JP4286474B2 - 遊星歯車のキャリア組立体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊星歯車のキャリア組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の遊星歯車のキャリア組立体としては、特開平3−14947号公報に記載のものが知られている。
この従来例は、図6に示すように、ピニオンキャリアpcでピニオンシャフトpsを支持し、このピニオンシャフトpsにニードルベアリングnbを介してピニオンギヤpgが回転自在に支持され、ピニオンキャリアpcとニードルベアリングnb及びピニオンギヤpgとの間にピニオンワッシャpwが配設された遊星歯車のキャリア組立体が記載されている。そして、ピニオンワッシャpwに、内径側にニードルベアリングnbの端面が接触する所定曲率半径断面の回転面fとされたボス部b及び油溝gが形成され、ピニオンギヤpgにおけるピニオンワッシャpwのボス部bに対応する部分に油溝を形成する切欠rが設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の遊星歯車のキャリア組立体にあっては、ピニオンワッシャpwに、ニードルベアリングnbのクラウニングが接触する回転面fを形成したボス部bが形成されているので、ピニオンシャフトpsとニードルベアリングnbとの間をピニオンキャリアpc側に流れる潤滑油がピニオンワッシャpwの回転面fに連接する内端縁で遠心力によって外側のピニオンギヤpg側に流れようとするが、この潤滑油が突出しているボス部bに遮られてしまうという未解決の課題がある。
【0004】
また、ピニオンワッシャpwに形成された油溝gの半径方向内側端部位置がピニオンギヤpgの内径位置より外側であるため、常に潤滑路を確保するためにはピニオンギヤpgに切欠rを設けざるを得ず、この加工工程数が増加すると共に、加工コストが嵩むという未解決の課題もある。
さらに、ピニオンワッシャpwにボス部bが形成されていることにより、ピニオンギヤpgとの接触面積がボス部bを有さない場合に比較して減少し、発熱し易いという未解決の課題もある。
【0005】
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、ピニオンシャフト及びニードルベアリング間を流れる潤滑油をピニオンギヤ側に容易に導くことができると共に、ピニオンギヤに潤滑溝を形成するための加工を必要とせず、さらにピニオンワッシャのピニオンギヤとの接触面積を広く確保することができる遊星歯車のキャリア組立体を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る遊星歯車のキャリア組立体は、ピニオンシャフトを支持するピニオンキャリアに、ピニオンシャフト及びピニオンギヤ間に介挿されたニードルベアリングのクラウニングと接触するピニオンワッシャが配設されたキャリア組立体において、前記ピニオンワッシャは、前記ニードルベアリングのクラウニングと接触する高硬度のワッシャと前記ピニオンキャリアに接触する中心部に前記ピニオンシャフトを挿通する挿通孔を形成した前記高硬度のワッシャより低い硬度のワッシャとを有し、前記高硬度のワッシャは中心部に前記ピニオンシャフトを挿通する挿通孔を形成し少なくとも前記ニードルベアリングに対向する面が平坦面に形成され、少なくとも前記ニードルベアリングとの対向面に、前記ピニオンギヤの内径に対応する半径位置よりニードルベーリングのクラウニング受面を確保可能な内側の位置から半径方向に外周縁に達する潤滑油溝が形成されていることを特徴としている。
【0007】
この請求項1に係る発明では、ピニオンワッシャは高硬度のワッシャ及びこれより硬度の低いワッシャを有し、高硬度のワッシャのニードルベアリングとの対向面が平坦面に形成されているので、前述した従来例のように、ピニオンギヤ側に突出するボス部がないので、ピニオンシャフト及びニードルベアリング間を通って高硬度のワッシャ側に流れる潤滑油をピニオンワッシャの平坦面を伝ってピニオンギヤ側に容易に導くことができると共に、潤滑油溝の内側端部位置がピニオンギヤの内径位置より内側でニードルベアリングのクラウニング受け面を確保可能な内側位置に設定されているので、ニードルベアリング及びピニオンギヤ間を流れてくる潤滑油と前述したピニオンシャフト及びニードルベアリング間から流れてくる潤滑油を容易に受け入れて高硬度のワッシャの外周側に排出することができる。
【0008】
また、請求項2に係る遊星歯車のキャリア組立体は、請求項1に係る発明において、前記潤滑油溝は、内径側端部から外径側端部に行くに従い深さが徐々に深くなるように形成されていることを特徴としている。
この請求項2に係る発明では、潤滑油溝が内径側から外径側に行くに従い徐々に深くなるように形成されているので、ニードルベアリングのクラウニングを受ける内径側での高硬度のワッシャの機械的強度を確保しながら、外径側で管路抵抗を少なくして潤滑油の排出を効果的に行うことができる。
【0009】
さらに、請求項3に係る遊星歯車のキャリア組立体は、請求項1又は2に係る発明において、前記潤滑油溝は、内径側端部から外径側端部に行くに従い幅が徐々に広くなるように形成されていることを特徴としている。
この請求項3に係る発明でも、上記請求項2と同様の作用を得ることができる。
【0010】
さらにまた、請求項4に係る遊星歯車のキャリア組立体は、請求項1乃至3の何れかの発明において、前記潤滑油溝は、溝底部が溝上部に比較して狭い断面台形状に形成されていることを特徴としている。
この請求項4に係る発明でも、高硬度のワッシャの機械的強度の低下を抑制しながら油溝の断面積を増加させて管路抵抗を少なくし、潤滑油の排出を効果的に行うことができる。
【0011】
なおさらに、請求項5に係る遊星歯車のキャリア組立体は、請求項1乃至4の何れかの発明において、前記潤滑油溝は、前記高硬度のワッシャの表裏両面に互いに対向することなく千鳥状に形成されていることを特徴としている。
この請求項5に係る発明では、潤滑油溝が表裏両面に互いに対向することなく千鳥状に形成されているので、キャリア組立体を組立てる際に、高硬度のワッシャの表裏を確認しながら装着する必要がなく、誤組立を防止することができ、組立工程での作業員の負担を軽減することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面について説明する。
図1は本発明を適用した自動変速機の要部を示す縦断面図である。
変速機ケース10内にはオイルポンプハウジング12に回転自在に支持されその右側に配設された図示しないトルクコンバータ側から延びる入力軸14が配設されている。
【0013】
この入力軸14には、オイルポンプハウジング12と所定間隔を保って対向する隔壁16との間に位置する出力ギヤ18が回転自在に配設されている。
隔壁16の中心部には円筒状のサポート部材20が固定され、サポート部材20の内周には出力ギヤ18の入力軸14に沿う円筒部18aを支持するベアリング22が取り付けられている。円筒部18aには油穴18bが形成され、入力軸14に形成された中心油路14aに連通する半径方向の油通路14bからの潤滑油をベアリング22へ導くようになっている。また、出力ギア18の円筒部18aの先端部と入力軸14の間にはブッシュ24が設けられている。なお、入力軸14の他端部は図示しないベアリングで支持されている。
【0014】
サポート部材20に隣接して第1及び第2遊星歯車機構30、40が配置され、また、第1遊星歯車機構30の外側にはクラッチCLが配設され、このクラッチCLの右上部にブレーキBRが配設されている。
第1遊星歯車機構30のサンギヤ31は入力軸14とスプライン結合している。サンギヤ31とリングギア33とに噛み合うピニオンギア32をニードルベアリング34を介して回転自在に支持するピニオンシャフト35は、対向する第1及び第2ピニオンキャリア36、37で支持され、第1ピニオンキャリア36は出力ギヤ18の円筒部18aの端部とスプライン結合している。リングギア33はそのプレート部33aを第1ピニオンキャリア36とサポート部材20との間のスラストベアリング26、27に挟まれて軸方向に位置決めされている。リングギア33の外周面にはスプライン38が形成されている。
【0015】
第2遊星歯車機構40のサンギア41は入力軸14の先端側から延びる第1回転部材50上に回転自在に配置されると共に、第2回転部材52に結合されている。ピニオンギヤ42をニードルベーリング44を介して回転自在に支持するピニオンシャフト45は対向する第3及び第4ピニオンキャリア46、47で支持され、第3ピニオンキャリア46は第1回転部材50の端部とスプライン結合している。そしてピニオンギヤ42と噛み合うリングギア43は第1遊星歯車機構30の第2ピニオンキャリア37に結合されている。第4ピニオンキャリア47はリングギヤ43の外周側へ延びてクラッチCLのドラムアセンブリ60と係合している。
【0016】
第1回転部材50はニードルベアリング50a、50bで入力軸14に回転自在に支持されている。第1遊星歯車機構30のサンギア31と第1ピニオンキャリア36との間及び第3ピニオンキャリア46との間には、それぞれスラストベアリング62、63が設けられ、また第1回転部材50、第2回転部材52及び第4ピニオンキャリア47の間にもスラストベアリング64、65が設けられて、軸方向の位置規制を行なっている。
【0017】
さらに、入力軸14には軸方向で第2遊星歯車機構40に対応させて油通路14c、14dが設けられ、第1回転部材50の内周側に圧入されたブッシュ50a、50bへの潤滑油を供給する。第1回転部材50にもこれらの油通路14c、14dに対応させた油通路50c、50dが形成され、これらを通過した潤滑油の一部は第1回転部材50と第2回転部材52間のスラストベアリング64へ導かれる。また他の一部はサンギヤ41に貫通形成された油通路41aを経てサンギヤ41の歯面ならびに第2回転部材52と第4ピニオンキャリア47間のスラストベアリング65と第4ピニオンキャリア47に形成された油路47aを通じてニードルベアリング44及びピニオンシャフト45間へ導かれる。さらに他の一部は第3ピニオンキャリア46のサンギヤ41側に形成された油溝46aを通じ、ピニオンシャフト45に形成した半径方向油路45aからピニオンシャフト45の中心部に形成した中心油路45b及び半径方向油路45cを通じてニードルベアリング44及びピニオンシャフト45間へ導かれる。なお、45dはオイルシールである。
【0018】
そして、第2遊星歯車機構40におけるピニオンシャフト45を支持する第3ピニオンキャリア46及び第4ピニオンキャリア47とニードルベアリング44及びピニオンギヤ42との面にピニオンワッシャ48が介挿されている。
このピニオンワッシャ48は、ピニオンキャリア46に接触する銅製のワッシャ48Aと、このワッシャ48Aとピニオンギヤ42及びニードルベアリング44との間に配設されるワッシャ48Bとで構成され、両ワッシャ48A及び48Bは図5に示すように中心部にピニオンシャフト45を挿通する挿通孔71を形成したドーナッツ形の円板状に形成されている。
【0019】
そして、ワッシャ48Bは、図2に示すように、表裏両面に夫々例えば120度の等角間隔で3つの潤滑油溝72a、72b及び72cが表裏で重ならないように表裏で例えば60度ずらして千鳥状に形成されている。
各潤滑油溝72a〜72cは、その内周側端部がピニオンギヤ42の内径と等しい半径Rの円Cより内側でニードルベアリング44のクラウニング44aを受ける受面72を確保可能な位置とされ、この内周側端部から半径方向に外周端縁まで延長されている。また、各潤滑油溝72a〜72cは、正面から見て内周側端部が半円形に形成され、この内周側端部から外周端縁に向かうに従って徐々に幅が広くなると共に、深さも図3に示すように内周側端部から外周端縁に向かうに従って徐々に深くなるように構成され、潤滑油溝72a〜72cの断面形状が図4に示すように、底面部73に対して上面部74が広いテーパー状側面75を有する逆台形状に形成されている。
【0020】
ここで、各潤滑油溝72a〜72cの内周側端部位置は、図5に示すように、円Cとニードルベアリング44のクラウニングとの接触位置近傍迄の間で任意に設定することができるが、内周側端部位置とピニオンギヤ42の内周面との半径方向の隙間L1は、ピニオンギヤ42の内径、ピニオンシャフト45の外径及びニードルベアリング44の外径の寸法誤差を考慮してワッシャ48Bにおけるニードルベアリング44のクラウニングに対する受面を確保する最少寸法とすることが好ましい。また、各潤滑油溝72a〜72cの内周側端部位置とニードルベアリング44の外周面がピニオンギヤ42の内周面に接触しているときのクラウニングとワッシャ48Bとの接触点との間の間隔L2が、ワッシャ48Bの表面上でピニオンシャフト45の外周面側の潤滑油をピニオンギヤ42の内周面側に導く油路となる。
【0021】
そして、ワッシャ48Bは材質SK5Mの材料をプレス加工によって成形した後、熱処理を行って表面硬度が500〜600Hvに設定され、その後潤滑用リン酸マンガン皮膜処理によって2μm以上の皮膜を形成して仕上げる。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
オイルポンプから入力軸14の中心油路14aに潤滑油が供給されると、この潤滑油が中心油路14aに連通された半径方向の油通路14b,14c,14d等を通じてベアリング22、第1遊星歯車機構30及び第2遊星歯車機構40等に供給される。
【0022】
そして、第2遊星歯車機構40では、入力軸14の中心油路14aに供給される潤滑油が油通路14c及び14dと第1回転部材50に形成された油通路50c及び50dとを通じてサンギヤ41位置に供給され、この位置から直接スラストベアリング64に供給されると共に、サンギヤ41に形成した油通路41aを通じてその歯面ならびにスラストベアリング65に供給されると共に、第4ピニオンキャリア47に形成された油溝47aを伝ってニードルベアリング44及びピニオンシャフト45間に供給される。
【0023】
さらに、第3ピニオンキャリア46に形成された油溝46aを伝って、図2に示すように、ピニオンシャフト45の半径方向の油通路45aに供給され、この油通路45aから中心通路45bを通じて半径方向の油通路45cを通じてニードルベアリング44及びピニオンシャフト45間に供給される。
そして、ニードルベアリング44及びピニオンシャフト45間に供給された潤滑油は、ニードルベアリング44の回転に伴ってニードルベアリング44及びピニオンギヤ42間にも伝達され、ニードルベアリング44とピニオンシャフト45及びピニオンギヤ42との間の潤滑油が、図5に示すように、端部側のピニオンワッシャ48側に流れる。
【0024】
このうち、ピニオンギヤ42の内周面側を伝って流れる潤滑油は、ピニオンワッシャ48を構成するワッシャ48Bに形成された潤滑油溝47a〜47cに流れ込み遠心力によってその外周側に排出される。
一方、ピニオンシャフト45の外周面を伝って流れる潤滑油は、ピニオンワッシャ48を構成するワッシャ48Bの挿通孔71を形成する内周縁から遠心力によってワッシャ48Bの表面を伝ってピニオンギヤ42の内周面側に流れ、潤滑油溝47a〜47cに流れ込み遠心力によってその外周側に排出される。
【0025】
このとき、ワッシャ48Bの内周縁と潤滑油溝47a〜47cの内周面側端部との間が突出部が形成されず平坦面とされているので、潤滑油をニードルベアリング44のクラウニングとワッシャ48Bの平坦面との間に形成される油路を通じてワッシャ48Bの外周側に容易に流すことができる。
また、ワッシャ48Bが平坦な円板状に形成されているので、ピニオンギヤ42に油溝を形成する必要がないので、ピニオンギヤ42の加工を容易に行うことができ、加工コストを低減することができると共に、ピニオンギヤ42のスラスト方向端面とワッシャ48Bの端面との接触面積を広くとれることにより、発熱を抑制することができる。
【0026】
さらに、ワッシャ48Bの潤滑油溝47a〜47cが内周側端部から外周側に行くに従い徐々に深さが深くなるように構成されているので、ニードルベアリング44のクラウニングと接触する受面の機械的強度を十分に確保することができる。
さらにまた、ワッシャ48Bの表裏に千鳥状に潤滑油溝72a〜72cが形成されているので、キャリア組立体を組立てる際に、ピニオンワッシャ48全体の表裏を気にする必要がなく容易に取付けることができ、作業者のキャリア組立時の負担を軽減するとこができる。
【0027】
なお、上記実施形態においては、ワッシャ48Bの表裏に夫々潤滑油溝72a〜72cを形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、表裏の何れか一方に潤滑油溝72a〜72cを形成するようにしてもよく、この場合には、潤滑油溝72a〜72cを形成した面をニードルベアリング44及びピニオンギヤ42に対向させて組み付ける。
【0028】
また、上記実施形態においては、ワッシャ48Bの1つの面に3本の潤滑油溝72a〜72cを形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、2本又は4本以上の潤滑油溝を形成するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、潤滑油溝72a〜72cの断面形状を逆台形状とした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、底面と上端面との間を円弧面に形成するようにしてもよい。
【0029】
さらにまた、上記実施形態においては、ワッシャ48Bの表裏両面が平坦面である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、少なくともピニオンギヤ42及びニードルベアリング44と対向する面が平坦面であればよく、その反対側の面については任意の形状に形成することができる。
なおさらに、上記実施形態においては、ピニオンワッシャ48が2つのワッシャ48A及び48Bで構成されている場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ワッシャ48Bのみで構成することもできる。
【0030】
また、上記実施形態においては、本発明を自動変速機に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、任意の回転力伝達機構や回転支持機構に適用することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、ピニオンワッシャは高硬度のワッシャ及びこれより硬度の低いワッシャを有し、高硬度のワッシャのニードルベアリングとの対向面が平坦面に形成されているので、ピニオンギヤ側に突出するボス部がないので、ピニオンシャフト及びニードルベアリング間を通って高硬度のワッシャ側に流れる潤滑油を高硬度のワッシャの平坦面を伝ってピニオンギヤ側に容易に導くことができると共に、潤滑油溝の内側端部位置がピニオンギヤの内径位置より内側でニードルベアリングのクラウニング受け面を確保可能な内側位置に設定されているので、ニードルベアリング及びピニオンギヤ間を流れてくる潤滑油と前述したピニオンシャフト及びニードルベアリング間から流れてくる潤滑油を容易に受け入れて高硬度のワッシャの外周側に排出することができるという効果が得られる。
【0032】
また、請求項2に係る発明によれば、潤滑油溝が内径側から外径側に行くに従い徐々に深くなるように形成されているので、ニードルベアリングのクラウニングを受ける内径側での高硬度のワッシャの機械的強度を確保しながら、外径側で管路抵抗を少なくして潤滑油の排出を効果的に行うことができるという効果が得られる。
【0033】
さらに、請求項3に係る発明によれば、潤滑油溝が内径側端部から外径側端部に行くに従い幅が徐々に広くなるように形成されているので、ニードルベアリングのクラウニングを受ける内径側での高硬度のワッシャの機械的強度を確保しながら、外径側で管路抵抗を少なくして潤滑油の排出を効果的に行うことができるという効果が得られる。
【0034】
さらにまた、請求項4に係る発明によれば、潤滑油溝が溝底部が溝上部に比較して狭い断面台形状に形成されているので、高硬度のワッシャの機械的強度の低下を抑制しながら油溝の断面積を増加させて管路抵抗を少なくし、潤滑油の排出を効果的に行うことができるという効果が得られる。
なおさらに、請求項5に係る発明によれば、潤滑油溝が表裏両面に互いに対向することなく千鳥状に形成されているので、キャリア組立体を組立てる際に、高硬度のワッシャの表裏を確認しながら装着する必要がなく、誤組立を防止することができ、組立工程での作業員の負担を軽減することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を自動変速機に適用した場合の一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明に適用し得るピニオンワッシャの拡大正面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図2のB矢視端面図である。
【図5】本発明の動作の説明に供する要部の拡大断面図である。
【図6】従来例を示す要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
14 入力軸
40 第2遊星歯車機構
41 サンギヤ
42 ピニオンギヤ
43 リングギヤ
44 ニードルベアリング
45 ピニオンシャフト
46 第3ピニオンキャリア
47 第4ピニオンキャリア
48 ピニオンワッシャ
48A,48B ワッシャ
71 挿通孔
72a〜72c 潤滑油溝

Claims (5)

  1. ピニオンシャフトを支持するピニオンキャリアに、ピニオンシャフト及びピニオンギヤ間に介挿されたニードルベアリングのクラウニングと接触するピニオンワッシャが配設されたキャリア組立体において、前記ピニオンワッシャは、前記ニードルベアリングのクラウニングと接触する高硬度のワッシャと前記ピニオンキャリアに接触する中心部に前記ピニオンシャフトを挿通する挿通孔を形成した前記高硬度のワッシャより低い硬度のワッシャとを有し、前記高硬度のワッシャは中心部に前記ピニオンシャフトを挿通する挿通孔を形成し少なくとも前記ニードルベアリングに対向する面が平坦面に形成され、少なくとも前記ニードルベアリングとの対向面に、前記ピニオンギヤの内径に対応する半径位置よりニードルベーリングのクラウニング受面を確保可能な内側の位置から半径方向に外周縁に達する潤滑油溝が形成されていることを特徴とする遊星歯車のキャリア組立体。
  2. 前記潤滑油溝は、内径側端部から外径側端部に行くに従い深さが徐々に深くなるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊星歯車のキャリア組立体。
  3. 前記潤滑油溝は、内径側端部から外径側端部に行くに従い幅が徐々に広くなるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊星歯車のキャリア組立体。
  4. 前記潤滑油溝は、溝底部が溝上部に比較して狭い断面台形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の遊星歯車のキャリア組立体。
  5. 前記潤滑油溝は、前記高硬度のワッシャの表裏両面に互いに対向することなく千鳥状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の遊星歯車のキャリア組立体。
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