JP4294369B2 - 末端に官能基を有するポリマー及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子鎖末端にエチレンイミン誘導体含有基を有する反応性ポリマー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高分子末端に官能基を有するポリマーは、その官能基の反応性や極性、他の官能基との親和性及び相互作用等を利用して、さまざまな用途展開が期待され、従来から種々の官能基を高分子鎖末端に導入することが試みられてきた。高分子鎖末端に定量的に官能基を導入する方法としては、リビング重合法と官能基を有する重合開始剤や重合停止剤を組み合わせる方法が知られている。
リビング重合法としては、アニオン重合、カチオン重合、ラジカル重合、配位アニオン重合、メタセシス重合、イモータル重合、官能基移動重合等が知られているが、特にアニオンリビング重合に関しての研究が多数行われており、適応し得る単量体の種類、リビングポリマーの活性末端の安定性等に関する知見が数多く報告されている。
【0003】
アニオンリビング重合を用いて高分子鎖末端に官能基を導入する方法としては、例えば重合開始剤として有機アルカリ金属を用いて共役ジエン及び/又はα−オレフィンを重合したアニオンリビングポリマーと特定の構造を有するアミノ化剤とを反応させ、その後加水分解により高分子末端に1級アミノ基を導入する方法(例えば、特許文献1、特許請求の範囲参照)、アニオンリビングポリマーの活性末端にオルソエステル基を導入し、該オルソエステル基を加水分解して高分子末端にカルボキシル基を導入する方法(例えば、特許文献2、特許請求の範囲参照)等がある。
しかしながら、これらの方法は定量的に高分子鎖末端に官能基を導入することができるものの、いずれの場合も高い反応性を有するアニオンリビングポリマーの求核攻撃から、導入したい官能基を保護する必要性がある。従って、末端に反応基を有するポリマーの製造過程で官能基を保護する工程、該保護基を脱離する工程を必要とし、反応工程が多くなるという問題があった。
【0004】
一方、保護基の導入及び脱離工程をなくし、工業的に利用価値を高めた方法として、エポキシ基を含有する基を重合停止剤として用いたり(例えば、特許文献3、特許請求の範囲参照)、オキセタン基を含有する基を重合停止剤として用いる方法(例えば、特許文献4、特許請求の範囲参照)が提案されている。
しかしながら、エポキシ基を含有する基やオキセタン基を含有する基はアニオンリビングポリマーの活性末端のカルバニオンと反応するおそれがあるため、例えばアニオンリビングポリマーとこれらの重合停止剤を反応させる際の重合停止剤の濃度や添加順序、具体的には大過剰の重合停止剤にリビングポリマーを少しずつ入れる等の配慮をする必要があった。
また含窒素3員環であるエチレンイミン誘導体含有基を高分子末端に導入した例はこれまでに知られていない。
【0005】
【特許文献1】
特公平1−44203号公報
【特許文献2】
特許第3067115号公報
【特許文献3】
特開平7−247313号公報
【特許文献4】
特開平7−309856号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような状況下、高分子鎖末端にエチレンイミン誘導体含有基を高い導入率で導入した反応性ポリマー及び該ポリマーの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく種々の研究を重ねた結果、
特定の重合停止剤を用いることによって得られる
(1)下記一般式(I)で表されるエチレンイミン誘導体含有基を高分子鎖末端に有するポリマー、
【化3】
(R1〜R4は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であって、それぞれ同じであっても異なってもよく、R5は炭素数1〜8のアルキレン基であって酸素原子を有していてもよい。nは1〜8の整数である。)
(2)R2及びR4がいずれも水素原子である上記(1)記載のポリマー、
(3)R1〜R4がいずれも水素原子である上記(1)記載のポリマー、
が上記目的を達成することを見出した。
また、
(4)アニオンリビング重合により得られるポリマーと下記一般式(II)で表される重合停止剤とを反応させることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポリマーの製造方法、
【化4】
(R1〜R4は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であって、それぞれ同じであっても異なってもよく、R5は炭素数1〜8のアルキレン基であって酸素原子を有していてもよい。nは1〜8の整数であり、Xはハロゲン原子である。)(5)R2及びR4がいずれも水素原子である上記(4)記載のポリマーの製造方法、
(6)R1〜R4がいずれも水素原子である上記(4)記載のポリマーの製造方法、
によって高い導入率で高分子鎖末端にエチレンイミン誘導体含有基を導入することができ、かつ、分子量が制御された、分子量分布の狭い反応性ポリマーを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の末端に官能基を有するポリマーは、下記一般式(I)で表されるエチレンイミン誘導体含有基を高分子鎖末端に有するものである。
【化5】
ここで、R1〜R4は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であって、それぞれ同じであっても異なってもよい。合成の容易さ等を考慮するとR2及びR4がいずれも水素原子である場合が好ましく、R1及びR3は水素原子、炭素数1又は2のアルキル基であることが好ましい。特にはR1〜R4のいずれもが水素原子であることが好ましい。また、R5は炭素数1〜8のアルキレン基であって酸素原子を有していてもよく、特には炭素数3〜6のアルキレン基が好ましい。具体的にはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基等が挙げられる。またnは1〜8の整数であって、好ましくは2〜4である。
【0009】
本発明のエチレンイミン誘導体含有基はリビングポリマーの末端活性種の数だけ導入することができ、通常は1つのポリマー中に1個以上、特には1〜4個の範囲で含有することができる。例えば線状高分子の片末端が活性なリビングポリマーの場合にはエチレンイミン誘導体含有基はポリマーあたり1個導入され、両末端が活性なリビングポリマーの場合にはエチレンイミン誘導体含有基はポリマーあたり2個導入され得る。一方、3次元構造を有するリビングポリマー等でポリマーあたり3個以上の活性末端を有するリビングポリマーの場合には、ポリマーあたり3個以上のエチレンイミン誘導体含有基を導入することができる。
本発明のポリマー中の高分子鎖を構成する部分はアニオンリビング重合性モノマーを重合した重合体であればよく、特に限定されないがスチレンやα−メチルスチレン等のスチレン誘導体、ブタジエンやイソプレン等の1,3−ジエン誘導体、2−ビニルピリジンや4−ビニルピリジン等のビニルピリジン誘導体、メタクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸tert−ブチル,メタクリル酸グリシジル等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体等が好適に挙げられる。
【0010】
アニオンリビング重合の重合条件は特に限定されず、使用するモノマーや目的とするポリマーの分子量等により適宜選定することができるが、通常、重合温度は−100℃〜100℃、重合時間は10分〜72時間程度であり、窒素又はアルゴン等の不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で行うことが好ましい。また重合開始剤としては、例えば、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等のアルキルリチウム塩やカリウムナフタレン、ナトリウムナフタレン等の金属ナフタレン化合物等を好適に用いることができる。
【0011】
本発明の末端に官能基を有するポリマーは、アニオンリビング重合性モノマーを重合したアニオンリビングポリマーと下記一般式(II)で示される重合停止剤を反応させることによって得られる。
【化6】
ここでR1〜R4、R5及びnは前記と同様である。またXはハロゲン原子であって、特には臭素原子、塩素原子又はヨウ素原子が好ましい。
【0012】
本発明の重合停止剤は、例えば、ジハロゲン化アルキル(分子内に2つのハロゲン化アルキル部位を有する化合物)とエチレンイミン誘導体基含有アルコールを用いてウィリアムソン(Williamson)反応により合成したものが好適に用いられる。ここで種々の化学構造を有するジハロゲン化アルキルとエチレンイミン誘導体基含有アルコールを組み合わせることによって種々の重合停止剤を合成することができる。これら種々の重合停止剤を用いることによって種々のエチレンイミン誘導体含有基を有するポリマーを得ることができる。
ジハロゲン化アルキルに含まれるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、1分子内に含まれる2つのハロゲン原子は同一であっても異なっていてもよいが、2つのハロゲン原子が異なる場合には、反応性の高い一方のハロゲン化アルキル部位がエチレンイミン誘導体基含有アルコールと優先的に反応するので、反応性の低い方のハロゲンを有する重合停止剤が容易に得られる点で好ましい。一方、2つのハロゲン原子が同一である場合には、エチレンイミン誘導体基含有アルコールに対して、少なくとも2当量以上のジハロゲン化アルキルを反応させることで重合停止剤を合成することが可能である。
ジハロゲン化アルキルの具体例としては、1−ブロモ−6−クロロヘキサン、1−ブロモ−5−クロロペンタン、1−ブロモ−4−クロロブタン、1−ブロモ−3−クロロプロパン、1−クロロ−3−ヨードプロパン、1,6−ジブロモヘキサン、1,5−ジブロモペンタン、1,4−ジブロモブタン、1,3−ジブロモプロパン、1,6−ジクロロヘキサン、1,5−ジクロロペンタン、1,4−ジクロロブタン、1,3−ジクロロプロパン等が挙げられる。
【0013】
前記エチレンイミン誘導体基含有アルコールは、分子内に水酸基とエチレンイミン誘導体基をそれぞれ少なくとも1つずつ有している化合物であれば特に限定されず、例えば、1−(6−ヒドロキシヘキシル)エチレンイミン、1−(5−ヒドロキシペンチル)エチレンイミン、1−(4−ヒドロキシブチル)エチレンイミン、1−(3−ヒドロキシプロピル)エチレンイミン、1−(2−ヒドロキシエチル)エチレンイミン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルエチレンイミン、1−(1−ヒドロキシエチル)エチレンイミン、1−(1−ヒドロキシエチル)−2−メチルエチレンイミン等を挙げることができる。これらの中でも原料の入手のしやすさ、重合停止剤の精製工程を考慮すると、1−(2−ヒドロキシエチル)エチレンイミン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルエチレンイミン、1−(1−ヒドロキシエチル)エチレンイミン、1−(1−ヒドロキシエチル)−2−メチルエチレンイミン等を用いることが好ましい。
【0014】
ジハロゲン化アルキルとエチレンイミン誘導体基含有アルコールの反応は窒素又はアルゴン等の不活性ガス雰囲気下、反応溶媒としてテトラヒドロフラン又はジエチルエーテル等を用いて通常行われる。より具体的には、反応容器にジハロゲン化アルキル、エチレンイミン誘導体基含有アルコール、反応溶媒を仕込み、アルコールに対して1.1〜2.5当量の水素化ナトリウム又は金属ナトリウムを加え、アルコールをナトリウムアルコキシドとし、これをジハロゲン化アルキルと反応させる。反応は室温下で8〜24時間攪拌しながら行い、例えば水素化ナトリウム水溶液/ヘキサン系にて抽出することにより重合停止剤が得られる。
【0015】
本発明の重合停止反応は有機溶媒中のアニオンリビングポリマーと上記一般式(II)で示される重合停止剤の有機溶媒溶液を添加順序に関わりなく混合させ、反応させることで達成される。ここで有機溶媒としては、アニオンリビングポリマー及び上記重合停止剤を溶解し得るものであれば特に限定されず、テトラヒドロフラン,ジオキサン,ジエチルエーテル等のエーテル類、n−ヘキサン,n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン,メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。これらの溶媒は1種を単独でまた2種以上を混合して使用することができる。これらの溶媒のうち、活性末端のイオン解離を促し、カルバニオンによる求核置換反応を進行しやすくするとの観点からテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランと脂肪族炭化水素類の混合溶媒、又はテトラヒドロフランと芳香族炭化水素類の混合溶媒が特に好適である。
【0016】
重合停止反応の反応条件としては、アニオンリビングポリマーと重合停止剤が反応する条件であれば特に限定されないが、活性末端カルバニオンと重合停止剤を効率よく反応させるとの観点から反応温度−100〜60℃、さらには−80〜40℃の範囲であることが好ましく、反応圧力は0.13Pa以下、好ましくは0.13mPa以下であることが好ましい。また反応雰囲気としては特に限定されず、例えばアルゴンや窒素等の不活性化ガス雰囲気下で重合停止反応を行うことができる。
重合停止剤の添加量としては、アニオンリビングポリマーの活性末端の数に応じて適宜決定されるものであるが、活性末端の数の1.5倍量以上、好ましくは2.0〜10倍量程度反応させることが、反応効率、経済性等の観点から好ましい。
【0017】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
物性測定方法
(1)数平均分子量と分子量分布の測定(GPC法)
各実施例で得られたポリマーをテトラヒドロフラン(以下「THF」という)に溶解し(ポリマー濃度:10ミリグラム/ミリリットル)、標準ポリスチレン換算の数平均分子量と分子量分布をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により測定した。測定はGPC装置(高速GPC装置「HLC−8120GPC」、東ソー(株)製)を用い、高速カラムTSK guard column HXL−H、TSK Gel GMHXL、TSK Gel GMHXL、TSKGel G2000HXL(以上すべて東ソー(株)製)をこの順序で装置に連結して測定した。カラム温度40℃、送液速度1.0ミリリットル/分とし、検出器としては紫外可視検出器(検出器波長;254nm)及び示差屈折計(いずれも東ソー(株)製)を用いた。
尚、分子量分布はGPC法により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)である。
(2)エチレンイミン含有基の定量(TLC−FID法)
各実施例で得られた精製ポリマーを用い、薄層クロマト−水素炎イオン化検出法(TLC−FID(Thin Layer Chromatography−Flame Ionization Detector))にてエチレンイミン含有基を定量した。
測定試料は各実施例で得られた精製ポリマーをそれぞれトルエンに溶解して、10ミリグラム/ミリリットルのトルエン溶液としたものを用いた。該溶液5.0マイクロリットルを薄層シリカゲルロッド上にスポットし、トルエンを用いて展開させた後、ドライヤーで10分間乾燥し、乾燥させた展開ロッドを水素炎で燃焼させながらスキャンし、発生したイオンを水素炎イオン化検出器(FID)で検出した。末端にエチレンイミン基が導入されていないポリマーと末端にエチレンイミン基が導入されたポリマーの移動率(Rf値)とそれらのピーク面積比からエチレンイミン含有基の導入率を算出した。末端にエチレンイミン基が導入されたポリマーの移動率は0であったのに対し、末端にエチレンイミン基が導入されていないポリマーの移動率は0.9であった。
【0018】
実施例1
(1)アニオン重合
アニオン重合はブレークシール法によりパイレックスガラス(商品名:コーニング社製)製反応容器を用いて行った。該反応容器を高真空ラインに接続して、高真空下で脱気とベーキングを2回繰り返した後、反応容器を密封した。重合開始剤であるsec−ブチルリチウム(0.267ミリモル)のn−ヘプタン溶液(0.114モル/リットル、2.34ミリリットル)のブレークシールを割り、反応容器に重合開始剤を移した後、−78℃に冷却した。該反応容器に、あらかじめ−78℃に冷却したモノマーである精製スチレン(12.0ミリモル)のTHF溶液(0.955モル/リットル、12.6ミリリットル)のブレークシールを割り、反応容器にモノマーを添加して重合を開始した。−78℃で20分間重合させ、リビングポリマー分取用側管にアニオンリビングポリマーであるリビングポリスチレンのリチウム塩のTHF溶液を分取した。分取した量は全リビングポリマーの13容量%であった。
【0019】
(2)重合停止剤の合成と精製
窒素置換した100ミリリットルの2口ナス型フラスコにジハロゲン化アルキルとして1−ブロモ−4−クロロブタン15.92グラム(92.9ミリモル)とエチレンイミン誘導体基含有アルコールとして1−(2−ヒドロキシエチル)エチレンイミン5.39グラム(61.9ミリモル)、溶媒としてTHF45ミリリットルを加え、さらにヘキサンで洗浄した後乾燥させた水素化ナトリウム3.90グラム(162.5ミリモル)を数回に分けて加え、窒素雰囲気下、室温で12時間攪拌した。炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加えて反応を停止させた後、THFを減圧留去した。その後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液/ヘキサン系にて溶媒抽出を行い、ヘキサン層を回収した。この抽出液からヘキサンを減圧留去した後に減圧蒸留(沸点74〜76℃/0.67kPa)を2回行うことにより、重合停止剤である1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミン2.81グラム(15.8ミリモル)を得た。収率は26%であった。
得られた精製物はガスクロマトグラフィー測定の結果、純度は99.5%以上であることが確認された。
【0020】
さらに該精製物について、1H−NMR及び13C−NMRを用いて同定した結果、図1及び図2に示すように、1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミンであることが確認された。ここで1H−NMRチャートのピークに付されたa,b,c等は、該チャートに記された構造式の添字a,b,c等が付された水素原子に帰属されるものであり、また13C−NMRチャートのピークに付された1,2,3等の数字は、該チャートに記された構造式の添字1,2,3等が付された炭素原子に帰属されるものである。
尚、得られた精製物の元素分析の結果、炭素53.95%(計算値:54.08%)、水素8.69%(計算値:9.08%)、窒素7.44%(計算値:7.89%)、塩素20.92%(計算値:19.95%)であり、得られた精製物が1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミンであることが元素分析の結果からも確認された。
【0021】
得られた1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミンをさらに水素化カルシウム存在下、減圧蒸留(沸点74〜76℃/0.67kPa)を行った後、脱水した1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミン1.87グラム(10.6ミリモル)を攪拌子とともに、ブレークシールと塩化フェニルマグネシウ0.0850グラム(0.621ミリモル)のTHF溶液アンプルを備えたガラス容器に溶封した。溶封した1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミンと塩化フェニルマグネシウムを−30℃で混合し、室温にした後、10分間攪拌した。その後高真空下蒸留して精製した1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミンをTHFで希釈し、0.095モル/リットルの溶液を調製した。この溶液4.67ミリリットルをブレークシールを備えたアンプルに分取し、溶封した。アンプル内の1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミンの量は0.444ミリモルである。
【0022】
(3)重合停止反応
1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミンのTHF溶液のブレークシールを割って重合停止剤である1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミンを反応容器に移し、−78℃で前述のリビングポリスチレンのリチウム塩と60分間反応させた。反応終了後、反応容器を開封し、反応容器及び側管にメタノールを添加して反応を停止させた。ついで得られた反応容器内及び側管内の各々の反応溶液を多量のメタノールに注ぎ込み、再沈殿法を2回繰り返して精製し、過剰量の重合停止剤を除去した。得られたポリマーを濾別し、乾燥したところ、重合停止剤と反応させたポリマー1.08グラム(収率99%)及びポリスチレン0.155グラム(収率97%)が得られた。
【0023】
(4)数平均分子量及び分子量分布の測定
上記方法で得られた各ポリマーの数平均分子量及び分子量分布の測定を上述のGPC法で行った。結果を第1表に示す。
(5)ポリマーの精製及び構造解析
上記再沈殿法により精製したポリマーを15質量%のポリマー濃度となるようにベンゼンに溶解させ、凍結乾燥を行って精製ポリマーを得た。該精製ポリマーを用い、1H−NMR測定を行った。図3に重合停止剤と反応させたポリマーの1H−NMRの測定結果、図4に末端にエチレンイミン含有基が導入されていないポリマー(ポリスチレン)の1H−NMRの測定結果を示す。図3に示す1H−NMRと図4に示す1H−NMRチャートから、図3に示されるポリマーが片末端にエチレンイミン含有基が導入されていることが確認された。また、精製ポリマーの末端エチレンイミン含有基を上述のTLC−FID法にて定量し、末端官能基の導入率を算出した。その結果を第1表に示す。
【0024】
実施例2
モノマーとして精製スチレン(5.09ミリモル)のTHF溶液(0.565モル/リットル、9.01ミリリットル)、重合開始剤としてカリウムナフタレン(0.229ミリモル)のTHF溶液(0.0316モル/リットル、7.26ミリリットル)を用い、実施例1と同様にしてアニオンリビングポリマーであるリビングポリスチレンのカリウム塩を得た。リビングポリマー分取用側管にリビングポリスチレンのカリウム塩のTHF溶液を19容量%分取した後、反応器内に重合停止剤として、1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミン(0.513ミリモル)のTHF溶液(0.163モル/リットル、3.15ミリリットル)を加えて実施例1と同様に重合停止反応を行った。
反応終了後、反応容器及び側管にメタノールを添加して反応を停止させ、各々の反応溶液を多量のメタノールに注ぎ込み、再沈殿法を2回繰り返して精製した。こうして得られたポリマーを濾別し、乾燥したところ、重合停止剤と反応したポリマー0.425g(収率99%)及び官能性末端基を導入しないポリスチレン0.100g(収率99%)が得られた。
各ポリマーについて、実施例1と同様に数平均分子量及び分子量分布を測定した。結果を第1表に示す。
また実施例1と同様に1H−NMR測定を行った。尚、測定には実施例1と同様に凍結乾燥を行った精製ポリマーを用いた。図5に重合停止剤と反応したポリマーの1H−NMRの測定結果、図6に末端にエチレンイミン含有基が導入されていないポリマー(ポリスチレン)の1H−NMRの測定結果を示す。図5に示す1H−NMRと図6に示す1H−NMRチャートから、図5に示されるポリマーが両末端にエチレンイミン含有基が導入されていることが確認された(チャート上の化学式では一方の末端のエチレンイミン基を省略して記載した)。また実施例1と同様に精製ポリマーのエチレンイミン含有基を定量し、末端官能基の導入率を算出した。その結果を第1表に示す。
【0025】
実施例3
(1)アニオン重合
重合開始剤であるsec−ブチルリチウム(0.286ミリモル)のn−ヘプタン溶液(0.114モル/リットル、2.51ミリリットル)をドライアイス/アセトン浴で−78℃に冷却し、これにモノマーである精製イソプレン(15.2ミリモル)のn−ヘプタン溶液(3.66ミリモル/リットル、4.16ミリリットル)を添加して重合を開始した。次いで40℃の恒温槽に移し、2時間重合させた。この重合溶液を再び−78℃のドライアイス/アセトン浴に移して十分冷却した後、希釈剤としてTHF溶液4.43ミリリットルを加えた。
【0026】
(2)重合停止反応
実施例1と同様にしてアニオンリビングポリマーであるリビングポリイソプレンのリチウム塩25容量%を分取した後、反応容器に重合停止剤である1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミン(0.405ミリモル)のTHF溶液(0.102モル/リットル、3.97ミリリットル)を加えて実施例1と同様に重合停止反応を行った。
反応終了後、反応容器及び側管にメタノールを添加して反応を停止させ、各々の反応溶液を多量のメタノールに注ぎ込み、再沈殿法を2回繰り返して精製した。こうして得られたポリマーを濾別し、乾燥したところ、重合停止剤と反応したポリマー0.755g(収率99%)及び官能性末端基を導入しないポリイソプレン0.255g(収率98%)が得られた。
【0027】
(3)数平均分子量及び分子量分布の測定
実施例1同様にして測定した。結果を第1表に示す。
(4)ポリマーの精製及び構造解析
実施例1と同様に1H−NMR測定を行った。尚、測定には実施例1と同様に凍結乾燥を行った精製ポリマーを用いた。図7に重合停止剤と反応したポリマーの1H−NMRの測定結果、図8に末端にエチレンイミン含有基が導入されていないポリマー(ポリイソプレン)の1H−NMRの測定結果を示す。図7に示す1H−NMRと図8に示す1H−NMRチャートから、図7に示されるポリマーが片末端にエチレンイミン含有基が導入されたポリイソプレンであることが確認された。また実施例1と同様に精製ポリマーのエチレンイミン含有基を定量し、末端官能基の導入率を算出した。その結果を第1表に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
*1 sec−BuLi;sec−ブチルリチウム
*2 K−Naph;カリウムナフタレン
*3 THF;テトラヒドロフラン
*4 AzEtOBuCl;1−[2−(4−クロロブトキシ)エチル]エチレンイミン
【0030】
【表2】
【0031】
*5 重合開始剤と重合停止剤の末端官能基部分とモノマー/重合開始剤(モル比)から算出した分子量の計算値
*6 GPC法により測定した分子量
*7 1H−NMR測定により求めた重合開始剤又は重合停止剤の末端官能基部分のピーク面積とポリマーの繰り返し構造単位に含まれる官能基部分のピーク面積の比から算出した分子量
*8 GPC法により測定した分子量に基づいて計算した値
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、高分子鎖末端にエチレンイミン誘導体含有基を高い導入率で導入した反応性ポリマーを高収率で得ることができ、しかも該ポリマーは分子量が制御され、分子量分布の狭いものである。
該ポリマーは、末端に反応性の高いエチレンイミン誘導体含有基を有することから、レジスト材料、コーティング剤、フィルム製膜の分野での架橋剤、主ポリマー、ベース樹脂等の原材料等として、また表面改質剤、塗料、接着剤等の原材料等として広範な応用が期待できる
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用する重合停止剤の1H−NMRチャートである。
【図2】実施例で使用する重合停止剤の13C−NMRチャートである。
【図3】実施例1の末端にエチレンイミンが導入されたポリマーの1H−NMRチャートである。
【図4】実施例1の末端に官能基を導入していないポリマーの1H−NMRチャートである。
【図5】実施例2の末端にエチレンイミンが導入されたポリマーの1H−NMRチャートである。
【図6】実施例2の末端に官能基を導入していないポリマーの1H−NMRチャートである。
【図7】実施例3の末端にエチレンイミンが導入されたポリマーの1H−NMRチャートである。
【図8】実施例3の末端に官能基を導入していないポリマーの1H−NMRチャートである。
Claims (5)
- スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン及びイソプレンから選ばれるモノマーをアニオンリビング重合して得られるアニオンリビングポリマーと下記一般式(II)
で表される重合停止剤とを反応させて得られる下記一般式(I)で表されるエチレンイミン誘導体含有基を高分子鎖末端に有するポリマー。
- R1及びR3がいずれも水素原子である請求項1記載のポリマー。
- スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン及びイソプレンから選ばれるモノマーをアニオンリビング重合して得られるアニオンリビングポリマーと下記一般式(II)
で表される重合停止剤とを反応させることを特徴とする下記一般式(I)
で表されるエチレンイミン誘導体含有基を高分子鎖末端に有するポリマーの製造方法。 - R1及びR3がいずれも水素原子である請求項3記載のポリマーの製造方法。
- Xが塩素原子である請求項3又は4記載のポリマーの製造方法。
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