JP4288463B2 - クロロ原子含有有機ケイ素化合物の製造方法 - Google Patents

クロロ原子含有有機ケイ素化合物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒドロシロキサン類からクロロシロキサン類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
クロロシラン類は、各種シリコーン化合物やシランカップリング剤等の合成原料、医薬、農薬類の合成時に反応性基の保護に用いられる。
特に、2級又は3級の1価炭化水素基を有する嵩高いクロロシラン類は、プロスタグランジンや、核酸、β−ラクタム系抗生物質等の各種医薬、農薬類の合成時に反応性の活性水素を有するヒドロキシル基やアミノ基等を保護する目的で用いられており、有機合成上重要な役割を演じている。
ヒドロシラン類からクロロシラン類を製造する有用な方法の1つとして、第8族金属触媒を用いてヒドロシラン化合物を、無水条件下に塩化水素ガスと反応させる方法(特開平6−157554号公報)が知られている。
【0003】
しかしながら、上記方法の問題点として、高価で腐食性が高く、取扱いの難しい塩化水素ガスを使用する必要があり、工業的製造には適していない。特にヒドロシロキサン化合物を用いた場合には、シロキサン結合が切断されて複雑な混合物となり、目的のクロロシロキサン化合物の収率が低下することが挙げられる。
【0004】
これに対して、より安価で取り扱いの容易な塩酸を使用するクロロシランの製造方法が考えられる。しかしながら、クロロシラン化合物は、一般に含水条件では加水分解によりシラノールやシロキサン化合物となってしまうため、水を含有する塩酸を用いて、ヒドロシラン化合物からクロロシラン化合物を製造する方法は開発されていなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−157554号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ヒドロシロキサン化合物から、クロロシロキサン化合物を工業的有利に、安価に、かつ収率よく製造することができるクロロ原子含有有機ケイ素化合物の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、驚くべきことに、全ての基が炭素数2以上の1価炭化水素基、又は少なくとも1つの基が2級又は3級の1価炭化水素基であるトリオルガノシランや、2級又は3級の置換基を持つヒドロシロキサン化合物の場合には、高価で取扱いの困難な塩化水素ガスを無水の条件で用いなくとも、ヒドロシラン化合物を塩酸と反応させることにより、シラノールや、ジシロキサンの副生をほとんど起こさずに、高収率でクロロシラン又はクロロシロキサン化合物が得られることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】
従って、本発明は、下記クロロシロキサン化合物の製造方法を提供する。
[I]第8〜10族金属を含む触媒の存在下に、下記一般式(3)
HR45SiO(SiR67O)nSiR45H (3)
(式中、R4、R5、R6、R7は、2級又は3級の炭素数3〜20の置換又は非置換の1価炭化水素基、nは0〜5の整数を示す。)
で表されるヒドロシロキサン化合物を、塩酸と反応させることを特徴とする下記一般式(4)
ClR45SiO(SiR67O)nSiR45Cl (4)
(式中、R4、R5、R6、R7、nは前記と同じである。)
で表されるクロロシロキサン化合物の製造方法。
【0009】
以下、本発明につき、更に詳しく説明する。
本発明の第1のクロロシラン化合物の製造方法は、下記一般式(1)で表されるヒドロシラン化合物を、触媒の存在下に塩酸と反応させることにより行うものである。
123SiH (1)
(式中、R1、R2、R3は、炭素数1〜20の置換又は非置換の1価炭化水素基を示し、R1、R2、R3の全てが炭素数2以上であるか、又はR1、R2、R3のうちの少なくとも1つは2級又は3級の1価炭化水素基を示す。)
また、本発明の第2のクロロシラン化合物の製造方法は、下記一般式(3)で表されるヒドロシロキサン化合物を、触媒の存在下に塩酸と反応させることにより行うものである。
HR45SiO(SiR67O)nSiR45H (3)
(式中、R4、R5、R6、R7は、2級又は3級の炭素数3〜20の置換又は非置換の1価炭化水素基、nは0〜5の整数を示す。)
【0010】
本発明の第1の方法に用いられるヒドロシラン化合物としては、上記式(1)で表されるものである。式中、R1、R2、R3としては、炭素数1〜20、特に1〜6の置換又は非置換の1価炭化水素基であり、R1、R2、R3の全てが炭素数2以上であるか、又はR1、R2、R3のうちの少なくとも1つは2級又は3級の1価炭化水素基である。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、1,1,2−トリメチルプロピル基(テキシル基)、n−オクチル基、n−デシル基、n−オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基、o−トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基を挙げることができる。R1、R2、R3は互いに同一でもよく、また異なっていてもよい。具体的には、トリエチルシラン、トリ−n−プロピルシラン、トリ−n−ブチルシラン、トリイソブチルシラン、トリ−n−ヘキシルシラン、イソプロピルジメチルシラン、sec−ブチルジメチルシラン、tert−ブチルジメチルシラン、テキシルジメチルシラン、シクロペンチルジメチルシラン、シクロヘキシルジメチルシラン、イソプロピルジエチルシラン、イソブチルジエチルシラン、sec−ブチルジエチルシラン、tert−ブチルジエチルシラン、テキシルジエチルシラン、シクロペンチルジエチルシラン、シクロヘキシルジエチルシラン、イソプロピルジイソブチルシラン、シクロペンチルジイソブチルシラン、シクロヘキシルジイソブチルシラン、sec−ブチルジイソブチルシラン、tert−ブチルジイソブチルシラン、テキシルジイソブチルシラン、イソプロピルジフェニルシラン、sec−ブチルジフェニルシラン、tert−ブチルジフェニルシラン、テキシルジフェニルシラン、シクロペンチルジフェニルシラン、シクロヘキシルジフェニルシラン、ジイソプロピルメチルシラン、ジイソプルピルエチルシラン、ジイソプロピル−n−プロピルシラン、ジイソプロピル−n−ブチルシラン、ジイソプロピルイソブチルシラン、ジ−sec−ブチルメチルシラン、ジ−sec−ブチルエチルシラン、ジ−sec−ブチル−n−プロピルシラン、ジ−sec−ブチル−n−ブチルシラン、ジ−sec−ブチルイソブチルシラン、ジ−tert−ブチルメチルシラン、ジ−tert−ブチルエチルシラン、ジ−tert−ブチル−n−プロピルシラン、ジ−tert−ブチル−n−ブチルシラン、ジ−tert−ブチルイソブチルシラン、ジシクロペンチルメチルシラン、ジシクロペンチルエチルシラン、ジシクロヘキシルメチルシラン、ジシクロヘキシルエチルシラン、トリイソプロピルシラン、ジイソプロピル−sec−ブチルシラン、ジイソプロピル−tert−ブチルシラン、ジイソプロピルテキシルシラン、ジイソプロピルフェニルシラン、トリ−tert−ブチルシラン、フェニルジメチルシラン、ジフェニルメチルシラン、トリフェニルシラン、トリベンジルシラン等が挙げられる。
【0011】
また、本発明の第2の方法に用いられるヒドロシラン化合物としては、上記式(3)で表されるものである。式中、R4、R5、R6、R7としては、2級又は3級の炭素数3〜20、特に3〜8の置換又は非置換の1価炭化水素基であり、具体的には、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基(テキシル基)、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜20のアルキル基を挙げることができる。R4、R5、R6、R7は互いに同一でもよく、また異なっていてもよい。nは0〜5の整数で表される。具体的には、1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサイソプロピルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタイソプロピルテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラ−sec−ブチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラ−tert−ブチルジシロキサン等が挙げられる。
【0012】
本発明で用いる塩酸の量は、上記式(1)又は(3)で表されるヒドロシラン又はヒドロシロキサン化合物中のSi−H結合1モルに対して、HClとして1〜30モル、特に2〜10モル用いることが好ましい。1モルより少ないと反応が十分進行せず、ヒドロシラン又はヒドロシロキサン化合物が未反応で残り、収率が低下するおそれがある。30モルより多く用いても、反応時間の短縮や、収率の向上は期待できず、ポットイールドが低下する場合がある。本発明で用いる塩酸の濃度は、10重量%から飽和濃度(37重量%)の塩酸、好ましくは25〜35重量%の濃度の塩酸、特に好ましくは工業的に入手容易な35重量%塩酸を用いることが好ましい。塩酸濃度の低下を抑えるために、塩化水素を吹き込みながら反応することもできる。
【0013】
本反応に用いる触媒としては、金属、担持金属、金属塩、金属錯体を用いることができる。用いることのできる金属としては、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、白金、コバルト、ニッケル等の第8〜10族金属が挙げられる。触媒として用いる場合、これらの金属を活性炭等に担持した触媒、及びこれら金属の塩、金属錯体が挙げられる。具体的には、パラジウム−活性炭、ルテニウム−活性炭、ロジウム−活性炭、イリジウム−活性炭、白金−活性炭、パラジウム−アルミナ、ルテニウム−アルミナ、ロジウム−アルミナ、イリジウム−アルミナ、白金−アルミナ等の担持金属触媒、塩化パラジウム、パラジウムアセチルアセトネート、酢酸パラジウム、塩化ルテニウム、塩化ロジウム、塩化イリジウム、塩化白金、塩化白金酸等の金属塩、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、白金−ジビニルシロキサン錯体等の錯体触媒が挙げられる。これらのうち、パラジウム−活性炭、ルテニウム−活性炭、ロジウム−活性炭等の担持金属触媒を用いることが好ましく、特にパラジウム−活性炭が好ましい。
【0014】
触媒の使用量は、用いるヒドロシラン又はヒドロシロキサン化合物1モルに対して、0.000005〜0.01モル、特に0.00001モル〜0.001モルが好ましい。0.000005モルより触媒量が少ないと、反応が遅くなり、反応時間が長くかかってしまう場合がある。また、0.01モルより多くても、反応速度の向上が期待できず、経済的ではない場合がある。
【0015】
本反応は、無溶媒で実施することができるが、溶媒を用いて行ってもよい。特に、原料のヒドロシラン又はヒドロシロキサンや生成物であるクロロシラン又はクロロシロキサンが結晶となる場合には、反応の操作性を向上させるために溶媒を用いることが好ましい。適当な溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。
【0016】
本反応は、触媒を含有する塩酸中に、ヒドロシラン又はヒドロシロキサン又はヒドロシラン又はヒドロシロキサン溶液を加えて反応してもよく、また、触媒を含有するヒドロシラン又はヒドロシロキサン又はヒドロシラン又はヒドロシロキサン溶液に、塩酸を加えて反応することもできる。ヒドロシラン又はヒドロシロキサン又はヒドロシラン又はヒドロシロキサン溶液と塩酸を仕込んだ後、触媒を加えて撹拌することにより反応させることもできる。いずれの方法の場合にも、塩化水素を吹き込みながら反応させてもよい。
【0017】
本発明のヒドロシラン又はヒドロシロキサン化合物と塩酸との反応は、0〜110℃、好ましくは10〜50℃で行う。反応は、常圧下に行ってもよく、加圧下に行ってもよい。反応時間は、1〜30時間、好ましくは、1〜10時間である。
【0018】
本発明の方法では、反応後に用いた触媒をろ過等の方法により除去し、分液により水層を分離する。こうして得られた残りの有機層は、高純度であり、そのままでも使用することができるが、乾燥剤を添加した後、ろ過により乾燥剤を除き、使用することもでき、蒸留により単離を行うこともできる。触媒を含有したまま、水層を分液した後、蒸留等により精製を行うこともできる。溶媒を用いて反応を行った場合にも、触媒を除いた後、クロロシラン又はクロロシロキサン溶液としてそのまま、又は乾燥して使用することもできる。溶媒を用いた場合も、用いなかった場合のいずれの場合にも、蒸留により単離してもよい。蒸留は、常圧下あるいは減圧下で、常法により行うことにより、目的のクロロシラン又はクロロシロキサンを得ることができる。
【0019】
このようにして第1の方法で得られたクロロシランは、下記一般式(2)で表されるもので、上記一般式(1)で表されるヒドロシランのH基が、塩素原子に置換されたものである。
123SiCl (2)
(式中、R1、R2、R3は前記と同じである。)
また、このようにして第2の方法で得られたクロロシロキサンは、下記一般式(4)で表されるもので、上記一般式(3)で表されるヒドロシロキサンのH基が、塩素原子に置換されたものである。
ClR45SiO(SiR67O)nSiR45Cl (4)
(式中、R4、R5、R6、R7、nは前記と同じである。)
このようなクロロシラン又はシロキサン化合物としては、上記ヒドロシラン又はシロキサンとして例示した化合物をクロロシラン又はシロキサンとしたものが挙げられる。
【0020】
反応後に分液により除かれた塩酸は、反応に必要な濃度以上であれば、そのままヒドロシラン又はヒドロシロキサン化合物と触媒を加えて、再び反応に用いることができる。また、塩化水素を加えて濃度を高めた後にヒドロシラン又はヒドロシロキサンと反応に用いることもできる。
ろ過により除去した触媒は、再び反応に使用することもできる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例で具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0022】
参考例1]
500mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計及び撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。
次いで、ここに、35%塩酸375.4g、トリイソプロピルシラン95.1g(0.6mol)、10%パラジウム−活性炭0.32gを仕込んで内温20〜28℃で6時間撹拌した。有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、トリイソプロピルシランの反応率は100%であり、シラノールはほとんど生成していなかった。得られた反応液をろ過して触媒を除き、ろ液を分液して水層を分離した後、有機層を蒸留して沸点64.0〜65.0℃/0.9kPaの留分として、トリイソプロピルクロロシランが109.3g(0.567mol)得られた。収率は、94.5%であった。
【0023】
参考例2]
300mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計及び撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。
ここに、tert−ブチルジメチルシラン23.3g(0.2mol)、n−ヘキサン30.1g、35%塩酸125.0g、10%パラジウム−活性炭21.3mgを仕込んで、内温21〜28℃で2.5時間撹拌した。有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、tert−ブチルジメチルシランの反応率は100%であり、シラノールはほとんど生成していなかった。得られた反応液に内部標準としてメシチレン10.0gを加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところtert−ブチルジメチルクロロシランが29.5g(0.196mol)生成していた。収率は97.9%であった。
【0024】
参考例3]
300mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計及び撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。
ここに、tert−ブチルジメチルシラン23.3g(0.2mol)、n−ヘキサン30.1g、35%塩酸125.0g、5%ルテニウム−活性炭0.6gを仕込んで、内温21〜25℃で7時間撹拌した。有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、tert−ブチルジメチルシランの反応率は100%であり、シラノールはほとんど生成していなかった。得られた反応液に内部標準としてメシチレン10.0gを加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところ、tert−ブチルジメチルクロロシランが29.5g(0.196mol)生成していた。収率は97.9%であった。
【0025】
参考例4]
300mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計及び撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。
ここに、tert−ブチルジメチルシラン23.3g(0.2mol)、n−ヘキサン30.1g、35%塩酸125.0g、5%ロジウム−活性炭411.6mgを仕込んで、内温20〜24℃で9時間撹拌した。有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、tert−ブチルジメチルシランの反応率は100%であり、シラノールはほとんど生成していなかった。得られた反応液に内部標準としてメシチレン10.0gを加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところ、tert−ブチルジメチルクロロシランが27.7g(0.184mol)生成していた。収率は92.1%であった。
【0026】
参考例5]
300mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計及び撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。
ここに、tert−ブチルジメチルシラン23.3g(0.2mol)、n−ヘキサン30.1g、35%塩酸125.0g、塩化パラジウム88.7mgを仕込んで、内温21〜28℃で28時間撹拌した。有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、tert−ブチルジメチルシランの反応率は100%であり、シラノールはほとんど生成していなかった。得られた反応液に内部標準としてメシチレン10.0gを加えてガスクロマトグラフィーにより分析したところ、tert−ブチルジメチルクロロシランが29.3g(0.194mol)生成していた。収率は97.2%であった。
【0027】
参考例6]
300mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計及び撹拌機を取り付け、内部を窒素置換し、35%塩酸438.0g、10%パラジウム−活性炭76.5mgを仕込んでを仕込んだ。
次いで、ここに、tert−ブチルジメチルシラン92.6g(0.7mol)のn−ヘキサン(105.5g)溶液を内温22〜24℃で30分かけ滴下した。滴下終了後、更に1時間撹拌した。有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、tert−ブチルジメチルシランの反応率は100%であり、シラノールはほとんど生成していなかった。得られた反応液をろ過して触媒を除き、ろ液を分液して水層を分離した後、有機層を蒸留して沸点124〜126℃の留分として、tert−ブチルジメチルクロロシランが99.7g(0.66mol)得られた。収率は94.5%であった。
【0028】
参考例7]
1000mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計及び撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。
次いで、ここに、35%塩酸625.7g、トリエチルシラン116.3g(1.0mol)、10%パラジウム−活性炭0.64gを仕込んで、内温23〜26℃で3.5時間撹拌した。有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、トリエチルシランの反応率は100%であり、シラノールはほとんど生成していなかった。得られた反応液をろ過して触媒を除き、ろ液を分液して水層を分離した後、有機層を蒸留して、沸点143.0〜145.0℃の留分として、トリエチルクロロシランが139.1g(0.923mol)得られた。収率は92.3%であった。
【0029】
参考例8]
500mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計及び撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。
次いで、ここに、35%塩酸375.4g、テキシルジメチルシラン86.6g(0.6mol)、10%パラジウム−活性炭0.32gを仕込んで、内温23〜26℃で5時間撹拌した。有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、テキシルジメチルシランの反応率は99%以上であり、シラノールはほとんど生成していなかった。得られた反応液をろ過して触媒を除き、ろ液を分液して水層を分離した後、有機層を蒸留して、沸点70.0〜71.0℃/2.7kPaの留分として、テキシルジメチルクロロシランが101.9g(0.57mol)得られた。収率は95.0%であった。
【0030】
参考例9]
1000mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計及び撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。
次いで、ここに、35%塩酸375.4g、テキシルジイソプロピルシラン120.3g(0.6mol)、10%パラジウム−活性炭1.9gを仕込んで、内温21〜26℃で15時間撹拌した。有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、テキシルジイソプロピルシランの反応率は99%以上であり、シラノールは生成していなかった。得られた反応液をろ過して触媒を除き、ろ液を分液して水層を分離した後、有機層を蒸留して、沸点75.0〜76.0℃/0.27kPaの留分として、テキシルジイソプロピルクロロシランが131.5g(0.56mol)得られた。収率は93.0%であった。
【0031】
参考例10]
1000mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計及び撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。
次いで、ここに、35%塩酸625.7g、ジフェニルメチルシラン119.0g(0.6mol)、トルエン150.0g、10%パラジウム−活性炭0.96gを仕込んで、内温13〜16℃で5時間撹拌した。有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、ジフェニルメチルシランの反応率は100%であり、少量のジシロキサンが副生した。得られた反応液をろ過して触媒を除き、ろ液を分液して水層を分離した後、有機層を蒸留して、沸点98.0〜102.0℃/0.07kPaの留分として、ジフェニルメチルクロロシランが117.3g(0.504mol)得られた。収率は84.0%であった。
【0032】
[実施例
1000mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計及び撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。
ここに、1,1,3,3−テトライソプピルジシロキサン123.3g(0.5mol)、トルエン157.7g、35%塩酸625.7gを仕込んだ。ここに、10%Pd−活性炭319.2mgを加えて、内温22〜28℃で4時間撹拌した。有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、1,1,3,3−テトライソプピルジシロキサンの反応率は99%以上であり、少量のシラノールが副生した。得られた反応液をろ過して触媒を除き、ろ液を分液して水層を分離した後、有機層を蒸留して、沸点111.0〜112.0℃/0.4kPaの留分として、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサンが150.5g(0.477mol)得られた。収率は95.4%であった。
【0033】
[比較例]
300mlの4つ口ガラスフラスコに還流冷却器、温度計及び撹拌機を取り付け、内部を窒素置換した。
ここに、ジエチルメチルシラン20.5g(0.2mol)、35%塩酸250.0g、10%パラジウム−活性炭21.3mgを仕込んで、内温21〜23℃で3時間撹拌した。有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、ジエチルメチルシランの反応率は100%であった。しかしながら、目的とするジエチルメチルクロロシランとともに、1,1,3,3−テトラエチル−1,3−ジメチルジシロキサンが22.3%生成していた。
【0034】
【発明の効果】
本発明のクロロシラン類の製造方法は、ヒドロシラン化合物からクロロシラン化合物を工業的実施可能な方法により、収率よく、安価に製造することができる。

Claims (2)

  1. 第8〜10族金属を含む触媒の存在下に、下記一般式(3)
    HR45SiO(SiR67O)nSiR45H (3)
    (式中、R4、R5、R6、R7は、2級又は3級の炭素数3〜20の置換又は非置換の1価炭化水素基、nは0〜5の整数を示す。)
    で表されるヒドロシロキサン化合物を、塩酸と反応させることを特徴とする下記一般式(4)
    ClR45SiO(SiR67O)nSiR45Cl (4)
    (式中、R4、R5、R6、R7、nは前記と同じである。)
    で表されるクロロシロキサン化合物の製造方法。
  2. 4、R5がイソプロピル基、nが0であることを特徴とする請求項記載のクロロシロキサン化合物の製造方法。
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