JP4286430B2 - 椅子のロッキング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、椅子のロッキング(傾動)装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、背凭れと座とが一緒に傾きを変えて姿勢変更可能とするロッキング機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、椅子のロッキング装置としては座受け部材に設けられた回転軸を中心に背凭れが後方へ傾く構造のものが一般的である。また、背凭れだけでなく座の傾きも同時に変化させるようにしたものもある。
【0003】
背凭れと座とが連動して揺動しその姿勢を変更可能とするロッキング装置としては、例えば図5に示すように、椅子101の脚柱102に取り付けられた座受け部材103に対して背支桿106を揺動可能に1本の回転軸107で連結すると共に、座104の前端を座受け部材103上の回転軸109によって支持し、この回転軸109を中心に座104の後端側が上下方向に揺動して傾きを変化させるようにしたものがある。そして、背支桿106は座104と連動するよう連結リンク110で連結され、さらに座受け部材103と座104の間には背支桿106に支えられた背凭れ105を初期位置に復帰させる力を付与する反力付与装置108が設けられ、着座者が背凭れ105に凭れかかったときに背凭れ105が連結リンク110を介して反力を受けながら後方に傾斜するようにしている。よって、このロッキング装置によると、背凭れ105が後傾するのと同時に座104が後方へ引かれながら後端側が沈み込むような姿勢をとる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のロッキング装置では、ロッキング時に背支桿106が脚柱102付近の軸107を中心に後側へ回転するのと同時に座が座受け部材103の前端即ち座104の前端付近の軸109を中心に後端側を沈めるように傾動するため、連結リンク110付近の背凭れ105と座104との間で高さ方向(上下方向)にずれながらそれらの角度を開いて(いわゆる背凭れ点にずれを生じさせながら)ロッキングする。このため、リクライニング姿勢(背凭れを傾けて体を倒した状態)をとるとき着座者の背中と背凭れ105の表面の間でこすれが生じやすく、衣服がずり上がるなどの不快な思いをさせることがある。
【0005】
また、背支桿106が脚柱102付近の軸107を中心に後側へ回転するのと同時に座が座受け部材103の前端即ち座104の前端付近の軸109を中心に後端側を沈めるように傾動させるため、座の前端縁が僅かに持ち上がり角度だけが深くなる(大腿部の膝側がそのままの位置に残されて臀部側だけが沈む)という感覚でリクライニング姿勢をとることとなる。加えて、背凭れ105と座104の後端との間の隙間が広がるので、その分だけ着座位置が後方へ移動する。このため、座104の前端側が相対的に持ち上がるようになって大腿部に圧迫を受けるという問題を有している。
【0006】
しかも、上述したように背凭れ105と座104の間の角度が上下方向のずれを伴いながら開くことから、目標としている角度に達するまでに多くの動きを必要とする。したがって、このようなロッキング装置は座104と背凭れとの間に求める角度を設定するために大きく背凭れ105を後方に傾動させる必要があり、背後に大きなスペースを要してしまうことから、リクライニング姿勢をとった時に背後の通路を狭くして邪魔となるような場合もある。
【0007】
そこで、本発明は、ロッキング動作時における背凭れ点のずれを少なくして、より快適なロッキング動作を可能とする椅子のロッキング装置を提供することを目的とする。また、ロッキング動作時に要する椅子背後のスペースを小さくした椅子のロッキング装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、反力機構を備え背凭れと座とを連動させて揺動させることにより姿勢変更可能にした椅子のロッキング装置において、脚柱に取り付けられ座及び背凭れを支持する座受け部材と、この座受け部材に揺動可能に取り付けられ背凭れを支持する背支桿と、該背支桿と後端側で回転可能に連結された座と、座の先端側と座受け部材との間に介在されてこれらをそれぞれ回転可能に連結する揺動リンクとの4部材によって座受け部材を固定節とした四節回転機構を構成するとともに、背支桿の揺動中心および揺動リンクの揺動中心を座受け部材の前部に配置、かつ前記背支桿の動きを前記揺動リンクに直接伝達するアシストリンクを前記背支桿と前記揺動リンクとの間に設けると共に、前記揺動リンクの回転中心軸を通る水平面を挟んでリクライニング位置とアップライト位置を設定して垂直移動が主となる領域で前記揺動リンクを揺動させるるようにしている。
【0009】
したがって、椅子の前方にある揺動リンクを半径とする円運動の軌跡上で座の前方側を動かすと共に、座の後端側を背支桿と共に座受け部材の前部に配置された背支桿の回転中心軸を中心とする円運動の軌跡上で動かすようにしているので、背凭れの傾動と同時に座が後方へ移動しながら下方へ沈み込み、体が沈み込むようにしてアップライト姿勢からリクライニング姿勢への姿勢変更が行われる。このとき、座と背凭れとの間の角度は1つの回転軸から成る連結点で拘束され「く」の字を開いたり閉じたりするような構造となりそれらの間での上下方向のずれを伴うことなく広がるため、背凭れ点のずれが生じにくくなり、快適なリクライニング動作が可能となる。
【0010】
加えて、座全体を沈み込ませるようにしてロッキング動作が行われるため、リクライニング姿勢に移り変わる時に持ち上がる所がなく大腿部に圧迫を受けることが少ない。
【0011】
しかも、座と背凭れとが1つの回転軸で連結されてそれらの間の角度を可変としているため、座と背凭れとが異なる回転軸を中心にそれぞれ揺動する従来のロッキング装置に比べて、目標としている角度に達するまでの背凭れの動きを少なくでき、ロッキング動作のための椅子の背後に要するスペースを小さくできる。
【0012】
さらに、リクライニング姿勢をとることにより、揺動リンクと座とがほぼ一直線上に配置されて四節回転機構が潰れたような格好(座と背支桿とが近付いてほぼ平行に配置された状態)となったとしても、反力装置によって元位置に戻されようとする背支桿の動きがアシストリンクを介して揺動リンクにも伝えられ、潰れた四節回転機構を元に戻す方向即ち座を押し上げる方向に付勢される。即ち、アシストリンクは、背支桿が反力機構から受ける反力を揺動リンクに伝えて揺動リンクを押し上げ、リクライニング姿勢にある四節回転機構を元のアップライト姿勢(背凭れを立てて体を起こした状態)に復帰させる際の補助となる。
【0013】
さらに、本発明によると、揺動リンクの運動範囲の下端(リクライニング時の位置)を揺動リンクの回転中心軸を通る水平面よりも下で背支桿と大きく重なる位置まで設定できるので、運動範囲の上端(アップライト時の位置)における揺動リンクの角度を比較的立たせずに済み、揺動リンクの回転に伴う座の水平移動量を最も少なくなるように設定できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。図1〜図4に本発明の椅子のロッキング装置の一実施形態を示す。このロッキング装置は、座1の一部を成す座側部材3と、背凭れ2の一部を成す背支桿5と、脚柱18上でこれらを揺動可能に支持する座受け部材4と、座1の先端側(換言すれば座側部材3の先端側)と座受け部材4との間に介在されてこれらを回転自在に連結する揺動リンク6と、背凭れ2および座1を初期位置に戻す反力を付与する反力付与装置8とを備え、座1の一部たる座側部材3と背凭れ2の一部たる背支桿5と座受け部材4及び揺動リンク6との4部材によって座受け部材4を固定節とした四節回転機構が構成され、この四節回転機構の運動により座1及び背凭れ2が事務作業などに適したアップライト姿勢から安楽な姿勢をとり得るリクライニング姿勢へと姿勢変更可能に設けられている。
【0015】
ここで、四節回転機構は、座1の一部には含まれるが別体の座側部材3によって構成されているが、これに特に限定されるものではなく、座1を構成するコア部材・座板そのものを揺動リンク6並びに背支桿5と直接連結することによって構成することも可能である。例えば、座として要求される剛性を備えるプラスチック製座板の前部と後部にブラケット部分を一体成形し、それを利用して揺動リンク6及び背支桿5と回転可能に連結することも可能である。尚、図1、図3及び図4では、座側部材3、背支桿5及び揺動リンク6の中心位置を想像線で表現し数カ所に示すことによって運動の様子を分かり易くしている。また、図2には四節回転機構を構成する4つの節L1〜L4を太線を用いて分かり易く示している。
【0016】
本実施形態では、座側部材3と背支桿5とは、図1に示すように座側部材3の後部の一点にて互いに回転可能にピン9で連結され(以下、「連結点9」と称する)、「く」の字形に形成されている。したがって、背凭れ2および座側部材3がアップライト姿勢からリクライニング姿勢へあるいはその逆にリクライニング姿勢からアップライト姿勢へと姿勢変更するとき、背凭れ2と座側部材3とは相対的に回転することはあっても、互いに離れたり接近したりするような相対的な位置変化は起こさない。即ち、「く」の字を開いたり閉じたりする構造であるので、連結点9で拘束されてずれは生じず、背凭れと座との間での上下方向のずれとか、座と背凭れとの間が離れたりすることはない。
【0017】
また、背支桿5および揺動リンク6の揺動中心となる各回転中心軸10,11(以下、「連結点10,11」とも称する)は、座受け部材4の前部にほぼ同じ鉛直線上に上下に並べて配置されている。ここで、各回転中心軸10,11は、必ずしも同じ鉛直線上に上下に並べて配置しなくても構わないが、座側部材(座1)3の傾動時の瞬間中心が椅子の前方に設定されて座側部材3が僅かに後方へ移動しつつ大きく沈み込むようにロッキングさせるためには、揺動リンク6と背支桿5の座受け部材4への連結点10,11をできるだけ椅子の前方側即ち座受け部材の前部に設けることが好ましい。この場合の四節回転機構はそれぞれの節の回転半径の関係で、座1の奥側即ち背凭れ2寄りの部位側を前側よりも大きく沈めてリクライニング姿勢をより安定させるロッキング動作をさせるのに好適である。また、揺動リンク6と座1の前部即ち本実施形態では座側部材3の前部とは、ピン12によって回転自在に連結されている。このピン12によって連結されている回転中心軸を連結点12と呼ぶ。
【0018】
尚、ここで示した四節回転機構は座1の奥側即ち背凭れ2寄りの部位側を前側よりも大きく沈めて安定したリクライニング姿勢を採るためのロッキング動作をさせるのに好適な機構の一例ではあるが、これに特に限定されるものではなく、各節L1〜L4の長さ、回転中心となる各連結点9〜12の配置を変化させることによって動きの形態を任意に変え得ることは勿論である。
【0019】
また、本実施形態の背支桿5はくの字形とし、この背支桿5で支持する背凭れ2が揺動中心10を中心として背支桿5と一体的に傾動するようにしているが、背支桿5の形状はこれに限られることはなく、座側部材3に対する背凭れ2の設置角度は自由に設定できる。また、背凭れ2も一般的なウレタンフォームと芯材と上張り地とから成るものに特に限定されず、単にメッシュ地を背支桿5に張り渡すような構成のものでも良い。
【0020】
反力付与装置8としては、本実施形態の場合にはロック機構付きガススプリングが採用され、図3に示すように、ガススプリングの基端側(ハウジング側)が座受け部材4の前部に、先端側(ロッド側)が背支桿5にそれぞれピン17,16で連結されて座受け部材4と背支桿5との間に後ろ上向きに配置され、背支桿5を直接駆動するように設けられている。この反力付与装置8は、背凭れ2および座1を初期位置に戻す反力を付与し得るものであれば特定の機構並びに配置に限定を受けるものではなく、反力付与手段とロック機構とが分離されたもの例えば圧縮コイルばねや単なるガススプリング等から成る反力付与装置とロッドとこれを巻き締めたり緩めるコイルとから成るメカニカルロック機構のようなロック機構とに分離された構造の反力付与装置を採用することも可能である。
【0021】
ここで、背支桿5と揺動リンク6との間には、背支桿5の動きを揺動リンク6に直接伝達するアシストリンク7を設けておくことが好ましい。このアシストリンク7は、背支桿5が反力付与機構8から受ける反力を揺動リンク6に伝えて揺動リンク6を押し上げ、リクライニング姿勢にある四節回転機構を元のアップライト姿勢に復帰させるために必要な力を補助する。このため、リクライニング姿勢をとることにより、揺動リンク6と座側部材3とが図2に示すようにほぼ一直線上に配置されて四節回転機構が潰れたような格好(座と背支桿とが近付いてほぼ平行に配置された状態)となったとしても、反力付与装置8によって元位置に戻されようとする背支桿5の動きがアシストリンク7を介して揺動リンク6にも伝えられ、潰れた四節回転機構を元に戻す方向即ち座1を押し上げる方向に付勢できる(図4参照)。
【0022】
そこで、揺動リンク6の運動範囲の下端(リクライニング時の位置)を揺動リンク6の回転中心軸たる連結点11を通る水平面よりも下で背支桿5と大きく重なる位置まで設定できる。他方、運動範囲の上端(アップライト時の位置)における揺動リンク6の角度は比較的立たせずに済む。したがって、揺動リンク6の回転に伴う座1の水平移動量を最も少なくなるように設定できる。
【0023】
本実施形態のアシストリンク7は、例えば背支桿5および揺動リンク6に対しほぼ垂直に配置されてその両端が背支桿5と揺動リンク6とにピン13,14でそれぞれ回転可能に連結されている(この連結箇所を連結点13,14と呼ぶ)。ここで、アシストリンク7によって四節回転機構が固定されないようにするため、アシストリンク7の少なくとも一端側、例えば揺動リンク6側の連結点13はスライダ機構として力だけを伝達するように設けられている。例えば本実施形態では、揺動リンク6の長手方向に設けた長孔15内をアシストリンク7上の連結ピン7aが移動し得るように、該連結ピン7aによつて揺動リンク6とアシストリンク7とが連結されている。尚、長孔15は背支桿5側に設けることもできる。
【0024】
以上のように構成されたロッキング装置によると、着座者が背凭れ2に凭れかかると、背凭れ2を支える背支桿5が回転中心軸10を中心に後ろへ傾くように回動するのと同時に、この背支桿5に連結されている座1(座側部材3)の後端側が背支桿5の回転中心軸10を中心とする連結点9部分の円運動の軌跡上で動くと共に、椅子の前方にある揺動リンク6を半径とする連結点12部分の円運動の軌跡上で座1の前方側も動き、座1が後方へ移動しながら下方へ沈み込む。即ち、体が沈み込むようにしてアップライト姿勢からリクライニング姿勢への姿勢変更が行われる。このとき、座1と背凭れ2とは連結点9で拘束されているのでその部分での上下方向のずれを伴うことなく角度が広がるため、背凭れ点のずれが生じにくくなり、快適なリクライニング動作が可能となる。また、座全体を沈み込ませるようにしてロッキング動作が行われるため、リクライニング姿勢に移り変わる時に持ち上がる所がなく大腿部に圧迫を受けることが少ない。しかも、座1と背凭れ2とが連結点9で連結されて連結点9を中心とした相対回転でそれらの間の角度を可変としているため、座1と背凭れ2とが異なる回転軸を中心にそれらの間に上下方向のずれを伴いながら揺動する従来のロッキング装置に比べて、目標としている角度に達するまでの背凭れ2の動きが少なくて済み、その分だけロッキング動作のための椅子の背後に要するスペースを小さくできる。
【0025】
また、アップライト姿勢に戻すときには、反力付与装置8のロックを解除して背凭れにかける力を除きあるいは軽くすれば、背支桿5が連結点10を中心に背凭れ2を起こす方向に回転するのと同時にその動きがアシストリンク7を介して揺動リンク6へ伝えられ、背支桿5と揺動リンク6とを起こす方向に回転させて四節回転機構を構成する座1並びに背凭れ2を元の位置に戻すことができる。尚、反力付与装置8のロック機構を作動させることにより、アップライト位置からリクライニング位置までの任意の位置で背凭れ2と座1とを固定することができ。
【0026】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【0027】
また、反力付与装置8としては、本実施形態のようなロック機構付きガススプリングに特に限定されず、例えば、連結点10,11にゴムなどのエラストマー材の剪断力・ねじり力を利用した円筒状の反力装置を組み込むことも可能である。このエラストマー材を利用した反力付与装置は、円筒状のゴムの外周面と内周面にそれぞれ金属筒を焼き付けあるいは接着などによって固着したもので、その内外の金属筒に座受け部材4あるいは揺動リンク6や背支桿5を取り付けて両部材間の回転をゴム筒のねじれとして蓄えるようにしたものである。また、反力付与装置8が直接に反力を付与して駆動するのは背支桿5に限られず、場合によっては揺動リンク6などの他の部材を直接駆動するようにとしても構わない。
【0028】
更に、本実施形態では背凭れ2と座側部材3とをピン9で連結して両者の間の角度が変わりうる構成にした場合について主に説明しているが、場合によっては背凭れ2と座側部材3とを一体化した構造とすることも可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、請求項1記載の椅子のロッキング装置によると、背凭れの傾動と同時に座が後方へ移動しながら下方へ沈み込み、体が沈み込むようにしてアップライト姿勢からリクライニング姿勢への姿勢変更が行われることから、座と背凭れとの高さを低くして安定したリクライニング姿勢をとることができる。
【0030】
また、座と背凭れとの間の角度は1つの回転軸から成る連結点で拘束されているのでそれらの間での上下方向のずれを伴うことなく広がるため、背凭れ点のずれが生じ難くなり、快適なロッキング動作が可能となる。
【0031】
加えて、座全体を沈み込ませるようにしてロッキング動作が行われるため、リクライニング姿勢に移り変わる時に持ち上がる所がなく大腿部に圧迫を受けることが少ない。
【0032】
更に、座と背凭れとが1つの回転軸で連結されてそれらの間の角度を可変としているため、座と背凭れとが異なる回転軸を中心にそれぞれ揺動する従来のロッキング装置に比べて、目標としている角度に達するまでの背凭れの動きを少なくでき、ロッキング動作のための椅子の背後に要するスペースを小さくできる。
【0033】
さらに、本発明のロッキング装置によると、反力装置によって元位置に戻されようとする背支桿の動きがアシストリンクを介して揺動リンクにも伝えられ、潰れた四節回転機構を元に戻す方向即ち座を押し上げる方向に付勢されるので、リクライニング姿勢をとることにより揺動リンクと座とがほぼ一直線上に配置されて四節回転機構が潰れたような格好となったとしても、確実に元のアップライト姿勢に復帰させ得る。
【0034】
加えて、本発明によると、揺動リンクの回転中心軸を通る水平面を挟んでリクライニング位置とアップライト位置を設定して垂直移動が主となる領域で揺動リンクを揺動させるようにしているので、揺動リンクの回転に伴う座の水平移動量を最も少なくして、リクライニング時に椅子の背後に必要とするスペースを少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の椅子のロッキング装置を示す椅子の側面図である。
【図2】ロッキング装置の動きをわかりやすく示す機構の簡略図である。
【図3】揺動リンクやアシストリンクの動きを示すアップライト時の部分拡大図である。
【図4】揺動リンクやアシストリンクの動きを示すリクライニング時の部分拡大図である。
【図5】従来の椅子のロッキング装置を示す図である。
【符号の説明】
1 座
2 背凭れ
3 座側部材
4 座受け部材
5 背支桿
6 揺動リンク
7 アシストリンク
9 座(座側部材)の後部と背凭れとの連結点
10 座受け部材と背支桿との連結点
11 座受け部材と揺動リンクとの連結点
12 揺動リンクと座(座側部材)との連結点
Claims (1)
- 反力機構を備え背凭れと座とを連動させて揺動させることにより姿勢変更可能にした椅子のロッキング装置において、脚柱に取り付けられ前記座及び背凭れを支持する座受け部材と、前記座受け部材に揺動可能に取り付けられ前記背凭れを支持する背支桿と、該背支桿と後端側で回転可能に連結された前記座と、前記座の先端側と前記座受け部材との間に介在されてこれらをそれぞれ回転可能に連結する揺動リンクとの4部材によって前記座受け部材を固定節とした四節回転機構を構成するとともに、前記背支桿の揺動中心および前記揺動リンクの揺動中心を前記座受け部材の前部に配置し、かつ前記背支桿の動きを前記揺動リンクに直接伝達するアシストリンクを前記背支桿と前記揺動リンクとの間に設けると共に、前記揺動リンクの回転中心軸を通る水平面を挟んでリクライニング位置とアップライト位置を設定して垂直移動が主となる領域で前記揺動リンクを揺動させることを特徴とする椅子のロッキング装置。
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