JP4293596B2 - 乾燥処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿式処理された材料を乾燥させることなく超臨界乾燥装置に収納し、その後、超臨界乾燥を行う乾燥処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より半導体デバイスを製造する製造過程において、ウェハ等の材料が用いられており、このウェハはエッチング、成膜、現像などの湿式処理を経て超臨界乾燥装置に搬送され、この超臨界乾燥装置で超臨界乾燥が行われている。
一般的に、ウェハ等を超臨界乾燥する超臨界乾燥装置及び超臨界乾燥方法は、特開2002−33302号公報に示されるような超臨界乾燥装置及び方法が採用されている。
【0003】
この超臨界乾燥装置では、湿式処理されたウェハのレジスト破壊又は微細構造の破壊を防止するために、このウェハを小容器内の溶媒に浸漬した状態で、超臨界乾燥装置内に収納し、この超臨界乾燥装置で超臨界乾燥をするようになっている。
また、このウェハを超臨界乾燥装置によって乾燥する場合は、ウェハを複数の小容器内に入れて溶媒に浸した状態で、超臨界乾燥を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のような特開2002−33302号の超臨界乾燥装置では、ウェハを溶媒に浸しているので、湿式処理されたウェハが超臨界乾燥装置の内部に収納されるまでに、ウェハが乾燥してレジスト破壊、又は、微細構造の破壊することがなく、この点については有効であるが、ウェハ一枚ごとにウェハを小容器に入れ溶媒に浸しているので、ウェハの枚数(数量)が増加すると結果的に溶媒量が多量になる問題があった。
【0005】
また、超臨界乾燥時においても、ウェハを複数の小容器に入れて溶媒に浸したた状態で超臨界乾燥を行っているので、乾燥させる溶媒量が多くなり、乾燥時間が長くなるという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、湿式処理された材料を超臨界乾燥装置に収納する際に、この材料を容器に入れて溶媒に浸さなくても材料の乾燥を防ぐと共に、溶媒量を少なくすることのできる乾燥処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記の目的を達成するために、次の解決手段を採用した。すなわち、湿式処理で用いられた溶媒で濡らされている材料を超臨界乾燥装置内に収納して、この材料に残された溶媒と同一組成の液体と、超臨界乾燥で用いられる流体とを混合した混合流体を超臨界乾燥装置内に供給して、超臨界乾燥装置内の圧力を昇圧させた後、超臨界乾燥を行う点にある。
また、湿式処理で用いられた溶媒で濡らされた材料を超臨界乾燥装置内に収納して、この材料に残された溶媒と同一組成の液体と、超臨界乾燥で用いられる流体とを超臨界乾燥装置内に同時に供給して、超臨界乾燥装置内の圧力を昇圧させた後、超臨界乾燥を行う点にある。
【0007】
前記材料は湿式処理をする湿式処理装置から前記超臨界乾燥装置へ搬送されるものとなっており、前記湿式処理装置と前記超臨界乾燥装置との搬送ルートを、湿式処理装置及び超臨界乾燥装置を格納する筐体とは別の筐体で区画し、この筐体内の雰囲気に含まれる溶媒の蒸気圧を、溶媒が蒸発して乾燥しないように調整することが好ましい。
湿式処理された材料を内部に収納して超臨界乾燥を行う少なくとも1基の超臨界乾燥装置を備え、湿式処理された材料が湿式処理で用いられた溶媒によって濡らされた状態で、超臨界乾燥装置に搬送される乾燥処理設備において、材料が超臨界乾燥装置に搬送される間に、溶媒が蒸発して材料が乾燥しないように、この溶媒の蒸発量を低減する蒸気圧調整装置が設けられたことを特徴としている。
【0008】
本発明によれば、溶媒の蒸発量を低減する蒸気圧調整装置が設けられているので、従来のように材料を容器に入れて溶媒に浸した状態で超臨界乾燥装置に収納する必要はなく、材料を容器に入れて溶媒に浸さない分だけ溶媒の量を低減することが可能である。
さらに、溶媒の蒸発量を低減することができるので、材料のレジスト破壊、又は、微細構造の破壊を防止することができる。
また、前記蒸気圧調整装置は、前記材料を取り囲む雰囲気に含まれる溶媒の蒸気圧を飽和蒸気圧の近傍にする装置であることが好ましい。
【0009】
これによれば、材料を取り囲む雰囲気に含まれる溶媒の蒸気圧が飽和蒸気圧となるので、材料を取り囲む雰囲気下で、溶媒は蒸発しにくくなり、その結果、溶媒の蒸発量を抑えることができる。
また、前記蒸気圧調整装置は、前記材料を取り囲む雰囲気の湿度を上昇させる加湿装置であることが好ましい。
これによれば、材料を取り囲む雰囲気の水蒸気圧が飽和蒸気圧に近傍になるので、湿式処理で用いられた溶媒が水溶液である場合には、溶媒は蒸発しにくくなるので溶媒の蒸発を低減することができる。
【0010】
また、湿式処理で用いられた溶媒で濡らされている材料を超臨界乾燥装置内に収納して、この材料に残された溶媒と同一組成の液体と、超臨界乾燥で用いられる流体とを混合した混合流体を超臨界乾燥装置内に供給して、超臨界乾燥装置内の圧力を昇圧させ後、超臨界乾燥を行うことが好ましい。
これによれば、超臨界乾燥装置を昇圧する昇圧過程において、溶媒と同一組成の液体を供給しているので、材料に残されている溶媒の乾燥を防止、又は、低減することができる。
【0011】
また、このような超臨界乾燥装置を昇圧する昇圧過程において、この材料に残された溶媒と同一組成の液体と、超臨界乾燥で用いられる流体とを超臨界乾燥装置内に同時に供給して、超臨界乾燥装置内の圧力を昇圧させた後、超臨界乾燥を行ってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明に係る乾燥処理設備と、乾燥処理方法の実施の形態について説明する。
この乾燥処理設備1は、例えば、半導体デバイスの材料であるウェハ等の製造処理過程で用いられている。
図1に示すように、この乾燥処理設備1はクリンルーム内に配置され、湿式処理されたウェハを内部に収納して超臨界乾燥を行う超臨界乾燥装置2と、湿式処理されたウェハを超臨界乾燥装置2に搬送する搬送装置3と、蒸気圧調整装置4とを備えている。
【0013】
乾燥処理設備1は、クリンルーム内に配置される筐体5に納められており、この筐体5内にはウェハを湿式処理する湿式処理装置6と、カセットステーション7とが設けられており、カセットステーション7は隔壁5Aで区画されている。
湿式処理装置6は、現像機、エッチング装置、洗浄装置、コータ、ゲル化装置、リンス装置等種々の液処理装置が採用される。そのため、湿式処理装置6の種類によって湿式処理に使用される溶媒が異なるので、湿式処理されたウェハは湿式処理装置の形態に伴った溶媒によって濡らされることになる。
【0014】
蒸気圧調整装置4は、筐体5内に隣接しており、筐体5内の蒸気圧を飽和蒸気圧の近傍にしたり、又は、筐体5内の蒸気圧を一定に調整する装置である。
また、カセットステーション7には、カセット7a、7b、7cが載置可能な例が示されているが、通常必要に応じて1〜4個のカセットが搬送装置3によってハンドリングされるようになっている。
図1に示すように、搬送装置3は、第1ハンド8と、第2ハンド9とを有しており、第1ハンド8は湿潤搬送用、第2ハンド9は乾燥搬送用である。第1ハンド8はウェハが濡れた状態、すなわち図1の例では、湿式処理装置6から超臨界乾燥装置2への搬送に使用される。第2ハンド9はウェハが乾いた状態、すなわち図1の例では、カセットステーション7から湿式処理装置6への間および超臨界乾燥装置2からカセットステーション7への搬送に使用される。こうすることにより、超臨界乾燥完了後の乾いた状態のウェハの搬送を、水分による汚染のおそれが全くない状態で安定してカセットステーション7に戻すことができる。
【0015】
図1に示した第1ハンド8及び第2ハンド9は縦軸廻りに回動(旋回)可能としたアームを備え、このアームを伸縮自在にするとともに、アーム先端のウェハ支え部を首振り自在にしたスカラー型搬送ロボットで構成することが可能であるが勿論この構成に特定されるものではない。また、搬送装置3は一つのハンド(搬送体)でもよいが、二つ以上のハンドを持つことが好ましい。
次に、カセットステーション7にあるウェハを湿式処理装置6で湿式処理した後、超臨界乾燥装置2内にこのウェハを搬送する過程と、この搬送過程においてウェハを乾燥させない方法について説明する。
【0016】
まず、搬送装置3はカセットステーション7に置かれた処理すべきウェハを取出し、湿式処理装置6に搬送する。
湿式処理装置6が現像機である場合には、アルカリ性水溶液をウェハ面にて滴下して現像を行う。通常現像に要する時間は45秒〜1分程度である。所定時間現像液で現像した後、純水リンスが行われる。リンス工程に要する時間も現像と同程度である。なお、湿式処理装置6が現像機の場合において、ウェハは純水リンス工程後、乾燥処理装置2に搬送されるようになっており、純水で構成された純水リンスは本発明の溶媒に相当する。
【0017】
このリンス工程過程後のウェハは、純水リンス液(溶媒)によって濡らされた状態となっており、この状態で、ウェハは搬送装置3によって湿式処理装置6から取り出され、超臨界乾燥装置2に搬送される。ウェハが湿式処理装置6から超臨界乾燥装置2に搬送される間において、ウェハはウェハを取り囲む雰囲気(筐体5内の雰囲気)に晒されることになるので、これにより溶媒によって濡らされたウェハが自然乾燥してしてしまい、ウェハの微細構造部が毛管力によって倒壊する恐れがあるので、本発明では、湿式処理装置6から超臨界乾燥装置2への搬送は速やかに行うと共に、搬送過程の振動、傾き、稼働や停止時の加速度などでウェハの溶媒がこぼれないようになっている。
【0018】
一方で、筐体5内が、室温22℃、湿度40%前後に保たれている場合においてウェハが筐体5内の雰囲気に晒されると、ウェハに残された溶媒である純水は、純水表面上の空気の自然対流により10秒間で約0.4μm厚ほど乾燥する。筐体5内で換気等が行われ強制対流がある場合には、さらに乾燥の厚みが増加する。これは、0.1μm以下のパターン寸法で高さ及び幅で定義されるアスペクト比が3程度のレジストの場合には、ウェハのパターン間に存在する溶媒が完全に乾燥する量であるため、本発明では、ウェハが湿式処理装置6から超臨界乾燥装置2に搬送される間、蒸気圧調整装置4によってウェハに残された溶媒が蒸発して乾燥しないようにしている。
【0019】
この蒸気圧調整装置4は、筐体5内に含まれる溶媒の蒸気圧を飽和蒸気圧の近傍にする装置である。また、溶媒が純水又は水溶液である場合には、蒸気圧調整装置4は、筐体5内の湿度を上昇させる加湿装置が採用される。
即ち、上記実施の形態では、溶媒が純水で構成されているので、筐体5内は加湿装置(蒸気圧調整装置4)によって加湿され、筐体5内の湿度は高くなる(筐体5内の水蒸気圧は上昇する)。
これにより、ウェハが湿式処理装置6から超臨界乾燥装置2に搬送される間、ウェハが筐体5内の雰囲気に晒されても溶媒は蒸発しにくくなり、蒸発量は低減されウェハは乾燥しない。
【0020】
したがって、湿式処理されたウェハを容器にいれて溶媒に浸さなくても、ウェハの乾燥を防ぐことができる。さらに、筐体5内に含まれる溶媒の蒸気圧を蒸気圧調整装置4によって飽和蒸気圧の近傍に一定に調整することができるので、この雰囲気下ではウェハは乾燥することがなくなる。
なお、この蒸気圧調整装置4は、筐体5に隣接してもよいし、筐体5内、或いは、複数の筐体5の共通装置として設置してもよい。
また、筐体5内のウェハを取り囲む雰囲気の適切な湿度は、搬送時にウェハ等が雰囲気接触している時間に依存するが、少なくとも、70%以上、好ましくは、80%以上に保つことにより、0.1μm以下のウェハ等の自然乾燥を低減、又は防止してウェハの破壊なしに搬送が可能になる。
【0021】
また、筐体5内の雰囲気を超臨界乾燥装置2内に入るようにして、超臨界乾燥装置2内の溶媒の蒸気圧を間接的に蒸気圧調整装置4によって飽和蒸気圧に近づけると、より効果的である。
また、上記実施の形態では、湿式処理装置6と超臨界乾燥装置2とを含めた筐体5内全体の雰囲気に対して、この雰囲気に含まれる溶媒の蒸気圧を飽和蒸気圧近傍まで上昇させる例を示したが、ウェハが設置、又は、搬送される場所の雰囲気のみに対して、溶媒の水蒸気圧を飽和蒸気圧の近傍まで上昇させるようにしてもよい。例えば、図2に示すように、ウェハが湿式処理装置6から超臨界乾燥装置2まで搬送される搬送ルート10を筐体5Bで区画して、この区画された筐体5B内の雰囲気に含まれる溶媒の蒸気圧を蒸気圧調整装置4によって飽和蒸気圧近傍まで上昇させるようにするのが好ましい。このようにすれば、筐体5B内の体積が筐体5よりも小さいので、この筐体5B内の溶媒の蒸気圧を飽和蒸気圧にするために必要な溶媒量を少なくすることができる。なお、図2においてカセットステーション7は省略しており、湿式処理されたウェハは筐体5B内において、湿式処理装置6から超臨界乾燥装置2へ移動するようになっており、蒸気圧調整装置4は筐体5Bに隣接している。
【0022】
次に、超臨界乾燥装置2に濡れた状態で搬送されたウェハを超臨界乾燥装置2で乾燥する方法について説明する。超臨界乾燥装置2では、超臨界流体が用いられ、超臨界流体として、通常、二酸化炭素の流体が使用される。
この超臨界流体は、図3に示すように、気体と液体とが共存できる限界の温度及び圧力(臨界点)を越えた状態にあり、毛管力が略零である流体である。
この超臨界乾燥装置2でウェハを超臨界乾燥をするには、ウェハを超臨界乾燥装置2内に収納した状態で、超臨界乾燥装置2内を二酸化炭素で昇圧して、この超臨界乾燥装置2内を超臨界乾燥条件(例えば50℃、10MPa)にしなければならないが、超臨界乾燥装置2内が超臨界乾燥条件になる前(超臨界乾燥装置2内を昇圧する昇圧過程)では、昇圧している二酸化炭素の流体と、ウェハにある溶媒との間に界面が存在するため、この溶媒が二酸化炭素に溶解してウェハが乾燥し、ウェハのレジスト破壊、又は、微細構造の破壊が発生する恐れがある。特に低圧(3〜4MPa程度)では、二酸化炭素中への溶媒の溶解度が高い場合が多いため、昇圧に時間がかかると乾燥が進行し、レジスト倒壊の危険性が大である。
【0023】
そこで本発明では、超臨界乾燥装置2内を昇圧する昇圧過程において、昇圧過程に使用する二酸化炭素ガス、又は、二酸化炭素液等の流体と、湿式処理後のウェハ上に残された溶媒と同じ組成の液体、又は、気体とを混ぜた混合流体で、超臨界乾燥装置2内が超臨界乾燥条件になるまで超臨界乾燥装置2内を昇圧する。
このようにすれば、昇圧過程において、溶媒の混合流体に溶解する速度が遅くなると共に、溶媒の混合流体への溶解量が減少するので、ウェハの乾燥を防止、或いは、低減することができる。なお、この場合において、昇圧過程に使用する二酸化炭素ガス、又は、二酸化炭素液等の流体と、湿式処理後のウェハ上に残された溶媒と同じ組成の液体、又は、気体とを、超臨界乾燥装置2内に同時に供給するようにしてもよい。
【0024】
そして、上記の方法により超臨界乾燥装置2内を超臨界乾燥条件にすれば、ウェハのレジストパターン間にある溶媒と超臨界二酸化炭素が一相状態になり、気液界面が存在しないため、界面張力等によって、ウェハのレジスト倒壊、又は、微細構造の破壊を起こすことがない。その後、圧力を減じて超臨界状態から気体状態に変化させれば、気液平衝線を横切ることなく界面張力フリーでウェハを乾燥させることができる。
なお、二酸化炭素と溶媒との同時供給の場合は、超臨界処理条件になる前に液供給を停止し、二酸化炭素のみで昇圧することも可能である。
【0025】
また、昇圧過程においてウェハの溶媒の乾燥を防止する方法として、ウェハ表面上に溶媒を滴下しながら二酸化炭素のみで昇圧することも可能である。この場合においては、二酸化炭素に溶解する量以上の溶媒を供給しないとウェハが乾燥することになるので、溶媒量が増えて昇圧終了後の乾燥時の負担が増加し、処理時間が長くなる。このため、溶媒を十分に二酸化炭素へ溶解させた二酸化炭素(溶媒の二酸化炭素に対する溶解度が飽和溶解度になった状態の二酸化炭素)を用いて昇圧するのが最も効率的である。
【0026】
なお、図1では搬送装置3として定置式(旋回式)のものが例示されているが、状況に応じて移動式(走行式)の搬送装置3が用いられる場合もある。また、図1におけるカセットステーション7に付随して第二の搬送装置3が配置されることもある。この場合、第二の搬送装置はカセットからのウェハの出し入れを司り、第一の搬送装置との間でウェハの受け渡しを行うこととなる。
また、ウェハを湿式処理する湿式処理装置3が乾燥処理設備1と一体化されていてもよい。
【0027】
本発明の実施の形態は以上の通りであるが、その趣旨の範囲内で種々の改変が可能である。
図1では湿式処理装置6や超臨界乾燥装置2がそれぞれ1基で示されているが、必要に応じて複数個の湿式処理装置6や超臨界乾燥装置2を配置することは当然の選択である。また、湿式処理装置6と超臨界乾燥装置2に加えて、ベイク炉や置換装置が組み込まれる場合もある。
また、上記の実施の形態では、搬送装置3によって湿式処理されたウェハが搬送されるようになっているが、この乾燥処理設備1は必ずしもウェハを搬送する搬送装置を有していなくてもよい。例えば、湿式処理されたウェハが人為的に運ばれて、このウェハが湿式処理で用いられた溶媒によって濡らされた状態で、超臨界乾燥装置2に搬送されるものであってもよい。
【0028】
また、上記の実施の形態では、湿式処理で濡らされたウェハの溶媒は純水で構成された純水リンス液とされていたが、これに限られず、湿式処理装置の種類によって溶媒は適宜に変更される。例えば、この溶媒には水や、ハイドロフロロエーテル、フロリナート(登録商標、スリーエム社)などのフルオロカーボン系溶液や、テロメリックアルコールなどのアルコール系溶液、又は、その他の有機溶媒が考えられる。
溶媒として有機溶媒(例えばフルオロカーボン系溶液)が使用され、ウェハが有機溶媒で濡れている場合、この有機溶媒と同じ液体が蒸発して発生した蒸気を用いて筐体5、5B内を飽和蒸気圧に近づければ良い。なお、有機溶媒を蒸発させてその蒸気を得る場合、蒸気圧調整装置4には有機溶媒を加熱して蒸発させる蒸気圧発生装置、若しくは有機溶媒に超音波を付与して蒸発させる蒸気圧発生装置を用いれば良い。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、湿式処理されたウェハを取り囲む雰囲気に含まれる溶媒の蒸気圧を蒸気圧調整装置によって飽和蒸気圧の近傍にし、この雰囲気下でウェハを搬送、又は、処理しているので、ウェハのレジスト破壊、又は、微細構造の破壊を防ぐと共に、溶媒の量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかる乾燥処理設備を半導体の材料となるウェハの製造設備に配置した配置図である。
【図2】 同ウェハの搬送ルートを筐体で区画した形態を示す配置図である。
【図3】 圧力と温度の状態図である。
【符号の説明】
1 乾燥処理設備
2 超臨界乾燥装置
3 搬送装置
4 蒸気圧調整装置
5 筐体
6 湿式処理装置
7 カセットステーション
8 第一ハンド
9 第二ハンド

Claims (3)

  1. 湿式処理で用いられた溶媒で濡らされている材料を超臨界乾燥装置(2)内に収納して、この材料に残された溶媒と同一組成の液体と、超臨界乾燥で用いられる流体とを混合した混合流体を超臨界乾燥装置(2)内に供給して、超臨界乾燥装置(2)内の圧力を昇圧させ後、超臨界乾燥を行うことを特徴とする乾燥処理方法。
  2. 湿式処理で用いられた溶媒で濡らされた材料を超臨界乾燥装置(2)内に収納して、この材料に残された溶媒と同一組成の液体と、超臨界乾燥で用いられる流体とを超臨界乾燥装置(2)内に同時に供給して、超臨界乾燥装置(2)内の圧力を昇圧させた後、超臨界乾燥を行うことを特徴とする乾燥処理方法。
  3. 前記材料は湿式処理をする湿式処理装置(6)から前記超臨界乾燥装置(2)へ搬送されるものとなっており、前記湿式処理装置(6)と前記超臨界乾燥装置(2)との搬送ルートを、湿式処理装置(6)及び超臨界乾燥装置(2)を格納する筐体(5)とは別の筐体(5B)で区画し、この筐体(5B)内の雰囲気に含まれる溶媒の蒸気圧を、溶媒が蒸発して乾燥しないように調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の乾燥処理方法。
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