JP4287021B2 - フォイル式流体軸受 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はラジアル型の動圧流体軸受に関し、特に回転するジャーナルの外周を環状の空隙を存して囲む静止保持部材と、前記空隙に配置されてジャーナルを支持するフォイルアセンブリとを備えたフォイル式流体軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかるフォイル式流体軸受として、特開昭58−99514号公報、特開昭55−166524号公報、米国特許第4296976号明細書、米国特許第4277113号明細書に記載されたものが公知である。
【0003】
前記特開昭58−99514号公報には、回転するジャーナルと筒状の静止保持部材との間の空隙に配置されてジャーナルを支持するフォイルアセンブリが、半径方向内側に配置された円筒状の第1フォイル要素と、半径方向中間に配置された円筒状の第2フォイル要素と、半径方向外側に配置された波板状のバンプフォイルとから構成されたものが記載されている。
【0004】
また前記特開昭55−166524号公報には、フォイルアセンブリが半径方向内側に配置された円筒状のフォイルと、半径方向外側に配置されて円周方向に複数に分割された波板状のばねパッドとから構成されたものが記載されている。
【0005】
また前記米国特許第4296976号明細書には、フォイルアセンブリが半径方向内側に配置された円筒状のベアリングシートと、その半径方向外側に配置された波板状のミッドフォイルと、その半径方向外側に配置された円筒状のミッドプレーンシートと、その半径方向外側に配置された波板状のボトムフォイルとから構成されており、前記ミッドフォイルの円弧状の湾曲部が半径方向外側に向けて配置されたものが記載されている。
【0006】
また前記米国特許第4277113号明細書には、フォイルアセンブリが半径方向内側に配置された円筒状のベアリングシートと、その半径方向外側に配置された波板状のバンプフォイルとから構成されており、静止保持部材に対して摺動するバンプフォイルの半径方向内側に銅コーティングを施して摩擦係数を増加させたものが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示すように、かかるフォイル式流体軸受では、そのジャーナルの回転数が所定の領域に達すると同期振動不安定現象が発生し、またジャーナルの回転数が更に高い領域に達すると振れ回り不安定現象が発生することが知られている。
【0008】
同期振動はジャーナルに支持されて回転する回転部分の動的不釣合に起因するもので、前記回転部分の質量とフォイル式流体軸受の支持剛性とによって決まる同期回転数を持ち、この同期振動の振幅を小さく抑えるにはフォイル式流体軸受の支持剛性(ジャーナルの変位に対抗してフォイルアセンブリが発生する摩擦減衰力)を高めることが必要である。しかしながら、フォイルアセンブリが発生する摩擦減衰力を無闇に高めると、低速回転数領域で振幅が小さい振動が発生したときにフォイルアセンブリの各構成要素が相互に摺動し難くなり、前記低速回転数領域での振動を抑制する摩擦減衰力を発生させることが困難になる。
【0009】
また振れ回り不安定は、静止保持部材に対するジャーナルの偏心方向と、前記偏心に基づいてジャーナルに作用する空気力の方向とが90°ずれているため、ジャーナルが静止保持部材の中心回りに振れ回りし、その際の遠心力でジャーナルの中心の軌跡が螺旋状に発散するものであり、この不安定現象によりフォイル式流体軸受の上限回転数が規制されてしまう。従って、フォイル式流体軸受の上限回転数を高めるには、前記振れ回り不安定現象の発生を抑制することが必要である。
【0010】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、広い回転数領域においてフォイル式流体軸受の振動現象を効果的に抑制することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、回転するジャーナルの外周を環状の空隙を存して囲む静止保持部材と、前記空隙に配置されてジャーナルを支持するフォイルアセンブリとを備えてなり、前記フォイルアセンブリは、軸方向に形成されたスリットに臨む一端部が重力の方向に対して静止保持部材の上半部で該静止保持部材に固定され、前記一端部から他端部に向けて円周方向の一方向に円筒状に巻かれ、ジャーナルの外周面を流体膜層を介して支持するトップフォイルと、軸方向に形成されたスリットに臨む一端部が重力の方向に対して静止保持部材の上半部で該静止保持部材に固定され、前記一端部から他端部に向けて円周方向の他方向に円筒状に巻かれ、その内周面がトップフォイルの外周面に摺動自在に摩擦接触することにより、ジャーナルの半径方向外側への移動に対抗する摩擦減衰力を発生するミッドフォイルと、ミッドフォイルおよび静止保持部材間に配置され、円周方向に分割された複数のバンプフォイルとから構成され、前記各々のバンプフォイルは、半径方向に弾性変形して円周方向に伸縮し得るように波板状に形成されて一端部が静止保持部材に固定され、半径方向外側の第1接触部が静止保持部材の内周面に摺動自在に摩擦接触し、半径方向内側の第2接触部がミッドフォイルの外周面に摺動自在に摩擦接触することにより、ジャーナルの半径方向外側への移動に対抗する摩擦減衰力を発生し、かつ重力の方向に対して静止保持部材の下半部に位置する下部バンプフォイルの摩擦減衰力の総和は、上半部に位置する上部バンプフォイルの摩擦減衰力の総和よりも大きくなるように設定されているフォイル式流体軸受であって、前記フォイルアセンブリの下半部の剛性を上半部の剛性よりも高くするために、前記上部バンプフォイルが、半径方向外側に向けて先端が突出する部分円筒部の基端間を平坦部を介して連続させた波板状に各々構成されていて各部分円筒部の先端が前記第1接触部とされると共に各平坦部が前記第2接触部とされ、且つ前記下部バンプフォイルが、半径方向内側に向けて先端が突出する部分円筒部の基端間を平坦部を介して連続させた波板状に各々構成されていて各平坦部が前記第1接触部とされ且つ各部分円筒部の先端が前記第2接触部とされることを特徴とするフォイル式流体軸受が提案される。
【0012】
上記構成によれば、静止保持部材の内周面およびミッドフォイル間に配置されたバンプフォイルが円周方向に複数に分割されているので、ジャーナルが微小変位しただけで何れかのバンプフォイルが変形して摩擦減衰力を発揮し、低速回転数領域におけるジャーナルの微小振幅の振動を効果的に抑制することができる。またミッドフォイルおよびトップフォイルが相互に逆方向に巻かれているので、ジャーナルが同期振動不安定現象により大きな振幅で振動したときに、前記両フォイルが相互に逆方向に摺動して大きな摩擦減衰力を発揮し、前記同期振動不安定現象を効果的に抑制することができる。また重力の方向に対して静止保持部材の下半部に位置する下部バンプフォイルの摩擦減衰力の総和が、上半部に位置する上部バンプフォイルの摩擦減衰力の総和よりも大きくなるように設定されているので、フォイルアセンブリの剛性中心を静止保持部材の中心に対して上方に変位させ、高速回転数領域で発生する振れ回り不安定現象を効果的に抑制することができる。
【0013】
更に、上部バンプフォイルが、半径方向外側に向けて先端が突出する部分円筒部の基端間を平坦部を介して連続させた波板状に各々構成されていて各部分円筒部の先端が第1接触部とされると共に各平坦部が第2接触部とされ、且つ下部バンプフォイルが、半径方向内側に向けて先端が突出する部分円筒部の基端間を平坦部を介して連続させた波板状に各々構成されていて各平坦部が第1接触部とされ且つ各部分円筒部の先端が第2接触部とされているので、フォイルアセンブリの下半部の剛性を上半部の剛性よりも高くすることができる。
【0014】
また請求項2に記載された発明によれば、回転するジャーナルの外周を環状の空隙を存して囲む静止保持部材と、前記空隙に配置されてジャーナルを支持するフォイルアセンブリとを備えてなり、前記フォイルアセンブリは、軸方向に形成されたスリットに臨む一端部が重力の方向に対して静止保持部材の上半部で該静止保持部材に固定され、前記一端部から他端部に向けて円周方向の一方向に円筒状に巻かれ、ジャーナルの外周面を流体膜層を介して支持するトップフォイルと、軸方向に形成されたスリットに臨む一端部が重力の方向に対して静止保持部材の上半部で該静止保持部材に固定され、前記一端部から他端部に向けて円周方向の他方向に円筒状に巻かれ、その内周面がトップフォイルの外周面に摺動自在に摩擦接触することにより、ジャーナルの半径方向外側への移動に対抗する摩擦減衰力を発生するミッドフォイルと、ミッドフォイルおよび静止保持部材間に配置され、円周方向に分割された複数のバンプフォイルとから構成され、前記各々のバンプフォイルは、半径方向に弾性変形して円周方向に伸縮し得るように波板状に形成されて一端部が静止保持部材に固定され、半径方向外側の第1接触部が静止保持部材の内周面に摺動自在に摩擦接触し且つ半径方向内側の第2接触部がミッドフォイルの外周面に摺動自在に摩擦接触することにより、ジャーナルの半径方向外側への移動に対抗する摩擦減衰力を発生するフォイル式流体軸受であって、重力の方向に対して静止保持部材の下半部に位置する下部バンプフォイルの摩擦減衰力の総和を、上半部に位置する上部バンプフォイルの摩擦減衰力の総和よりも大きくするために、下部バンプフォイルおよび静止保持部材の相互に接触する摺動面の少なくとも一部に摩擦係数を増加させるコーティングを施して、このコーティングにより下部バンプフォイルの第1接触部の摩擦係数を上部バンプフォイルの第1接触部の摩擦係数よりも大きくしたことを特徴とするフォイル式流体軸受が提案される。
【0015】
上記構成によれば、静止保持部材の内周面およびミッドフォイル間に配置されたバンプフォイルが円周方向に複数に分割されているので、ジャーナルが微小変位しただけで何れかのバンプフォイルが変形して摩擦減衰力を発揮し、低速回転数領域におけるジャーナルの微小振幅の振動を効果的に抑制することができる。またミッドフォイルおよびトップフォイルが相互に逆方向に巻かれているので、ジャーナルが同期振動不安定現象により大きな振幅で振動したときに、前記両フォイルが相互に逆方向に摺動して大きな摩擦減衰力を発揮し、前記同期振動不安定現象を効果的に抑制することができる。また下部バンプフォイルおよび静止保持部材の相互に接触する摺動面の少なくとも一部にコーティングを施して摩擦係数を増加させ、下部バンプフォイルの第1接触部の摩擦係数を、静止保持部材の上半部に位置する上部バンプフォイルの第1接触部の摩擦係数よりも大きくして、重力の方向に対して静止保持部材の下半部に位置する下部バンプフォイルの摩擦減衰力の総和を、上半部に位置する上部バンプフォイルの摩擦減衰力の総和よりも大きくしているので、下部バンプフォイルおよび静止保持部材間にジャーナルの半径方向の変位に応じて大きな摩擦減衰力を発生させて同期振動不安定現象を更に効果的に抑制することができ、更に、フォイルアセンブリの剛性中心を静止保持部材の中心に対して上方に変位させ、高速回転数領域で発生する振れ回り不安定現象を確実に抑制することができる。
【0016】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項の構成に加えて、前記コーティングが、前記下部バンプフォイルの第1接触部のみに銅コーティングとして施されたことを特徴とするフォイル式流体軸受が提案される。
【0017】
また請求項4に記載された発明によれば、請求項2の構成に加えて、 前記下部バンプフォイルの第1接触部が接触する静止保持部材の内周面にフリクションフォイル)が設けられ、前記コーティングが、該フリクションフォイルのみに銅コーティングとして施されたことを特徴とするフォイル式流体軸受が提案される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0019】
図1〜図5は本発明の第1実施例を示すもので、図1はフォイル式流体軸受の横断面図、図2は図1の要部拡大図、図3はバンプフォイルの作用を説明する図、図4は振れ回り不安定現象の作用を説明する図、図5はジャーナルの回転数とジャーナルの振幅との関係を示すグラフである。
【0020】
図1に示すように、円形断面のジャーナル11を回転自在に支持するフォイル式流体軸受Bは、ジャーナル11の外周を囲むように回転不能に固定された円筒状の静止保持部材12と、静止保持部材12の内周面およびジャーナル11の外周面間に形成された環状の空隙に配置されるフォイルアセンブリ13とから構成される。フォイルアセンブリ13は、半径方向内側に配置されたトップフォイル14と、その外側に配置されたミッドフォイル15と、その外側に配置された6個のバンプフォイル16U…,16L…とから構成される。トップフォイル14、ミッドフォイル15およびバンプフォイル16U…,16L…は、厚さが0.1mm程度のインコネル等の材料で構成される。尚、図において、トップフォイル14、ミッドフォイル15およびバンプフォイル16U…,16L…の厚さは誇張して表現されている。
【0021】
トップフォイル14は平坦なシートを概略円筒状に湾曲させたもので、そのスリット14aを挟む一端部は静止保持部材12の内周面の上部(重力の方向に対して)に溶接部W1において固定される。ミッドフォイル15は平坦なシートを概略円筒状に湾曲させたもので、そのスリット15aを挟む一端部は静止保持部材12の内周面に、前記溶接部W1の近傍の溶接部W2において固定される。トップフォイル14は溶接部W1において固定された一端部から他端部に向けて時計方向に巻かれており、ミッドフォイル15は溶接部W2において固定された一端部から他端部に向けて反時計方向に巻かれている。そしてトップフォイル14の外周面およびミッドフォイル15の内周面は摺動面17において摺動自在に接触している。
【0022】
6個のバンプフォイル16U…,16L…は、静止保持部材12の内周面の上半部に沿って配置された3個の上部バンプフォイル16U…と、下半部に沿って配置された3個の下部バンプフォイル16L…とからなり、それらの一端部が静止保持部材12の内周面に溶接部W3…において固定される。各々のバンプフォイル16U…,16L…は半径方向外側に向けて突出する部分円筒部が連続する波板状の部材であり、前記部分円筒部の先端に形成された第1接触部16a…は静止保持部材12の内周面に円周方向に摺動自在に接触し、また隣接する部分円筒部間に形成された略平坦な第2接触部16b…はミッドフォイル15の外周面に円周方向に摺動自在に接触する。
【0023】
静止保持部材12の中心Obを通る水平面Hよりも上側に配置された3個の上部バンプフォイル16U…のうち、左右の2個の上部バンプフォイル16U,16Uは各々2個の第1接触部16a,16aおよび各々3個の第2接触部16b…を備えているが、中央の1個の上部バンプフォイル16Uは前記左右の2個の上部バンプフォイル16U,16Uよりも円周方向の長さが短く形成されており、その結果として1個の第1接触部16aおよび2個の第2接触部16b,16bしか備えていない。それに対して、静止保持部材12の中心Obを通る水平面Hよりも下側に配置された3個の下部バンプフォイル16L…は全て同一寸法であり、各々2個の第1接触部16a,16aおよび各々3個の第2接触部16b…を備えている。また下部バンプフォイル16L…の外周面、つまり静止保持部材12の内周面に対向する面には銅コーティング18が施されている。
【0024】
尚、左側の上部バンプフォイル16Uの下端は前記水平面Hの下側に延びているが、全体として3個の上部バンプフォイル16U…は水平面Hよりも上側に配置されている。また右側の下部バンプフォイル16Lの上端は前記水平面Hの上側に延びているが、全体として3個の下部バンプフォイル16L…は水平面Hよりも下側に配置されている。
【0025】
フォイルアセンブリ13の内部空間、つまり概略円筒状のトップフォイル14の内部空間にジャーナル11が僅かな隙間を存して回転自在に支持される。前記隙間は平均して20μm程度であるが、図では誇張して示されている。重力により下向きの荷重Wを受けるジャーナル11が、その中心Osを静止保持部材12の中心Obから距離εだけ偏心させた平衡位置で矢印R方向(反時計方向)に回転すると、トップフォイル14との間に介在する空気がジャーナル11に引きずられて該ジャーナル11の下方の楔状空間に押し込まれて正圧が発生し、逆にジャーナル11の上方の楔状空間に負圧が発生する。そして前記空気力と荷重Wとが釣り合う前記平衡位置においてジャーナル11はフォイルアセンブリ13の内部に非接触状態で支持される。
【0026】
外力の作用や空気力の変動でジャーナル11が平衡位置から半径方向外側に変位すると、空気膜層を介してジャーナル11に押圧されたフォイルアセンブリ13が変形し、その際に発生する摺動面の摩擦抵抗によりジャーナル11の移動を阻止する復元力が発生する。そして前記フォイルアセンブリ13による復元力でジャーナル11は平衡位置に安定して保持される。
【0027】
図2に示すように、ジャーナル11が平衡位置から半径方向に変位してトップフォイル14に荷重Fが作用すると、下部バンプフォイル16L(あるいは上部バンプフォイル16U)が半径方向に圧縮されて円周方向に押し延ばされ、それに伴ってトップフォイル14およびミッドフォイル15も半径方向外側に変位する。トップフォイル14およびミッドフォイル15は相互に逆方向に巻かれているため、トップフォイル14は矢印a方向に摺動し、ミッドフォイル15はそれと逆のb方向に摺動する。その結果、トップフォイル14およびミッドフォイル15の摺動面17に摩擦力が作用し、ジャーナル11の変位に対抗する摩擦減衰力が発生する。
【0028】
また溶接部W3で静止保持部材12の内周面に固定された下部バンプフォイル16L(あるいは上部バンプフォイル16U)は、その第1接触部16a,16aが溶接部W3から離れるように矢印c方向に移動し、その第2接触部16b…が同じく溶接部W3から離れるように矢印d方向に移動する。その結果、第1接触部16a,16aは静止保持部材12の内周面に対して矢印c方向に摺動して摩擦力が作用し、また矢印d方向に移動する第2接触部16b…では、それと同方向である矢印b方向に移動するミッドフォイル15との間に、それらの相対速度に応じた摩擦力が作用する。そして第1接触部16a,16aおよび第2接触部16b…に作用する摩擦力により、ジャーナル11の変位に対抗する摩擦減衰力が発生する。
【0029】
次に、上記構成を備えたフォイル式流体軸受Bの作用を説明する。
【0030】
ジャーナル11の低速回転数領域(図5の同期振動不安定領域よりも低速回転数側の領域)において外乱等により発生する微小振幅の振動を抑制するには、ジャーナル11が半径方向に微小変位しただけでも、フォイルアセンブリ13の何れかの摺動部を容易に摺動させて摩擦減衰力を発生させる必要がある。そのために本実施例では、以下の(a)および(b)の手段を講じている。
(a)バンプフォイルを円周方向に分割する
仮に、静止保持部材12の内周面に沿って略360°に亘って延びる単一のバンプフォイルを採用した場合、バンプフォイルの1か所が半径方向に変位しただけで、その変位がバンプフォイルの全体を円周方向に摺動させることとなり、バンプフォイルおよび静止保持部材12の内周面間、並びにバンプフォイルおよびミッドフォイル15間に大きな摩擦力が発生してしまう。その結果、ジャーナル11が半径方向に微小変位しただけでは、その荷重が前記摩擦力に打ち勝つことができず、フォイルアセンブリ13の各摺動部が固着状態になって摩擦減衰力を発揮しないためにジャーナル11の微小振幅の振動を抑制できなくなる。
【0031】
しかしながら、本実施例ではバンプフォイル16U…,16L…を円周方向に6分割したため、ジャーナル13が変位した方向に在る何れか1個のバンプフォイル16U…,16L…だけが作用して残りのバンプフォイル16U…,16L…が作用しなくなり、ジャーナル11が半径方向に微小変位しただけでも前記1個のバンプフォイル16U…,16L…が静止保持部材12の内周面およびミッドフォイル15間に対して摺動し、そこに発生する摩擦減衰力で前記ジャーナル11の振動を抑制することができる。
(b)バンプフォイルの部分円筒部を半径方向外側に向けて配置する
図3(A)に示すように、バンプフォイル16U…,16L…の部分円筒部を半径方向外側に向けて配置すると、第1接触部16a…は静止保持部材12の内周面に浅い角度で接触するようになり、ジャーナル11から受ける荷重Fで第1接触部16a…に大きな接線方向荷重Ftを発生させることができ、ジャーナル11が微小変位しただけで第1接触部16a…を容易に摺動させて摩擦減衰力を発生させることができる。
【0032】
仮に、図3(B)に示すように、バンプフォイル16U…,16L…の部分円筒部を半径方向内側に向けて配置したとすると、バンプフォイル16U…,16L…の半径方向外側に位置する略平坦な第1接触部16a…は静止保持部材12の内周面に深い角度で接触するため、第1接触部16a…には僅かな接線方向荷重Ftしか発生しなくなる。その結果、ジャーナル11が微小変位しただけでは第1接触部16a…が摺動し難くなり、ジャーナル11の振動を抑制する摩擦減衰力を発生させることができなくなる。
【0033】
また、ジャーナル11の同期振動不安定(図5参照)を防止するには、同期回転数の領域において大きな摩擦減衰力を発生させることが必要であるが、そのために本実施例では、以下の(c)および(d)の手段を講じている。
(c)トップフォイル14およびミッドフォイル15を逆方向に巻く
トップフォイル14およびミッドフォイル15が互に逆方向に巻かれているため、図2においてジャーナル11から半径方向外向きの荷重Fが作用するとトップフォイル14は矢印a方向に摺動し、ミッドフォイル15はそれと逆のb方向に摺動する。このように摺動面17において接触するトップフォイル14およびミッドフォイル15が相互に逆方向に摺動するため、その摺動面17に大きな摩擦力が作用してジャーナル11の同期振動不安定を抑制するに足りる充分な摩擦減衰力が発生する。
(d)フォイルアセンブリ13の摺動面に銅コーティング18を施す
静止保持部材12の内周面に接触する第1接触部16a…が形成された下部バンプフォイル16L…の外周面に銅コーティング18(図1参照)を施したことにより、下部バンプフォイル16L…および静止保持部材12間の摩擦係数が増加して大きな摩擦力が作用し、ジャーナル11の同期振動不安定を抑制するに足りる大きな摩擦減衰力が発生する。尚、ジャーナル11の同期振動不安定を抑制する摩擦減衰力を発生させるには、フォイルアセンブリ13の何れの摺動面に銅コーティング18を施しても良いが、本実施例では後述する振れ回り不安定現象を回避するために下部バンプフォイル16L…だけに銅コーティング18を施している。
【0034】
また、ジャーナル11の振れ回り不安定(図5参照)の発生を遅らせてフォイル式流体軸受Bの上限回転数を高めるために、本実施例ではフォイルアセンブリ13の剛性を静止保持部材12の中心Obを通る水平面Hより下側で高くし、上側で低くしている。フォイルアセンブリ13の剛性を上下で不均一にすることにより前記振れ回り不安定の発生を遅らせることができる理由は、以下のように考えられる。
【0035】
図4(A)はフォイルアセンブリ13の剛性を円周方向に均一にした場合の模式図であって、ジャーナル11の中心Osは静止保持部材12の中心Obに対して右下に偏心した平衡位置で矢印R方向に回転している。フォイルアセンブリ13の剛性を円周方向に均一にしたことにより、そのフォイルアセンブリ13の剛性中心Cは静止保持部材12の中心Obと一致している。この状態でジャーナル11の回転数が増加すると、右上方に向けて作用する空気力でジャーナル11が浮揚し、その中心Osがフォイルアセンブリ13の剛性中心C(つまり静止保持部材12の中心Ob)に向かって矢印Pの経路で移動する。ジャーナル11の中心Osが静止保持部材12の中心Obに接近すると、重力に抗してジャーナル11を浮揚させる空気力が失われるため、矢印Qで示すように重力でジャーナル11の中心Osが下方に移動する。そして上記作用が繰り返し行われることにより、ジャーナル11の振れ回り不安定現象が発生する。
【0036】
それに対して、図4(B)はフォイルアセンブリ13の剛性を円周方向に不均一にした本実施例の模式図であって、フォイルアセンブリ13の剛性中心Cは静止保持部材12の中心Obよりも上方に位置している。回転数の増加に伴ってジャーナル11が浮揚するとき、その中心Osはフォイルアセンブリ13の剛性中心Cに向かって矢印P′の経路で移動するが、その過程でジャーナル11の中心Osが静止保持部材12の中心Obに接近することがない。従って、ジャーナル11の中心Osが静止保持部材12の中心Obに接近して該ジャーナル11の浮揚力が消滅することが防止され、ジャーナル11は前記矢印P′で示す経路上の新たな平衡位置で安定して振れ回り不安定現象の発生が抑制される。
【0037】
本実施例では、以下の(f)の手法によってフォイルアセンブリ13の下半部の剛性を上半部の剛性よりも高くしている。なお、以下の(e)の手法は参考手法である。
(e)バンプフォイル16U…,16L…の長さを上下で不均一にする
3個の下部バンプフォイル16L…および左右の上部バンプフォイル16U,16Uの円周方向長さは等しいのに対し、中央の上部バンプフォイル16Uの円周方向長さだけが他のものよりも短くなっている。これにより、フォイルアセンブリ13の剛性は、静止保持部材12の中心Obを通る水平面Hよりも下側部分が上側部分よりも大きく設定される。
(f)下部バンプフォイル16L…だけに銅コーティング18を施す
下部バンプフォイル16L…の外周面だけに銅コーティング18を施したことにより、下部バンプフォイル16L…および静止保持部材12の内周面間の摩擦係数が、上部バンプフォイル16U…および静止保持部材12の内周面間の摩擦係数よりも大きくなる。その結果、ジャーナル11から半径方向に荷重を受けたとき、下部バンプフォイル16L…の第1接触部16a…が静止保持部材12の内周面に対して摺動し難くなり、前記水平面Hよりも下側部分の剛性が増加する。
【0038】
尚、本実施例では下部バンプフォイル16L…の外周面に銅コーティング18を施しているが、静止保持部材12の内周面の前記水平面Hよりも下側部分に銅コーティング18を施しても同様の効果を得ることができる。また図6に示す第2実施例の如く、静止保持部材12の内周面の下側部分に、その内周面に銅コーティング18したフリクションフォイル19を固定しても良い。
【0039】
更に、フォイルアセンブリ13の下半部の剛性を上半部の剛性よりも高くするための手法として、上記以外に以下の(g)〜(k)の手段が考えられる。なお、以下の(g)〜(j)の手段は参考手段である。
(g)下部バンプフォイル16L…の数を上部バンプフォイル16U…の数よりも多くする
(h)下部バンプフォイル16L…の円周方向間隔を上部バンプフォイル16U…の円周方向間隔よりも小さくする
図7に示すように、第1参考例のフォイル式流体軸受Bのフォイルアセンブリ13は、静止保持部材12の中心Obを通る水平面Hよりも下側に4個の下部バンプフォイル16L…を備え、上側に2個の上部バンプフォイル16U,16Uを備えている。従って、下部バンプフォイル16L…間の円周方向の間隙は、上部バンプフォイル16U,16U間の円周方向の間隙よりも小さくなっている。上記構成により、フォイルアセンブリ13の下半部の剛性を上半部の剛性よりも高くすることができる。
(i)下部バンプフォイル16L…の肉厚を上部バンプフォイル16U…の肉厚よりも厚くする
2参考例のフォイル式流体軸受Bのフォイルアセンブリ13は、下部バンプフォイル16L…の肉厚を上部バンプフォイル16U…の肉厚よりも厚くしたもので、これによりフォイルアセンブリ13の下半部の剛性を上半部の剛性よりも高くすることができる。
(j)下部バンプフォイル16L…を上部バンプフォイル16U…よりも硬質の材料で構成する
3参考例のフォイル式流体軸受Bのフォイルアセンブリ13は、下部バンプフォイル16L…を上部バンプフォイル16U…よりも硬質の材料で構成したもので、これによりフォイルアセンブリ13の下半部の剛性を上半部の剛性よりも高くすることができる。
(k)下部バンプフォイル16L…の部分円筒部を半径方向内向きにし、上部バンプフォイル16U…の部分円筒部を半径方向外向きにする
図8に示すように、第実施例のフォイル式流体軸受Bのフォイルアセンブリ13は、下部バンプフォイル16L…の部分円筒部が半径方向内向きに配置され、上部バンプフォイル16U…の部分円筒部が半径方向外向きに配置される。図3(B)において既に説明したように、部分円筒部を半径方向内向きに配置すると静止保持部材12の内周面との間の摩擦抵抗が増加するため、フォイルアセンブリ13の下半部の剛性を上半部の剛性よりも高くすることができる。
【0040】
尚、前記第実施例の(k)の構成は、前記第1,第実施例及び第1〜第3参考例の構成の何れとも組み合わせることが可能である。
【0041】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0042】
例えば、バンプフォイル16U…,16L…の個数や、それらバンプフォイル16U…,16L…に形成された部分円筒部の個数は実施例のものに限定されず、適宜変更可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、静止保持部材の内周面およびミッドフォイル間に配置されたバンプフォイルが円周方向に複数に分割されているので、ジャーナルが微小変位しただけで何れかのバンプフォイルが変形して摩擦減衰力を発揮し、低速回転数領域におけるジャーナルの微小振幅の振動を効果的に抑制することができる。またミッドフォイルおよびトップフォイルが相互に逆方向に巻かれているので、ジャーナルが同期振動不安定現象により大きな振幅で振動したときに、前記両フォイルが相互に逆方向に摺動して大きな摩擦減衰力を発揮し、前記同期振動不安定現象を効果的に抑制することができる。また重力の方向に対して静止保持部材の下半部に位置する下部バンプフォイルの摩擦減衰力の総和が、上半部に位置する上部バンプフォイルの摩擦減衰力の総和よりも大きくなるように設定されているので、フォイルアセンブリの剛性中心を静止保持部材の中心に対して上方に変位させ、高速回転数領域で発生する振れ回り不安定現象を効果的に抑制することができる。
【0044】
更に、上部バンプフォイルが、半径方向外側に向けて先端が突出する部分円筒部の基端間を平坦部を介して連続させた波板状に各々構成されていて各部分円筒部の先端が第1接触部とされると共に各平坦部が第2接触部とされ、且つ下部バンプフォイルが、半径方向内側に向けて先端が突出する部分円筒部の基端間を平坦部を介して連続させた波板状に各々構成されていて各平坦部が第1接触部とされ且つ各部分円筒部の先端が第2接触部とされているので、フォイルアセンブリの下半部の剛性を上半部の剛性よりも高くすることができる。
【0045】
また請求項2に記載された発明によれば、静止保持部材の内周面およびミッドフォイル間に配置されたバンプフォイルが円周方向に複数に分割されているので、ジャーナルが微小変位しただけで何れかのバンプフォイルが変形して摩擦減衰力を発揮し、低速回転数領域におけるジャーナルの微小振幅の振動を効果的に抑制することができる。またミッドフォイルおよびトップフォイルが相互に逆方向に巻かれているので、ジャーナルが同期振動不安定現象により大きな振幅で振動したときに、前記両フォイルが相互に逆方向に摺動して大きな摩擦減衰力を発揮し、前記同期振動不安定現象を効果的に抑制することができる。また下部バンプフォイルおよび静止保持部材の相互に接触する摺動面の少なくとも一部にコーティングを施して摩擦係数を増加させ、下部バンプフォイルの第1接触部の摩擦係数を、静止保持部材の上半部に位置する上部バンプフォイルの第1接触部の摩擦係数よりも大きして、重力の方向に対して静止保持部材の下半部に位置する下部バンプフォイルの摩擦減衰力の総和を、上半部に位置する上部バンプフォイルの摩擦減衰力の総和よりも大きくしているので、下部バンプフォイルおよび静止保持部材間にジャーナルの半径方向の変位に応じて大きな摩擦減衰力を発生させて同期振動不安定現象を更に効果的に抑制することができ、更に、フォイルアセンブリの剛性中心を静止保持部材の中心に対して上方に変位させ、高速回転数領域で発生する振れ回り不安定現象を確実に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るフォイル式流体軸受の横断面図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】バンプフォイルの作用を説明する図
【図4】振れ回り不安定現象の作用を説明する図
【図5】ジャーナルの回転数とジャーナルの振幅との関係を示すグラフ
【図6】本発明の第2実施例に係るフォイル式流体軸受の横断面図
【図7】本発明の第1参考例に係るフォイル式流体軸受の横断面図
【図8】本発明の第実施例に係るフォイル式流体軸受の横断面図
【符号の説明】
11 ジャーナル
12 静止保持部材
13 フォイルアセンブリ
14 トップフォイル
14a スリット
15 ミッドフォイル
15a スリット
16U 上部バンプフォイル(バンプフォイル)
16L 下部バンプフォイル(バンプフォイル)
18 コーテング(銅コーティング)
19 フリクションフォイル

Claims (4)

  1. 回転するジャーナル(11)の外周を環状の空隙を存して囲む静止保持部材(12)と、前記空隙に配置されてジャーナル(11)を支持するフォイルアセンブリ(13)とを備えてなり、
    前記フォイルアセンブリ(13)は、
    軸方向に形成されたスリット(14a)に臨む一端部が重力の方向に対して静止保持部材(12)の上半部で該静止保持部材(12)に固定され、前記一端部から他端部に向けて円周方向の一方向に円筒状に巻かれ、ジャーナル(11)の外周面を流体膜層を介して支持するトップフォイル(14)と、
    軸方向に形成されたスリット(15a)に臨む一端部が重力の方向に対して静止保持部材(12)の上半部で該静止保持部材(12)に固定され、前記一端部から他端部に向けて円周方向の他方向に円筒状に巻かれ、その内周面がトップフォイル(14)の外周面に摺動自在に摩擦接触することにより、ジャーナル(11)の半径方向外側への移動に対抗する摩擦減衰力を発生するミッドフォイル(15)と、
    ミッドフォイル(15)および静止保持部材(12)間に配置され、円周方向に分割された複数のバンプフォイル(16U,16L)とから構成され、
    前記各々のバンプフォイル(16U,16L)は、半径方向に弾性変形して円周方向に伸縮し得るように波板状に形成されて一端部が静止保持部材(12)に固定され、半径方向外側の第1接触部(16a)が静止保持部材(12)の内周面に摺動自在に摩擦接触し、半径方向内側の第2接触部(16b)がミッドフォイル(15)の外周面に摺動自在に摩擦接触することにより、ジャーナル(11)の半径方向外側への移動に対抗する摩擦減衰力を発生し、かつ重力の方向に対して静止保持部材(12)の下半部に位置する下部バンプフォイル(16L)の摩擦減衰力の総和は、上半部に位置する上部バンプフォイル(16U)の摩擦減衰力の総和よりも大きくなるように設定されているフォイル式流体軸受であって、
    前記フォイルアセンブリ(13)の下半部の剛性を上半部の剛性よりも高くするために、
    前記上部バンプフォイル(16U)が、半径方向外側に向けて先端が突出する部分円筒部の基端間を平坦部を介して連続させた波板状に各々構成されていて各部分円筒部の先端が前記第1接触部(16a)とされると共に各平坦部が前記第2接触部(16b)とされ、且つ前記下部バンプフォイル(16L)が、半径方向内側に向けて先端が突出する部分円筒部の基端間を平坦部を介して連続させた波板状に各々構成されていて各平坦部が前記第1接触部(16a)とされ且つ各部分円筒部の先端が前記第2接触部(16b)とされることを特徴とするフォイル式流体軸受。
  2. 回転するジャーナル(11)の外周を環状の空隙を存して囲む静止保持部材(12)と、前記空隙に配置されてジャーナル(11)を支持するフォイルアセンブリ(13)とを備えてなり、
    前記フォイルアセンブリ(13)は、
    軸方向に形成されたスリット(14a)に臨む一端部が重力の方向に対して静止保持部材(12)の上半部で該静止保持部材(12)に固定され、前記一端部から他端部に向けて円周方向の一方向に円筒状に巻かれ、ジャーナル(11)の外周面を流体膜層を介して支持するトップフォイル(14)と、
    軸方向に形成されたスリット(15a)に臨む一端部が重力の方向に対して静止保持部材(12)の上半部で該静止保持部材(12)に固定され、前記一端部から他端部に向けて円周方向の他方向に円筒状に巻かれ、その内周面がトップフォイル(14)の外周面に摺動自在に摩擦接触することにより、ジャーナル(11)の半径方向外側への移動に対抗する摩擦減衰力を発生するミッドフォイル(15)と、
    ミッドフォイル(15)および静止保持部材(12)間に配置され、円周方向に分割された複数のバンプフォイル(16U,16L)とから構成され、
    前記各々のバンプフォイル(16U,16L)は、半径方向に弾性変形して円周方向に伸縮し得るように波板状に形成されて一端部が静止保持部材(12)に固定され、半径方向外側の第1接触部(16a)が静止保持部材(12)の内周面に摺動自在に摩擦接触し且つ半径方向内側の第2接触部(16b)がミッドフォイル(15)の外周面に摺動自在に摩擦接触することにより、ジャーナル(11)の半径方向外側への移動に対抗する摩擦減衰力を発生するフォイル式流体軸受であって、
    重力の方向に対して静止保持部材(12)の下半部に位置する下部バンプフォイル(16L)の摩擦減衰力の総和を、上半部に位置する上部バンプフォイル(16U)の摩擦減衰力の総和よりも大きくするために、
    下部バンプフォイル(16L)および静止保持部材(12)の相互に接触する摺動面の少なくとも一部に摩擦係数を増加させるコーティング(18)を施して、このコーティング(18)により下部バンプフォイル(16L)の第1接触部(16a)の摩擦係数を上部バンプフォイル(16U)の第1接触部(16a)の摩擦係数よりも大きくしたことを特徴とする、フォイル式流体軸受。
  3. 前記コーティング(18)が、前記下部バンプフォイル(16L)の第1接触部(16a)のみに銅コーティングとして施されたことを特徴とする、請求項2に記載のフォイル式流体軸受。
  4. 前記下部バンプフォイル(16L)の第1接触部(16a)が接触する静止保持部材(12)の内周面にフリクションフォイル(19)が設けられ、前記コーティング(18)が、該フリクションフォイル(19)のみに銅コーティングとして施されたことを特徴とする、請求項2に記載のフォイル式流体軸受。
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