JP4259886B2 - 新規糖転移活性を有する蛋白質をコードする遺伝子 - Google Patents

新規糖転移活性を有する蛋白質をコードする遺伝子 Download PDF

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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフラボノイドを配糖化する酵素遺伝子及びその利用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
花卉産業においては顕花植物の新規なあるいは多様性に富んだ新品種の開発が重要である。なかでも、花の色は花卉のもっとも重要な形質である。交配に頼った従来の育種により、さまざまな色の品種が育種されてきたが、交配可能な植物種の遺伝資源が限定されているため、単一の植物種がすべての色の品種を有することはまれである。
【0003】
花の色の主な成分は、アントシアニンと総称されるフラボノイドの一群の化合物である。植物には多様なアントシアニンが存在することは知られており、それらの多くの構造が既に決定されている。アントシアニンの色は主としてその構造に依存している。アントシアニンの生合成に関わる酵素や遺伝子に関しても研究が進んでおり、分子生物学的手法と植物への遺伝子導入により、アントシアニンの構造を変換し、花の色を変えた例もある(Holton et al. (1995) Plant Cell, 7, p.1071、Tanaka et al. (1998) Plant Cell Physiol. 39. p1119)。
【0004】
アントシアニンの生合成はアントシアニジン3−グルコシドに至るまではほとんどの顕花植物で共通である。アントシアニジン3−グルコシドは種・品種に特異的な多様な修飾を受ける。この多様性が花色の多彩さの一因となっている。
アントシアニンは中性溶液中では不安定な化合物であるが、糖やアシル基により修飾されることにより安定性が向上する。また、これら修飾がアントシアニンの溶解度に影響する。
【0005】
また、これら修飾がアントシアニンの細胞内での分布、液胞内での分布にも影響し、結果として花色に影響する(Markham et al. Phytochem. 55, p327-336.(2000), Markham et al. Phytochem. 58, p403-413.(2001), Raymond Brouillard and Olivier Dangles. Flavonoids and Flower colour, p565-588. in The Flavonoids. J. B. Harborne(ED))。アシル基は、アントシアニジン骨格に直接結合するのではなく、その糖に結合するため、アントシアニンをアシル化するためには、アントシアニンが配糖化されている必要がある。
【0006】
フラボノイドの配糖化に関してはいくつかの報告がある。アントシアニジンの3位の水酸基にグルコースを転移する反応を触媒する酵素の遺伝子は、キンギョソウ、リンドウ、バラ、オオムギ、トウモロコシなどからクローン化されている(Tanaka et al. (1998) Plant Cell Physiol. 39. p1119)。
また、アントシアニジンの3位の水酸基にガラクトースを転移する反応を触媒する酵素の遺伝子はケツルアズキ(Vigna mungo)とペチュニアからクローン化されている(Mato et al. (1998) Plant Cell Physiol. 39, p1145; Miller et al.(1999) J. Biol. Chem. 273, p34011)。
【0007】
さらに、アントシアニンの5位の水酸基にグルコースを転移する反応を触媒する酵素の遺伝子は、シソ、バーベナ、トレニアなどからクローン化されている(WO 99/05287公報)。
アントシアニジン3−グルコシドの3位のグルコースの6位の水酸基にラムノースを転移する反応を触媒する酵素(UDP-ラムノース:アントシアニジン3-グルコシド ラムノシルトランスフェラーゼ)の遺伝子はペチュニアからクローン化されている(Brugliera et al. (1994) Plant J. 5, p81)。
【0008】
フラボノイドの7位の水酸基にグルコースを転移する反応を触媒する酵素の遺伝子は、オウゴンからクローン化されており、これを大腸菌で発現させた蛋白質はフラボノイドの7位にグルコースを転移する反応を触媒することが報告されている(Hirotani et al. (2000) Planta 210, p1006)。
ベタニジンの5位の水酸基にグルコースを転移する反応を触媒する酵素の遺伝子がリビングストンデージーからクローン化されており、これを大腸菌で発現させた蛋白質はフラボノイドの4’位と7位の水酸基にグルコースを転移する反応を触媒することが示された(Vogt et al. (1999) Plant J. 19:509-519)。
【0009】
また、アラビドプシスのゲノム配列が解明されたことにより、植物ゲノム中には多数の糖転移酵素遺伝子が存在することも明らかとなった(J Biol Chem 2001 276 p4344)。また、糖転移酵素のアミノ酸配列は、程度は異なるが、相同性があり、スーパーファミリーを形成していること、同じ機能を持つ糖転移酵素のアミノ酸配列は植物種が異なっていても相同性が高くスーパーファミリーの中でファミリーを形成していること、一つのファミリーの中で異なる植物種由来の糖転移酵素のアミノ酸配列の同一性は30〜50%以上であることが示されている(J Biol Chem 2001 276 p4344、Planta 2001 213 p164)。
【0010】
アントシアニジン3−グルコシドの糖に、グルコースを転移する酵素の活性が確認されたことはある(Forkmann (1999) Comprehensive natural products chemistry Vol 1. p.713-748, Ed. Sankawa, Pergamon)が、酵素が精製されたこともないし、遺伝子がクローン化されたことはない。
アサガオは(Ipomea nil)は日本において育種され、多種多様な変種が得られている。また、その連鎖地図も作成されており、花色や形態形成に関する遺伝子座が同定されている。そのうち、いくつかの遺伝子、たとえば、カルコン合成酵素、フラバノン3-水酸化酵素、ジヒドロフラボノール4-還元酵素等の遺伝子がクローン化されている(Annual. New York Acad. Sci. 1999, 870, p265)。
【0011】
アサガオ花弁に含まれる主なアントシアニンはヘブンリーブルーアントシアニンと呼ばれる複雑に修飾されたアントシアニンであるペオニジン3-[2-[6-(3-グルコシルカフェイル)グルコシル]-6-(4-[6-(3-グルコシルカフェイル)グルコシル]カフェイル)グルコシド]-5-グルコシド(Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1991, 30, 17)で、その構造からアントシアニジン3−グルコシドの糖に、グルコースを転移する酵素が存在することは示唆されるが、その酵素活性が確認されたり、酵素が単離されたり、遺伝子がクローン化されたこともない。
【0012】
【特許文献1】
WO 99/05287公報
【0013】
【非特許文献1】
Holton et al. (1995) Plant Cell, 7, p.1071
【非特許文献2】
Tanaka et al. (1998) Plant Cell Physiol. 39. p1119
【非特許文献3】
Markham et al. Phytochem. 55, p327-336.(2000)
【非特許文献4】
Markham et al. Phytochem. 58, p403-413.(2001)
【非特許文献5】
Raymond Brouillard and Olivier Dangles. Flavonoids and Flower colour, p565-588. in The Flavonoids. J. B. Harborne(ED)
【非特許文献6】
Tanaka et al. (1998) Plant Cell Physiol. 39. p1119
【0014】
【非特許文献7】
Mato et al. (1998) Plant Cell Physiol. 39, p1145
【非特許文献8】
Miller et al.(1999) J. Biol. Chem. 273, p34011
【非特許文献9】
Brugliera et al. (1994) Plant J. 5, p81
【非特許文献10】
Hirotani et al. (2000) Planta 210, p1006
【非特許文献11】
Vogt et al. (1999) Plant J. 19:509-519
【非特許文献12】
J Biol Chem 2001 276 p4344
【0015】
【非特許文献13】
Planta 2001 213 p164
【非特許文献14】
Forkmann (1999) Comprehensive natural products chemistry Vol 1 . p.713-748, Ed. Sankawa, Pergamon
【非特許文献15】
Annual. New York Acad. Sci. 1999, 870, p265
【非特許文献16】
Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1991, 30, 17
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、フラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子、およびその用途、特に花色の調節方法を提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく種々研究した結果、アサガオのフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子のクローニングに成功し、さらにこの遺伝子を植物に導入し、植物中で発現させる事に成功した。
従って本発明は、フラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子を提供する。好ましくは、フラボノイドはアントシアニンである。
【0018】
また、本発明は、配列番号:2又は配列番号:14に記載のアミノ酸配列を有するフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子;配列番号:2又は配列番号:14に記載のアミノ酸配列に対して1個又は複数個のアミノ酸の付加、欠失及び/又は他のアミノ酸による置換によって修飾されているアミノ酸配列を有し、且つフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子を提供する。
【0019】
更に、本発明は、配列番号:2又は配列番号:14に記載のアミノ酸配列に対して30%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、且つフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子を提供する。
更に、本発明は、配列番号:2又は配列番号:14に記載のアミノ酸配列をコードする塩基配列の全部または一部に対して、5 x SSC、50℃の条件下でハイブリダイズにより得られ、且つフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子;或いは、配列番号:1又は配列番号:13に記載の塩基配列の全部または一部に対して、5 x SSC、50℃の条件下でハイブリダイズにより得られ、且つフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子を提供する。
【0020】
本発明はまた、前記何れかの遺伝子を含んでなるベクター、例えば発現ベクター又は遺伝子移行用(トランスファー)ベクター;及び該ベクターにより形質転換された宿主、例えば微生物宿主、またはトランスジェニック植物を提供する。本発明は更に、上記何れかの遺伝子が導入された植物と同じ性質を有する該植物の子孫またはそれらの組織もしくは器官、例えば切り花を提供する。
【0021】
本発明は更に、上記何れかに記載の遺伝子によってコードされる蛋白質、或いは上記の形質転換された宿主、例えば微生物宿主又はトランスジェニック植物により生産される蛋白質を提供する。
本発明は又、上記何れかの遺伝子を用いてフラボノイドの3位を修飾する方法を提供する。本発明はまた、上記何れかの遺伝子を用いる花色の調節方法、さらに、本発明は前記宿主を培養し、又は生育させ、そして該宿主からフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質を採取することを特徴とする該蛋白質の製造方法を提供する。
また、本発明は、3位に糖を有するフラボノイドに、前記蛋白質を作用せしめて3位の糖にグルコースが転移したフラボノイドを製造する方法を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の遺伝子としては、例えば配列表の配列番号:2又は配列番号:14に記載するアミノ酸配列をコードするものが挙げられる。しかしながら、複数個のアミノ酸の付加、欠失および/又は他のアミノ酸との置換によって修飾されたアミノ酸配列を有する蛋白質も、もとの蛋白質と同様の酵素活性を維持することが知られている。従って本発明は、フラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有している蛋白質である限り、配列番号:2又は配列番号:14に記載のアミノ酸配列に対して1個または複数個のアミノ酸配列の付加、欠失および/又は他のアミノ酸との置換によって修飾されたアミノ酸配列を有する蛋白質および当該蛋白質をコードする遺伝子も本発明に属する。複数個のアミノ酸とは、例えば数個のアミノ酸である。
【0023】
本発明はまた、配列番号:2又は配列番号:14に記載のアミノ酸配列をコードする塩基配列の全部またはその一部、例えばコンセンサス領域の6個以上のアミノ酸をコードする塩基配列、より具体的には配列番号:1又は配列番号:13に示す塩基配列の全部又は一部、例えばコンセンサス領域の6個以上のアミノ酸に対応する部分に対して、例えば5xSSC、50℃の条件下でハイブリダイズし、且つフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子に関するものである。なお、適切なハイブリダイゼーション温度は塩基配列やその塩基配列の長さによって異なり、例えばアミノ酸6個をコードする18塩基からなるDNAフラグメントをプローブとした場合には50℃以下の温度が好ましい。
【0024】
このようなハイブリダイゼーションによって選択される遺伝子としては、天然由来のもの、例えば植物由来のもの、例えば、ダイコン、アカキャベツ、キキョウ、コーンソリダ、カンパニュラ、ラークスパー、ニンジン、ロベリア、ヤマノイモ、西洋アサガオ、サツマイモ、チョウマメ、エンドウマメ由来の遺伝子が挙げられるが、植物以外の由来であってもよい。また、ハイブリダイゼーションによって選択される遺伝子はcDNAであってもよく、ゲノムDNAであってもよい。
【0025】
また、ナス科に属するペチュニアとナス由来のフラボノイドの3位の糖転移酵素遺伝子は高い相同性(72%)を示し、種が異なっても同一機能を有するフラボノイド糖転移酵素遺伝子は高い配列同一性を示すことが知られている。
本発明はさらに配列番号:2又は配列番号:14に記載のアミノ酸配列に対して約30%以上、好ましくは約50%以上、より好ましくは約60%または約70%以上、さらに好ましくは約90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、且つフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子の花色変換への利用に関するものである。
【0026】
生来の塩基配列を有する遺伝子は実施例に具体的に示すように、例えばcDNAライブラリーのスクリーニングによって得られる。また、修飾されたアミノ酸配列を有する酵素をコードするDNAは生来の塩基配列を有するDNAを基礎として、常用の部位特定変異誘発やPCR法を用いて合成することができる。例えば修飾を導入したいDNA断片を生来のcDNAまたはゲノムDNAの制限酵素処理によって得、これを鋳型にして、所望の変異を導入したプライマーを用いて部位特異的変異誘発またはPCR法を実施し、所望の修飾を導入したDNA断片を得る。その後、この変異を導入したDNA断片を目的とする酵素の他の部分をコードするDNA断片と連結すればよい。
【0027】
あるいはまた、短縮されたアミノ酸配列からなる酵素をコードするDNAを得るには、例えば目的とするアミノ酸配列より長いアミノ酸配列、例えば全長アミノ酸配列をコードするDNAを所望の制限酵素により切断し、その結果得られたDNA断片が目的とするアミノ酸配列の全体をコードしていない場合は、不足部分の配列からなるDNA断片を合成し、連結すればよい。
【0028】
また、得られた遺伝子を大腸菌および酵母での遺伝子発現系を用いて発現させ、酵素活性を測定することにより、得られた遺伝子がフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードすることを確認することができる。さらに、当該遺伝子を発現させることにより、遺伝子産物であるフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質を得ることができる。あるいはまた、配列番号:2又は配列番号:14に記載のアミノ酸配列を有する蛋白質に対する抗体を用いても、フラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質を得ることができ、抗体を用いて他の生物からも、フラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をクローン化することもできる。
【0029】
従って本発明はまた、前述の遺伝子を含む組換えベクター、特に発現ベクター、及び当該ベクターによって形質転換された宿主に関するものである。
宿主としては、原核生物または真核生物を用いることができる。原核生物としては細菌、例えばエシェリヒア(Escherichia)属に属する細菌、例えば大腸菌(Escherichia coli)、バシルス(Bacillus)属微生物、例えばバシルス・スブチリス(Bacillus subtilis)など常用の宿主を用いることができる。真核性宿主としては、下等真核生物、例えば真核性微生物、例えば真菌である酵母または糸状菌が使用できる。
【0030】
酵母としては、例えばサッカロミセス(Saccharomyces)属微生物、例えばサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)等が挙げられ、また糸状菌としてはアスペルギルス(Aspergillus)属微生物、例えばアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、ペニシリウム(Penicillium)属微生物が挙げられる。さらに動物細胞または植物細胞が使用でき、動物細胞としては、マウス、ハムスター、サル、ヒト等の細胞系が使用される。さらに昆虫細胞、例えばカイコ細胞、またはカイコの成虫それ自体も宿主として使用される。
【0031】
本発明の発現ベクターはそれらを導入すべき宿主の種類に依存して発現制御領域、例えばプロモーターおよびターミネーター、複製起点等を含有する。細菌用発現ベクターのプロモーターとしては、常用のプロモーター、例えばtrcプロモーター、tacプロモーター、lacプロモーター等が使用され、酵母用プロモーターとしては、例えばグリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼプロモーター、PH05プロモーター等が使用され、糸状菌用プロモーターとしては例えばアミラーゼプロモーター、trpCプロモーター等が使用される。
【0032】
また動物細胞宿主用プロモーターとしてはウイルス性プロモーター、例えばSV40アーリープロモーター、SV40レートプロモーター等が使用される。発現ベクターの作製は制限酵素、リガーゼ等を用いて常法に従って行うことができる。また、発現ベクターによる宿主の形質転換も常法に従って行うことができる。
前記の発現ベクターによって形質転換された宿主を培養、栽培または生育し、培養物等から常法に従って、例えば、濾過、遠心分離、細胞の破砕、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー等により目的とする蛋白質を回収、精製することができる。
【0033】
さらに本発明は、3位に糖を有するフラボノイドに、前記蛋白質を作用せしめて3位の糖にグルコースが転移したフラボノイドを製造する方法に関するものである。
例えば、得られた遺伝子を発現させた植物、酵母、大腸菌等から、本酵素を取得し、それらにUDP-グルコースとフラボノイド3配糖体を加え、酵素反応を行うことでフラボノイド3位の糖にグルコースが付加されたフラボノイド3−ソフォロシドを製造することができる。
【0034】
本明細書においてはアサガオ由来の遺伝子について述べているが、本発明はアサガオ由来の本遺伝子のみに限定されるものではなく、フラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子であれば、いずれの由来でもよい。すなわち本発明の遺伝子の由来としては、植物でも動物でも微生物であってもよく、フラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有していれば同様に花色変換へ利用できる。さらに本発明は、本発明の遺伝子を導入することによる、色合いが調節された植物もしくはその子孫又はこれらの組織に関するものであり、その形態は切り花であってもよい。
【0035】
本発明で得られた遺伝子を用いると、アントシアニンの3位の糖にグルコースを転移する反応を促進したり、あるいはアントシアニンの3位の糖にグルコースを転移する反応を抑制することができ、結果として花の色を調節することができる。この際3位のソフォロースにアシル基を転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子と併せて利用することもできる。本発明の遺伝子を、アシル基を転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子と併用することにより、本発明の遺伝子により付加された糖にさらにアシル基を転移することができる。アシル基が付加することにより、安定性が向上するので、本発明の遺伝子単独で用いるよりも、より青い花色を有する植物を作出することもできる。
【0036】
また、植物に遺伝子を導入し、該遺伝子を構成的あるいは組織特異的に発現させることは可能であり、またアンチセンス法やコサプレッション法などによって目的の遺伝子の発現を抑制することも可能である。形質転換可能な植物の例としては、バラ、キク、カーネーション、金魚草、シクラメン、ラン、トルコギキョウ、フリージア、ガーベラ、グラジオラス、カスミソウ、カランコエ、ユリ、ペラルゴニウム、ゼラニウム、ペチュニア、トレニア、チューリップ、イネ、オオムギ、小麦、ナタネ、ポテト、トマト、ポプラ、バナナ、ユーカリ、サツマイモ、タイズ、アルファルファ、ルーピン、トウモロコシ、カリフラワーなどがあげられるがこれらに限定されるものではない。
【0037】
【実施例】
以下実施例に従って、発明の詳細を述べる。分子生物学的手法はとくに断らない限り、Molecular Cloning(Cold Spring Harbor Laboratory Press,2001)に依った。
【0038】
実施例1アサガオ DNA 断片の増幅
アサガオ系統KK/ZSK-2(Inagaki Y., et al. Plant Cell 6, 375-383)のツボミからRNAを回収し、プライマーNotId(T)18 (5’-AACTGGAAGAATTCGCGGCCGCAGGAATTTTTTTTTTTTTTTTTT-3’)(配列番号:3)をプライマーとして、逆転写反応を行った。逆転写物を鋳型とし、プライマーATC(5’-GA(CT)TT(CT)GGITGGGGIAA-3’)(配列番号:4)とプライマーNotI(5’-AACTGGAAGAATTCGCGGCCGCAGGAA-3’)(配列番号:5)とをプライマーにしてPCR反応を行った。反応は、94℃にて1分間保持した後、94℃にて30秒、55℃にて30秒、72℃にて1分からなるサイクルを30サイクル行い、さらに72℃で1分間保持した。これにより得られたDNA断片をKAT5とした。その配列を、配列番号:6に示す。
【0039】
実施例2遺伝子のスクリーニング
KK/FP-39 (マルバアサガオの系統(Iida S., et al. Modification of Gene Expression and Non-Mendelian Inheritance, NIAR/STA, Tsukuba, p.23-40))からmRNAを抽出し、λZAPIIをベクターとするdirectional cDNAライブラリー作製キット(ストラタジーン社)を用いて製造者の推奨する方法でcDNAライブラリーを作製した。5.0×106のプラークをP32でラベルしたKAT5でスクリーニングした。ハイブリダイゼーションは、6×SSC、0.5%のSDS、40%ホルムアミド中で37℃にて15時間行った。その後、3×SSC、0.5%のSDS中で5分間室温にて洗浄し、同じ洗浄液で室温にて15分間洗浄した。
【0040】
洗浄液を3×SSC、0.5%のSDSに変更し、37℃で45分間洗浄した後、3×SSC, 0.5% SDS 中でさらに60℃で45分間洗浄した。しかしながら、明瞭にプローブにハイブリダイズしたクローンは得ることができなかった。かすかにハイブリダイズした12クローンを単離し、DNA塩基配列を決定した。その内の一つのクローンKAT5-1は、ペチュニアの遺伝子座RtにコードされるUDP-ラムノース:アントシアニジン3−グルコシドラムノシル転移酵素遺伝子(以下、RT)(Plant J. 1994 5 p69 Plant J. 1994 5 p81)と弱い相同性が見られた。アミノ酸の同一性は37%であった。
【0041】
KAT5-1のcDNA部分の塩基配列を配列表の配列番号:1に示し、塩基配列から推定されるアミノ酸配列を配列表の配列番号:2に示す。アサガオのアントシアニンの構造からは、アントシアニンラムノシル基転移酵素が存在するとは考えられず、本遺伝子の機能を決定するために、鋭意研究を行った。
【0042】
実施例3実施例2で得られた遺伝子の大腸菌での発現
以下の手順でKAT5-1にコードされる糖転移酵素遺伝子を大腸菌で発現した。KAT5-1を鋳型とし、プライマー 3GGT NcoI (5'-CCCCATGGGTTCTCAAGCAACAACTTAC-3')(配列番号:7)とプライマー2GT 500R (5'-CGGGAAACTGGCCGGAGC-3')(配列番号:8)とをプライマーとし、Taqポリメラーゼ(TaKaRa)を用いて、PCR(反応条件:94℃にて30秒、60℃にて30秒、72℃にて30秒を1サイクルとした反応を30回繰り返した後、 72℃で7分間保持。)を行った。
【0043】
得られた約500bpのDNA断片をNcoIとHaeIIとで消化して得たDNA断片と、KAT5-1をHaeIIとKpnIとで消化して得られた約1200bpのDNA断片と、NcoIとKpnIで消化した大腸菌発現ベクターpQE61(QIAGEN)とをライゲーションし、得られた大腸菌用発現プラスミドをpQE61KAT5−1とした。
【0044】
pQE61KAT5−1を大腸菌JM105株に導入し、この大腸菌を37℃で一晩前培養した後、前培養液の一部を400mLの本培養液に植菌し、27℃でOD600=0.6になるまで培養した。KAT5-1遺伝子の発現誘導のため、最終濃度0.4mMとなるようにイソプロピルベータチオガラクトシド(IPTG)を加え、さらに27℃で一晩培養した。菌体を集菌し、洗浄後、20mlの破砕用緩衝液(25mM Tris-HCl(pH7.5), 250mM NaCl, 1mM EDTA, 0.5% 2-メルカプトエタノール)に懸濁し、そして懸濁液を超音波処理することによって菌体を破壊した。菌体破壊液の上清をKAT5-1粗抽出液として以下で述べる反応に用いた。
【0045】
実施例4KAT5 1 遺伝子産物による糖付加活性能の確認
20μlの実施例3で得られたKAT5-1粗抽出液、10μlの0.5M リン酸カリウム(pH7.5)、20μlの5mM UDP-グルコース、30μlの蒸留水、及び20μlのデルフィニジン3-グルコシド(1.5 mg/ml)を混合し、30℃にて15分間保持した。その後、1N-HClを最終濃度0.16Nとなるように添加し、反応を停止した。反応液に90% CH3CN/1% TFAを50μl加え高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した。HPLCカラムは、Asahipak-ODP-50(6mmφX250mm、昭和電工)、移動相として、A液 0.5%トリフルオロ酢酸(TFA)水溶液、B液0.5%TFA を含む50%アセトニトリルを用いた。
【0046】
溶出は、A液:B液=9:1の混合液からA液:B液=5:5 の混合液の直線濃度勾配を20分で行った。流速は、0.6ml/分とした。また、検出は520nmの吸光度を用いた。その結果、基質であるデルフィニジン3-グルコシドのピーク(リテンションタイム:13.2分)に加え、リテンションタイムが11.7分である新しいピークが検出された。従って、この化合物は、デルフィニジン3-グルコシドに糖が付加されたものであると考えられる。また、基質にシアニジン3−グルコシド(リテンションタイム:14.1分)を用いた場合においても新たなピーク(リテンションタイム:12.6分)が得られたことから、KAT5-1遺伝子産物は、デルフィニジンおよびシアニジン3-グルコシドを基質として利用できる糖転移能を持つ酵素であると考えられる。
【0047】
実施例5植物での発現
KAT5-1遺伝子産物の植物体での機能を明らかにするために、KAT5-1遺伝子を構成的に発現するためのバイナリーベクター(pSPB1002)を構築し、花弁にシアニジン 3-グルコシドを含有するペチュニア(品種:バカラレッド、サカタのタネ社)を形質転換し、その結果得られた形質転換体の花弁を用いて色素分析を行った。pSPB1002の作製は以下のように行った。
【0048】
バイナリーベクターpBE2113-GUS(Mitsuhara et al. Plant Cell Physiol. 37, p49)をSnaBIで消化し、BamHIリンカーを挿入した。生じたプラスミドをSacIで消化し、平滑末端化し、さらにSalIリンカーを挿入した。生じたプラスミドをEcoRIとHindIIIで消化し、得られる約2kbのDNA断片をバイナリーベクターpBINPLUS(van Engelen et al. Plant Mol. Biol. 15, p373)のEcoRI−HindIII部位に挿入し、プラスミドpSPB176を得た。一方、クローンKAT5-1のプラスミドをBamHIとXhoIで消化し、約1.64kbのDNA断片を得た。この断片を、pSPB176のBamHI−SalI部位に挿入し、pSPB1002とした。
【0049】
次に、pSBP1002を用いて、リーフディスクを用いるアグロバクテリウム法により、ペチュニア(品種バカラレッド、サカタのタネ社)を形質転換し、約50系統の形質転換個体を得た。形質転換の方法は公知の方法(Plant J. 1994 5 p81 )によった。
【0050】
得られた個体が形質転換体であることを調べるために、ぞれぞれの形質転換体からゲノミックDNAを抽出し、DNA20μgをBamHIで消化し、電気泳動後、Hybond N+メンブレン(Amersham)にブロッティングを行い、ジゴキシゲニン(DIG)で標識したKAT5-1遺伝子をプローブに用いてサザンハイブリダイゼーションを行った。DIGシステムを用いたサザンハイブリダイゼ−ション法は製造業者(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)が推奨する条件に倣った。その結果、得られた個体が独立した形質転換体であることを確認した。
【0051】
次に導入したKAT5-1遺伝子の発現レベルを確認するために定量的RT-PCR解析を行った(Plant J. 1998 13, p475.)。独立した形質転換体の花弁から全RNAを抽出した後、この全RNA 1μgを鋳型として逆転写を行い、cDNAを得た。cDNA合成は、SuperScriptTM First-Strand Synthesis System for RT-PCR(GIBCO BRL)を利用し、合成条件は本システム製造業者が推奨する条件に倣った。
【0052】
得られたcDNAを鋳型にして、KAT5−1特異的プライマーであるPn3GGT-F; 5’-atg ggt tct caa gca aca act tac(配列番号:9)及びPn3GGT-R; 5’-tta tat cgc cac cga act tca tta(配列番号:10)を用いて、PCR反応を行った。また、導入遺伝子(KAT5-1)発現量と内在遺伝子発現量とを比較するために、比較対象としてペチュニアのグリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素(Pet GAPDH)遺伝子を採用し、それを特異的に増幅するプライマーとしてPet Gapdh-F;ggt cgt ttg gtt gca aga gt(配列番号:11)及びPet Gapdh-R;ctg gtt att cca tta caa cta(配列番号:12)を用いた。
【0053】
PCR反応としては、94℃4分の熱変性の後に、94℃にて1分、55℃にて1分、及び72℃にて2分の反応を12サイクル行った。PCR産物を、前述のサザンハイブリダイゼーションの際と同様の方法でメンブレンにブロッティングし、DIGラベルのKAT5-1またはPetGAPDHをプローブに用いてハイブリダイゼーションを行った。その結果、独立した形質転換体においてKAT5-1の過剰発現を確認した。
【0054】
形質転換体からの花弁約0.5gを、50%アセトニトリル、0.1%TFAで抽出しアントシアニンをHPLCで分析した結果、9.5-47.5%(A520nmにおける全アントシアニン量に対する割合)のシアニジン 3-ソフォロシド(ポリフェノールラボラトリリーズ社)と同じ15.0分に溶出する物質のピークが検出された。なおアントシアニンのHPLC分析条件は以下の通りである。
【0055】
カラムはShodex DE-413L(4.6mm*250mm)を用いて、移動相として0.5%TFA含有、アセトニトリル10%から50%のグラジエント15分の後、50%アセトニトリル10分間溶出を行った。また、流速は0.6ml/minで行った。検出は島津photo diode array検出器SPD-M10AVPを用いて250-600nmのスペクトルをとり、A520nmで定量した。また、このシアニジン 3-ソフォロシドの量は形質転換体におけるKAT5-1の発現量と正の相関があった。
【0056】
HPLCで同定した生成物のピークがシアニジン3−ソフォロシドであることを確認するため、同ピークを分取し、そしてMSによる分析を行った。MSはThermoquest社のLC-Qシステムを用い、ESI、ポジティブモードで測定した。その結果、KAT5-1形質転換体花弁で生成された物質は分子量が611([M]+ m/z)であり、シアニジン 3−ソフォロシドが生成していることが確認された。
以上により、KAT5-1はアントシアニジン 3-グルコシドのグルコースに対してグルコースを転移し、アントシアニジン 3-ソフォロシドを生成する糖転移酵素をコードする遺伝子であることが示された。
【0057】
実施例 6.
アサガオ蕾由来ライブラリー:KK/ZSK-2 buds cDNA library (Gene 226 (1999) 181-188.)に対してKAT5-1をプローブに実施例2と同様のスクリーニングを行った。その結果、50000プラークあたり約25のポジティブなシグナルが得られ、このうち単離を行ったクローンの中から、もっとも長い5’非翻訳領域をもつPNGT1-7の塩基配列の解析を行った。PNGT1-7の塩基配列を配列表の配列番号:13に示し、塩基配列から推定されるアミノ酸配列を配列表の配列番号:14に示す。
【0058】
PNGT1-7にコードされる遺伝子および遺伝子産物はマルバアサガオ由来KAT5-1と比べ、DNAレベルで97%の同一性、アミノ酸レベルで99%の同一性を示し、両者は極めて類似しておりPNGT1-7はKAT5-1同様の機能を有するものと考えられる。
また、ノザンハイブリダイゼーションにより野生型系統KK/ZSK-2の蕾みに於いてPNGT1-7mRNAの蓄積を示す結果が得られた。
【0059】
さらに、花の色素合成遺伝子群の発現に異常(減少)が見られるアサガオの変異体において、PNGT1-7遺伝子の発現も同様に発現が低下している結果が得られた。
従って、PNGT1-7遺伝子は、花の色素合成系に関わる遺伝子と同じ発現制御下にあることが類推され、KAT5-1との相同性からしても、デルフィニイン及びシアニジン3−グルコシドを基質として利用できる糖転移酵素であると考えられる。
【0060】
【発明の効果】
本発明により、アントシアニジン3−グルコシドにグルコースを転移する反応を触媒する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子をはじめてクローン化でき、花弁で発現させることができた。本蛋白質を花弁で発現させたり、コサプレッション法等を用いて、活性を抑制することにより、アントシアニンの構造と花色を変えたりすることができる。
【0061】
【配列表】
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Claims (13)

  1. 配列番号:2又は配列番号:14に記載のアミノ酸配列からなるフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子。
  2. 配列番号:2又は配列番号:14に記載のアミノ酸配列に対して1個又は複数個のアミノ酸の付加、欠失及び/又は他のアミノ酸による置換によって修飾されているアミノ酸配列からなり、且つフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子。
  3. 配列番号:2又は配列番号:14に記載のアミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質をコードする遺伝子。
  4. フラボノイドの3位の糖がグルコースである請求項1〜のいずれか1項に記載の遺伝子。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の遺伝子を含んでなるベクター。
  6. 請求項に記載のベクターにより形質転換された非ヒト宿主。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の遺伝子によってコードされる蛋白質。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の遺伝子が導入された植物もしくはこれと同じ性質を有する該植物の子孫またはそれらの組織もしくは器官。
  9. 請求項に記載の植物又はこれと同じ性質を有するその子孫の切り花。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の遺伝子を用いてフラボノイドの3位を修飾する方法。
  11. 請求項1〜のいずれか1項に記載の遺伝子を用いる花色の調節方法。
  12. 請求項に記載の宿主を培養し、又は生育させ、そして該宿主からフラボノイドの3位の糖にグルコースを転移する活性を有する蛋白質を採取することを特徴とする該蛋白質の製造方法。
  13. 3位に糖を有するフラボノイドに、請求項に記載の蛋白質を作用せしめて3位の糖にグルコースが転移したフラボノイドを製造する方法。
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