1本化された複数の階別ケーブルと、
    を備える建物内光伝送路の敷設方法であって、
    主端子盤が設けられる区域とエレベータ昇降路との間の昇降路壁の主ケーブル孔と、階別端子盤が設けられる各階の区域とエレベータ昇降路との間の昇降路壁の階別ケーブル孔と、を開けるケーブル孔掘削工程と、
    既設エレベータの上昇又は下降動作と協調して各階別ケーブルの主端子盤側をエレベータ昇降路の外側から昇降路壁の各階別ケーブル孔を通してエレベータ昇降路内に挿入し、昇降路壁の主ケーブル孔を通して各階別ケーブルの主端子盤側を各階のエレベータ昇降路の外側に引き出し、エレベータ昇降路内を通して主端子盤と各階別端子盤との間に各階別ケーブルを配置する階別ケーブル配置工程と、
    各階別ケーブルに含まれる階別配線の階別端子盤側を当該階の階別端子盤に接続し、各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側を主端子盤に接続する階別配線接続工程と、
    を有することを特徴とする建物内光伝送路の敷設方法。
  2. 既設エレベータを有する既設建物においてエレベータ昇降路の外側の区域に設けられ、当該建物に割り当てられる本数の配線を含む引き込みケーブルの各配線の端部が接続される主端子盤と、
    既設建物の各階においてエレベータ昇降路の外側の区域に設けられ、当該階の各戸の端末に1本ずつ配線される複数の各戸ケーブルの各戸配線の一方端部が接続される階別端子盤と、
    主端子盤とそれぞれの階別端子盤とを接続する複数の階別配線を各階別端子盤への接続配線本数毎に被覆部によって1本化された複数の階別ケーブルと、
    を備える建物内光伝送路の敷設方法であって、
    各階別ケーブルに含まれる階別配線の階別端子盤側を当該階に取り付けられる階別端子盤に接続して階別ケーブル付階別端子盤を作成する階別ケーブル付階別端子盤作成工程と、
    主端子盤が設けられる区域とエレベータ昇降路との間の昇降路壁の主ケーブル孔と、階別端子盤が設けられる各階の区域とエレベータ昇降路との間の昇降路壁の階別ケーブル孔と、を開けるケーブル孔掘削工程と、
    既設エレベータの上昇又は下降動作と協調して各階別ケーブル付階別端子盤に接続された各階別ケーブルの主端子盤側をエレベータ昇降路の外側から昇降路壁の各階別ケーブル孔を通してエレベータ昇降路内に挿入し、昇降路壁の主ケーブル孔を通して当該各階別ケーブルの主端子盤側を各階のエレベータ昇降路の外側に引き出し、エレベータ昇降路内を通して主端子盤と各階別端子盤との間に当該各階別ケーブルを配置する階別ケーブル配置工程と、
    当該各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側を主端子盤に接続する階別配線接続工程と、
    を有することを特徴とする建物内光伝送路の敷設方法。
  3. 既設エレベータを有する既設建物においてエレベータ昇降路の外側の区域に設けられ、当該建物に割り当てられる本数の配線を含む引き込みケーブルの各配線の端部が接続される主端子盤と、
    既設建物の各階においてエレベータ昇降路の外側の区域に設けられ、当該階の各戸の端末に1本ずつ配線される複数の各戸ケーブルの各戸配線の一方端部が接続される階別端子盤と、
    主端子盤とそれぞれの階別端子盤とを接続する複数の階別配線を各階別端子盤への接続配線本数毎に被覆部によって1本化された複数の階別ケーブルと、
    を備える建物内光伝送路の敷設方法であって、
    主端子盤が設けられる区域とエレベータ昇降路との間の昇降路壁の主ケーブル孔と、階別端子盤が設けられる各階の区域とエレベータ昇降路との間の昇降路壁の階別ケーブル孔と、を開けるケーブル孔掘削工程と、
    既設エレベータの上昇又は下降動作と協調して各階別ケーブルの階別端子盤側をエレベータ昇降路の外側から昇降路壁の主ケーブル孔を通してエレベータ昇降路内に挿入し、昇降路壁の各階別ケーブル孔を通して各階別ケーブルの階別端子盤側を各階のエレベータ昇降路の外側に引き出し、エレベータ昇降路内を通して主端子盤と各階別端子盤との間に各階別ケーブルを配置する階別ケーブル配置工程と、
    各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側を主端子盤に接続し、各階別ケーブルに含まれる階別配線の階別端子盤側を当該階の階別端子盤に接続する階別配線接続工程と、
    を有することを特徴とする建物内光伝送路の敷設方法。
  4. 請求項1に記載の建物内光伝送路の敷設方法であって、
    各階別ケーブルに含まれる階別配線の階別端子盤側に接続端子を取り付ける階別ケーブル作成工程を有し、
    階別配線接続工程は、各階別ケーブルに含まれる階別配線の階別端子盤側に取り付けられた接続端子を当該階の階別端子盤に接続し、各階のエレベータ昇降路の外側に引き出した各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側に接続端子を取り付け、各接続端子を主端子盤に接続すること、
    を特徴とする建物内光伝送路の敷設方法。
  5. 請求項2に記載の建物内光伝送路の敷設方法であって、
    階別配線接続工程は、各階のエレベータ昇降路の外側に引き出した各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側に接続端子を取り付け、各接続端子を主端子盤に接続すること、
    を特徴とする建物内光伝送路の敷設方法。
  6. 請求項3に記載の建物内光伝送路の敷設方法であって、
    各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側に接続端子を取り付ける階別ケーブル作成工程を有し、
    階別配線接続工程は、各階別ケーブルに含まれる階別配線の主端子盤側に取り付けられた接続端子を主端子盤に接続し、各階のエレベータ昇降路の外側に引き出した各階別ケーブルに含まれる階別配線の階別端子盤側に接続端子を取り付け、各接続端子を当該階の階別端子盤に接続すること、
    を特徴とする建物内光伝送路の敷設方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の建物内光伝送路の敷設方法であって、
    エレベータ昇降路内壁のうち、既設エレベータの上昇又は下降に伴って上下する釣り合い錘が面する内壁面以外の内壁に沿って、建物の最下層と最上層の間に光ケーブル案内索を配置する案内索配置工程を有し、
    階別ケーブル配置工程は、案内索に沿って各階別ケーブルを配置すること、
    を特徴とする建物内光伝送路の敷設方法。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の建物内光伝送路の敷設方法であって、
    主ケーブル孔と主ケーブル孔を貫通する階別ケーブルとの隙間及び、それぞれの各階別ケーブル孔と当該階別ケーブル孔を貫通する階別ケーブルとの隙間に耐火材を充填する耐火材充填工程と、
    を有することを特徴とする建物内光伝送路の敷設方法。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の建物内光伝送路の敷設方法であって、
    接続端子の取り付けは、それぞれの配線に光コネクタを融着によって取り付けること、
    を特徴とする建物内光伝送路の敷設方法。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の建物内光伝送路の敷設方法であって、
    建物内光伝送路は、引き込みケーブルと主端子盤の間に、当該建物に割り当てられる本数の配線を含んで1本化された中間ケーブルと中間端子盤とを備え、
    引き込みケーブルの各配線の端部と中間ケーブルの各中間配線の一方端側端部とを中間端子盤で接続し、中間ケーブルの各中間配線の他方端側端部を主端子盤に接続すること、
    を特徴とする建物内光伝送路の敷設方法。
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