JP4292033B2 - 昇華転写印刷が可能なカード用オーバーシート及びカード - Google Patents

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Description

本発明は、磁気カード、ICカード等のカードに使用されるオーバーシートとそのオーバーシートを用いたカードに関し、特に、カード表面に昇華転写印刷を施すことが可能なカード用オーバーシートとカードに関する。
近年、例えばクレジットカード、メンバーズカード、社員証等のカードは、所有者以外の不正使用を防止する目的で、所有者の顔写真等の画像をカード表面にフルカラー印刷で設けることが多くなってきた。顔写真等は個人情報であるので、カード形状になった後でカード表面に印刷等により形成されることが多い。
昇華転写方式の印刷は、小型で保守性、信頼性に優れており、また、顔写真等のように高解像性や高階調性が要求される場合には好適であることから、カード表面への印刷に採用される。昇華転写印刷の原理は、微小な発熱体(サーマルヘッド)とプラテンロールとの間を、昇華性染料を含む染料層を設けた耐熱性フィルム(以下「インキリボン」と称す)と受像体となるシートを圧接させながら走行させ、サーマルヘッドの瞬間的な高温加熱によりインキリボンの染料層から染料が昇華し、シートに拡散溶解することにより着色する。
なお、通常の昇華転写印刷用のインキリボンは、ポリエステルフィルム等の耐熱性基材の片面に染料層が形成されたものであり、ポリアセタール等がバインダー樹脂として使用されている。一般に、昇華転写印刷に用いられるシートの印刷受像部分は、染料との親和性及びインキリボンの染料層との高温圧接後の離型性が必要とされる。
ところでカードは、一般的に、コアシートと称される白色樹脂シートに印刷を施した後、印刷層を保護するため両面にオーバーシートと称される透明樹脂シートを被せ、熱プレスを行って積層体を形成し、次に、形成された積層体に打抜き加工等が施されてカード形状に形成される。必要に応じて、カードにはエンボス加工が施されたり、表面に印刷が施されたりする。ポリ塩化ビニル樹脂(以下「PVC」と称すこともある)は、印刷適性、エンボス加工適性等に優れるため、カードの材料として使用されてきた。
ところが、ダイオキシン等の環境問題が懸念されることから、近年においては非PVC系材料への代替が強く望まれるようになった。カード分野におけるPVCの代替材料として、ポリエステル系樹脂が検討されてきた。PVCは昇華転写印刷に対しては印刷適性があるので、PVC製カードには問題なく印刷をすることができるが、ポリエステル樹脂は、インキリボンの染料層との親和性が高く、サーマルヘッドの熱によってインキリボンと融着が起こり、印刷装置内でジャミングが発生して印刷できなかった。
この問題を解決するために、ポリエステル系樹脂シートに溶剤コートによって受像層を設けることが検討されてきたが、ポリエステル系樹脂シートは溶剤に対する耐性が低く、シート表面が膨張収縮を起こしてカールを生じた。また、溶剤コートして設けた受像層は、シートの物性低下によってエンボス加工時に割れが生じるという欠点があり、ポリエステル系樹脂でPVC並のカード加工適性を得ることは難しかった。
本発明は上記問題点を解決すべくなされたものであり、本発明の目的は、環境問題を発生することがなく、昇華転写印刷においてインキリボンに対する離型性を備え、通常のカード製造に必要とされるプレス加工適性やエンボス加工適性を有し、さらには受像層を形成した後にカールが発生しないカード用オーバーシート及びこのオーバーシートを用いたカードを提供することにある。
以上の課題を解決するため、本発明のカード用オーバーシートは、透明なシート基材の片面に受像層を有するカード用オーバーシートであって、前記シート基材が、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、又はポリエステル系樹脂とポリカーボネートとのポリマーアロイを主成分とし、前記受像層が水性樹脂を主成分とする溶液を用いて形成され、該水性樹脂は、主剤(A)と硬化剤(B)との混合系であって、主剤(A)が水性ポリオールであり、硬化剤(B)が水性ポリイソシアネートであり、主剤(A)と硬化剤(B)とを架橋反応させて受像層を形成した後のポリウレタンのゲル分率が60%以上であることを特徴とする。
ここで、前記水性ポリオールは、水性ポリウレタンポリオールであることが好ましい。
また、前記水性ポリウレタンポリオールは、(a)ポリイソシアネート化合物、(b)高分子ポリオール、及び、(c)親水性基と2個以上の活性水素とを有する化合物からなるポリイソシアネート基と反応し得る活性水素含有化合物を用いて得られた、イソシアネート基末端プレポリマー中和物を、(d)ヒドロキシル基を有する、第一級アミン化合物及び/又は第二級アミン化合物と反応させて得られる、ヒドロキシル基を含有する水性ポリウレタンポリオールであることが好ましい。
また、前記(b)高分子ポリオールは、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、及び、ポリエーテルポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオールであることが好ましい。
本発明のカードは、少なくとも一方の面の最外層に、上記カード用オーバーシートのいずれか1つを有することを特徴とする。
本発明によれば、非PVC系のオーバーシート基材であって、昇華転写印刷においてインキリボンや化粧板に対する優れた離型性を備え、通常のカードの製造に必要とされるプレス加工等を行っても剥がれや欠け等が生じることもなく、良好であるオーバーシート基材を提供することができる。また、印刷層を形成した後、カールが生じないオーバーシート基材を提供することができる。また、本発明のオーバーシートを用いて形成すれば、これらすべてについて良好なカードを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のカード用オーバーシートは、透明なシート基材の片面に受像層を有する。シート基材は、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、又はポリエステル系樹脂とポリカーボネートとのアロイを主成分とする。
ここで、ポリエステル系樹脂とは、芳香族ジカルボン酸成分とジオール成分との脱水縮合体をいい、その中でも結晶性が低く、プレス融着等の実用上行われる熱加工を行っても結晶化による白濁や融着不良を起こさないものをいう。
本発明に好ましく用いられるジカルボン酸成分の代表的なものとしてはテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。これらの中では、テレフタル酸が特に好適に用いられるが、テレフタル酸の一部を他のジカルボン酸等で置換してもよい。他のジカルボン酸等成分としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ネオペンチル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、p−オキシ安息香酸などが挙げられる。なお、用いられる他のジカルボン酸等成分は、一種でも二種類以上の混合物であってもよく、また、置換される他のジカルボン酸の量も適宜選択することができる。
本発明に好ましく用いられるジオール成分の代表的なものとしてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。これらの中では、エチレングリコールが特に好適に用いられるが、エチレングリコールの一部を他のジオール等成分で置換してもよい。他のジオール等成分としては、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロール、メトキシポリアルキレングリコールなどが挙げられる。なお、用いられる他のジオール等成分は、一種でも二種類以上の混合物であってもよく、また、置換される他のジオール等の量も適宜選択することができる。本発明に用いられるポリエステル系樹脂としては、具体的には、テレフタル酸とエチレングリコールとを縮合重合させたポリエチレンテレフタレートがコストの観点から好ましいが、テレフタル酸以外の他のジカルボン酸等成分及び/又はエチレングリコール以外の他のジオール等成分を含んだ共重合ポリエステルを使用することができる。
共重合ポリエステルとしては、ジカルボン酸成分の60モル%以上がテレフタル酸であり、残りのジカルボン酸成分が他のジカルボン酸等成分で置換されたジカルボン酸成分と、ジオール成分の60モル%以上がエチレングリコールで、残りのジオール成分が他のジオール等成分で置換されたジオール成分とを縮合重合させた共重合ポリエステルが挙げられる。本発明におけるポリエステル系樹脂は、ポリエチレンテレフタレートと上記の共重合ポリエステルとの混合物であってもよい。
ただし、共重合ポリエステルを使用する場合には、共重合成分の選択や含有量等によっては、シートのガラス転移温度や引張り弾性率の変化が大きいので注意を要する。
特に好適に使用できる共重合ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレートにおけるエチレングリコールの約30モル%を、1,4−シクロヘキサンジメタノールで置換した実質的に非晶性の芳香族ポリエステル樹脂が好ましく、例えば、イーストマンケミカル社製の商品名「PET−G」を商業的に入手することができる。
本発明のシート基材の材料として用いられるポリカーボネートとは、主成分がポリカーボネートである樹脂組成物を意味する。ポリカーボネートに混合することができる樹脂としては、例えば、上記したイーストマンケミカル社製の商品名「PET−G」等が挙げられる。
また、シート基材の材料として用いられる、ポリエステル系樹脂とポリカーボネートとのポリマーアロイとしては、例えばポリエステル系樹脂としてPET−G又はポリブチレンテレフタレート(以下「PBT」と称す)を使用し、これとポリカーボネートとのポリマーアロイが好ましいものとして挙げられる。PBTは、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールとの脱水縮合体であり、ホモポリマーでも共重合体でもよい。共重合体としては、例えばテレフタル酸の一部をイソフタル酸で置換したものが挙げられる。ポリマーアロイのポリエステル系樹脂とポリカーボネートとの組成比は、目的等に応じて適宜設定することができ、使用されるカードの種類や厚さ等を考慮して設計することが望ましい。
シート基材には、必要に応じて、着色剤、滑剤、衝撃改良剤、フィラー、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、異種ポリマー等を本発明の効果を損なわない範囲内で配合することができる。
本発明においてシート基材が「透明」であるとは、0.1mm厚のシートの全光線透過率が80%以上であることをいう。全光線透過率は、JIS K−7105に基づいて測定される。
シート基材は、例えば押出成形により製造することができ、ポリエステル系樹脂等を押出機に供給し、Tダイより押出し、キャストロールで急冷固化することにより得られる。厚さについては特に限定はなく、例えば30〜150μmの範囲内で選択されることが好ましい。本発明において、シート基材は単層でもよいが、2層以上の積層体でもよい。
本発明のオーバーシートは、上記シート基材の片面に、受像層を有する。ここで、受像層は、水性樹脂を主成分とする溶液を用いて形成した層であり、例えば、塗布し、硬化させて形成する。ここで、水性とは、水系分散型あるいは水溶性であることを意味する。
水性樹脂は、主剤(A)と硬化剤(B)との混合系であって、主剤(A)が水性ポリオールであり、硬化剤(B)が水性ポリイソシアネートである。主剤(A)と硬化剤(B)との混合系である水性樹脂は、主剤(A)と硬化剤(B)とを架橋反応させて受像層を形成した後のポリウレタンのゲル分率が60%以上であり、70%以上であることが好ましい。また、ポリウレタンのゲル分率は95%未満であることが好ましい。乾燥後の受像層におけるゲル分率が60%未満では、昇華転写印刷を施したときに、サーマルヘッドの熱によって融着を起こしたり、印刷適性を著しく低下させたり、熱プレスした後に化粧板から剥離することを難しくしたりすることがある。
水性ポリオールとしては、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール、ポリエチレンアジペート(テレフタレート)、ポリプロピレンアジペート(テレフタレート)、ポリブチレンアジペート(テレフタレート)、ポリへキシレンアジペート(テレフタレート)、ポリカプロラクトン等のポリエステルポリオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール等のグリコールとジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、ジフェニルカーボネート、ホスゲンとの反応により得られるポリカーボネートポリオールや、これらをイソシアネートで反応させたポリウレタンポリオール等が挙げられる。これらの中では、染料の親和性の観点からポリエステルポリオール又はポリウレタンポリオールが好ましい。日華化学(株)製の商品名「エバファノール HO−18」等を商業的に入手することができる。
本発明において、主剤(A)として用いられる水性ポリウレタンポリオールは、従来公知の方法で得ることができる。例えば、(a)ポリイソシアネート化合物、(b)高分子ポリオール及び/又は低分子量活性水素含有化合物、及び、(c)親水性基と2個以上の活性水素とを有する化合物からなるポリイソシアネート基と反応し得る活性水素含有化合物を用いて、イソシアネート基末端プレポリマー中和物を得る。この中和物を、必要に応じて水中で鎖伸長した後、(d)ヒドロキシル基を有する、第一級アミン及び/又は第二級アミン化合物と反応させて、末端イソシアネート基が封鎖されたヒドロキシル基含有水性ポリウレタンポリオールを得ることができる。
本発明に用いられる(a)ポリイソシアネート化合物は、特に制限はないが、代表的なものを例示すると、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、1,3−シクロへキシレンジイソシアネート、1,4−シクロへキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート(「水添キシリレンジイソシアネート」と表記することもある)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。これらの中では、脂肪族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネートを好適に用いることができ、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを特に好適に用いることができる。これらのポリイソシアネート化合物は、1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、(a)ポリイソシアネート化合物と反応する(b)高分子ポリオールは、重量平均分子量が300〜10,000であることが好ましく、重量平均分子量が500〜5,000であることがより好ましい。このような(b)高分子ポリオールとしては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリチオエーテルポリオール等が挙げられる。これらの中では、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオールを好適に用いることができる。これらの高分子ポリオールは、1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量300〜6,000)、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン、及び、これらのアルキレンオキシド付加体等のグリコール成分と、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸、及び、これらのジカルボン酸の無水物あるいはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸、及び、これらのヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の酸成分とから、脱水縮合反応によって得られるポリエステルポリオールが挙げられる。また、この他にも、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物の開環重合反応によって得られるポリエステルポリオール、及び、これらの共重合ポリエステルポリオールが挙げられる。これらのポリエステルポリオールは、1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、しょ糖、アコニット糖、トリメリット酸、ヘミメリット酸、燐酸、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリイソプロパノールアミン、ピロガロール、ジヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフタール酸、1,2,3−プロパントリチオール、等の活性水素原子を少なくとも2個有する化合物の1種または2種以上を反応開始点として、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン(THF)、シクロへキシレン等のモノマーの1種または2種以上を常法により付加重合したもの、又は上記モノマーをカチオン触媒、プロトン酸、ルイス酸等を触媒として開環重合したものが挙げられる。これらのポリエーテルポリオールは、1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリカーボネートポリオールとしては、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール等のグリコールと、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、ジフェニルカーボネート、ホスゲンとの反応により得られる化合物が挙げられる。これらのポリカーボネートポリオールは、1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることができる。
低分子量活性水素含有化合物としては、好ましくは分子量300以下の分子内に少なくとも2個以上の活性水素を含有する化合物で、例えば、ポリエステルポリオールの原料として列挙されたグリコール成分と同様のもの;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ペンタエリスリトール等のポリヒドロキシ化合物等の低分子量ポリオールが挙げられる。この他にエチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、ヒドラジン類、酸ヒドラジド類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミンも使用に供することができる。これらの低分子量活性水素含有化合物は、1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることができる。
(c)親水性基と2個以上の活性水素を有する化合物としては、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸等のカルボン酸含有化合物を挙げることができる。また、このようなカルボン酸含有ジオールの替わりに、場合により混合したジオール成分と、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸等のジカルボン酸とから得られるペンダントカルボキシル基を有するポリエステルポリオールを用いることもできる。これらの親水性基と2個以上の活性水素を有する化合物は、1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのカルボキシル基を中和するために塩基が使用されるが、用いられる塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の不揮発性塩基、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−N−プロピルアミン、トリブチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類、アンモニア等の揮発性塩基が挙げられる。
かかるカルボキシル基の含有量は、最終的に得られる水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中の酸価(以下「AV」と表記することもある)として表すことができ、AVが3〜65であることが好ましく、6〜40であることがより好ましい。AVが3未満であると、乳化が困難になったり、あるいは、乳化安定性が不十分になるおそれがある。AVが65を超えると、二液型水性ポリウレタン組成物の耐水性が低下するおそれがある。
本発明においては、(a)ポリイソシアネート化合物、(b)高分子ポリオール及び/又は低分子量活性水素含有化合物、及び、(c)親水性基と2個以上の活性水素とを有する化合物からなるポリイソシアネート基と反応し得る活性水素含有化合物を反応させて、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造する。このイソシアネート基末端プレポリマーを製造する方法は特に制限されるものではなく、例えば、従来公知のワンショット法(1段式)又は多段式のイソシアネート重付加反応法によって、反応温度40〜150℃の条件下で反応を行うことができる。この際、必要に応じて、ジブチル錫ジラウレート、スタナスオクトエート、ジブチル錫−2−エチルヘキソエート、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等の反応触媒を単独で、又は、2種以上を組み合わせて添加することができる。また、反応段階において、あるいは、反応終了後に、イソシアネート基と反応しない有機溶剤を添加することができる。このような有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
本発明において、イソシアネート基末端プレポリマーの中和物は、水中で、(d)ヒドロキシル基を有する第一級アミン又は第二級アミン化合物を用いて末端イソシアネート基が封鎖される。あるいは、必要に応じて水中で鎖伸張させておいてもよく、この場合には、イソシアネート基末端プレポリマーの中和物を、(e)水溶性ポリアミン、ヒドラジン、及び、これらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を用いて水中で鎖伸長反応させた後、又は、鎖伸長反応と同時に、(d)ヒドロキシル基を有する第一級アミン又は第二級アミン化合物を用いて末端イソシアネート基を封鎖する。このように、ヒドロキシル基を有する第一級アミン又は第二級アミン化合物を用いて末端イソシアネート基を封鎖することにより、プレポリマーの中和物にヒドロキシル基が導入される。
鎖伸長反応に用いられる(e)水溶性ポリアミン、ヒドラジン、及びこれらの誘導体としては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジアミノシクロヘキシルメタン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、イソホロンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヒドラジン、ジ第一級アミン及びモノカルボン酸から誘導されたアミドアミン、ジ第一級アミンのモノケチミン等を挙げることができる。これらの化合物は、1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることができる。
末端イソシアネート基を封鎖するために用いられる、(d)ヒドロキシル基を有する第一級アミン化合物としては、例えば、ヒドロキシルアミン、モノエタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチルプロパン−1,3−ジオール、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、N、N−ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N−ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、N,N−ジ−2−ヒドロキシプロピルプロピレンジアミン等を挙げることができる。
(d)ヒドロキシル基を有する第二級アミン化合物としては、例えば、N−メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N,N’−ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N’−ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、N,N’−ジ−2−ヒドロキシプロピルプロピレンジアミン等を挙げることができる。
上記列挙された中で、ヒドロキシル基を有する第一級アミン又は第二級アミン化合物としては、モノエタノールアミン及びジエタノールアミンを特に好適に用いることができる。これらの化合物は、1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることができる。
主剤(A)として用いられる水性ポリオールが水性ポリウレタンポリオールである場合には、水性ポリウレタンポリオール中のヒドロキシル基の含有量は、すなわち、ヒドロキシル基を有する第一級アミン化合物又はヒドロキシル基を有する第二級アミン化合物に由来するヒドロキシル基の含有量は、最終的に得られる水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中の水酸基価(以下、「OHV」と表記することもある)として表すことができ、OHVが1〜90であることが好ましく、20〜60であることがより好ましい。OHVが1未満であると、二液型水性ポリウレタン組成物から得られる塗膜は、架橋密度が不足して耐熱性が不十分となるおそれがある。OHVが90を超えると、二液調整後の液安定性が低下し、使用が困難になるおそれがある。
イソシアネート基末端プレポリマーを製造する際に有機溶剤を用いた場合には、末端イソシアネート基を封鎖した後、例えば、減圧蒸留などの方法によって有機溶剤を除去することが好ましい。有機溶剤を除去する際には、界面活性剤、例えば、高級脂肪酸、樹脂酸塩、長鎖脂肪アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、スルホン化ひまし油、スルホコハク酸エステル等のアニオン界面活性剤、エチレンオキシドと長鎖脂肪アルコール又はフェノール類との反応生成物等のノニオン界面活性剤等を使用して、乳化性を保持することが好ましい。
本発明において硬化剤(B)として用いられる水性ポリイソシアネートとしては、疎水性ポリイソシアネートに親水性基を導入することで、水溶性あるいは自己乳化性(乳化剤の添加なしで、それ自身で乳化分散可能な性能を持つこと)を付与したものを用いることができる。
疎水性ポリイソシアネートとしては、例えば、ジイソシアネートを構成要素として得られるイソシアヌレート型ポリイソシアネート、ウレトジオン型ポリイソシアネート、アロファネート型ポリイソシアネート、さらに、ジイソシアネート化合物と2官能以上のポリオールとの反応によって得られるアダクト型ポリイソシアネート等を挙げることができる。本発明においては、架橋度を上げやすいイソシアヌレート型ポリイソシアネート及び/又はアダクト型ポリイソシアネートを使用することが好ましい。
ここで、ジイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート(水添キシリレンジイソシアネート)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート等を挙げることができる。
疎水性ポリイソシアネートに親水性基を導入するには、例えば、アルコールや脂肪酸のエチレンオキシド付加物、もしくはエチレンオキシドとプロピレンオキシドとのランダム又はブロック付加物等の親水性化合物と、疎水性ポリイソシアネートとを反応させる。
硬化剤(B)として用いられる水性ポリイソシアネートは、親水性基の量(エチレンオキシド付加物)が2〜50質量%であることが好ましい。水性ポリイソシアネート中の親水性基の量が2質量%未満であると、界面張力を下げる効果が十分でないことがあり、水性ポリイソシアネートの乳化が不十分になるおそれがある。親水性基の量が50質量%を超えると、水性ポリイソシアネートのイソシアネート基の水に対する反応性が大きくなりすぎるおそれがある。
このような水性ポリイソシアネートとして、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト変性体(旭化成工業(株)製の商品名「デュラネートWB40−100」)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(日本ポリウレタン工業(株)製の商品名「アクアネート100」、「アクアネート200」、日華化学(株)製の商品名「NKアシストIS−100N」)等を商業的に入手することができる。
また、水性ポリイソシアネートとしては、前記したジイソシアネートや疎水性ポリイソシアネート等のポリイソシアネートを水に分散した水分散物を使用することもできる。水分散物の調整には、乳化剤として、既存の各種非イオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤から選ばれる1種以上の化合物を使用することが好ましい。
なお、乳化剤の使用量には特に制限はなく、ポリイソシアネートの乳化状態に応じて、適宜、調整すればよい。
非イオン界面活性剤の代表的なものとしては、直鎖又は分岐の、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレンアルキルフェニルエーテルや、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレンジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレントリスチリルフェニルエーテル、及びプルロニック型非イオン界面活性剤等が挙げられる。
アニオン界面活性剤の代表的なものを例示すると、前記非イオン界面活性剤の硫酸エステル塩及びリン酸エステル塩、オレイン酸ナトリウム等の高級脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン重縮合物、メラミンスルホン酸塩ホルマリン重縮合物、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二塩、硫酸化油等が挙げられる。
ここでいう塩とは、アルカリ金属の水酸化物による塩類、アンモニアやトリエチルアミン等のような揮発性塩基による塩類を指称するものである。
水性ポリイソシアネートと水性ポリオールとの混合割合が同一であっても、主剤によりゲル分率は変動するので、例えば、NCOとOHとの当量比(NCO/OH)が0.5〜3.0の範囲内で、より好ましくは1.3〜2.0の範囲内で、ゲル分率が適切になるように水性ポリイソシアネートと水性ポリオールとを混合して使用することが好ましい。NCO/OHが0.5未満では、架橋密度が不十分となって十分な性能が発揮されない場合がある。また、NCO/OHが3.0より大きいと、非経済的である。
なお、メチルエチルケトン(以下「MEK」と略記することもある)、トルエン、酢酸エチル等の溶剤に樹脂等を溶解した溶液(溶剤系塗工溶液)を基材シート上に塗布することによって受像層を形成する場合には、シート基材が溶剤アタックを受けて膨潤し易い。この膨潤したシート基材を乾燥させると、膨潤していたものが収縮を起こすので、カールが生じたり、シート基材の物性を低下させたりする。ところが、本発明によれば、MEK等の溶剤を使用せずに受像層を設けることができるので、このような問題を生じることがない。
水性樹脂には、印刷時のリボンとの離型性や、プレス加工時の化粧板からの剥離性を向上させるために、種々の滑り性を調整する物質(滑性物質)をさらに添加することができる。好ましく使用される滑性物質としては、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、有機スルホン酸塩化物、有機カルボン酸化合物等が挙げられる。
また、印刷時におけるインキリボンとの離型性を改良したり、オーバーシート同士のブロッキングを防止するために、無機充填剤を添加することもできる。好ましく使用される無機充填剤としては、シリカ、タルク、炭酸カルシウム等が挙げられる。
本発明における受像層は、水性樹脂を含む溶液を混合攪拌し、これをシート基材の片面に塗布、乾燥して形成することができる。本発明においては、水性樹脂に希釈溶媒を添加して溶液とすることができ、希釈溶媒としては、水、イソプロピルアルコール、エタノール、グリコールエーテル等が好ましく使用される。塗布用溶液は、固形分が10〜40質量%、粘度が50〜1,000cpsであることが好ましい。本発明においては、希釈溶媒を用いてこのような固形分含量等になるように調整してもよい。このように塗布溶液を調整することにより、均一な膜厚の受像層を形成することができる。
塗布溶液の塗布方法としては、通常の方法を使用することができるが、例えば、グラビアコーターを用いて塗布し、乾燥することが、均一な膜厚を得ることができるので好ましい。
受像層の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば、1μm〜8μmの範囲内であることが好ましい。膜厚が1μm未満であると、染色性が乏しくなることがあり、8μmより厚いと、プレス後に反りが発生したり、塗布工程において乾燥性が低下しやすいのでライン速度を遅くしなければならず、コストアップにつながりやすい。
本発明のオーバーシートは、少なくとも一方の面にマット加工が施されていることが好ましい。マット加工については特に限定されるものではないが、例えば、表面の10点平均粗さ(Rz)が3〜40μmであるようなマット加工が施されていることが好ましい。Rzが3μm以上であれば、シートを積層して熱プレスを行ったとき、シートとシートとの間や、シートと化粧板との間の空気が抜け難くなることがなく、得られたカードの外観に欠陥が生じることがない。また、Rzが40μm以下であれば、表面に印刷を施すときに、悪影響を与えることがない。
シート表面にマット加工を施したり、艶消し加工等を施す場合には、まず鏡面のシートを形成してから、マットロールや艶消しロールを用いて表面に加工を施しても、あるいはシートの押出成形の際にキャストロールをマットロール又は艶消しロールに変更して押出成形を行うことにより表面に加工を施してもよい。なお、マット加工によって形成されるマット模様等のデザインは適宜決定することができ、美的観点から、あるいは機能的な観点からシートの商品価値を高めることもできる。
一般にカードは、例えば、カードの中層として使用されるコアシート、カードの表面に配置されるオーバーシート等から、また必要に応じて情報を記録するための磁気ストライプテープやICチップ等から構成されており、コアシートにオーバーシートを重ね、熱プレス等によりシート間を融着させた後、カード形状に打抜き加工を施して形成される。本発明においてカード用シートという場合には、カード製造に使用される基材としてのシートを言い、コアシートやオーバーシート等のシートを含むものとする。
本発明のカードは、コアシートの少なくとも一方の面に本発明のオーバーシートを積層して製造することができる。例えば、白色コアシートの表面にシルクスクリーン印刷、オフセット印刷等によって印刷を施し、形成された印刷面に本発明のオーバーシートを受像層が外側となるように被せ、また必要に応じてコアシートの他方の面にもオーバーシートを受像層が外側となるように被せ、仮貼りした後、化粧板に挟み込み、熱プレスして積層体を形成する。また、コアシートの他方の面に積層されるオーバーシートは、受像層を設けてないシート基材を用いることもできる。この層構成を図1に示す。図1において、オーバーシート3は、シート基材1の片面に受像層2を有するシートであり、カード製造においては、受像層2が外側に配置されて積層される。オーバーシート3とコアシート4とシート基材5とをこの順に重ねてプレスすることによりカード用積層体が形成される。得られた積層体を打抜き刃でカード形状に打抜きカード6を形成することができる。
コアシートとしては、非晶性のポリエステル系樹脂を主成分とするシートを使用することができるが、オーバーシートと一体化が可能なものであれば、特に限定されることなく使用することができる。ただし、環境保護の観点からは、PVC以外の樹脂であることが好ましい。
ICカードの場合には、コアシートはアンテナコイルやICチップ等の凹凸を吸収することができる材料であることが好ましく、加熱加圧プレスにより変形するものが好ましい。例えば、加熱、加圧等によって変形する熱可塑性樹脂が好ましく使用される。好ましく使用される熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、非晶性ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、PC樹脂等の汎用プラスチックが挙げられる。本発明においては、コアシートとして、これらの熱可塑性樹脂の1種類又は2種類以上を主成分とするフィルムやシートが好ましく使用される。
またコアシートの材料として、耐熱性が良好なエンジニアリングプラスチックを使用することもできる。エンジニアリングプラスチックとしては、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられ、これらの1種類又は2種類以上を主成分とするフィルムやシートが好ましく使用される。ただし、ガラス転移温度(Tg)、融解温度等が高過ぎる材料では、加熱プレス加工の際に、可逆性記録層やICチップ等の劣化や破壊を引き起こすことも想定されるので、加熱温度を考慮して適当なガラス転移温度を有する材料を選択することが好ましい。
またコアシートの材料として、熱硬化性樹脂を使用することもできる。この場合には、熱硬化性樹脂が室温で柔らかい状態のままICチップ等を配置したシートとオーバーシート等とを重ねて加熱プレスし、硬化させる。このようにして、ICカードを作製することができる。ここで使用される熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
なお、熱プレスの際の融着性、耐熱性等の材料設計の観点からは、熱圧着基材を構成する主成分の樹脂と同一の樹脂を使用することが望ましい。
本発明において、オーバーシートとコアシート等を一体化する方法については特に限定されるものではないが、例えば、熱融着、接着剤等を用いる方法等が挙げられる。本発明においては、熱融着により一体化することが好ましい。なお、オーバーシートに、予め磁気テープを貼っておいてもよい。
以下に、実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例における測定値等は下記に示す方法により求めた。
(ゲル分率)
80℃で1分間乾燥させて、厚さ3μmのポリウレタン樹脂塗膜を形成する。このポリウレタン樹脂塗膜の0.5gをTHF溶液中で、23℃、24時間、浸漬して、未架橋分を溶解させる。その後、ろ過して、残留分(架橋した分の樹脂)を取り出し、まず、23℃で48時間予備乾燥を行った後、80℃で30分間乾燥させて、重量を測定する。下式に基づいてゲル分率を求めた。すなわち、この架橋分の樹脂の重量を、溶解前の元の樹脂重量(0.5g)で除した値を100分率で表示し、ゲル分率とした。
ゲル分率(%)= (架橋分の樹脂重量/0.5)×100
実施例1
(オーバーシートの作製)
水性ポリウレタンポリオール(商品名「エバファノール HO−18」、日華化学(株)製)に、ヌレート型ポリイソシアネート(商品名「NKアシスト IS−100N」、日華化学(株)製)を、NCO/OHが1.8となるように混合して塗布用溶液を調整した。ただし、乾燥後の受像層におけるゲル分率は60%であった。
シート基材として「PET−G」の厚さ0.1mmのシート(商品名「ディアフィクスPG−CHI」、三菱樹脂(株)製)を用意し、このシートの一方の面に、調整した塗布用溶液をグラビアコーターを用いて、乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布し、80℃で1分間、乾燥させて受像層を形成し、厚み3μmの受像層を有するオーバーシートを作製した。
(カードの作製)
次に、実質的に非晶性であるポリエステル系樹脂「PETG6763」(イーストマンケミカル社製)が90質量%、酸化チタンが10質量%よりなる配合物を用いて、Tダイ押出し法により厚さ0.56mmの白色コアシートを得た。この白色コアシートの一方の面に、作製したオーバーシートを受像層が外側となるようにして重ね、白色コアシートの他方の面に、厚さ0.1mmの透明の「PET−G」製シート(商品名「ディアフィクス PG−CHI」、三菱樹脂(株)製)を重ねて、温度120℃、シート面圧10kgf/cmで熱プレスを行い、一体化させて厚さ約0.76mmの積層体を形成した。得られた積層体をカード形状に打抜き、カードを作製した。
比較例1
実施例1において、塗布用溶液のNCO/OHを1.2に変更した以外は実施例1と同様にして、オーバーシートを作製した。ただし、乾燥後の受像層におけるゲル分率は50%であった。
次に、実施例1と同様にしてカードを作製した。
実施例2
実施例1において、シート基材をポリカーボネートからなるシートに変更した以外は実施例1と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例1と同様にしてカードを作製した。
実施例3
実施例1において、シート基材をポリエステル系樹脂とポリカーボネートとのポリマーアロイからなるシートに変更した以外は実施例1と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例1と同様にしてカードを作製した。
比較例2
実施例1において、塗布溶液として、トルエン、メチルエチルケトン混合溶媒にエチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名「エバーグリップP−71」、アロンエバグリップリミテッド社製)を溶解した溶剤系塗工溶液を用い、塗布後乾燥させて受像層を有するオーバーシートを作製した。次に、作製したオーバーシートを用いた以外は実施例1と同様にして、カードを作製した。
得られた実施例1〜3と比較例1〜2のカード等について、印刷適性及びカールについて下記評価方法により評価を行った。その結果を表1に示す。
評価方法:
(1)印刷適性
カード表面の受像層に、ニスカ株式会社製のカード用カラープリンタ「PR5300」を用いて、絵柄の昇華転写印刷を行った。このとき、インキリボンに貼り付きが生じたか否かを目視観察して印刷適性の評価を行った。貼り付きがなく印刷適性が良好であったものを記号「○」、実用上は問題なく使用できるが、インキリボンとのタック音が発生したものを記号「△」、貼り付きが認められ、装置内でジャミングが発生したものを記号「×」で示した。
(2)シートのカール
オーバーシートの作製において、シート基材に受像層用の塗工液を塗布し、乾燥させた後、200mm角の大きさに切断し、定盤上に常温で1日放置した後、サンプル端部の浮き上がり等を肉眼で観察した。端部に浮き上がりが認められなかったものを記号「○」、サンプルが筒状に丸まってしまったものを記号「×」で示した。
Figure 0004292033
表1から明らかなように、本発明の実施例1〜3のカードは、インキリボンとのタック音が発生することもなく、優れた印刷適性を示し、かつ、カールの評価において良好な結果を得ることが分かった。また、実施例1〜3のカードは、プレス加工適性及びエンボス適性を有し、プレス加工等を行っても剥がれや欠け等が生じることはなかった。一方、比較例1のカードはインキリボンとのタック音が発生し、比較例2のカードは、カールにおいて望ましくない結果となることが分かった。
したがって、本発明のオーバーシートは印刷適性及びカールの評価すべてが良好なカードを作製するのに適したオーバーシートであることが分かった。
合成例1(水性ポリウレタンポリオールAの合成)
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4ツ口フラスコに、ポリヘキサメチレンアジペートイソフタレートジオール(重量平均分子量1,800)149.1g、エチレングリコール4.6g、2,2−ジメチロールプロピオン酸17.8g、ジブチル錫ジラウレート0.001g、及び、メチルエチルケトン120gを加え、均一に混合した。次いで、これに、2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート108.5gを加え、80℃で5時間反応させてプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。ただし、プレポリマーは、不揮発分に対する遊離イソシアネート基の含有量が、3.7質量%であった。
得られたプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を30℃まで冷却し、トリエチルアミン13.4gを加えて中和した後、水520gを徐々に加えて、乳化分散させた。この乳化分散液に、エチレンジアミンの20質量%水溶液を18.6g添加して0.5時間攪拌した後、さらにジエタノールアミン13.1gを添加して2時間攪拌した。これを、減圧条件下で、2時間かけて50℃まで昇温しながら、脱溶剤を行い、不揮発分が約36質量%の水性ポリウレタンポリオールを得た。なお、本発明において水性ポリウレタンポリオールの不揮発分とは、水分散物を105℃で3時間乾燥させた後の残存重量率を意味する。水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中における2,2−ジメチロールプロピオン酸由来の酸価(AV)は25であり、水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中の水酸基価(OHV)は47であった。なお、本合成例における組成比及び上記各種官能基含有量を表2に示した。
合成例2(水性ポリウレタンポリオールBの合成)
合成例1で用いたものと同様の反応装置(4ツ口フラスコ)に、ポリブチレンテレフタレートジオール(重量平均分子量2,000)206.2g、2,2−ジメチロールプロピオン酸16.1g、ジブチル錫ジラウレート0.001g、及び、メチルエチルケトン120gを加え、均一に混合した。次いで、これに、ヘキサメチレンジイソシアネート57.7gを加え、80℃で5時間反応させてプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。ただし、プレポリマーは、不揮発分に対する遊離イソシアネート基の含有量が、3.6質量%であった。
得られたプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を30℃まで冷却し、トリエチルアミン12.2gを加えて中和した後、水510gを徐々に加えて、乳化分散させた。この乳化分散液に、エチレンジアミンの20質量%水溶液を21.7g添加して0.5時間攪拌した後、さらにジエタノールアミン10.1gを添加して2時間攪拌した。これを、減圧条件下で、2時間かけて50℃まで昇温しながら、脱溶剤を行い、不揮発分が約36質量%の水性ポリウレタンポリオールを得た。水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中における2,2−ジメチロールプロピオン酸由来の酸価(AV)は22であり、水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中の水酸基価(OHV)は37であった。なお、本合成例における組成比及び上記各種官能基含有量を表2に示した。
合成例3(水性ポリウレタンポリオールCの合成)
合成例1で用いたものと同様の反応装置(4ツ口フラスコ)に、ポリブチレンアジペートジオール(重量平均分子量2,000)184.2g、エチレングリコール1.0g、2,2−ジメチロールプロピオン酸14.4g、ジブチル錫ジラウレート0.001g、及び、メチルエチルケトン120gを加え、均一に混合した。次いで、これに、2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート80.4gを加え、80℃で5時間反応させてプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。ただし、プレポリマーは、不揮発分に対する遊離イソシアネート基の含有量が、2.8質量%であった。
得られたプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を30℃まで冷却し、トリエチルアミン10.9gを加えて中和した後、水510gを徐々に加えて、乳化分散させた。この乳化分散液に、エチレンジアミンの20質量%水溶液を16.6g添加して0.5時間攪拌した後、さらにジエタノールアミン7.7gを添加して2時間攪拌した。これを、減圧条件下で、2時間かけて50℃まで昇温しながら、脱溶剤を行い、不揮発分が約36質量%の水性ポリウレタンポリオールを得た。水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中における2,2−ジメチロールプロピオン酸由来の酸価(AV)は21であり、水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中の水酸基価(OHV)は28であった。なお、本合成例における組成比及び上記各種官能基含有量を表2に示した。
合成例4(水性ポリウレタンポリオールDの合成)
合成例1で用いたものと同様の反応装置(4ツ口フラスコ)に、ポリ−ε−カプロラクトンジオール(重量平均分子量2,000)156.4g、エチレングリコール4.4g、2,2−ジメチロールプロピオン酸16.8g、ジブチル錫ジラウレート0.001g、及び、メチルエチルケトン120gを加え、均一に混合した。次いで、これに、2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート102.5gを加え、80℃で5時間反応させてプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。ただし、プレポリマーは、不揮発分に対する遊離イソシアネート基の含有量が、3.5質量%であった。
得られたプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を30℃まで冷却し、トリエチルアミン12.6gを加えて中和した後、水520gを徐々に加えて、乳化分散させた。この乳化分散液に、エチレンジアミンの20質量%水溶液を17.6g添加して0.5時間攪拌した後、さらにジエタノールアミン12.3gを添加して2時間攪拌した。これを、減圧条件下で、2時間かけて50℃まで昇温しながら、脱溶剤を行い、不揮発分が約36質量%の水性ポリウレタンポリオールを得た。水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中における2,2−ジメチロールプロピオン酸由来の酸価(AV)は24であり、水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中の水酸基価(OHV)は44であった。なお、本合成例における組成比及び上記各種官能基含有量を表2に示した。
合成例5(水性ポリウレタンポリオールEの合成)
合成例1で用いたものと同様の反応装置(4ツ口フラスコ)に、ポリテトラメチレングリコール(重量平均分子量2,000)162.6g、1,4−ブタンジオ−ル6.7g、2,2−ジメチロールプロピオン酸13.9g、ジブチル錫ジラウレート0.001g、及び、メチルエチルケトン120gを加え、均一に混合した。次いで、これに、2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート96.8gを加え、80℃で5時間反応させてプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。ただし、プレポリマーは、不揮発分に対する遊離イソシアネート基の含有量が、3.3質量%であった。
得られたプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を30℃まで冷却し、トリエチルアミン10.5gを加えて中和した後、水510gを徐々に加えて、乳化分散させた。この乳化分散液に、エチレンジアミンの20質量%水溶液を18.3g添加して0.5時間攪拌した後、さらにジエタノールアミン10.5gを添加して2時間攪拌した。これを、減圧条件下で、2時間かけて50℃まで昇温しながら、脱溶剤を行い、不揮発分が約36質量%の水性ポリウレタンポリオールを得た。水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中における2,2−ジメチロールプロピオン酸由来の酸価(AV)は20であり、水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中の水酸基価(OHV)は38であった。なお、本合成例における組成比及び上記各種官能基含有量を表2に示した。
合成例6(水性ポリウレタンポリオールFの合成)
合成例1で用いたものと同様の反応装置(4ツ口フラスコ)に、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(重量平均分子量2,000)163.4g、1,4−ブタンジオ−ル6.6g、2,2−ジメチロールブタン酸19.3g、ジブチル錫ジラウレート0.001g、及び、メチルエチルケトン120gを加え、均一に混合した。次いで、これに、イソホロンジイソシアネート90.7gを加え、80℃で5時間反応させてプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。ただし、プレポリマーは、不揮発分に対する遊離イソシアネート基の含有量が、3.3質量%であった。
得られたプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を30℃まで冷却し、トリエチルアミン13.2gを加えて中和した後、水530gを徐々に加えて、乳化分散させた。この乳化分散液に、水加ヒドラジンの60質量%水溶液を5.6g添加して0.5時間攪拌した後、さらにジエタノールアミン11.6gを添加して2時間攪拌した。これを、減圧条件下で、2時間かけて50℃まで昇温しながら、脱溶剤を行い、不揮発分が約36質量%の水性ポリウレタンポリオールを得た。水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中における2,2−ジメチロールブタン酸由来の酸価(AV)は25であり、水性ポリウレタンポリオール樹脂固形分中の水酸基価(OHV)は42であった。なお、本合成例における組成比及び上記各種官能基含有量を表2に示した。
合成例7(水性ポリイソシアネートAの合成)
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4ツ口フラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(ローディア・ジャパン(株)製の商品名「トロネートHDT−LV2」、NCO含量23.0質量%)82.6g、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル(ローディア・ジャパン(株)製の商品名「ローダファックPA/19」)10.4g、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルリン酸(ローディア・ジャパン(株)製の商品名「ソプロフォール3D 33」)7.0gを加え、均一に混合して、イソシアヌレート型ポリイソシアネートの水分散物を得た。ただし、NCO含量は、19.0質量%であった。
Figure 0004292033
塗工溶液製造例1(水系塗工溶液1の調製)
主剤(A)として、合成例1で得られた水性ポリウレタンポリオールAを100gと、硬化剤(B)として、合成例7で得られた水性ポリイソシアネートA(イソシアネート含有量:19.0質量%)を12.0gとを混合し、均一になるまで攪拌して、水系塗工溶液1を調製した。なお、架橋剤中のイソシアネート基と、主剤(A)中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は、1.8であり、乾燥後の受像層におけるゲル分率は81%であった。また、本塗工溶液製造例における組成比及びゲル分率を表3に示した。
塗工溶液製造例2〜8(水系塗工溶液2〜8の調製)
塗工溶液製造例1において、水性ポリイソシアネートAの使用量をそれぞれ表3に示すように変更した以外は塗工溶液の製造例1と同様にして、水系塗工溶液2〜8を調製した。
塗工溶液製造例9(水系塗工溶液9の調製)
主剤(A)として、合成例2で得られた水性ポリウレタンポリオールBを100gと、硬化剤(B)として、合成例7で得られた水性ポリイソシアネートA(イソシアネート含有量:19.0質量%)を9.5gとを混合し、均一になるまで攪拌して、水系塗工溶液9を調製した。なお、硬化剤(B)中のイソシアネート基と、主剤(A)中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は、1.8であり、乾燥後の受像層におけるゲル分率は79%であった。また、本塗工溶液製造例における組成比及びゲル分率を表3に示した。
塗工溶液製造例10(水系塗工溶液10の調製)
主剤(A)として、合成例3で得られた水性ポリウレタンポリオールCを100gと、硬化剤(B)として、合成例7で得られた水性ポリイソシアネートA(イソシアネート含有量:19.0質量%)を7.2gとを混合し、均一になるまで攪拌して、水系塗工溶液10を調製した。なお、硬化剤(B)中のイソシアネート基と、主剤(A)中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は、1.8であり、乾燥後の受像層におけるゲル分率は77%であった。また、本塗工溶液製造例における組成比及びゲル分率を表3に示した。
塗工溶液製造例11(水系塗工溶液11の調製)
主剤(A)として、合成例4で得られた水性ポリウレタンポリオールDを100gと、硬化剤(B)として、合成例7で得られた水性ポリイソシアネートA(イソシアネート含有量:19.0質量%)を11.2gとを混合し、均一になるまで攪拌して、水系塗工溶液11を調製した。なお、硬化剤(B)中のイソシアネート基と、主剤(A)中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は、1.8であり、乾燥後の受像層におけるゲル分率は80%であった。また、本塗工溶液製造例における組成比及びゲル分率を表3に示した。
塗工溶液製造例12(水系塗工溶液12の調製)
主剤(A)として、合成例5で得られた水性ポリウレタンポリオールEを100gと、硬化剤(B)として、合成例7で得られた水性ポリイソシアネートA(イソシアネート含有量:19.0質量%)を9.7gとを混合し、均一になるまで攪拌して、水系塗工溶液12を調製した。なお、架橋剤中のイソシアネート基と、主剤(A)中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は、1.8であり、乾燥後の受像層におけるゲル分率は79%であった。また、本塗工溶液製造例における組成比及びゲル分率を表3に示した。
塗工溶液製造例13(水系塗工溶液13の調製)
主剤(A)として、合成例6で得られた水性ポリウレタンポリオールFを100gと、硬化剤(B)として、合成例7で得られた水性ポリイソシアネートA(イソシアネート含有量:19.0質量%)を10.7gとを混合し、均一になるまで攪拌して、水系塗工溶液13を調製した。なお、硬化剤(B)中のイソシアネート基と、主剤(A)中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は、1.8であり、乾燥後の受像層におけるゲル分率は80%であった。また、本塗工溶液製造例における組成比及びゲル分率を表3に示した。
塗工溶液製造例14(水系塗工溶液14の調製)
主剤(A)として、合成例1で得られた水性ポリウレタンポリオールAを100gと、硬化剤(B)として、水性ポリイソシアネートB(日華化学(株)製の商品名「NKアシストIS−100N」、イソシアネート含有量:17.2質量%)を13.3gとを混合し、均一になるまで攪拌して、水系塗工溶液14を調製した。なお、硬化剤(B)中のイソシアネート基と、主剤(A)中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は、1.8であり、乾燥後の受像層におけるゲル分率は80%であった。また、本塗工溶液製造例における組成比及びゲル分率を表3に示した。
塗工溶液製造例15(水系塗工溶液15の調製)
主剤(A)として、合成例1で得られた水性ポリウレタンポリオールAを100gと、硬化剤(B)として、水性ポリイソシアネートC(旭化成(株)製の商品名「デュラネートWB40−100」、イソシアネート含有量:16.6質量%)を13.7gとを混合し、均一になるまで攪拌して、水系塗工溶液15を調製した。なお、硬化剤(B)中のイソシアネート基と、主剤(A)中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は、1.8であり、乾燥後の受像層におけるゲル分率は80%であった。また、本塗工溶液製造例における組成比及びゲル分率を表3に示した。
塗工溶液製造例16(水系塗工溶液16の調製)
主剤(A)として、合成例1で得られた水性ポリウレタンポリオールAを100gと、硬化剤(B)として、水性ポリイソシアネートB(日華化学(株)製の商品名「NKアシストIS−100N」、イソシアネート含有量:17.2質量%)を2.2gとを混合し、均一になるまで攪拌して、水系塗工溶液16を調製した。なお、硬化剤(B)中のイソシアネート基と、主剤(A)中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は、0.3であり、乾燥後の受像層におけるゲル分率は48%であった。また、本塗工溶液製造例における組成比及びゲル分率を表3に示した。
塗工溶液製造例17(水系塗工溶液17の調製)
主剤(A)として、合成例1で得られた水性ポリウレタンポリオールAを100gと、硬化剤(B)として、水性ポリイソシアネートC(旭化成(株)製の商品名「デュラネートWB40−100」、イソシアネート含有量:16.6質量%)を2.3gとを混合し、均一になるまで攪拌して、水系塗工溶液17を調製した。なお、硬化剤(B)中のイソシアネート基と、主剤(A)中のヒドロキシル基の当量比(NCO/OH)は、0.3であり、乾燥後の受像層におけるゲル分率は48%であった。また、本塗工溶液製造例における組成比及びゲル分率を表3に示した。
Figure 0004292033
実施例4
(オーバーシートの作製)
シート基材として「PET−G」の厚さ0.1mmのシート(商品名「ディアフィクスPG−CHI」、三菱樹脂(株)製)を用意し、このシートの一方の面に、塗工溶液製造例1で調製した水系塗工溶液1をグラビアコーターを用いて、乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布し、80℃で1分間、乾燥させて受像層を形成し、厚み3μmの受像層を有するオーバーシートを作製した。
(カードの作製)
次に、実質的に非晶性のポリエステル系樹脂「PETG6763」(イーストマンケミカル社製)を90質量%と、酸化チタンを10質量%とよりなる配合物を用いて、Tダイ押出し法により厚さ0.56mmの白色コアシートを得た。この白色コアシートの一方の面に、作製したオーバーシートを受像層が外側となるようにして重ね、白色コアシートの他方の面に、厚さ0.1mmの透明の「PET−G」製シート(商品名「ディアフィクス PG−CHI」、三菱樹脂(株)製)を重ねて、温度120℃、シート面圧10kgf/cmで熱プレスを行い、一体化させて厚さ約0.76mmの積層体を形成した。得られた積層体をカード形状に打抜き、カードを作製した。
実施例5
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例4で調整した水系塗工溶液4に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例6
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例5で調整した水系塗工溶液5に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例7
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例6で調整した水系塗工溶液6に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例8
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例7で調整した水系塗工溶液7に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例9
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例9で調整した水系塗工溶液9に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例10
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例10で調整した水系塗工溶液10に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例11
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例11で調整した水系塗工溶液11に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例12
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例12で調整した水系塗工溶液12に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例13
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例13で調整した水系塗工溶液13に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例14
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例14で調整した水系塗工溶液14に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例15
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例15で調整した水系塗工溶液15に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例16
実施例4において、シート基材をポリカーボネートからなるシートに変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例17
実施例4において、シート基材をポリエステル樹脂とポリカーボネートとのポリマーアロイからなるシートに変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
実施例18
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例8で調整した水系塗工溶液8に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
比較例3
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例2で調整した水系塗工溶液2に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
比較例4
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例3で調整した水系塗工溶液3に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
比較例5
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例16で調整した水系塗工溶液16に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
比較例6
実施例4において、塗工溶液を塗工溶液製造例17で調整した水系塗工溶液17に変更した以外は実施例4と同様にして、オーバーシートを作製した。
次に、実施例4と同様にしてカードを作製した。
得られた実施例4〜18と比較例3〜6のカード等について、印刷適性、カール及び作業性について、実施例1と同様の評価方法及び下記に示す評価方法により評価を行った。その結果を表4に示す。
作業性の評価方法:
水性ポリオールと水性ポリイソシアネートとを混合して調製した水系塗工溶液のポットライフが長く、良好な塗工適性を有する場合を記号「○」、水性ポリオールと水性ポリイソシアネートとを混合して調整した水系塗工溶液が著しい粘度上昇により均一な塗工面状態が得られず、塗工適性を有しない場合を記号「×」で示す。
Figure 0004292033
表4から明らかなように、本発明の実施例4〜18のカードは、インキリボンとのタック音が発生することもなく、優れた印刷適性を示し、かつ、カールの評価においても良好な結果を得ることが分かった。また、実施例4〜18のカードは、プレス加工適性及びエンボス適性を有し、プレス加工等を行っても剥がれや欠け等が生じることはなかった。なお、実施例4〜17においては、ポットライフの長い水系塗工溶液を用いてカードを作製することができるので作業性に優れていることが分かった。一方、実施例18において調製された水系塗工溶液はポットライフが短いものであった。
比較例3〜6のカードはインキリボンとのタック音が発生した。
したがって、本発明のオーバーシートは、印刷適性及びカールの評価すべてが良好なカードを作製するのに適したオーバーシートであることが分かった。
本発明の第1実施形態に係るカードの層構成を示す図である。
符号の説明
1 シート基材
2 受像層
3 オーバーシート
4 コアシート
5 シート基材
6 カード

Claims (5)

  1. 透明なシート基材の片面に受像層を有するカード用オーバーシートであって、
    前記シート基材が、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、又はポリエステル系樹脂とポリカーボネートとのポリマーアロイを主成分とし、
    前記受像層が水性樹脂を主成分とする溶液を用いて形成され、該水性樹脂が、主剤(A)と硬化剤(B)との混合系であって、主剤(A)が水性ポリオールであり、硬化剤(B)が水性ポリイソシアネートであり、主剤(A)と硬化剤(B)とを架橋反応させて受像層を形成した後のポリウレタンのゲル分率が60%以上である
    ことを特徴とする昇華転写印刷が可能なカード用オーバーシート。
  2. 前記水性ポリオールが、水性ポリウレタンポリオールであることを特徴とする請求項1記載のカード用オーバーシート。
  3. 前記水性ポリウレタンポリオールが、(a)ポリイソシアネート化合物、(b)高分子ポリオール、及び、(c)親水性基と2個以上の活性水素とを有する化合物からなるポリイソシアネート基と反応し得る活性水素含有化合物を用いて得られた、イソシアネート基末端プレポリマー中和物を、(d)ヒドロキシル基を有する、第一級アミン化合物及び/又は第二級アミン化合物と反応させて得られる、ヒドロキシル基を含有する水性ポリウレタンポリオールであることを特徴とする請求項2記載のカード用オーバーシート。
  4. 前記(b)高分子ポリオールが、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、及び、ポリエーテルポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオールであることを特徴とする請求項3記載のカード用オーバーシート。
  5. 少なくとも一方の面の最外層に、請求項1から4のいずれか1項に記載のカード用オーバーシートを有することを特徴とするカード。
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