JP4294527B2 - 出入口シート開閉機におけるシート昇降調節装置 - Google Patents
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請求項1の発明にかかる出入口シート開閉機のシート昇降調節装置(10)は下記のように構成されている。
開閉軸(3)は、開閉軸(3)に連動する回転ドラム(6)内に設けたばね(7)により、回転ドラム(6)に開閉シート(8)を巻いて出入口(9)を開く際と、開閉シート(8)の自重によりこの回転ドラム(6)から開閉シート(8)を引き出して出入口(9)を閉じる際とに回転する。この開閉軸(3)と、手動操作部(14a,20)により回転する入力軸(14)との間には、開閉軸(3)の回転数よりも入力軸(14)の回転数を大きくする増速機構(17)を介在させている。
前記入力軸(14)の外周に設けた一方向クラッチ(21)の外周にガバナー(22)及びブレーキ(23)を設けている。この一方向クラッチ(21)は、開閉シート(8)の閉動時に入力軸(14)の回転をガバナー(22)及びブレーキ(23)に伝えるとともに、開閉シート(8)の開動時に入力軸(14)の回転をガバナー(22)及びブレーキ(23)に伝えないように機能する。このガバナー(22)は、開閉シート(8)の閉動速度を一定に調節する調速機能を有し、入力軸(14)に対し一方向クラッチ(21)を介して連動し得る回転体(24)と、その回転体(24)の遠心力に応じて摩擦接触圧を変更し得る圧接体(27,28,30)とを備えている。このブレーキ(23)は、入力軸(14)に対し一方向クラッチ(21)を介して連動し得る回転体(24)と、その回転体(24)を制動するように摩擦接触する圧接体(31,35,36)とを備えている。前記ガバナー(22)の回転体(24)とこのブレーキ(23)の回転体(24)とを兼用している。
前記ブレーキ(23)には制動状態(P)と制動解除状態(Q)とに切り換える切換え手段(37)を設けている。この切換え手段(37)には、このブレーキ(23)の圧接体(31,35,36)を制動状態(P)と制動解除状態(Q)とに切り換えるように回動させることができる切換え軸(33)を設けている。
前記開閉シート(8)の開閉動時に開閉軸(3)の回転を阻止して開閉シート(8)の開閉位置を調節する位置調節手段(41)を前記増速機構(17)と回転ドラム(6)との間で開閉軸(3)に設けている。この位置調節手段(41)では、開閉軸(3)に対し雌雄ねじ機構(42)を介して支持した1枚または複数枚のストッパ(44)を備えている。このストッパ(44)は、回止めガイド(45)に係合する回止め歯を外周に周方向へ並設したものであって、開閉軸(3)の回転に伴い雌雄ねじ機構(42)により開閉軸(3)の軸線方向へ往復移動して位置決め部(46)に当接して停止し、その停止に伴い開閉シート(8)の開閉動も停止して開閉シート(8)の開閉位置を調節することができる。
* 開閉シート(8)の開動時や閉動時に入力軸(14)と開閉軸(3)とは一方向クラッチ(21)に関係なく増速機構(17)を介して常に連動している。そのため、手動操作部(14a,20)や、開閉シート(8)の停止位置制御を行うエンコーダなどの機器を開閉軸(3)側ばかりではなく入力軸(14)側に設置しても、この手動操作部(14a,20)及びエンコーダの機能を開閉シート(8)の開閉動域全体にわたり有効に発揮させることができる。従って、従来技術と異なり、手動操作部(14a,20)やエンコーダの設置場所が制限されることのない出入口シート開閉機を提供することができる。
* ガバナー(22)及びブレーキ(23)と増速機構(17)との間に一方向クラッチ(21)を介在させて増速機構(17)をガバナー(22)及びブレーキ(23)から離したので、コンパクトな構造にすることができる。
* 手動操作部(14a,20)により入力軸(14)を回転させると、ばね(7)と相俟って開閉シート(8)を容易に開動させることができる。ちなみに、増速機構(17)により入力軸(14)の回転数が開閉軸(3)の回転数よりも大きくなるため、手動操作部(14a,20)の場合、軽い力で開閉シート(8)を開動させることができる。また、回転数の大きい入力軸(14)にエンコーダを設置した場合、エンコーダにより開閉シート(8)の閉位置及び開位置を短い間隔で検出することができ、その検出精度を高めることができる。
* 切換え手段(37)により開閉シート(8)の開閉動を円滑に行うことができる。
* 位置調節手段(41)により、開閉シート(8)の開閉位置を調節して最適な状態に設定することができる。ちなみに、ストッパ(44)を複数枚にした場合、開閉シート(8)の位置調節を行い易くなる。
図1に示すように、床Fに設置された両案内柱1の上端部で天井部分にケース2が設けられている。このケース2内には開閉軸3の主軸4が両軸受5間で回転可能に支持されている。この主軸4の外周には回転ドラム6が主軸4と一体に回転するように取着されている。この回転ドラム6内で主軸4の外周にはねじりコイルばね7(付勢手段)が巻装されている。このねじりコイルばね7の弾性力により回転ドラム6が主軸4とともに回転すると、開閉シート8が両案内柱1に沿って上昇して回転ドラム6の外周に巻かれ、両案内柱1間の出入口9が開かれる。開閉シート8の自重により回転ドラム6がねじりコイルばね7の弾性力に抗して主軸4とともに回転すると、開閉シート8が両案内柱1に沿って下降して回転ドラム6の外周から引き出され、両案内柱1間の出入口9が開閉シート8により閉じられる。
前記開閉軸3は、前記主軸4のほかに、この主軸4に対し継手11を介して接続された連動軸12を有している。図2に示すように、ハウジング13内にはこの連動軸12と入力軸14とがそれぞれ各軸受15,16により回転可能に支持され、この連動軸12に取着された歯車18と、この入力軸14に取着された歯車19とが互いに噛合されて、それらの歯車18,19が歯車機構による増速機構17を構成している。この増速機構17により、開閉軸3の連動軸12の回転数よりも入力軸14の回転数が大きくなる。ハウジング13の外側でこの入力軸14の端部にハンドル軸部14a(手動操作部である駆動手段)が設けられている。この入力軸14には、操作索20aを巻いた手動巻上車20(手動操作部である駆動手段)が取着されているとともに、開閉シート8の閉位置及び開位置を検出するエンコーダ(図示せず)が設置されている。
Claims (1)
- 開閉軸に連動する回転ドラム内に設けたばねにより、回転ドラムに開閉シートを巻いて出入口を開く際と、開閉シートの自重によりこの回転ドラムから開閉シートを引き出して出入口を閉じる際とに回転する開閉軸と、
手動操作部により回転する入力軸との間には、開閉軸の回転数よりも入力軸の回転数を大きくする増速機構を介在させ、
前記入力軸の外周に設けた一方向クラッチの外周にガバナー及びブレーキを設け、この一方向クラッチは、開閉シートの閉動時に入力軸の回転をガバナー及びブレーキに伝えるとともに、開閉シートの開動時に入力軸の回転をガバナー及びブレーキに伝えないように機能し、このガバナーは、開閉シートの閉動速度を一定に調節する調速機能を有し、入力軸に対し一方向クラッチを介して連動し得る回転体と、その回転体の遠心力に応じて摩擦接触圧を変更し得る圧接体とを備え、このブレーキは、入力軸に対し一方向クラッチを介して連動し得る回転体と、その回転体を制動するように摩擦接触する圧接体とを備え、前記ガバナーの回転体とこのブレーキの回転体とを兼用し、
前記ブレーキには制動状態と制動解除状態とに切り換える切換え手段を設け、この切換え手段にはこのブレーキの圧接体を制動状態と制動解除状態とに切り換えるように回動させることができる切換え軸を設け、
前記開閉シートの開閉動時に開閉軸の回転を阻止して開閉シートの開閉位置を調節する位置調節手段を前記増速機構と回転ドラムとの間で開閉軸に設け、この位置調節手段では、開閉軸に対し雌雄ねじ機構を介して支持した1枚または複数枚のストッパを備え、このストッパは、回止めガイドに係合する回止め歯を外周に周方向へ並設したものであって、開閉軸の回転に伴い雌雄ねじ機構により開閉軸の軸線方向へ往復移動して位置決め部に当接して停止し、その停止に伴い開閉シートの開閉動も停止して開閉シートの開閉位置を調節することができる
ことを特徴とする出入口シート開閉機におけるシート昇降調節装置。
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