JP4294023B2 - 2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源 - Google Patents

2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源 Download PDF

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Description

本発明は、平面状の光源から面に垂直な方向にレーザ光を放射する面発光レーザ光源に関する。
従来より、ファブリ・ペロー共振器を用いたファブリ・ペロー型レーザ光源や、回折格子を用いた分布帰還(Distributed Feedback; DFB)型レーザ光源が用いられている。これらのレーザ光源はいずれも、共振や回折により所定の波長の光を増幅してレーザ光を発振させるものである。
それに対して、近年、フォトニック結晶を用いた新しいタイプのレーザ光源が開発されている。フォトニック結晶とは、誘電体から成る母材に周期構造を人工的に形成したものである。周期構造は一般に、母材とは屈折率が異なる領域(異屈折率領域)を母材内に周期的に設けることにより形成される。この周期構造により、結晶内でブラッグ回折が生じ、また、光のエネルギーにエネルギーバンドギャップが現れる。フォトニック結晶レーザ光源には、バンドギャップ効果を利用して点欠陥を共振器として用いるものと、光の群速度が0となるバンド端の定在波を利用するものがある。いずれも所定の波長の光を増幅してレーザ発振を得るものである。
特許文献1には、発光材料を含む活性層の近傍に2次元フォトニック結晶を形成したレーザ光源が記載されている。この2次元フォトニック結晶には、半導体から成る板状の母材に円柱状の空孔が周期的(三角格子状、正方格子状、六角格子状等)に設けられ、屈折率の分布が2次元的な周期性を持っている。この周期を、電極からのキャリアの注入により活性層で生成される光の媒質内波長に一致させておくことにより、2次元フォトニック結晶の内部に2次元定在波が形成され、それにより光が強められてレーザ発振する。
図1に、特許文献1に記載の2次元フォトニック結晶の内部に形成される定在波を模式的に示す。この図では結晶面内の一方向(x方向とする)の定在波のみを1次元的に示しているが、例えば正方格子の場合にはそれに垂直な方向にも定在波が形成される。電場に着目すると、この定在波は、2次元フォトニック結晶11内の空孔12の部分に節をもつものと腹をもつものの2つのモードを形成する。ある空孔12の中心を通る軸(z軸)を対称軸と定義すると、その軸に関して前者は反対称であり、後者は対称である。ここで外部平面波との結合を考えると、z方向に伝播する平面波の分布関数は、x方向に関しては一様であるのに対し、対称軸に関しては、反対称モードでは奇関数、対称モードでは偶関数となる。2次元フォトニック結晶の大きさが無限であると仮定すると、対称モードでは外部平面波との重なり積分が0ではないため、面垂直方向への1次回折光が生じる。それに対して、反対称モードでは外部平面波との重なり積分が0になるため、干渉により面垂直方向への1次回折光が生じない。そのため、この反対称モードは面垂直方向に光を取り出すことができない。
実際には2次元フォトニック結晶の大きさは有限であるため、反対称モードの光も対称性が崩れて面垂直方向に取り出すことができる。しかしその場合においても、面垂直方向に取り出される光の強度は干渉の影響を受けて弱められる。
このような干渉の影響を抑えて面垂直方向への光の取り出し効率を高めるために、従来より、2次元フォトニック結晶の面内での屈折率分布の対称性を崩すことが検討されてきた。以下にその例について述べる。
特許文献2には、並進対称性はあるが回転対称性がない格子構造を形成することにより、母材に平行な面内での対称性を崩した2次元フォトニック結晶を有する面発光レーザ光源について記載されている。このような対称性は、例えば異屈折率領域である空孔を正方格子状に配置して、各空孔の平面形状(2次元フォトニック結晶に平行な断面の形状)を正三角形にすることにより形成される。この場合、格子は4回回転対称性を有し、空孔は3回回転対称性を有するが、両者の回転対称性が一致しないため、結晶全体としては回転対称性がない。また、正方格子の1個の格子点に、平面形状が真円であって径の異なる2個の空孔を隣接して設けることもできる。この場合、格子点に回転対称性がなく、それゆえ結晶全体としても回転対称性がない。これらのレーザ光源では、2次元フォトニック結晶の格子構造の対称性が図1に示した格子構造よりも低いため、反対称モードの光の干渉の影響を抑え、面垂直方向に取り出される光の強度を従来よりも強くすることができる。
特許文献3には、平面形状が活性層側の面とそれとは反対側(発光側)の面で異なり、活性層側の平面形状の重心と発光側の平面形状の重心が面内方向にずれた異屈折率領域を有する2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源が記載されている。この構成によれば、面垂直方向にも異屈折率領域の形状の変化をつけることができるため、特許文献2のものよりも異屈折率領域の形状を自由に調整することができる。それにより、特許文献2のものよりも異屈折率領域の形状の対称性を崩すことができ、面垂直方向に取り出される光の強度を更に強くすることができる。
特開2000-332351号公報([0037]〜[0056],図1) 特開2004-296538号公報([0026]〜[0037], [0046], 図1〜5, 図22) 国際公開WO2005/086302号公報([0014]〜[0018], [0029], 図3, 図8)
特許文献2に記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源では、その製造の際に以下の問題が生じる。通常の製造方法によれば、まず、2次元フォトニック結晶の母材(又は母材に活性層等の一部の層を積層したもの)を作製し、ドライエッチング等の方法により、母材に正三角柱の空孔を周期的に形成する。そして、母材を含む各層(クラッド層や電極等)を重ね、加熱することにより各層を接着する。この熱処理の際に、空孔の正三角柱の角が変形して丸くなり、円柱に近い形状になることがある。この変形が生じると、空孔の平面形状の対称性が正三角柱よりも高くなり、光の取り出し効率が低下する。
また、特許文献3に記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源を製造する際には、各空孔は段差構造等、面垂直方向に一様ではない形状を有するため、空孔の加工が複雑になる。
本発明が解決しようとする課題は、面垂直方向への光の取り出し効率が高く、且つ製造が容易であって熱等による変形の影響を受けにくい2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明は、活性層と、その一方の側に設けた2次元フォトニック結晶と、を有する2次元フォトニック結晶発光レーザ光源において、
該2次元フォトニック結晶が、板状の母材内に、該母材とは屈折率が異なる複数の領域から成り該領域のうち少なくとも2個の厚さが互いに異なる異屈折率領域集合体を多数、周期的に配置して成る、
ことを特徴とする。
異屈折率領域集合体内の各異屈折率領域の平面形状は互いに異なるものとすることができる。
また、異屈折率領域集合体内の各異屈折率領域は、平面形状の面積が大きいものほど厚さが厚い方が望ましい。
本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源の製造方法は、活性層と、その一方の側に設けた2次元フォトニック結晶と、を有するレーザ光源の製造方法において、
板状の母材上に面積が異なる2個以上の孔から成る孔集合体を多数、周期的に配置したマスクを形成し、
該マスクの上から該母材をドライエッチングし、母材に形成される空孔が全て母材を貫通する前に該ドライエッチングを終了する、
ことにより該2次元フォトニック結晶を形成することを特徴とする。
発明の実施の形態及び効果
本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源は、活性層の一方の側に2次元フォトニック結晶を有する。但し、活性層と2次元フォトニック結晶は接している必要はなく、両者の間にスペーサ等の部材が挿入されていてもよい。活性層には、従来よりファブリ・ペロー型レーザ光源に用いられているものと同様のものを用いることができる。
2次元フォトニック結晶の母材内には異屈折率領域集合体が設けられている。異屈折率領域集合体とは、母材とは屈折率の異なる領域(異屈折率領域)を複数形成したものである。この異屈折率領域集合体を周期的に多数配置することにより、周期屈折率分布を形成する。周期的配置には、例えば正方格子状のものや三角格子状のもの等がある。それらの格子の格子点上に異屈折率領域集合体を配置することにより周期屈折率分布を形成する。
各異屈折率領域集合体が有する複数の異屈折率領域のうち少なくとも2個は互いに厚さが異なる。この条件を満たせば、異屈折率領域集合体中の全ての異屈折率領域の厚さが異なってもよいし、一部の異屈折率領域同士が同じ厚さであってもよい。このように各異屈折率領域の厚さを設定することにより、円柱状の異屈折率領域を周期的に配置した2次元フォトニック結晶よりも母材に平行な面内での対称性を低くする。これにより、干渉に起因した反対称モードの打ち消しによるレーザ光の取り出し効率の低下を抑えることができる。
本発明の2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源の使用方法は従来のものと同様である。電圧の印加により活性層にキャリアが注入され、それにより活性層で生成される光が2次元フォトニック結晶の内部で2次元定在波となり、光が強められることによりレーザ発振する。
各異屈折率領域の平面形状は同じであってもよいが、面内での対称性をより低くするために、異屈折率領域集合体内の各領域の平面形状はそれぞれ異なるものとすることが望ましい。
異屈折率領域集合体内の各異屈折率領域は、厚さが厚いものほど平面形状の面積を大きくすることが望ましい。以下にその理由を説明する。
2次元フォトニック結晶を製造する際には、多くの場合、ドライエッチング法を用いて母材内に空孔を形成する。この空孔を形成する際に、平面形状の面積が小さい程、エッチングガスが空孔内に浸入しにくくなり、エッチング速度が遅くなる。その結果、異屈折率領域集合体内の各異屈折率領域は面積が大きいものほど厚さが厚くなる。すなわち、各異屈折率領域の面積を異なるものとしておくだけで、通常のドライエッチング法を用いることにより、特段の技術を要することなく、本発明に係る異屈折率領域集合体を容易に作製することができる。
但し、全ての空孔が母材を貫通してしまうと全ての異屈折率領域の厚さが同じになってしまうため、ドライエッチングは、母材に形成される空孔が全て母材を貫通する前に終了しなければならない。
本発明における異屈折率領域集合体の1つに、平面形状が略長方形の第1異屈折率領域と、その長辺よりも短い径を有する略円形の、第1異屈折率領域よりも面積が小さく厚さが薄い第2異屈折率領域から成るものがある。製造上の理由等により、第1異屈折率領域及び第2異屈折率領域の平面形状が多少歪んでいたり第1異屈折率領域の長方形の角が変形して丸くなったりすることは、対称性を崩すという特徴が損なわれない限り差し支えない。また、第1異屈折率領域よりも第2異屈折率領域の方が面積が小さいため、2次元フォトニック結晶を前述のようにドライエッチング法を用いて作製することにより、自然に、第2異屈折率領域の厚さは第1異屈折率領域の厚さよりも小さくなる。
この異屈折率領域集合体は全体として三角形に近い平面形状を有する。即ち、第1異屈折率領域が三角形の1辺を構成し、第2異屈折率領域がその辺に向かい合う1頂点を構成する。また、第1異屈折率領域と第2異屈折率領域の厚さを異なるものとすることは、1個の異屈折率領域の内部に段差を設けることに対応する。これらのことから、この異屈折率領域集合体は三角柱内に段差を設けた1個の異屈折率領域と同様の非対称性を有するといえる。このような非対称性により、干渉に起因した反対称モードの打ち消しによるレーザ光の取り出し効率の低下を抑えることができる。
また、これら第1異屈折率領域及び第2異屈折率領域から成る異屈折率領域集合体は、製造時に加えられる熱等の影響により各異屈折率領域が多少変形したとしても、第1異屈折率領域の長辺が三角形の1辺であって第2異屈折率領域がその辺に向かい合う1頂点であるという平面形状の特徴を維持することができる。そのため、そのような変形が生じても光の取り出し効率の低下を抑えることができる。
本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源(以下、「レーザ光源」とする)の一実施例を、図2〜図7を用いて説明する。
本実施例のレーザ光源では、図2に示すように、陽電極21と陰電極22の間に、インジウム・ガリウム砒素(InGaAs)とガリウム砒素(GaAs)により形成される多重量子井戸(Multiple-Quantum Well; MQW)から成る活性層23を設ける。そして、活性層23の上にp型GaAsから成る2次元フォトニック結晶層24を設ける。2次元フォトニック結晶層24の構成は後述する。活性層23と陽電極21の間に、p型GaAsから成るスペーサ層261、p型AlGaAsから成るクラッド層271及びp型GaAsから成るコンタクト層28を設ける。また、活性層23と陰電極22の間に、n型GaAsから成るスペーサ層262及びn型AlGaAsから成るクラッド層272を設ける。なお、図2では、2次元フォトニック結晶層24の構造を示すために、スペーサ層261と2次元フォトニック結晶層24の間を空けて描いた。
2次元フォトニック結晶層24の構成を説明する。
図3(a)に2次元フォトニック結晶層24の上面図を示す。2次元フォトニック結晶層24はp型GaAsから成り厚さが130nmのスラブ状の母材に異屈折率領域集合体25を周期285nmで正方格子状に配置したものである。図3(b)に1つの異屈折率領域集合体25の上面図を、図3(c)に縦断面図を示す。異屈折率領域集合体25は、母材を穿孔することにより形成した第1空孔251及び第2空孔252から成る。第1空孔251の形状は長辺167nm、短辺87nm、厚さ120nmの直方体であり、第2空孔252の形状は直径56nm、厚さ60nmの円柱である。第2空孔252は第1空孔の長辺に隣接して配置する。両者の中心間距離は90nmである。2次元フォトニック結晶層24中で第1空孔251及び第2空孔252が占める割合(フィリングファクター)は0.18である。
図4を用いて、本実施例のレーザ光源の製造方法を説明する。
まず、通常のMOCVD法等を用いてクラッド層272、スペーサ層262、活性層23、及びp型GaAsから成る母材31の順で積層した第1積層体32を形成する(a)。次に、母材31の上にレジスト33を形成し、電子ビーム露光法やナノインプリント法等により、第1空孔251及び第2空孔252を設ける位置に対応して、レジスト33に、平面形状が長辺167nm×短辺87nmの長方形である孔341と、直径56nmの円形である孔342を形成する(b)。その後、レジスト33上に塩素を含有するエッチングガスを導入する(c)。エッチングガスは長方形孔341及び円形孔342からそれぞれ、母材31をドライエッチングする。このドライエッチングを所定時間だけ行うことにより、母材31には長方形孔341の下に所定の厚さだけ形成された第1空孔251と、円形孔342の下に第1空孔251よりも厚さが薄い第2空孔252が穿孔され、2次元フォトニック結晶層24が作製される(d)。第1空孔251と第2空孔252が異なる厚さで形成される理由は後述する。前記所定時間は予備実験により求めておく。ドライエッチングの終了後、レジスト33を除去する。
第1積層体32とは別に、通常のMOCVD等を用いてスペーサ層261、クラッド層271及びコンタクト層28の順で積層した第2積層体35を作製する。2次元フォトニック結晶層24とスペーサ層261を重ね、200〜700℃に加熱することにより両者を融着する(e)。最後に、コンタクト層28の表面に陽電極21を、クラッド層272の表面に陰電極22を、それぞれ蒸着することにより、本実施例のレーザ光源が完成する(f)。
図4(d)の工程により、厚さの異なる第1空孔251及び第2空孔252が形成される理由を説明する。円形孔342の面積が長方形孔341の面積よりも十分に小さい(約1/5)ため、円形孔342には長方形孔341よりもエッチングガスが侵入し難い。これにより、円形孔342から進行するエッチングの速度は長方形孔341から進行するエッチングの速度よりも遅くなる。そのため、このドライエッチングの終了時点でのエッチングの深さは第2空孔252よりも第1空孔251の方が深くなるため、前述の第1空孔251と第2空孔252の厚さの相違が生じる。
図5に、本実施例の製造方法の工程(d)の終了後における2次元フォトニック結晶層24の顕微鏡写真を上面図(a)及び縦断面図(b)で示す。図5(a)より、平面形状が長方形の第1空孔251及び円形の第2空孔252が形成されていることがわかる。また、図5(b)より、第2空孔252よりも第1空孔251の方が厚くなっていることがわかる。
本実施例のレーザ光源について、電極から注入した電流と発光強度の関係を測定した。併せて、母材に直径110nm、高さ100nmの円柱状の空孔を周期285nmで正方格子状に配置した2次元フォトニック結晶層を有し、それ以外は本実施例と同様の構造を有するレーザ光源(比較例)についても同様の測定を行った。本実施例の測定結果を図6(a)に、比較例の測定結果を図6(b)に、それぞれ示す。比較例よりも本実施例の方が、スロープ効率が高く、強い発光強度が得られる。
本実施例のレーザ光源について、2次元フォトニック結晶層24内における電磁界分布を計算した。この計算では、正方格子状の屈折率分布を有する2次元フォトニック結晶において、4つのバンドのうちΓ点(k=0)付近において最もエネルギーが低いバンド端Aに関して計算を行った。計算結果を図7に示す。図中の矢印の向きは電界の方向を、矢印の長さは電界の強度を、濃淡は磁界の強度を、それぞれ示す。なお、ここでは第1空孔251と第2空孔252の間の距離が114nmの場合(a)と85.5nmの場合(b)について計算結果を示した。この電磁界分布からQ値を求めると、(a)では3396、(b)では2378となった。いずれも、面垂直方向にレーザ光を取り出すのに適しているとされる(例えば特許文献1参照)数千程度の値となった。
第1空孔251及び第2空孔252の平面形状は上述のものに限定されない。例えば図8に示すように、第1空孔251、第2空孔252のいずれも、第2空孔252よりも第1空孔251の方が厚い(図4に示した製造方法を用いる場合には、第2空孔252よりも第1空孔251の方が平面形状が大きい)という条件を満たす限り、様々な形状をとることができる。
2次元フォトニック結晶内の定在波の反対称モードと対称モードを示すグラフ。 本発明に係るレーザ光源の一実施例の斜視図。 本実施例のレーザ光源における2次元フォトニック結晶層24の上面図(a)及び異屈折率領域集合体25の拡大図(上面図(b)及び縦断面図(c))。 本実施例のレーザ光源の製造方法を示す縦断面図。 本実施例で作製したレーザ光源の2次元フォトニック結晶層24の顕微鏡写真(上面図(a)及び縦断面図(b))。 本実施例(a)及び比較例(b)のレーザ光源の電極から注入した電流と発光強度の関係を測定した結果を示すグラフ。 本実施例のレーザ光源における2次元フォトニック結晶層24内の、バンド端Aに関する電磁界分布の計算結果を示す図。 第1空孔及び第2空孔の形状の例を示す平面図。
符号の説明
11…2次元フォトニック結晶
12…空孔
21…陽電極
22…陰電極
23…活性層
24…2次元フォトニック結晶層
25…異屈折率領域集合体
251…第1空孔
252…第2空孔
261、262…スペーサ層
271、272…クラッド層
28…コンタクト層
31…母材
32…第1積層体
33…レジスト
341…長方形孔
342…円形孔
35…第2積層体

Claims (6)

  1. 活性層と、その一方の側に設けた2次元フォトニック結晶と、を有する2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源において、
    該2次元フォトニック結晶が、板状の母材内に、該母材とは屈折率が異なる複数の領域から成り該領域のうち少なくとも2個の厚さが互いに異なる異屈折率領域集合体を多数、周期的に配置して成る、
    ことを特徴とする2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源。
  2. 異屈折率領域集合体内の各異屈折率領域の平面形状が互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源。
  3. 前記異屈折率領域集合体内の各異屈折率領域が、平面形状の面積が大きいものほど厚さが厚いことを特徴とする請求項2に記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源。
  4. 前記異屈折率領域集合体が、略長方形の平面形状を有する第1異屈折率領域と、該第1異屈折率領域の長辺に隣接して設けた、該長辺の長さよりも短い径を持つ略円形の平面形状を有し第1異屈折率領域よりも面積が小さく厚さが薄い第2異屈折率領域と、から成ることを特徴とする請求項3に記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源。
  5. 前記異屈折率領域集合体内の各領域が空孔から成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源。
  6. 活性層と、その一方の側に設けた2次元フォトニック結晶と、を有する2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源の製造方法において、
    板状の母材上に面積が異なる2個以上の孔から成る孔集合体を多数、周期的に配置したマスクを形成し、
    該マスクの上から該母材をドライエッチングし、母材に形成される空孔が全て母材を貫通する前に該ドライエッチングを終了する、
    ことにより該2次元フォトニック結晶を形成することを特徴とする2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源の製造方法。
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