JP4293641B2 - 糖転移活性を有する蛋白質をコードする遺伝子 - Google Patents

糖転移活性を有する蛋白質をコードする遺伝子 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、フラボノイドの5位に糖を転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子及びその利用方法に関するものである。
背景技術
花産業は新規かつ種々の品種を開発することに努力している。新規な品種の育成のための有効な方法の一つとして花の色を変えることがあり、古典的な育種方法を用いて、ほとんどの商業的品種について広範囲な色を生成することに成功している。しかしながら、この方法では種ごとで遺伝子プールが制限されていることから、単一の種が広範囲の種類の着色品種を有することは稀である。
花の色は主として2つのタイプの色素、即ちフラボノイド及びカロチノイドに基づき、フラボノイドは黄色から赤ないし青色の範囲に寄与し、カロチノイドはオレンジ又は黄色の色調に寄与する。花色に主たる寄与をするフラボノイド分子はシアニジン、デルフィニジン、ペチュニジン、ペオニジン、マルビジン及びペラルゴニジンの配糖体であるアントシアンであり、異なるアントシアンが顕著な花の色の変化をもたらす。さらに花の色は無色のフラボノイドの補助発色、金属錯体形成、グルコシル化、アシル化、メチル化及び液胞のpHにより影響される(Forkmann, Plant Breeding,106,1, 1991)。
フェニルアラニンから始まるアントシアニンの生合成経路はよく理解されており(例えばPlant Cell, 7、1071-1083, 1995)、生合成に関わる遺伝子はほとんどクローニングされている。たとえば、シソのアントシアニンであるマロニルシソニン(3-O-(6-O-(p-クマロイル)-β-D-グルコシル)-5-O-(6-O-マロニル-β-D-グルコシル)-シアニジン)の生合成にかかわると考えられる遺伝子のうち、そのホモログが現在までに報告されていないものはフラボノイド-3’-ヒドロキシラーゼ、UDP-グルコース:アントシアニン(フラボノイド)5-O-グルコシルトランスフェラーゼ(以下5GT)、マロニル基転移酵素遺伝子のみである。
このうち、フラボノイド-3’-ヒドロキシラーゼはチトクロームP450遺伝子のファミリーに属することが知られており(Plant Cell, 7、1071-1083, 1995)チトクロームP450遺伝子は互いに構造的な相同性を示すことが推察される。
一般に、フラボノイド分子の3位の水酸基はグルコースによって修飾されているが、グルコシル化をはじめとした糖による修飾は、アントシアニンの安定性と溶解性を増大させると考えられている(The Flavonoids, Chapman & Hall, 1994)。
この反応を触媒するUDP−グルコース:アントシアニジンあるいはフラボノイド3−グルコシルトランスフェラーゼ(以下3GT)をコードする遺伝子はトウモロコシ、大麦、金魚草、リンドウなどの多くの植物から得られており、アミノ酸配列はお互いに有意の相同性を示す。たとえば、単子葉植物のトウモロコシと双子葉植物のリンドウの3GTのアミノ酸配列の相同性は32%、単子葉植物のトウモロコシとオオムギの3GTのアミノ酸配列の相同性は73%、双子葉植物のリンドウとナスの3GTでは46%である。
また、ペチュニアのUDP−ラムノース:アントシアニジン3ーグルコシドラムノシルトランスフェラーゼ(3RT)をコードする遺伝子もクローニングされている。
ところが、多くの植物のフラボノイドの5位の水酸基がグルコシル化されているのにも関わらず、この反応を触媒する酵素(5GT)の遺伝子は未だに得られていない。
また、ペチュニアやストックのアントシアニンの5位に糖を転移する反応を測定した例はある(Planta 160, 341-347, 1984、Planta, 168, 586-591, 1986)が、これらの報告は花弁の粗抽出液か部分精製したものを用いて、酵素学的性質を調べたに留まっており、この酵素を純粋な形にまで精製した例はない。また、一般に糖転移酵素は生化学的に不安定であり、酵素の精製は困難である。
フラボノイド分子に糖が付加されることによるその色調の変化はほとんどないが、色調に大きな影響を与える芳香族アシル基はアントシアニン内のグルコース分子やラムノース分子に転移するため、糖転移反応を制御することはアントシアニンの生合成を制御し、ひいては花の色を制御する上で重要である。なお糖転移酵素遺伝子の発現を調節して花の色を変えた例として、ペチュニアの3RTによる反応を形質転換ペチュニアにおいて制御し、花の色を修飾した例がある。
形質転換可能な植物としては、例えばバラ、キク、カーネーション、ガーベラ、ペチュニア、トレニア、トルコギキョウ、カランコエ、チューリップ、グラジオラスなどが知られている。
発明の開示
そこで、本発明者らは、フラボノイドの5位に糖を転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子を得ることを課題とし、本発明を完成した。
例えばキクのアントシアニン並びにバラおよびカーネーションのアントシアニンの一部は5位の水酸基がグルコシル化されていない。本発明で得られた5GT遺伝子をこれらの植物に導入する事により、アントシアニンの構造を変えることができる。
また、国際公開公報;WO96/25500に記載されているアシル基転移酵素遺伝子を用いてフラボノイドをアシル化することにより、花色を変化させることや、フラボノイドを安定化させることが可能であるが、アシル基は直接フラボノイドと結合するのではなく、糖を介して結合するため、アシル基転移酵素遺伝子を導入しただけでは、花色の変化が十分でなかったり、安定化しない場合もある。
しかしながら、アシル基転移酵素遺伝子と同時に5GT遺伝子を導入することにより、フラボノイドの5位に糖を転移させ、さらにそれをアシル化することができ、アントシアニンの構造が変わり、花の色は青くなることも期待される。
また、アントシアニンの5位がグルコシル化されている植物の5GT遺伝子の発現をアンチセンス法やコサプレッション法などで抑制すれば、アントシアニンの生合成を阻害することができ、その結果花の色を変化させることができる。たとえば、リンドウやトルコギキョウで5GT活性を抑制すれば、花の色は赤くなることが期待される。
本発明者は、遺伝子組換え技術を用いてシソ、トレニア、バーベナおよびペチュニアから5GTのcDNAを単離し、構造遺伝子の塩基配列を決定した。すなわち、これらの植物でアントシアニンの発現している組織に存在する5GTをコードしているDNA配列を提供するものである。さらに、本酵素はアントシアン系色素の5位に糖を転移するため、花色の変化に利用することができ、アントシアニンの安定性を増すことができる。
発明の実施の形態
本発明の酵素をコードするDNAを得るには、例えばディファレンシャルディスプレイ(Differential display)法を用いることができる。例えば、シソ(Perilla frutescens)においては、アントシアニンを蓄積する品種(例えば紫薫)とアントシアニンを蓄積しない品種(例えば青薫)があり、アントシアニンを蓄積する品種には存在するがアントシアニンを蓄積しない品種には存在しないDNAをクローニングすれば、本発明の酵素をコードするDNAが得られる可能性がある。
より具体的には、紫薫の葉及び青薫の葉からRNAを抽出し、常法に従ってcDNAを合成し、これを電気泳動により分離し、紫薫由来のcDNAライブラリー中に存在し、青薫由来のcDNAライブラリー中には存在しないcDNAを単離する。次にこうして得られたcDNAをプローブとして用いて、紫薫由来のcDNAライブラリーをスクリーニングし、本発明の酵素をコードするDNAを得る。
上記のようにして本発明の酵素をコードするcDNAが得られれば、このcDNA又はその断片をプローブとして用いて、他の植物からのcDNAライブラリーをスクリーニングすることにより、その植物由来の本発明の酵素をコードするDNAを得ることができる。
本発明においては、上記のスクリーニングの例として、ディファレンシャルディスプレーによりシソ由来の本発明の酵素をコードするDNAをクローニングし(実施例1)、次にこうして得られたDNAをプローブとしてバーベナ(Verbena hybrida)からのcDNAをスクリーニングすることによりバーベナ由来の本発明の酵素をコードするDNAを得(実施例2)、さらに同様にしてトレニア由来の本発明の酵素をコードするDNAを得た(実施例3)。
そして、これらのDNAが、本発明の酵素の活性を有する蛋白質を発現することを確認した。
さらに、ペチュニア由来の本発明の酵素をコードするDNAを得た(実施例4)。
本発明のDNAとしては、例えば配列番号:7〜10又は12のいずれかに記載するアミノ酸配列をコードするものが挙げられる。しかしながら、複数個のアミノ酸の付加、欠失及び/又は他のアミノ酸による置換により修飾されたアミノ酸配列を有する蛋白質も、もとの蛋白質と同様の酵素活性を維持することが知られている。従って本発明は、配列番号:7〜10又は12のいずれかに記載のアミノ酸配列に対して1個又は複数個のアミノ酸の付加、欠失及び/又は他のアミノ酸により置換されている修飾されたアミノ酸配列を有し、なお、フラボノイドの5位に糖を転移する活性を維持している蛋白質をコードする遺伝子も本発明に属する。
本発明はまた、配列番号:1〜4又は6のいずれかに記載の塩基配列もしくはそこに記載のアミノ酸配列をコードする塩基配列又はそれらの部分、例えばコンセンサス領域の6個以上のアミノ酸をコードする部分に対して、例えば2ないし5×SSC、例えば5×SSC、50℃の条件下でハイブリダイズし、且つフラボノイドの5位に糖を転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子に関する。なお、最適なハイブリダイゼーション温度は塩基配列やその長さにより異り、塩基配列が短くなるに従ってハイブリダイゼーション温度は低くするのが好ましく、例えばアミノ酸6個をコードする塩基配列(18塩基)の場合は、50℃以下の温度が好ましい。
このようなハイブリダイゼーションにより選択される遺伝子としては、天然由来のもの、例えば植物由来のもの、例えば、バーベナやトレニア由来の遺伝子が挙げられるが、他の植物、例えばペチュニア、バラ、カーネーション、ヒアシンス等由来の遺伝子であってもよい。また、ハイブリダイゼーションにより選択される遺伝子は、cDNAであってもよく、ゲノムDNAであってもよい。
本発明はさらに、配列番号:7〜10又は12のいずれかに記載のアミノ酸配列に対して30%以上、好ましくは50%以上、例えば60%又は70%以上、場合によっては90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有し、且つフラボノイドの5位に糖を転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子に関する。すなわち、実施例に示すごとく、本発明の酵素をコードするDNAは他の糖転移酵素遺伝子と比較して20〜30%の相同性を示す。従って、本発明は、配列番号:7〜10又は12に記載のアミノ酸配列と30%以上の相同性を示し、且つ糖転移活性を有する蛋白質をコードする遺伝子を含む。
また、実施例1〜4の結果の比較から明らかな通り、本発明の酵素のアミノ酸配列は種によって異り、種間の相同性は50%以上(実施例3及び4参照のこと)、例えば60〜70%(実施例2参照のこと)であり、さらに同一種由来の酵素のアミノ酸配列の相同性は90%以上(実施例1参照のこと)である。従って本発明は、配列番号:7〜10又は12に記載のアミノ酸配列に対して、50%以上、例えば60〜70%以上、場合によってはさらに90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有し、且つ本発明の糖転移酵素活性を維持している蛋白質をコードする遺伝子も本発明の範囲である。
生来の塩基配列を有するDNAは、実施例に具体的に記載するように、例えばcDNAライブラリーのスクリーニングにより得られる。
また、修飾されたアミノ酸配列を有する酵素をコードするDNAは、生来の塩基配列を有するDNAを基礎にして、常用の部位特定変異誘発やPCR法を用いて合成することができる。例えば、修飾を導入したい部位を含むDNA断片を、上記により得られたcDNA又はゲノミックDNAの制限酵素消化により得、これを鋳型にして、所望の変異を導入したプライマーを用いて部位特定変異誘発又はPCR法を実施し、所望の修飾を導入したDNA断片を得、これを、目的とする酵素の他の部分をコードするDNAに連結すればよい。
あるいはまた、短縮されたアミノ酸配列を有する酵素をコードするDNAを得るには、例えば目的とするアミノ酸配列より長いアミノ酸配列、例えば全長アミノ酸配列をコードするDNAを、所望の制限酵素により切断し、得られたDNA断片が目的とするアミノ酸配列の全体をコードしていない場合には、不足部分を合成DNAを連結することにより補えばよい。
また、このクローンを大腸菌及び酵母での遺伝子発現系を用いて発現させ、酵素活性を測定することにより、得られた遺伝子が糖転移酵素をコードしていることを確認し、フラボノイドの5位に糖を転移する糖転移酵素遺伝子の翻訳領域を明らかにすることにより本発明に係る糖転移酵素をコードする遺伝子が得られ、更に、当該遺伝子を発現させることにより遺伝子産物である目的のフラボノイドの5位に糖を転移する糖転移酵素蛋白質を得ることができる。
あるいはまた、配列番号7〜10又は12のいずれかに記載のアミノ酸配列に対する抗体を用いても、前記蛋白質を得ることができる。
従って本発明はまた、前記のDNAを含んでなる組換えベクター、特に発現ベクター、及び該ベクターにより形質転換された宿主に関する。宿主としては、原核生物又は真核生物を用いることができる。原核生物としては、細菌、例えばエシェリヒア(Escherichia)属に属する細菌、例えば大腸菌(Escherichia coli)、バシルス(Bacillus)属微生物、例えばバシルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)、等常用の宿主を用いることができる。
真核性宿主としては、下等真核生物、例えば真核性微生物、例えば真菌である酵母又は糸状菌が使用できる。酵母としては、例えばサッカロミセス(Saccharomyces)属微生物、例えばサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)等が挙げられ、また糸状菌としてはアスペルギルス(Aspergillus)属微生物、例えばアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、ペニシリウム(Penicillium)属微生物等が挙げられる。さらに、動物細胞又は植物細胞が使用でき、動物細胞としては、マウス、ハムスター、サル、ヒト等の細胞系が使用される。さらに、昆虫細胞、例えばカイコの細胞、又はカイコの成虫それ自体も宿主として使用される。
本発明の発現ベクターは、それらを導入すべき宿主の種類に依存して発現制御領域、例えばプロモーター及びターミネーター、複製起点等を含有する。細菌用発現ベクターのプロモーターとしては、常用のプロモーター、例えばtrcプロモーター、tacプロモーター、lacプロモーター等が使用され、酵母用プロモーターとしては、例えばグリセロアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼプロモーター、PH05プロモーター等が使用され、糸状菌用プロモーターとしては例えばアミラーゼ、trp C等が使用される。また、動物細胞宿主用プロモーターとしてはウイルス性プロモーター、例えばSV40アーリープロモーター、SV40レートプロモーター等が使用される。
発現ベクターの作製は、制限酵素、リガーゼ等を用いて常法に従って行うことができる。また、発現ベクターによる宿主の形質転換も、常法に従って行うことができる。
前記蛋白質の製造方法においては、前記の発現ベクターにより形質転換された宿主を培養、栽培又は飼育し、培養物等から常法に従って、例えば、濾過、遠心分離、細胞の破砕、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー等により目的とする蛋白質を回収、精製することができる。
なお、本明細書においてはシソ、バーベナ、トレニアおよびペチュニア由来の、フラボノイドの5位に糖を転移する糖転移酵素(本発明において、単に「糖転移酵素」と言う場合がある)について述べているが、当該酵素の精製法をそのまま又は一部を改変して、他の植物の糖転移酵素を精製し、当該酵素に係るアミノ酸配列を決定することにより、当該酵素をコードする遺伝子をクローニングすることができる。更に、本発明に係るシソ由来の糖転移酵素のcDNAをプローブとして用いることにより、シソから別の糖転移酵素のcDNA、他の植物から別の糖転移酵素のcDNAを得ることができた。従って、糖転移酵素の遺伝子の一部または全部を用いると、他の糖転移酵素遺伝子を得ることができる。
また、本明細書において示したように、シソ、バーベナ、トレニアおよびペチュニア由来の糖転移酵素を精製し、常法に従って当該酵素に対する抗体を得ることにより、その抗体と反応する蛋白質を作るcDNA又は染色体DNAをクローニングすることができる。従って、本発明はシソ、バーベナ、トレニアおよびペチュニア由来の糖転移酵素の遺伝子のみに限定されるものではなく、広く糖転移酵素に関するものである。
さらに本発明は、糖転移酵素の遺伝子を導入することにより、色が調節された植物もしくはその子孫又はそれらの組織に関するものであり、その形態は切花であってもよい。
また、本明細書においてはアントシアンを含むフラボノイドの糖転移反応において、糖の供与体としてUDP−グルコースが挙げられる。
実施例
以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。実験の手順は特に記述しない限りMolecular Cloning(Cold Spring Harbor、1989)、新生物化学実験のてびき第3巻(化学同人1996)、国際公開公報;WO96/25500に記載の方法に従った。
実施例1赤ジソで特異的に発現している遺伝子のクローニング
(1)ディファレンシャルディスプレイ
シソ(Perilla frutescens)には、葉にアントシアニンを蓄積する品種(例えば紫薫(サカタのタネ))とアントシアニンを蓄積しない品種(例えば、青薫(サカタのタネ))があり、主要なアントシアニンの構造はマロニルシソニン(3-O-(6-O-(p-クマロイル)-β-D-グルコシル)-5-O-(6-O-マロニル-β-D-グルコシル)-シアニジン)であることが報告されている(Agri.Biol. Chem. 53:197-198,1989)。
ディファレンシャルディスプレイは、Science 257,967-971(1992)に報告された方法で、組織特異的に発現する遺伝子を得る事などに用いられている。
上記2種のシソの葉からホットフェノール法(Plant Molecular Biology Manual, Kluwer Academic Publishers 1994 pp.D5/1-13)により全RNAを抽出した。得られた全RNAからmRNAセパレーターキット(Clonetech社)を用いてポリA+RNAを精製した。0.9μgのポリA+RNAをアンカーを付加したオリゴdTプライマー(GenHunter社のH-T11G、H-T11A、H-T11C)を用いて反応液33μlで、逆転写し、一本鎖cDNAを得た。このcDNAを鋳型にし、同じアンカーを付加したオリゴdTプライマーと合成プライマー(GenHunter社のH-AP1から8)をプライマーとし、PCRを行った。
PCRの反応液の体積は20μlで、2μlのcDNA溶液、0.2μMのH-T11G、H-T11A、H-T11Cのいずれかのプライマー、0.2μMのH-AP1から8のいずれかのプライマー、0.12μM dNTP、5あるいは10μCiの[32P]dCTP、10mM Tris-HCl(pH9.0)、50mM KCl、0.01% Triton X-100、1.25mM MgCl2、1ユニットのTaqポリメラーゼを含んでいた。反応条件は、以下の通り。72℃で20秒間保持した後、94℃30秒、40℃2分、72℃30秒を1サイクルとした反応を40サイクル繰り返し、72℃で5分間保持した。
以上のようにして増幅したDNA断片をDNA塩基配列を決定する際のポリアクリルアミドゲル電気泳動で分離した。ゲルを乾燥後、X線フィルムに露光した。得られたバンド約2,600のうち、2種の品種のシソを比べ、紫薫でのみみられたバンドは36本であった。これらを乾燥したゲルから切り出し、100μlの水に溶出した。溶出したDNAをエタノール沈殿し、20μlの水に溶解した。この内半分量のDNAを鋳型にし、上記に述べたPCR反応をそれぞれ行い、33種のバンドについてDNA断片を増幅できた。このDNA断片を用いて、ライブラリーのスクリーニングとノザン解析を行った。
(2)ノザン解析
以上の33種のDNAプローブを用いて以下の方法でノザン解析を行った。紫薫と青薫由来のポリA+RNAを1.2%アガロースを含むホルマリンゲルで分離後、ナイロン膜に転写した。この膜を5XSSPE、5Xデンハルト液、0.5% SDS、20μg/mlの変性鮭DNA存在下で65℃で一晩、32Pで標識した上記DNAプローブとハイブリダイズさせた。ハイブリダイズした膜を1XSSPE、0.1%SDS溶液中で、65℃で洗浄し、オートラジオグラフィーを得た。その結果、5種のプローブのみが紫薫で特異的に発現していた。これらのクローンはアントシアニンの生合成に関わる遺伝子であることが予想される。
(3)cDNAライブラリーのスクリーニング
紫薫の葉から得たポリA+RNAを用い、コンプリートラピッドクローニングシステムλgt10(アマーシャム社)を用いてλgt10をベクターとするcDNAライブラリーを作製した。このcDNAライブラリーを先に述べた5種のDNA断片を用いてスクリーニングし、それぞれに対応するcDNAを得た。このうち、3R5と名付けたクローンは、H-T11AとH-AP3のプライマーに由来するDNA断片を用いて、得られたもので、すでに報告されているトウモロコシのフラボノイド-3-O-糖転移酵素にアミノ酸レベルで約26%のホモロジーを示した。
また、同じプローブを用いたライブラリーのスクリーニングで3R4および3R6としたクローンが得られ、これらは3R5と非常に高いホモロジーを示した。3R4および3R6の全塩基配列と推定アミノ酸配列をそれぞれ配列表・配列番号1と配列番号2に示した。また3R4と3R6にコードされるタンパク質の推定アミノ酸配列は92%の相同性を示した。
8R6と名付けたクローンは、H-T11GとH-AP8のプライマーに由来するDNA断片を用いて、得られたもので、今までに報告されているDNA塩基配列とは有意のホモロジーを示さなかった。この配列を配列表・配列番号5に示した。8R6は、アントシアニンの生合成に関わる遺伝子である可能性が強いが、その構造が今までに報告されている遺伝子と相同性がないことから、アントシアニン生合成に関わる新規遺伝子であることが予想される。
シソのアントシアニン(前述のマロニルシソニン)の構造を考慮すれば、本遺伝子はマロニル基転移酵素であることが予想される。これを証明するには、この遺伝子を酵母や大腸菌で発現させ、アントシアニンとマロニルCoAを基質として反応させればよい。このような実験は、例えば国際公開公報;WO96/25500に記載してある方法を用いて行うことができる。マロニル基転移酵素遺伝子もアントシアニンの構造を人為的に改変する上で、有用である。
(4)酵母における3R4のcDNAの発現
p3R4のBstXI切断部位をT4DNAポリメラーゼ(宝酒造)を用いて平滑化し、さらにアダプター内のBamHI切断部位で切り出して得られる約1.5kbのDNA断片と、pYE22mのEcoRI切断末端を平滑化し、さらにBamHI消化して得られる約8kbのDNA断片を連結して得られるプラスミドをpY3R4とした。
なお、pYE22mを有する大腸菌JM109株は、Escherichia coli SBM335と命名し、FERM BP−5435として工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託されている。pY3R4において、糖転移酵素をコードしているcDNAは、酵母の構成的なプロモーターのひとつであるグリセロアルデヒド3リン酸脱水素酵素のプロモーターの下流に連結されており、同プロモーターにより転写が制御されている。
pY3R4を用いて、酵母サッカロミセス・セレビシエー(Saccharomyces cerevisiae)G1315(Ashikari et al.、Appl. Microbiol. Biotechnol. 30, 515-520, 1989)を伊藤らの方法(Ito et al. J. Bacteriol., 153, 163-168, 1983)で形質転換した。形質転換された酵母はトリプトファンの合成能の回復により選択した。得られた形質転換株を10mlの、1%カザミノ酸(Difco社)を含むバークホルダー培地(Burkholder, Amer. J. Bot. 30, 206-210)にて、30℃で24時間振盪培養した。
併せて、対照実験のために、トリプトファンの合成能を自然に回復した酵母も同様に培養した。これらを集菌後、懸濁バッファー(100mMリン酸バッファー(pH8.5)、0.1%(v/v)2-メルカプトエタノール、10μM APMSF、100μM UDP-グルコース)に懸濁し、グラスビーズ(Glass Beads 425-600microns Acid-Wash、シグマ社)を加えて激しく振盪することにより磨砕した。これを15,000rpm、20分遠心した上清を粗酵素液とし、以下の酵素活性測定に用いた。
(5)酵素活性の測定
粗酵素液20μlを含む50μl反応液(100mMリン酸バッファー(pH8.5)、670μMシアニジンー3ーグルコシド、1mM UDP-グルコース)を30℃、10分反応させた後、0.1% TFAを含む50%アセトニトリル溶液50μlを添加し反応を停止させた。15,000rpm、5分遠心した上清をサンプレップLCR4(T)-LC(ミリポア社)を通して不溶物を除いた。これを液体高速クロマトグラフィー(HPLC)で分析した。分析は逆相カラム(Asahipak ODP-50,4.6mm φ *250mm 昭和電工株式会社製)を用い移動相はA溶液は0.5% TFA/H2O、B溶液は0.5% TFA 50%CH3CN、流速は0.6ml/min.でB20%→B100%(20min)の後B100% 5min保持のグラジエントで溶出した。
分析には反応溶液20μlを供した。検出にはA520nm,AUFS 0.5(島津SPD-10A)とフォトダイオードアレイ検出器(島津SPD-M6A)による600-250nmの吸収を用いた。pY3R4を発現させた酵母の粗酵素液を反応させたものでは、基質シアニジン−3−グルコシド(展開時間17分)に加え、14.5分に展開される新たな物質が生成した。これは対照実験の酵母の粗酵素液を反応させたものでは見られないことから、pY3R4に由来するタンパク質の活性によって生じたものと考えられる。シアニジン−3,5−ジグルコシドとのコクロマトグラフィーの結果、この反応生成物の展開時間はシアニジン−3,5−ジグルコシドのものと一致し、また両者の吸収スペクトルも一致した。以上のことから、シソの3R4のcDNAは5GTをコードすることがわかった。
実施例2バーベナ(Verbena hybrida)の5GT遺伝子のクローニング
(1)cDNAライブラリーの作製
バーベナ品種花手鞠バイオレット(サントリー)から花弁を集め、液体窒素中で乳鉢で磨砕した。この磨砕物から、グアニジンチオシアネート/塩化セシウムを用いる方法によりRNAを抽出し、オリゴテックス(宝酒造)を用いて製造者が推奨する方法にてポリA+RNAを得た。グアニジンチオシアネート/塩化セシウムを用いる方法は、R.McGookin, Robert J.Slaterらの、Methods in Molecular Biology vol 2,(Humana Press Inc.1984)に詳細に示されている方法に従った。
得られたポリA+RNAを鋳型とし、ストラタジーン社のZAP-cDNA合成キットを用いて2本鎖cDNAを合成し、さらにUni-ZAP XRクローニングキット(ストラタジーン社)を用いて、製造者の推奨する方法でcDNAライブラリーを作製した。
(2)5GTのcDNAのクローニング
上記のようにして得られたλファージライブラリーをシソのp3R4のcDNAをプローブとして以下のようにしてスクリーニングした。フィルターをハイブリダイゼーションバッファー(5X SSC, 30%ホルムアミド、50mMリン酸ナトリウムバッファー(pH7.0)、1% SDS、2% Blocking reagent(ベーリンガー社)、0.1%ラウロイルサルコシン、80μg/mlサケ精子DNA)中で42℃で1時間保持した。DIG標識したシソの5GT遺伝子、p3R4のDNA断片を、ハイブリダイゼーション液中に加え、さらに16時間のインキュベーションを行った。
洗浄液(5 X SSC 50℃、1% SDS)でフィルターを洗浄した後、アルカリホスファターゼで標識されたDIG特異的な抗体による酵素免疫測定法(ベーリンガー社)によって、5-ブロモ4-クロロ3-インドリルリン酸とニトロブルーテトラゾリウム塩の発色反応でプローブがハイブリダイズしたクローンを検出した。検出方法は使用説明書に従った。
この結果、7個の陽性クローンが得られた。ストラタジーン社の推奨する方法で、これらcDNAをプラスミドpBluescript SK上に回収した。アガロースゲル電気泳動でcDNAの長さを調べたところ、最長2.0kbの挿入が認められた。
(3)塩基配列の決定
得られたクローンからプラスミドを抽出し、シークエンサーABI373A(パーキンエルマー社)を用い、同社の推奨する蛍光試薬によるダイデオキシ シークエンス法で、cDNAの3’および5’末端付近側の塩基配列を決定した。その結果、これら7クローンのうち5個のクローンは、互いに同じ塩基配列を持っており、cDNAの長さが異なるものと考えられた。このうちpSHGT8の全塩基配列を決定した。塩基配列の決定は、Kilo-Sequence用deletionキット(宝酒造)を用いて、一連の欠失クローンを得るか、もしくはpSHGT8の内部配列に特異的なオリゴプライマーを用いて、上述のように行った。
(4)塩基配列とアミノ酸配列の比較
pSHGT8に挿入されたcDNAは2062bpでありその中に1386bp(終止コドンを含む)からなるオープンリーディングフレーム(ORF)が見い出された。この配列を配列番号3に示す。このORFのアミノ酸配列は、シソのp3R4にコードされる5GTのアミノ酸配列と68%、p3R6にコードされるものとは64%の相同性を示した。また、単子葉植物及び双子葉植物の3GTとは22〜25%、ペチュニアの3RTとは21%の相同性を示した。
(5)酵母における発現と酵素活性の測定
pSHGT8をBamHI/XhoIで消化して得られる約2.0kbのDNA断片とpYE22mをBamHI/SalIで消化して得られる約8kbのDNA断片を連結して得られるプラスミドをpYHGT8とした。実施例1同様にして、酵母菌体内でpYHGT8を発現し、pSHGT8によってコードされるタンパク質の酵素活性について測定した。その結果、pYHGT8を導入した酵母の粗酵素液を反応させたものでは、シアニジン−3,5−ジグルコシドと展開時間、スペクトル共に一致する生成物ができた。このことから、バーベナのpSHGT8のcDNAは5GTをコードすることがわかった。
実施例3トレニアの5GT遺伝子のクローニング
(1)cDNAライブラリーの作製
トレニア品種サマーウェーブブルー(サントリー(株))から花弁を集め、液体窒素中で乳鉢で磨砕した。この磨砕物から、グアニジンチオシアネート/塩化セシウムを用いる方法によりRNAを抽出し、オリゴテックス(宝酒造(株))を用いて製造者が推奨する方法にてポリA+RNAを得た。グアニジンチオシアネート/塩化セシウムを用いる方法は、R.McGookin, Robert J.Slaterらの、Methods in Molecular Biology vol 2,(Humana Press Inc.1984)に詳細に示されている方法に従った。
得られたポリA+RNAを鋳型とし、ストラタジーン社のZAP-cDNA合成キットを用いて2本鎖cDNAを合成し、さらにUni-ZAP XRクローニングキット(ストラタジーン社)を用いて、製造者の推奨する方法でcDNAライブラリーを作製した。
(2)5GTのcDNAのクローニング
上記のようにして得られたλファージライブラリーをシソのp3R4のcDNAをプローブとして実施例2と同様にしてスクリーニングした。この結果8個の陽性クローンが得られた。cDNAをプラスミドpBluescript SK上に回収したのち、アガロースゲル電気泳動でcDNAの長さを調べたところ、最長1.6kbの挿入が認められた。
(3)塩基配列の決定
得られたクローンからプラスミドを抽出し、実施例2と同様にして両末端付近の塩基配列を決定した。その結果、これらのクローンのうち6個は互いに同じ塩基配列を持っており、cDNAの長さが異なるものと考えられた。この6クローンのうちpSTGT5の全塩基配列を決定した。
(4)塩基配列とアミノ酸配列の比較
pSTGT5に挿入されたcDNAは1671bpでありその中に1437bp(終止コドンを含む)からなるオープンリーディングフレーム(ORF)が見い出された。この配列を配列番号4に示す。このORFのアミノ酸配列は、シソのp3R4にコードされる5GTのアミノ酸配列と58%、p3R6にコードされるものとは57%、バーベナのpSHGT8にコードされるものとは57%の相同性を示した。また、単子葉植物及び双子葉植物の3GTとは19〜23%、ペチュニアの3RTとは20%の相同性を示した。
(5)酵母における5GT遺伝子の発現
pSTGT5をSmaI/KpnIで消化して得られる約1.6kbのDNA断片と、pYE22mのEcoRI切断を平滑化し、さらにKpnI消化して得られる約8kbのDNA断片を連結して得られるプラスミドをpYTGT5とした。実施例1と同様にして、酵母菌体内でpYTGT5を発現し、pSTGT5にコードされるタンパク質の酵素活性について測定した。その結果、pYTGT5を導入した酵母の粗酵素液を反応させたものでは、シアニジンー3,5ージグルコシドと展開時間、スペクトル共に一致する生成物が得られた。このことから、トレニアのpSTGT5のcDNAは5GTをコードすることがわかった。
実施例4ペチュニアの5GT遺伝子のクローニング
(1)cDNAライブラリーの作製
ペチュニア品種Old Glory Blueの花弁より抽出したRNAをもとに、T. Holtonらの報告(Plant Journal, 1993 4:1003-1010)に詳細に記されているようにして、cDNAライブラリーを作製した。
(2)5GTのcDNAのクローニング
前述のようにして得られたシソ、トレニア、バーベナの5GTcDNAをプローブとして実施例2と同様にしてスクリーニングした。この結果、得られた陽性クローンのうち4個をプラスミドpBluescript SK-上に回収した。アガロース電気泳動でcDNAの長さを調べたところ、最長2.0kbのcDNAが認められた。
(3)塩基配列の決定
て5’末端付近の塩基配列を決定した。その結果これらのクローンのうち2つ、pSPGT1は、これまで得られているシソ、トレニア、バーベナの5GTと高い相同性を示すアミノ酸配列をコードすることが明らかとなった。そこでpSPGT1の全塩基配列を決定した。
(4)塩基配列とアミノ酸配列の比較
pSPGT1に挿入されたcDNAは2105bpであり、その中に1407bp(終始コドンを含む)からなるORFが見出された。この配列を配列番号6に示す。このORFのアミノ酸配列はシソのp3R4にコードされる5GTのアミノ酸配列と57%、p3R6にコードされるアミノ酸配列と54%、バーベナのpSHGT8にコードされるものとは55%、トレニアのpTGT5にコードされるものとは51%の相同性を示した。また単子葉植物、双子葉植物の3GTとは20〜29%、ペチュニアの3RTとは20%の相同性を示した。このことから、ペチュニアから得られたpSPGT1のcDNAは5GTをコードすると考えられる。
産業上の利用可能性
以上のようにシソ、バーベナ、トレニアおよびペチュニア由来のフラボノイドの5位に糖を転移する酵素をコードするcDNAのクローニングと塩基配列の決定を行った。また、酵母での活性発現を行うことにより、分離したcDNAが5GTをコードすることを明らかにした。このcDNAを適当な植物発現ベクターに接続し、植物に導入し、5GTの活性を付与したり、増加させたり、減少させたりすることにより植物の花色調節に利用することが可能となった。また、本酵素活性を利用することにより、植物の中であるいは試験管内でアントシアンの構造を改変し、より安定なアントシアンを合成することができる。
配列
配列:1
配列の長さ:1507
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
起源
生物名:シソ(Perilla frutescens)
組織の種類:葉
直接の起源
ライブラリー名:cDNA library
クローン名:p3R4
配列
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配列:2
配列の長さ:1470
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
起源
生物名:シソ(Perilla frutescens)
組織の種類:葉
直接の起源
ライブラリー名:cDNA library
クローン名:p3R6
配列
Figure 0004293641
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Figure 0004293641
配列:3
配列の長さ:2062
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
起源
生物名:バーベナ(Verbena hybrida)
組織の種類:花弁
直接の起源
ライブラリー名:cDNA library
クローン名:pSHGT8
配列
Figure 0004293641
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Figure 0004293641
配列:4
配列の長さ:1671
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
起源
生物名:トレニア
組織の種類:花弁
直接の起源
ライブラリー名:cDNA library
クローン名:pSTGT5
配列
Figure 0004293641
Figure 0004293641
Figure 0004293641
Figure 0004293641
配列:5
配列の長さ:1437
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
起源
生物名:シソ(Perilla frutescens)
組織の種類:葉
直接の起源
ライブラリー名:cDNA library
クローン名:p8R6
配列
Figure 0004293641
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Figure 0004293641
配列:6
配列の長さ:2105
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
起源
生物名:ペチュニア
組織の種類:花弁
直接の起源
ライブラリー名:cDNA library
クローン名:pSPGT1
配列
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配列表
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Claims (8)

  1. 配列番号7〜10のいずれかに記載のアミノ酸配列を有しフラボノイドの5位に糖を転移する活性を有する蛋白質、あるいはそれらのアミノ酸配列に対して1個又は数個のアミノ酸の付加、欠失及び/又は他のアミノ酸による置換により修飾されているアミノ酸配列を有し且つフラボノイドの5位に糖を転移する活性を維持している蛋白質をコードする遺伝子。
  2. 配列番号7〜10のいずれかに記載のアミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、且つフラボノイドの5位に糖を転移する活性を維持している蛋白質をコードする遺伝子。
  3. 請求項1又は2に記載の遺伝子を含んでなるベクター。
  4. 請求項に記載のベクターにより形質転換された宿主。
  5. 請求項1又は2に記載の遺伝子によってコードされる蛋白質。
  6. 請求項に記載の宿主を培養し、又は育成させ、そして該宿主からフラボノイドの5位に糖を転移する活性を有する蛋白質を採取することを特徴とする該蛋白質の製造方法。
  7. 請求項1又は2に記載の遺伝子が導入された植物もしくはこれと同じ性質を有するその子孫又はそれらの組織。
  8. 請求項に記載の植物又はこれと同じ性質を有するその子孫の切花。
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