JP4291057B2 - インクジェット記録要素 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、安定化剤を含有しているインクジェット記録要素およびこの要素を使用する印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的なインクジェット記録システムまたはインクジェット印刷システムでは、インク液滴を、記録要素または記録媒体に向けてノズルから高速で噴射し、媒体上に画像を生成する。インク液滴(または記録液体)は、一般に、記録薬剤、例えば色素または顔料、および大量の溶媒を含んでなる。溶媒(またはキャリア液体)は、一般的に、水および一価アルコール、多価アルコール、またはそれらの混合物のような有機材料から作られる。
【0003】
インクジェット記録要素は、一般的に、少なくとも一方の面に、インク受容層または画像受容層を有する支持体を含んでなり、不透明支持体を有する、反射させて目で見ることを目的とするもの、透明支持体を有する、透過光によって目で見ることを目的とするものが含まれる。
【0004】
インクジェット記録要素の重要な特性は、それらが印刷後に迅速に乾燥する必要があるということである。この目的のために、液体インクを効果的に含有するのに十分な厚みおよび孔隙量を有する限り、ほとんど瞬間的な乾燥を提供する多孔質記録要素が開発されている。例えば、多孔質記録要素は、粒子含有塗膜を支持体に適用して乾燥させる塗工法によって製造することができる。
【0005】
多孔質記録要素に色素系インクを用いて印刷する場合、色素分子が上記被覆層に浸透する。しかしながら、このような多孔質記録要素に関しては、その上に印刷される画像の光学濃度が、好ましいよりも低いという問題がある。このより低い光学濃度は、色素分子が多孔質層中に深く浸透しすぎる際に起きる光学的散乱に起因するものと思われる。多孔質記録要素に関するもう1つの問題は、大気中のガスまたは他の汚染ガスが当該要素に容易に浸透し、印刷画像の光学濃度を低下させて退色をおこさせることである。
【0006】
欧州特許第1016543号は、ベーマイトの形態で水酸化アルミニウムを含有するインクジェット記録要素に関する。しかし、この要素に関しては、光安定でなく、そして大気中のガスへの暴露に安定でないという問題がある。
【0007】
欧州特許公開公報第09654602号は、ベーマイト構造および非結合性ジルコニウム化合物を有する水酸化アルミニウムを含有するインクジェット記録要素に関する。しかし、この公報には、本明細書に記載するような金属オキシ(水酸化物)錯体の具体的な教示はない。
【0008】
米国特許第5,372,884号は、含水性酸化ジルコニウムを含有するインクジェット記録要素に関する。しかし、そのような要素に関しては、以下に示すように大気中にガスに暴露されると退色する傾向があるという問題を有する。
【0009】
【特許文献l】
米国特許第5,372,884号明細書
【特許文献2】
欧州特許公開公報第1016543号明細書
【特許文献3】
欧州特許公開公報第0965460号明細書
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、色素系インクを用いて印刷される場合に、優れた光学濃度、良好な画質を提供し、優れた乾燥時間を有するインクジェット記録要素を提供することである。
【0011】
本発明のもう1つの目的は、上述の要素を使用する印刷方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、画像受容層を上に有する支持体を含んでなるインクジェット記録要素であって、
金属(オキシ)水酸化物錯体:
Mn+(O)a(OH)b(Ap-)c・xH2O
(上式中、Mは、IVA族またはIVB族から選ばれる少なくとも1種の金属イオンであり、
nは、3または4であり、
Aは、有機性イオンまたはI、Br、F、ClO 4 、NO 3 、CO 3 およびSO 4 からなる群より選ばれる無機性イオンであり、
pは、1、2または3であり、そして
xは、0またはそれより大きいが、
nが3のとき、M3+金属イオンの電荷とバランスするように、a、bおよびcはそれぞれ、0≦a<1.5、0<b<3、0≦pc<3を満たす有理数を含み、
nが4のとき、M4+金属イオンの電荷とバランスするように、a、bおよびcはそれぞれ、0≦a<2、0<b<4、0≦pc<4を満たす有理数を含む)を含有するインクジェット記録要素を含む本発明によって達成される。
【0013】
本発明の使用により、色素系インクを用いて印刷する場合に、優れた光学濃度、良好な画質を提供し、優れた乾燥時間を有するインクジェット記録要素が得られる。
【0014】
本発明のもう1つの態様は、
A)デジタルデータ信号に応答するインクジェットプリンターを用意すること、
B)前記プリンターに、上述のインクジェット記録要素を装填すること、
C)前記プリンターに、インクジェットインク組成物を装填すること、および
D)前記デジタルデータ信号に応答して前記インクジェットインク組成物を使用して前記インクジェット記録要素上に印刷すること
の各工程を含んでなるインクジェット印刷方法に関する。
【0015】
本発明の好ましい態様では、上述の安定化剤錯体を画像受容層に配置する。別の好ましい態様では、上式中のMは、例えば、スズ、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、シリカ、イットリウム、セリウムもしくはランタンまたはそれらの混合物等の、周期律表のIIIA族、IIIB族、IVA族、IVB族金属である。別の好ましい態様では、上述の安定化剤は、粒状形態であるか、または非晶質形態である。別の好ましい態様では、nは4、a、bおよびcはそれぞれ、M4+金属イオンの電荷とバランスするように、0≦a<1、1<b<4、および1≦pc<4満たす有理数を含む。別の好ましい態様では、aは0、nは4、そしてb+pcは4である。別の好ましい態様では、aは0、nは3、そしてb+pcは3である。
【0016】
本発明のさらにもう1つの好ましい態様では、AP-は、R−COO-、R−O-、R−SO3 -、R−OSO3 -またはR−O−PO3 -等(Rはアルキルまたはアリール基)の有機アニオンである。別の好ましい態様では、AP-は、I-、Cl-、Br-、F-、ClO4 -、NO3 -、CO3 2-またはSO4 2-等の無機アニオンである。上述の錯体の粒径は、1μm未満、好ましくは0.1μm未満である。
【0017】
【発明の実施の形態】
ここで用いる金属(オキシ)水酸化物錯体を、金属塩を水に溶解し、そして金属(オキシ)水酸化物テトラマー、ポリマーまたは粒子の沈殿を誘発するために、濃度、pH、時間および温度を調節することによって調製することができる。沈殿条件は、存在する対イオン(複数可)の性質および濃度によって変わる。例えば、ジルコニウム(オキシ)水酸化物粒状物の沈殿に好適な溶解性錯体には、ZrOCl2・8H2O、およびハロゲン化物、窒化物、酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩、プロピオン酸塩、アセチルアセトナト、クエン酸塩および安息香酸塩類、ならびに上記アニオンとのヒドロキシ塩類が含まれるが、これらに限定されない。ジルコニウムアルコキシド(例えば、ジルコニウムプロポキシド、ジルコニウムイソプロポキシド、ジルコニウムエトキシドおよび関連有機金属ジルコニウム化合物等の有機可溶性のジルコニウム錯体の加水分解によって、本発明に用いる錯体を調製することも可能である。
【0018】
加水分解されたジルコニウムオキシヒドロキシド、
Zr(O)a(OH)b(Ap-)c・xH2O
は、4量体ジルコニアユニットとして、または4量体ジルコニアの高分子量錯体として存在することができ、ここでジルコニウムカチオンはヒドロキシおよび/またはオキソ基によって架橋されている。一般的に、加水分解されたジルコニア塩類は、非晶質であり、主としてα形態で存在することができる。しかし、実験条件(溶剤、pH、添加物、エージングおよび加熱条件)によって、この加水分解された生成物は大量の「オキソ」架橋を有することができる。
【0019】
加水分解された金属塩内の「オキソ」および「ヒドロキシ」基の正確な組成を確かめることは困難であることが多い。したがって、金属(オキシ)水酸化物組成中のこれらの官能基の場合の正確な数の使用を回避した。金属錯体の任意のオリゴマー単位またはポリマー単位を、加水分解反応で縮合させて、3nm〜500nmにわたるさらに大きな粒子を形成することができる。
【0020】
この錯体を熟成または加熱処理して、0.500μm〜5.0μmにわたる粒子を得ることもさらに可能である。好ましい粒径は5nm〜1000nmの範囲である。非晶質金属(オキシ)水酸化物を焼成すると、金属酸化物の結晶性多形体を形成する。
【0021】
本発明の好ましい態様では、上記画像受容層は多孔質であり、多孔質受容層の多孔度を変えるには不十分な量のポリマーバインダーをも含有する。別の好ましい態様では、上記ポリマーバインダーは、親水性ポリマー、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、セルロースエーテル、ポリオキサゾリン、ポリビニルアセトアミド、部分的に加水分解されたポリ(酢酸ビニル/ビニルアルコール)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリアルキレンオキシド、スルホン化またはリン酸化ポリエステルおよびポリスチレン、カゼイン、ゼイン、アルブミン、キチン、キトサン、デキストラン、ペクチン、コラーゲン誘導体、コロジオン、寒天、クズウコン、ガー(guar)、カラゲナン、トラガカント、キサンタン、ラムサン(rhamsan)等である。本発明のさらに別の好ましい態様では、上記親水性ポリマーは、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはポリアルキレンオキシドである。さらに別の好ましい態様では、上記親水性バインダーは、ポリビニルアルコールである。
【0022】
画像受容層に加えて、記録要素は、支持体の隣に、べ一ス層を有していてもよく、この機能は、インクから溶媒を吸収することである。この層に有用な材料には、粒子、ポリマーバインダーおよび/または架橋剤が含まれる。
【0023】
本発明に使用されるインクジェット記録要素のための支持体は、樹脂コート紙、紙、ポリエステル、または微孔質材料、例えば、Pittsburgh, PennsylvaniaのPPG Industries, Inc.によってTeslin(商標)という商品名で販売されているポリエチレンポリマー含有材料、Tyvek(商標)合成紙(DuPont Corp.)、およびOPPalyte(商標)フィルム(Mobil Chemical Co.)、並びに米国特許第5,244,861号明細書に記載されている他の複合フイルム等の、インクジェット受容体に通常使用されているものとなることができる。
【0024】
不透明な支持体には、普通紙、コート紙、合成紙、写真用紙支持体、溶融押出コート紙、および積層紙(例えば、二軸延伸支持体積層体)が含まれる。二軸延伸支持体積層体は、米国特許第5,853,965号、同5,866,282号、同5,874,205号、同5,888,643号、同5,888,681号、同5,888,683号、および同5,888,714号の各明細書に記載されている。これらの二軸延伸支持体には、紙ベースおよび紙ベースの片面または両面に積層された二軸延伸ポリオレフィンシート(一般的にポリプロピレン)が含まれる。
【0025】
透明支持体には、ガラス、セルロース誘導体(例えば、セルロースエステル、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース)、ポリエステル類(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ-l,4-シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、およびこれらのコポリマー)、ポリイミド類、ポリアミド類、ポリカーボネート類、ポリスチレン、ポリオレフィン類(例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレン)、ポリスルホン類、ポリアクリレート類、ポリエーテルイミド類、およびこれらの混合物が含まれる。上掲の紙には、高品位紙(例えば、写真印画紙)から低品位紙(例えば、新聞用紙)までの広範囲の紙が含まれる。好ましい態様では、は、ポリエチレンコート紙が用いられる。
【0026】
本発明にに用いられる支持体は、50〜500μm、好ましくは75〜300μmの厚みを有することができる。必要な場合には、酸化防止剤、帯電防止剤、可塑剤、および他の既知の添加剤を支持体に導入することができる。
【0027】
支持体に対するインク受容層の接着性を改善するために、画像受容層を適用する前に、支持体の表面をコロナ放電処理にかけることができる。
【0028】
本発明に用いる塗膜組成物を、例えば、ディップ塗工、線巻きロッド塗工、ドクターブレード塗工、グラビアおよび反転ロール塗工、スライド塗工、ビード塗工、押出塗工、カーテン塗工等の周知の技法によって適用することができる。既知の塗布方法および乾燥方法は、1989年12月に発行されたリサーチディスクロージャー(Research Disclosure)、No. 308119の1007〜1008頁に詳細に記載されている。スライド塗工が好ましく、この場合、ベース層とオーバーコートとを同時に適用することができる。塗布後、これらの層を単に蒸発させることによって一般的に乾燥させるが、対流加熱等の既知の技法によって乾燥を促進してもよい。
【0029】
インクジェット記録要素に機械的耐久性を付与するために、上述のバインダーに作用する架橋剤を少量添加してもよい。このような添加剤は、層の凝集強度を改善する。例えば、カルボジイミド、多官能価アジリジン、アルデヒド、イソシアネート、エポキシド、多価金属カチオン等の、あらゆる架橋剤を使用することができる。
【0030】
着色剤の退色を改善するために、当該技術分野においてよく知られているように、紫外線吸収剤、ラジカル抑制剤、または酸化防止剤を画像受容層にさらに添加することができる。他の添加剤には、無機粒子または有機粒子、p H調節剤、接着性促進剤、レオロジー改良剤、界面活性剤、殺生剤、滑剤、色素、蛍光増白剤、艶消し剤、帯電防止剤等が含まれる。十分な塗工性を得るために、例えば、界面活性剤、消泡剤、アルコール等の、当業著に既知の添加剤を使用することができる。塗布助剤の一般的な量は、全溶液質量に対して、0.01〜0.30質量%の活性塗布助剤量である。これらの塗布助剤は、非イオン性、アニオン性、カチオン性、または両性となることができる。具体的なものは、MCCUTCHEONの第1巻、乳化剤および洗剤(Emulsifiers and Detergents),1995,North American Editionに記載されている。
【0031】
本発明に用いるインク受容層は、1種以上の媒染化学種または媒染ポリマーを含有することができる。この媒染ポリマーは、可溶性ポリマー、荷電分子、または架橋分散微粒子となることができる。この媒染剤は、非イオン性、カチオン性、またはアニオン性となることができる。
【0032】
この塗膜組成物を、水または有機溶媒から塗布することができるが、水からの方が好ましい。総固形分を、最も経済的な方法において有用な塗膜厚を生ずるように選択するのがよく、粒子塗膜調合物の場合、10〜40質量%の固形分が典型的である。
【0033】
本発明の記録要素に像形成するのに用いるインクジェットインクは、当該技術分野で周知である。一般的にインクジェット印刷において使用されるインク組成物は、溶媒またはキャリア液体、色素または顔料、保湿剤、有機溶媒、洗剤、増粘剤、保恒剤などを含んでなる液体組成物である。溶媒またはキャリア液体は単なる水であってもよく、または多価アルコール等の他の水混和性溶媒と混合された水であってもよい。また、多価アルコール等の有機材料が主たるキャリアまたは溶媒液体であるインクを使用してもよい。特に有用なものは、水と多価アルコールとの混合溶媒である。このような組成物において用いられる色素は、一般的に、水溶性の直接色素または酸タイプ色素である。このような液体組成物は、例えば、米国特許第4,381,946号、同4,239,543号、および同4,781,758号の各明細書を含めた従来技術に広範に記載されている。
【0034】
【実施例】
本発明を具体的に説明するために、以下の例を提供する。
例 1
色素安定性評価試験
試験のために使用した色素は、以下に示す構造を有するマゼンタ着色インクジェット色素であった。所定の基体上での色素の安定性を評価するために、測定量の上記インクジェット色素および固体粒子または固体粒子の水性コロイド状分散物(一般的に、固形分が10〜20.0質量%)を、色素濃度が10-5Mとなるように既知量の水を加えた。色素を含有するこの固体分散物を注意して撹件し、次に、1000〜2000回転/分の速度でガラス基体上にスピン塗工した。得られたスピン塗膜を周囲雰囲気に放置し、測定の間中ずっと、蛍光灯室内照明(0.5Kルクス)を維持した。肉眼で観察してマゼンタ色が完全に消失するのに必要とされる時間または光学吸収が元の値の0.03未満に減衰するのに必要とされる時間を記録することによって、退色時間を判断した。
【0035】
【化1】
【0036】
比較用塗膜C−1〜C−13(非金属(オキシ)水酸化物塩)
Al2O3、SiO2、TiO2、ZnO、MgO、ZrO2、Y2O3、CeO2、CaCO3、BaSO4、Zn(OH)2、ラポナイト(laponite)、およびモンモリロナイトの無機粒子を、微粒子またはコロイド状微粒子分散物として、商業的な供給源から購入し、これを用いて、本発明に用いられる材料と比較して、インクジェット色素の安定性を評価した。これらの試料の組成および化学同定は、粉末X線回折技法を用いた確認した。そしてこの粒状物を塗布して上述した様に試験した。
【0037】
発明例塗膜I−1〜I−16
I−1
Al(NO3)3・6H2Oの1M溶液5.0gに、約2.9%アンモニア水溶液6.3gを室温で撹拌しながら添加した。得られたpH約5.5のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
I−2
AlCl3・6H2Oの1M溶液4.8gに、水酸化ナトリウム1M溶液10.2gを室温で撹拌しながら添加した。得られたpH4.7のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
【0038】
I−3
CeCl3の0.25M溶液5.0gに、水酸化ナトリウム0.2M溶液2.4mLを室温で撹拌しながら添加した。得られたpH7.3のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
I−4
Ce(CH3COO)3・xH2Oの0.25M溶液5.0gに、水酸化ナトリウム0.2M溶液1.1mLを室温で、この反応混合物を撹拌しながらゆっくりと添加した。得られたpH7.5のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
I−5
Ce(NO3)3・xH2Oの0.5M溶液5.0gに、水酸化ナトリウム0.2M溶液0.8mLを室温で、この反応混合物を撹拌しながらゆっくりと添加した。得られたpH7.0のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
【0039】
I−6
La(CH3COO)3・xH2Oの0.25M溶液5.0gに、水酸化ナトリウム0.2M溶液0.12mLを室温で、この反応混合物を撹拌しながらゆっくりと添加した。得られたpH7.6のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
I−7
La(NO3)3・xH2Oの0.5M溶液5.0gに、水酸化ナトリウム0.2M溶液0.8mLを室温で、この反応混合物を撹拌しながらゆっくりと添加した。得られたpH7.7のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
【0040】
I−8
YCl3・6H2Oの0.5M溶液5.0gに、2.8〜3.0%アンモニア溶液0.7mLを室温で、この反応混合物を撹拌しながらゆっくりと添加した。得られたpH6.6のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
I−9
Y(NO)3・6H2Oの0.5M溶液5.0gに、水酸化ナトリウム0.1M溶液3.1mLを室温で、この反応混合物を撹拌しながらゆっくりと添加した。得られたpH6.4のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
I−10
Y(CH3COO)3・xH2Oの0.25M溶液5.0gに、2.8〜3.0%水酸化アンモニウム溶液1.5mLを室温で、この反応混合物を撹拌しながらゆっくりと添加した。得られたpH9.6のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
【0041】
I−11
Gd(CH3COO)3・xH2Oの0.25M溶液5.0gに、水酸化ナトリウム0.2M溶液3.5mLを室温で、この反応混合物を撹拌しながらゆっくりと添加した。得られたpH7.5のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
I−12
Sm(CH3COO)3・xH2Oの0.25M溶液5.0gに、水酸化ナトリウム0.2M溶液3.7mLを室温で、この反応混合物を撹拌しながらゆっくりと添加した。得られたpH7.5のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
【0042】
I−13
ジルコニウム(IV)アセテートヒドロキシドの10%コロイド分散物を、室温で蒸留水9mLにこの塩を1.0g加えることによって調製した。得られた約pH4.1の分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
I−14
ZrOCl2・8H2Oの1M溶液10.0mLに、酢酸化ナトリウム1M溶液8.3mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。約pH3.0の最終コロイド分散物(固形分約14%)を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
I−15
ZrOCl2・8H2Oの0.5M溶液10.0mLに、水酸化ナトリウム0.5M溶液1.7mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH3.6の最終コロイド分散物(固形分約19%)を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
I−16
Si(CH3COO)4・xH2Oの20%溶液5.0mLに、水酸化ナトリウム1M溶液4.6mLを室温で、この反応混合物を撹拌しながらゆっくりと添加した。得られたpH4.8のコロイド分散物を上述したように塗布して試験し、その結果を次の表1に記載した。
【0043】
【表1】
【0044】
上記結果は、本発明に用いられる錯体が、特に対照材料と比較すると優れた画像安定性を提供し、退色および色相変化に対してインクジェット色素を安定にすること示す。上記結果はさらに、本発明に用いられる材料を、種々の三価または四価の金属イオンならびに無機および有機アニオンの組合せから調製できることを示している。
【0045】
例2
以下に記載する材料を用いて塗膜を調製し、例1と同様に試験した。結果を表2示す。
比較用塗膜C−14〜C−18(非金属(オキシ)水酸化物塩)
金属酸化物、Al2O3、SiO2、TiO2、ZnO、およびZrO2を、ナノ粒子コロイド状分散物として、商業的な供給源から購入し、これを用いて、本発明に用いられるジルコニウム(オキシ)水酸化物と比較して、インクジェット色素の安定性を評価した。市販のコロイドの粒径は一般的に50nm〜500nmの範囲であった。コロイドのpHは以下の表に示すように変わった。
【0046】
発明例塗膜I−17〜I−37
I−17:Zr(OH) b (CH 3 COO) c
ジルコニウム(IV)アセテートヒドロキシドの10%コロイド溶液を、室温で蒸留水9mLにこの塩を1.0g溶解することによって調製した。約pH4.1の最終分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−18
I−17のOH基の構成を、NaOHの1M溶液0.7mLを10%I−17の10mLに添加することによって高めた。約pH6.7の最終分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−19
I−17のOH基の組成を、NaOHの0.5M溶液1.1mLを10%I−17の10mLに添加することによって高めた。約pH9.0の最終分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
【0047】
I−20
I−17のアセテート基(即ち、より低いpHを有する)の組成を高めるために、pH3.0の希酢酸の酢酸ジルコニウム溶液(約16%)を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−21:Zr(O) a (OH) b (CH 3 COO) 0.83 ・(Cl) 1.17 ・xH 2 O
ZrOCl2・8H2Oの1M溶液10.0mLに、酢酸ナトリウム1M溶液8.3mLを少しずつ添加し室温で十分に撹拌した。約pH3.0の最終コロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−22:Zr(O) a (OH) b (CH 3 COO)・(Cl)・xH 2 O
ZrOCl2・8H2Oの1M溶液10.0mLに、酢酸ナトリウム1M溶液10.0mLを少しずつ添加し室温で十分に撹拌した。約pH4.0の最終コロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
【0048】
I−23:Zr(O) a (OH) b (CH 3 COO) 2.5 ・xH 2 O
ZrOCl2・8H2Oの1M溶液10.0mLに、酢酸ナトリウム1M溶液25.0mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH5.5の得られた厚いゲル様コロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−24:Zr(O) a (OH) b (CH 3 CH 2 COO) 1.5 ・(Cl) 0.5 ・xH 2 O
ZrOCl2・8H2Oの1M溶液10.0mLに、プロピオン酸ナトリウム1M溶液15.0mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。約pH3.25の最終コロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−25:Zr(O) a (OH) b (CH 3 CH 2 COO) 3.0 ・xH 2 O
ZrOCl2・8H2Oの1M溶液10.0mLに、プロピオン酸ナトリウム1M溶液30.0mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。約pH5.2の得られたコロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。また、少量の塩化物アニオンをジルコニウム(オキシ)水酸化物に結合させてもよい。
【0049】
I−26:Zr(O) a (OH) b (C 6 H 5 COO) 1.75 ・(Cl) 0.25 ・xH 2 O
ZrOCl2・8H2Oの1M溶液10.0mLに、安息香酸ナトリウム0.5M溶液35.0mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH3.3の得られた厚いゲル様コロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−27:Zr(O) a (OH) b (C 6 H 5 COO) 2.5 ・xH 2 O
ZrOCl2・8H2Oの1M溶液10.0mLに、安息香酸ナトリウム0.5M溶液50.0mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH5.4の得られた厚いゲル様コロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。また、少量の塩化物アニオンをジルコニウム(オキシ)水酸化物に結合させてもよい。
【0050】
I−28:Zr(O) a (OH) b (Cl) 1.83 ・xH 2 O
ZrOCl2・8H2Oの0.5M溶液10.0mLに、水酸化ナトリウム0.5M溶液1.7mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH3.6の得られたコロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−29:Zr(O) a (OH) b (Cl) 1.79 ・xH 2 O
ZrOCl2・8H2Oの0.5M溶液10.0mLに、水酸化ナトリウム0.5M溶液2.1mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH6.1の得られたコロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−30:Zr(O) a (OH) b (Cl) c ・xH 2 O
ZrOCl2・8H2Oの0.5M溶液10.0mLに、水酸化ナトリウム0.5M溶液5.0mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH12.9の得られたコロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。pH7.0より上では、塩基加水分解のためにジルコニウム錯体のOH基の組成が優位を占めることができ、また少量の塩化物アニオンがジルコニウム(オキシ)水酸化物と結合することができる。
【0051】
I−31:Zr(O) a (OH) b (CO 3 ) 0.7 (Cl) 1.3 ・xH 2 O
ZrOCl2・8H2Oの1M溶液10.0mLに、炭酸ナトリウム1M溶液7.0mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH3.4の得られたコロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−32:Zr(O) a (OH) b (CO 3 ) c (Cl) d ・xH 2 O
ZrOCl2・8H2Oの1M溶液10.0mLに、炭酸ナトリウム1M溶液15.0mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH7.7の得られたコロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。pH7.0より上では、塩基加水分解のためにジルコニウム錯体のOH基の組成が優位を占めることができ、また少量の「炭酸塩」および「塩化物」アニオンがジルコニウム(オキシ)水酸化物と結合することができる。
【0052】
I−33:Zr(O) a (OH) b (NO 3 ) 1.87 ・xH 2 O
ZrO(NO3)2・xH2Oの0.5M溶液10.0mLに、水酸化ナトリウム0.5M溶液1.3mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH3.0の得られたコロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−34:Zr(O) a (OH) b (NO 3 ) c ・ n H 2 O
ZrO(NO3)2・xH2Oの0.5M溶液10.0mLに、水酸化ナトリウム0.5M溶液2.2mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH11.3の得られたコロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。pH7.0より上では、塩基加水分解のためにジルコニウム錯体のOH基の組成が優位を占めることができ、また少量の硝酸塩アニオンがジルコニウム(オキシ)水酸化物と結合することができる。
【0053】
I−35:Zr(O) a (OH) b (NO 3 ) 1.52 (CO 3 ) 0.48 ・ n H 2 O
ZrO(NO3)2・xH2Oの1M溶液10.0mLに、炭酸ナトリウム1M溶液2.4mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH3.1の得られたコロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−36:Zr(O) a (OH) b (NO 3 ) c (CO 3 ) d ・ n H 2 O
ZrO(NO3)2・xH2Oの0.5M溶液10.0mLに、炭酸ナトリウム1M溶液6.0mLを室温で十分に撹拌しながら少しずつ添加した。pH9.2の得られたコロイド分散物を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
I−37:Zr(OH) 4
水酸化ジルコニウム(IV)の10%溶液を、室温で蒸留水9mLにZr(OH)4を1.0g溶解させることによって調製した。得られた約pH7.9の溶液を用いて、上述したようにインクジェット色素の安定性を評価した。
【0054】
【表2】
【0055】
上記結果は、本発明に用いるアニオン安定化剤、錯体ジルコニウムオキシヒドロキシド粒子が、対照材料と比較するとマゼンタインクジェット色素にかなりの安定性を付与する。さらに上記データは、本発明の材料が、インクジェット色素に安定性を付与する点において、「水和」ジルコニア、Zr(OH)4・xH2Oよりも優れていることを示している。
【0056】
例3
要素1
塗膜組成物を、窒化物(Nyacol(商標)Nano Technologies, Inc製Zr100/20)によって安定化された固形分20質量%のジルコニア(オキシ)ヒドロキシドの水性コロイド懸濁物72.0質量%、ポリビニルアルコール(PVA)(Airvol 203(商標)、Air Products製)3.6質量%、および水24.4質量%から調製した。ジルコニア対PVAの相対的な比率は、質量比で80/20である。この溶液を、ポリエチレン樹脂コート写真用製紙原料から構成されるベース支持体(前もってコロナ放電処理されている)上に、較正されたコーティングナイフを使って塗布し、乾燥させて実質的に全ての溶剤成分をインク受容層から除いた。
要素2
塗膜組成が、酢酸塩(20質量%のAlfa Aesar製粒子、0.005〜0.01μm粒子、粉末X線回折技法は、懸濁物が非晶質粒子を含んでいることを示した)によって安定化されたジルコニア(オキシ)ヒドロキシドの水性コロイド懸濁物74.0質量%、ポリビニルアルコール(Gohsenol(商標)GH-17、Nippon Gohsei製)2.2質量%、および水23.8質量%であった(ジルコニア対PVAの相対的な比率は、質量比で87/13である)以外は、要素1と同様にこの要素を調製した。
【0057】
比較要素C−1
塗膜組成が、ヒュームジルコニア(Degussa製、ロット番号007-80、ID番号1TM106、粉末X線回折技法は、懸濁物が結晶質ZrO2粒子を含んでいることを示した)53.3質量%、ポリビニルアルコール(Airvol 203(商標)、Air Products製)4.0質量%、および水42.7質量%であった(ジルコニア対PVAの相対的な比率は、質量比で80/20である)以外は、要素1と同様にこの要素を調製した。
【0058】
比較要素C−2
塗膜組成が、シリカ(Nalco Chemical Co.製、40質量%水性コロイド懸濁物Nalco2329(商標)、75nm二酸化ケイ素粒子)60.0質量%、ポリビニルアルコール(Airvol 203(商標)、Air Products製)6.0質量%、および水34.0質量%であった(シリカ対PVAの相対的な比率は、質量比で80/20である)以外は、要素1と同様にこの要素を調製した。
【0059】
比較要素C−3
塗膜組成が、ヒュームドアルミナ溶液(Cabot Co.製、水に40質量%のアルミナ、Cab-O-Sperse(商標)PG003)60.0質量%、ポリビニルアルコール(Airvol 203(商標)、Air Products製)6.0質量%、および水34.0質量%であった(シリカ対PVAの相対的な比率は、質量比で80/20である)以外は、要素1と同様にこの要素を調製した。
【0060】
比較要素C−4
塗膜組成が、シリカ(Nalco Chemical Co.製、40質量%水性コロイド懸濁物Nalco2329(商標)、75nm二酸化ケイ素粒子)64.0質量%、ポリビニルアルコール(Airvol 203(商標)、Air Products製)4.5質量%、および水31.5質量%であった(シリカ対PVAの相対的な比率は、質量比で85/15である)以外は、要素1と同様にこの要素を調製した。
【0061】
比較要素C−5
塗膜組成が、シリカ(Nalco Chemical Co.製、40質量%水性コロイド懸濁物Nalco2329(商標)、75nm二酸化ケイ素粒子)31.9質量%、ポリビニルアルコール(Gohsenol(商標)GH-17、Nippon Gohsei製)2.25質量%、および水65.85質量%であった(シリカ対PVAの相対的な比率は、質量比で85/15である)以外は、要素1と同様にこの要素を調製した。
【0062】
印刷および色素安定試験
前述したように、Lexmark Z51インクジェットプリンターおよびシアンインクジェットインク(銅フタロシアニン色素(Clariant Direct Turquoise Blue FRL一SF)を用いて、標準的な処方で調製した)、ならびにマゼンタインクジェットインク(米国特許第6,001,161号明細書記載の色素6を用いて、標準的な処方で調製した)を使用して、上記各要素に印刷した。D-max(最高濃度設定)のところでの赤チャンネル濃度(シアン)パッチおよび緑チャンネル濃度(マゼンタ)パッチを、X-Rite(商標)820デンシトメータで読み取った。次に、これらの印刷された要素を、5ppmオゾンを含有している窒素流に4日間暴露した。この暴露試験の後に、X−Rite(商標)820デンシトメータで、各々のパッチの濃度を読み取った。暴露試験前の濃度に対する暴露試験後の濃度比として、色素保持率(%)を計算した。シアンおよびマゼンタD-maxの結果を表3に報告する。
【0063】
【表3】
【0064】
上記結果は、粒状錯体ジルコニウムオキシヒドロキシドを含有する多孔質層は、周囲ガスに対する色素安定性が優れているが、結晶質ジルコニアまたは微粒子シリカまたは微粒子アルミにを含有する多孔質層は、周囲ガス(例えばオゾン)に対する色素安定性が依然として劣っていることを示す。
Claims (3)
- 画像受容層を上に有する支持体を含んでなるインクジェット記録要素であって、
金属(オキシ)水酸化物錯体:
Mn+(O)a(OH)b(Ap-)c・xH2O
(上式中、Mは、IVA族またはIVB族から選ばれる少なくとも1種の金属イオンであり、
nは、3または4であり、
Aは、有機性イオンまたはI、Br、F、ClO 4 、NO 3 、CO 3 およびSO 4 からなる群より選ばれる無機性イオンであり、
pは、1、2または3であり、そして
xは、0またはそれより大きいが、
nが3のとき、M3+金属イオンの電荷とバランスするように、a、bおよびcはそれぞれ、0≦a<1.5、0<b<3、0≦pc<3を満たす有理数を含み、
nが4のとき、M4+金属イオンの電荷とバランスするように、a、bおよびcはそれぞれ、0≦a<2、0<b<4、0≦pc<4を満たす有理数を含む)を含有するインクジェット記録要素。 - 少なくとも有機性A基の部分を含む請求項1記載のインクジェット記録要素。
- nが3のとき、b+pcが3であり、そしてnが4のとき、b+pcが4である請求項1記載のインクジェット記録要素。
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