JP2002364643A - 流体力学的箔軸受 - Google Patents

流体力学的箔軸受

Info

Publication number
JP2002364643A
JP2002364643A JP2001173869A JP2001173869A JP2002364643A JP 2002364643 A JP2002364643 A JP 2002364643A JP 2001173869 A JP2001173869 A JP 2001173869A JP 2001173869 A JP2001173869 A JP 2001173869A JP 2002364643 A JP2002364643 A JP 2002364643A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foil
backup
rotating shaft
bearing
rows
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001173869A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Hayashi
和宏 林
Keiji Heisata
敬二 平佐多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Sangyo University
Original Assignee
Osaka Sangyo University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Sangyo University filed Critical Osaka Sangyo University
Priority to JP2001173869A priority Critical patent/JP2002364643A/ja
Publication of JP2002364643A publication Critical patent/JP2002364643A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/02Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only
    • F16C17/024Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only with flexible leaves to create hydrodynamic wedge, e.g. radial foil bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C43/00Assembling bearings
    • F16C43/02Assembling sliding-contact bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/23Gas turbine engines
    • F16C2360/24Turbochargers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C27/00Elastic or yielding bearings or bearing supports, for exclusively rotary movement
    • F16C27/02Sliding-contact bearings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Supercharger (AREA)
  • Support Of The Bearing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体力学的箔軸受を小型で高速回転に適応で
き、高速回転軸用の軸受として最適なものにする。 【解決手段】 回転軸5とハウジング1との間に形成し
た環状隙間6に、前記ハウジング1に設けた固定部7
に、周方向の一端を固定して他端を自由端とする可撓性
を有するトップフォイル2と、前記環状隙間6の外側
に、周方向の一端を前記固定部7に固定して他端を自由
端とし、周方向に適宜間隔で内側に切り起こした支持板
3を形成したバックアップフォイル4を設ける。前記ト
ップフォイル2は、回転軸5との間に流体力学的に流体
膜を形成して軸受作用を行う。一方、バックアップフォ
イル4は、回転軸5の振動を切り起こした支持板3の変
形によるバネ作用と、支持板3の変形時にトップフォイ
ルとの間に生じるすべり摩擦により吸収し、軸受が小型
で高速回転に適応できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】この発明は、高速回転軸用の
流体力学的箔軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高速回転体の代表的な物として、例え
ば、ターボチャージャーがある。ターボチャージャー
は、近年、自動車への採用が急増し、大型トラックへの
搭載に始まり、現在では小型乗用車、単車にまで普及し
ている。
【0003】そのため、ますます、小型化、軽量化、高
速化などの性能の向上が計られている。
【0004】このターボチャージャー用軸受には、従来
から油潤滑の浮動ブッシュ軸受が用いられているが、エ
ンジンルームからの高温の排気ガスに晒されるタービン
側では、油の温度上昇による粘度の低下や劣化に伴う潤
滑性能の低下、さらに、シール部からの漏油の増加や火
災の危険性などのいくつかの問題点が生じている。
【0005】これらの問題点から、ターボチャージャ用
軸受として要求される条件としては、高速安定性、耐衝
撃性、耐異物性や小型で低コストである他に、潤滑油の
粘度の低下や劣化に伴う潤滑性能の低下、シール部から
の漏油の増加と火災の危険性などを伴わないことも重要
である。
【0006】これらの要求を満たす軸受形式として流体
力学的箔軸受が有望である。この流体力学的箔軸受の基
本的な構造は、回転軸とハウジングの間の隙間に金属箔
(以下、金属薄板という)を設け、その金属薄板で軸受
面を構成し、金属薄板の軸受面と回転軸間に形成される
薄い流体膜の減衰効果によって優れた安定性を実現し、
同時に金属薄板の可撓性により、異物の混入やミスアラ
イメントに対しても優れた特性を発揮させようとするも
のである。
【0007】そのため、これまで多くの種類の流体力学
的箔軸受が提案されており、その代表的なものとして、
例えば図7に示す特公昭62−29649号公報に記載
のものや、図8に示すフォイルベアリングと呼ばれるも
のが知られている。
【0008】前者は、図7に示すように、回転軸5が挿
入されたハウジング1の内周面に複数枚の金属薄板20
の一端を固定して円周方向に一定の間隔で取り付けたも
ので、各金属薄板20の一方の面を軸受面sとして回転
軸5の外周面に接触させ、前記回転軸5の外周面と軸受
面s間に形成される薄い流体膜により回転軸5を流体力
学的に支持する構造となっている。
【0009】一方、後者は、図8に示すように、回転軸
5と回転軸5が挿入されたハウジング1との隙間に波板
状に成形された金属薄板21と、さらに、その内側(回
転軸外周面側)に平らな金属薄板22を設けて、そのそ
れぞれの金属薄板21、22の一端をハウジング1の内
周に固定し、回転軸5を回転軸5と金属薄板22の軸受
面sの間に形成される薄い流体膜によって流体力学的に
支持する構造になっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構造の流体力学的箔軸受においては、以下のよう
な問題がある。
【0011】まず、前者のような構造の流体力学的箔軸
受は、金属製の薄板を一定間隔で配置した構造のため、
間隔を密にしないと生成される流体膜の生成面積が少な
く、高速回転軸用の軸受として十分な効果が得られない
という問題がある。
【0012】そのため、各金属薄板は、回転軸の回転数
の変化に対応して回転軸への接触量をハウジングの外部
より調整する必要があるが、そのようにすると、構造が
複雑になり、装置全体も大型化するという問題もある
(図7参照)。
【0013】一方、後者のような構造の流体力学的箔軸
受では、前記の問題点に対する改善は行われるが、両構
造の流体力学的箔軸受とも、軸線方向の支持構造(断面
構造)が一様であるため、軸線方向の回転軸の傾きやミ
スアライメントに対して対応できないという問題があ
る。
【0014】また、両軸受とも、金属薄板の変形によっ
て薄板間に生じるクローン摩擦を利用して回転軸の振動
エネルギーを吸収し、安定化をはかる構造となっている
が、そのバネ特性・減衰特性が不可変で固定されてしま
い、様々な回転軸の挙動に対応できないという問題があ
る。
【0015】そこで、この発明の課題は、回転軸の傾き
やミスアライメント、さらに、回転軸の振動に対しても
対応できるようにして、流体力学的箔軸受を小型で高速
回転に適応できる高速回転軸用の軸受として最適なもの
にすることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明では、回転軸との間に環状隙間を設けて前
記回転軸を覆うハウジングと、前記環状隙間の内側に配
し、前記ハウジングに設けた固定部に周方向の一端を固
定して他端を自由端とする可撓性を有するトップフォイ
ルと、前記環状隙間の外側に所要間隔で配して前記トッ
プフォイルの外周を弾性的に支持する複数列の支持板と
からなる構成を採用したのである。このような構成を採
用したことにより、環状隙間の内側に配したトップフォ
イルが、ハウジングに設けた固定部に一端を固定した状
態で、回転軸外周面と接する側の面が軸受面となり、回
転軸の回転時に軸面との間に流体力学的に流体膜を形成
することによって軸受作用を行う。その際、環状隙間の
外側、すなわち、トップフォイルとハウジングの間に設
けた支持板は、回転軸が振動すると、その振動エネルギ
ーを支持板の変形によるバネ作用と、支持板の変形時に
トップフォイルとの間に生じるすべり摩擦により吸収す
る。このとき、支持板は、軸方向に複数列設けたことに
より、回転軸の軸方向の傾きやミスアライメントに対し
て変形することで適応することができる。
【0017】また、前記環状隙間の外側に所要間隔で配
した複数列の支持板に代えて、周方向の一端を前記固定
部に固定して他端を自由端とし、かつ、周方向に所要間
隔で内側に切り起こした支持板を複数列形成したバック
アップフォイルを設けた構成を採用することができる。
このような構成を採用することにより、環状隙間の外側
に所要間隔で配した支持板と同様に、環状隙間の外側、
すなわち、トップフォイルとハウジングの間に設けたバ
ックアップフォイルの支持板は、回転軸が振動すると、
その振動エネルギーを支持板の変形によるバネ作用と、
支持板の変形時にトップフォイルとの間に生じるすべり
摩擦により吸収することができる。このとき、支持板は
バックアップフォイルに簡単に形成することができるの
で、バックアップフォイルを環状隙間に配すれば、環状
隙間の外側に支持板を容易に設けることができる。
【0018】また、前記バックアップフォイルが複数枚
のバックアップフォイルを重ね合わせたものとし、その
内側に配したバックアップフォイルの複数列の支持板を
切り起こして生じた窓部から、外側に配した前記バック
アップフォイルの複数列の支持板を内側に突出させて、
重ね合わせた構成を採用することができる。このような
構成を採用することにより、外側のバックアップフォイ
ルは窓部の分だけスライドさせることができるので、ス
ライドにより支持板の重なり具合を(位相を変えて)設
定できる。その際、例えば、支持板を密着させれば、重
ねた支持板のバネ特性は堅くできるし、離せば柔らかく
できる。また、用いるバックアップフォイルの枚数によ
り重ね合わせる支持板の枚数と間隔とを設定できるの
で、全体のバネ特性及び減衰特性を任意に設定できる。
【0019】さらに、前記複数枚のバックアップフォイ
ルが、複数列の支持板を切り起こした前記バックアップ
フォイルと、回転軸の軸方向に複数列の棒状体を設けた
他のバックアップフォイルとからなり、その内側に配し
た複数列の支持板を切り起こした前記バックアップフォ
イルの窓部から、外側に配した前記他のバックアップフ
ォイルの棒状体を内側に突出させて、重ね合わせた構成
を採用することができる。このような構成を採用するこ
とにより、棒状体は、バックアップフォイルをスライド
させて(位相を変えて)、支持板との係合具合を変えれ
ば、支持板の立ち上げ角を設定できるので、バネ特性及
び減衰特性を設定できる。
【0020】なお、上記所要間隔とは、実験や経験など
により適宜決められるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1(a)〜(c)に第1実施
形態の流体力学的箔軸受を示す。この流体力学的箔軸受
は、軸受全体の形を規定するハウジング1と、図1
(b)に示すように、一方の面が軸受面sとなるトップ
フォイル2と、長手方向(円周方向)に所要間隔で、複
数列(軸方向(軸線方向にも所要間隔))の互いに独立
した支持板3を設けたバックアップフォイル4とで構成
されている。
【0022】トップフォイル2は、図1(b)に示すよ
うに、一様な厚みを有する可撓性の平滑な金属などの薄
板で形成されたものである。また、バックアップフォイ
ル4は、図1(b)に示すように、可撓性の金属薄板に
幅方向に2列の「コ」の字形のスリットを入れ、このス
リット部分を適当な角度で立ち上げて支持板3を形成し
た構造となっている。
【0023】このトップフォイル2とバックアップフォ
イル4を図1(c)のように重ねて、ハウジング1の内
周とこのハウジング1内に挿入した回転軸5との間の環
状隙間6へ、トップフォイル2が内側(回転軸側)とな
るように筒状にして挿入し、それらの一方の端部をハウ
ジング1に設けた固定部7に固定(例えば、スペーサな
どで圧接して)するようになっており、固定されたトッ
プフォイル2は図1(a)に示すとおり、回転軸5の全
周に接することができるようになっている。
【0024】但し、回転軸5の回転は、トップフォイル
2の固定されていない側の端部(自由端)から固定側の
端部に向かう方向であり、バックアップフォイル4の突
起(「コ」の字形スリットの立ち上げ)の方向も同様で
ある。すなわち、図1(a)における回転軸1の回転方
向は反時計回りである。
【0025】この形態は上記のように構成され、このよ
うな回転軸では回転中は、軸受面sと回転軸5の外周面
間で全周にわたって流体力学的に流体膜(気体膜、液体
膜)が形成され、回転軸5に対する軸受作用を行うこと
になる。
【0026】このとき、トップフォイル2は、可撓性を
有しているため、回転軸5とトップフォイル2の軸受面
s間に異物が混入した場合にも変形して流体膜を形成す
ることができるので、対応可能である。
【0027】また、回転軸5が振動を開始した場合に
は、トップフォイル2およびバックアップフォイル4の
支持板3の弾性変形によるバネ作用と、トップフォイル
2の背面とバックアップフォイル4の支持板3の変形に
より生じる滑り摩擦の効果によって振動エネルギーを吸
収・減衰するので、安定性を高めることができる。
【0028】さらに、偏荷重やミスアライメントによ
り、回転軸5が軸方向に傾くと、バックアップフォイル
4の軸線方向に設けた互いに独立した2列の支持板3
が、それぞれ傾きに追従して弾性変形し、弾性変形によ
るバネ作用により不正な振動を吸収・減衰することがで
きる。
【0029】次に、図2に第2実施形態の流体力学的箔
軸受を示す。図2に示す流体力学的箔軸受は、ハウジン
グ1と、トップフォイル2と、長手方向(円周方向)に
所要間隔で、複数列(幅方向(軸線方向にも所要間
隔))の互いに独立した支持板3(「コ」の字形スリッ
トの立ち上げ)を設けた複数のバックアップフォイル4
とで構成されており、バックアップフォイル4はこの形
態では2枚のバックアップフォイル4a、4bで構成さ
れている。
【0030】ハウジング1、トップフォイル2、バック
アップフォイル4a、4bは、第1実施形態のものと基
本的には同様のものであり、トップフォイル2の背面に
バックアップフォイル4aと4bを重ね、その重ねた外
側のバックアップフォイル4bの支持板3を内側に配し
たバックアップフォイル4aの切り起こした窓部8から
突出させ、ハウジング1の内周とこのハウジング1内に
挿入した回転軸5との間の環状隙間6へトップフォイル
2が内側となるように筒状にして挿入し、それらの一方
の端部をハウジング1に設けた固定部7に固定した構造
となっている。
【0031】その際、バックアップフォイル4aと4b
は、長手方向にスライドさせることにより、各窓部8の
2枚の支持板3に位相差(窓部8の幅の分だけ)を与え
ると、全体としてバネ特性及び減衰特性を可変とするこ
とができる。
【0032】例えば、バックアップフォイル4a、4b
をスライドさせて各窓部8の支持板3を重ねて密着させ
れば、重ねた支持板3のバネ特性は堅くすることができ
るし、逆に離せばバネ特性を柔らかくできる(単独のバ
ネ特性に近くなる)。その際、支持板3を離す距離に応
じてトップフォイル2を支持する間隔も変わるので、全
体のバネ特性及び減衰特性を最適な状態に設定すること
ができる。
【0033】この形態では、バックアップフォイル4
a、4bの位相差を決めてハウジング1の固定部7に固
定するようにしたが、例えば、バックアップフォイル4
a、4bをスライドさせる調整機構を設けて位相差の設
定を固定後にもできるようにしてもよい。
【0034】また、このとき、トップフォイル2の巻方
向及びバックアップフォイル4a、4bの支持板3の立
ち上げ方向と回転軸5の回転方向の関係についても、第
1実施形態のものと同様である。
【0035】そのため、このタイプの流体力学的箔軸受
も、第1実施形態のものと同様の原理により、 1.流体膜の形成による軸受作用 2.異物混入に対する対応 3.偏荷重やミスアライアメントによる回転軸の傾き 4.振動エネルギーの吸収・減衰による安定性の向上 などを達成できるが、2枚のバックアップフォイル4
a、4bを用いて、バネ特性及び減衰特性を可変とする
ことで、より広い使用条件に対する安定性が達成でき
る。
【0036】図3に第3実施形態の流体力学的箔軸受を
示す。この形態の流体力学的箔軸受は、ハウジング1、
トップフォイル2、2枚のバックアップフォイル4a、
4bで構成されており、2枚のバックアップフォイル4
a、4dのうち、外周側のバックアップフォイル4dの
形状が異なる以外は、第2実施形態のものと同じもので
ある。
【0037】この外周側のバックアップフォイル4d
は、図3(b)に示すように、支持板3に代えて内側の
バックアップフォイル4aと列数が同一で、同一ピッチ
の棒状体9を設けたものである(例えば、棒状体9は一
体成形の他に溶着や接着などによっても設けることがで
きる)。
【0038】そして、これら3枚のフォイル2、4a、
4dを図3(c)のように重ねて、トップフォイル2が
内周側となるように筒状にして、ハウジング1と回転軸
5の間の環状隙間6に挿入し、一端をハウジング1に設
けた固定部7に固定してある。この際、第2実施形態の
場合と同様に、バックアップフォイル4aとバックアッ
プフォイル4dの長手方向の位置を所要量ずらせること
により、バックアップフォイル4a、4dに設けられた
支持板3と棒状体9に位相差を与えると、棒状体9と支
持板3との係合状態を変えて支持板3の立ち上げ角度を
調整することができる。そのため、全体としてのバネ特
性及び減衰特性を可変とすることができるので、第2実
施形態のものと同様に優れた軸受性能を実現できる。
【0039】次に、上記流体力学的箔軸受が優位なこと
を検証するため、回転性能実験を行ったので、実験のス
ペックとその実験結果を下記に示す。
【0040】実験には、図1の第1実施形態のものと同
一構造の軸受10、10’を用いた。なお、本実験では
軸受10、10’を動圧空気軸受として試験を行った。
【0041】トップフォイル2は、厚さ0.08mm、
幅20mm、長さ70mmのりん青銅からなる薄板を用
いている。また、バックアップフォイル4は、厚さ0.
08mm、幅20mm、長さ70mmのSUS440に
よる薄板を用いており、幅7mm(深さ3mm)の2列
×13個=26個のスリットを立ち上げて支持板3を構
成している。
【0042】このトップフォイル2とバックアップフォ
イル4は、先に述べたとおり、バックアップフォイル4
の支持板3がトップフォイル2の背面に接触するように
重ね、トップフォイル2が内側となるように筒状にして
ハウジング3と回転軸5の間の環状隙間6に挿入し、一
端をハウジング1の固定部7に固定してある。
【0043】また、その際、前記供試用軸受10、1
0’の公称軸受隙間(ハウジング1内径から軸径および
重ね合わせたフォイル要素2、4の高さ(厚さ)を差し
引いた値)は、0μmであった。なお、潤滑性を高める
ために、トップフォイル2の両面に二硫化モリブデンを
塗布した。
【0044】図4は、回転性能試験装置の概略図であ
り、同図において符号5は回転軸である。回転軸5はス
テンレス製で表面の一部にイオン窒化処理を施した直径
17mm、長さ220mm、質量0.45kgのもので
あり、中央部に回転駆動のためのタービン羽根12が取
り付けられている。また、回転軸5は、中央と端部間の
端部よりの位置を前記した供試軸受(流体力学的箔軸
受)10、10’で支持し、両端部には端面に加圧空気
を吹き付けるスラスト軸受11を設けて、スラスト方向
に支持している。また、軸端の近傍に非接触式変位計1
3を設け、回転軸5の水平および鉛直方向についての変
位を測定した。さらに、一方の流体力学的箔軸受10’
を静圧空気ジャーナル軸受14で支持し、流体力学的箔
軸受10’に働く反動トルクを歪みゲージを用いたトル
クセンサー15により検出するようにして回転軸5に働
く摩擦トルクを測定した。
【0045】(実験結果) (1)軸振動 回転軸の振動振幅(水平方向)と回転速度の関係を図5
に示す。図5からわかるように、起動から1万rpm付
近までは少し変動は見られるものの、6万rpm付近ま
では1μm程度の振動振幅で非常に安定した特性を示し
た。それ以上の高速回転では、徐々に振幅が増加し、軸
の1次曲げ危険速度である90,300rpmに近づく
と振動振幅が急増し、それ以上の昇速はできなかった。
しかし、振動波形の分析結果から、いわゆる、ハーフフ
リクエンシーホワールと呼ばれる不安定現象は生じてい
ないことがわかった。
【0046】(2)軸トルク 回転軸1に働く摩擦トルクを知るために、流体力学的箔
軸受10’に働く反動トルクを測定した。測定結果を図
6に示す。その結果、起動時は回転軸5とトップフォイ
ル2の軸受面sが固体接触しているために、摩擦トルク
は急激に増大するが、2,800rpm付近でピークと
なった後は急減し、その後は、回転速度の増加とともに
緩やかに減少していることがわかる。このことから、か
なり早い低速の状態で回転軸5が空気力学的に浮上し、
流体潤滑状態へ移行したことがうかがえる。また、流体
潤滑状態への移行後、通常の軸受では昇速とともに、流
体粘性摩擦の増大により摩擦トルクが増大するのに対し
て、本発明にかかる流体力学的箔軸受10、10’で
は、流体膜圧力によるフォイル2、4の変形により軸受
すきまが拡大するため、昇速による摩擦トルクの増大が
相殺され、その結果、摩擦トルクの増大は見られなかっ
た。
【0047】なお、実施形態では、支持板の形状を長方
形としたが、これに限定されるものではない。例えば、
接触端を円弧状のような形状としてもよい。
【0048】また、実施形態では、支持板を2列のもの
について述べたが、これに限定されるされるものではな
い。3列、4列・・・など実験や経験などにより、軸受
の大きさや重量、回転数などに基づいて適宜決定される
ものである。
【0049】さらに、実施形態では、バックアップフォ
イルによって支持板を形成したが、バックアップフォイ
ルを用いずに例えば、ハウジングに直接支持板を設ける
ようにしても良いことは当然である。
【0050】なお、実施形態では、トップフォイルとバ
ックアップフォイルに金属薄板を用いたものを示した
が、これに限定されるものではなく、例えば、フィルム
状の高分子材料やその他の弾性材料を使用してもよいこ
とは明白である。
【0051】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成したこと
により、軸受面を構成するトップフォイルと軸外周面と
の間に流体膜を形成し、すみやかに流体潤滑状態に移行
することによって軸受作用を行うとともに、トップフォ
イルとそれを弾性的に支えるバックアップフォイルの可
撓性により高速域まで安定した回転を実現することがで
きる。
【0052】さらに、これらフォイルの可撓性の効果に
より、昇速による摩擦トルクの増大も抑えることがで
き、例えば、自動車用のターボチャージャー始め、分散
電源用のマイクロガスタービンなど高速回転体用の軸受
として広い用途に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)第1実施形態の断面図 (b)第1実施形態の要部の分解斜視図 (c)第1実施形態の要部の断面図
【図2】(a)第2実施形態の断面図 (b)第2実施形態の要部の分解斜視図 (c)第2実施形態の要部の断面図
【図3】(a)第3実施形態の断面図 (b)第3実施形態の要部の分解斜視図 (c)第3実施形態の要部の断面図
【図4】試験装置の模式図
【図5】軸振幅対回転速度の特性図
【図6】摩擦トルク対回転速度の特性図
【図7】従来例の断面図
【図8】従来例の断面図
【符号の説明】
1 ハウジング 2 トップフォイル 3 支持板 4 バックアップフォイル 4a バックアップフォイル 4b バックアップフォイル 4c バックアップフォイル 5 回転軸 6 環状隙間 7 固定部 8 窓部 s 軸受面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平佐多 敬二 交野市天野が原町2丁目36番3号 Fターム(参考) 3G005 FA12 GB55 3J012 AB01 AB12 BB01 CB05 DB06 EB07 EB10 FB01 HB01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸との間に環状隙間を設けて前記回
    転軸を覆うハウジングと、前記環状隙間の内側に配し、
    前記ハウジングに設けた固定部に周方向の一端を固定し
    て他端を自由端とする可撓性を有するトップフォイル
    と、前記環状隙間の外側に所要間隔で配して前記トップ
    フォイルの外周を弾性的に支持する複数列の支持板とか
    らなる流体力学的箔軸受。
  2. 【請求項2】 前記環状隙間の外側に所要間隔で配した
    複数列の支持板に代えて、周方向の一端を前記固定部に
    固定して他端を自由端とし、かつ、周方向に所要間隔で
    内側に切り起こした支持板を複数列形成したバックアッ
    プフォイルを設けたことを特徴とする請求項1に記載の
    流体力学的箔軸受。
  3. 【請求項3】 前記バックアップフォイルが複数枚のバ
    ックアップフォイルを重ね合わせたものとし、その内側
    に配したバックアップフォイルの複数列の支持板を切り
    起こして生じた窓部から、外側に配した前記バックアッ
    プフォイルの複数列の支持板を内側に突出させて、重ね
    合わせたことを特徴とする請求項2に記載の流体力学的
    箔軸受。
  4. 【請求項4】 前記複数枚のバックアップフォイルが、
    複数列の支持板を切り起こした前記バックアップフォイ
    ルと、回転軸の軸方向に複数列の棒状体を設けた他のバ
    ックアップフォイルとからなり、その内側に配した複数
    列の支持板を切り起こした前記バックアップフォイルの
    窓部から、外側に配した前記他のバックアップフォイル
    の棒状体を内側に突出させて、重ね合わせたことを特徴
    とする請求項3に記載の流体力学的箔軸受。
JP2001173869A 2001-06-08 2001-06-08 流体力学的箔軸受 Pending JP2002364643A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001173869A JP2002364643A (ja) 2001-06-08 2001-06-08 流体力学的箔軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001173869A JP2002364643A (ja) 2001-06-08 2001-06-08 流体力学的箔軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002364643A true JP2002364643A (ja) 2002-12-18

Family

ID=19015251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001173869A Pending JP2002364643A (ja) 2001-06-08 2001-06-08 流体力学的箔軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002364643A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013018618A1 (ja) * 2011-08-01 2013-02-07 株式会社Ihi ラジアルフォイル軸受
WO2013018605A1 (ja) 2011-08-01 2013-02-07 Ntn株式会社 スラストフォイル軸受
JP2013047555A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Ntn Corp フォイル軸受
WO2013042713A1 (ja) 2011-09-22 2013-03-28 Ntn株式会社 フォイル軸受
JP2013061024A (ja) * 2011-09-14 2013-04-04 Ntn Corp スラストフォイル軸受
JP2013217425A (ja) * 2012-04-06 2013-10-24 Ihi Corp ラジアルフォイル軸受
CN103591127A (zh) * 2013-10-24 2014-02-19 西安交通大学 具有可变倾角开槽型箔片的动压径向轴承
WO2014098005A1 (ja) 2012-12-19 2014-06-26 Ntn株式会社 フォイル軸受
KR101507374B1 (ko) 2011-07-22 2015-03-31 가부시키가이샤 아이에이치아이 래디얼 포일 베어링
WO2018168932A1 (ja) * 2017-03-15 2018-09-20 株式会社Ihi ラジアルフォイル軸受
CN109854612A (zh) * 2019-02-01 2019-06-07 西安交通大学 一种弹性支撑组件及动压气体径向轴承
CN109915477A (zh) * 2019-02-01 2019-06-21 西安交通大学 一种多级弹性支撑组件及动压气体径向轴承
US11708854B2 (en) 2019-03-01 2023-07-25 Ntn Corporation Thrust foil bearing
WO2023126021A3 (zh) * 2021-12-27 2023-08-24 天津飞旋科技股份有限公司 波箔组件、箔片动压空气轴承及轴系

Cited By (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101507374B1 (ko) 2011-07-22 2015-03-31 가부시키가이샤 아이에이치아이 래디얼 포일 베어링
US9011008B2 (en) 2011-07-22 2015-04-21 Ihi Corporation Radial foil bearing
KR101531926B1 (ko) * 2011-08-01 2015-06-26 가부시키가이샤 아이에이치아이 래디얼 호일 베어링
WO2013018605A1 (ja) 2011-08-01 2013-02-07 Ntn株式会社 スラストフォイル軸受
WO2013018618A1 (ja) * 2011-08-01 2013-02-07 株式会社Ihi ラジアルフォイル軸受
USRE48269E1 (en) 2011-08-01 2020-10-20 Ntn Corporation Thrust foil bearing
US9033579B2 (en) 2011-08-01 2015-05-19 Ntn Corporation Thrust foil bearing
CN103703261A (zh) * 2011-08-01 2014-04-02 株式会社Ihi 径向箔轴承
EP2740949A1 (en) * 2011-08-01 2014-06-11 IHI Corporation Radial foil bearing
EP2740949A4 (en) * 2011-08-01 2015-05-06 Ihi Corp RADIAL LEAF BEARING
JP5626474B2 (ja) * 2011-08-01 2014-11-19 株式会社Ihi ラジアルフォイル軸受
US8944686B2 (en) 2011-08-01 2015-02-03 Ihi Corporation Radial foil bearing
JP2013047555A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Ntn Corp フォイル軸受
JP2013061024A (ja) * 2011-09-14 2013-04-04 Ntn Corp スラストフォイル軸受
US9194422B2 (en) 2011-09-22 2015-11-24 Ntn Corporation Foil bearing
WO2013042713A1 (ja) 2011-09-22 2013-03-28 Ntn株式会社 フォイル軸受
JP2013217425A (ja) * 2012-04-06 2013-10-24 Ihi Corp ラジアルフォイル軸受
US9366286B2 (en) 2012-04-06 2016-06-14 Ihi Corporation Radial foil bearing
US9376959B2 (en) 2012-12-19 2016-06-28 Ntn Corporation Foil bearing
US9631556B2 (en) 2012-12-19 2017-04-25 Ntn Corporation Foil bearing
US9784307B2 (en) 2012-12-19 2017-10-10 Ntn Corporation Foil bearing
WO2014098005A1 (ja) 2012-12-19 2014-06-26 Ntn株式会社 フォイル軸受
EP3428465A1 (en) 2012-12-19 2019-01-16 NTN Corporation Radial foil bearing
EP3428466A1 (en) 2012-12-19 2019-01-16 NTN Corporation Radial foil bearing
CN103591127A (zh) * 2013-10-24 2014-02-19 西安交通大学 具有可变倾角开槽型箔片的动压径向轴承
WO2018168932A1 (ja) * 2017-03-15 2018-09-20 株式会社Ihi ラジアルフォイル軸受
JPWO2018168932A1 (ja) * 2017-03-15 2019-11-07 株式会社Ihi ラジアルフォイル軸受
US11306771B2 (en) 2017-03-15 2022-04-19 Ihi Corporation Radial foil bearing
CN109915477A (zh) * 2019-02-01 2019-06-21 西安交通大学 一种多级弹性支撑组件及动压气体径向轴承
CN109854612A (zh) * 2019-02-01 2019-06-07 西安交通大学 一种弹性支撑组件及动压气体径向轴承
US11708854B2 (en) 2019-03-01 2023-07-25 Ntn Corporation Thrust foil bearing
WO2023126021A3 (zh) * 2021-12-27 2023-08-24 天津飞旋科技股份有限公司 波箔组件、箔片动压空气轴承及轴系

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002364643A (ja) 流体力学的箔軸受
JP4287021B2 (ja) フォイル式流体軸受
JP4502548B2 (ja) フォイル式流体軸受
KR101293197B1 (ko) 포일 베어링
US7070330B2 (en) Hydrodynamic fluid film bearing having a key-less foil
US4549821A (en) Foil bearing
US10487871B2 (en) Air foil journal bearing
WO2006018916A1 (ja) 動圧流体軸受
JP2004270904A (ja) フォイル式流体軸受
JPH01503556A (ja) ビーム取付式軸受パッド
JP2008517238A (ja) 多孔性フォイルを有するエアーフォイルベアリング
JP2020197287A (ja) 動圧空気軸受
JPS58160619A (ja) ガス軸受構造
US4315660A (en) Aerodynamic multiple-wedge resilient bearing
KR100590139B1 (ko) 포일 스러스트 베어링
JP3310826B2 (ja) 動圧気体ジャーナル軸受
JPH0342255Y2 (ja)
JP2000205251A (ja) 軸受機構
JPH02503711A (ja) 傾斜位置補正機構を有するスラスト軸受支承装置
WO2021166395A1 (ja) 軸受構造
JPH08312641A (ja) 動圧気体軸受
KR20040029700A (ko) 점탄성 포일을 갖는 공기 포일 베어링
JPS6165908A (ja) 動圧形スラスト軸受
KR100643692B1 (ko) 에어 포일 베어링
JP2012052632A (ja) 可撓パッド軸受