JP4288444B2 - ヒトabcトランスポーターの測定方法、そのためのプローブ及びキット - Google Patents

ヒトabcトランスポーターの測定方法、そのためのプローブ及びキット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒトABCトランスポーターの測定方法及びそのためのプローブ及びキットに関する。
【0002】
【従来の技術】
ABC(ATP-binding cassette)蛋白質は、30年以上前に細菌で発見されて以来、細菌からヒトに至る各種において、その分子種が年々発見され、増加してきている。このABC蛋白質の多くは、ATPに依存する内因的物質、異物などの化学物質及びそれらの代謝物を細胞外に輸送する作用を有することが明らかにされ、別名「ABCトランスポーター」とも呼ばれている。
【0003】
近年、ヒトABCトランスポーターの構造遺伝子の発見数の増加に伴って、その統一的命名法とクラス分けの必要性が高まり、ウエイン(Hester Mary Wain)らの提案に従って、ヒトABC蛋白質遺伝子命名委員会が組織された。該委員会は、完全シークエンスが解明されたABCトランスポーターを、シークエンスの類似性、膜貫通領域(TM)とATP結合領域(ABC)の構成パターンに基づいて、AからGの7つのサブファミリーに区分している(下記表1及び表2参照)。
【0004】
【表1】
Figure 0004288444
【0005】
【表2】
Figure 0004288444
【0006】
これらの各サブファミリーに属する既知のABCトランスポーターについては、現在、これらが細胞外に輸送し得る基質、それらの発現部位(局在性)、それらの遺伝子変異と各種疾患との関連性などの生理的機能がある程度解明されてきている(例えば、「生物の科学」、50(4): 258-273, (1999)及び「薬物動態」, Xenobio. Metab. and Dispos., 15(1): 8-19 (2000)参照)。
【0007】
新薬を開発する上で、該新薬を投与した際のABCトランスポーターの動き(発現量の増減)を把握することは重要である。何故なら、ABCトランスポーターの変動が判らないと、新薬と併用される併用薬剤の効力や副作用の増減或いは併用薬剤、他の摂取物による新薬の効力、副作用の増減などが予測できず、該新薬の安全性を確認することができないからである。
【0008】
従って、新薬開発などの分野においては、かかるヒトABCトランスポーターに関する情報、殊にこれら各ABCトランスポーターを区別して測定できる測定技術の開発が、要望されている。かかる技術が開発できれば、例えば、新薬の他剤との相互作用や特殊病態時における影響などが容易に把握でき、該新薬の副作用に関する有用な情報を得ることができ、かくして新薬の安全性を確保することができる。
【0009】
一方、ポリメラーゼチェインリアクション(PCR)は、核酸の増幅法として広く知られており、例えばRT-PCR(Reverse Transcription-PCR)、コンペティティブRT-PCRなどが微量のmRNAの検出、定量に威力を発揮している。
【0010】
近年、PCRを利用したリアルタイム定量検出法が確立された(Taq Man PCR, Genome Res., 6(10), 986 (1996); ABI PRISMTM Sequence Detection System, Applied Biosystems社など)。これらは、特定の蛍光標識プローブ(Taq Man prove)を用いて核酸を測定する方法であり、その原理は次の通りである。即ち、例えば5'末端にリポーター色素及び3'末端にクエンチャー色素を付加して蛍光標識したプローブをターゲットDNAにアニールさせた状態で、通常のPCR反応を行なわせると、伸長反応の進行に伴って、DNAポリメラーゼの有する5'-3'エキソヌクレアーゼ活性により、上記プローブが5'末端から加水分解される。その結果、5'末端のリポーター色素が3'末端のクエンチャー色素から離れ、これにより、当初一定の空間的距離を保っていたことによるFRET(Fluoresence Resonance Energy Transfer, 両蛍光色素の共鳴によるリポーター色素のエネルギー順位の低下に基づく蛍光強度の低下現象)効果がなくなり、クエンチャー色素により制御されていたリポーター色素の蛍光強度が増加する。該蛍光強度の増加を測定すれば、ターゲット核酸をリアルタイムに選択的に定量検出できるのである。
【0011】
この方法によれば、PCR反応後に増幅物を例えばアガロースゲル電気泳動して、泳動パターンを解析するなどの複雑な工程が不要となり、短時間で且つ同時に多種のサンプルを定量できる利点がある。
【0012】
一般に、臨床検査センターなどで臨床検査を行う場合は、非常に多数の検体について限られた時間内に検査をする必要があり、検査を効率良く行い得る手法の開発が要望されており、上記リアルタイム検出法は、この要望に合致するものとして期待できる。
【0013】
本発明者は、上記PCRによるリアルタイム検出法に着目し、そのヒトABCトランスポーターの検出への応用を着想した。かかる応用によれば、同じ装置を用いて同一のPCR条件で多数の検体を同時に検査でき、しかもこれによって上記ABCトランスポーターサブクラスに属する分子種までも区別して測定、検出できると考えた。
【0014】
しかるに、現在知られているヒトABCトランスポーターは、前述したとおり30種あまりにも及び、それぞれのmRNAの配列は知られているものの、これらをターゲット遺伝子として、互いに重複する配列部分を有さず、しかも同一PCR条件で充分に増幅し得、更に、該ターゲット遺伝子の特定位置にハイブリダイズし得る各プライマー対としてのオリゴヌクレオチドの検索自体、困難であると考えられた。
【0015】
また、かかるプライマー対に挟まれた特定領域に、同一PCR条件下にこれらのプライマーよりも早くハイブリダイズし得、しかもヒトABCトランスポーターに対して特異的なプローブの構築もまた、同様に困難であると考えられた。
【0016】
特に、ヌクレオチド配列が既知の2つの核酸のハイブリダイズのし易さは、融点(Tm)の計算によりある程度推定することはできるものの、この推定によって選択したプライマーとプローブとの組合せが、必ずしもDNA測定において好結果をもたらすわけではないことが知られており、現在知られている全てのヒトABCトランスポーターについて、これらを同時に区別して測定可能な、上記PCRによるリアルタイム検出用の各プライマー対とプローブとの組合せの選択には、熟練者の試行錯誤による多大な実験などが必要となると予想された。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ヒトABCトランスポーターのPCRによる測定法、特にリアルタイム検出法の確立と、そのためのプローブ及びプライマー対を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的よりヒトABCトランスポーターについて、更に、多大な実験、研究を繰返し行った結果、33種類の各ABCトランスポーターに対する目的のプライマー対及びプローブの組合せを提供するに成功し、ここに本発明を完成するに至った。
【0019】
本発明は、ヒトABCトランスポーターの測定に用いられるプローブであって、下記(1)〜(33)の各領域のいずれかにハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなる群から選ばれるプローブ;特にリポーター色素とクエンチャー色素とが結合している該プローブ;塩基配列の長さが20-40の範囲にある該プローブ;配列番号1〜配列番号47に示される配列のいずれかを含む該プローブ;並びに配列番号1〜配列番号47に示される配列のいずれかである該プローブを提供する。
(1)ABCA1遺伝子の1202-1224の領域又は2832-2855の領域
(2)ABCA2遺伝子の116-141の領域(GenBank)の登録番号U18236での位置、開始コドンからの位置は未確認)
(3)ABCA3遺伝子の3203-3230の領域
(4)ABCA4遺伝子の4133-4159の領域又は1689-1717の領域
(5)ABCA7遺伝子の153-178の領域又は1393-1418の領域
(6)ABCA8遺伝子の1163-1186の領域又は976-1001の領域
(7)ABCA1遺伝子の3453-3481の領域又は411-437の領域
(8)ABCA2遺伝子の330-355の領域又は653-680の領域
(9)ABCA3遺伝子の543-567の領域
(10)ABCA4遺伝子の3359-3386の領域又は2387-2416の領域又は1476-1500の領域又は2197-2226の領域又は523-548の領域
(11)ABCB6遺伝子の1269-1296の領域
(12)ABCB7遺伝子の1610-1636の領域又は559-586の領域
(13)ABCB8遺伝子の511-540の領域
(14)ABCB9遺伝子の1152-1181の領域
(15)ABCB11遺伝子の1611-1639の領域又は999-1029の領域
(16)ABCC1遺伝子の576-601の領域
(17)ABCC2遺伝子の1216-1243の領域
(18)ABCC3遺伝子の1788-1815の領域
(19)ABCC4遺伝子の525-554の領域
(20)ABCC5遺伝子の3180-3205の領域
(21)ABCC6遺伝子の303-334の領域
(22)ABCC7遺伝子の575-602の領域
(23)ABCC8遺伝子の1780-1805の領域
(24)ABCC9遺伝子の1835-1862の領域
(25)ABCD1遺伝子の1091-1115の領域
(26)ABCD2遺伝子の1884-1913の領域
(27)ABCD3遺伝子の1411-1436の領域
(28)ABCD4遺伝子の169-196の領域
(29)ABCE1遺伝子の1564-1590の領域又は290-315の領域
(30)ABCF1遺伝子の757-780の領域又は944-969の領域
(31)ABCF2遺伝子の43-72の領域
(32)ABCG1遺伝子の1505-1532の領域
(33)ABCG2遺伝子の425-448の領域。
【0020】
本発明におけるABCトランスポーターの表示(記号による)は、ヒトABC蛋白質遺伝子命名委員会の命名法に従うものとする。
【0021】
また、本発明は、下記(1)〜(33)のいずれかに示される各領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマー、プローブ及びリバースプライマーの組合せを含む、ヒトABCトランスポーターの測定キット;特にプローブが更にリポーター色素とクエンチャー色素とを結合させたものである上記測定キットを提供する。
(1)フォワードプライマー;ABCA1遺伝子の1169-1190領域、プローブ;同遺伝子の1202-1224領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1263-1241領域或いはフォワードプライマー;ABCA1遺伝子の2799-2819領域、プローブ;同遺伝子の2832-2855領域及びリバースプライマー;同遺伝子の2979-2959領域
(2)フォワードプライマー;ABCA2遺伝子の77-95領域、プローブ;同遺伝子の116-141領域及びリバースプライマー;同遺伝子の238-218領域(ジーンバンク(GenBank)の登録番号U18236での位置)
(3)フォワードプライマー;ABCA3遺伝子の3120-3140領域、プローブ;同遺伝子の3203-3230領域及びリバースプライマー;同遺伝子の3279-3259領域
(4)フォワードプライマー;ABCA4遺伝子の4077-4099領域及びリバースプライマー;同遺伝子の4201-4181領域、プローブ;同遺伝子の4133-4159領域或いはプライマー対;ABCA4遺伝子の1652-1674領域、プローブ;同遺伝子の1689-1717領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1850-1829領域
(5)フォワードプライマー;ABCA7遺伝子の38-59領域、プローブ;同遺伝子の153-178領域及びリバースプライマー;同遺伝子の231-209領域或いはプライマー;ABCA7遺伝子の1285-1303領域、プローブ;同遺伝子の1393-1418領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1442-1420領域
(6)フォワードプライマー;ABCA8遺伝子の1085-1106領域、プローブ;同遺伝子の1163-1186領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1252-1231領域或いはフォワードプライマー;ABCA8遺伝子の838-857領域、プローブ;同遺伝子の976-1001領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1032-1012領域
(7)フォワードプライマー;ABCB1遺伝子の3389-3409領域、プローブ;同遺伝子の3453-3481領域及びリバースプライマー;同遺伝子の3561-3542領域或いはフォワードプライマー;ABCB1遺伝子の323-344領域、プローブ;同遺伝子の411-437領域及びリバースプライマー;同遺伝子の506-486領域
(8)フォワードプライマー;ABCB2遺伝子の286-304領域、プローブ;同遺伝子の330-355領域及びリバースプライマー;同遺伝子の431-412領域或いはフォワードプライマー;ABCB2遺伝子の628-649領域、プローブ;同遺伝子の653-680領域及びリバースプライマー;同遺伝子の752-731領域
(9)フォワードプライマー;ABCB3遺伝子の518-539領域、プローブ;同遺伝子の543-567領域及びリバースプライマー;同遺伝子の670-649領域
(10)フォワードプライマー;ABCB4遺伝子の3324-3340領域、プローブ;同遺伝子の3359-3386領域及びリバースプライマー;同遺伝子の3520-3498領域或いはフォワードプライマー;ABCB4遺伝子の2357-2377領域、プローブ;同遺伝子の2387-2416領域及びリバースプライマー;同遺伝子の2453-2431領域或いはフォワードプライマー;ABCB4遺伝子の1412-1432領域、プローブ;同遺伝子の1476-1500領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1546-1525領域或いはフォワードプライマー;ABCB4遺伝子の2174-2192領域、プローブ;同遺伝子の2197-2226領域及びリバースプライマー;同遺伝子の2325-2305領域或いはフォワードプライマー;ABCB4遺伝子の375-395領域、プローブ;同遺伝子の523-548領域及びリバースプライマー;同遺伝子の575-554領域
(11)フォワードプライマー;ABCB6遺伝子の1245-1266領域、プローブ;同遺伝子の1269-1296領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1408-1386領域
(12)フォワードプライマー;ABCB7遺伝子の1558-1579領域、プローブ;同遺伝子の1610-1636領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1757-1736領域或いはフォワードプライマー;ABCB7遺伝子の531-552領域、プローブ;同遺伝子の559-586領域及びリバースプライマー;同遺伝子の716-696領域
(13)フォワードプライマー;ABCB8遺伝子の429-449領域、プローブ;同遺伝子の511-540領域及びリバースプライマー;同遺伝子の565-543領域
(14)フォワードプライマー;ABCB9遺伝子の1128-1149領域、プローブ;同遺伝子の1152-1181領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1211-1190領域
(15)フォワードプライマー;ABCB11遺伝子の1581-1602領域、プローブ;同遺伝子の1611-1639領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1712-1691領域或いはフォワードプライマー;ABCB11遺伝子の974-996領域、プローブ;同遺伝子の999-1029領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1053-1033領域
(16)フォワードプライマー;ABCC1遺伝子の546-567領域、プローブ;同遺伝子の576-601領域及びリバースプライマー;同遺伝子の682-662領域
(17)フォワードプライマー;ABCC2遺伝子の1176-1197領域、プローブ;同遺伝子の1216-1243領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1306-1286領域
(18)フォワードプライマー;ABCC3遺伝子の1731-1753領域、プローブ;同遺伝子の1788-1815領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1837-1817領域
(19)フォワードプライマー;ABCC4遺伝子の499-520領域、プローブ;同遺伝子の525-554領域及びリバースプライマー;同遺伝子の587-565領域
(20)フォワードプライマー;ABCC5遺伝子の3134-3155領域、プローブ;同遺伝子の3180-3205領域及びリバースプライマー;同遺伝子の3256-3236領域
(21)フォワードプライマー;ABCC6遺伝子の224-244領域、プローブ;同遺伝子の303-334領域及びリバースプライマー;同遺伝子の419-397領域
(22)フォワードプライマー;ABCC7遺伝子の494-514領域、プローブ;同遺伝子の575-602領域及びリバースプライマー;同遺伝子の647-627領域
(23)フォワードプライマー;ABCC8遺伝子の1750-1771領域、プローブ;同遺伝子の1780-1805領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1837-1817領域
(24)フォワードプライマー;ABCC9遺伝子の1770-1790領域、プローブ;同遺伝子の1835-1862領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1893-1872領域
(25)フォワードプライマー;ABCD1遺伝子の1057-1078領域、プローブ;同遺伝子の1091-1115領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1159-1139領域
(26)フォワードプライマー;ABCD2遺伝子の1811-1833領域、プローブ;同遺伝子の1884-1913領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1959-1938領域
(27)フォワードプライマー;ABCD3遺伝子の1354-1375領域、プローブ;同遺伝子の1411-1436領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1460-1439領域
(28)フォワードプライマー;ABCD4遺伝子の146-167領域、プローブ;同遺伝子の169-196領域及びリバースプライマー;同遺伝子の319-299領域
(29)フォワードプライマー;ABCE1遺伝子の1488-1508領域、プローブ;同遺伝子の1564-1590領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1646-1625領域或いはフォワードプライマー;ABCE1遺伝子の248-269領域、プローブ;同遺伝子の290-315領域及びリバースプライマー;同遺伝子の416-394領域
(30)フォワードプライマー;ABCF1遺伝子の729-749領域、プローブ;同遺伝子の757-780領域及びリバースプライマー;同遺伝子の862-841領域或いはフォワードプライマー;ABCF1遺伝子の916-936領域、プローブ;同遺伝子の944-969領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1008-986領域
(31)フォワードプライマー;ABCF2遺伝子の18-39領域、プローブ;同遺伝子の43-72領域及びリバースプライマー;同遺伝子の112-90領域
(32)フォワードプライマー;ABCG1遺伝子の1478-1499領域、プローブ;同遺伝子の1505-1532領域及びリバースプライマー;同遺伝子の1555-1534領域
(33)フォワードプライマー;ABCG2遺伝子の395-416領域、プローブ;同遺伝子の425-448領域及びリバースプライマー;同遺伝子の563-542領域。
【0022】
上記測定キットを構成するフォワードプライマー、プローブ及びリバースプライマーの組合せの好ましいものとしては、下記(1)〜(33)に記載の各配列番号で示される配列を含むオリゴヌクレオチドの組合せ、より好ましくは各配列番号で示される配列のオリゴヌクレオチドの組合せを挙げることができる。
(1)フォワードプライマー;配列番号48、プローブ;配列番号1及びリバースプライマー;49或いはフォワードプライマー;配列番号50、プローブ;配列番号2及びリバースプライマー;51
(2)フォワードプライマー;配列番号52、プローブ;配列番号3及びリバースプライマー;53
(3)フォワードプライマー;配列番号54、プローブ;配列番号4及びリバースプライマー;55
(4)フォワードプライマー;配列番号56、プローブ;配列番号5及びリバースプライマー;57或いはフォワードプライマー;配列番号58、プローブ;配列番号6及びリバースプライマー;59
(5)フォワードプライマー;配列番号60、プローブ;配列番号7及びリバースプライマー;61或いはフォワードプライマー;配列番号62、プローブ;配列番号8及びリバースプライマー;63
(6)フォワードプライマー;配列番号64、プローブ;配列番号9及びリバースプライマー;65或いはフォワードプライマー;配列番号66、プローブ;配列番号10及びリバースプライマー;67
(7)フォワードプライマー;配列番号68、プローブ;配列番号11及びリバースプライマー;69或いはフォワードプライマー;配列番号70、プローブ;配列番号12及びリバースプライマー;71
(8)フォワードプライマー;配列番号72、プローブ;配列番号13及びリバースプライマー;73或いはフォワードプライマー;配列番号74、プローブ;配列番号14及びリバースプライマー;75
(9)フォワードプライマー;配列番号76、プローブ;配列番号15及びリバースプライマー;77
(10)フォワードプライマー;配列番号78、プローブ;配列番号16及びリバースプライマー;79或いはフォワードプライマー;配列番号80、プローブ;配列番号17及びリバースプライマー;81或いはフォワードプライマー;配列番号82、プローブ;配列番号18及びリバースプライマー;83或いはフォワードプライマー;配列番号84、プローブ;配列番号19及びリバースプライマー;85或いはフォワードプライマー;配列番号86、プローブ;配列番号20及びリバースプライマー;87
(11)フォワードプライマー;配列番号88、プローブ;配列番号21及びリバースプライマー;89
(12)フォワードプライマー;配列番号90、プローブ;配列番号22及びリバースプライマー;91或いはフォワードプライマー;配列番号92、プローブ;配列番号23及びリバースプライマー;93
(13)フォワードプライマー;配列番号94、プローブ;配列番号24及びリバースプライマー;95
(14)フォワードプライマー;配列番号96、プローブ;配列番号25及びリバースプライマー;97
(15)フォワードプライマー;配列番号98、プローブ;配列番号26及びリバースプライマー;99或いはフォワードプライマー;配列番号100、プローブ;配列番号27及びリバースプライマー;101
(16)フォワードプライマー;配列番号102、プローブ;配列番号28及びリバースプライマー;103
(17)フォワードプライマー;配列番号104、プローブ;配列番号29及びリバースプライマー;105
(18)フォワードプライマー;配列番号106、プローブ;配列番号30及びリバースプライマー;107
(19)フォワードプライマー;配列番号108、プローブ;配列番号31及びリバースプライマー;109
(20)フォワードプライマー;配列番号110、プローブ;配列番号32及びリバースプライマー;111
(21)フォワードプライマー;配列番号112、プローブ;配列番号33及びリバースプライマー;113
(22)フォワードプライマー;配列番号114、プローブ;配列番号34及びリバースプライマー;115
(23)フォワードプライマー;配列番号116、プローブ;配列番号35及びリバースプライマー;117
(24)フォワードプライマー;配列番号118、プローブ;配列番号36及びリバースプライマー;119
(25)フォワードプライマー;配列番号120、プローブ;配列番号37及びリバースプライマー;121
(26)フォワードプライマー;配列番号122、プローブ;配列番号38及びリバースプライマー;123
(27)フォワードプライマー;配列番号124、プローブ;配列番号39及びリバースプライマー;125
(28)フォワードプライマー;配列番号126、プローブ;配列番号40及びリバースプライマー;127
(29)フォワードプライマー;配列番号128、プローブ;配列番号41及びリバースプライマー;129或いはフォワードプライマー;配列番号130、プローブ;配列番号42及びリバースプライマー;131
(30)フォワードプライマー;配列番号132、プローブ;配列番号43及びリバースプライマー;133或いはフォワードプライマー;配列番号134、プローブ;配列番号44及びリバースプライマー;135
(31)フォワードプライマー;配列番号136、プローブ;配列番号45及びリバースプライマー;137
(32)フォワードプライマー;配列番号138、プローブ;配列番号46及びリバースプライマー;139
(33)フォワードプライマー;配列番号140、プローブ;配列番号47及びリバースプライマー;141。
【0023】
上記各組合せは、それぞれ以下のABCトランスポーターの測定用である。
(1)の組合せ;ABCA1測定用
(2)の組合せ;ABCA2測定用
(3)の組合せ;ABCA3測定用
(4)の組合せ;ABCA4測定用
(5)の組合せ;ABCA7測定用
(6)の組合せ;ABCA8測定用
(7)の組合せ;ABCB1測定用
(8)の組合せ;ABCB2測定用
(9)の組合せ;ABCB3測定用
(10)の組合せ;ABCB4測定用
(11)の組合せ;ABCB6測定用
(12)の組合せ;ABCB7測定用
(13)の組合せ;ABCB8測定用
(14)の組合せ;ABCB9測定用
(15)の組合せ;ABCB11測定用
(16)の組合せ;ABCC1測定用
(17)の組合せ;ABCC2測定用
(18)の組合せ;ABCC3測定用
(19)の組合せ;ABCC4測定用
(20)の組合せ;ABCC5測定用
(21)の組合せ;ABCC6測定用
(22)の組合せ;ABCC7測定用
(23)の組合せ;ABCC8測定用
(24)の組合せ;ABCC9測定用
(25)の組合せ;ABCD1測定用
(26)の組合せ;ABCD2測定用
(27)の組合せ;ABCD3測定用
(28)の組合せ;ABCD4測定用
(29)の組合せ;ABCE1測定用
(30)の組合せ;ABCF1測定用
(31)の組合せ;ABCF2測定用
(32)の組合せ;ABCG1測定用
(33)の組合せ;ABCG2測定用。
【0024】
本発明は、更にヒトABCトランスポーター遺伝子を含む検体について、前記いずれかに記載の本発明測定キットを用いてポリメラーゼ連鎖反応(PCR, RT-PCRを含む)を行い、用いたプローブの加水分解の有無を測定するヒトABCトランスポーターの測定方法、特に上記加水分解の有無が、励起光照射による蛍光の発色の有無によりなされる上記測定方法を提供する。
【0025】
該測定方法は、より好ましくは、フォーワードプライマー及びリバースプライマーのプライマー対、並びにレポーター色素とクエンチャー色素とを有し且つ上記両プライマーに挟まれた領域内で鋳型核酸とハイブリダイズするプローブを用いて、5'-3'エキソヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼによりポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行う、リアルタイム検出法によって実施される。
【0026】
本発明に係わるリアルタイム検出法は、同一PCR乃至RT-PCR反応条件下にリアルタイムで簡便且つ迅速に、各種ABCトランスポーターを分別定量できるものであり、その確立は、臨床分野、医薬品分野において非常に有益である。
【0027】
即ち、該方法によれば、医薬品開発における動態試験において重要な位置を占める薬物輸送に関与するABCトランスポーターのヒト試料中でのmRNAの発現を容易に定量することができ、これによって、医薬品などの化学物質に曝露された場合のABCトランスポーターの変化を知ることができる。
【0028】
また、該方法は、迅速且つ多種の試料を同時に処理でき、また僅かな組織片から抽出した全RNAを試料とすることもできるため、例えば、手術で摘出した組織やバイオプシーにより摘出した組織中のABCトランスポーターのmRNA発現を検出、定量する方法として好適である。
【0029】
更に、ある種のABCトランスポーターにおいては、肝臓、腎臓などでの該トランスポーターの発現量の変化が、血液中(血液に含まれる核を有する細胞)に存在する同トランスポーター量の変化と相関する可能性が考えられる。しかるに、この血液中のトランスポーター量はごく僅かであり、その測定には多量の血液が必要となる。本発明に係わる特定のプライマー対とプローブとを用る測定法によれば、上記血液をサンプルとする場合も、少ないサンプル量で、既存の測定機器を用いて、該血液中のABCトランスポーター量を充分に測定することができる。
【0030】
また、ある種のABCトランスポーターにおいては、肝臓、腎臓などでの該トランスポーターの発現量の変化が、唾液などの分泌液中に含まれる核を有する細胞における同発現量の変化と相関する可能性が考えられる。この場合も、唾液などの分泌液中の発現量は微量であり、その測定には多量の分泌液を必要とする。しかるに、本発明では、かかる分泌液をサンプルとしても、少ないサンプル量で充分な測定が可能である利点がある。
【0031】
以下、本発明方法に利用するプローブ及びプライマー対につき詳述する。
【0032】
各プローブ及びプライマーは、上述した通り、ABCトランスポーター遺伝子の特定領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドから選択される。
【0033】
ここで「ハイブリダイズする」とは、後述するPCR(RT-PCR)の条件でハイブリダイズすることをいう。
【0034】
本発明に係わるプローブ及びプライマーに共通する要件としては、増幅生成物が約50-400塩基対の長さであること、プライマーとプローブができる限り近接していること、配列に含まれるG(グアニン)及びC(シトシン)の割合がなるべく50%前後であること、G(グアニン)が4つ以上連続していないことなどを挙げることができる。また、その他の要件としては、プローブではTm値が70℃前後であること、プライマーではTm値が60℃前後であることを挙げることができる。
【0035】
ABCトランスポーターのmRNA配列は公知であり、それぞれジーンバンク(BenBank)に以下の登録番号で登録されている。
(1)ABCA1遺伝子;NM#005502
(2)ABCA2遺伝子;U18236
(3)ABCA3遺伝子;NM#001089
(4)ABCA4遺伝子;NM#000350
(5)ABCA7遺伝子;AF250238
(6)ABCA8遺伝子;NM#007168
(7)ABCB1遺伝子;NM#000927
(8)ABCB2遺伝子;NM#000593
(9)ABCB3遺伝子;NM#000544
(10)ABCB4遺伝子;NM#000443
(11)ABCB6遺伝子;AJ289233
(12)ABCB7遺伝子;NM#004299
(13)ABCB8遺伝子;NM#007188
(14)ABCB9遺伝子;AF216833
(15)ABCB11遺伝子;NM#003742
(16)ABCC1遺伝子;NM#004996
(17)ABCC2遺伝子;NM#000392
(18)ABCC3遺伝子;NM#003786
(19)ABCC4遺伝子;NM#005845
(20)ABCC5遺伝子;NM#005688
(21)ABCC6遺伝子;NM#001171
(22)ABCC7遺伝子;NM#000492
(23)ABCC8遺伝子;NM#000352
(24)ABCC9遺伝子;NM#005691
(25)ABCD1遺伝子;NM#000033
(26)ABCD2遺伝子;AJ000327
(27)ABCD3遺伝子;NM#002858
(28)ABCD4遺伝子;NM#005050
(29)ABCE1遺伝子;NM#002940
(30)ABCF1遺伝子;AF027302
(31)ABCF2遺伝子;NM#005692
(32)ABCG1遺伝子;NM#004915
(33)ABCG2遺伝子;NM#004827。
【0036】
本明細書において、各ABCトランスポーターの特定領域の表示は、いずれも上記各登録番号で登録された遺伝子の配列に従うものとする。
【0037】
本発明に係わる各プライマー及びプローブ用のオリゴヌクレオチドのヌクレオチド数は、少なくとも15個、通常15-50個、好ましくは約20-40個の範囲にあるのがよい。これらプライマー及びプローブのヌクレオチド数が上記よりあまりに多くなりすぎると、1本鎖DNAにハイブリダイズしにくくなり、逆にあまりに小さすぎると、ハイブリダイゼーションの特異性が低下する。
【0038】
プライマー及びプローブの特定のヌクレオチド配列の好ましい具体的例は、前述したとおりであり、各遺伝子の分子種に応じて、それぞれ配列番号1-47(プローブの場合)並びに配列番号48-141(プライマーの場合)に示される。
【0039】
尚、例えば20ヌクレオチドからなるプライマー又はプローブは、鋳型鎖との間に少数のミスマッチが存在してもハイブリダイズし得、PCRのプライマーとして又は検出用プローブとして、機能し得ることが知られている。従って、本発明におけるプライマー及びプローブも、上記特定の具体的ヌクレオチド配列を有するものに限定されず、該配列をその一部として含むものであることができる。その例としては、上記具体的配列中の例えば2個以下、特に1個のヌクレオチドの置換、欠失及び/又は付加による修飾のなされた配列を挙げることができる。
【0040】
本発明プローブ及びプライマーとしての各オリゴヌクレオチドは、常法に従い、自動合成機、例えばDNAシンセサイザー(パーキンエルマー社)などを用いて容易に合成することができる。得られるオリゴヌクレオチドは、更に必要に応じて、市販の精製用カートリッジなどを用いて精製することができる。
【0041】
本発明のリアルタイム検出用プローブは、その一端、例えば5'-末端にレポーター色素を結合しており、他端、例えば3'-末端にクエンチャー色素を結合している。レポーター色素は、例えば励起光の照射によって蛍光を発する物質であり、クエンチャーは、該レポーター色素に距離的に接近して存在する場合にレポーター色素に作用してその蛍光の発生を消去する作用を有するものである。該レポーター色素の例としては、例えば6-カルボキシ-フルオレッセイン(FAM)、テトラクロロ-6-カルボキシフルオレッセイン(TET)、2,7-ジメトキシ-4,5-ジクロロ-6-カルボキシフルオレッセイン(IOE)、ヘキソクロロ-6-カルボキシフルオレッセイン(HEX)などが挙げられる。クエンチャー色素の例としては、例えば6-カルボキシ-テトラメチル-ローダミン(TAMRA)などが挙げられる。
【0042】
本発明プローブは、前記特定配列のプローブ用オリゴヌクレオチドにレポーター色素及びクエンチャー色素を結合させることにより調製できる。例えば、プローブの5'側は、通常数個のメチレン鎖をリンカーとし、末端のリン酸基にFAM分子をリン酸エステルの形で結合させることができる。また、3'側には、下に示す構造単位を介してアミド結合によりTAMRA分子を結合させ得る。
【0043】
【化1】
Figure 0004288444
【0044】
以下、本発明プライマー対及びプローブを利用したPCR検出法及びリアルタイム検出法につき詳述する。
【0045】
本発明方法は、前述した本発明プライマー対及びプローブを利用することを必須とする。他の操作、条件などは公知のPCR法(例えば、Science, 230, 1350 (1985)参照)、RT-PCR(Genome Res., 6(10), 986 (1996)参照)など、特にリアルタイム検出法(例えばTaqMan PCR, ABI PRISMTM 7700 SEQUENCE DETECTION SYSTEM, Applied Biosystems, Ver1, June 1996参照)に従うことができる。
【0046】
本発明方法は、特に本発明が対象とするABCトランスポーターの発現量の測定方法として、該トランスポーターのmRNAを測定する場合に有用である。この場合、特定のABCトランスポーターを発現している生体組織を採取し、常法に従って全RNAを抽出し、次にそれに対して相補性のcDNAを常法に従って合成した後、本発明プライマー対とプローブとを用いて、PCRを行えばよい。また、常法に従って全RNAを抽出後、本発明プライマー対とプローブとを用いて、直接RT-PCRを行うこともできる。
【0047】
PCR反応、RT-PCR反応は、基本的には公知の方法に従うことができる。それらの反応条件も公知の方法に準じて適宜決定することができ、特に異なるものではない。具体的には、後記実施例に示す条件を好ましく採用できる。
【0048】
検出も、基本的には常法に従って、例えば、アルゴンレーザ光をPCR反応液に照射し、放射される蛍光をCCDカメラを用いて検出することにより行うことができる。
【0049】
本発明方法の実施によって、所期の薬物、環境ホルモン、生体内物質などの輸送に関与するABCトランスポーターを容易且つ迅速に、しかもその分子種毎に区別して、測定、検出することができる。
【0050】
本発明は、更に上記方法の実施のためのキットをも提供する。このキットは上記プライマー対及びプローブを含んでなる。本発明キットには、対照として使用することのできる既知の核酸や、該核酸を測定するためのプライマー対及びプローブを更に含んでいてもよい。
【0051】
本発明方法によれば、ABCトランスポーター遺伝子を、その分子種毎に分別して、迅速且つ精度よく、測定(定量)、検出できる。かくして、新薬の他剤との相互作用や配合禁忌などに関連する基礎データーを効率よく得ることができる。
【0052】
【実施例】
以下、本発明を更に詳しく説明するため試験例及び実施例を挙げる。
【0053】
【試験例1】
リアルタイム検出法による検量線の作成
(1)試験方法
本試験で採用したリアルタイムワンステップRT-PCR法は、96ウエルを用いて、最大96の異なった反応を同時に実施して、一度に最大96の検体を測定できるものである。また、1チューブ内でRT反応とPCR反応とを行うことができる。
【0054】
本定量の原理は、隣接した2種類の蛍光色素を用いて、一方の色素(リポーター色素)の蛍光波長と他方の色素(クエンチャー色素)の励起光波長との間で、波長領域が重なる場合に生じるFRETの現象を利用している。より詳しくは、この原理は次の通り説明できる。即ち、FRETを生じる2種の蛍光色素を両末端に結合させたプローブ(TaqMan probe)は、PCRで増幅した特定のABCトランスポーターに由来するcDNAにハイブリダイゼーションし、この状態でPCRの伸長反応が始まる。この反応系に、Taq DNAポリメラーゼを存在させると、該ポリメラーゼの有する5'-3'エンドヌクレアーゼ活性によって、Taq Manプローブが加水分解されて、これに結合していたリポーター色素が脱離する。該色素の脱離によれば、クエンチャー色素との間の物理的距離が生じ、FRETによって抑制されていたリポーター色素の蛍光強度が増加する。この蛍光強度の増加は、PCRの増幅産物の増加量に比例する。従って、該蛍光強度の増加をPCR反応毎に測定すれば、所望の定量が可能となる。
【0055】
本試験では、プローブの5'末端側にリポーター色素としてFAMを、3'末端側にクエンチャー色素としてTAMRAを結合させたTaq Manプローブを使用した。これら各色素の結合及びこれによるTaq Manプローブの作成は、文献記載の方法(Genome Res., 6(10), 986 (1996))に従った。
【0056】
また、各プライマー及びプローブとしてのオリゴヌクレオチドは、自動シンセサイザーとしてABI社製のDNA/RNA合成機を利用して、基質(dNTP)及び規定の試薬を用いて合成した。
【0057】
検体RNAとしては、成人の脳、成人の腎臓、成人の肺、成人の小腸、胎児の肝臓及び成人の肝臓プールよりそれぞれ精製された全RNAを用いた。尚、これらの全RNAはいずれもクローンテック社(Clontech Laboratories, Inc.)より購入した。
【0058】
成人の脳、成人の腎臓、成人の肺、成人の小腸、胎児の肝臓及び成人の肝臓プールより精製された全RNAは、RNaseフリーの水で希釈し、20μg/mLに調整した。その後、これら6種類を等量ずつ混合し、検量線作成用とした。以後は、50μg/mLのイーストtRNA(Yeast tRNA, GIBCO社製)を用いて、5倍公比で希釈した。測定には5μLを使用した。
【0059】
RT-PCR反応は、300nMフォーワードプライマー、900nMリバースプライマー及び200nM Taq Manプローブを含むキット(Taq Man One-Step RT-PCR Master Mix Reagents Kit, PE Applied Biosystems)を用いて、50μL/チューブの系で、配列検出システム(ABI PRISMTM7700 Sequence Detection System, PE Applied Biosystems)を用いて行った。
【0060】
温度条件は、48℃で30分間、95℃で10分間で保温した後、95℃で15秒間、60℃で1分間のサイクルを50回行い、各サイクルごとに蛍光強度を測定した。
【0061】
下記表3及び表4に示す各ABCトランスポーターに対して各配列番号に示される配列のプライマー対及びプローブを用いて行った上記試験の結果(検量線)を表5及び表6に示す。
【0062】
【表3】
Figure 0004288444
【0063】
【表4】
Figure 0004288444
【0064】
【表5】
Figure 0004288444
【0065】
【表6】
Figure 0004288444
【0066】
上記表5及び表6に示す結果より、100000pg全RNA/50μL反応液量から5倍公比で希釈された検量線を作成したところ、ABCA1については、1.28pg全RNA/50μL反応液量まで定量性を有しており、他のABCトランスポーターについても6.4pgから20000pg全RNAを定量下限とした検量線の相関係数(r)は0.99以上であった。
【0067】
【配列表】
Figure 0004288444
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Claims (6)

  1. リアルタイムRT−PCR法に用いられる、下記(1)〜(33)のいずれかに示されるフォワードプライマー、プローブ及びリバースプライマーの組合せを含む、ヒトABCトランスポーターの測定キット
    (1)フォワードプライマー;ABCA1遺伝子の1169-1190領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1202-1224領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1263-1241領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、或いは
    フォワードプライマー;ABCA1遺伝子の2799-2819領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の2832-2855領域に特異的にハイブリダイズする塩基数24のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の2979-2959領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、
    (2)フォワードプライマー;ABCA2遺伝子の77-95領域に特異的にハイブリダイズする塩基数19のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の116-141領域に特異的にハイブリダイズする塩基数26のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の238-218領域(ジーンバンク(GenBank)の登録番号U18236での位置)に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、
    (3)フォワードプライマー;ABCA3遺伝子の3120-3140領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の3203-3230領域に特異的にハイブリダイズする塩基数28のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の3279-3259領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、
    (4)フォワードプライマー;ABCA4遺伝子の4077-4099領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド及びリバースプライマー;同遺伝子の4201-4181領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の4133-4159領域に特異的にハイブリダイズする塩基数27のオリゴヌクレオチド、或いは
    フォワードプライマー;ABCA4遺伝子の1652-1674領域にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1689-1717領域に特異的にハイブリダイズする塩基数29のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1850-1829領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、
    (5)フォワードプライマー;ABCA7遺伝子の38-59領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の153-178領域に特異的にハイブリダイズする塩基数26のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の231-209領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、或いは
    フォワードプライマー;ABCA7遺伝子の1285-1303領域に特異的にハイブリダイズする塩基数19のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1393-1418領域に特異的にハイブリダイズする塩基数26のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1442-1420領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド
    (6)フォワードプライマー;ABCA8遺伝子の1085-1106領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1163-1186領域に特異的にハイブリダイズする塩基数24のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1252-1231領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、或いは
    フォワードプライマー;ABCA8遺伝子の838-857領域に特異的にハイブリダイズする塩基数20のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の976-1001領域に特異的にハイブリダイズする塩基数26のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1032-1012領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、
    (7)フォワードプライマー;ABCB1遺伝子の3389-3409領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の3453-3481領域に特異的にハイブリダイズする塩基数29のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の3561-3542領域に特異的にハイブリダイズする塩基数20のオリゴヌクレオチド、或いは
    フォワードプライマー;ABCB1遺伝子の323-344領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の411-437領域に特異的にハイブリダイズする塩基数27のオリゴヌクレオチド及びリバースプライマー;同遺伝子の506-486領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド
    (8)フォワードプライマー;ABCB2遺伝子の286-304領域に特異的にハイブリダイズする塩基数19のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の330-355領域に特異的にハイブリダイズする塩基数26のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の431-412領域に特異的にハイブリダイズする塩基数20のオリゴヌクレオチド、或いは
    フォワードプライマー;ABCB2遺伝子の628-649領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の653-680領域に特異的にハイブリダイズする塩基数28のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の752-731領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド
    (9)フォワードプライマー;ABCB3遺伝子の518-539領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の543-567領域に特異的にハイブリダイズする塩基数25のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の670-649領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド
    (10)フォワードプライマー;ABCB4遺伝子の3324-3340領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の3359-3386領域に特異的にハイブリダイズする塩基数28のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の3520-3498領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、或いは
    フォワードプライマー;ABCB4遺伝子の2357-2377領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の2387-2416領域に特異的にハイブリダイズする塩基数30のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の2453-2431領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、或いはフォワードプライマー;ABCB4遺伝子の1412-1432領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1476-1500領域に特異的にハイブリダイズする塩基数25のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1546-1525領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、或いは
    フォワードプライマー;ABCB4遺伝子の2174-2192領域に特異的にハイブリダイズする塩基数19のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の2197-2226領域に特異的にハイブリダイズする塩基数30のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の2325-2305領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、或いはフォワードプライマー;ABCB4遺伝子の375-395領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の523-548領域に特異的にハイブリダイズする塩基数26のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の575-554領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、
    (11)フォワードプライマー;ABCB6遺伝子の1245-1266領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1269-1296領域に特異的にハイブリダイズする塩基数28のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1408-1386領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド
    (12)フォワードプライマー;ABCB7遺伝子の1558-1579領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1610-1636領域に特異的にハイブリダイズする塩基数27のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1757-1736領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、或いは
    フォワードプライマー;ABCB7遺伝子の531-552領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の559-586領域に特異的にハイブリダイズする塩基数28のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の716-696領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、
    (13)フォワードプライマー;ABCB8遺伝子の429-449領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の511-540領域に特異的にハイブリダイズする塩基数30のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の565-543領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、
    (14)フォワードプライマー;ABCB9遺伝子の1128-1149領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1152-1181領域に特異的にハイブリダイズする塩基数30のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1211-1190領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、
    (15)フォワードプライマー;ABCB11遺伝子の1581-1602領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1611-1639領域に特異的にハイブリダイズする塩基数29のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1712-1691領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、或いは
    フォワードプライマー;ABCB11遺伝子の974-996領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の999-1029領域に特異的にハイブリダイズする塩基数31のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1053-1033領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド
    (16)フォワードプライマー;ABCC1遺伝子の546-567領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の576-601領域に特異的にハイブリダイズする塩基数26のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の682-662領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、
    (17)フォワードプライマー;ABCC2遺伝子の1176-1197領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1216-1243領域に特異的にハイブリダイズする塩基数28のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1306-1286領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、
    (18)フォワードプライマー;ABCC3遺伝子の1731-1753領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1788-1815領域に特異的にハイブリダイズする塩基数28のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1837-1817領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、
    (19)フォワードプライマー;ABCC4遺伝子の499-520領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の525-554領域に特異的にハイブリダイズする塩基数30のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の587-565領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド
    (20)フォワードプライマー;ABCC5遺伝子の3134-3155領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の3180-3205領域に特異的にハイブリダイズする塩基数26のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の3256-3236領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、
    (21)フォワードプライマー;ABCC6遺伝子の224-244領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の303-334領域に特異的にハイブリダイズする塩基数33のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の419-397領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、
    (22)フォワードプライマー;ABCC7遺伝子の494-514領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の575-602領域に特異的にハイブリダイズする塩基数28のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の647-627領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド
    (23)フォワードプライマー;ABCC8遺伝子の1750-1771領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1780-1805領域に特異的にハイブリダイズする塩基数26のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1837-1817領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、
    (24)フォワードプライマー;ABCC9遺伝子の1770-1790領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1835-1862領域に特異的にハイブリダイズする塩基数28のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1893-1872領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、
    (25)フォワードプライマー;ABCD1遺伝子の1057-1078領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1091-1115領域に特異的にハイブリダイズする塩基数25のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1159-1139領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、
    (26)フォワードプライマー;ABCD2遺伝子の1811-1833領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1884-1913領域に特異的にハイブリダイズする塩基数30のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1959-1938領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、
    (27)フォワードプライマー;ABCD3遺伝子の1354-1375領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1411-1436領域に特異的にハイブリダイズする塩基数26のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1460-1439領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、
    (28)フォワードプライマー;ABCD4遺伝子の146-167領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の169-196領域に特異的にハイブリダイズする塩基数28のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の319-299領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、
    (29)フォワードプライマー;ABCE1遺伝子の1488-1508領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1564-1590領域に特異的にハイブリダイズする塩基数27のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1646-1625領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、或いは
    フォワードプライマー;ABCE1遺伝子の248-269領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の290-315領域に特異的にハイブリダイズする塩基数26のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の416-394領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、
    (30)フォワードプライマー;ABCF1遺伝子の729-749領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の757-780領域に特異的にハイブリダイズする塩基数24のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の862-841領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、或いは
    フォワードプライマー;ABCF1遺伝子の916-936領域に特異的にハイブリダイズする塩基数21のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の944-969領域に特異的にハイブリダイズする塩基数26のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1008-986領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、
    (31)フォワードプライマー;ABCF2遺伝子の18-39領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の43-72領域に特異的にハイブリダイズする塩基数30のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の112-90領域に特異的にハイブリダイズする塩基数23のオリゴヌクレオチド、
    (32)フォワードプライマー;ABCG1遺伝子の1478-1499領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の1505-1532領域に特異的にハイブリダイズする塩基数28のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の1555-1534領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、
    (33)フォワードプライマー;ABCG2遺伝子の395-416領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド、プローブ;同遺伝子の425-448領域に特異的にハイブリダイズする塩基数24のオリゴヌクレオチド、及びリバースプライマー;同遺伝子の563-542領域に特異的にハイブリダイズする塩基数22のオリゴヌクレオチド
    (但し、上記オリゴヌクレオチドは、48℃で30分間、95℃で10分間保温後、1サイクル95℃で15秒間、60℃で1分間の条件でRT−PCRした時に、上記ハイブリダイズするものである。)。
  2. 下記の各配列番号で示される配列からなるオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマー、プローブ及びリバースプライマーの、(1)〜(33)のいずれかの組合せから選ばれる、請求項1に記載の測定キット。
    (1)フォワードプライマー;配列番号48、プローブ;配列番号1、及びリバースプライマー;配列番号49、或いはフォワードプライマー;配列番号50、プローブ;配列番号2、及びリバースプライマー;配列番号51、
    (2)フォワードプライマー;配列番号52、プローブ;配列番号3、及びリバースプライマー;配列番号53、
    (3)フォワードプライマー;配列番号54、プローブ;配列番号4、及びリバースプライマー;配列番号55、
    (4)フォワードプライマー;配列番号56、プローブ;配列番号5、及びリバースプライマー;配列番号57、或いはフォワードプライマー;配列番号58、プローブ;配列番号6、及びリバースプライマー;配列番号59、
    (5)フォワードプライマー;配列番号60、プローブ;配列番号7、及びリバースプライマー;配列番号61、或いはフォワードプライマー;配列番号62、プローブ;配列番号8、及びリバースプライマー;配列番号63、
    (6)フォワードプライマー;配列番号64、プローブ;配列番号9、及びリバースプライマー;配列番号65、或いはフォワードプライマー;配列番号66、プローブ;配列番号10、及びリバースプライマー;配列番号67、
    (7)フォワードプライマー;配列番号68、プローブ;配列番号11、及びリバースプライマー;配列番号69、或いはフォワードプライマー;配列番号70、プローブ;配列番号12、及びリバースプライマー;配列番号71、
    (8)フォワードプライマー;配列番号72、プローブ;配列番号13、及びリバースプライマー;配列番号73、或いはフォワードプライマー;配列番号74、プローブ;配列番号14、及びリバースプライマー;配列番号75、
    (9)フォワードプライマー;配列番号76、プローブ;配列番号15、及びリバースプライマー;配列番号77、
    (10)フォワードプライマー;配列番号78、プローブ;配列番号16、及びリバースプライマー;配列番号79、或いはフォワードプライマー;配列番号80、プローブ;配列番号17、及びリバースプライマー;配列番号81、或いはフォワードプライマー;配列番号82、プローブ;配列番号18、及びリバースプライマー;配列番号83、或いはフォワードプライマー;配列番号84、プローブ;配列番号19、及びリバースプライマー;配列番号85、或いはフォワードプライマー;配列番号86、プローブ;配列番号20、及びリバースプライマー;配列番号87、
    (11)フォワードプライマー;配列番号88、プローブ;配列番号21、及びリバースプライマー;配列番号89、
    (12)フォワードプライマー;配列番号90、プローブ;配列番号22、及びリバースプライマー;配列番号91、或いはフォワードプライマー;配列番号92、プローブ;配列番号23、及びリバースプライマー;配列番号93、
    (13)フォワードプライマー;配列番号94、プローブ;配列番号24、及びリバースプライマー;配列番号95、
    (14)フォワードプライマー;配列番号96、プローブ;配列番号25、及びリバースプライマー;配列番号97、
    (15)フォワードプライマー;配列番号98、プローブ;配列番号26、及びリバースプライマー;配列番号99、或いはフォワードプライマー;配列番号100、プローブ;配列番号27、及びリバースプライマー;配列番号101、
    (16)フォワードプライマー;配列番号102、プローブ;配列番号28、及びリバースプライマー;配列番号103、
    (17)フォワードプライマー;配列番号104、プローブ;配列番号29、及びリバースプライマー;配列番号105、
    (18)フォワードプライマー;配列番号106、プローブ;配列番号30、及びリバースプライマー;配列番号107、
    (19)フォワードプライマー;配列番号108、プローブ;配列番号31、及びリバースプライマー;配列番号109、
    (20)フォワードプライマー;配列番号110、プローブ;配列番号32及びリバースプライマー;配列番号111、
    (21)フォワードプライマー;配列番号112、プローブ;配列番号33及びリバースプライマー;配列番号113、
    (22)フォワードプライマー;配列番号114、プローブ;配列番号34及びリバースプライマー;配列番号115、
    (23)フォワードプライマー;配列番号116、プローブ;配列番号35及びリバースプライマー;配列番号117、
    (24)フォワードプライマー;配列番号118、プローブ;配列番号36及びリバースプライマー;配列番号119、
    (25)フォワードプライマー;配列番号120、プローブ;配列番号37及びリバースプライマー;配列番号121、
    (26)フォワードプライマー;配列番号122、プローブ;配列番号38及びリバースプライマー;配列番号123、
    (27)フォワードプライマー;配列番号124、プローブ;配列番号39及びリバースプライマー;配列番号125、
    (28)フォワードプライマー;配列番号126、プローブ;配列番号40及びリバースプライマー;配列番号127、
    (29)フォワードプライマー;配列番号128、プローブ;配列番号41及びリバースプライマー;配列番号129或いはフォワードプライマー;配列番号130、プローブ;配列番号42及びリバースプライマー;配列番号131、
    (30)フォワードプライマー;配列番号132、プローブ;配列番号43、及びリバースプライマー;配列番号133、或いはフォワードプライマー;配列番号134、プローブ;配列番号44、及びリバースプライマー;配列番号135、
    (31)フォワードプライマー;配列番号136、プローブ;配列番号45、及びリバースプライマー;配列番号137、
    (32)フォワードプライマー;配列番号138、プローブ;配列番号46、及びリバースプライマー;配列番号139、
    (33)フォワードプライマー;配列番号140、プローブ;配列番号47、及びリバースプライマー;配列番号141。
  3. プローブが、更にリポーター色素とクエンチャー色素とを結合させたものである請求項1または2に記載の測定キット。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の測定キットであって、
    (1)の組合せがABCA1の測定用で、(2)の組合せがABCA2の測定用で、(3)の組合せがABCA3の測定用で、(4)の組合せがABCA4の測定用で、(5)の組合せがABCA7の測定用で、(6)の組合せがABCA8の測定用で、(7)の組合せがABCB1の測定用で、(8)の組合せがABCB2の測定用で、(9)の組合せがABCB3の測定用で、(10)の組合せがABCB4の測定用で、(11)の組合せがABCB6の測定用で、(12)の組合せがABCB7の測定用で、(13)の組合せがABCB8の測定用で、(14)の組合せがABCB9の測定用で、(15)の組合せがABCB11の測定用で、(16)の組合せがABCC1の測定用で、(17)の組合せがABCC2の測定用で、(18)の組合せがABCC3の測定用で、(19)の組合せがABCC4の測定用で、(20)の組合せがABCC5の測定用で、(21)の組合せがABCC6の測定用で、(22)の組合せがABCC7の測定用で、(23)の組合せがABCC8の測定用で、(24)の組合せがABCC9の測定用で、(25)の組合せがABCD1の測定用で、(26)の組合せがABCD2の測定用で、(27)の組合せがABCD3の測定用で、(28)の組合せがABCD4の測定用で、(29)の組合せがABCE1の測定用で、(30)の組合せがABCF1の測定用で、(31)の組合せがABCF2の測定用で、(32)の組合せがABCG1の測定用で、(33)の組合せがABCG2の測定用である測定キット。
  5. ヒトABCトランスポーターのmRNAを含む検体について、請求項1−4のいずれかに記載の測定キットを用いてリアルタイムRT−PCR反応を行い、用いたプローブの加水分解の有無を測定することを特徴とするヒトABCトランスポーターの測定方法。
  6. 加水分解の有無が、励起光照射による蛍光の発色の有無によりなされる請求項に記載の測定方法。
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