JP4292608B2 - 害虫防除性合板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防虫性合板及び防虫性接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
木材資源の多くを海外に依存している我が国にとって木材保存技術はきわめて重要である。
合板は、2方向の強度差が少なく、乾湿による影響を受けにくいという特性を有するのみならず、節、キズなどのない広幅板が容易にでき、原木からの歩留まりがよいという大きな利点を有している。
ところで、これらの合板は、建材、建具材、家具材等に使用されており、なかでもラワン材を原料とする合板が汎用されている。しかしながら、例えばラワン材を原料とする合板においては、キクイムシ類等の鞘翅目害虫や膜翅目害虫の被害を受けやすく、これらの害虫に対する防除性の高い合板の開発が望まれていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】
かかる状況下、本発明者は合板に付き検討を重ねた結果、α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロプ−1−エニル)シクロプロパンカルボキシレートのマイクロカプセル製剤を合板に適用することにより、鞘翅目害虫及び膜翅目害虫に対し優れた防除性を有する合板が得られることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は、α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロプ−1−エニル)シクロプロパンカルボキシレートのマイクロカプセル製剤を含有することを特徴とする鞘翅目害虫及び膜翅目害虫防除性合板(以下、本合板と記す。)、該製剤を含有することを特徴とする鞘翅目害虫及び膜翅目害虫防除性接着剤(以下、本接着剤と記す。)及び該接着剤を用いることを特徴とする合板から鞘翅目害虫及び膜翅目害虫を防除する方法に関するものである。
【0004】
【発明の実施の形態】
本発明において用いられるα−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロプ−1−エニル)シクロプロパンカルボキシレート(以下、本化合物と記す。)は、家庭防疫用殺虫剤の有効成分として、ハエ、カ、ゴキブリ等に対する防除活性が知られている化合物であり、本化合物には8個の光学異性体が存在する。本発明においてはこれらの異性体のいずれかを単独で使用することができ、また、該異性体の2種以上の混合物を使用することもできる。例えば、(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−cis−trans−2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロプ−1−エニル)シクロプロパンカルボキシレート(一般名:d−T80−シフェノトリン)、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−cis−trans−2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロプ−1−エニル)シクロプロパンカルボキシレート及び(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−trans−2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロプ−1−エニル)シクロプロパンカルボキシレート(一般名:d・d−T−シフェノトリン)を好ましい態様として挙げることができる。
【0005】
本発明により、効果的に防除し得る害虫としては、次のものがあげられる。
鞘翅目(Coleoptera)害虫
例えば、Scolytidaeキクイムシ科[Xyleborus属,Scolytoplatypus属],Cerambycidaeカミキリムシ科[Monochamus属,Hylotrupes属,Hesperophanus属,Chlorophorus属,Palaeocallidium属,Semanotus属,Purpuricenus属,Stromatium属],Rynchophoridaeオサゾウムシ科[Sipalinus属],Platypodidaeナガキクイムシ科[Crossotarsus属,Platypus属],Lyctidaeヒラタキクイムシ科[Lyctus属],Bostrychidaeナガシンクイムシ科[Dinoderus属,Bostrychus属,Sinoderus属], Anobiidaeシバンムシ科[Ernobius属,Anobium属,Xyletinus属,Xestobium属,Ptilinus属,Nicobium属,Ptilineurus属],Buprestidaeタマムシ科等。
【0006】
膜翅目(Hymenoptera)害虫
例えば、Siricidaeキバチ科[Urocerus属,Sirex属]等。
【0007】
上記鞘翅目(Coleoptera)害虫のうち、本邦において特に重要な防除対象となる種類としては、アラゲヒラタキクイムシ(Lyctoxylon dentatum)、ケブトヒラタキクイムシ(Minthea rugicollis)、アメリカヒラタキクイムシ(Lycutus planicollis)、ケヤキヒラタキクイムシ(L.sinensis)、ナラヒラタキクイムシ(L.linearis)、ヒラタキクイムシ(L.brunneus)、アフリカヒラタキクイムシ(L.africanus)等をあげることができる。
【0008】
合板は、奇数枚の木材単板を相隣る単板の繊維方向が直交するように重ね合せた板を言い、単板の数としては通常は3枚が最低枚数で、5、7枚など種々のものがある。一般的には、単板の表面に接着剤を塗布し、重ね合せ、加熱、加圧接着することにより得られる。樹種としては例えば、ラワン、シナ、ナラ、タモ、カバ、ブナ、スギ等を挙げることができる。
【0009】
合板中に、本化合物のマイクロカプセル製剤を含有させる方法としては、例えば、本化合物のマイクロカプセル製剤を含有した接着剤を用いて合板を製造する方法、本化合物のマイクロカプセル製剤を浸漬、塗布、吹き付け等により合板表面に処理する方法、本化合物のマイクロカプセル製剤を加圧、減圧により合板に注入する方法、合板の表面加工の際に本化合物のマイクロカプセル製剤を添加する方法等を挙げることができる。通常は本化合物のマイクロカプセル製剤を含有した接着剤を用いて合板を製造する方法が簡便であり、工業上好ましく、一般的な接着剤を用いる場合と同様にして本接着剤を用いて本合板を製造することができる。
【0010】
本化合物をマイクロカプセル製剤とし、接着性成分と混合することにより、本接着剤を得ることができる。
本化合物のマイクロカプセル製剤は、例えば、相分離法、In−Situ法、液中乾燥法、界面重合法、スプレードライイング法等の通常のマイクロカプセル化方法により得ることができる。中でも相分離法、In−Situ法、界面重合法が好ましく、界面重合法が特に好ましい。
【0011】
相分離法とは、1種以上の高分子物質を溶かした溶液中に芯物質を分散させ、その後温度、pH等を変化させたり、相分離誘起剤として溶媒や他の物質を添加したりすることにより芯物質表面に被膜となる高分子を沈着させ、その後必要ならば高分子を硬化させるという方法である。
【0012】
In−Situ法とは、互いに交じり合わない2相のどちらか一方の相にモノマーと触媒を溶かし反応を開始させることにより、芯物質の表面に均一な被膜を形成するという方法である。
【0013】
液中乾燥法は壁剤となる高分子を溶解させた溶液中に芯物質を分散させ、これをさらにその溶媒と混じらない溶媒に分散させる。その後、最初の溶媒を徐々に除去して被膜となる高分子を芯物質の界面に析出させるという方法である。
【0014】
界面重合法とは、互いに交じり合わない2つの溶媒中に被膜の原料となるモノマーのそれぞれを溶解させ、さらにその一方にあらかじめ芯物質を溶解または分散させておき、両者を混合することによりその界面で該モノマーを反応させ被膜を形成させるという方法である。
【0015】
スプレードライイング法とは、芯物質を分散させた溶液に被膜となる壁剤を溶解させ、熱風中に吹き付けることにより壁剤を芯物質表面に沈積させるという方法である。
【0016】
本化合物のマイクロカプセル製剤の被膜の材質としては、界面重合法におけるポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホナート、ポリスルホンアミド等、In Situ重合法におけるウレア・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂等を挙げることができる。
【0017】
本接着剤において、通常用いられる接着性成分としては、例えば、でんぷん、にかわ、カゼイングルー、大豆グルー、うるし、レゾルシノール樹脂接着剤、ユリア樹脂接着剤、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、架橋型酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、水性高分子−イソシアネート系接着剤、α−オレフィン・無水マレイン酸共重合接着剤、ホットメルト接着剤、ゴム系接着剤、エポキシ樹脂接着剤、シアノアクリレート樹脂接着剤、マスチック系接着剤、フェノール樹脂接着剤、メラミン・ユリア共縮合樹脂接着剤、メラミン・フェノール共縮合樹脂接着剤等を挙げることができる。
【0018】
本合板において、本化合物マイクロカプセル製剤の使用量は、その使用目的、使用形態等により変わり得るが、本合板中に、本化合物の量として、通常1〜100g/m3、好ましくは10〜70g/m3の範囲である。
【0019】
本合板は、本化合物の他に、以下に示す一種以上の殺菌抗菌性化合物を含むこともでき、かかる殺菌抗菌性化合物を含むことにより、菌類、細菌、藻類による被害をも防除する事が可能となる。通常は、該殺菌抗菌性化合物を含有する接着剤を用いて合板を製造することにより該殺菌抗菌性化合物を含有する合板が得られる。
【0020】
トリハロスフェニル系化合物、例えば、ジクロフルアニド、トリフルアニド、フォルペット、フルオルフォルペット等。ヨード系化合物、例えば、IPBC、アミカル48、IF1000、サンプラス等。
フェノール系化合物、例えば、PCP−ラウレート、ベルサイダー、トリブロモフェノール等。アゾール系化合物、例えば、フェナリモール、フルルプリミドール、フルオトリマゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、ジクロブタゾール、パクロブトラゾール、ジニコナゾール、ウニコナゾール、トリフルミゾール、フルトリアホル、フルシラゾール、ペンコナゾール、プロクラズ、トリアリモル、フェナリモル、ビテタノール、イマザリル、エタコナゾール、パクロブトラゾール、フェナプロニル、ビニコナゾール、ジフェノコナゾール、ブロムコナゾール、ミクロブタニル、ヘキサコナゾール、フルコナゾール−シス、フェネサニル、テブコナゾール、プロピコナゾール、アザコナゾール、シプロコナゾール等。カーバメート系化合物、例えば、ジネブ、マネブ、ベノミル、チオファネート−メチル、シペンダゾール、カルベンダジン、プロチオカルブ、ジエトフェンカルブ等。抗生物質系化合物、例えば、バリダマイシンA、カスガマイシン、ミルベマイシン等。アニライド系化合物、例えば、メプロニル、フルトラニル、ペンジクロン、カルボキシン、オキシカルボキシン、ピラカルボリド、メベニル、フルカルバニル、シクラフラミド、ベノダニル、グラノバックス、メタラキシル、オフラセ、ベナラキシル、オキサデキシル、シプロフラム、クロジラコン、メトスルホバックス、テクロフタラム等。有機リン系化合物、例えば、エジフェンホス、IBP、ピラゾホス、アリエッティ、トリクロホスメチル等。ジカルボキシイミド系化合物、例えば、ジクロゾリン、イプロジオン、ビンクロゾリン、プロシミドン、ミクロゾリン、フルオロイミド等。スズ化合物、例えば、トリブチルスズオクチレート、トリブチルスズオレエート、ビス−トリブチルスズオキサイド、トリブチルスズナフテネート、トリブチルスズホスフェート、トリブチルスズベンゾエート等。チオシアネート系化合物、例えば、メチレンビスチオシアネート、2−チオシアノメチルチオベンゾチアゾール等。4級アンモニウム化合物、例えば、ベンジル−ジメチル−テトラデシルアンモニウムクロライド、ベンジル−ジメチル−ドデシルアンモニウムクロライド等。ベンズイミダゾール系化合物、例えば、フベリダゾール、BCM、チアベンダゾール、ベノミル等。イソチアゾリノン系化合物、モルホリン系化合物、例えば、トリデモルフ、ピリジン系化合物等。N−シクロヘキシルジアジニウムジオキシ系化合物、ナフテン酸系化合物、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸銅等、キノリン系化合物、ボロン化合物類、例えば硼酸、硼砂、硼酸塩等、ウレア化合物類、フラン誘導体、例えば、フルメシクロックス等。
【0021】
かかる殺菌抗菌性化合物を含有させることにより防除できる菌類はとしては、以下のものを挙げることができる。
木材を変色させる菌類:Ascomycetes科[例えば、Caratocystis属],Deuteromycetes科[例えば、Aspergillus属,Aureobasidium属,Dactyleum属,Penicillium属,Aclerophoma属,Scopularia属,Tricoderma属],Zygomycetes科[例えば、Mucor属]に属する菌類。
【0022】
木材を破壊する菌類:Ascomycetes科[例えばChaetomium属,Humicola属,Petriella属,Trichurus属],Basidiomycetes科[Coniophera属,Coriolus属,Donbiopora属,Glenospora属,Gloeophyllum属,Lentinus属,Paxillus属,Pleurotus属,Poria属,Serpula属,Tyromyces属],Deuteromycetes科[Cladosporium属]に属する菌類等。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
製剤例1
d−T80−シフェノトリン 100g、スミジュールL−75(住化バイエルウレタン製多価イソシアナート) 4.8gおよびハイゾール SAS−296(日本石油製高沸点有機溶剤) 100gを均一に混合し、これをエチレングリコール 6gを含む10重量%アラビアガム水溶液 175g中に加え、T.K.オートホモミクサー(特殊機化工業製ホモジナイザー)を用いて、常温で6300回転/分で5分間分散攪拌し、次いで、60℃で24時間緩やかに攪拌してd−T80−シフェノトリンがポリウレタン膜中に内包されたマイクロカプセルスラリーを得る。得られるスラリーに、ザンタンガム2g,アルミニウムシリケート4g,プロキセル GXL2gとを含む水溶液266.67gを加え、さらにプロピレングリコール 50gおよびイオン交換水 303.53gを添加することによりd−T80−シフェノトリン10重量%を含有する水性カプセルサスペンジョン製剤を得る。
製剤例2
d・d−T−シフェノトリン 10gをビニサイザー40(花王製)16.8g及びビニサイザー50(花王製)4gに溶解させた後、スミジュールL−75(住化バイエルウレタン製多価イソシアナート) 0.95gを均一に混合し、これをエチレングリコール 6gを含む10重量%アラビアガム水溶液 31.8g中に加え、T.K.オートホモミクサー(特殊機化工業製ホモジナイザー)を用いて、常温で6300回転/分で5分間分散攪拌し、次いで、60℃で24時間緩やかに攪拌してd・d−T−シフェノトリンがポリウレタン膜中に内包されたマイクロカプセルスラリーを得る。得られるスラリーに、ザンタンガム0.3g,アルミニウムシリケート0.15g,プロキセル GXL0.2gとを含む水溶液20.1gを加え、さらにプロピレングリコール 5gおよびイオン交換水 11.3gを添加することによりd・d−T−シフェノトリン10重量%を含有する水性カプセルサスペンジョン製剤を得る。
【0024】
製造例1
(a)接着剤の調製
小麦粉18gにメラミンユリヤ樹脂(大鹿レジンPWP−60、大鹿振興製)100gを加え、充分混練し混練物とする。0.39gの製剤例1に示すd−T80−シフェノトリンの水性マイクロカプセルサスペンジョン製剤を、水12gに混合後、上記混練物に添加、攪拌する。さらに硬化剤0.8gを添加、均一混合して合板用接着剤を得る。
【0025】
(b)合板の作製
広さが30×30cmで、厚さが各々0.85mm/2.4mm/0.85mmの赤ラワン単板3枚を順に、(a)で調製した接着剤を用いて張合わせ、d−T80−シフェノトリンを合板1m3当たり20g含有する厚さ4.1mm(単板構成)の3層合板を以下の手順で作製する。
(a)で調整した接着剤を片面に18g塗布し(計36g)張り合わせた後、室温で20分間冷圧(10kg/cm2)後、120℃の熱圧(10kg/cm2)を2分加えて目的の合板を作製する。
【0026】
製造例2
(a)接着剤の調製
小麦粉22gにアルカリフェノール樹脂(ディアノール−100号、大鹿振興製)100gを加え、充分混練し混練物とする。0.53gの製剤例1に示すd−T80−シフェノトリンのマイクロカプセルサスペンジョン製剤を、水10gに混合後、混練物に添加、攪拌する。さらに増量剤6gを添加、均一混合して合板用接着剤を得る。
【0027】
(b)合板の作製
広さが30×30cmで、厚さが各々1.5mm/3.5mm/1.5mmのベイマツ単板3枚を順に、(a)で調製した接着剤を用いて張合わせ、d−T80−シフェノトリンを合板1m3当たり25g含有する厚さ6.5mm(単板構成)の3層合板を以下の手順で作製する。
(a)で調整した接着剤を片面に19g塗布し(計38g)張り合わせた後、室温で30分間冷圧(10kg/cm2)後、130℃の熱圧(10kg/cm2)を3分加えて目的の合板を作製する。
製造例3
(a)接着剤の調製
小麦粉18gにメラミンユリヤ樹脂(大鹿レジンPWP−60、大鹿振興製)100gを加え、充分混練し混練物とする。0.39gの製剤例2に示すd・d−T−シフェノトリンの水性マイクロカプセルサスペンジョン製剤を、水12gに混合後、上記混練物に添加、攪拌する。さらに硬化剤0.8gを添加、均一混合して合板用接着剤を得る。
(b)合板の作製
広さが30×30cmで、厚さが各々0.85mm/2.4mm/0.85mmの赤ラワン単板3枚を順に、(a)で調製した接着剤を用いて張合わせ、d・d−T−シフェノトリンを合板1m3当たり20g含有する厚さ4.1mm(単板構成)の3層合板を以下の手順で作製する。
(a)で調整した接着剤を片面に18g塗布し(計36g)張り合わせた後、室温で20分間冷圧(10kg/cm2)後、120℃の熱圧(10kg/cm2)を2分加えて目的の合板を作製する。
【0028】
試験例1及び比較試験例1
製造例1で作製した合板を用いて、該合板の四方約1cmを切断した後、5cm×10cmに切断し、供試合板8枚を作製する。各供試合板の上に、32個の穴(φ3mm、4×8個)のあいたアルミプレート(5×10cm)を取り付け、各穴にヒラタキクイムシ(Lyctus brunneus)老熟幼虫を1頭ずつ放虫する。人工粉末飼料(エビオス:小麦粉:セルロース粉末=3:7:10)を各穴に充填した後、別の穴のあいていない供試合板をのせゴムバンドで固定する。1ヶ月後、羽化した成虫の脱出により供試合板に生成する貫通穴の数を調べる。併せて、シフェノトリンを含有しない接着剤を用いて同様に実験を行なった。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、鞘翅目害虫及び膜翅目害虫に対する防除性の高い合板を提供できる。
Claims (1)
- α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロプ−1−エニル)シクロプロパンカルボキシレートがウレタンの被膜で内包されたマイクロカプセル製剤を含有するメラミン・ユリア共縮重合樹脂の接着剤および木材単版を基本成分とし、α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロプ−1−エニル)シクロプロパンカルボキシレートの量が10〜70g/m 3 であることを特徴とするキクイムシ類害虫防除性合板。
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