JPH04107324A

JPH04107324A - 湿式多板クラッチ

Info

Publication number: JPH04107324A
Application number: JP2223262A
Authority: JP
Inventors: Hiroyuki Hirano; 弘之平野; Hisayuki Furuse; 久行古瀬
Original assignee: Nissan Motor Co Ltd
Current assignee: Nissan Motor Co Ltd
Priority date: 1990-08-24
Filing date: 1990-08-24
Publication date: 1992-04-08

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は湿式多板クラッチに関する。

（従来の技術）従来の湿式多板クラッチとしては、例えば第１１図及び
第１２図に示すようなものがある。第１１図は湿式多板
クラッチの構造を示す断面図であり、第１２図は第１１
図のＤ−Ｄ断面を示す図である。１０１は第１プレート
としてのドリブンプレートであり、該ドリブンプレート
１０１の外周部に形成された歯部１０１ａは第１伝動部
拐としてのクラッチドラム１０２に設けられた溝部１０
２ａと噛合している。１０３は第２プレー１〜としての
ドライプレートであり、コアプレー１〜１０３８と該コ
アプレート１０３ａの表面に設けられた摩擦部材として
のフェーシング１０３ｂとから構成されている。前記ド
ライブプレート１０３の内周部に形成された歯部１０３
Ｃは第２伝動部材としてのクラッチハブ１０４に設けら
れた溝部１０４ａと噛合している。１０５はスナップリ
ングであり、ドリブンプレート１０１が図中の位置より
左方に移動しないために設けられている。１０６はクラ
ッチピストンであり、スプリング１０７によって図中に
示すような初期位置に付勢されているが、クラッチドラ
ム１０２とクラッチビス１〜ン１０６との間にシール部
材１０８゜１０９によって液密的に画成される圧力室１
１０に対し、通路１１１を介して作動液が供給されるど
、クラッチピストン１０６は図中左方に移動してドリブ
ンプレート１０１をドライブプレート１０３に圧接し、
クラッチドラム１０２とクラッチハブ１０４は一体的に
回転する。すなわち、当該湿式多板クラッチは締結状態
となる。また、圧力室１１０の作動液を排出すると、ク
ラッチビス１〜ン１０６はスプリング１０７の付勢力に
にって前記初期位置に復帰し、ドリブンプレーｈ　１０
１とドライブプレート１０３との間の圧接状態が解除さ
れるため、当該湿式多板クラッチは非締結状態どなる。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら、このような従来の湿式多板クラッチにお
いては、ドリブンプレー１〜１０１及びドライブプレー
ト１０３が回転軸方向に移動することを許容するために
、ドリブンプレ−１〜１０１同士の間隔、及びドライブ
プレート１０３同士の間隔を規定する手段が設けられて
おらず、当該湿式多板クラッチのＪ１締結時に、ドリブ
ンプレート１０１とドライブプレー１〜１０３との間の
クリアランスが著しく小さくなることがあった。一般に
湿式多板クラッチの非締結時においては、前記両プレー
ト間に潤滑液が介在することにより、両プレート間にド
ラッグトルク（ひきずり）が生じて動力損失の原因とな
るが、該ドラッグトルクは第１３図に示すようにクリア
ランスの減少に伴い増大するので、両プレート間のクリ
アランスが小さくなるほど動力損失が大きくなるという
問題点があった。また、当該湿式多板クラッチの製造時
においてドリブンプレート１０１とドライブプレー１０
３とを組付【プる際には、両プレートを１枚１枚交互に
クラッチドラム１０２とクラッチハブ１０４とに組付け
ていたため、作業性が悪いという問題点もあった。

本発明においては、上記問題点に鑑み、非締結時におい
て動力損失が少なく、また、製造時において組付は作業
性を向上させた湿式多板クラッチを１９ることを課題と
する。

（課題を解決する為の手段）上記課題を解決するために、本発明においては、外周部
に歯部を右する円盤状の複数の第１プレー１〜と、該第
１プレートの歯部と噛合する溝部を右する円筒状の第１
伝動部材と、内周部に歯部を右すると共に前記複数の第
１プレートと交互にＰ設される円盤状の複数の第２プレ
ートと、該第２プレートの歯部と噛合する溝部を有する
円筒状の第２伝動部材とを有する湿式多板クラッチにお
いて、複数のスリットが設けられており、該スリットに
第１プレー１〜の歯部が噛合する弾性部材を、前記第１
伝動部材の溝部に配設することにより、上記課題を解決
するものである。

（作用）湿式多板クラッチの非締結時には、前記弾性部材によっ
て前記第１プレートと第２プレートとの間隔が保持され
る。一方、湿式多板クラッチの締結時には前記弾性部材
は回転軸方向に圧縮されて第１プレートが第２プレート
に圧接することを妨げない。また、湿式多板クラッチの
製造時には、前記弾性部材のスリットにあらかじめ第１
プレ１〜の歯部を噛合させることにより、該第１プレト
の歯部の位置を規定することができる。

（実施例）以下、本発明の実施例について第１図ないし第１０図を
参照して説明する。ここで、従来技術と同一の部材には
同一の番号を付すものとする。

第１図ないし第３図は本発明の第１実施例について説明
する図である。第１図は本実施例における湿式多板クラ
ッチの構成を示す断面図、第２図は本実施例において用
いる弾性部材の斜視図、第３図は第１図におけるΔ−Ａ
断面を示す図である。

１は弾性部材であり、第１プレートとしてのドリブンプ
レート１０１の歯部１０１ａと噛合するスリット１ａが
複数設けられている。ここで、スリット１ａ同士の間隔
は、第２プレートとしてのドライブプレート１０３の回
転軸方向の寸法より大きく設けられている。このような
弾性部材１がクラッチドラム１０２の溝部１０２ａに挿
入されており、ドリブンプレート１０１は弾性部材１の
スリット１ａに歯部１０１ａを配設することにより、ク
ラッチドラム１０２に設けられている。また、ドライブ
プレート１０３は歯部１０３Ｃが溝部１０４ａに噛合す
ることによってクラッチハブ１０４に設けられている。

そして、ドリブンプレト１０１とドライブプレート１０
３とは交互に設りられている。本実施例において弾性部
材１は、クラッチドラム１０２０回転の際、アンバラン
スとならぬよう、第３図に示すように溝部１０２ａのう
ち３ケ所等間隔に設（プられている。

このように構成された湿式多板クラッチの非締結時にお
いては、弾性部材１によってドリブンプレート１０１同
士の間隔が規定されるが、該間隔はドライブプレート１
０３の回転軸方向の寸法より大きいため、両プレート間
のクリアランスが保持される。従って、両プレート間に
介在する潤滑液の粘性に起因するドラッグトルクが著し
く低減されて、当該湿式多板クラッチにおける動力損失
も低減される。一方、当該湿式多板クラッチの締結時に
は、圧力室１１０に対し通路１１１を介して作動液が供
給されることにより、クラッチビス１〜ン１０６が図中
左方に移動するが、該クラッチピストン１０６の移動に
伴い、ドリブンプレート１０１は弾性部材１を回転軸方
向に圧縮しながら図中左方に移動し、ドライブプレート
１０３と圧着することが可能である。従って、当該湿式
多板クラッチは弾性部材１が設けられていない場合と同
様に締結状態となる。

また、当該湿式多板クラッチの製造時においては、あら
かじめ弾性部材１の山部１８にドリブンプレート１０１
の歯部１０１ａを配設することにより、該歯部１０１ａ
の位置を規定することかできるので、組付は作業性を向
上させることができる。なお、スリット１ａの回転軸方
向の寸法は、歯部１０１ａの周方向の動きを規制するた
めに、該歯部１０１ａの回転軸方向の寸法より小さいこ
とが望ましい。こうすることにより、歯部１０１ａは周
方向にずれることがなく、該山部１０１ａの位置を確実
に規定することができる。

第４図ないし第６図は本発明の第２実施例について説明
する図である。第４図は本実施例において用いる弾性部
材の斜視図、第５図は本実施例にお（プる湿式多板クラ
ッチの構成を示す断面図、第６図は第５図におｔプるＢ
−Ｂ断面を示す図である。

１１は弾性部材であり、第１図に示した弾性部材１のス
リット１ａに相当するスリット１１ａが第１図と同様の
間隔で設りられている点で弾性部材１と同様であるが、
スリット１１８同士の間に回転軸方向に垂直な穴部１１
ｂが設けられていると共に、溝部１０２ａと対向する面
に排出溝１１Ｇが設（プられている１、本実施例においては、第１実施例の効果に加えて以下に
述べるような効果を奏するものである。

すなわち、上述した弾性部材１１を・設けた湿式多板ク
ラッチにおいては、前記穴部１１ｂ及び排出溝１１Ｃに
より潤滑液の排出が促進されるため、潤滑液が両プレー
ト間に滞留することが少なくなり、潤滑液の粘性に起因
するドラッグトルクは小さくなって動力損失が更に低減
される。

第７図ないし第１０図は本発明の第３実施例について示
す図である。ここで第７図は本実施例において用いるド
リブンプレートの平面図、第８図は本実施例において用
いる弾性部材と前記ドリブンプレートとの関係を示す図
、第９図は前記弾性部材と前記ドリブンプレートとを適
用した湿式多板クラッチの断面図、第１０図は第９図に
おりるＣ−Ｃ断面を示す図である。本実施例では、ドリ
ブンプレート１０１のかわりに歯部１１２ａに凹部１１
２ｂが設けられたドリブンプレート１１２を適用すると
共に、凹部１１２ｂに弾性部材１を嵌合させた構成とな
っているが、その他の構成は第１実施例と同様である。

本実施例においては、第１実施例の効果に加えて、複数
のドリブンプレート１１２の歯部１１２ａの位置を周方
向にずれることなく確実に規定することができるので、
凹部に設けられていないドリブンプレートを用いた場合
に比べ、製造時における組付は作業性が更に向上する。

なお、本実施例においては、第１実施例における弾性部
材１を用いたが、これにかえて第２実施例における弾性
部材１１を用いるものとしてもよい。

また、第１ないし第３実施例においては、クラッチドラ
ム１０２に弾性部材１または１１を３個等間隔に設（プ
たが、弾性部材１または１１の数及び間隔はこれに限ら
れるものではなく、クラッチドラム１０２の回転の際に
アンバランスとならぬような間隔に、複数個の弾性部材
１または１１が設けられていればよい。

また、第１ないし第３実施例においては、クラッチドラ
ム１０２に弾性部材１または１１を設けたが、これに加
えてクラッチハブ１０４に弾性部ＩＪ１と同様の部＋Ｊ
を設（〕るものとしてもよい。

（発明の効果）以上に述べたように、本発明においては、前記第１プレ
ートの歯部ど噛合する複数のスリットが設（プられた弾
性部材を前記第１伝動部材の溝部に配設したことにより
、非締結時において動力損失が少なく、また、製造時に
おいて組付は作業性を向上させた湿式多板クラッチを得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例における湿式多板クラッチ
の構成を示す断面図、第２図は本発明の第１実施例において用いた弾性部材を
示す斜視図、第３図は第１図におけるＡ−へ断面を示す図、第４図は
本発明の第２実施例において用いた弾性部材を示す斜視
図、第５図は本発明の第２実施例における湿式多板クラッチ
の構成を示す断面図、第６図は第５図におけるＢ−Ｂ断面を示す図、第７図は
本発明の第３実施例におけるドリブンプレー１〜を示す
正面図、第８図は本発明の第３実施例における弾性部材とドリブ
ンプレートとの関係を示す斜視図、第９図は本発明の第
３実施例における湿式多板クラッチの構成を示す断面図
、第１０図は第９図におけるＣ−Ｃ断面を示す図、第１１
図は従来の湿式多板クラッチの構成を示す断面図、第１２図は第１１図におけるＤ−Ｄ断面を示す図、第１３図はドライブプレートとドリブンプレートとの間
のクリアランスと、ドラッグトルクとの関係を示す図で
ある。１．１１・・・弾性部材、１ａ、１１ａ・・・スリット
、１１ｂ・・・穴部、１１Ｃ・・・排出溝、１０１，１
１２・・・ドリブンプレート（第１プレート）、１０２
・・・クラッチドラム（第１伝動部材）、１０３・・・
ドライブプレート（第２プレート）、１０４・・・クラ
ッチハブ（第２伝動部材）、１１２ｂ・・・凹部特許出
願人　　　　日産自動車株式会社′、″村ヱ。氏へ冒　６ｊ」Ｖ

Claims

【特許請求の範囲】

（１）外周部に歯部を有する円盤状の複数の第１プレー
トと、該第１プレートの歯部と噛合する溝部を有する円筒状の
第１伝動部材と、内周部に歯部を有すると共に前記複数の第１プレートと
交互に配設される円盤状の複数の第２プレートと、該第２プレートの歯部と噛合する溝部を有する円筒状の
第２伝動部材とを有する湿式多板クラッチにおいて、複数のスリットが設けられており、該スリットに第１プ
レートの歯部が噛合する弾性部材を、前記第１伝動部材
の溝部に配設したことを特徴とする湿式多板クラッチ。
（２）前記弾性部材は、前記スリット同士の間隔が前記
第２プレートの回転軸方向の寸法より大きいことを特徴
とする請求項１記載の湿式多板クラッチ。
（３）前記弾性部材には、回転軸方向と垂直な方向に前
記スリットを貫通する穴部が設けられていると共に、第
１プレートと対向する面と反対側の面において回転軸方
向に排出溝が設けられていることを特徴とする請求項１
又は２記載の湿式多板クラッチ。
（４）前記第１プレートの歯部に凹部が設けられている
と共に、該凹部に前記弾性部材が嵌合してなることを特
徴とする請求項１、２又は３記載の湿式多板クラッチ。